イリヤ「貴方、バーサーカー…?」ゴンさん「………」(256)


イリヤ「それにしても長い髪ね」

ゴンさん「……」

イリヤ「ふ~ん、貴方、ゴンさんっていうのね」

イリヤ「聞いたことがないのだけど…どこの英雄なのかしら?」

ゴンさん「………」

イリヤ「……能力に申し分はないわね」

イリヤ「神聖さはないみたいだけど…」

ゴンさん「……」

イリヤ「……」

★遠坂邸

凛「抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!!!」

――――ピアカァアア!!!
―――
――


凛「で、アーチャー…なのよね?」

アーチャー「ふむ、なかなか優秀なマスターのようだな」

???「おい待て!ワシがアーチャーだ!!!」

凛「え?」

アーチャー「なに・・・貴様、何者だ?」

両津「ワシがアーチャーのサーヴァント、両津勘吉様だ!」

凛「……は?」

アーチャー「……は?」


両津「お前こそ誰だ?公務執行妨害で逮捕するぞ!」

アーチャー「・・・先に質問したのはこちらなのだが」

両津「先に名乗るのが礼儀だろうが」

アーチャー「…マスター、まさか一人での召還が不安で」

アーチャー「警察に立ち会って貰ったわけではあるまいな?」

凛「・・・・・・」

アーチャー「マスター?突然の出来事で呆気にとられているのは分かるが」

アーチャー「早々に現状把握を勤めるべきだと思うのだが」

凛「っ・・・・て、なんなのよアンタ達!!!」


――――――――――
―――――

凛「で、結局何の英雄なの?ていうかアンタホントに英霊?見たところ原住民っぽいけどもしかして最古の人類の」

両津「ワシはれっきとした現代人だぁ!!!」

凛「そんなの警察の制服見れば分かるわよ、で、アンタ何ができるの?」

両津「このアマ…!」ピキキ

アーチャー「…アーチャーと言ったな、それが本当なら私と同じクラスという事になるが」


凛「一度の召還で二人?のサーヴェントを呼ぶなんて…」

アーチャー「その様な事例が過去にもあると?」

凛「私って天才?」

アーチャー「…自画自賛とは恐れ入る」

凛「自分の記憶も曖昧な英霊に言われたくないわよ」

両津「(ん?良く見ればこの部屋、金目の物の匂いがプンプンするぞ…)」

両津「(宝石類が多数あるな、ワシのスキルがあれば場所は分かる、上手くこの女に取り入れば)」ニヤッ

凛「……」ジィー

アーチャー「……」ジィー


両津「マスター様、いえ、お嬢様、この両津勘吉め、テキパキと働きますので何なりとお申し付けください」スリスリ

凛「とりあえずあんたは留守番ね、聖杯戦争関連はそっちのアーチャーに期待するわ」

アーチャー「それが妥当だろうな」

両津「で、では私は何をすれば?」

凛「そうね…まずはこの部屋を片付けてもらおうかしら」

両津「あ、あの、ワシ、一応サーヴァントなんですが」

凛「そうだっけ?あ、あと掃除洗濯買出し…」

凛「あ、やっぱり買出しはなし、家から一歩もでない方向で」

両津「な、なぜですか?」

凛「決まってるじゃない、アンタの顔じゃあ」

カチーン

両津「え、えぇえぇ分かりました…(このアマ…金目の物を頂いたら絶対泣かしてやるぞ)」ピキピキ!

アーチャー「何とも分かりやすい男だ…」


―――帰路

士郎「ふぅ、部室を片付けてたら大分遅くなっちまったな」

士郎「最近この辺物騒だからなぁ…」

士郎「……ん?」

???「ハァ、ハァ…来るしい…誰か…」ヨロッ

士郎「…女…の子?」

―――バタリ

???「ハァハァ」

士郎「お、おい!大丈夫か!?」


―――衛宮邸

士郎「その聖杯戦争ごっこの最中に友達とはぐれて迷子になったんだな?」

???「バ、バカにしておるのか…」

士郎「で、いい加減に名前教えてくれないか?」

ハオ「だから、大陰陽師、朝倉ハオと先ほどから名乗っておろう!!」

士郎「ごっこの役名じゃなくてさ…全く、これなら警察に連れて行った方が良かったかな」

ハオ「見たところ貴様もまじゅつしとやらであろう?」

士郎「まだ遊び足りないのか?お兄さんはチャンバラごっこでヘトヘトなんだ」


ハオ「………」

ブチッ!

士郎「いたっ!人の髪に何するんだ」

ハオ「……」ゴソゴソ

士郎「ん?それは…藁人形か?最近の子供はそんな物まで持ち歩いてるのか」

ハオ「………」ニタァ

士郎「分かった、分かったから」

ハオ「む、やっと我の凄さが理解できたようだな」

士郎「また今度遊んでやるから、今日はもうおしまい、な?」

ハオ「」

イリヤ「んひぃぃぃぃぃ! おまめさんきもちいいいいいいいいいいいい」グチャグチャグチャプシャアアアア

士郎「イリヤ! ご飯のときはおまたいじりやめてって何度いえばわかるんだ!」バッチーン

イリヤ「あーう! イリヤのおまたいじりやまするだめー! 士郎わるいこ! しーね! しーね! むひょひょぉぉぉぉぉぉぉぉー」グシャグシャグシャプシャー

士郎「言うこと聞けない悪い子はお仕置きだな。お豆さん切っちゃおう」

イリヤ「いやあ! おしおきだめー! おまめさんだめー!」

サクッ ブチブチブチブチ

イリヤ「あんぎゃああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! おまめさんーーーーーー!!!!」ガクガク

士郎「穴でオナニー覚えたらこまるから、こっちも閉じるからな。このホッチキスでっと」バチンバチン

イリヤ「おぎょおおおおおおおぎょおおおお!!! アガガガガガガゴゴゴゴゴゴ」ピクピク



士郎「はい、イリヤ。今日のおかずはお豆さん入りハンバーグだよ」

イリヤ「んひぃ、んひぃ…ぁーう…おまめさん…イリヤのおまめさんハンバーグ…」パクッ ブチブチ

士郎「くいやがったwwwwwwwwwwwwwww」ゲラゲラ

イリヤ「 」ピクピク

――――――
――――
―――

私怨はないが新時代の為、あなた方には死んで頂きたい

 やめろ…

天誅!!!

  やめろ…

天天天天天天天天天天天天!!!

誅誅誅誅誅誅誅誅誅誅誅誅!!!

   もうやめてくれ!!!

……


士郎「ハァ、ハァ…」

士郎「夢…?」

ハオ「大分うなされていたようだが大丈夫か?」


士郎「あぁ、物凄く嫌な夢を見た気がするんだ」

ハオ「全く、その年で情けない」

士郎「って、お前まだいたのか」

先輩?寝坊ですか?

士郎「!?、さ、桜!?ま、まっ!」

――ガタッ

桜「……」

士郎「……」


ハオ「なんじゃ、不粋な女子、今は取り込み中じゃ」

桜「・・・先輩、その女の子は」

士郎「い、いや、これは」

桜「しかもその子、着物、はだけてます」ジィー

士郎「さ、桜、落ち着いて聞いてくれ」

桜「私、先に行ってますね、ごゆっくり、センパイ」ニコッ

士郎「」


▲授業中

凛「(はぁ、昨日は散々な目にあったわね)」

凛「(それにしてもあのサーヴェント?ちゃんと留守番してるかしら)」

ピンポンパンポーン!

大河「およ?なになに?授業時間繰上げで下校時間を告げるアナウンス?」

凛「(んなわけないでしょ…)」

≪校内放送です、至急クラス内のテレビをつけてください≫

大河「えぇ?なに?大河ちゃんこんなの初めてよ?」ポチッ

凛「・・・え?」

≪凛!ワシだ!お前の実の親、遠坂勘吉だ!≫

凛「」


≪あ、貴方、勝手に放送室で何やってるんだ?≫

≪ワシか…ワシは凛の父親だ≫

≪と、遠坂さんの親御さん…にしては似てませんね≫

≪凛は母親似だからな、今まで一人で辛かっただろうが≫

≪がはははは!ワシが来たからにはもう寂しくないぞ!≫

≪じゃあワシは一足早く家に帰ってるかな、凛も寄り道するんじゃないよ≫

≪んじゃばいなら≫

ざわ…     ざわ…      
     ざわ…   マジかよ…  
   今のが遠坂さんの…

     ざわ…            ざわ…   


凛「…アーチャー、生死は問わないわ」

アーチャー「承知した」



■校庭

士郎「今日もすっかり遅くなっちまったな…ん?なんの音だ?」

――――キン!


士郎「な、なんだ・・・」

アーチャー「ふんっ、やるな…所で君は…セイバーで良かったかな?」

ランサー「はて、どうやろね…君もええ線いっとるで」

――――キン!


――――キン!


――――ザッ!


ランサー「君こそセイバーちゃうん?」

アーチャー「さてな、キャスターかもしれんぞ」

ランサー「…おもろければ何でもええよ」


ガサッ!

ランサー「!?」

アーチャー「!?」

士郎「あ…」

ランサー「あかん、見られたで」

アーチャー「………」

士郎「あ、う……」

バカ者!何をしておる!早く逃げろ!

士郎「!?、この声…」

走れ!

士郎「っ!!!」ダッ!

ランサー「………アレ、どないする?」

アーチャー「………」

ランサー「君が追わないんやったら、ボクが追おうか」

ランサー「これでも鬼事は得意なんや」


■衛宮邸

士郎「ハァ、ハァ…」

士郎「とりあえず土倉に…」

ギン「なぁ、少し遊んでくれへん?」

士郎「!?、なんだ・・・こいつ」

ギン「……」ニタァ

ハオ「前鬼!後鬼!」

ギン「!?」

―――ドオオオオオン!!!

士郎「けほっ、一体何が」

ハオ「…士郎は土蔵に」

ハオ「そちの相手は我がする」

ギン「……なんや、もうマスターやったんか、手加減して損したわ」


▲土蔵

士郎「ハァハァハァ」ガタガタ

『なんや、全然魔力感じんと思たら、逸れサーヴァントやったか』

『もうええわ、斬る』

士郎「くっ、何かないか…何か…!?」

ハオ『聖杯戦争とはサーヴァントを呼び出し戦う儀式なのじゃ』

士郎「サーヴァント、俺も呼べれば…」

ハオ『サーヴァントを呼ぶには特定の英霊に縁ある触媒を用いるのが普通』

士郎「触媒…そんな物…あ!」


士郎「昨日ハオとチャンバラごっこに使った刃のついてない刀」

士郎「これを触媒にすれば…刃もついてないし危険なサーヴァントは召還されないんじゃないか…」

士郎「悩んでる暇はない…天秤の守り手よ!!来てくれ!!!!」

………………ピカァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

▲土蔵外

ハオ「…この光は」ボロッ

ギン「なんや、潮時みたいやね」


士郎「あ………」

剣心「問おう、お主が拙者のマスターか?」

士郎「マ、マスター?ハオが言ってた、聖杯戦争の・・・」

剣心「理解が早くて助かるでござる」ニコッ

士郎「俺は衛宮士郎、俺はこのバカげた戦争を止めたい!」

士郎「力を貸してくれ!」

剣心「…それが士郎殿の望み…ならば拙者の剣、士郎殿の為に振るおう」

士郎「……あ、ありがとう」

――ガタッ、キィィ…

ギン「君ら、状況分かてる?」

剣心「どうやら悠長に自己紹介している暇もないようでござるな」キンッ!


剣心「士郎殿はここに、人の身でアレの相手は厳しい」

士郎「やっぱりあいつもサーヴァントなのか!?」

ギン「なんや、そこのお嬢ちゃんもやし、今回の聖杯戦争はこの国縁の英霊が多いん?」

士郎「っ!ハオ!」

ハオ「し・・・ろう」ボロッ

剣心「そういう貴様は…アサシンか?」

ギン「どやろね…」シュン!

剣心「ッ!?」ブンッ!

――――キンッ!!!

士郎「!?、つ、鍔迫り合い!?な、何も見えなかった…」


ギン「あら、意外とついて来れるんや」

剣心「この速さ…ランサーか!?」

ギン「僕をランサーて断定するんなら、君はセイバー確定やね」

剣心「っ!?」

ギン「今日は随分楽しめたし、もうお開きにせぇへん?」

剣心「なにを…」

ギン「僕らのこと、こそこそ見ている輩もおるようだし」

???「!?」

ギン「これ以上手の内見せることない」

剣心「………」チラッ

士郎「!……」コクリ

剣心「……」スッ

ギン「助かるわ…またね」シュン!


剣心「ふぅ、何とかなったでござるな…」

士郎「なぁ、剣を持ってたって事は、あいつもセイバーじゃないのか?」

剣心「見かけに騙されてはダメでござるよ」

剣心「剣を持とうが、槍を持とうが、どのクラスに召還されるかは英霊の能力次第」

士郎「へぇ、そういう物なのか」

剣心「あの男はランサーで間違いないでござるよ…ところで士郎殿、その女子は」

士郎「あぁ、こいつはハオ…お前と同じでサーヴァントらしんだが」

剣心「な!士郎殿は既にそのサーヴァントと契約済みでござったのか!?」

士郎「いや、違うんだ、こいつは昨日道端で偶然であったんだ」

剣心「偶然…(にしては出来過ぎている気がするが)」

士郎「さっきのサーヴァントが言ってたんだが」

士郎「もしかしてこいつ、マスターって奴がいないサーヴァントなんじゃないか?」


剣心「…なるほど、確かに余り魔力を感じない…」

剣心「このままでは消えるのも時間の問題でござるな」

士郎「消える!?待ってくれ!ハオは俺を庇ってこんな状態になってるんだ!」

士郎「何とかならないのか!?」

剣心「それは…!?、何奴!」ザッ!

???「はぁ、こんな事だろうと思ったわ…」

士郎「!?、お前は…」

???「あるわよ、そのサーヴァントを消さずに済む方法」

凛「全く、アンタといい私といい、今回の聖杯戦争はどうなってんのかしらね」


■衛宮邸

凛「とっ、だいたいこんな所ね、何か質問は?」

士郎「……その、教会には今いかないとダメなのか?」

凛「つべこべ言ってないで今すぐ、よ」

士郎「分かった、じゃあ……」

剣心「………士郎殿?」

士郎「…そういやまだちゃんと自己紹介してなかったな」

剣心「おろ?…そういえばそうでござったな」

凛「ア、アンタらねぇ~」

ハオ「Zzzzz....Zzzzzz....」

■衛宮邸屋根

アーチャー「マスターのお人よしには困った物だ…」


■遠坂邸

???「ふふふっ、ワシを侮ったな」

―――カチャカチャ・・・ガチャリ!

両津「へへっ!こんな手錠でワシを拘束した気になるなんてな」クンクン…

両津「金目の物は…地下から匂うな、ワシにした数々の仕打ち何倍にもして返してやるぞ」

両津「まずはこの家の権利書を探すか…」ガサゴソ

あら?仕事熱心なのね

両津「まぁな」

でも家主の言いつけを守らなくてもいいのかしら?

両津「へーきへーき、あんな小娘、ワシの手にかかれば1円の壺も100万で売りつけられる!」

へぇ・・・

両津「…待てよ、ワシ今誰と話してるんだ…」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!!!


―――翌日

士郎「おはよう、剣心」

剣心「お早う、士郎殿は起きるのが早いでござるな」

士郎「まぁな、ところで…っ!?」

―――トタッ、トタッ、トタッ・・・

遠坂「………」ゴゴゴゴ

士郎「・・・ト、トオサカさん?」

遠坂「……」トテトテトテ

士郎「……な、なぁ剣心」

剣心「……士郎殿、凛殿の為にも今のは見なかった事にした方が」

士郎「そ、そうだな、俺たちは何も見なかった、はは…」


―――朝食

凛「で、今日そこ教会に行くわよ」

士郎「分かってるよ…でも学校を休むのは・・・(桜、今日は来てくれなかったな…)」

凛「ねぇ?本当に状況分かってる?」

凛「どこにサーヴァントとマスターが潜んでるか分からないのよ?」

士郎「それは分かってるよ」

ハオ「士郎には我が付いておるぞ」


凛「はいはい、頼もしい事ね…で、見たところ食料もそれなりにあるみたいだし」

士郎「…?」

凛「今日も泊めてもらうから」

士郎「なんでさ…って、そういや遠坂、学校でお前の父親が帰って」

―――ダン!!

凛「………」ギロッ!

士郎「お、おい…ト、トオサカ…さん?」

凛「その話は、今後、一切、しない事、いいわね?」

士郎「あ、あぁ…(俺、遠坂に嫌われてるのか…)」


士郎「剣心は女の子だから!!」

剣心「えっ!?」


―――昼:道場

士郎「はぁあああ!」

ダンッ!!!

剣心「士郎殿の剣は真っ直ぐでござるな」

士郎「ハァ、ハァ……かすりも、しなかった……」ヘタリ

凛「全く、人間がサーヴァントに勝てるわけないじゃない」

ハオ「士郎!我のマスターの癖に情けないぞ!」

士郎「やっぱり俺には才能ないんだな…」


剣心「士郎殿、そう落込む必要はないでござるよ」

剣心「士郎殿の剣には才能ある者にはない力強さを感じたでござるよ」

凛「力強さ…ねぇ」

アーチャー「………」ジィ

剣心「士郎殿の剣には信念が込められている、鍛錬を積み重ねれば必ず報われる筈でござるよ」ニコッ

士郎「はは・・・ありがとな…」バタリ!

凛「全く、無茶しちゃって」

アーチャー「……信念…か」ボソッ

ハオ「………」


―――深夜:教会前

剣心「そういえばアーチャー殿とも自己紹介してなかったでござるな」

アーチャー「ふっ、サーヴァント同士で自己紹介か、君も君のマスターと同じだな」

剣心「それは褒め言葉として受けとっておくでござるよ」

アーチャー「………皮肉なんだがね」

剣心「ずっと気になっていたのだが、アーチャー殿の望みは一体」

アーチャー「私の望み…か」

剣心「………」

アーチャー「………」

剣心「…拙者は、償いでござるよ」


アーチャー「…償い?よもや、過去を否定したい等と妄言は」

剣心「過去はどんな事をしても、変えてはいけないものでござるよ」

剣心「それは今を幸せに生きる者達の存在をも否定しかねる愚行」

アーチャー「…それで償い…か、では君は誰に償う気なのだ?刀を持つ君が歩んできた道など想像するにたやすい」

剣心「………」

アーチャー「君が真に償いたいと思う相手はもうこの世には」

剣心「それでも、拙者は歩みを止める訳には」

―――ガチャ

士郎「待たせたな」

凛「さ、用もすんだしさっさと帰るわよ…?」


剣心「………」

アーチャー「………」

凛「なーに男同士で黄昏てるのよ」

士郎「お、おい」

アーチャー「マスターには空気を読むスキルが足りないようだな」

凛「ッ!アーチャー!」

アーチャー「帰路の安全を確認する、先行させて貰う」シュン!

凛「もう!なんなのよ!」

士郎「剣心、アーチャーと何かあったのか?」

剣心「…何でもないでござるよ…さぁ、ハオ殿も待ってる事だし、夜道は危険」

剣心「早々に引き上げるでござるよ」


???「ふふっ、やっとお兄ちゃんに会えるのね」

ゴンさん「―――――!?」

???「ねぇ、ゴンさん、何度も言うけど、お兄ちゃんだけは殺しちゃだめだからね?」

ゴンさん「―――――!?」

イリヤ「お兄ちゃんにあったらいーっぱい遊んで貰うんだから」

イリヤ「さぁゴンさん!お兄ちゃんの回りにいる邪魔者はみーんなやっちゃうのよ!」

ゴンさん「―――――!?」

――――ゴゴゴゴゴゴゴ!
―――
――


剣心「っ!!!!(これは……)」

凛「!」

士郎「!?」

THIS WAY

■ 士郎組+凛 VS イリヤ組

イリヤ「あはは!逃がさないんだから!やっちゃえ!ゴンさん!」

ゴンさん「ーーーーーーー!!!!!」

凛「何て出鱈目な魔力なの!?(アーチャーのバカはどこほっつき歩いてんのよ!!)」

剣心「ここは拙者が食い止める!士郎殿達は先に離脱を!」

士郎「バカ!剣心を置いて行けるわけないだろう!」

凛「バカはアンタよ!剣心、任せていいのね?」

剣心「拙者は元より士郎殿の剣、その役目を果たす!」


士郎「剣心…」

剣心「バーサーカーのクラスとお見受けする…」

ゴンさん「―――――!!!」ゴゴゴゴゴッ!

剣心「尋常に、勝負!!!」ザッ!

イリヤ「っ!早い!?」

ゴンさん「―――――!!!」ゴゴゴゴゴッ!


剣心「飛天御剣流、龍槌翔閃!!!」

――――ドオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!


◆ハオ VS アーチャー

アーチャー「…できればそこを通して貰えると助かるのだが」

ハオ「魔術師は騙せても陰陽術師たる我は騙されん」

アーチャー「…いきなり現れたと思ったら、何の事やら」

ハオ「そちは未来の英霊であろう?」

アーチャー「!?、貴様…何を根拠に」

ハオ「そちの魂と士郎の魂の波長が似すぎておる」

ハオ「まるで士郎の魂が磨り減り、別の何かで欠けた部分が補われた魂のように」

アーチャー「………」

ハオ「士郎の慣れの果てが貴様なのであろう?」

アーチャー「…貴様の言っている士郎とやらがどこの誰だか知らんが、」

ハオ「士郎はアンタみたいにさせないって言ってんのよ」

アーチャー「……悪いがココで消えてもらう」

ハオ「消えるのはアンタの方よ」


剣心「っ!(あの体勢からかわされた!?)」キョロキョロ

ゴンさん「――――!!!」ゴゴゴゴゴッ!!!

遠坂「上よ!剣心!」

剣心「っ!」ササッ!!

ドゴオオオオン!!!!!

ゴンさん「――――!!!」ゴゴゴゴッ!

士郎「じ、地面が抉れてる…」

凛「ちょっと、あいつ、あのパワーであのスピードは反則じゃない!」

剣心「くっ!バーサーカーにしてこの速さ!」

剣心「お主、只者ではござらんな!(返し技ならば!)」

ゴンさん「――――!!!」ブゥン!!!

―――シュン!!!

剣心「(…ここで!)飛天御剣流、龍巻閃!!!」ブンッ!!

―――ドガァア!!…!


剣心「これで…な!」

凛「そんな…セイバーの一撃を受けて…」

士郎「全く、動じてない…」

ゴンさん「………」グッ!

―――ゴオウウウウウ!!!!

―――!?

剣心「っ!士郎殿!ふせろ!!!」

―――ドオオオン!!!!


―――パラ・・・パラ

剣心「……(視界が…)」

ゴンさん「……」ゴゥウウ!!

剣心「…(拙者ならこの土煙を利用して仕掛ける)」キンッ!

ゴンさん「……」

―――パラ・・・パラ

剣心「……(士郎殿の魔力量からして次が勝負)

剣心「……(返し技からの連撃で…決める!)」ギンッ!!!


剣心「……っ!?しまった!士郎殿!?凛殿!?」タッタッタッ!

凛「…う…うぅ…」

剣心「っ!貴様、サーヴァント同士の勝負に人間を巻き込むのか!!!」


士郎「剣心!!!」ジタバタ!

ゴンさん「――――!!!」

イリヤ「何言ってるのかしら?聖杯戦争では脆いマスターを狙うのは常識でしょ?」

剣心「くっ…しかし…」

イリヤ「ふふっ、お兄ちゃんは貰っていくからね、バイバイ!」


剣心「待て!!!」

イリヤ「ゴンさん!邪ジャン拳よ!」

ゴンさん「――――!!!」ゴゴゴオゥ

イリヤ「ジャン、ケン、グゥー!!!」

――――ドガアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!

剣心「っ!士郎殿ー!(また地面を…奴を追えば凛殿が土石に!?)」

士郎「剣心!遠坂を頼む!」ジタバタ!

剣心「!?、承知した、必ず士郎殿も助ける!だからそれまで、」

士郎「あぁ!任せたぞ、剣心!」

剣心「迷いは晴れた!飛天御剣流、土龍閃!!!!」ドガァ!

――ドドドドドオゥ……

剣心「士朗殿…必ず助けに行くでござるよ…」

凛「う…ん」

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