恭介「理樹は匂いフェチだったのか」(253)

~夜、理樹と真人の部屋~

謙吾「ん?今日は鈴はいないのか?」

理樹「うん、今日は女子メンバーとお泊まり会だって」

恭介「そんなわけで、女子に負けないくらい今夜は男共で遊びまくろうと思う!」

真人「前にもこんなパターンがあったな」

恭介「てめえら、今夜は寝かさないから覚悟しとけよ!ひゃっほーぅ!」

理樹「明日は平日なのに…」

恭介「今日はこんな遊具を持ってきた」ピ

バサッ

理樹「これは…人生ゲーム?」

謙吾「人生ゲームなら前もやったじゃないか、こんなのより皆で滝行にでも…」

恭介「ただの人生ゲームじゃあないさ、よく見てみろ」

真人「全部のマスに命令が書かれてるな?」

恭介「そう、止まったマスに書かれたミッションは絶対遂行 ハラハラするだろう?」

理樹「『ツチノコを見つけてくる』とか無茶なのもチラホラあるけど、もしかしてこれって?」

恭介「無論、俺が作った!これ一つだけで遊んでいれば夜は短し恋せよ乙女さ」

理樹「うわぁ」

謙吾「乙女はここにいないがな」

真人「就活もしないでこんなもん作ってたのか…」

謙吾「これは心してかからないとな」

~女子寮~

鈴「――!」ピキーン

小毬「どうしたのー鈴ちゃん?」

鈴「バカ共がバカをやってるような気がした」

小毬「???」

~明け方~

謙吾「ようやくゴールが見えてきたな…」

理樹「すごろく自体はそんなに長くないけど、無茶苦茶なミッションで時間を食っちゃったね」

恭介「マッスルエクササイザーを飲んで倒れた真人はまだ復活しないか?じゃあ飛ばして、次は理樹の番だ」

理樹「うん、えーっとミッションは…『参加者全員に自分の性癖暴露』!?」

理樹「……パ」

恭介「パスは無しな、当然嘘はまかり通らない」

謙吾「嘘なんてどうやって見抜くんだ?」

恭介「眼力で」

恭介「観念して白状するんだな理樹♪」

謙吾「妙に嬉しそうではないか?恭介」

恭介「理樹はなかなかこういうことを語らないだろ?そのマスは理樹に止まってほしくて作った様なもんだ」

理樹「ひどいよ恭介…」

真人「何だ?そんなに人に言うのははばかられるような性癖なのか?」ムクッ

謙吾「復活か 真人、全身緑色だが平気か?」

真人「おう、筋肉のおかげで一命は取り留めたぜ」

理樹「正直あんまりメジャーではないから…」

恭介「理樹、俺たちはたとえお前がどんなにやばい性癖の持ち主だって気にはしない、むしろまた一つ理樹のことを知れて嬉しいくらいさ」

理樹「恭介…」

恭介「理樹…俺がまだ知らないお前の秘密………教えてくれないか………?」

~女子寮~

美魚「――――っ!!」ピキーン!!

葉留佳「? どったのみおちん?」

美魚「どこかで………見逃せないイベントが起こっているような……」

葉留佳「???」

鈴「うなーーーー!放せ!来ヶ谷ーーー!」

来ヶ谷「ハッハッハ おねーさんが背中その他もろもろを優しく洗い流してあげよう 小毬MAXも来るがいい」

小毬「は~い みんなでおっ風呂~♪」

真人「何も恥ずかしがるこたぁねぇよ理樹、そこの恭介さんだってロリコンなんだしな 」

恭介「…………何のことかな真人くん?」

理樹「…そうだね、僕は約束したんだ これからは強く生きるって!」

恭介「そうさ!聞かせてくれ理樹、お前は何に興奮するんだい?」

理樹「僕…女の子の匂いが大好きなんだ!」

三人「………」

理樹「どうしようもなく、興奮しちゃうんだよ!」

理樹「うぅ…やっぱり恥ずかしい…」

真人「に、匂い?」

恭介「理樹は匂いフェチだったのか」

謙吾「顔に似合わずというかなんというか…」

理樹「うん…自分でもどうしてこんな風になっちゃったのかは分からないんだけど…」

恭介「なかなかマニアックじゃないか 直枝さん家の理樹さんよ?」

真人「まさか理樹…胸の内じゃ俺のあふれ出る筋肉臭にも興奮して…?」

理樹「ごめん真人、女の子じゃないと興奮しないみたいだ」

謙吾「じゃあ理樹はたとえば…野球で汗をかいた女子たちの匂いでこっそり興奮したりしていたのか?」

理樹「…………う、うん 実は…」

恭介「へえ なかなかムッツリさんじゃないか」

理樹「ム、ムッツリさん…やっぱりそうなのかな…」

謙吾「いつからそうなったかは分かるのか?」

理樹「意識し始めてるのに気付いたのは…多分リトルバスターズの皆で野球をした辺りからかな…」

恭介「ふむ…」

恭介「一つ、仮説を立ててみた」

恭介「理樹が匂いフェチに目覚めた原因は、お前にあるんじゃないかと!」ビシィッ

真人「え、俺?」ボリボリ

恭介「理樹は寮生活を始めて、ずっとこのむさ苦しくて暑苦しくて汗臭い筋肉さんと同部屋で生活してきたな?」

理樹「う、うん」

真人「へっ そんなに褒めてくれるなよ…」

謙吾「突っ込まんぞ?」

恭介「そんな体に悪そうな生活を送る理樹は心に募るフラストレーションから、人一倍女性の匂いに強い憧れを抱くようになった。無意識のうちにな」

恭介「もちろん真人だけじゃなく、普段からつるんでた俺や謙吾も十分男臭いからな、責任の一端は俺と謙吾にもある」

真人「謙吾もぶっ壊れてからだいぶ暑苦しくなったしな」

理樹「けど、女の子なら鈴がいたよ?」

恭介「確かに以前のリトルバスターズには紅一点の鈴がいたが…」

謙吾「さすがに鈴一人では俺や真人や恭介の放つ男臭には敵わなかった」

真人「鈴自身男勝りな奴だからなあ」

恭介「そういうことだな 砂漠に一輪花が咲いていたとしてもそれだけでは喉の渇きを潤せない」

理樹「そして、野球を始めて入った新メンバーは全員女の子…」

恭介「今や女性のほうが多いリトルバスターズだ 健康的に活動する女子を見て、理樹の内に眠る強い欲望が目を覚ますのは必然だったわけだな」

理樹「無茶苦茶だけど…あながち間違ってもいないような」

真人「俺の筋肉も数の暴力には勝てなかったってことか…クッソォッ!!」

謙吾「張り合おうとせんでいい」

理樹「心のモヤモヤが晴れた気分だよ ありがとう恭介、なんだかすっきりした」

恭介「けどな理樹、匂いフェチに目覚めた原因は解決したが 欲望の解消はできていないだろ?」

理樹「うん、まあ  …って!まさか恭介!」

恭介「おう!俺たちがお前の欲求解消を手伝ってやろうじゃないか!」

理樹「えぇ!?さ、さすがにそこまでしてもらうのはどうかと…」

真人「理樹が匂いフェチになった原因が俺らにあるとなっちゃあな!」

謙吾「友達が困ってるんだ 協力しないわけにはいかんだろうな」

理樹「二人も乗り気!?だいたい手伝うってどうするのさ!?」

謙吾「そりゃあ俺たち男共だけじゃあどうにもならなかっただろうがな」

真人「今のリトルバスターズには頼れる仲間がわんさかいるじゃねえか」

恭介「女子メンバーたちに頼み込む」

理樹「頼んだって嗅がせてもらえることなんてないでしょ!?」

謙吾「いや、実際どうなるかわからんぞ」

恭介「理樹、お前は自分で考えてる以上に仲間たちに慕われている 真摯な態度で頼めばきっと相手も無碍にはしないはずさ」

理樹「そう…なのかな…」

恭介「女の子の匂い クンカクンカしてみたいだろう?」

理樹「それは…」

恭介「自信を持つんだ!理樹」

理樹「…分かった!もう昔の弱い僕じゃない、やれるだけやってみるよ!」

謙吾「すっかり話し込んでしまったな、もう学校へ向かわないと朝食を食べ損ねるぞ」

真人「そういや人生ゲームの途中だったな どうすんだこれ?」

恭介「無論、後でまたやる 謙吾は命令通り今日一日ノーパンで過ごすこと」

謙吾「ふ、造作もないことだ」

恭介「皆自分がどこのマスだったか覚えておくこと それじゃ 一旦解散!学食で会おう」

理樹「えぇー」

理樹(…みんなが僕のことを思って動いてくれてる…かけがえのない仲間たち…)

理樹(やっぱり…リトルバスターズは最高だ…!)

~学食~

恭介「おはよう諸君 実にいい朝だな」

真人「朝っぱらから鬱陶しいテンションだな」

謙吾「徹夜明けだというのに元気な奴だ」

理樹「鈴は小毬さんたちと一緒に先に食べたって、メールがきたよ」

恭介「…そういう報告はまず兄である俺にしてほしいが今は触れまい それより」

真人「恭介の奴、ちょっと泣いてね?」

謙吾「兄としての威厳がまるでないな、恭介」

恭介「それより!早速だがオペレーション『グッドスメルハンターズ』の作戦を練ろうと思う!」

真人「グッドスルメ?イカ釣りに行くのか?」

謙吾「スメルだ馬鹿 『いいにおいハンターズ』か?」

恭介「『スメルスグッドハンターズ』でもよかったんだがそれだと『いい匂いのするハンターズ』っぽくなるような気がしてな」

理樹「作戦名はなんでもいいんだけど ちょっといいかな?」

恭介「はい、理樹君どうぞ」

理樹「僕はまず、正々堂々頼んでみる方法を試してみたいんだ」

真人「『君の匂いを思う存分嗅がせてほしいんだフヒヒwww』ってか?」

謙吾「いざ言葉にしてみると通報されそうなセリフだな」

理樹「でも さっき部屋で恭介が言ってくれたように真摯な態度でいけばきっと無碍にされないと思う」

理樹「どうかな?」

恭介「…そうだな 小細工を弄するよりも確実かもしれない(ちょっとつまらんが)」

恭介「やってみろ理樹 お前の根性、しかと見届けさせてもらうぜ」

理樹「ありがとう 恭介」

恭介「でもセッティングくらいはさせてくれよ?ただ見届けるだけじゃつまらないからな」

理樹「うん、頼りにしてる」

謙吾「何だかんだで理樹 お前もノってきてるんじゃないか?」

理樹「ここまで来たからには腹をくくったよ どうあっても女の子の匂いをクンカクンカしてみせる!」

恭介「負けた時のことなんか考えるな 玉砕覚悟であたって砕けてこい」

真人「なあ ところでよ」

理樹「なに?真人」

真人「理樹はまず誰のスルメをハントするつもりなんだ?」

理樹「スメルね」

最初のターゲット >>50

さしみ

理樹「さす、佐々瀬川さんにしようと思うんだ」

真人「鈴といつもケンカしてるあいつか?意外なとこを突いてきたな?」

恭介「理由は?」

理樹「天からのお告げ…かな…」

恭介「よし、それじゃ理樹 お前は放課後茶道部の部室で待ってろ 俺と謙吾でさっさせがwを誘導する」

真人「俺は?」

恭介「お前はとりまき三人の足止めだ 一人たりとも邪魔はさせるなよ」

真人「オーケー」

~茶室~

佐々美「直枝さん、宮川さまと棗さんに呼ばれてきてみれば いったい何なんですの?」

理樹「実はささssせがわさんにお願いがあるんだ」

佐々美「佐々瀬川佐々美ですわ!! …失礼、 なんですの?お願いって」

理樹「佐々瀬川さん君の匂いを嗅がせてほしいんだ!!」

佐々美「…」パカッ

理樹「うわぁ!携帯取り出さないでようさみちゃん!」

佐々美「佐々美ですわ!!」

理樹「実はかくかくしかじかで…」

・・・

佐々美「直枝さんが筋肉のせいでに、匂いフェチに目覚めたのは分かりましたわ…でもどうして私なんですの?」

理樹(神のお告げ…なんて言えないしな…)

理樹「ソフトボールで汗をかいた佐々美さんが僕の近くを通った時…ふわっていい匂いがしてさ…」

理樹「それが…すごく魅力的だったんだよ」

佐々美「………」

理樹「駄目…かな」

佐々美「そんなに…辛いものですの?欲求不満というものは?」

理樹「まあ おおっぴらにできる性癖でもないしね…ハハ」

佐々美「そんな性癖を私に話せたのは?」

理樹「佐々美さんは優しいから つい甘えちゃったのかもしれない」

佐々美(なんて悲しそうな顔ですの…)

佐々美「……………だけ」

理樹「え?」

佐々美「一分だけですわ!わ、私の匂いを…嗅ぐことを許します!だから伏せた顔をお上げなさい!」

理樹「本当に?」

佐々美「一分きっかり!一秒でも過ぎたらソフト部で袋叩きにしますからね!」

理樹「あ、ありがとう!佐々瀬川さん!」

ガバッ

佐々美「きゃあ!」ドサ

理樹「あぁすごい!夢みたいだよ!」クンカクンカ

佐々美(か、髪の毛をッ こんなに乱暴に嗅がれるなんて…!)

理樹「佐々美さんの髪の毛 サラサラだし すごくいい匂い!」モフモフ

佐々美「ッあぁ…!」

佐々美(後頭部に…鼻を押し付けてるんですの!?)

佐々美(殿方にこんなことをされるなんて…生まれて初めてですわ…)

佐々美「な、直枝さん…もう少し、優しくできませんのッ…っあ!」

理樹「ごめん佐々美さん 僕もこんな風にできるの初めてで…抑えがきかないんだよ!」クンカクンカクンカクンカクンカ

佐々美(荒い吐息が…首筋にっ…まるで、獣に襲われているようですわ…ッ)

理樹「ああ もう15秒しかない!佐々美さん、ごめん!」

佐々美「え?きゃあぁ!」

佐々美(直枝さん、今度は…腋を…?)

理樹「ああ、こんな匂いなんだ…いやじゃない!決していやな匂いじゃないぞ!」

佐々美「こんな…恥ずかしい…ッ!」

理樹「佐々美さん 今度は太股を…!」

佐々美「い、一分!一分経ちましたわ直枝さん!」

理樹「え?そ、そんな!」

佐々美「はあ…はあ…」

佐々美(まさか…こんなに激しく乱暴にされるとは思いませんでしたわ…!)ゴソゴソ

理樹(乱れた衣服を正す佐々美さん…妙に色っぽい )

佐々美「これで……満足しまして…?」

理樹「うん、でも 一分って短いね…心の底からそう思うよ」

佐々美「私は…ひたすら長く感じましたわ…」

佐々美「それにしても!確かに嗅いでいいとは言いましたが あんなに乱暴にしなくてもよいでしょう!それに…あんな所まで…」

理樹「あんな?」

佐々美「わ、脇の下…とか…」

理樹「ごめん、でも本当にいい匂いがしたよ! 脳がとろけるかと思った!」

佐々美「腋の下の匂いなんて褒められてもうれしくありませんわよ!」

佐々美「私はもう行きますわ このことは他言無用でお願いします」

理樹「うん、ありがとう佐々美さん」

謙吾「理樹…まるで獣のようだったな」

恭介「ああ、ドアの隙間からこっそり覗いてはいたが すごかったな」

恭介「理樹の欲求はどうやら相当でかいようだ…」

真人「やれやれ 女三人の相手は疲れるぜ そっちはどうだ?」

謙吾「真人…顔が引っかき傷だらけだぞ?平気か?」

恭介「オペレーション『グッドスメルハンターズ』第一日目は大成功だ この調子でいくぞ!」

~次の日 学食~

恭介「おはよう諸君」

理樹「おはよう恭介」ツヤツヤ

恭介「理樹、なんか活き活きしてないか?」

謙吾「欲求解消が効いたんだろう 佐々瀬川に感謝だな」

真人「そう思うなら今度お茶にでも誘ってやったらどうだ?」

謙吾「考えておこう」

恭介「うむ、理樹もsっさせがわもみんな幸せだな 理樹、今日の相手はだれにするか決めてあるか? 」

理樹「うん」

第二のターゲット >>105

二木さん!

理樹「二木さんにしようかなって」

三人「…………」

恭介「ラスボス級といっても過言じゃないのが来たな…」

謙吾「というかバスターズのメンバーが一人も来ていないじゃないか」

真人「勝算あってのことなのか?」

理樹「確かに二木さんは手強いだろうけど 今の僕ならいける気がするんだ」

理樹「恭介、セッティングお願いできる?」

恭介「ま、任せとけぇ~い」

真人「恭介が尻込みしてるぞ」

~放課後 空き教室~

あーちゃん先輩「あ、 来た やあやあ 理樹くん」

理樹「どうも あーちゃん先輩、二木さんも」

佳奈多「……」プイ

あーちゃん先輩「いやー悪いねえ 恭介君から聞いたよ?また生徒会の仕事を手伝ってくれるんだって?」

理樹「はい、何でも言ってください」

コソコソ

あーちゃん先輩「話は聞いてるよ、頃あいを見てかなちゃんと二人きりにしてあげるから 頑張んな」ボソボソ

理樹「ありがとうございます」ボソボソ

あーちゃん先輩「あーっとそうだー」

佳奈多「今度はどうしました?」

あーちゃん先輩「じつはねー 先生に就活のことで話したいことがあったのよー 二人のこの場は任せちゃっていいかしらー?」

理樹(すごい棒読みだ…)「僕は大丈夫ですよ」

佳奈多「べつに構いません 大体たかが空き教室の点検に3人も必要ありませんし」

あーちゃん先輩「ありがとー理樹くん かなちゃん!ちょっと行ってくるわねー」タッタッタ

佳奈多「直枝、さっさと終わらせましょう」

理樹「うん」(準備は整った…!)

理樹(でも、すごい話しかけるなオーラが彼女をとりまいてる…やれるだろうか…)

理樹(いや、恭介も言ってくれた 玉砕覚悟でいけって とにかく攻めてみよう)

理樹「二木さん!実は君にお願いがあるんだ!」

佳奈多「……」(ハア)

理樹(た、ため息…いや、攻めるんだ!おちない城はない!)

理樹「二木さんの匂いを、嗅がせてほしいんだ!」

佳奈多「…」ピ ポ パ

理樹「わぁー!110番はやめてってば!」

佳奈多「逮捕されたくてそんなこと言ってたんじゃないの?」

理樹「違うんだよ……話、話を聞いて」

 ─────

佳奈多「ふぅん 腕フェチの上に匂いフェチだったの、あなた」

理樹「分かってくれてうれしいよ!じゃあ」

佳奈多「じゃあじゃないわよ 嫌に決まってるでしょ、そんなの」

理樹「ど、どうしても…?」

佳奈多「あたりまえじゃない もしかして私以外にもそんな風に言って周ってるのかしら?だとしたら 最低ね」

理樹「うっ」

佳奈多「最低」

理樹(このままじゃ………そうだ!!)

理樹「分かったよ二木さん…ごめんね 嫌な思いさせて」

佳奈多「……今のは聞かなかったことにしてあげるから 仕事を済ませましょう」

理樹「じゃあ…次は葉留佳さんに頼んでみよう」

佳奈多「…………はぁ!?」

理樹「葉留佳さんが駄目なら…この際クドにも…」

佳奈多「待ちなさい直枝!葉留佳やクドリャフカを性欲の捌け口にしようなんて許さないわよ!」

理樹「仕方ないんだ…僕の欲望はもう爆発寸前で…自分でも抑えきれないくらいで」

佳奈多「友人を性処理に使おうなんて!恥ずかしくないの!?」

理樹「葉留佳さん…どこにいるかなぁ…」ユラ

佳奈多(まるで幽鬼のよう…このままじゃ葉留佳やクドが…!)

佳奈多「待って、待ちなさい!直枝!」

理樹「…………」ピタッ

佳奈多「わかったわ…私を性処理の道具に使いなさい!」

理樹(計画通り…!でもちょっと罪悪感が…)

佳奈多「さっさと済ませて…」

理樹(気の強い子の弱みを握ってこんなことを…なんて背徳的なんだ…)

理樹(でも…こんなこと…ほんとにいいのか?)

佳奈多「……ッ!」カタカタ

理樹(二木さん…震えてる…ホントに…僕を怖がってるんだ…)

理樹(恭介たちがこんな僕を見たら…どう思うだろう…)

理樹(強く生きるって…こんな事じゃない…よね)

理樹「ごめん…二木さん…もう…いいよ…」

佳奈多「………え?」

理樹「本当にごめん、僕…周りが見えなくなっちゃって…」

佳奈多「……」

理樹「許してなんて虫のいいこと言えないよね…もう行くよ」

ガラッ

佳奈多「…………」

~廊下~

あーちゃん先輩「……」

恭介「……」

理樹「みんな…」

あーちゃん先輩「ちょっと…悪ノリがすぎちゃったわね 理樹くんも 私たちも」

恭介「そうだな…よく踏みとどまってくれた…理樹 『グッドスメルハンターズ』第二日目、大失敗だ」

理樹「後でまた、改めて謝りに行くよ」

恭介「そうだな」

~次の日 佳奈多の部屋前~

理樹「ついてきてくれてありがとう 葉留佳さん」

葉留佳「いいのいいの しかし珍しいデスネ、理樹くんが女の子を泣かせちゃうなんて それも相手がお姉ちゃんときたもんだ」

理樹「反省してるよ…」

葉留佳「覚悟はきまった?じゃっ いこっ お姉ちゃーん 理樹くんが来たデスヨー」コンコン

佳奈多「……」

葉留佳「ほらほら 理樹くん?」

理樹「二木さん!昨日は本当に…」

佳奈多「葉留佳には、どこまで話したの?」

理樹「え?」

佳奈多「あなたが匂いフェチだってことは話したのかって聞いてるの!」

理樹「う、うん 昨日の流れも一通り」

佳奈多「ふぅん、それで?…一人で謝りに来る度胸もなくて葉留佳に付き添いを頼んだんだ?」

理樹「うぅ…その通りです…」

葉留佳「ま、まあまあお姉ちゃん!ここはひとつ魔がさしたってことでー」

佳奈多「黙ってなさい葉留佳」ギロ

葉留佳「は、はい」

佳奈多「ハア もういいわ こうして反省もしているようですし」

理樹「許してくれるの?」

佳奈多「今後は自重すること 嫌がる子に無理やりなんてもってのほかよ」

理樹「ありがとう 二木さん!」

葉留佳「お姉ちゃん さっすがー」

佳奈多「まったく ホント男って馬鹿なんだから」

葉留佳「じゃあ理樹くんにはこれを進呈!」

理樹「葉留佳さん、これは?」

葉留佳「私のお古のハンカチ!匂いフェチの理樹くんにプレゼント」

理樹「い、いいの!?葉留佳さん!」

葉留佳「さすがに直接嗅がれるのは恥ずかしいしねー 理樹くんには前お世話になったし!」

理樹「ありがとう!葉留佳さん!大事にするよ! はっ!?」

佳奈多「な…お…えぇぇ…」

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

理樹「二木さんのバックからどす黒いオーラが…!こ、殺される!?」

佳奈多「直枝!受け取りなさい!」

理樹「ひぃっ!!…こ、これは?」

葉留佳「おーそれ、お姉ちゃんのよく使ってたハンカチだね」

佳奈多「これで少しは自重しなさい!変態的行動は極力慎むこと!いいわね!」

理樹「あ、ありがとう佳奈多さん いいの?」

佳奈多「…盛った男は怖いということがよくわかったから いうなれば授業料よ…」

葉留佳「むふふー」

佳奈多「どうしたの?」

葉留佳「お姉ちゃんもハンカチなくなっちゃいましたネ 一緒に新しいの買いに行こ?ペアルックペアルック!」

佳奈多「…そうね そうしましょうか」

理樹「なんとか丸く収まったかな…」

理樹「クンカクンカ」

理樹「二木さんのは石鹸の香り 葉留佳さんのは…みかん?」

 ゴンッ

佳奈多「本人の前で嗅ぐな!」

葉留佳「匂いフェチ…恐るべし…!」

  ▼葉留佳のハンカチを手に入れた!
  ▼佳奈多のハンカチを手に入れた!

はるかな編 終

~学食~

恭介「さて、今日は誰が相手だ?」

理樹「つ、続けていいのかな?恭介 正直二木さんの一件が」

真人「二木には許してもらえて、変態行動を禁止されたわけじゃねーんだろ?ならいいじゃねえか」

謙吾「無論、前回の失敗は活かさなければいけないぞ 理樹」

理樹「じゃあ 次は…」

>>200

これはクド

理樹「クドにしよう」

恭介「えぇあ!?」

謙吾「どうした?恭す…もといロリコン紳士」

恭介「言い直すんじゃねえ!」

真人「クー公か まあ前の二人ほど難しくはなさそうだな」

謙吾「今回は獣と化した理樹を拝めそうだな」

恭介「能美を嗅ぐという行為を世間様に見られないようにしないとな…」

~茶道室~

クド「ハローです!理樹!」

理樹「やあクド お邪魔します」

クド「二人でお勉強するのは久しぶりですね」

理樹「そうだね」(明日の英語の小テストがうまく口実にできたな)

クド「座って待っててください 今お茶をいれてきます」

理樹「うん、ありがとう」

理樹「これで範囲内は予習できたね」

クド「そうですね お疲れさまでした、理樹」

クド「わふ~ あいむたいやーどですぅ」

理樹「ずいぶんお疲れだね?クド」

クド「お昼休みにヴェルカとストレルカと鬼ごっこをしましたからかもです」

理樹「クドはあの二匹と普段どんなスキンシップを?」

クド「そうですね、触れあったり一緒に走ったり、ボールで遊んだり匂いを嗅いだりでしょうか」

理樹「そうすればもっと仲良くなれるんだ?」

クド「はいです」

理樹「僕たちもそれをやれば、もっと仲良くなれるかな?」

~茶道室前~

真人「なかなか自然な流れだな」

謙吾「理樹の話術で誘導されたようにも見えるが」

恭介「………」

真人「羨ましいのか?ロリコンエンペラー」

恭介「俺はロリコンじゃねえ!!」

謙吾「静かにしろ」

クド「それじゃあ明日は理樹も一緒にストレルカ達と遊びましょう!」

理樹「そうだね、でも僕は今クドとスキンシップをとりたいな」

クド「でも、この部屋じゃ運動はできませんよ?」

理樹「クドの匂いを嗅ぎたいんだ いいかな?」

クド「嗅ぎっこですか!それなら部屋でも出来ますね」

~茶道室前~

真人「ありゃ?あっさりOKされたな?」

謙吾「スキンシップの一環としてとらえていないんだろうな」

恭介「ギギギ…」

謙吾「口から血が出てるぞロリコン」

クド「じゃあ理樹からどうぞ」

理樹「ありがとう じゃあ髪の毛を」クンカクンカ

クド「あ、汗臭くない…ですか?」

理樹「大丈夫、すごく安心するいい匂いだよ」クンカクンカ

クド「わ、わふー…」

理樹(今回はあくまで紳士的に…)

理樹(クドのうなじ…ほんのり汗がまじってシャンプーの香りが…)

クド「理樹ぃ…後ろ向きだと理樹の匂いを嗅げませんよ?」

理樹「そ、そうだね じゃあ今度はクドの番だ」

クド「はい、お返しです!」

ギュー

理樹(相手に嗅がれるっていうのは初めてだな ちょっと気恥ずかしい)

クド「わふー」

理樹「どうかな、嫌だったらやめていいけど?」

クド「理樹の匂いですから 嫌なんかじゃないですよ?」

理樹「そっか」(今の内に頭頂部を)クンカクンカ

クド「なんだか安心します…」

理樹「クドのお腹を嗅いでいいかな?」

クド「お、お腹ですか?」

理樹「うん、もちろん嫌ならしないけど」

クド「だ、大丈夫です!どうぞ!」

理樹(こんなに近くに、クドの小さな体が…)クンクン

クド「わ、わふー…」

理樹「草の匂い、それにヴェルカ達の匂いもするね…」

クド「わ、私が座ると、お腹も舐められてしまいますから…」

クド「理、理樹!?足は駄目です!汚いし、きっと臭います!」

理樹「じゃあ これが最後だから、もう少しだけ」

クド「わふー…」

理樹(クドの太股、すべすべだ)クンクン

理樹(ずっとこうしていたいけど そろそろ潮時かな、名残惜しい…)

理樹「ありがとうクド、すごく楽しかったよ」

クド「いえー」

理樹「顔が真っ赤だね、大丈夫?」

クド「のーぷろぶれむです…。ちょっと恥ずかしかっただけですから」

理樹「そっか」

クド「私たち、もっと仲良くなれましたか?」

理樹「もちろん」

クド「わふっ」

ポフッ

理樹「おっと、どうしたのクド?」

クド「理樹のほうが嗅いだ箇所が多かったですから これでおあいこですよ!」

理樹「そっか お腹に顔をうずめられると、確かに恥ずかしいね」

クド「です!」

 ―――

理樹「ふぅ」

謙吾「満足したか?」

理樹「うん とってもサティスファクションな時間だったよ」

真人「すげえイチャついてたな 見てるこっちが恥ずかしくなったぜ」

恭介「……」クンクン

理樹「何してるの?」

恭介「能美の残り香でも残ってないかと思ってな」

理樹「残ってた?」

恭介「わからん…」

クド編 終

疲れたんで終ります
付き合ってくれてどうも ひどい文章でごめんね

つーか誰も美魚っちを出してくれなくて泣いた

明日会社なんで今日はもう無理なんだすまない
またやる気が起きたら書くから こんなのでもよければ見てくれ
おやすみ

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