千早「料理を始めたのですが、今夜食べに来てくれませんか?」 (28)

千早「誰かに食べてもらって感想を聞かないと上達しないと思って」

P「最近外食ばっかりだったから、丁度手料理を食べたかったんだよ。喜んで行きます」

千早「よかった」ホッ

千早宅

P「おじゃまします」

千早「一応下ごしらえは済ませてあるので、ゆっくりしてください」

P「千早のエプロン姿なんてめったに見られないから、料理しているところを見せてもらうよ」

千早「///」

P「この材料は、肉じゃがか」

千早「はい。肉じゃががお好きと聞いたので」

P「そうだったのか。わざわざありがとうな」

千早「」トントントン

P「手際がいいなー」

千早「春香に教えてもらったので」

P「春香は料理うまいからな」

千早「はい」

千早「できました」

P「肉じゃが味噌汁ごはん。美味しそうだな」

千早「あの、正直に感想を言ってください」

P「そのつもり。んー味噌汁は麦みそか」

千早「はい」

P「肉じゃがも甘辛くておいしい」

千早「醤油と砂糖を大目にいれました」

P「まるで俺のお母さんが作るみたいだな」

千早「はい。プロデューサーのお母様の味を再現しました」

P「ん?」

P「すごい美味しいし、慣れている味だけれど…俺のお母さんの味を再現した?」

千早「はい」

P(春香に教えてもらったので…春香に教えてもらったので…春香…天海春香…)

千早「春香がどうして知っていたのかはわかりませんが、プロデューサーのお口に合ってよかったです」

P「お、おぉ」

千早「いっぱい食べてくださいね」

P「あ、ありがとうな」

翌日のお昼

P「春香、どうして俺のお母さんの料理を知ってるんだ?」

春香「のワの」

P「とぼけたふりしても無駄だ!緊急連絡先の名簿勝手に見ただろ!!」

春香「プ、プロデューサーさんのためを思って!!千早ちゃんに先を越されましたけれど!(やっぱりひとり暮らしは誘いやすいからずるい!!)」

P「そ、そうか…俺のために」

春香「そうですよ!プロデューサーさんのためです!プロデューサーのため!」

P「はぁ、言いたいことはいろいろあるけれど…とりあえずいまは昼飯だ」

春香「はい」

P「カップラーメンあるかなー?」

律子「また不健康なものばかり食べて」

P「いいだろー」

給湯室
P「おっと貴音が先客か」

貴音「貴方様がそろそろここへ来ると思ってマルタイ棒らぁめんを作っておきました」

春香「抜け駆けずるいよっ!!アベックラーメンでいちゃいちゃなんて」

P「どうしてその年でアベックなんて知ってんだ」

P「ん?」

P母『今日はあんたの好きなマルタイ棒ラーメンよ~』

P「まさか…」

貴音「貴方様の大好きなマルタイ棒らぁめんです。どうぞ」

P「お、おぉ」

貴音「」ズルズル

P「」ズルズル

貴音「」ズルズル

P「とんこつラーメンはうまかったか?」

貴音「まこと美味でした。しいていうなれば、量が少し足りなかっ…」

P「だっー!!どうして実家に行ってるんだ!」

春香「たまたまですよっ!」

貴音「貴方様、食べないのならもらいます」ズルズル

春香「(プロデューサーさんと間接キス)」ジュルリ

P「はぁ疲れた…」

おわり

P「よかった…実家に行ったのは春香だけで」

貴音「私は春香から情報をいただきました」

春香「ごめんなさい」

P「はぁ、それにしても春香だけでよかったよ」

春香「私だけでって?」

P「まぁ、気にするな」

P実家前
あずさ「あらあら~迷ってしまいました~」

あずさ「この日のために極度の方向音痴を演じたかいがあったわ~」

あずさ「これで、プロデューサーさんのご実家に迷い込めるわ~」

あずさ「……迷ってしまいましたわ~。あ、こんなところにプロデューサーさんと同じ苗字の家が!
もしかしたらプロデューサーさんを知っているかもしれないわ。迷っているから緊急事態だし、仕方がないわよね~。ごめんくださ~い」

P母「どうかされましたか?」

あずさ「実は~」

P母「そのまさかよ!ほんと偶然!いまPに連絡するから、上がって待っていて頂戴」

あずさ「あらあら~ご親切にありがとうございます(作戦大成功だわ)」

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