エトナ「殿下ー、弱点克服したいって本気ですかー?」(249)

ラハール「うむ。魔王たるものこんな恥ずかしい弱点をいつまでも
     そのままにしておくワケにはいかんからな」

ラハール「別世界の魔王が攻めてきたとき、こんな弱点のせいでやられて
     しまったら死んでも死にきれん」

エトナ「まー、それもそうですね」

ラハール「だからオレ様は弱点を克服することに決めたのだ!
     克服して、完全無欠の魔王になってやる!」

ラハール「ハーッハッハッハッハッハッハっ!」

エトナ「まーそれは良いですけど、特訓ってなにするんです?」

ラハール「うむ!貴様も知ってのとおりオレ様の弱点はあのムチプリだ。
     あのムチプリを前にするとどーしても身体が動かなくなる」

エトナ「はあ」

ラハール「そこでだ!ムチプリを克服する為にまずは徐々に慣らそうと思う」

エトナ「慣らすって、まさか……!」

ラハール「そう!女体だ!女体に慣れる特訓をするのだ!!!」

エトナ「なるほどー。それで超絶美少女悪魔であるこのエトナちゃん
    に白羽の矢が立ったってワケですねー?」ビシッ!

ラハール「うむ!貴様は女だが胸がぺったんこだからな!最初のステップ
     にしては丁度よかろう!」

エトナ「…………」ビキッ!







ラハール「はっ!?ここは!?」バッ

エトナ「あれー、どうしたんです、殿下ー?」

ラハール「あ、いや」

ラハール(おかしいな。何故オレ様はこんなところで寝ていたのだ?)

ラハール「おい、エトナ…」クルッ

エトナ「死ねっ!!!」ゴオッ

ラハール「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」ササッ

エトナ「ちっ」

ラハール「貴様、何をする!?」

エトナ「あっ、いえ、まだ眠そうな顔してたんでこれで起こそうかなと」

ラハール「お前なー。そんな武器で攻撃するなんて、オレ様を起こしたいのか
     殺したいのかどっちなんだ?」

エトナ「殺したかったんです♪」

ラハール「む?」

エトナ「あ、いえ。どっちでも…」

ラハール「……まあよい」

ラハール「それよりエトナ、オレ様はなぜこんな所で寝ていたのだ?」クルッ

エトナ「えーっと、確か特訓するためとか言ってましたよ」

ラハール「特訓!?このオレ様が?」

エトナ「ええ、なんでもムチプリを克服するとかなんとか」

ラハール「ああ、そーだった、そーだった!それで確か……」チラッ

エトナ「はい♪」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ラハール「…………フ、フロンにお願いに行こうとしたんだったか?」タラッ

エトナ「はい♪なんだ殿下ちゃんと覚えてたんじゃないですかー♪
    そーですよ!『ペチャパイの』フロンちゃんにとこに行く
    とこだったんですよー」

エトナ「『あたしじゃなくて』!『フロンちゃんの!』」

ラハール「だ、だよな…そーだよな?」タラッ

エトナ「はい♪」

ラハール(な、なぜかは分からんが一刻も早くこの場を去った方が
     良い気がする。オレ様の第六感がそう告げている!)

ラハール「で、では行って来る!後は任せた」

エトナ「はい殿下!行ってらっしゃーい!」ヒラヒラ

そして。


    『フロンの☝部屋❤』


ラハール「おい、フロン。入るぞー」ガチャ

フロン「あっ、ダメ!ダメです!そんなところ汚いですよぅ!うわー…
    うおー…ふおおおおおおおおおお!!!!」

ラハール「…………」

フロン「あんっ!ダメ!だめですぅ!」

ラハール「おい」ガシッ

フロン「え?」

ラハール「……」

フロン「……」

フロン「えええええええええええええええええええええええええ!?」

フロン「な、なんでラハールさんがここに!?」ババッ

ラハール「なんでって、この城はオレ様のものだからオレ様がいても不思議
    ではあるまい」

フロン「そーじゃなくて!どーして乙女の部屋にノックもせずに入ってきて
    るんですか、あなたは!」

ラハール「一応、声はかけたぞ?」

フロン「わたしは返事してないですよ!?」

ラハール「いちいちうるさい奴だなー。オレ様は悪魔だぞ?」

フロン「悪魔でも魔王でも乙女の部屋は許可なく入っちゃいけないんですー!
    聖域なんですよ!聖域!」

ラハール「聖域~?このゴミ溜めがか?」

フロン「うぅぅぅぅぅ…」

ラハール「そんなことより貴様は布団かぶっていったい何をやってるんだ?」

フロン「!!! あ、あのこれは、その……」

ラハール「……フロン、貴様まさかおもらししてそれをかくしてるとか?」

フロン「い、いやだなー、ラハールさん!そんなことあるワケない
    じゃないですかー」

ラハール「ふん、天使のくせにおもらしとは恥ずかしい奴め」

フロン「お、おもらしなんかしてませんからっ!」

ラハール「じゃあ、布団あげてもいいんだな?」

フロン「ぐっ…」

ラハール「ふっ、やはりな……やーい、おもらし天使ー♪」

フロン「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ…」

ラハール「これで一つ貴様の弱みを握ったワケだ。ばらされたくなかったら
     オレ様の言う事を聞くんだな」

フロン「だから!わたしはおもらししてないって!」

ラハール「往生際が悪いぞフロン!どんなに隠したってこの布団のしみが
     動かぬ証拠――」」バッ

フロン「え?」

ラハール「……え?」パチクリ

フロン「き!?」

フロン「きゃああああああああああああああああああああああああ!?」

ラハール「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

フロン「きゃあああああああああああああああああああああ!!!!」ドカッ

ラハール「ぐはっ!?」

フロン「うわあああああああああああああああああああん!!!!」バキッ

ラハール「ごへっ!?」

フロン「ばかあああああああああああああああああああああ!!!!!」ズドン!

ラハール「ぐへはあああああああああっ!?」







ラハール「う……うーん?」ムクッ

ラハール「い、いたたたたた……ここはいったい…?」

フロン「……」ムスッ!

ラハール「お、おお、フロン」

フロン「ラハールさん…」

ラハール「ん?」

フロン「覚えてますか?」

ラハール「覚えている?何を?」

フロン「さっきまでのことです!」

ラハール「さっきまで……はて……そういえば記憶がはっきりしないが
     オレ様はなぜこんな所にいるのだ?」

フロン「本当に覚えてないんですね?」ジトー

ラハール「だから今それを聞いて!」

フロン「そうですか」ニコッ

ラハール「!?」ゾクッ

フロン「だいじょーぶですよ、ラハールさん」

フロン「きっと頭に重度の怪我を負って記憶が消えてしまっただけです。
    心配いりません」

ラハール「記憶が無くなるって……問題だらけだろ!」

フロン「いいんです!心配ありませんからっ!」ゴゥッ

ラハール「そ、そーなのか?」ビクッ

フロン「はい♪」ニコッ

ラハール「それよりなんでオレ様はフロンの部屋なんかに……」

ラハール「おいフロン。オレ様はどうして貴様の部屋にいるのだ?」

フロン「そんなのわたしが知るワケないじゃないですかー」

ラハール「お前がオレ様を連れてきたんじゃないのか?」

フロン「ラ、ラハールさんが勝手に入ってきたんじゃないですか!」

ラハール「そうなのか?」

フロン「当り前です!どーしてわたしがラハールさんを部屋に呼ばなくちゃ
    ならないんですか!ぷんぷん!」

ラハール(オレ様が自分で来たのになんで記憶を失ってんだ…こいつ何か
     隠してるんじゃ…)ジィッ

フロン「なんです?」ギロッ

ラハール「いや、別に…………ん?なんだこれ?」ヒョイ

フロン「あぁ!そ、それは……!」アセアセ

カチッ

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ…

ラハール「……」

フロン「……」

ラハール(お、思いだしたぁ…)サァァァァ

フロン(か、片づけ忘れてたぁ!)

ラハール「……」チラッ

フロン「……」チラッ

ラ・フ「あ…」

ラ・フ「あはははっははははは。あははははははははははははははははははは!」

ラハール「さらばだっ!」ダッ

フロン「に、逃がしませんよっ!」バッ

ラハール「どけ、フロン!」

フロン「いーえ、その様子だとどーやら思いだしたみたいですね!」

ラハール「お、思いだしてなんかない!ただオレ様はちょっとお腹の
     調子が悪くなってきたからトイレに行こーかなーと…」

フロン「行かせません!」

ラハール「なっ!?」

フロン「乙女の秘密を知ってしまったイケない子には天罰を!!!」ゴゴゴゴゴゴ

ラハール「お、お前はもう十分殴ったではないか!これ以上やるといくら
     オレ様でも本気で死ぬぞ!?」

フロン「やっぱり、思いだしてたんですね?」

ラハール「あ……」

フロン「その記憶!完全に消し去るまで!」バッ

ラハール「ちょ!?」

フロン「いざ!」ダッ

エトナ「どーですー殿下ー?特訓はかどってますかー?」ガラッ

フロン「えっ?」

ラハール「! チャンス!!!」

ラハール「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」ダダダダッ

フロン「あっ、し、しまった!」

ラハール「ハーッハッハッハッハッハ!さらばだぁ!」ダッ

エトナ「えーと、どゆこと?」パチクリ

フロン「に、にがしちゃいましたぁ!うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!」

エトナ「ねえ、フロンちゃん?」

フロン「エトナさんのせいですよぉ!」クルッ

エトナ「えぇっ?あたしなんか不味った?」

フロン「不味すぎです!」

エトナ「うーん。なんか良く分かんないけどごめんね?」

フロン「ど、どーしましょぉ…」ショボン

一方そのころ。


ラハール「はあ、はあ、はあ……ふう、ここまで逃げれば大丈夫だろ」

ラハール「よっこいせっと。はー、つかれたぁ…」ドサッ

ラハール「…………それにしてもフロンがまさかあんなことを…」

ラハール「女のあそこって、あんなに拡がるものだったんだな」

ラハール「あんなにでっかい馬のチンチンが入るなんて……」

ラハール「…………」ドキドキドキ

ラハール「い、いかん!なにを考えているのだオレ様は!?」

ラハール「だが、なんだこれは?股間が……あつい」ムクムク

ラハール「く、くそっ…!どうしたというのだ!たかがフロンの股間を
     見た程度で……股間を……うっ」ムクムク

ラハール「だ、ダメだ。抑えきれない!」ボロン

ラハール「はあ、はあ、はあ……」シュッシュッシュ

ラハール「な、なぜかちんちんを擦ると妙に気持ちいい…」

ラハール「はあ、はあ、はあ……し、しかしこんなトコで裸になってるのを
     他の悪魔に見られては……だが……」シュッシュッシュ

ラハール「はあ、はあ、はあ……む?あそこの木のあたりなら」

ラハール「よしっ!」バッ

大きな木の下で

ラハール「こ、ここなら誰にも見られずに出来るな」

ラハール「はあはあはあはあはあ!」シュッシュッシュ

ラハール「な、なんだかこの木の幹がさっきのフロンの股間に見えてきた…」

ラハール「は、はあ、はあっ!」

ラハール「く、来るっ!ナニカ!ナニか来るっ!」シュッシュッシュ

ラハール「うわああああああああああ!!!」ドピュッ ピュピュッ

木「!!!」ピカァァァァァァァァ

ラハール「な、なんだぁ!?」

アーチャー「…………」ベタァー

ラハール「……え?」

アーチャー「…………はじめまして」ベタベタ

ラハール「あ、ああ。こちらこそはじめまして」

アーチャー「……」

ラハール「…………」

ラハール「えええええええええええええええええええっ!?」

ラハール「ちょ、貴様いつからそこに!?」

アーチャー「あなたが絶頂した瞬間です」

ラハール「絶頂…?よ、よく分からんがなんで突然目の前に現れたりしたのだ!」

アーチャー「何故って……丁度生まれるタイミングでしたから」

ラハール「生まれる?」

アーチャー「はい。私たちは木から生まれる悪魔ですから」

ラハール「そ、そういえばそんな話聞いたようなことがあるような…」

アーチャー「それより…」

ラハール「む?」

アーチャー「いつまで全裸のままでいるつもりですか?」

ラハール「え?」キョロキョロ

ラハール「う、うわぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!?」バババババッ

ラハール「み、見たなぁ~?」ギロッ

アーチャー「そりゃ、まあ…」

ラハール「殺す!」ジャキッ

アーチャー「…………」

ラハール「な、なにか言え!」

アーチャー「感想ですか?そうですね……すこし、小さいと思います」

ラハール「誰がちんちんの話をしろと言った!?命乞いはしないのかと
     聞いているのだ!」

アーチャー「命乞いと言われても……ステータス画面を見る限り
      絶望的なので…」←レベル1

ラハール「た、たしかに…」←レベル3000

アーチャー「はい」

ラハール「だ、だが良いのか?生まれてすぐに死ぬなど、やりたいことが
     沢山あるだろう?」

アーチャー「そーですね。出来れば長生きしたいです」

ラハール「だったら!」

アーチャー「まあ、悪魔ですし、死んでもどうせすぐ転生出来ますから」

ラハール「そ、そうか…そうだったな…」

ラハール「では一思いに殺してやろう!運が悪かったと思うのだな!」

アーチャー「はい」スッ

ラハール「では!」バッ

アーチャー「…………」

アーチャー「? ……どうしたのですか?」

ラハール「いや、ちょっと待て」スッ

ラハール(もしオレ様がこいつを殺した場合こいつの記憶はどうなるのだ?)

アーチャー「?」

ラハール(悪魔が悪魔に転生する場合、前世の記憶を持ったままの場合が
     ほとんど……となると、つまりこいつはオレ様がちんちんを
     擦ってる記憶を持ったまま生まれ変わる?)

ラハール(そんなことになったら…)

   エトナ「あっれー?殿下ってば大きな木の下でちんちん擦ってたんですかぁ?」

   プリニー「さすが殿下ッス!いくら悪魔でも全裸で魔界を歩くなんて無理っス!
        そこに痺れるッス!憧れるッス!」

   フロン「ぷっ、ラハールさんって変態ですね」クスクスクス

ラハール「うおおおおおおおおおおお!?魔王としてのオレ様の
     威厳がぁぁぁぁ!?」

ラハール(いかん!こいつがもしこのまま転生してここでの出来事を
     誰かに喋ったたら終わりだぁぁぁ!)

アーチャー「あのー、殺さないんですか?」

ラハール「ぐぬぬぬぬぬぬ…」

ラハール(かと言って記憶を完全に消し去れるかどうかなんて…)

ラハール(こいつの次の転生先も分からないんじゃあ確かめようが……
     っていうか気付いた頃にはもう…うぅぅぅぅ)

ラハール「やめだ」カチャン

アーチャー「え?」

ラハール「見逃してやると言っているんだ。ありがたく思うんだな!」

アーチャー「はあ…どうも…」ペコッ

ラハール「…………」

アーチャー「あの、まだ何か?」

ラハール「いや、確かにオレ様は貴様を見逃してやる。見逃してやるが、
     貴様はオレ様に借りが出来たワケだ」

アーチャー「そーですね」

ラハール「そこでだ!貴様はその借りを返すべくオレ様の部下になれ!」

アーチャー「えー…」

ラハール「露骨に嫌そうな顔をするな!」

アーチャー「嫌ですよー。だって殺されても転生出来るんですから別に
      見逃してもらわなくたって…」

アーチャー「というより、むしろアテもなく、ひたすらあなたの様な子供に
      コキ使われるなんてぞっとします」

ラハール「オレ様は子供じゃない!」

アーチャー「……そうでしょうか?」チラッ

ラハール「ぐぬぬぬぬぬぬ!そ、それに生まれたばっかりの貴様の方が
     年下ではないか!」

アーチャー「まあ、それはそーですけど…」

ラハール「それとも何か?貴様は悪魔のくせに魔王であるオレ様の元で働く
     のが嫌だとでも?」ギロッ

アーチャー「魔王?あなたが?」

ラハール「そーだ!驚いたかぁ?」

アーチャー「ぷっ」

ラハール「笑うなぁ!!!」イラッ

アーチャー「クスクスクス。まあいいでしょう。部下になってあげてもいいですよ」

ラハール「貴様、オレ様が魔王だと信じてないだろう…」

アーチャー「信じてますよー、少しは」

ラハール「あと、本当に貴様はアーチャーなのか?なんか今まで見てきた
     奴らと少し違うような気が……見た目は一緒のペッタ……ゴホン!
     一緒みたいだが」

アーチャー「あー、それはー…………別に気にすることですよ」

ラハール「? ……むぅ、まあいいか」

>>95

×アーチャー「あー、それはー…………別に気にすることですよ」

○アーチャー「あー、それはー…………別に気にすることないですよ」

アーチャー「じゃあ行きましょうか」スッ

ラハール「あ、ちょっと…」

アーチャー「なんです?」

ラハール「い、今は少しワケがあって城には戻れないのだ」

アーチャー「…………」ジトー

ラハール「ああっ!貴様、また疑っているな!?」

アーチャー「だって、魔王なのに魔王城に入れないって…」

ラハール「わ、ワケがあるのだ!」

アーチャー「ふーん…」

アーチャー「ま、こんなトコでこっそりオナニーしてる魔王様ですし
      仕方ないのかもしれませんね」ニコッ

ラハール「オナニー?なんだそれは?」

アーチャー「え、知らないんですか?」

ラハール「知っていたなら聞くわけなかろう!なんだ、オナニーというのは?」

アーチャー「ふーん」ニヤニヤ

ラハール「なっ、なんだ?」

アーチャー「知りたいですか?」

ラハール「当り前だ!」

アーチャー「どーしよっかなー?」クスクス

ラハール「貴様!オレ様の部下だろう!さっさと教えろ!」

アーチャー「うーん、……嫌です♪」

ラハール「なっ!?」

アーチャー「魔王様にはこういうのはまだ早いと思いますからー」ニコニコ

ラハール「な、なんて奴だ!」ワナワナ

アーチャー「気にいらなければ殺して頂いて結構ですよ?」クスクス

ラハール「く、くそぅ!」

アーチャー「ふふふ……やっぱり殺せないんですね♪」ニコニコ

ラハール「貴様ぁぁぁ~~~~!」

アーチャー「殺したいのに殺せない葛藤と戦ってる魔王様、素敵です♪」

ラハール「この、悪魔め!」

アーチャー「ありがとうございます。悪魔冥利に尽きます」ニコニコ

ラハール「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ…」

ラハール(な、なんとか……こいつをなんとかしなければ城に
     帰るどころじゃないぞ!?)

ラハール「!」

ラハール(そうだ。たしかマデラスと戦ったとき、あいつはエトナの記憶を
     ……。だからあいつは……!これだ!)

ラハール(こいつをマデラスの所まで連れて行き、記憶を奪えばオレ様の
     恥ずかしい記憶は完璧に消せる!ついでに記憶の奪い方を習って
     フロンの記憶も消せば城に戻れる!)

ラハール「よしっ!目的地が決まった!行くぞ!」

アーチャー「はーい」

と、そのころ。


フロン「あうぅぅ……ラハールさんドコいったんでしょー?」

エトナ「ねー、フロンちゃーん。いーかげんなんで殿下探してるか教えて
    欲しーんだけどー」

フロン「ええっ!?そ、それは…」

エトナ「なによー。教えてくんないの?あたし無償で働くのって苦手
    なのよねー。せめて理由だけでも教えてよー。おねがーい」

フロン「うぅぅぅ…」

エトナ「それともなに?天使は理由も言わずに他人をこき使うのが
    当たり前なのー?」

フロン「そ、そんなことないですっ!」

エトナ「だったら、ねー良いじゃん良いじゃん♪」

フロン「じ、実は……」

ボソボソ


エトナ「……」プルプル

フロン「……と、いうわけなんです。シクシク」

エトナ「あーっははははははははははっ!あははははははははははっ!」

エトナ「で、殿下にオナニー見られたから記憶消すために探してるぅ!?」

フロン「エ、エトナさん!声が大きいですよっ!しー!しー!」

エトナ「あははははははははははははははははははっ!あ~~~~ははははははははははっ」

エトナ「ひーひー、お腹くるしー」

フロン「それより理由話したから一緒に探してくれますよね?ね?」

エトナ「あーっと、ちょっと待って。あたし気になるんだけど、
    ちなみそれ、どんな格好でしてたの?」

フロン「それは……えーっとお尻突き上げて、こう……
    お布団かぶってたところを……」

エトナ「あははははははははっはははははっ!」ゲラゲラ

フロン「エトナさんっ!」

エトナ「はーはー、いや~天使もオナニーするんだー。初めて知ったわー」

フロン「うぅぅぅぅぅ……昔はこんなにしたくなることなかったんですけど
    堕天使になってからというもの性欲が強くなりすぎてしまって…」

エトナ「あー、確かに魔界の空気は天使には辛いかもねー」

フロン「魔界の空気?魔界の空気を吸うとエッチになっちゃうんですか?」

エトナ「そりゃそーでしょー、魔界の女悪魔の有名どころなんて
    皆エロいじゃん。きっと魔界に住んでるからエロエロなのよー」

フロン「へー、じゃあエトナさんも?」

エトナ「どーかなー?」ニヤニヤ

プリニー「エトナ様はエッチな妄想よくしてるけど、変なトコで乙女チック
     っすから他の女悪魔みたいにビッチではないッスよ」

プリニー2「こないだなんかポエムまで書いてたっスし」

プリニー3「オレは隠し部屋で日記見つけたっス」

プリニー4「意外と貞操観念しっかりしてる悪魔なんスねー、エトナ様」

フロン「へー…」

エトナ「って、あんたらいつの間に!?」

プリニー「あっ、プリニー隊!ただいま戻りましたっス!」ビシッ

エトナ「戻りましたっス!じゃねえええええええええええええええええっ!!!」

プリニーズ「ひいっ!?」ビクッ

エトナ「あんたら、なんであたしの秘密知ってんのよ!」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

プリニー「そ、それは…」

プリニー2「いやー、俺ら元々マデラス様にエトナ様の見張りとして
      派遣されてた監視役っすから…」

プリニー3「エトナ様のことなら大抵知ってるっスよ!」ビシッ

エトナ「…………」ギロッ

プリニー4「うっ……ほ、本当ッス。マデラス様はエトナ様の弱みを徹底的に
      握って飼いならすために、記憶以外にもエトナ様のありとあらゆる
      情報を集めてたっス」

エトナ「具体的には?」

プリニー4「う……えーと、まずエトナ様の生理周期、食事、排泄回数、
      排泄物の味、臭い、オナニーの回数、お尻の穴のしわの数
      などなど…」

エトナ「へえ…」プルプル

フロン「うっわー、凄い変態さんですねぇ」

プリニー「お、俺らだってやりたくてやったワケじゃないッスよ!?それが
     仕事だったから…」

エトナ「言い訳すんな!!!」ガシッ

ボカアアアアアアアアアン!!!!

プリニー2「ひいっ!?」

エトナ「マデラスのやろー、どうやら前回のおしおきじゃ、ぜーんぜん
    足りてなかったみたいねぇ」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

フロン「あのー、エトナさん?」

エトナ「ごめんねー、フロンちゃーん♪あたし急用が出来ちゃったから、
    殿下探しは後は一人でやってね」ニコッ

プリニー2「ひいいいいいいい」ガタガタガタガタ

エトナ「着いて来な、プリニー隊!あんたたちはマデラスを殺ったあとに
    おしおきしてあげるから!」

プリニー3「やっぱりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」ブルブルブルブル

エトナ「それとも、今死にたい?」

プリニー4「どっちも嫌っすぅぅぅぅぅぅぅうぅ!!!」ガタガタガタ

エトナ「いいから黙って着いてくる!ほらっ!」ガシッ

プリニー4「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」


ズルズルズルズル


フロン「みなさん、お気をつけてー…」フルフル

フロン「……」

フロン「はぁ……けっきょく一人で探すはめになっちゃいましたか…」

フロン「いや、でもこんな所でくじけてなんかいられません!」

フロン「ラハールさんの記憶を完璧に消し去るまで、わたしは闘い続けます!」

フロン「とー!」

そのころ、ラハールは。


ラハール「……おい」

アーチャー「はい」

ラハール「なんだ、この荷物は!?」

アーチャー「なにって、アイテムですけど」

ラハール「そんなことは分かってる!いったいなんでこんなにアイテムを
     拾っているのかと聞いているのだ!」

アーチャー「えー、だって使うじゃないですか」

ラハール「こんなに使ってたまるか!」

アーチャー「そりゃー、魔王様はレベル高いからアイテムいらないかも
      しれないけど、わたしレベル1ですからねー」

アーチャー「どーしてもアイテムは多めに持っとかないと、すぐに
      死んじゃいますから」

ラハール「だからって何もこんなに……本当にこの噛んだガムとか使うのか?
     食べ残しだぞ、これ…」

アーチャー「いやだなー、それは私のじゃなくて魔王様用ですよー」

ラハール「はあ?」

アーチャー「はい、魔王様あーん」

ラハール「あーん?」

アーチャー「えいっ♪」ポイッ

ラハール「ふぐっ!?」

アーチャー「よーく味わってくださいね?」ニコニコ

ラハール「貴様、いったい何のつもり……うっ!?」

ラハール「な、なんだ?身体が痺れて……」

アーチャー「おぉ、さすが魔界の毒蛾の鱗粉!レベル3000の魔王様を
      痺れさせるなんて♪」

ラハール「貴様、まさかさっきのガムに仕掛けを…」

アーチャー「はい♪別魔界の毒蛾の鱗粉なんですけど効果バッチシですね」

ラハール「べ、別魔界ぃ!?」

アーチャー「ヴェルダイムとかいう田舎の魔界です。聞いたことありません?」

ラハール「知らん!そんな田舎の魔界の名前など断じて聞いたことなどない!」

アーチャー「そーですかー」

ラハール「それより、なぜ貴様が別魔界のアイテムなど持っておるのだ!
     生まれたばかりのくせにおかしいではないか!」

アーチャー「あーっと、実はわたし生まれたっていうか、転生して来たっていうか…」

ラハール「なにぃ!?転生だとぉ!?」

アーチャー「はい」

ラハール「じゃあ転生前はなんだというのだ!まさか別魔界の魔王とでも
     言うつもりではあるまいな?」

アーチャー「あー、魔王じゃないです」

ラハール「ふん、やはり…」

アーチャー「超魔王です」

ラハール「はあっ!?」

ラハール「ちょ、超魔王って確か親父が封印していた超魔王バールのこと
     だろう?貴様とは似ても似つかぬいかつい奴だぞ!?」

ラハール「貴様は、その超魔王バールだと言うのか!?」

アーチャー「……すみません、ウソです」

ラハール「ウソかよっ!」

アーチャー「いやー、魔王様って本当に魔王様だったんですね。
      私ウソだと思ってました」

アーチャー「あ、これ解毒剤です、どうぞ」スッ

ラハール「おい、意味が分からんぞ。説明しろ」

アーチャー「ああっと。実は、半裸の子供がどうも魔王だとは思えなくて、
     ちょっと試しただけです」

ラハール「おい」

アーチャー「けど普通そうでしょう?生まれたばかりの私に向かって
      勢いよくぶっかけてる子供を魔王だなんて誰も思いませんよ」

ラハール「……」

アーチャー「でも、まさか超魔王バール様の名前が出て、しかも超魔王様
      が封印されてる事まで知ってるなんて間違いなくあなたは
      魔王様です。よかったですね誤解が解けて」

ラハール「あのなぁ……はぁ、言葉も出てこん」

アーチャー「はい。でも安心して下さい。今は信じてますから」

ラハール「ところで…」

アーチャー「はい?」

ラハール「なんで貴様は別魔界のアイテムを持っておるのだ?おかしいだろ」

アーチャー「持ってるっていうか、買ったんです。ローゼンクイン商会で」

ラハール「はあ!?」

アーチャー「さいきん不況みたいで色々仕入れてるみたいですよ。脅したら
      沢山くれました」

ラハール「脅したらって、お前……」

アーチャー「さっきもこれ貰っちゃいました。馬のチンチン、ほらっ」プランプラン

ラハール「こんなのも売ってるのか!?」

アーチャー「最近の売れ筋(裏筋)ナンバーワンみたいですよ?」ニコッ

ラハール「なるほど……フロンの奴いったいどこで馬のチンチンなんぞ
     手に入れたのかと思っていたが、通販かなにかで買っていたんだな…」

ラハール「これで魔王城の財政が傾いていた理由が分かったぞ!あの女共め!」

ラハール「一時期テレビやネット通販でやたらと買い物してたと思ったら
     こんなもんまで魔王城の経費で落としてたんだな!」

アーチャー「通販?ああ、あの万能ロボとかのことですか?」

ラハール「そーだ!万能包丁がついてくるとか言って、あまり役にも立たん
     ロボットを買ったりと、なにかと通販で買い物しまくってたのだ!
     しかもツケで!」

ラハール「あいつら、オレ様が城に帰ったらお仕置きしてやるっ!」

アーチャー「……そういえば魔王様、頭がボーッとしたりとかはしませんか?」

ラハール「む?よく分かったな。そうなのだ。実はさっきから頭が重くて……」

ラハール「はっ!?」

アーチャー「よかった、ちゃんと効いたんですね。忘却剤と堕落剤」

ラハール「き、貴様!もしやさっきの解毒剤というのは…」クラクラ

アーチャー「はい、ウソです♪中身はド忘れ状態と堕落状態にしちゃう
      お薬です♪」

ラハール「な……なんだとっ…」

アーチャー「ダメですよー魔王様。悪魔を簡単に信じたりなんかしちゃ」

ラハール「くっ……!」

アーチャー「知ってます?どんなに強い悪魔でも状態異常にしちゃえば
      簡単に倒せるんですよ?」クスクス

アーチャー「ストーリー序盤でお金もなくて武器も弱い悪魔のレベル上げ
      には最適ですよね。この方法」クスクス

ラハール「ふ、ふん!しかし、どんなに身体の自由を奪おうが貴様の攻撃力では
     オレ様は……」

アーチャー「まあ、普通ならそうですけど……さらに魔王様を毒状態に
      すればどうでしょう?」

ラハール「!?」

アーチャー「そして私と魔王様は仲間ですので携帯袋から……」ゴソゴソ

アーチャー「ほらっ♪」ヌゥ

ラハール(ま、魔剣良綱っ!?)

ラハール(ど、どうする!?いくらオレ様でもこの状態は……)

アーチャー「ふふっ♪」

ラハール「くそっ!も、目的はなんだ!?そして貴様は誰なんだ!?」

アーチャー「目的?とくにないです。誰か?悪魔ですよ、ただの」ニコッ

ラハール「ぐぅっ……」

アーチャー「では魔王様……ごきげんよう…」スッ

ラハール「くっ……!!!」


エトナ「どっせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇいい!!!」


アーチャー「はっ!?」サッ

エトナ「あっちゃー、避けられるとは……やるね、あんた」

ラハール「エトナ!」

エトナ「あっ、殿下。お久しぶりでーす。フロンちゃん怒ってましたよ?」

ラハール「話は後だ。何とかしろ!」

エトナ「そんな言い方されると助けたくなくなっちゃうな―」クスクスクス

ラハール「言ってる場合か!」

エトナ「はいはい。プリニー隊!」

プリニー2「はいっス!殿下、この薬を…」

ラハール「うむ!」ゴクゴクゴク

アーチャー「ちっ!」

ラハール「ハーッハッハッハッハッハ!形勢逆転だなぁ?」シャキーン

アーチャー「それは……どうかな?」チャキ

エトナ「あー、魔剣良綱レベル100!なんであんたが!」

アーチャー「貰った。そこの魔王様にね」

エトナ「殿下~」ジロッ

ラハール「ち、ちがう!あいつが勝手に奪ってったんだ!」

エトナ「ほんとですか~?」

ラハール「少しはオレ様を信じろ!」

ラハール「それより貴様!おかしいと思っていたが、やはりただのアーチャー
     ではないな?何者だ!?」

アーチャー?「ふふふふふふふふふ……」ズズズズズズ

プリニー2「うわっ、身体が黒っぽくなってるッス!」

アーチャー「わたしは裏時空の受け渡し人…」

ラハール「裏…」

エトナ「…時空?」

アーチャー?「そう……真の強者だけが足を踏み入れることを許される
       もう一つの魔界…」

ラハール「ふん!その魔界への受け渡し人がお前だと?」

アーチャー「そうだ…」

エトナ「ふーん。でもなんでまたこんな所にいるワケ?」

アーチャー?「強い波動を感じたからだ…」

アーチャー?「裏魔界の住人達はあまりに強くて暇を持て余している。
       そこでこちらの魔界で、ある一定の強さに達した者を
       本当に通用するかどうか、わたしが見極めて連れて行く
       というわけだ」

エトナ「よく分かんないけど、あんたはあたし達を試しに来たってワケね?」

アーチャー?「違う」

エトナ「え?」

アーチャー?「お前ではなく、用があるのは魔王だけだ」

エトナ「カッチーン!最高に礼儀が鳴ってない奴ねー」

エトナ「殿下ー、こいつあたしが倒しちゃっても良いですよねー?」

ラハール「バカモノ!こいつはオレ様を試しに来たんだぞ?魔王の力を
     とくと見せつけるいい機会ではないか!」

ラハール「貴様は手を出すな!」

エトナ「カッチーン……このガキャー、こっちが下手に出てりゃ偉そうに!
    良いんですか?こんなとこでもたもたやってるとフロンちゃん
    に殺されますよー?」

ラハール「ぐっ……」

フロン「心配いりませんって♪もう見つけちゃいましたから~」ニコニコ

ラハール「……え?」サァァァァァ

フロン「ラハールさん!覚悟して下さいね?」ギュ

フロン「えいっ!」ブン

ラハール「うおおおおおおおおおおおおっ!?」ササッ

ラハール「こ、殺す気か!?」ドキドキ

フロン「当り前じゃないですかー、殺す気でやらないと記憶なんて
    すぐに戻っちゃうんですよー?」

ラハール「こいつ……」

ラハール「仕方ない。不本意ではあるがここは一つ……ん?」

ラハール「あれ……オレ様の武器…………あ!」

ラハール「ああああああ!オレ様の魔剣良綱ぁぁぁぁぁ!!!」

アーチャー?「ふふふふふふ……」

ラハール「あのヤロー……」

ラハール(どうする?いくらオレ様でも武器なしの状態でフロンを相手に
     するのは……)

ラハール「む?」

プリニー3「こ、怖いッス」ガタガタ

ラハール「おい、プリニー。これ装備しろ」サッ

プリニー3「え?こ、これって……宇宙筋…」

ラハール「さっさとせんかあ!」

プリニー3「は、はいっス!」バッ

ラハール「よーし!装備したな?では……いっけえええええええ!!!!」ドシュン

プリニー3「や、やっぱりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

ラハール「ふふふふふふ……これでフロンも!」

フロン「残念ながら爆発に巻き込まれそうだったので先に逃げてました。
    ごめんなさいプリニーさん。あなたの死は無駄死にです」ササッ

ラハール「なっ、いつの間に後ろに!?」

フロン「ではラハールさん、覚悟してくださいねっ?」ニコッ

ラハール「うわあああああああああああああああああ!?」

エトナ「どーやらあっちは決着つきそうだね」

アーチャー?「……」

エトナ「無口な奴ー。これだから色が黒い奴は陰気なのよねー」

アーチャー?「ふっ…」

エトナ「あぁっ!いま笑ったっしょ、絶対!」

アーチャー「ション便臭い小娘がいきがる程、裏地空は甘くはない」ヒュンヒュンヒュン

エトナ「ふん!そこまで言うなら見せてもらいましょーか、裏地空の力って奴を!」

アーチャー?「案ずるな。もう終わっている…」

エトナ「へ?」

アーチャー?「言い忘れていたが、私が魔王を試そうとしていたとき、
       すでにこのフィールドは裏時空につなげてあった」

エトナ「意味分かんない奴ねー。裏時空がなんだってんのよ?」

アーチャー?「冥土の土産に教えてやる。プレイする時はターン経過に
       気をつけろ」

エトナ「はあ?」

アーチャー「この世界にはダーク太陽というモノが存在する」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


エトナ「ん?なにこの音…?」

アーチャー?「つまり……『ゲームオーバー』だ」


ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


エトナ「いいいっ!?ちょ…!?」

アーチャー?「さようなら……魔王とそのしもべ達。貴様たちに
       裏面はまだ早かったようだ」

ラハール「それはどうかな?」

アーチャー?「なんだ、生きていたのか……だがもう手遅れ…」

ラハール「ふん!甘いな、貴様は。これはゲームなどではない。そして
     あの太陽が落ちて来る前に貴様を倒せばそれであの太陽は消える。
     そうだろう?」

アーチャー?「そうだったところで武器を持たないあなたがどうやって…」

ラハール「武器なら……ここにある!!!」

アーチャー?「それは……馬のチンチン!?」

アーチャー?「ふっ、ふふふふふふふふ♪まさかとは思うが馬のチンチンで
      この魔剣良綱と戦うと?無謀だ。それに第一それは防具!武器の
      代わりには……」

ラハール「それは……どうかな?」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ

アーチャー?「なっ、馬のチンチンが小刻みに震えだした!?」

ラハール「そうだ!オレ様はすっかり忘れていたが、フロンが布団の中で
     尻穴にこれを突っ込んでいた時も、そしてオレ様が記憶を
     取り戻した時も、たしかにこれは震えていた!!!」

ラハール「これはスイッチを入れることにより、防具から武器に変化する
     幻のアイテムっ!」

ラハール「そしてその攻撃力はすでにフロンで実証済み!」

アーチャー?「!」バッ

フロン「」ピクピク

ラハール「くらえ裏時空の受け渡し人!!!これが……これが魔王ラハール様
     の力だあああああああああああああああああ!!!!」

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!

アーチャー?「あああああああああああああああああん!!!」

そして、一カ月の月日が流れた。


フロン「ラハールさん!今日はわたしにしてくれるって約束した
    じゃないですかー!」フリフリ

ラハール「あー、ちょっと待ってろ。あとちょっとだから…」

アルラウネ「あああああん❤そこぉぉぉぉぉぉ!」

エトナ「だめよ、フロンちゃん!殿下は次はあたしにしてくれるって
    言ってんだから!」ピチャピチャ

アーチャー?「あの……その……」モジモジ

女盗賊「……ぼくのハート、盗まれちゃった…」


ラハールは弱点を克服するとまではいかないが、つるペタ少女に
囲まれながら、淫らな生活を送っていた。

この様子だともう少しすれば、ムチプリを完全に克服するのも
そう遠い未来ではないのかもしれない……


エトナ「殿下ー、弱点克服したいって本気ですかー?」  終わり

終わった、長かった…

読んでくれた人ありがとーございました

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom