向日葵「大探偵時代!?」(413)

向日葵「・・・なんですのそれ?」

櫻子「家先で拾った!なんか運命感じる」

向日葵「またわけのわからないことを・・・この馬鹿子は・・・」

     「汚いから捨ててしまいなさいなそんなぬいぐるみ」

???「それは・・・」

     「運命だよーこーはまー!」

向日葵・櫻子「「!!?」」

???「さーんかーくおーみみーにまんまるおーめめ♪」

     「おっでこーにピッカピーカおーほしっさま♪」

     「とってもピッカピカひっかーってる~♪(ry」

向日葵「なっななななんですのー!?」

櫻子「ぬいぐるみがしゃべったー!やったー!」

ねこみみくまさん「ぬいぐるみじゃないよーこはまー」

           「ボクの名前はねこみみくまさんだよーこっはまー!」

櫻子「喋り方がうざいじゃないか、やだー!」

向日葵「えぇ・・・驚きよりウザさが勝って複雑ですわ・・・」

ねこみみくまさん「随分失礼じゃないかーなーがわー」

向日葵・櫻子(UZEEEEEE)

※ねこみみくまさんがわからない人は
『キッズ劇場 ミルキィホームズ宣伝』でググろう!

ねこみみ「まったく・・・こっちの精霊守護プラズマは礼儀がなってないねぇ」

向日葵「精霊守護プラズマ?」

ねこみみ「体の方ばっかりけしからんことになってもまだまだお子様なんだねぇ。グフフ・・・」

向日葵「くっ・・・なんだかイライラするぬいぐるみですわ・・・」

櫻子「ねー!くまはどっから来たの?っていうか、せいれーしゅごなんちゃらってなんだよ!」

ねこみみ「ふっふっふー・・・ボクは別の世界からやって来たんだよーこっはm

櫻子「はぁ!?どういうことだよ!」

ねこみみ「話の途中で入ってこないで欲しいね」イライラ・・・

ねこみみ「・・・ゴホン、守護精霊プラズマである古谷向日葵。君に力を貸してほしいんだよーこっ」

向日葵「はぁ!?なんで私が!?っていうかさっきから守護精霊プラズマって何ですの!?」

ねこみみ「・・・精霊守護プラズマはちょっと子供にはわかりにくいから省くよーk」イライライラ・・・

櫻子「私にわかるように喋れ!」

ねこみみ「もー!うるさいうるさい!」ガーッ

      「とにかく向日葵ちゃんは借りるかーながわー!」

向日葵・櫻子「「!!?」」

ねこみみ「よこよこはまはまよこは~まっ!!」

パァアァ~ ピカッ!!
バシュンッ!

・・・・・・偵都ヨコハマ・・・

ストーンリバー「ハッハッハッ!天才漫画家、ハマのパウロくんこと天才クラゲなもりは頂いた!」

ラビット「相変わらずダメダメだな!ミルキーホームズ!」

20「ポォォォォォウゥ!!時代が僕に追いついた☆怪盗時代、もと~いこの僕、美しきドーベルマン・トゥゥエンティィー☆時代!」

アルセーヌ「・・・ごきげんよう、ミルキィホームズ」

バルバルバルバル・・・

シャロ「待てー!アールセーヌー!」

コーデリア「逃げちゃうわ・・・」

ネロ「くっそぉ!トイズない探偵に向かってトイズを使うなんて卑怯だぞ!アルセーヌ!」

エリー「それは・・・当然・・・です・・・///」

コーデリア「ネロ、今そんなこと言ってる場合じゃないわ!もうヘリがあんな高さまで飛んでる!」

シャロ「大丈夫です!今回はこんなこともあろうかと予めヘリとわたしを縄でくくっておきましたー!」

    「これでアルセーヌは逃げれません!」

エリー「え・・・!?」

フワッ・・・

ネロ・コーデリア・エリー「!!?シャロ!」

シャロ「ぎにゃーーーーーっ!!縄に引っ張られて飛んじゃいますーーーっ!!高いですー!」

    「おじいーーーーちゃーーーーーーーーん!!!」

ヒュゥゥーーーーーーン

ラット「あの馬鹿、ついてくるぞ」

ストーンリバー「馬鹿な!この高さ、落ちればひとたまりもないぞ!」

アルセーヌ「!?・・・おばかな子・・・。」

       (幻惑のトイズをかけてどこかそこらへんで下ろしましょう・・・手間のかかる子ですわ)

       「幻惑の―――・・・」

ピカッ!!!

ラット「今の光は・・・!?」

ストーンリバー「まさか・・・!シャーロックは太陽拳をマスターしていたというのか・・・」

アルセーヌ「・・・いなくなってますわ・・・」

3カード「「「!?」」」」

・・・・・・七森町・・・

櫻子「おいっ!向日葵ーー!・・・おっぱいーーーっ!!」

   「どこいったんだよぉ・・・向日葵のやつ・・・」

シャロ「・・・危なかったですー!ギャグアニメじゃなきゃ死んでましたー!ってなんでですかー」

櫻子「!!」

   「おい!おまえ!」

シャロ「はっ、はい!アルセーヌをまた逃がしちゃってすいません!こころちゃん!」

    「ってーあれ?どなたですかー?」  

櫻子「なんだこのピンク髪??」

・・・・・・ヨコハマ・・・

ネロ「あっ・・・あそこら辺から墜落音がしたぞ」

エリー「土煙・・・も、・・・でてます・・・///」

コーデリア「シャローーー?大丈夫ーーー?」

向日葵「いたたたた・・・ギャグマンガじゃなきゃ死んでる高さでしたわ・・・ってなんでですのー」

ミルキィ「!!?」

ネロ・コーデリア「シャロが!」

エリー「ぼよよ・・・ん・・・///」

向日葵「こ、ここはどこですの!?あなた達は誰ですの!?私はどうしてるんですのー!?」

ネロ「もー聞きたいのはこっちのほうだよ」

コーデリア「アルセーヌのトイズかしら・・・?ともかく一般人さんみたいだし、シャロは回りに見当たらないし」

エリー「保護して・・・話、聞きましょう・・・///」

コーデリア「それがいいわね。」

向日葵「?」

コーデリア「私の名前は~コーデリア・グラウカ~♪ホームズ学園の~探偵の、タマゴでっ、す~~~~♪」チャララ~

向日葵(急に歌い始めましたわ!?私変な人に絡まれちゃったんですの?)

ネロ「おいコーデリア、引かれてるぞ。ボクの名前は譲崎ネロ。で、こっちがエリー」

エリー「エルキュールバートンです・・・///」

コーデリア「あと一人シャロって子を合わせて4人でミルキィホームズってチームなの」

       「っと・・・あなたのお名前は?」

向日葵「向日葵・・・古谷向日葵ですわ」

コーデリア「向日葵さん、私達4人は怪盗を追ってたら一人はぐれてしまって、気づいたらそこにあなたがいたの」

エリー「その・・・向日葵さんも・・・よくわからないことになってるみたいだし・・・///」

    「とりあえず、事情を話してくれませんか・・・?///」

ネロ「そうそう。近くに警察が控えてるし、そこで話を聞かせてくれないかな?」

向日葵「わ・・・わかりましたわ・・・お気遣いありがとうございます」

    (探偵?怪盗??このカラフルな人たちが探偵??頭が混乱しちゃいそうですわ・・・)

エリー(なんだか・・・初めてあった気がしない・・・なんだろう・・・)

ネロ(シャロがいないのに違和感ない感じ)

ヨコハマ郊外・G4達警察詰め所

小衣「やーっぱりダメだったのねー!ミルキィホームズ!

    あんたらみたいなダメダメ探偵さっさと辞めちゃえばー・・・ってアレ?」

   「シャーロックは?てかその地味なおっぱいは誰なのよ?木村さん?」

向日葵「な」

ネロ「木村さんって誰だよ!」

   「向日葵さんっていうんだって。シャロがいなくなったと思ったら向日葵さんがいたんだよ」

小衣「ハァ!?そんなアホな話あるわけないじゃない。そこのボヨヨン!シャーロックをどこにやったのよ!」

向日葵(なんだかうるさい子ですわね・・・)

    「私は向日葵。シャロなんて子知りませんわ!」

小衣「そんなアホな・・・」

咲「アルセーヌのトイズが関係してるかもしれないねー」

平乃「そうですね。トイズの力さえ使えばこんな不思議なことがおきてもおかしくはないです」

次子「でも一般人巻き込むなんてあのアルセーヌがするかぁ?」

向日葵「待ってください・・・その、トイズというのは?」

ネロ「えっ。トイズも知らないの?」

エリー「トイズを知らない人・・・初めて見ました・・・///」

コーデリア「これは本当におかしなことになってるわね・・・」


―――トイズ。それは選ばれし者の心に膨らむ奇跡の蕾―――

  在る者は清浄の花を咲かせ、在る者は毒の花を咲かせる・・・

大探偵時代。美しさを競う二つの花。その名を探偵と怪盗と言った―――

咲「アバン説明乙ー」

向日葵「待ってくださいな・・・トイズ?探偵?こんなアニメみたいな世界・・・」

次子「アニメじゃない♪アニメじゃない♪ホントのこ~と~さ~」

コーデリア「そうはいってもこれが現実よ」

ネロ「探偵も怪盗もいない世界なんてこっちが信じられないくらいだよ」

向日葵「そもそも私のいた所では怪盗も探偵も架空の存在!」

     「なによりこんなちっこい子が警察やってるなんて信じられないことですわ!」

小衣「はぁ!?」

次子「まぁ確かに小衣みたいな警官は珍しいかもなぁ」

咲「IQ13兆の天才美少女()」

平乃「シーッ!」

平乃「じゃあ向日葵さんはここに来る前に何してたんですか?」

エリー「気になり・・・ます・・・///」


・・・


向日葵「・・・ーと、かくかくしかじかですの」

ネロ「ふむふむ」

向日葵「気づいたらギャグじゃないと済まない高さから落下してましたわ」

コーデリア「つまりあなたは七森町で喋るくまのぬいぐるみと話してたらこんなところにいたって言うの?」

ネロ「向日葵さんって電波さん?」

向日葵「むっ。失礼ですわ!私だってトイズとかいう超能力も信じられないのに」

平乃「まぁまぁ嘘ついてるようにはみえませんし、アルセーヌの仕業とも考えられますし」

   「今日のところは学園に帰って、どうすればいいか考えたらどうですか?」

次子「夜も遅いし、とりあえずそういうことでいいんじゃない?」

平乃「向日葵さんもここに身よりはなさそうですしミルキィホームズの部屋に泊めてあげるべきじゃないですか?」

咲「そうそう私達また取り逃がしたアルセーヌの報告書書かなきゃいけないし」

平乃「ハァ・・・」

コーデリア「そうね。とりあえず今日はそうしましょう」

向日葵「はぁ」

ネロ「あ~あ・・・こんな大変な時期にシャロはどこ行ったんだか」

コーデリア「部屋は狭いけど許してね、向日葵さん」

エリー「向日葵さんと・・・一緒に・・・寝る・・・///」

向日葵「ありがとうございます」

    (大変なことになりましたわ・・・)

【ホームズ探偵学園】

ネロ「ほい。ここがボクたちの学校。ここで寮生活なんだ」

コーデリア「私達はここで~探偵の卵として~~勉強して、いるのよ~~♪」

エリー「ゆっくりしていって・・・ください・・・///」

向日葵(コーデリアさんにたまについていけないですわ・・・)

???「そちらの方はどなたですか?」

コーデリア「!生徒会長!」

ネロ「このぼよよんさんは向日葵さんって言って、これこれごれごれで連れてきたんだ」

アンリエット「ごれごれはよくわかりませんが、わかりました」

       「向日葵さん、心細いでしょうけど元の場所に戻れるまで家だと思ってくつろいでくださいね」ニッコリ

向日葵「は、はい!ありがとうございます」

    (すごくいい人・・・!しかもおっぱい大きいですわ)

アンリエット「・・・で」

ネロ「?」

アンリエット「・・・シャーロックはど、どどうなったのですか?まったくどこへ行ったのかわからないのですか?」ガシッ

      「痕跡を残していたり、最後に言っていたことなどないのですか?」

      「何か心あたりはないのですか!?どうなのですか!?」

向日葵「お・・・落ち着いてください」

エリー「アンリエット・・・生徒会長・・・?///」

アンリエット「ゴ、ゴホン・・・」

      「・・・あなた方に言っても仕方ないですわね・・・。今日はもう休みなさい」

コーデリア「は、はい。おやすみなさい、生徒会長」

     (こんな取り乱してる会長珍しいわね)

エリー「おやすみ・・・なさい///」

ネロ「おやすみなさーい」

向日葵「おやすみなさい・・・ですわ・・・」

コーデリア「ここよ~私達のお・花・畑」

ネロ「ただの汚い屋根裏部屋だけど」

向日葵「・・・この部屋で4人で住んでいるんですの・・・?」

コーデリア「前は天蓋ベットのある個室だったんだけど、とある事情で閉鎖されちゃったの」

ネロ「ハマのミルキィホームズといえば知らない人はいないビックネームだったんだけどね」

向日葵「なんだか落ちぶれ貴族みたいですわね・・・」

ネロ「誰かさんがダメダメだからなぁ~いつになったら個室に戻れるんだか・・・」

コーデリア「なっ!自分はダメダメじゃないみたいな言い方して!」

ネロ「別にだれが~とはいってないだろ?」

向日葵「ま、まぁ・・・そのぐらいにして・・・」

    (私と同い年くらいなのに苦労してますのね・・・)

コーデリア「そ、そうね。お客さんもいるのに喧嘩なんてよくないわネロ」

ネロ「わかったよ」

エリー「これからどうするのか・・・決めないと・・・///」

コーデリア「そうだわ!親睦を深めるためにもみんなでお風呂入りましょう!」ポン

エリー「・・・!///」

ネロ「えぇ~狭いしいいよぉー」

コーデリア「みんな疲れてるし4人で入ったほうが早く寝れるわ。ね?向日葵さんいいでしょ?」

向日葵「えっ、えぇ・・・いいですわ」

エリー「向日葵さんと・・・お風呂・・・///恥ずかしいけど・・・///」モジモジ

ネロ「エリー顔真っ赤だぞ」

・・・

バシャァァ・・・ザブーン

コーデリア「ふぅーー♪やっぱり夜間のお仕事の後のお風呂は最高ね」

ネロ「ちょっとエリーもっとよってよぉ」バシャバシャぐいぐい

エリー「ひゃぁっ・・・///」

向日葵(・・・正直4人で入れるバスタブの大きさじゃないですわ!)

    (というよりいくら女の子同士だからってこんな裸で密着してて恥ずかしくないんですの?///)ドキドキ

コーデリア「向日葵さんお風呂加減どうですか?」

向日葵「あっ、いい湯加減ですわ」

ネロ「やっぱり4人じゃ小さいよーシャロはもっと小さいからまだ余裕あったんだって」

向日葵「そのもう一人いた子・・・」チャプ・・・

     「シャロさんは小さいんですか?」

コーデリア「ネロと同い年だけど4人の中で一番小さかったわ」

      「向日葵さんより一回り背は低いわ」

エリー「はい・・・///」

    「それに・・・胸も・・・///」

向日葵「えっ」ボイーーン

コーデリア「ほんとにすばらしいボヨヨンね・・・向日葵さん・・・」ゴクリ

ネロ「桃みたい」ジーーー

エリー「すごく・・・きれいです・・・///」モジモジ

向日葵「んな!むっ胸を凝視しないでください!///」

コーデリア「ねねぇ少しだけそのボヨヨンを触らせて・・・」

向日葵「ななにを言ってるんですか!」

エリー「ぼよよ・・・ん・・・///」

向日葵「ちょ、ちょ!待ってくださいですわ」

     「やめ・・・!」

     「あっ・・・」

向日葵「な・・・なにか大事なものを失った気分ですわ・・・」

コーデリア「まぁまぁ」

ネロ「犬に噛まれたと思って」

エリー「・・・わん・・・///」

向日葵「くっ。人事だと思って・・・」

コーデリア「そういえば向日葵さんは何歳なの?私より年上には見えないけど同い年ぐらいかしら?」

ネロ「ボクよりは年上でしょー」

エリー「16歳くらい・・・?」

向日葵「そういえば言ってませんでしたわ。古谷向日葵、中学生。七森中に通う13歳ですわ」

「「「!!!??」」」

コーデリア「な・・・!シャロより年下・・・!?」

ネロ「ボクより年下ぁ!?嘘ついちゃダメだぞ」

向日葵「本当ですわ。というよりネロさんより年下って私も驚きですわ」

ネロ「ボクは15だよ、たまげたなあ」

エリー「向日葵さん・・・小衣さんと同い年です・・・」

向日葵「ええぇ!!?あのうるさい子と同い年!?」

コーデリア「この歳でこのボヨヨン・・・向日葵、恐ろしい子・・・ッ!」

ネロ「あんまりおっぱいには興味ないけどなんかくやしぃぃ~!」

   「何食べたらそんなボインボインになるんだよぉ向日葵!」

エリー「向日葵さん・・・うらやましい・・・です・・・///」

向日葵「ネロさん、コーデリアさん呼び捨て順応はやすぎですわ」

ネロ「くやしいからまた揉んでやる!」ボインボイン

向日葵「ひゃん!やっやめて・・・」

エリー「うらやましいです・・・えいっ・・・///えいっ・・・///!!」モヨヨンモヨオン

向日葵「はひゃっ・・・///」

コーデリア「あぁ・・・向日葵のおっぱいでみんながひとつに・・・お花畑~」モインモイン

向日葵「いっいいかげんにしてください~///」

バシッ

向日葵「落ち着きました・・・?」

コーデリア「はぃ・・・お姉さんちょっと調子のりすぎました」

ネロ「最年長が最年少に怒られてんの」プププー

コーデリア「ネロっ!」

向日葵「ネロさんも人のこと言えないですわ!二人とも年上の自覚ないんですの?」

ネロ「ぐぬぬ」

向日葵「まったくもう・・・」クスッ

    (頭が痛くなりそうな先輩だけど、なぜだか最後は笑って許したくなる・・・)

    (変な人たちですわ)

・・・

コーデリア「さぁ湯冷めするから早く寝ましょう」

ネロ「お~寝ろネロ~」

エリー「あの・・・これからどうするか・・・」

向日葵「・・・このベットで4人寝ますの?」

ネロ「そうだよ」

向日葵「や・・・やっぱりそうなるんですの・・・」ドキドキ

    (いくら同性でもみんなでひとつのベットで寝るなんて・・・この人達はなんとも思ってないんですの?)

   (もしかして私が意識しすぎ!?常識が崩れますわ!)

エリー「・・・・///」

コーデリア「じゃあちょうどシャロの寝てたところに向日葵に入ってもらおうかしら」

ネロ「はーいボクのとなりだよー」ボスンボスン


↓ベットの順番

|(エリー)(デリア)(ネロ)(向日葵)|


向日葵「ふ・・・ふっフツツカモノデスガヨロシクオネガイシマスデスワ」

ネロ「向日葵、エリーみたいになってんぞ」

エリー「・・・///」

コーデリア「電気消すわよー」

パチン

~二時間経過

向日葵「なっ慣れない布団でなかなか寝れませんわ・・・」ドキドキ

ネロ「ZZZ~」

ゲシッ

向日葵「ちょネロさんの足ががが」

ネロ「ZZZZzz~~」

ドゴォ

向日葵「ネロさん寝相わるすぎ・・・ってきゃあ!」

ドシーーーン!

向日葵「いてて・・・櫻子でもこんなエキサイトな寝相じゃないですわ!」

     「寝てるときくらい大人しくできないんですの!」プリプリ

向日葵「まったく・・・」

エリー「あのあの・・・///」

向日葵「ひゃっ!・・・お起きてたんですの?」ドキドキ

エリー「ネ・・・ネロは寝相が悪いから・・・///」

    「・・・良かったら・・・こっちで寝ます?///」

向日葵「え・・・えぇこのままじゃ一睡もできなさそうですしお言葉に甘えさせてもらいますわ」

エリー「どうぞ・・・///」モゾモゾ

向日葵(・・・とはいえ。)

エリー「・・・///」ジーーーー

    (自然にエリーさんの横に来ましたけど、エリーさんがこっちをガン見してて寝づらいですわ・・・)

向日葵「・・・エ・・・エリーさん・・・?」ドキドキ

エリー「ひゃっ!す・・・すいません・・・///」

    「ジッと見られて寝にくいですよね・・・すいません・・・///」

向日葵「いや・・・まぁ寝にくいっちゃ寝にくいですけど・・・」ドキドキ

    (ていうか私がエリーさんの足側に頭を向けて布団に入らなかったのが失敗でしたわ!///)

    (こんなに密着して・・・!でも出づらい!)ギンギン

エリー「・・・・・・///」

向日葵「・・・・・・///」

エリー「・・・・・・///」

向日葵「・・・あっあの!」

エリー「!なっ・・・なんですか・・・?///」

向日葵「エ、エリーさんは後の二人と比べるとなんだか常識人ですね・・・落ち着いててすごいですわ」

エリー「~~!!///」

    「そっ、そんなことないです・・・///」

    「確かに他のみんなは元気で・・・自由で・・・時々トラブルもあるけど・・・///」

    「私も・・・あんまり強く言えないし・・・・・・結局みんなについて行っちゃうんです・・・///」

    「私なんてダメダメです・・・///」

向日葵「・・・そ、そうですか・・・大変ですわね」

   (あぁ、この人苦労人ポジションの人ですわ・・・!)

エリー「でっ・・・でも・・・どんなことがあっても最後はみんなで笑っていられるというか・・・」

    「結局・・・私、ミルキィのみんなが好きなんです・・・」

向日葵「そうですか」クスッ

エリー「って、私一体何を・・・///」

    「今の好きは・・・変な意味じゃなくてあのあの・・・///」

向日葵「わかってますわ。」クスクス

エリー「ほっ・・・ほら私・・・ウジウジしてて・・・はっきりとしてないですよね?」

    「そんな私を引っ張って行ってくれる・・・そんなみんなといるといつも以上に張り切れるんです」

向日葵「エリーさんの気持ち・・・なんだかわかる気がしますわ」

    「私もくされ縁の幼じみのおバカがいますけど・・・いつもうっとうしいけど離れられない」

    「・・・そんな子がいますの・・・」

    「・・・・・・いまごろどうしているのか・・・」

エリー「向日葵・・・さん・・・」

向日葵「・・・まぁそんなバカのことは今はどうでもいいですわ」

     「エリーさん。さっきからずっと聞こうと思ってましたけどこうやって4人川の字になって寝ること・・・」

     「この世界では普通のことですの?」

エリー「えぇっ!?・・・それは・・・そ・そんなことはないと思います・・・///」

向日葵「そうですわよね・・・私大勢と一つの布団で密着して寝るなんて初めてで」

     「なんだか・・・落ち着かないというか・・・」

エリー「そっそれはわたしも・・・初めての時はその・・・なんだか意識しちゃって・・・///」

向日葵「エリーさん顔真っ赤ですわ」

エリー「ふぇぇっ!?///」カァァァ

向日葵「いまどんなこと考えてたんですの?」フフフ・・・

エリー「あっ・・・あの・・・///その・・・///」

向日葵「エリーさんはなんだか知識豊富そうにみえますわ・・・(いろんな意味で)」

     「大好きなミルキィのみんなと一緒の布団で寝るってどんな気分ですの?」

エリー「そっそれはあの・・・///」

    「って・・・からかわないでくださいぃ///」カァァァ・・・

向日葵(かわいいですわー)

     (・・・MHは困った人ばかりだけど、なんだかがんばれる気がしてきましたわ)

     (明日から協力して元の世界に戻ってみせますわ!櫻子!!)

~翌朝

アンリエット「起きなさい。ミルキィホームズ・・・向日葵さんも」

向日葵「ふぁ・・・生徒会長さん・・・?」

    (なんだかやつれて見えますわ)

エリー「おはようございます・・・アンリエットさん・・・///」

ネロ「ふぁぁ~・・・生徒会長?こんな朝早くに何しに来たの?」

コーデリア「ZZZ・・・」ゴガガガゴ・・・スピーー・・・

アンリエット「こんな緊急事態に遅いぐらいですわ」

       「あなた達にはこれから最優先にシャーロックの捜索について調べてもらいます」

       「向日葵さんを元いた場所へ返してあげる必要もあります。この件に全力で当たるのです」

ネロ「んん~~・・・そうは言っても手がかりもないしなぁ。警察に任せるとか・・・」

向日葵(根上げるの早っ!)

アンリエット「探偵が謎や事件を放り出すとは何事ですか。」

       「このまま4人、ミルキィホームズが集まらないのであらば、最悪解散、退学もありえます」

ネロ・エリー・向日葵「「「!!?」」」

アンリエット「とにかく、早く少しでも手がかりをみつけるのです。わかりましたね?」

ネロ「イッ、イエスマム!」

エリー「わ、わかりました・・・///」

向日葵「私も最善を尽くしますわ・・・!」

アンリエット「向日葵さん、シャーロックの代わりにも、フォローよろしくお願いしますね」

キィィ~ バタン!

エリー「・・・・・・」

ネロ「・・・・・・」

コーデリア「ZZZ・・・」ゴギゴガガギゴ・・・

向日葵「・・・なんだか怖かったですわ・・・」

エリー「解散・・・退学・・・」アワワ

向日葵「と・・・ともかくがんばって何とかしましょう!ね!?」

エリー「はい///」

ネロ「おいいつまで寝てるんだよコーデリア!」ゲシッ

コーデリア「フガッ」

【食堂「多すぎる料理長」】

ネロ「あーお腹へったー」

向日葵「自分もぺこぺこですわ」

エリー「・・・///」

石流「あ、待ってくれ」

   「古谷・・・さんはこっちだ」スッ

向日葵「はい?あの・・・ミルキィホームズのみなさんは?」

整然と並べられた暖かい朝餉に誘導される向日葵

ネロたちは少し驚きながらもいつもの「定位置」へ歩いていく

エリー「やっぱり・・・///」

コーデリア「まぁそれは当然よねぇ」

ネロ「うぅ~!ボクにも後で分けてくれよ向日葵!」ブツブツ

向日葵「あの・・・なんでみなさんはあんな暗いところへ・・・」

二十里「おちこぼれミルキィホームズには当然さ☆」

根津「そーそー。それにいくらなんでもお客さんにダメダメミルキィホームズと同じ扱いできないって」

石流「ほら、3人。いつもの芋だ。」

向日葵「!?」

    「ちょっと・・・!?これはどういうことですの・・・?」

    「年頃の子の朝ごはんが芋だけってどういうことですの!?」ガタッ

根津「夕飯も芋だけだけどねー」ニヤニヤ

向日葵「それはどうなんですの!?この学校どうかして・・・」

アンリエット「仕方がないことなのです」

向日葵「生徒会長・・・さん?どういう事情か知らないですけどこれはあんまりにも・・・」

    「それに屋根裏部屋での共同生活といい・・・何かおかしいですわ!」

アンリエット「ハァ・・・」

       「向日葵さん、彼女たちは一昔前は優れた探偵として学園内の特権を受けていたのですが」

       「探偵にとって不可欠な“トイズ”を失ってからまったくのダメダメになってしまったのです」

       「それでもなお特別扱いを受けていた報いです」

コーデリア「うぅ」

向日葵「でっ・・・でも・・・」

アンリエット「夢も努力を忘れた彼女達には当然です」

       「彼女達がこのままダメダメではいずれこの学園から席もなくなるでしょう」

向日葵「でも・・・」

コーデリア「向日葵。私達のことは気にしないでいいのよ」

ネロ「えっ」

エリー「はい・・・///自業自得です・・・」

向日葵「みなさん・・・」

アンリエット「ミルキィホームズも自分達の立場は理解してるのです。」

       「ですから向日葵さんは気にしなくてもいいのですよ」

向日葵「・・・・・・わかりました・・・」

根津「古谷?さんはダメダメホームズと違って大人だなぁ」

向日葵「わかりました・・・から」

     「私にもお芋をくださいな!」

全員「!?」

アンリエット「何を言って・・・」

コーデリア「そうよ向日葵私達に気を遣わなくていいのよ!」

ネロ「そうだよ!向日葵が朝ごはんをこっそり残しておいてくれれば後でおいしくいただけるのに!」

エリー「ネロ・・・」

向日葵「今の私はシャロちゃんの代わり・・・!」

     「だからこの世界にいる間はミルキィホームズですわ!特別扱いしないでくださいな」

石流「なんということを・・・」

アンリエット「・・・わかりましたわ」

アンリエット「そういうことなら特別扱いしませんわ」フフッ

        「ミルキィホームズの一員として向日葵。がんばってくださいね」

向日葵「・・・はい!」


・・・
【ホームズ探偵学園庭】

向日葵(勢いでとんでもないことを宣言しちゃった気がしますわ・・・)

     (お腹減ってきたし・・・前途多難ですわ)

エリー「向日葵さん・・・///」

向日葵「?」

エリー「キノコ・・・どうぞ・・・///」

ネロ「魚もあるよーほら!」

向日葵「あ・・・ありがとうございます」もぐもぐ

    (こうやって食糧を得てたんですのね)

コーデリア「向日葵・・・さっきはありがとう」

向日葵「?」

コーデリア「こんな私達を仲間だとおもってくれてたなんて・・・出会って間もないのに」

エリー「うれしかった・・・です・・・///」

ネロ「ふん!自分から芋くれなんて向日葵もバカなことするよ!」

コーデリア「ネロ!」

向日葵「あはは・・・」

エリー「ネロも本当は嬉しかったくせに・・・///」

ネロ「んなっ!そんな訳ないに決まってるだろバカっ!」

向日葵「みなさん・・・」

コーデリア「これからは同じ釜もとい、ジャガイモを食べた仲間同士ミルキィホームズの一員よ!」

ネロ「新入りだからって甘くはしないぞ」

エリー「私達・・・先輩風吹かせれるほどじゃ・・・///」

向日葵「ふふっ!よろしくおねがいしますわ!」

コーデリア「私達生まれた時は違えど、死ぬときはいっしょ・・・デュフフ・・・」お花畑スイッチオン

ネロ「こういうときは髑髏の杯で乾杯するんだったけ?」

エリー「スクラムでも組みますか・・・///」

向日葵「義兄弟の契りとかいろんなものが混じりすぎですわ」ハァ・・・

後の脳内花園の誓いである

いつの間にかMHの一員としてちゃっかり馴染み始めた向日葵。

その頃、シャーロックもまた櫻子を頼りに七森中学に侵入、ごらく部と接触を果たしていたが

これはまた別の話

・・・

遠くから鶏の声が聞こえる。空はまだ明るくない内、向日葵は目を覚ます

向日葵「・・・みなさん起きてください」

ネロ「ん・・・ふぁ向日葵おはよう」

エリー「おはようございます・・・///」

コーデリア「ZZZ・・・ンガッ」

ミルキィホームズの朝は早い。

ミルキィホームズは学生である。当然休日以外は一日の大半を学業に費やす必要がある中、日々の食糧収集も行っており、

一応探偵として捜査に繰り出すこともある多忙な彼女達がトイズ復活に時間をかけることができてないことは

新入りの向日葵でも予想するに難しくなかった

なによりちょっと抜けたこの探偵見習い達はまともに学生の本分をこなすことなく日夜「収穫」に精を出していたらしい

向日葵はまずこの生活をどうにかすべきだと判断した


ネロ「で、この家庭菜園かぁ」

向日葵「はい。多少でも自給自足できるようになれば大きいとおもいますわ」

     「常に手をかける必要もないですし最低限の規模なら私達だけでやっていけるでしょう?」

エリー「自給・・・自足・・・///」

コーデリア「さっ、流石ミルキィホームズ一の頭脳派向日葵ね!」

ネロ「自分で言ってて悲しくないか?」

向日葵「さっ、朝食までに畑の手入れをしましょう」

ネロ「ほいほーい」ゴソゴソ

エリー「なんだか・・・楽しいですね・・・///」水やり中

向日葵「そうですわね。スローライフって感じがしますわ」

コーデリア「ね、ねぇ向日葵・・・」

向日葵「?」

コーデリア「あそこの一区画にその・・・薔薇を植えたいんだけど・・・」

ネロ「えー!?そんな食べれないもの植えてどうするんだよ!」

コーデリア「たっ食べようとおもえばー・・・」

向日葵「もう・・・仕方ないですわね。ちゃんと自分で世話してくださいね」

コーデリア「本当!?ありがと~向日葵!」ダキッ

向日葵「もう・・・コーデリアさんたら大げさですわ///」

     (花が咲いたら出荷すれば小銭稼げそうですし・・・フフフ・・・)

ネロ「だけど菜園ってのはよく思いついたね」

向日葵「収穫まではちょっとかかりそうですけどいまのままよりマシですわ」

ネロ「そうだ!このまま大きくして農園にするとかどうかな!」

コーデリア「いいわね!収穫が増えれば暮らしも楽になるし」

向日葵「学園内に勝手に畑作って挙句農園開くなんて正気の沙汰じゃないですわ・・・」

ネロ「鶏とか買ってさ。悠々自適に暮らすんだ!」

エリー「楽しそうですね・・・///」

向日葵「何を言ってるんですか。本業は探偵でしょう最低限でいいんでわすよこういうのは」

     「アホなこと言ってないで片付けて食堂へ行きますわよ」

ネロ「ぶーーー」

向日葵(この人たちは目を離すとすぐ本業から離れたがるから大変ですわね・・・)クスクス

【多すぎる料理長】

石流「最近のミルキィホームズはやたらと元気がいいな」

根津「古谷さんが頑張ってんだろーな。よくやるぜ」

アンリエット「・・・・・・」

(向日葵『生徒会長、ミルキィホームズの食事をせめて人並みにしてくださいませんか』)

(アンリエット『どうしたのですか?向日葵。もうじゃがいも生活は飽きたのですか』)

(向日葵『う・・・そういう風に思われても仕方ありませんわ。』)

(     『でもこのまま食糧収集に手をかける日々を続けてもトイズ復活にかける余裕がなければ仕方ないと思いますの』)

(     『会長はもうミルキィホームズを見捨てたのかもしれませんけど・・・彼女達はまだ諦めてないですわ!』)

(     『た・・・たぶん』)

(アンリエット『・・・ふふっ。』)

(       『やはりおもしろい人ですわ向日葵。』クスクス)

(向日葵『?』)

(アンリエット『ですが、残念ですがこれ以上彼女たちを優遇する気はありません・・・それに』)

(       『以前、MHは今と同じ生活の中、一度トイズを取り戻したことがあるのです。今回もそれに賭けています』)

(       『彼女達は追い詰められてこそ真の力を発揮する・・・その輝きを私は何度も何度も見てきた・・・』)

(       『それはもう世界中のどんな宝石や芸術にも勝る神秘の輝き・・・』)

(       『あなたもいずれ見ることを願っていますわ』フフ・・・)

(向日葵『・・・』)

(アンリエット『これを差し上げますわ向日葵。野菜の種です。』)

(       『ここの学園の敷地は広大ですけど優秀な事務員が整備を怠ることはないですから』)

(       『手間をそれほどかけずともいずれ花が咲き実がなりますわ』)

(向日葵『会長・・・』)

アンリエット(そう・・・私はまだミルキィホームズを諦めていませんわ)

アンリエット(だからこそ私はあなたがもたらしたミルキィホームズの変化が希望に繋がることを期待しています・・・)

       (しかしそれと同時にあなたが訪れたと同時に生まれた大事な大事な“穴”が埋められてしまいそうで私は恐いのです)

       (シャーロック・・・あばたは今どこにいるのですか・・・)ボー・・・

根津「最近、アンリエット様は元気がないよな」

二十里「ミルキィホームズが調子を取り戻しつつあるのが気に入らないんじゃないのか?」

石流「いやここ連日怪盗として働いてるからだろう。いくらアルセーヌ様でも疲れはあるだろうからな」

二十里「アァン!僕の美しさでアンリエット様の疲れを癒してあ・げ・た・いィィ~~~☆フォオオオオオオ~~!」」

石流「とにかく、アンリエット様に仕事を控えるよう申し上げよう」

   「仕事中もどこか心なく只々仕事をこなされている様だし、そういう気分のこともあるだろう」


向日葵のおかげで今までより幾分か余裕が生まれたMHだったがトイズ復活の手がかりを得ることはなかなかできなかった

(そもそも小林少年が何年もかけて復活できなかったもんがそんなにホイホイ復活するわけはない)

向日葵も学園での生活に慣れてきたそんなある日・・・

向日葵「なかなか決定的な情報は掴めませんわね」

エリー「はい・・・///」

コーデリア「ここ数日、向日葵の言うとおり調べて回ったけれど」

ネロ「『一度失ったトイズを再び取り戻すことは難しい』ことしかわかんなかったよ」

   「全然駄目じゃん向日葵!」

向日葵「いえ・・・捜査の基本は足で稼ぐことですわ!諦めてはいけませんわ」

エリー「それは刑事じゃあ・・・///」

ネロ「なんか向日葵たくましくなったな」

コーデリア「ホンモノの探偵みたいね」

向日葵「みなさんがちゃんと探偵しないからですわよ!最近ほとんど私が指示してる気が・・・」

ネロ「そんなこと言うなよ~向日葵様~」ゴロゴロ

向日葵「ひっついても知りませんわ///」

    「そんなことより自分たちだけでは探偵らしく捜査できませんの?」

コーデリア「でっ、できるに決まってるわよ!そうよね!?(遠い目)」

ネロ「もっ、もちろんだよ!MHを舐めちゃいけないって!ね?エリー(遠い目)」

エリー「は・・・はい・・・///(遠い目)」

向日葵「ちゃんと目を見て言ってほしいですわ」

向日葵「じゃあ今日は皆さんの言う通りに行動しますわ」
 
   「助手の私に命令してくださいな」

エリー「めい・・・れい・・・///」

向日葵(いっちょ前に探偵のプライドはあるらしいですからそこを煽ればよく働きますわね・・・)

     (ある意味わかりやすくてどっかの誰かさんみたいでかわいらしいですわ)

ネロ「ま、待ってなよ向日葵・・・い、今ヒラメキが来そうだから・・・」

エリー「・・・・・・・・///」

コーデリア「ううぅぅーーーーん・・・」

ポク ポク ポク ポク チーーーーン

三人「「「あ!!ウィジャ盤!!!」」」

向日葵「はぁ?」

・・・

向日葵「つまりこのウィジャ盤・・・?を使えば憑依のトイズで取り付いたご先祖さまを呼び出すことができて」

     「その人にヒントをもらおう・・・ということですのね?」

ネロ「そうそう!」

向日葵「この世界に多少慣れたきがしてましたけどまだまだついていけない部分がたくさんですわ・・・」

コーデリア「ふふん♪これが探偵のちから・よ~♪」

ネロ「見直した?ねぇ向日葵ボクたちのこと見直した?」

向日葵「えらそうにしないでください!もう!」

エリー「準備・・・できました・・・///」

コーデリア「では改めて」

「「「「トイズの取り戻し方のヒントをください!!」」」」

パァァァ・・・『YES』!!ピンポンピンポーン!!

ピカッ

向日葵(指が勝手に動いたと思ったら光が・・・!まぶしい・・・!!)

エリー(inポアロ)「ふむ・・・またこの灰色の脳細胞に頼る日が来たのだね?」

コーデリア(in グレイ)「うふふ・・・今回はお客さんのかわいいお嬢さんもいるのね」

ネロ(inネロ・ウルフ)「そんなことよりキャビアを頼む」

向日葵 ポカーン

エリー「おどろいとるようじゃな」

ネロ「どうもこの世界の住人ではないようだし仕方ないな」

向日葵(この一瞬で気づいた?まさか・・・)

コーデリア「そんなことより諏・・・シャーロックはどうしたのかしら?」

ネロ「また銅像にでも取りついとるんじゃろ」

向日葵「シャーロックさんのご先祖様・・・ってあのシャーロックホームズさんですか?」

コーデリア「ええそうよ」

???「遅くなったな・・・」

エリー「噂をすればなんとやらだ」

かまぼこ「はじめましてお嬢さん。私がシャーロック・シェリンフォードの先祖。シャーロック・ホームズだ」

向日葵「かっかまぼこが喋ったーーーー!!?」

かまぼこ(inホームズ)「シャーロックの体がこの世界にないからこの猫ちゃんの体を借りたのさ」

              「どうやら何かあったみたいだね・・・話を聞かせてくれないか?」

向日葵「えっ、えぇ・・・」

    (なにこの頼れる猫・・・)

    (・・・っていうか)

    (トイズ復活が忙しすぎてすっかり元の世界にかえるのを忘れてましたわーーー!)ガーン

・・・

かまぼこ「なるほど・・・ここにシャーロックがいないのはそのためか・・・」

エリー「おかしなこともあるもんじゃ」

向日葵「トイズやら探偵やらおかしなことばかりの世界で何言ってるんですの・・・」

かまぼこ「ハッハッハ・・・確かにその通りだお嬢さん」

      「だがそのお陰でここにまた呼び出されてから感じていた違和感が突き止められた」

向日葵「違和感?」    

かまぼこ「どうも私達がいるこの世界以外から引き離されたトイズの感覚を感じていたのだ」

      「シャーロックと同じ血の通う私だからこそ感じていたのかもしれないがね」

向日葵「でもそれはどういう意味があるんですの!?」

かまぼこ「慌てんさんな、ワトソン君。」

      「これだけの名探偵が集って解けない謎など存在しないよ」

かまぼこ「そうだね・・・まず私の感じるシャーロックの気配を元に彼女が今いる世界をあらかた割り出そう」

      「お嬢さんの意見も聞きながらならより特定できる」

向日葵「す・・・すごいですわ・・・」

コーデリア「次は私の出番ね、私のトイズはハイパーセンシティブ。五感強化よ」

       「これで彼が絞り込んだ中からあなたの世界を特定するわ」

       「予想が正しければ信号のようなものをキャッチできる」

向日葵(それはもう五感強化の域を超えてる気が・・・)

コーデリア「うふふっ。超感覚的に研ぎ澄まされた五感は六感のようなものよ」

向日葵(!!この人私の考えを!?)

向日葵(まさかトイズがこんなに凄いものだったなんて・・・)

     (これが探偵・・・!)

ホームズの言う通り、すぐに信号の受信、発信まで備えた機械を用意でき、「西垣先生からの信号」に
返信を送ることができた
信号が送られていると睨んだのは私から聞いた文化レベルから考えたそうだ
まぁ勘によるところが大きいがと笑う猫に私はただただ驚くばかりだった

向日葵「すごいんですのね・・・さすが名探偵ですわ」

かまぼこ「なぁに、これくらいのことなら私たちの自慢の子孫たちもできるさ」

向日葵「!・・・」

すまん一つ飛ばしてた>>114の前にコレで


ネロ「ようやく私の番だな」

   「私のトイズはダイレクトハック。電子機器を制御、進入できる・・・が、それだけに止まらない」

   「電子機器の分解・再構築までこの天才にかかれば容易なことだ」

   「これで彼女が得た信号をキャッチし、ホームズが特定した世界へ信号を発信する機械を構築する!」

かまぼこ「これで貴方の世界と通信ができるようになる・・・ということさ」

向日葵 ポカーン

エリー「わ、わたしは何をすればいいのかね?」

コーデリア「あなたはそこでモンモンしてればいいのよ」

エリー「はいぃ・・・///」

かまぼこ「まぁこの子達はまだまだ未熟だがね・・・それだけの力を秘めてるのさ」

向日葵「・・・普段の態度じゃわからないものですわね」

かまぼこ「ふふふ・・・君も同じさお嬢さん。」

      「まだ見えてない君だけにしかないものがきっとあるはずだ」

      「それを少しずつ見つけて誰かのために役立てればいい」

向日葵「・・・」

かまぼこ「さてとそろそろ帰らなければ」

      「シャーロックによろしく頼むよ」

向日葵「はい!わかりましたわ!」

エリー「おお、そうだもう一つヒントがあったんじゃ」

向日葵「?」

エリー「この子らによくしてくれているお礼だよ」

エリー「今の向日葵さんはいつもと違う世界、仲間に囲まれておる」

コーデリア「一緒にいる仲間が変われば見える景色も変わるわ」

ネロ「新しい視点を得ることは流れを変えることもあれば新たな誤解を生むこともある」

かまぼこ「そのせいで苦しむことがあるかもしれないがその時は少し立ち止まって周りをみるといい」

      「君は一人じゃないからね、お嬢さん」

・・・

ネロ「さて!じゃあ早速あっちの世界に繋いじゃうよ!」

向日葵「・・・」ドキドキ

エリー「緊張します・・・」

コーデリア「久しぶりにシャロの顔がみれるのね・・・!」

       「あぁ・・・!甦るお・花・畑~~~!!」

ネロ「いくぞ~~~えいっ!」

ポチっとな

ヴイーーーン・・・

『よし無事に起動したようだな』

『おーーー!さすが西垣ちゃん!やる時はやるね!』

ネロ「お?これ今繋がってるのか・・・?」

向日葵「ドキドキしますわ・・・」

エリー「映って・・・ます・・・///」

『!!』ガタン!!

相手の画面が急に揺れたと思うと突如画面一面がピンク色になった
今にも大粒の涙がこぼれそうな大きい瞳が映る

シャロ『みな・・・さん・・・・!!』

シャロ『みなさぁーーーん!!』ボロボロ

コーデリア「あぁ!シャロよ!ほらみんな!!」

途端に3人が画面に集まり向日葵は画面の様子がよく見えなくなった
櫻子は画面の奥にいるのかしら
懐かしい制服の人影が見えるけれど映像を通してのそこはなんだか遠く感じる

ネロ「シャロ!元気にしてたか!」

エリー「心配・・・してました・・・///」グスン

シャロ『うえぇ~~~ん!会いたかったよぉ・・・エリーさん!ネロ!コーデリアさん・・・!!』ボロボロ

コーデリア「も・・・もう///そんなに泣かないでシャロ・・・」グスッ

ネロ「そうだよー!もう・・・みっともないだろ」

エリー「ネロも・・・涙目です・・・///」グスッ

ネロ「んなわけないだろ!これは埃が目に入っただけだって!!」グスッ

ネロはわかりやすい嘘をつくんですのね
なんだかこういうところは憎めない子ですわ

シャロ『いつも通りですー!』グシュグシュ

    『みなさぁん!!本当によかったですー!』グシュン

相手側の画面はぐちょぐちょでよくわからないことになっている

だけどその画面に食いつくように見入っているミルキィホームズを見ると
私のいるこの場所は彼女の代わりであって、この見知らぬ世界で私は一人切り離されてる気がした

ずっと私の横にいたあの子は画面の奥でどうして黙ってるのかしら。
なんとなく胸がモヤモヤする

向日葵「ほらみなさん!そんなに画面にへばりついてもシャロちゃんにちゃんと伝わりませんわ」

無理矢理MHを画面から引き離そうとすると画面の向こうのつぶらな瞳の子は少し顔をしかめたように見えた
彼女も自分の居場所に他の子がいるのが嫌なのかしら

向日葵「落ち着いてくださいな・・・よしよし・・・」

『・・・』

『・・・向日葵』

向日葵の声に反応した櫻子にシャーロックが気をつかい引き下がる。ずかずかと櫻子が近づいてくる
幼馴染の向日葵ですら見たことのない形容しにくい表情をしている

向日葵「あら櫻子」

つとめて気持ちを抑えて一言目を口にした

櫻子『・・・・・・・お前・・・』

向日葵「・・・久しぶり・・・ですわね櫻子」

櫻子『・・・・・・うん』

顔を合わせようとしない

向日葵「・・・元気そうでなによりですわ」ニコッ

櫻子の態度にもやもやして少しいじわるな口調になってしまった
こんなことを言いたかったのかしら、言葉がまとまらなくていびつな笑顔になる

櫻子『・・・うん』

向日葵「あなたを一人にしていたことがずっと気がかりでしたの」

櫻子『・・・・・・』

   『ばか・・・私を誰だと思ってるんだ・・・』フルフル

向日葵「そういうと思いましたわ」フフッ・・・

     「いっつも私べったりだったあなたにはいい経験ですわ・・・」

     「私が帰るまでシャロちゃんをよろしくー・・・」

櫻子『そんなことじゃないだろ!!』

向日葵 ビクッ

櫻子『急にいなくなったと思ったら何してたんだよ・・・』

向日葵「あなた何興奮して・・・」

櫻子『その上久しぶりに顔見せたと思ったらお姉さん面してて!』

   『私達の気持ちを考えたのか!!』

向日葵「とっ・・・当然ですわ!」

    「私がいなくてもちゃんと生活できてるか心配してたんですのよ!」

櫻子『そんなことじゃない!』

   『私達が向日葵のこと心配してたのをわかってたのかって聞いてるの!!』

向日葵 !!

櫻子『教室の空席を見て私達がどんな気持ちだったかわかるのか!?』

向日葵「それは・・・」

櫻子『楓がどんな気持ちだったか考えたか!?』

向日葵「・・・・・・!!」

向日葵「楓・・・」ポロッ

     「楓・・・わたし・・・」ポロポロ

     (私絶対に忘れちゃいけないものを・・・)

コーデリア「ひ・・・向日葵・・・」

櫻子『お前は一人で大丈夫かもしれないけどな・・・』

   『私達はお前がいなきゃ駄目なんだぞ・・・』

   『それなのに・・・』

向日葵「・・・」ポロポロ・・・

櫻子『あ・・・』

   『ごめん・・・言い過ぎた』

向日葵 ポロポロ

櫻子『~~ッ!』

シャロ『櫻子ちゃん!』

ガラガラ・・・バタン!

エリー「向日葵・・・大丈夫・・・?」

向日葵「私・・・」ポロポロ・・・


残してきた人たちを忘れて、身勝手に心配されることを求めてしまった
忙しさにかまけて帰る場所をおざなりにしてしまった
どうすればいいのか、どうしたいのかわからず涙は止まらなくなっていた

櫻子が部屋を飛び出した後、重要な連絡はごらく部とMHが行った
MHもまた交信できるということで手短に情報交換を済ませ、定期的に連絡をとることに決めて
今回の久しぶりの顔合わせは終わった


・・・

ベットの端背を向けたまま布団に包まり動かない向日葵
本当は1人になって泣きたい気分だったがMHの部屋に1人になれる場所はない

コーデリア「・・・」

エリー「・・・」

ネロ「・・・」

ネロ「!」ピコーン☆

   「・・・」もぞもぞ

向日葵「!」ビクッ

ネロ「えへへ」ピトッ

もぞもぞと布団の中ネロが向日葵に近づく
背中にピトリとはりついてくる

それに気づいたエリーももぞもぞ、じりじりと近づいてくる

向日葵「・・・」

   「すいません、私今1人になりたい気分ですのー・・・」

ボスン!

向日葵「ぐおっ!?」

目の前に突然コーデリアが飛び込んで来た
いつの間にか三人が向日葵に集まってくる

向日葵「ななななんですのー!?」

コーデリア「うふふっ向日葵が落ち込んでたから」

ネロ「元気にしようと思ってー!」

エリー「みんなで集まって寝れば・・・元気がでます・・・///」

ネロが額を背中に押し当てたまま話すからくすぐったい
うざったいと一蹴しようと思ったのに笑ってしまう

向日葵「うー・・・///なんですの!もう!!」

ネロ「えへへー」

コーデリア「泣かないでお姉さんに頼っていいのよ?」フフフ・・・

向日葵「もうっ、泣いてませんわ!」

     「あと、こんな時だけお姉さんぶらないでください!」

ネロ「いいじゃーん。そんなお堅いこと言わないでさー」コチョコチョ

エリー「みずくさい・・・です///」モジモジ

向日葵「も、もうっ!本当におこりますわよ!///」プンプン

向日葵「まったくもう・・・」フゥ

コーデリア「ねぇ、向日葵」

向日葵「?」


急に真剣なまなざしでこちらを見つめるコーデリア

コーデリア「私達はねこのミルキィホームズが家族のようなものなの」

ネロ「いろんな理由はあるけどシャロも含めてみんな今はここが帰るところなんだ」

エリー「本当に・・・色々ありました」

向日葵「・・・・・・」

コーデリア「向日葵にもどんなに喧嘩して、嫌いになりそうになっても最後には許しちゃう」

       「そんな人たちがいる場所があるのよね?」

向日葵「・・・・・・」

     「でも・・・でも、私・・・」ウルウル

     「そんなみんなのことを忘れて・・・」ポロポロ・・・

     「櫻子も・・・楓だって・・・きっと私のことを怒ってますわ・・・」ポロポロ

ネロ「向日葵はバカだなぁ」

向日葵「な」

ネロ「真面目すぎるんだよ。バカ真面目向日葵」

向日葵「なっ何回もバカって言わないでくださいな・・・!」

ネロ「嫌なことがあったりうまく伝えれないことがあるなら正面向いて喧嘩してやればいいんだよ」

   「向日葵と同じように思ってくれてる人ならきっと時間がかかっても許してくれる、そういうもんじゃないの?」

向日葵「ネロ・・・」

エリー「なんだか今日のネロ・・・大人ね」クスッ

ネロ「ばかっ///ちゃかすなよ!」

コーデリア「でもネロの言う通りだわ。悪いことしたっていつまでも悔やむよりきっぱり謝って」

       「それでも許してくれなきゃ実力行使したほうが前向きだわ!そうよね、ネロ?」

ネロ「ボッボクに振るなってば」

エリー「お互い大事に思っていればきっとうまく行きます・・・///」

向日葵「みなさん・・・」グスッ

コーデリア「向日葵、あなたはシャロではないけどもう立派なMHの一員よ」ギュッ・・・

       「だから・・・今は私達に頼ってもいいのよ」

向日葵「はぃ・・・」ポロポロ

ネロ「ヨコハマ一の名探偵にね!」

エリー「元、ですけど・・・///」

    「元の世界に帰って直接櫻子さんに謝れるよう、今はいっぱい泣いても大丈夫ですよ・・・?///」

向日葵「・・・」コクッ

     「ありがとう・・・みなさん・・・」ポロポロ

ネロ「はいっ。もう湿っぽい話はヤメヤメ!」

   「明日も早いんだからもう寝るぞー」

エリー「はい・・・///」

    「シャロのためにも、向日葵のためにもこの事件の捜査・・・がんばりましょう///」

コーデリア「そうね、私達もシャロのためにがんばらなきゃ!」

       「やっぱりあの子がいなきゃミルキィホームズらしくないわ」

ネロ「そうだよ。変に真面目っぽくなるっていうか・・・ムズムズするよ」

エリー「それはいいことなんじゃ・・・?」

向日葵「クスッ・・・今よりひどいなんて・・・仕方ない人たちですわね」

     「やっぱり私がいる間にトイズ復活のヒントを見つけないといけませんわね・・・!」


その日の夜はいつもより暖かく、向日葵は人の温かさに涙が乾いてしまう思いだった

・・・

そう時間の経たないうちに二度目の情報交換が行われることになった
というのも、シャーロックと連絡がついたという話をアンリエット生徒会長に話すと
いつになく次にまた交信する際は私も呼べといつになく迫るので、ならば早いうちにということになった
また、向日葵も次にちゃんと交信するならば楓に元気な顔を見せ、安心させたいと思っていた

ネロ「で」

コーデリア「なんでG4のみなさんまでいるんですか・・・?」

小衣「はぁ!?なんでIQ13不可思議の天才美少女明智小衣がいちゃ悪いのよ!」

ネロ「いや・・・別にいいけど」

次子「ごめんなー。小衣がどうしても来たいって言うから」

咲「ネットでシャーロックの生存が確認されたって見て慌ててきたんだよ」

平乃「私達もまだ仕事中だったんですけどね・・・お邪魔してすいません」

小衣「別にシャーロックのアホが一人で寂しがってるだろうと思ってからかってやろうと思ってなんかないんだからね!」

   「本当に心配なんかしてないわよ!?あんな殺しても死ななそうなアホ!」

次子「ここ最近めっきり落ち込んでたくせによく言うよ」

平乃「ほんとわかりやすい性格ですね」

   「あ、気にせずはじめてください」

小衣「あっ!?軽く流すなぁーー!!」

次子「後ろの方でふんじばって置いとこうか」

咲「静かだとそれはそれで心配だけどこんなにうるさいと煩わしいなう」

アンリエット「・・・もうわかりましたから初めてください、譲崎さん」

ネロ「ほいじゃあ行くよーえいっ」

ポチッとな

『お姉ちゃん!!』

小衣「シャーロック!?」バッ

   「・・・ってアレ?誰こいつ」

向日葵「楓!」ドンッ

小衣「ヘブッ!?」

向日葵「あぁ・・・楓・・・私です、向日葵ですわ・・・!」ボロボロ

楓『おねえちゃん・・・』ボロボロ

小衣「キィィ~~~~!何よあの小娘!ちょっと早くシャーロックのアホを映しなさいよ!」

次子「感動のご対面に水を差すなよ~おまえよりちっちゃい子だぞ?」どうどう

平乃「本当に縛っておきましょう」

ネロ「明智と向日葵が同い年なんてホント信じらんないな・・・」


楓『向日葵おねえちゃん・・・ほんとうに元気でよかったぁ・・・』ボロボロ

向日葵「ほんとうに・・・本当にごめんなさい楓ぇ・・・」ボロボロ

    「わたし・・・楓やみんなに長い間心配かけて・・・最低なお姉ちゃんですわ・・・」ボロボロ

楓『ううん・・・お姉ちゃんはなんにも悪くないって知ってるよぉ・・・』ボロボロ

  『でも・・・一人で急にいなくなっちゃって本当に・・・本当に生きてるかなって・・・心配で・・・』ボロボロ

向日葵「楓・・・」ボロボロ

楓『向日葵おねえちゃん・・・はやく帰ってきてね・・・』ボロボロ

  『お母さんも、お父さんも櫻子お姉ちゃんもみんな心配してるから』ボロボロ

  『かならず帰ってきてまた元気な姿を見せて欲しいの・・・』

向日葵「わかりましたわ!」キッ

     「帰ったら今までいなかった分楓のお姉ちゃんしますから」

     「どうかそれまで元気にがんばってくださいな!」

楓『うん・・・!約束するの!』

向日葵「お母さん、お父さんはもう事情を知ってるんですの・・・?」

楓『うん』

  『櫻子お姉ちゃんが連絡取れた後、全部説明してくれたの。二人ともホッとしてたの』

向日葵「櫻子が・・・?」

楓『櫻子お姉ちゃん今まで本当にがんばってくれてたの』

  『向日葵お姉ちゃんがいなくなってから最近まで、櫻子お姉ちゃん家に頼んで楓たちに嘘ついてまで』

  『心配させないよう気を遣ってくれてたの』

  『その嘘を謝って、顔が見れるようになったからって全部説明してね・・・』

向日葵「・・・・・・」

楓『それにお姉ちゃんがいなくなってから気を遣ってよく楓のところに来てくれてたの』

向日葵「・・・櫻子は、今は・・・?」

楓『・・・』

  『自分がいたらまた喧嘩になりそうだからいいって・・・』

向日葵「・・・」

     「・・・・・・そうですの・・・」

楓『あのね・・・櫻子お姉ちゃんのことを怒らないでほしいの・・・』

  『たぶん櫻子お姉ちゃんも心配してたからうまく本当の気持ちを話せないだけなの・・・』

向日葵「・・・安心してください楓。私は怒ってなんかないですし嫌いになんかならないですわ」

     (たとえ今会えなくても、必ず直接あなたと仲直りしてみせます・・・櫻子!)

楓『よかったの!』

向日葵「櫻子にありがとうって伝えてくださいな。必ず帰るからそれまであの子のこと、よろしくお願いしますね。楓」

楓『うん!』

小衣「・・・ぐるるるる・・・」

アンリエット ゴゴゴゴゴゴ・・・

楓『お、お姉ちゃん・・・後ろの金髪のお姉ちゃんとお胸の大きいお姉ちゃんが待ってるみたいだからシャーロックお姉ちゃんに代わるね』

向日葵「わ、わかりましたわ」

次子「おい・・・あんな小さい子に気を使われてるぞ」

アンリエット「・・・私は少し席をはずしますからその間にどうぞ。小衣さん」ゴゴゴゴ・・・

小衣「ふん・・・」

   「お礼なんていわないわよ」

ガチャ・・・キィィ・・・バタン

コーデリア「アンリエット生徒会長手が震えてたわ・・・」

エリー「大丈夫でしょうか・・・///」


|ドア|<「「ううう、ああああぉぉぉぉぉぁぁぁシャーァァロックウゥゥゥゥぅぅ!!・・・・・」」ドダダダダ・・・


全員 ビクッ

次子「ひっ・・・今の声は・・・!?」

コーデリア「なんだか階段をものすごいスピードで駆け下りていく音が・・・」

咲「生徒会長?」

エリー「何も聞いてない、聞いてない・・・」

小衣「さぁ!気を取り直してシャーロックを出しなさい!」

   「小衣様が顔を見せてやるわ」

楓『はい、シャーロックお姉ちゃん。小衣・・・さん?だって』

シャロ『!』

    『こころちゃーーーーん!!会いたかったよぉーーー!』

小衣「こころちゃんいうなーーー!」

シャロ『!』ビクッ

    『小衣ちゃん・・・涙・・・』

小衣「こ・・・こころちゃん言うなって言ってるじゃない・・・バカシャーロック・・・」ポロ・・・

シャロ『こころちゃん・・・』

小衣「どんだけ迷惑かけてんのよ・・・アンタみたいなアホでもいなくなったら困るんだから・・・」グスッ

次子(まぁMHがいなくなっても捜査自体になんの影響もなかったけどなー・・・)

咲(むしろ邪魔がなかったかもね)

シャロ『こころちゃん・・・そんなに心配してくれてたんですね・・・』

小衣「はぁ!?誰がそんな・・・!あとこころちゃん言うな!」

   「・・・でもまぁ、アンタを直接殴れないのはストレスだから。早く帰ってきなさい!」グシグシ

シャロ『はい!待っててね!こころちゃん!』

小衣「小衣ちゃん言うな!!帰ってきたら今溜まってる分!五回!殴ってやるから覚悟しときなさい!」

シャロ『はい!楽しみにしてますー!』

次子(ちゃんとカウントしてたのか・・・)

エリー(叩かれるのを喜んでる・・・?///)

ガチャ・・・ギイィィィバタン

アンリエット「もういいですか?小衣さん」

全員「!?」ざわ・・・ざわ・・・

   (血の涙の跡!?)

小衣「え・・・えぇもういいわ・・・」ドン引き

   「譲ってもらってあ、ありがとう」

アンリエット「えぇ。私も少し落ち着きましたし・・・お互い様ですわ」ニッコリ

小衣(まったく落ち着いてるようには見えないわ・・・)

シャロ『アンリエット生徒会長!』

アンリエット「!」ガタッ

シャロ『どうしたんですかその顔の赤い二本のラインは?イメチェンですか!?』

アンリエット「わっ私のことなどどうでもいいのです。シャーロック。」

シャロ「?」

アンリエット「体の具合はどうですか?見知らぬ世界に一人きりで寂しくありませんか?いじめられてなどいませんか!?」ブワッ

シャロ『あぁ!目から真っ赤な涙が!大丈夫ですかぁ!?』

アンリエット「だから私のことはいいのですシャーロックもしかして本当のことをしゃべれないのですか!?」ブワーーー

       「あぁ・・・どうなのですシャーロック?」ブワーーー

       「あなたをいじめる輩がいようものなら例え遠い世界でもあなたの元へいきますからね!必ずッ!」ブシャァ


全員「・・・・・・」ドン引き

ネロ「か・・・会長?大丈夫?」

コーデリア「こういう時は眼科?神経科?」

次子「もうだめかもわからんね」

・・・


シャロ『落ち着きましたか?』

アンリエット「えぇ・・・ナントカ」ブルブル

シャロ『顔真っ青ですよ?』

アンリエット「大丈夫です。気のせいですシャーロック・・・それよりあなたの方が前より血色がー・・・」ガタガタガタ

ネロ「はい!ストップ、ストップ!」

平乃「やっぱりもう駄目そうなのでシャーロックさんを引き下げて貰えますか?」

咲「ついでに事情のわかる有識者と変わってくれるといいなーなんて」

・・・

西垣『で、私というわけか』

ネロ「西垣先生?よろしくー」

『西垣ちゃんでいいよー』

ネロ「じゃあニシガキチャンで」

西垣『おい歳納。教職員の愛称推進してどうするんだ』

京子『へいへーい』

アンリエット「では西垣先生?あなた方の知っていることをもう一度教えてくださらないでしょうか」キリッ

ネロ「会長はもう病院送った方がいいんじゃないの?」ボソボソ

エリー「でもシャーロックが頑張っているのに私が休んでられないって聞かないから・・・///」

西垣『うむ。知ってること・・・とはいってもこちらもあまり多くのことは知らないんだ』

   『シャーロックちゃんはこちらの世界では一般的な中学校に来ている。』

   『こちらの世界は特に変わったこともなく平穏な世界で、怪盗も探偵もないいたって何も大きな事件の起きていない世界だ』

   『安心して欲しい』

アンリエット「こちらも向日葵については安全を保障しますわ」

       (極貧生活を強いているなんていえませんけど)

西垣『となると、問題は一つ。“二人が帰る方法”だな』

   『手がかりはこの入れ替わりを引き起こした張本人だが・・・今となっては話は聞けないそうだ』

向日葵(えっ、ねこみみくまさんってもう死んだんですの?)

アンリエット「張本人は今や無き者だそうですね・・・。その人物に接触した人間はいないのですか?」

西垣『古谷が消えた後、シャーロックちゃんと大室、大室の妹が出会ったそうだ』

アンリエット「何か言っていたことは?」

西垣『二人ともうろ覚えになりつつあったから必死に思い出させて情報はまとめておいた』

   『なんでも「二つの世界で二人がお互いの代わりに努力していれば帰れる」・・・とか』

全員「「!!」」

西垣『だがこちらの世界では向日葵の代わりに学校に来る以上代理でこなせることなどない』

ネロ「こっちの世界だってシャロのかわりにMHやってるじゃん」

コーデリア「そうよ。トイズはないけど元からシャロも失ってたし変わらないはずよ」

アンリエット(・・・むしろそのトイズが問題なのではないかしら・・・)

       (長くトイズを失って時が流れていますが、探偵とは本来トイズがある姿こそあるべき姿)

       (MHがトイズを失っているということ自体がこちらの世界の歪であり、

        それを正すべく現れたのが向日葵だと考えれば理由として何もおかしいことはない) 

西垣『・・・何か考えがあるようだが』

   『ともかくこれからもいままで通りの生活を送らせる以上に我々のできることはない』

   『私はそちらの世界にこそ何か重大なヒントが隠されていると睨んでいる』

アンリエット「・・・そうかもしれませんわね」

MH「?」

西垣『とはいえ何が原因かもわからないし、ぬいぐるみの言っていたこともすべて信用できることではない』

アンリエット「・・・気長にやるしかないですわね」ハァ・・・

・・・
通信終了後

アンリエット「とにかく今まで以上にMHとしての活動に力を入れて貰う他手段はありません」

       「最近サボりがちだった捜査にも可能な限り参加しなさい」

ネロ「チッ・・・ばれてたか」ボソ・・・

アンリエット「G4のみなさん、邪魔だとは思いますが彼女達を現場でよろしくお願いします」

次子「会長さんに直接そう言われちゃ断れないねぇ」

小衣「ふんっ!只でさえ邪魔なのに、ズブのド素人まで一緒なんて・・・まぁ仕方ないわ!」

   「これからは現場のリーダーである私のことは小衣サマとよびなさーグエッフ!」ドスッ

次子「わるいわるい。じゃあわたしらはまた見回りに戻るわ。邪魔したねー」

平乃「うちの小衣が迷惑かけました」

咲「生徒会長お大事にー」

アンリエット「向日葵さん」ボソッ

向日葵「?」

アンリエット「少し話があります。よろしいですか?」

向日葵「・・・ええ」


【会長の部屋】

アンリエット「あなたは今この世界にいる理由について考えたことはありますか?」

向日葵「わたしが・・・いる理由?」

アンリエット「話が大きすぎましたね。」

       「探偵に話を搾ります。この世界ではトイズを駆使し怪盗を追い詰める。それが探偵です」

       「それこそが彼らにとっての存在理由。怪盗も然り彼らは大雑把に言えばトイズこそ最大の存在理由です」

向日葵「・・・どういう意味ですか?」

アンリエット「シャーロックをはじめとするMHは今やトイズを失い、探偵としてあるべき姿からかけ離れているのです」

向日葵「・・・生徒会長はわたしがこの世界にいる理由はMHのトイズと関係がある・・・そう考えているんですの?」

アンリエット「あなたの探偵としての勘の良さは彼女たちよりすばらしいかもしれませんね」フフフ・・・

       「シャーロックも他の3人もトイズこそ探偵として最大の存在理由。当然人としての彼女の魅力はそれとは別ですが」

       「・・・つまりそのトイズなき彼女達が元の姿戻っていてこそ

        MHの一員としてシャーロックの代わりをこなしていると言えないでしょうか」

向日葵「・・・」

アンリエット「もっともこれはただのわたしの推理ですわ」

       「しかしあなたがMHに加わってまだ日は短いですが、彼女たちは多少なりトイズ復活に向け歩み始めた気がします」

       「それがあなたがここへ来た理由だとするなら私にとってあなたは大きな希望になるのです」

向日葵「希望・・・」

アンリエット「あなたの新たな視点から彼女たちをあるべき姿に戻してあげてくれませんか?向日葵」

向日葵「・・・・・・」

    「わかりましたわ。」

    「どんなに苦しい試練でも耐え抜いて必ず答えを見つけ出しますわ!」

アンリエット「・・・あなたはもう立派な探偵の卵ですわね」

       「どんな境遇、逆境に負けることない強さはトイズ以前の素晴しい魅力です」

       「まるで昔のミルキィホームズを見てるようで胸が高鳴りますわ・・・」

向日葵「好きなんですのね・・・ミルキィホームズのことが」

アンリエット「・・・えぇ」


       『強い好敵手ほど私を刺激するものはありませんわ』ボソッ・・・

その後最近出現の減っていた怪盗帝国が何故か連日姿を現すようになった
怪盗帝国はヨコハマでは最も名の知れた怪盗であり、他の怪盗達への影響も大きい
警察の見解はそれらの怪盗達のナワバリに変化があったため、彼女達も動きが活発になったということだが真偽はわからない
只、より難易度の高い警備をあざ笑うように活躍する様は挑戦的なアピールを含んでいると言われていた
MHも捜査に参加し幾度か遭遇することになるがはしにも棒にもひっかからないダメダメっぷりだったことは言うまでもない


・・・

向日葵「こ、今回もダメダメですわ・・・」

コーデリア「いつにも増してダメダメだったわね」

エリー「ダメダメです・・・///」

ネロ「ここまでダメダメと言われるとどんなもんだったか気になるレベルでダメダメだよー」

向日葵「正直、トイズなし・ノータリンな私たちがIQ3桁の公務員程にも活躍できないのは当然ですわ」

ネロ「向日葵も言うようになったね」

コーデリア「で、みんなは収穫はあったの?」

ネロ「ボクは写真に3カードを収めたし、頑張ってたと思うな。ほら」

向日葵「ブレブレだしもはやどこぞのフライングヒューマンでも写真に紛れてるの?ってレベルですわね」

エリー「私は・・・アルセーヌの髪、を拾いました・・・///」

向日葵「・・・これで藁人形に五寸釘でもするんですの・・・?」

コーデリア「私は音声を納めたわ、ほら」カチッ

テープ<『ハマのヴィー『ぎゃああアアア暗いいいイイぃぃぃぃぃ恐いよおおおおぉぉぉぉぉ・・・・!!!!』』

向日葵「・・・断末魔しか聞こえませんでしたわ」

    「私が言うのもなんですけど、ほんっとダメダメのダメダメですわねー・・・」

ネロ「むーそういう向日葵はどうなのさ」

向日葵「わ・・・私は・・・」


(平乃『あ、古谷さん。こんな夜遅くに大変ですねぇ』)

(向日葵『うちの世界ではこんな時間に中学生が出歩いてたら補導されますわ』フフフ)

(咲『あ、向日葵。相変わらず乳でかすぎワロタ』)

(向日葵『遠山さん。こんばんわですわ。後、胸のことはほっといてくださいな』)

(次子『向日葵もいつの間にかヨコハマに馴染んでるなあ』)

(平乃『とりあえず立ち話もなんですし、詰め所に来ますか?お茶ぐらいしか出せませんけど』)

(向日葵『あ、お構いなく』)

(次子『向日葵が来てくれると小衣の相手してくれるから助かるんだよねー』ハハハ)

向日葵(G3のみなさんとお茶してたなんて言えませんわね・・・)

ネロ「ていうか現場で向日葵見かけなかったような気がするんだよなぁ」

向日葵「!」

     「じ、G4の詰め所で銭形さん達から情報を得てたのですわ!」

ネロ「なにそれ探偵っぽい!」キラキラ

向日葵「た、探偵たるものあらゆる手を尽くして情報を得ることが大事ですわ」キリッ

     「と特に怪盗事件を一任されているG4と仲良くすることに無駄なことは何一つありませんわよ」

MH(尊敬の眼差し)

向日葵(チョ、チョロすぎて恐いですわ・・・・)

     (本当に悪い人に騙されないか心配になりますわね)

向日葵「と、とにかく怪盗帝国、特にアルセーヌと戦う上で私たちにできることは少ないですわ」ゴホン

エリー「分が悪すぎます・・・///」

コーデリア「そうね、ヨコハマ大樹海でトイズありでもアルセーヌとは互角だったものね」

向日葵「!!」

    「そういえば以前、トイズが短い間とはいえ復活したと聞きましたけど、その時もアルセーヌとの戦いで復活したんですの?」

エリー「はい・・・///土壇場で・・・何故かいつも以上の力が出て・・・///」

向日葵(私がヨコハマに来たのもアルセーヌの捜査中、それにトイズ消失・復活どれもMHのライバル怪盗帝国が絡んでる・・・)

    「・・・やはりアルセーヌ捜査に賭けるべきかもしれませんわね」

コーデリア「でも最近の私たちじゃ捜査どころか捜査の邪魔程度にもなってないわよ・・・」

向日葵「それは私たちが何も準備無く対決しようとしているからですわ」

    「相手は必ず予告を出して現れる・・・それに合わせて一博打打てば・・・」ブツブツ

   (そう・・・それに私の考えが正しければ・・・アルセーヌは・・・)

ネロ「なんか難しいこと考えてるなぁ」ポリポリ

向日葵「・・・・・・・」

    「ネロ、コーデリアさん、エリーさん。」

MH「?」

向日葵「私にいい考えがある」コンボイッ

コーデリア(すっごく不安だわ)

向日葵「この作戦を成功させることこそ私がヨコハマへ来て探偵の卵になった理由かもしれません・・・」

    「手を貸してくれますか・・・?」


ネロ「貸すも何も・・・」

コーデリア「私たちもう仲間でしょ!」

エリー「一緒に・・・頑張りましょう・・・!///」

・・・

ヨコハマ大樹海・・・そこに来年行われる探偵博に先駆け、公共事業にも力が入れられる中
新しいヨコハマの芸術の発信地として新設された現代美術専門の美術館があった
怪盗による盗難を防ぐべく早いうちから厳重な警備の新設の美術館に多くの現代絵画、彫刻が持ち込まれていたのだがその情報を得た
アルセーヌは正面から絵画「ヨコハマの神話」を盗むと予告したのだ

そしてこの時こそミルキィホームズ、向日葵一世一代の作戦の時である


【ヨコハマグランド峡谷】

アルセーヌ「・・・」

ストーンリバー「おかしいな・・・予想していた以上に警察が追って来ない」

ラット「追跡されにくいようこうして樹海を経由してるんだろ。警察も無理して追いかけても仕方ないってわかってんだろーよ」

20「樹海は学園のすぐ裏手ですぐ逃げ切りやすいこともあるさ」

  「だけど僕の活躍をまだまだ見せ付けれないのが悔しィィーーー↑イィィーーーー↓!!」

アルセーヌ(・・・胸騒ぎがしますわ)

「へへーん!樹海を逃走ルートに組み込んでるのはまるまるーっとお見通しなんだよ!」

「その上で私たちが視界の悪い樹海で怪盗帝国を捕捉できるとすればここ・・・ヨコハマグランド峡谷だけ・・・です///」

「分の悪い賭けだったけど、私たちの勝ちってことよ・・・!」

「さぁ観念してお縄について貰いますわ!」バーン!!

MH「怪盗帝国!!」

向日葵(あぁこの台詞・・・一度言ってみたかったんですの)ゾクゾク


ラット「ミルキィホームズ!?あのダメダメ共張ってたのか!?」

ストーンリバー「コイツら如きに見つかるなんて・・・!帰ったら反省会だ・・・」ガクッ

アルセーヌ「お久しぶりですね・・・古谷さん。」クスクス

       「ここまでミルキィホームズを導いたのはあなた。そうですね?」

向日葵「新しい視点を与えただけですわ」キリッ

アルセーヌ「ふふふ・・・本当におもしろい・・・」

       「しかし」

このペースだともう一晩。
夕方くらいからペースを戻そうと思うからこっちは10、11時までに終われるようがんばる
そうなればあっちは9時~くらいには終わるかな

アルセーヌ「私たちを見つけただけでは捕まえたことになりませんわよ!」バッ

向日葵「そう慌てんさんな、怪盗さん!」

アルセーヌ「・・・何?」ピタッ

向日葵「何の策も手段もなくあなたに対決するなんて失礼なことできませんわ!」

アルセーヌ「光栄ですわ・・・!」

       「ではどんな手を見せてくれるのです・・・!?」ゾクゾク

ネロ「確かにボクたちはトイズを失った・・・」

コーデリア「一度失ったものは再び取り戻すことは難しいわ・・・」

向日葵「では『元々持っているか分からない人間』なら・・・」

アルセーヌ「!!」

       「まさか古谷さん・・・貴女!」

向日葵「その通りですわ!ハァッ!!」バッ


キュイーーン!

チュドオーーーン!!


怪盗帝国「!!」

ストーンリバー「なんだあの爆発は!?」

ラット「お、俺じゃないぞ」

20「なかなか大きい音だったね・・・まさかこれが・・・」

アルセーヌ「古谷さんのトイズ・・・?」

向日葵「畏れているようですわね・・・!ホッ!」

キュイーン!

チュボボボーーーーーン!!!

遠くから爆風にあわせもうもうと煙が上がりメラメラと火柱が上がっている

向日葵「私のトイズは遠隔爆破ー・・・当然アルセーヌ、あなたも私のトイズの射程範囲ッ・・・!」ドドドドド

アルセーヌ「ふふふ・・・おもしろいですわ・・・」

       「この私に脅しをかけているんですのね・・・?」

ストーンリバー「くっ・・・ラット、20。命に代えてもアルセーヌ様をお守りするぞ・・・!」

向日葵「ふふっ・・・何も強引な手に出るつもりはありませんわ・・・」

     「まずその忠実な臣下を引き渡して貰いますわ・・・大丈夫。無下に扱いませんわ」

アルセーヌ「・・・・・・」

ラット「そ、そんな脅し・・・誰が聞くかよ!?」

ストーンリバー「その通りだ。例え命に代えてもアルセーヌ様の元、お命をお守りするまでだ・・・!」

20「そう・・・我々はアルセーヌ様に忠誠を誓い」

ストーンリバー「アルセーヌ様をお守りし・・・」

ラット「アルセーヌ様にみk

アルセーヌ「分かりましたわ。3人はミルキィホームズの元に投降なさい」

ラット「んな!?」

向日葵「理解が良くて嬉しい限りですわ」

ラット「はぁ!?誰が言うこと聞くかよ!てかアルセーヌ様もなんでそんな脅し聞くんだよ!?」

アルセーヌ「いいから言うことを聞きなさいラット。落ち着きなさい」

ストーンリバー「・・・その通りだラット。きっとアルセーヌ様にも考えがあるのだ」

ラット「ラットだ!ラット!」

ネロ「わかったから早くこっちに来いって、ラピスラズリ」

・・・
3カードは縄に縛られミルキィホームズの後ろにほっぽり投げられる。屈辱的な表情だがMHは知らぬ顔だ

アルセーヌ「それで、私を一人にしてどうするのです?古谷女史?」

向日葵 ゾクッ

    「・・・私が貴女から直接『ヨコハマの神話』を受け取り、お縄にかけますわ・・・!」

アルセーヌ「フフフ・・・早くなさい。私は見ての通り抵抗する意思はないですわ・・・」ヒラヒラ

向日葵「えぇ」

渓谷にかかる橋の中央で仁王立ちするアルセーヌの元に向日葵は向かう
終始余裕のある笑みを見せるアルセーヌ、またそれに相対する向日葵も異様な興奮を感じていた
心臓が破裂してしまいそうなほど緊張している。でもこの一瞬が楽しくて仕方が無かった

向日葵(探偵と役者は一度やるとやめられないと聞きましたが・・・本当にその通りですわ)

    (・・・ん?)

    (・・・でも冷静に考えるとこれは探偵をしてるっていうのかしら・・・)

ごそごそとアルセーヌのマントに包まれていた絵画を手にする
と、その瞬間!生き物の羽か腕のようにマントが伸び、向日葵を包んだ

向日葵「きゃっ・・・!こ、これは何・・・!?」

ネロ「向日葵!」

コーデリア「大丈夫!!?」

首にからみつくマント、そのまま引き寄せられアルセーヌに背後をしっかりと取られる
咳き込みながら後ろのアルセーヌを睨みつけ向日葵は静かに言う。

向日葵「けほっ・・・どうしたんですの・・・?」

    「私にはトイズがあると言っておいたのに・・・気でも違ったんですの?」

尚も余裕を見せようとする向日葵だがもはやそれが虚勢だと誰もが気づいてしまっていた

アルセーヌ「たった一人で私のところまで来る・・・」

       「すばらしい勇気ですわ、それは評価します。向日葵」

向日葵「私が近づいて自分が爆発に巻き込まれないと思ったんですの!?」

     「いいですわ、それなら3カードに向けてー・・・」

アルセーヌ「やってみなさい」


向日葵 ビクッ

アルセーヌ「それが本物のトイズなら・・・ね?」

       「下手なお芝居は終わりですわ。探偵さん?」ツツツ・・

艶やかな吐息と声が耳元で囁かれる
息を呑む間もなく首元に硬化したマントの刃突きつけられる

MH「向日葵ぃぃ!!!」

橋の上から勝利を確信したアルセーヌはこれ見よがしに向日葵の顎を掴みその苦悶の表情をミルキィホームズに見せ付ける

ネロ「やめろぉ!!卑怯だぞアルセーヌ!」

コーデリア「向日葵を傷つけるなら私たちを攻撃しなさい!!」

エリー「絶対に・・・許しません・・・!!」

向日葵「みな・・・さん・・・」ジワッ

アルセーヌ「フフフフフフフ・・・万策つきたようですね・・・ミルキィホームズ・・・ッ」

       「安心しなさい・・・私は怪盗、無意味に美しいものを傷つけるのは私の美学に反します」

妖艶に笑う怪盗、目の奥がギラギラと輝いて見える

アルセーヌ「ミルキィホームズ、あなた達にしてはよくがんばりました・・・」

       「特に古谷向日葵・・・あなたを素晴しい好敵手として認めますわ・・・ですが」

       「あなたは探偵と怪盗の真剣勝負にブラフを持ち込み、私を愚弄した・・・!」グググ・・・

向日葵「そ・・・それは失礼しましたわね」ケホッ

アルセーヌ「おいたをした子には躾が必要・・・そうですわね?」ニコリ

凍りつくような笑顔、狂気じみた一言一言に齢13の少女の心は震え上がる

アルセーヌ「向日葵・・・私、あなたのことを気に入りましたの」

       「嘘一つで私に挑む無謀さ・・・、その勇気、知恵・・・愛おしい・・・」


       「そう・・・壊してしまいたいほど・・・」

そういうと片手で向日葵の腕を掴み上げながら腰から黒く輝くムチを引きずりだす

向日葵「嫌ぁっ・・・!?」

アルセーヌ「私にすべてを晒しなさい・・・向日葵」ギリッ

目にも留まらぬ速さでムチを振るうアルセーヌ
ヒュンッヒュンと空を切るような音がしたと思うと向日葵の服は見るも無残にはじけとび
寒空の下若く瑞々しい白肌を晒していた

向日葵「あ・・・」

     「きゃあああぁぁぁぁぁっ!!///」

羞恥からペタンと橋に座り込む向日葵、だが片手を掴まれ無造作に引き上げ無理矢理立たされる

向日葵「いや・・・いやぁ・・・///」

ネロ・コーデリア「向日葵ーーーっ!!」

エリー「やめて・・・やめて下さい・・・///」ジワ・・・

向日葵「見ないで・・・見ないでください・・・///」フルフル

狂気に当てられた怪盗の瞳が腕から顔、首筋から胸、下腹部と嘗め回すように視姦する

アルセーヌ「あぁ・・・美しい・・・美しくておいしそうな肢体・・・そそりますわ・・・向日葵ぃ・・・」


ついにアルセーヌの長い舌が味を確かめるように紅潮した頬をペロリと舐める


向日葵「やっ・・・あ、あぁ・・・ひぁ・・・///」

    「ゆ・・許してぇ・・・///こ、こんな・・・///」

瞳には大粒の涙が溜まっている
ただただ震えが止まらない向日葵に怪盗は尚興奮を高めていく
顎のラインを沿って耳元へヌラヌラと舌が這い月の光に唾液の痕跡が輝く
息を吹きかけぴちゃぴちゃとわざとらしいほどの水音を立てながら真っ赤な耳を舐め、甘噛みする

アルセーヌ「見なさい・・・仲間達が貴女の痴態を見ていますわよ」

向日葵「あ・・・あぁ・・・///」

     「助けて・・・みなさん、ぅ・・・///さくら・・・こぉ・・・///」


甘い快感がより向日葵の心をいたぶる
気を良くした怪盗の耳にもはやミルキィホームズの声は届いていない

陵辱の夜は始まったばかり・・・

・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

・・・


向日葵「・・・エリーさん達が真っ赤なのは何故ですの?」

アルセーヌ「今、貴女がぐちょぐちょに私に嬲られている幻惑を見てるのですよ、古谷さん」スッパリ

向日葵「はぁ!?///」

     「なななはっ破廉恥な!///」

アルセーヌ「怪盗ですので一般人に暴力はふりませんわ。たとえ幻惑であっても」ニヤニヤ

向日葵「だだだからってわざわざ・・・///」プシュウゥゥ

アルセーヌ(思った以上におもしろい反応ですわ)

       (シャーロックが帰ってきたら彼女にもやってみましょうか・・・)ニヤニヤ

向日葵(エッチな格好通り実はちょっとエロい人だったんですのね・・・///)

アルセーヌ「まぁいいではないですか」

       「あなたの作戦にわざわざのってあげたのですから、これぐらいの役得は許されるでしょう?」


子供のような笑顔を向日葵に向けるアルセーヌ
マントの刃を突きつけた直後からMHは幻惑を見せられ硬直しており、橋の上でアルセーヌと向日葵二人きりになっていた

向日葵「・・・どこで気づいたんですの?」

橋の上から遠く大きな月を見ながら二人は言葉を交わす

アルセーヌ「それは『爆発のトイズ()』についてですか?」クスクス

向日葵「う・・・まぁそうですわ///」

アルセーヌ「貴女のトイズがブラフなのはかなり早いうちに分かっていましたわ」

       「爆発のトイズなんて爆弾なりなんなり下準備しておけば難しいことではありませんし」

       「特に貴女を捕まえた時のMHの動揺を見て確信に変わりましたわ」

アルセーヌ「ここは一度MHがトイズを取り戻した場所」

       「貴女が作り出そうとしたシチュエーションが当時のものに似ていたからまさかと思ったのです」

向日葵「当時はアンリエットさんを救うため・・・だったそうですが」

     「今回は私を救うために本気をだせばまた同じようにトイズが甦るかな・・・と思ったんですの」


橋からMHを見下ろし、何か愛おしいものを見る目で向日葵は語る


アルセーヌ「なかなかおもしろいことを考えるんですのね」クスッ・・・

向日葵「この世界に長くいすぎたせいかもしれませんわ」クスクス

     「私がアルセーヌに捕まれば彼女達を追い詰めることになりますわ」

     「それにうまくあなたを騙せていなくてもアルセーヌはMHのトイズのために芝居にのってくれると思いましたの」

アルセーヌ「随分・・・怪盗を信用しているのですね」

向日葵「・・・信用しているというのとは少し違いますけど」

向日葵「私がいた世界の物語の中の探偵と怪盗は自分たちの価値観を唯一認め合う好敵手同士ですわ」

     「お互いの美学に生きているというか・・・凡人とは違う非日常を愛する主役達。」

アルセーヌ「・・・・・・」

向日葵「それで、こちらの世界に来てミルキィホームズにあなたの話を聞くと形は違えど同じ『探偵と怪盗』だったんですの!」

     「彼女たちは無意識ですけどあなたと戦うことに誇りとか生きがいを感じてるようでしたわ」

アルセーヌ「そう・・・あの子たちが・・・」

向日葵「そんな己の技術、トイズに誇りを持ってる大怪盗アルセーヌですから」

     「不甲斐ない好敵手MHに不満を抱いてるんじゃないかなって・・・違いましたか?」

アルセーヌ「・・・素晴しいですわ・・・本当に」

向日葵「自分からあなたに捕まることを躊躇しなかったのも同じ理由ですわ」

    「怪盗は浅ましい強盗まがいなことはしないのではなくて?」

アルセーヌ「貴女はそこらへんの怪盗、探偵まがいよりよく私のことを知っていますのね・・・」

向日葵「恐縮ですわ」

アルセーヌ「そこまでわかっているのです・・・最後に聞きたいことがあります」

       「・・・名探偵はどこまで気づいてしまっているのですか?」

向日葵「私なんて只のどこにでもいる中学一年生ですわ・・・」

    「怪盗アルセーヌ・・・いえアンリエット・ミステール生徒会長」

アルセーヌ「・・・どうしてそう思うのです?」

向日葵「いえ・・・」


    (いや・・・その・・・)

    (顔がそのまんま会長じゃないですの・・・)ゲンナリ


アルセーヌ「?」

向日葵(いや、正直みんなわかって黙ってるものなのかと思ってましたわ・・・)

     (二十里先生達20といい、この世界の人間は目がフシアナってレベルじゃねーぞって感じですわ)


     「ケホン・・・」

     「・・・探偵としての勘・・・ですかしら」キリッ

アルセーヌ「フフ・・・勘・・・ですか」

       「まぁいいですわ。見てくださいミルキィホームズの3人を・・・」

向日葵「?」

エリー「あぁ・・・///向日葵さんがぁ、あ、あられもない姿に・・・///」ハァハァ

    「とめなきゃいけないのに、でも・・・///」モジモジ

向日葵「・・・エリーさんがなんだかエッチな顔になってる?」

アルセーヌ「・・・そっちじゃないですわ」


ネロ「うぐぐっ・・・向日葵ぃ・・・!!アルセーヌよくもボクの向日葵を・・・!!」

コーデリア「許しませんわ・・・!」

向日葵「二人が・・・何か見えないものと・・・戦ってる・・・?」

アルセーヌ「あなたの目論見通りいけばそろそろ変化がありますわ」

       「きっとコーデリアから・・・」

コーデリア「これ以上・・・」

       「これ以上、向日葵を汚させませんわーーーーっ!!」カッ

キュピーーーン!!

向日葵「!!」

コーデリア「!!」ハッ

       「ネロ、エリー!!これは幻惑よ!!目を覚まして!」

ネロ・エリー「!!」ハッ!

        「幻・・・惑・・・!?」

コーデリア「というより二人とも!戻ってきてるわ!私たちのトイズが!!」

ネロ「本当だコーデリア!五感強化が発動してる・・・!」

エリー「向日葵さんも無事です・・・!」

向日葵「やりましたわ・・・!」

アルセーヌ「向日葵・・・貴女に感謝しますわ!!」

       「私の好敵手が帰ってきた!!」

アルセーヌ「3カード!MHを全力で止めなさい!!」バッ

       「決して力を抜くことなく!怪盗として恥じぬよう全力で相手しなさい!」

ストーンリバー「・・・御意ッ!」

20「オラワクワクしてきたぞォォォOhoooo!FOOOOO!!」

ラット「ダメダメミルキィホームズ・・・楽しませてくれよ!!」

いつの間にか縄を切りMHを囲む3カード。だがMHは人が変わったように自信に満ちている

コーデリア「あら言うようになったわね!」

ネロ「3カード如きじゃ役不足じゃないかな?」ニッコリ

ラット「なんだと!?」

ネロ「今日のボクは機嫌が悪いぞ?」キュピーン!

エリー「覚悟、してください・・・///」キュピーン!

ストーンリバー「・・・参る!」バッ

ストーンリバー「はああぁぁっ!!」

20「フォオオオオーーー!!☆」ヒュバッ

ストーンリバーが全力で襲い来る、後ろからは広範囲に20のトランプが散弾のように逃げ場なく襲う

コーデリア「こんなもの!ハエがとまって見えるわ!」キュピーン

トランプを掻い潜りながらストーンリバーに向かっていくコーデリア

ネロ「ちょちょちょっと待ってよボクはどうすればいいのさ!」アセアセ

エリー「任せてください・・・!」キュピーン

    「ネロは、私が守ります・・・!」

ネロ「エリー・・・!///」

自らの体をを盾に高速のトランプの雨から覆うようにネロを守るエリー。向日葵が目を覆い悲鳴をあげる
しかし土煙から出てきたエリーはまったくの無傷で立っている

アルセーヌ「エルキュール・バートンのトイズはトライアセンド・・・」

       「怪力、体重増加、加えて体の硬化とまさに神話の英雄の如き体を得るのです」

そういうアルセーヌはまるで自分の娘でも見るように誇らしげで嬉しそうだ

アルセーヌ「彼女はその内気な性格に合わぬ力を忌み嫌っていましたが、MHの一員となり自らの力を受け入れることができたのです」

向日葵「エリーさん・・・」

ネロ「エリー!今のボクじゃあ只のお荷物だ・・・!」

   「だから突破口を開いてくれないかな・・・何か機械が手元に無いと戦えないんだよ」

エリー「わかりました・・・!ついてきて・・・///」

20のトランプに加えラットの爆弾の中をエリーがネロを守りながら走り抜ける
気づいたストーンリバーが二人に追い討ちをかけようとする

ストーンリバー「敵前逃亡か!?我々に背を向けて逃げるとはやはりお前らはダメダメMHだな!」

コーデリア「あら?あなたの相手は私よ!!」

コーデリアの渾身の蹴りがストーンリバーにつきささる

ストーンリバー「ぐうぅっ・・・!」

コーデリア「余所見なんていけないわ・・・」

      「MHに背を向けるなんて上等よ・・・ストーンリバーさん・・・?」


向日葵「すごい・・・コーデリアさん・・・あんなに動けたんだ・・・」

アルセーヌ「彼女の能力はハイパーセンシティブ。『五感強化』ですわ」

       「探偵としての捜査においてはすばらしい能力ですが、本来エルキュールのように格闘に向く能力ではありません」

       「しかし、それを補い五感強化をフルに生かせる身体能力は彼女の努力によるものです」

       「探偵としての能力も志も感心しますわ」

そうこう言う間に森にネロが走りこむ
20、ラットも続こうとするがエリーが道を塞ぐ

エリー「行かせません・・・!」ハァ・・・ハァ・・・

ラット「ぐ・・・コイツは俺達の攻撃がまったく効かないぞ!」

ストーンリバー「ならば朝まで動けなくなったもらうしかあるまい!」

エリー(!!いつの間に目の前に!)

ストーンリバー「人形となれ!!」

エリー「きゃっ」

慌てて目を閉じるエリーその隙にラットがエリーの横を縫って森の中へネロを追って入っていく

コーデリア「エリー!そっちのストーンリバーは20の変装よ!」キュピーン

エリー「!!」

20「チッ!もうばれてしまった!」

  「美しい僕がわざわざストーンリバーなんかに変装したというのに!」

変装を一瞬で解く20。が、そこにストーンリバーがコーデリアの攻撃でふっ飛ばされてぶつかる

20「ぐあぁぁ!」

  「美しい僕の変装解除を邪魔するとはいい度胸だストーンリバー!」

ストーンリバー「ぐ・・・わかった!悪かったから後で聞く。20!今は落ち着け!」

エリー(今、です・・・!)

    「えいっ///」

近くの大樹を引っこ抜きそのまま投げつけ20達に追撃を図るエリー

エリー「やった・・・?」

コーデリア「まだよ!岩の上!二人とも元気だわ」

土煙の先に人影はいなかった。20はストーンリバーを抱えてエリーの攻撃から脱出していた

ストーンリバー「なかなかやるなミルキィホームズ・・・!」

コーデリア「当然よ!私達を誰だと思ってるのかしら!」

アルセーヌ「・・・さて、私もそろそろ戦闘に参加させていただきますわ」バサッ

向日葵「えっ」

    「・・・・・・はい!?」

    (てっきりこのまま3カード対MHだと思ってたのにアルセーヌも参加するんですの!?)

アルセーヌ「おそらく3カードでは今のミルキィホームズに勝てません・・・譲崎ネロが戻ってくれば形勢は逆転する」

       「私は負けるのは嫌いなのです。」

       「・・・今夜は楽しかったですわ古谷さん、ごきげんよう」

向日葵「・・・・・・」

    「・・・三人のトイズが戻れば、私のことなんかどうでもいい・・・そういうことですか?」

アルセーヌ「そんなことはありません」ニコッ

       「・・・ですが私も彼女達と戦いたくてウズウズしてるのですよ・・・!」

       「ですからそこを退いてくださる?」

向日葵「そうは・・・そうはいきませんわ!」

    「あなたの相手は私です、アルセーヌ!」

アルセーヌ「な」

そして向日葵は突然橋の下のコーデリア、エリーに向かって叫ぶ

向日葵「アルセーヌは私が引き受けましたわ!!そちらは任せました!エリーさん!コーデリアさん!!」

アルセーヌ「」ポカーン

コーデリア・エリー「」ポカーン

向日葵「さぁ!ここは行かせませんアルセーヌ!」ソイヤソイヤ

アルセーヌ「・・・・・・気でも違ったのですか?古谷さん」

向日葵「いたって正常ですわ」

アルセーヌ「私とトイズも持たないあなたが一対一なんて正気を疑いますわよ」

向日葵「勝ち目はないかもしれない・・・でもまだ・・・もう少しだけ・・・!私、MHとして探偵していたいんです!」

アルセーヌ「確かにあなたは探偵として・・・いえそれ以上の活躍を私に見せてくれましたが」

       「元の生活に戻れば、どこにでもいる中学生・・・だったのではないのですか・・・?」

向日葵「・・・本当にその通りですわ」

    「それこそあなた方とは住む世界が違いますし、帰る場所がある・・・待ってくれている人がいる」

    「でもだからこそこの世界にいる間最後の一瞬まで彼女たちと一緒に頑張りたい・・・!」

    「あなたに勝ちたいんですわ・・・!」

ネロ「いいぞ!アルセーヌなんかやっちゃえー!向日葵ー!!」

唸る駆動音、地響きと共に森林から巨大な機械の塊が転がり込んで、橋の下が騒然とする
拡声器を通してネロの声が響いたと思うと土煙の中から現れた声の主は巨大ロボット・・・?
カラーリングがは工事現場でよく見かける黄色、肩部分にショベルのようなアームがついてることから建設機械だったモノと辛うじてわかった

アルセーヌ「・・・来てしまいましたか」

       「ここは前の戦闘以来工事をしてましたから大方、その工場現場のものをトイズで人型に魔改造し操縦しているのでしょう」

向日葵「・・・マイ○ル・ベイもビックリですわ・・・」ポカーン

アルセーヌ「彼女のトイズはダイレクトハック・・・本来電子機器の制御・情報習得ですが」

       「覚醒後・・・というよりアニメでは機械の再構築まで一瞬でこなします」

向日葵「ん?今アニメって・・・」

アルセーヌ「彼女も過去トイズによって不幸な日々を送っていましたが、今では他の3人と同じく才能ある将来が楽しみな子です」フフフ・・・

ストーンリバー「貴様!!ラットはどこへやった!?」

ネロ「あぁん?ライアットクルーズってのはこのボロ雑巾のことかな?」プラーン

(ストーンリバーの怯える声)

20「NOOOOOO~~~!!名前まで間違えられ、モザイクで見えないレベルまで痛ぶるなんて・・・悪魔の所業よォォォ・・・!!」ガクガク

ネロ「しつこく追っかけてくるからちょっとむかついちゃって☆」テヘペロ

ストーンリバー「ラッツアンドスター・・・安らかに眠れ・・・」

         「敵は必ずとる・・・!」

コーデリア「あら?どこの口がそんなことを言うのかしら・・・?」キュピーン

エリー「絶対に負けません・・・」キュピーン

ネロ「当然だよ!こんなの朝飯前ってね」キュピーン

ネロ「・・・だからそっちは任せたよ!向日葵」

エリー「はい・・・///信じて・・・ます・・・///」

コーデリア「アルセーヌなんてやってしまいなさい!」

向日葵「みなさん・・・」

アルセーヌ「フフフ・・・ヨコハマ一の怪盗も舐められたものですわね」

向日葵「舐めてなんていませんわ・・・私はミルキィホームズ、古谷向日葵!いざ尋常に勝負ですわ!」

アルセーヌに向かって駆け出す向日葵。勝機が万に一つもないことは彼女自身がわかっていた
しかし、走り出すことを抑えられなかったのはこの世界に馴染みすぎたせいか

・・・~2分後~

向日葵「ゴバファー!」ドヒャーン

アルセーヌ「どうしたんですか?もうお終い?」

向日葵(トイズ無しでこの強さ・・・っ)ボロボロ

   (何もできなさ過ぎて分けわかんないですわよ!)ガクガク

アルセーヌ「ねぇ・・・もっと貴女の力を見せてちょうだぁい・・・」ガシッ

向日葵「きゃっ///」

アルセーヌ「貴女のように興味のそそられる人間・・・トイズをもたない人間では2人目なのです・・・」

       「それとも私が貴女の殻をはいでさしあげましょうか・・・?」

そういうとMHに幻惑のトイズを使ったときのように向日葵を引き寄せ後ろから抱きかかえる

向日葵「な・・・何を///・・・はっ放してくださいな!」

アルセーヌ「恥ずかしがることはありませんわ・・・ねぇ、向日葵・・・」

       「彼女達に先刻見せた幻惑の本物を体験したくはありませんか?」

アルセーヌの指が服の中に滑り込んでくる。体をよじらせ逃げようとするがビクともしない

向日葵「ひゃ・・・っ///や、やめ・・・///」

    「こっ・・・こんなところでぇっ・・・///」

エリー「・・・・・・・ッ!!!///(ガッツポーズ)」グッ!

ストーンリバー「余所見など余裕だなッ!!」

エリー「あ・・・ち、違います・・・!///」


向日葵「な・・・何が目的ですの・・・ッ!?///」ハァハァ・・・

    「こんな・・・///」

アルセーヌ「貴女のもっといろんな顔が見たいのです・・・そして屈服させたい・・・!」

耳元で悪魔のように囁く。心臓がバクバクいって口から飛び出しそう、頭がおかしくなる!

向日葵「ふ、ふふふ・・・いいですわ・・・///」

    「そちらがその気なら・・・・」

    「私の(本気と書いて)ガチを見せて・・・あげますわ!」

アルセーヌ「!」

そういうと離さないよう抱きしめていたアルセーヌの懐に自ら抱きついていく
予期せぬ反撃に一瞬隙を作ってしまったアルセーヌ
そして首に手を回しながら向日葵は・・・!

ッ…チュゥ・・・

アルセーヌ「んちゅっ・・・はぁっ・・・っ///」ハァ・・・ハァ・・・

       「・・・!!///」カアアァァァ

       「な・・・な、なっ・・・///」

向日葵「ふ・・・ふふふ・・・怪盗の唇・・・!奪ってやりましたわ!」バーン!!

アルセーヌ「あっ・・・貴女・・・!///」ワナワナ

拘束が緩くなり口元を押さえ驚いてる様子のアルセーヌ

これを好機と一転攻勢の向日葵がその隙に組み伏せ抱きつく

アルセーヌ「きゃっ・・・!///な・・・何をするのですっ!?///」

向日葵「ハァッ・・・ハァ・・・こうすれば貴女は動けないですわ///」ジリジリ

    「例えトイズがなくてもこうして貴女を捕まえていればMHの勝ちですわ・・・!」

アルセーヌ「そっ・・・そんなことじゃなく・・・///」

       「ど・・・どうしてキッ・・・キキキスなんて・・・///」

向日葵「それは貴女がかわいいからですよ・・・///」ジリジリ

    (でもこれは本当におもしろいですわね!)フンス

    (あのヨコハマの大怪盗が完全にウブなネンネですの・・・!!)

アルセーヌ「あ・・・っや・・・!///」

拘束を強め再び顔を近づけていく。アルセーヌは顔を真っ赤にして聞いたことも無いような声を出し力無く抵抗する

向日葵(ガチ川さん・・・あなたの言葉がまさか役に立つとは・・・!)


(ち○つ『京○センパイってあーみえて絶対押しに弱いタイプだよねぇー』)

(   『いっつもガンガンに攻めてくる人に限って急な押しに弱いものよ!』ドヤァ)

(   『脇が甘いというか、素直な好意を受け入れるのが恐いのが押しの強さと表裏イッタイってやつなのよね』ウンウン)

向日葵「マスターチーナ・・・!あの時は『一体どこ情報よソレ・・・』でしたけど案外どうにかなりましたわ・・・」ボソボソ

     「まさかこんなにうまく行くとは・・・」

アルセーヌ「な・・・!何をゴニョゴニョ言ってるのです!?///」

       「わっわたしを本気で侮辱するとはいい度胸ですわ古谷向日葵ぃ・・・!」ガァァ

向日葵「もおーアルセーヌ様はかわいくてかわいくて仕方ないなぁっていってたんで・す・よ」バキューン

アルセーヌ「ばばばかにすりゅのもいい加減に///」

向日葵「そんなことを言うのはこの口かですの・・・んっ///」ブチューーー

(アルセーヌのメンタルがぶち壊れる音)

「(声にならない声)」

向日葵「・・・アルセーヌ?今変な声が・・・」

アルセーヌ「フフフフフフフフフフフフフ」

       「この私の唇を奪った代償は大きいですよ・・・向日葵ッ!!」ゴゴゴゴ・・・

向日葵「ひっ、ひぃ!」アワワ・・・

    「い・・今のはその・・・出来心で・・・」

慌てて飛び退き後ずさる向日葵、一体どちらが悪人なのかわからぬ修羅場だ

アルセーヌ「出来心!?」クワッ

     「でっ出来心で私を押し倒したというのですか!?///」

向日葵(急に風が出て雷までなり始めましたわ・・・!)

     (地鳴りまで・・・これは幻惑?)アワワワ・・・

アルセーヌ「言っていませんでしたが。」

       「私のトイズはもはや幻惑を実態とする世界まで高まっているのですよ・・・」

向日葵「ってそんなまさかー」

アルセーヌ「サンダー・・・!」キュピーン

ゴロゴロゴロ・・・ピシャアァァァァーーーン!!!

向日葵とアルセーヌの間に雷が落ちる。耳をつんざく轟音、光、焦げる土の匂い

向日葵「はわわ・・・・」ガクガクガク

アルセーヌ「私も本気を見せてあげますわ・・・!頑張って避けてくださいね?」ニッコリ

向日葵「キャアアーーーー!!!?」

アルセーヌ「わ、私、優位を取れれるのは嫌いですってよ・・・///」

そういう表情はまだ紅潮していて動揺の色が見え、些か緊張感に欠けるがどうやら本気のようである

アルセーヌ「ですから、ちょっと痛いかも知れませんけど覚悟してください」

そういうと空を仰ぐアルセーヌ。その一挙動に合わせ天候が表情を激変させる。さながら嵐のようだ
完全に腰をぬかした向日葵は腰を落とし天災如き存在に震え上がる

向日葵「櫻子・・・皆さん、すいません私・・・」

ネロ「何諦めてんだよ!向日葵」

エリー「諦めないで・・・ください・・・///」

コーデリア「最後まで可能性を捨てては駄目よ!!」

向日葵(無茶苦茶言いますわ・・・)ハハハ・・・

    (そんなこと言ったって・・・トイズもない私にどうやってどうしろっていうんですのよ・・・)

アルセーヌ「・・・・・・」

向日葵 ハッ!

    「トイズ・・・!私の可能性!トイズ!!」

立ち上がる向日葵、手を相手に向けて構え瞳を閉じ力を込める

向日葵「この状況・・・!私にもトイズが使える可能性が・・・!」

     「きっとある!いやそれしかない道はないですわ!」

アルセーヌ「何かと思えば・・・最後に自らのトイズに賭けるんですの?」

       「まさかここに来てまだ戦う勇気を見せられると思ってませんでしたわ」

       「やはり貴女はおもしろい・・・ッ!」

       「では来なさい!!貴女の可能性を!力を!私にすべて魅せつけなさい!!」

向日葵「集中して・・・集中・・・集中ッ!!」


刹那怪盗と探偵の見開いた瞳に輝きが灯る

アルセーヌ「ファイア・・・!!」ボォォォォウウウッ

向日葵「ぐぬぬぬぬ・・・っ!!トイズ奥義ッ『ボヨヨンビーム』ッ!!」カッ!


火の玉が放たれる、対する向日葵は胸を張りダブルバイセップス・フロントのような構えを無意識にとる

すると豊かな双丘からバキュンッと二つの丸い形状の光線が放たれ貫くようにして火の玉を迎え撃った

二つの威力は互角凄まじいエネルギーのせめぎ合いにまるで昼が訪れたかのように明るくなる

アルセーヌ「ハアアアァァァァァッッ!!」ゴオォォアアアアア

向日葵「なんじゃこりゃあああああああぁぁぁアアァァァァァ!!!?」ビイィィィィーーー

ネロ「それはこっちの台詞だよおぉぉぉぉ!!?」

エリー「凄い力のぶつかり合い・・・互角・・・いやそれ以上・・・?」

コーデリア「いっけぇーーー向日葵!!!」


    /フフ/⌒⌒ヽ  ム`ヽ
   / ノ) ||」ハ」」キハ  ) ヽ
  ゙/ | ζリ ゚ヮ゚ノζノ⌒(ゝ._,ノ ダブルバイセップス・フロント!

  / ノ⌒7⌒ヽーく  \ /
  丶_ ノ 。   ノ、  。|/
    `ヽ `ー-'´_人`ー'ノ

     丶  ̄ _人'彡ノ

       ~(      )
       (    (~
        ~)  )
      Ω ((~~
    _γ⌒ヽ、V
   (_| ̄ ̄_フ

     > <

炸裂する二つのエネルギーにより爆発が起こる

たちまち粉塵でミルキィホームズからは二人の姿が見えなくなる

アルセーヌ「・・・・・」

向日葵「く・・・もう・・・・駄目・・・」パタン

地面に打ち伏せる向日葵、もう指一本動かせなかった

向日葵「トイズをもってしても私の力では勝てなかった・・・ッ・・・さよなら、櫻子・・・みなさん・・・」

     「あぁ・・・これから私はムッツリのアルセーヌに奴隷のように扱われるのですわね・・・」サメザメ

しかし限界なのはアルセーヌも同じであった

プツンと緊張の糸が切れたかのように倒れこむアルセーヌ。すぐにストーンリバーを倒した3人が駆けつける

向日葵「あれ・・・?もしかして・・・私やりましたの・・・?」

アルセーヌの返事は無い

向日葵「私・・・私やりましたわーーーーー!!櫻子ーーーーっ!!!」

歓喜の声がヨコハマ大樹海にこだました

・・・

ストーンリバー「・・・いいのですかこのままで」

アルセーヌ「えぇ、恐らく騒ぎを聞きつけたG4達がすぐにここへ駆けつけるでしょう」

      「いえ、最初からここに張っていたこと、古谷さんが知らせておいたかもしれません」

ストーンリバー「そう、ですか」

アルセーヌ「ですが念のため私はここでG4が来るのを待ちますわ」

      「あなたはすぐにラット、20と『ハマの神話』を持って退却しなさい」

ストーンリバー「・・・わかりました」

アルセーヌ「・・・・・・」

向日葵「えへへ・・・やりました・・・わ・・・みなさん・・・」ムニャムニャ

アルセーヌ「随分楽しい夢(幻惑)をみているようですわね」

       「感情的になってつい西垣先生との約束を忘れてしまうところでしたわ」

       「でも貴女のおかげで本当に楽しい夜でした・・・向日葵」ギュッ

       「この幻想はそのせめてものお礼ですわ。私たちは貴女から数え切れないほどのものをもらった」

ネロ、エリーは今も幻惑の中で幸せそうな夢をみているらしい
コーデリアには申し訳ないが幻惑から覚める硬直状態を狙ってストーンリバーに人形化のトイズをかけさせた
まぁじきに日が昇る。数刻とたたずトイズの効果は解かれ、あの子たちには新しい日々が始まるのだ
勝負も好機もいくらでもある。彼女達が探偵を辞めない限り永遠に

アルセーヌ「・・・・・・」

       「この世界に来た貴女が私のシャーロックを失った悲しみを埋めていくことに恐れを抱いてました」

       「事実、今私の心は幸福に満たされ、あなたを抱く胸に高鳴りを覚えます」

       「・・・ですが、貴女にも帰る場所があるのですね・・・?」

       「・・・・・・」


       「ならばさよならを言わなければならないその瞬間までこうしていさせて下さい・・・」  

       「愛しの好敵手・・・」チュッ

怪盗が頬に優しくキスをした瞬間向日葵の体が光り始めた
向日葵の体が浮き上がり――アルセーヌは必死にその体を離すまいとしたが、
眩しさに目を開くことが耐えられなくなったと思うと、彼女の体は風と共にこの世界から消え失せていた

遠くから日が昇りヨコハマに新しい朝が来る
怪盗はその景色を一人呆然と眺めていたがその孤独に耐えられなくなった様にやがて姿を消した

・・・

「アンリエット生徒会長~~~!」ガチャッ

アンリエット「・・・なんですか・・・///」

シャロ「あーまたウーロン茶をこんなに飲んで・・・最近どうしたんですか?」

エリー「部屋の一部が・・・バーみたいになってます・・・///」

アンリエット「・・・健康のためにウーロン茶を飲み始めたのですよ・・・」ヒック

ネロ「そんなに飲んでちゃ毒なんじゃないかなぁ・・・」

コーデリア「何か悩みでもあるんですか?」

アンリエット「・・・何でもありませんわ」グビ

あの後、ゆるゆり世界とは交信ができなくなってしまった
二つの世界を繋ぐ二人の人間が元の世界に戻ってしまったせいか、あれ以来あの受信機はいくら試しても
あの理科室の映像を映すことも、遠い世界の子供たちの声を流すこともなかった


ネロ「ん~~?なんだかシャロも生徒会長もあの一件以来様子がおかしいよね」

エリー「はい・・・///」

アンリエット「あら?シャーロックがどうおかしいのですか?」

シャロ「べっべつに大したことないですよぉ///」

コーデリア「なんだか、みんなで一緒に寝ようとしたら妙にモジモジしてたり」

ネロ「ベットの中で急にくっついてきたりするんだよ」

エリー「///」

シャロ「だっ、だから深い意味はないんですー!!」

アンリエット「・・・そうですか・・・」

       「シャーロック、話があるので後で私のところに来なさい」

シャロ「ひゃえっ!///な、なんの用ですか!?」

アンリエット(やはりシャーロックこそ私の心の傷を癒す唯一の存在だったのですね・・・)

       (シャーロックとまた一つ階段上る日が来たのかもしれません)

       (精力のつくものを夕飯にご馳走しましょう・・・)

       「後でゆっくり話します。それより私に用事があったのではないですか?」(天使の笑顔)

シャロ「あ・・!忘れてました!」


   「アンリエットさん!また私たちのトイズなくなっちゃったみたいです!」


アンリエット「・・・・・・・・・」



       「ハァ?」

向日葵が帰っていき、シャロがこのヨコハマに帰ってきて一週間足らずに3人のトイズは無くなってしまっていた
どうもあの怪盗帝国との決闘の朝、ヨコハマ大樹海に取り残された3人の元にシャロが突然現れたのだが、
感極まってその後4人一日中泣いてすごしていたそうだ。あの時の精神的ショックでまた消えてしまったのかもしれない
数日後、火の消えたような生徒会長室に飛び込んできたサプライズにアンリエットは眩暈を覚えた


アンリエット「・・・・・・」ブルブル

      「そ・・・そうデスか」ガクガク

      「それは大変デスワネ」ブルブルガクガク

シャロ「あーー!ビンを持つ手が震えてますぅ!」

    「ウーロン茶で現実逃避しないでくださいーー!!」

アンリエット「だだだ大丈夫ですワ・・・」ガブガブガブガブ・・・

ネロ「イッキ飲みは危ないってば!あぁ泡吹いて倒れたーーー!?」

コーデリア「キャアーーーッ!?アンリエットさんしっかりしてくださいーー!!」

エリー「救急・・・車・・・!///」

ホームズ探偵学園、生徒会長アンリエット・ミステールの悩みは深い


おわり


ところで最初のぬいぐるみはなんなんだ

《お茶濁す 最後の謎 》

・・・・・・・・・・
撫子「・・・で、本当は何が目的だったの?ねこみみくまさん」

花子「ていうか頭もげてるけど動けたんだね」

ねこ みみ「もげてるどころか君達の八つ当たりで体がボロボロだよーこはま」

撫子「まぁお前がどうなってても関係ないから、どうなの?」

ねこみみ「・・・ボクはね、アンシャロとかシャロネロ、ミルキィの百合SSが読みたかったんだ・・・」

撫子「・・・ハァ?」

ねこみみ「でも最近のアニメのシャーロックはミルキィ内カプじゃあ浮いてるだろ?」

      「とりあえず女の子に興味を持つ環境を作ろうと思ったんだよーこはま。狙いはうまくいったよ」 

2人(うわぁ・・・)

>>390
「ねこみみくまさん」は三次元(実写映像)の存在
その能力は「精霊守護プラズマの召喚」
つまり二次元から要素を抽出して三次元に変換する能力
アニメの場合は声優、フィギュア、広報スタッフなどの形で召喚できる

ねこ みみ「だからトイズとかは関係なくて、

        シャーロックちゃんが少しでも女の子に恋愛的な意味で興味を持つのが目的だったんだよこはま」

花子(そ、そんなことのためにわざわざ・・・)

ねこ みみ「まぁなんとかちなつちゃんのお陰で目標はクリアでき・・・

撫子「花子、今日燃えるゴミの日だから出してきて」

   「ビニール袋と縄持ってくるから入れたらよろしく」

花子「分かったし」

ねこ みみ「アレ?」

本当におわり

アンリエットさんは受け。それだけは伝えたかった

ミルキィアニメよろしくネタつめこんだり、所々リンクさせたり時間のあるときまた読んでもらえると本当に幸せ
かなりつきっきりで支援してくれた人とか、感想くれた人、読んでくれた人本当にありがとう

更に乙ですねー

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