夜神月「父さん、僕のデスノート返してよ」総一郎「すまんな……」(247)

総一郎「メモに使ったんだ」

月「ふーん」

総一郎「それより、このデスノートって…」

月「!!!」

月「っ…バッ!!!返せ!!」

ドンッ(突き飛ばす)

総一郎「きゃっ」

月「はぁはぁ…どうして父さんがデスノートを…!!」

L「アイドルの手も借りたい程、捜査は難航しております」

ミサ「…」

L「という訳で、ミサさんを捜査の一員として加えさせていただきます」

月「!!」

総一郎「ミサミサが!?」

L「ええ、これで捜査員は私を含めて5人となりました」

L「皆さんで協力し合いキラを捕まえましょう」

ミサ「おーっ!」

ワタリ「おーー!」

総一郎「おおおおおお!!」

月(こんなバカ連中じゃ何も出来ないだろ…)

月「…」

ミサ「やっと2人きりになれたね」

月「なにを企んでいる?」

ミサ「なーんにもっ」

月「嘘をつくな!!」

ガッ

ミサ「きゃっ」

月「キラ事件に関わって僕の事を探ろうとしているんだろ!?」

月「女だからって調子に乗るなよ!!」

ミサ「ふーん…じゃあリュークの事とかバラしていいの?」

月「なっ」

ミサ「そんな態度、ミサにとっていいの?」

月「…くそっ!」

――詠矢空希のその後――

落下後、運良く木がクッションとなり生存した彼が帰宅先の学生寮でインデックスと出会い事件に巻き込まれていく(通称:外伝)ストーリーと
御坂との邂逅直後、世界がループしていることに気付き定められた運命から離脱し一方通行や妹達と関わっていく(通称:二期)ストーリーがある。
前者は2011/09/24にSS速報で、後者は2011/10/15にVIPで放送が行われた。
どちらも本家の>>1が執筆しているものではないが根強いファンは多く、
設定や展開を練り直した再構成や続編である3期、完全版である映画版などを希望する声も聞かれる。
外伝と二期では彼の能力や性格に若干の相違はみられるものの、基本的には大元となった詠矢空希と大差はない。

持ち前の実力は遺憾なく発揮され、外伝では謎の力に目覚めステイルと神裂を圧倒し、二期では論証により一方通行の能力を打ち破るなどの活躍をみせる。
今後の展開に多くの期待が寄せられているのは言うまでもないだろう。

さらに2011/12/30にVIPで放送されたプロローグ版では彼(彼女?)がまどか☆マギカの世界にて魔法少女であったことが判明。
能力はそのままだが性別は女性となっており、さらに名前は詠矢希空(ヨメヤ ミソラ)、外見は藍色のショートカットで眼鏡をかけた赤目の少女となっていた。
学年は中学二年生であったがQBのデータベース上に記録があったことから彼(彼女?)も正式な契約を経て魔法少女になったものと思われる。
ふとした誤解から暁美ほむら、巴マミと敵対するもお菓子の魔女シャルロッテの孵化により戦闘は一時中断、
巴マミと共闘し彼女を窮地を救ったもののシャルロッテに頭部を食いちぎられ死亡した。
しかしながら謎の世界にて謎の人物により導かれ蘇生。行き着いた先はとあるシリーズの世界であり、同時に性別転換を果たし本編へと繋がっていく。

(外伝)
詠矢空希「論証開始…これよりお前の世界を否定する」

(二期)
詠矢「……?(この記憶……どこかで……)」
詠矢「……?(この記憶……どこかで……)」 - SSまとめ速報
(http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1318671210/)

(プロローグ版)
ほむら「(誰よアイツ・・・前の世界でいたかしら・・・)

月「すいませんでした」

ミサ「そう、それでいいの」

月「…」

ミサ「ねぇ…ノートのことについて教えてよ」

月「ただの自由帳さ」

ミサ「嘘じゃない?ホントに自由帳?」

月「うん、海外で取り寄せた特別な自由帳だよ」

ミサ「ふーん…」

月「じゃあ、僕は捜査に戻るよ」

スタスタ

ミサ(今の発現からして夜神月がノートについて嘘をついてる確率…87%)

L「ワタリ、キラ事件について聞き込みをしてきてください」

ワタリ「どの地域ですか?」

L「今日中に東京全ての人間に聞き込みをしてこい」

ワタリ「…はい」

スタスタ

月(うわぁ…ワタリさん大変だな…)

総一郎「ワタリさん、コンビニで水も買ってきてくださいよ!」

月「…父さん、捜査ぐらい真面目にしようよ」

総一郎「ああ…すまなかった」

月「それより母さんはどこにいるの?」

総一郎「多分、実家に帰ったんだろうな…」

L「しかし、最近はキラの活動が大人しいですね」

月(裁きを休止しているしな…)

L「自由に人を殺すとなれば一体どのような手口を使っているのでしょうね」

ミサ「竜崎さん」

L「はい、何でしょうか」

ミサ「あくまでミサの想像上の話なんだけどぉ」

L「構いません、話して下さい」

月(ミサの奴…なにを話す気だ…)

ミサ「ノートが凶器…だったり」

月(ぶっ)

L「ノートが…凶器ですか?」

月「…っ!!!っ!!!」

ガタガタッ

L「どこからノートという発想が?」

ミサ「昨日、夢で見ちゃったの…キラがノートを凶器にしているのを」

L「…」

月(く…クソ女めぇ…)

月(やばい!!このままだと父さんがデスノートの事を思い出してしまう!)

総一郎「りゅ…竜崎、ちょっと待ってくれ」

L「はい、夜神さん」

月(…!!父さん止めろ!!思い出すな!!)

月(こんな時に限って捜査員ぶるなよ!!止めろ!!)

総一郎「ノートのページを破いて相手の口の中に突っ込んだりすれば」

総一郎「心臓麻痺を起こさないだろうか…?」

総一郎「誰もノートが凶器だろうとは思わないし、トリックも完璧だ」

総一郎「手軽にノートも用意できて簡単に殺せる…」

L「なるほど」

月(良かった、いつもの父さんだ)

L「いい線いってるかもしれませんね…」

月(今のいい線いってるのか!?)

ミサ「違うって竜崎さん!そんなので殺せる訳ないでしょ!」

L「ですが、私も夜神さんの考えに納得出来ます」

ミサ「え…?」

L「ノートを飲み込めば恐らく心臓麻痺ぐらい起こせるでしょうし…」

ミサ(なによコイツ…世界一の探偵じゃないの…?)

月(ククッ…周りがバカばっかりで残念だったな…!)

L「では、キラが使用する凶器はノートという事にしておきましょう」

月(クッ…でも案外近づいてきたな…!)

月(ミサにノートの事を話さなくてホントに良かった)

総一郎「ノートが凶器か…キラに近づいてきたな」

ミサ「そうですねー」

L「ですが、そのノートはただのノートなのでしょうか」

総一郎「は?」

L「キラは相当頭がキレる…誰もが購入出来る様なノートは使用しないはずです」

L「つまり、何らかの効果を持ったノートを使っているのではないでしょうか」

総一郎「さ…さすが竜崎だな」

月(やばい…どんどんデスノートに近づいていってるぞ…!!)

ミサ「ミサ、つまんないから出かけてきますね」

L「どうぞ」

スタスタ

総一郎「ったく捜査もまともに出来ないのか今のアイドルは」

月「…」

L「では、こうしましょう」

L「今から私が話すことも全て想像上の話でしかありません」

月「ほう」

L「キラが使用しているノートは特別な効果を持つ」

L「ノートに何らかのアクションをすれば効果が発揮し人間を殺すことが出来る」

L「死因は心臓麻痺に限らず他のでも可能…」

L「そして、殺される人間は悪い事をした人間だけ…?これはまだ分かりませんね」

総一郎「そうだな…基本キラが裁いているのは悪人だけだ」

月(畜生…畜生……!)

L「月くん…震えてますけど大丈夫ですか?」

月「あ、はい」

総一郎「おいおい!しっかりしろよ!」

バシッ

月「いててっ…」

総一郎「がっははははは!!」

月(うざいな…ホントにうざい親父だな…)

L「とりあえず、ワタリに適当にノートを買わせてきます」

ピッ

L「もしもし、私です」

L「至急どんなノートでも構いません…買ってきてください」

ピッ

L「10分後にこちらに何らかのノートが届きます」

月(ワタリさんホントによく動くな…)

―10分後―

ワタリ「買ってきました」

L「ご苦労」

スッ

L「ただの大学ノートですね」

総一郎「キラはこんなので犯罪をしているのか?」

L「いえ、キラが使用しているノートはもっと別の物でしょうね」

月「じゃあ…なんで買ったんだ…」

L「どのようにして凶器として使えるのか試すためです」

月(チッ)

L「夜神さん、貴方ならどのようにして凶器として使いますか?」

総一郎「そうだな…」

総一郎「私ならノートを破って…」

ビリビリッ

総一郎「人の口の中に突っ込む!!」

ワタリ「むごごごごっ」

L「なるほど」

ワタリ「ごほっごほっ…」

総一郎「しかし、簡単に抵抗されてしまうな」

L「そうですか…」

月「竜崎の考えはどうなんだ?」

L「…私はノートに何らかのアクションをすべき物だと考えます」

月「…」

L「例えば、心臓麻痺なら心臓麻痺…とノートに書けば誰かがランダムで死ぬ…」

総一郎「ははははは!そんなの有り得んって!」

L「あくまで想像上の話です」

L「キラは想像を超えた力で犯罪を起こしているはず…」

総一郎「だからと言ってノートに死因を書いて人が死ぬはずがないだろ…」

L「そうですね…普通の人から見ればそう思われますよね」

月「…」

L「月くん、さっきから黙っているようですけど…」

月「あ…ああ」

L「月くんならどのようにノートを使用しますか?」

月「そ、そうだな」

月「僕ならノートの角で人を殺すかな…」

ゴツンッ

総一郎「いててて…!!!」

L「でも、それでは精々傷がつく程度ですね」

月「そうだな…」

L「となれば、やはりノートに何か秘密があるようです」

総一郎「しかし、そのキラが使用しているノートが手に入らなければ…」

L「以後キラが使用しているノートをキラノートと呼ばせてもらいます」

すいません、ちょっと飯食べます

L「月くん」

月「なに?」

L「ミサさんを連れ戻してきてください」

月「え、なんで僕が…」

L「彼女も捜査に協力してもらわないと困ります」

月「分かったよ」

スタスタ

総一郎「ふぅ…それにしても我々とキラの頭脳戦だな」

L「そうですね、世界一の探偵と称される私でも苦戦しています」

総一郎「そうだ…母さんに電話してみよう」

L「上手くいくといいですね」

総一郎「ああ!」

ピピッ…ぷるるるるるる

―繁華街―

シブタク「あれ?コイツ、ミサミサじゃね?」

ミサ「^^」

シブタク「うわ…本物じゃん」

ミサ「ミサに諭吉さん3枚渡せば気もちい事出来るよ」

シブタク「え!?」

ミサ「どうする?」

シブタク「ゆ、諭吉3枚でミサミサと出来るなら…」

タッタッタ

月「み…ミサ!!」

ミサ「…あ、月」

月「こんな所で何してるんだ?」

ミサ「援助交際」

月「は、はぁ!?」

シブタク「おっ…テメェ、あの時俺を拉致した…」

月「ち、違う!僕は何もしてない!」

シブタク「あぁ!?マジでぶっ殺す!!」

ミサ「きゃー月!助けて!」

月「え…」

月「ぶるぶるっ」

月(こ、怖がるな…!女の子の前ぐらい勇敢に立ち向かえ!!)

シブタク「死ねやあああああ!!」

月「え…えいっ!!」

ポコッ

シブタク「が…っ」

バタッ

月「……倒せた…?」

月「…」

ミサ「すごっ」

月(…ぼ、僕が不良を倒した?)

月(そうか…僕も成長したんだ……)

月(これなら、さゆに臆す事無く向き合って話し合うことが出来る…!)

ミサ「今のもノートの力?」

月「ち、違うって」

ミサ「ふーん…まあ、いつかノートの秘密暴くけどね」

月「どうしてそんなにノートに固執するんだ?」

ミサ「ノートに触れたら死神が見えたからだよ」

ミサ「普通、そんなノートこの世界に存在しないし」

月(お…女を殴りたいと思ったのは生まれて初めてかもしれない…)

月(まあいい…ノートの事はコイツには絶対に話さない)

ミサ「で、ミサになにか用?」

月「竜崎が本部に戻ってくれって」

ミサ「えーあそこきも親父しかいないじゃん」

月「…」


総一郎「えー?戻ってこいって!」

総一郎「父さんが悪かったからさぁ!はははははは!!」

L(随分と楽しそうですね…上手くいってるみたいで良かった)

総一郎「うん、分かった!それじゃまた電話かけるし」

ピッ

L「奥様と仲直り出来ましたか?」

総一郎「……妻がテロリスト達に拉致された…」

L(さっきの楽しそうな通話は何だったんでしょうか)

L「電話の相手は奥様じゃなかったのですか」

総一郎「母さんの番号だったが、電話に出たのはテロリストグループのボスらしき男だった…」

総一郎「クソッ…母さんを拉致するなんて…!」

総一郎「しかも、電話だって途中で切られたしよぉ…!」

L(なるほど…夜神さんの態度に対してテロリスト側が怒り電話を途中で切ったのですね)

L「テロリスト側の要求は?」

総一郎「なんだっけ…よく覚えてないな」

L「だから貴方はダメ親父なんですよ」

総一郎「!!!!!」

ガーッ

月「ただいま、父さん」

ミサ「ただいまっ」

総一郎「た…大変だ月!別居中の母さんが拉致されたんだ!」

月「エッ!?」

月「…つまり、母さんはテロリスト達に…」

総一郎「こんな時にこそミックスシィーで呟くべきだ」

総一郎「1番目の妻が拉致されたなう…っと」

月「それは止めろクソ親父!!」

ドスッ

総一郎「ぐぇぇ……」

L「恐らく、犯人達はもう1度電話をかけてくるでしょう」

L「それまで待つしかありません」

月「母さんに危害が加えられていなかったらいいが…」

L「相手はただのヤンキーではありませんテロリストです」

総一郎「ヤクザよりも怖いなテロリストは…」

ミサ「………」

L「ミサさん?どうしましたか?」

ミサ「……うっ」

バタッ

ミサ「…」

L「ミサさん?」

月「み、ミサ?どうしたんだ!」

総一郎「おい…やばいぞコレ…」

L「救急車を呼んでください」

……



ミサは心臓麻痺で死んだ

ここにきて、再びキラが動き出したのであった

多くのファンがミサの死を悲しんだ

中にはキラを捕まえるためのグループも結成された

L「・・・4人ですか」

総一郎「寂しくなるな・・・」

月だけこのミサの死に疑問を抱いていた

月は本部を飛び出し

家に戻ってデスノートを開けた

リューク「よう、月」

月「…」

リューク「どうしたんだ?」

月「ミサが死んだ」

リューク「あ?あのアイドルか?」

月「……僕がノートに書いた訳じゃない」

リューク「じゃあ、自然死かよ」

月「違う…ミサは健康だったそれなのに突然心臓麻痺で死んだ…」

月「なっ」

月は父がメモとして使ったページを開き驚愕した

○月×日△時×分に弥海砂が心臓麻痺で死亡

月「きょ、今日の日付だ…それにミサの死亡時刻と一致してる…」

リューク「くくっ…なんの偶然だこりゃ」

月「父さんは故意的に書いた訳じゃない…」

月「たまたまこの事をメモしただけなんだ」

リューク「わざとだろ?」

月「バカだからその線はない」

リューク「お前の親父ホントに可哀想だな…」

月「ふふっ、予想外だったけどミサが消えたのは僕としてありがたい」

月「これで新世界の神にへと一歩近づいたよ」

月「くくくく!!!アハハハハハハ!!!!!」

月「いや、でも待てよ」

リューク「ん」

月「父さんはホントにわざと書いたのか…?」

月「ノートの説明を読んでないとは限らないし…」

月「僕に黙っているのか…?」

リューク「だとしたら、お前の親父の演技はすげぇな」

月「いや…あのバカ親父がそんな事出来るはずがない…」

月「デスノートの事を知っていたら何らかのアプローチをしているはずだ」

月「でも、バカだからそれすら出来ない…か…」

月「クソッ…父さんはノートに気付いているのか?気付いていないのか!?」

月「分からない…本人に聞かないと分からない…!!」

リューク「バカが相手だと困るもんだな」

※訂正
月「父さんはホントにたまたま書いたのか…?」

月「そもそも、父さんはキラ事件の捜査官だ…」

月「盗難チャリに対する正義感は人一倍強い…」

リューク「そうだな」

月「僕をわざと泳がせて様子を見ているのか…分からない分からない!!」

リューク「お前の親父はホントは天才かもな」

月「な、なんだと?」

リューク「ここまで演技してお前を泳がせているなら…お前の親父は天才だぜ」

月「確かに…能ある鷹は爪を隠すというぐらいだしな…!」

リューク「で、どうすんだ?」

月「とりあえず本部に戻るしかないよ、母さんの事も気になるし」

―本部―
ぷるるるるる

ワタリ「竜崎、例のテロリスト達からです」

L「分かりました…今回は私が出ます」

ピッ

L「あ」

総一郎「うおおおおお!!!妻を返せ!!!おおおおお!!!」

L「…」

総一郎「身代金に1億円だぁ?」

総一郎「そんな女に1億円も払える訳ねぇだろ!!」

総一郎「今から2時間後にイエロー倉庫にきてくれだと?あああ?」

総一郎「お、おい!まだ話は終わってない…」

プツンッ

総一郎「ハァハァハァ…すまん、取り乱してしまった」

L「いえ、テロリスト達の要求が分かる事が出来ましたので結構です」

L「…では、2時間後にイエロー倉庫に向かいましょう」

L「ワタリ!至急1億円をかき集めてこい」

ワタリ「はい」

スタスタ

総一郎「よ、よし…相手はテロリストだからこっちも武装していこう」

L「そうですね、防具ぐらいつけておきましょうか」

ガーッ

月「父さん!」

総一郎「おぉ、きたか月」

月「なにその格好?」

総一郎「今からテロリストグループのアジトにカチこむんだ!お前も準備しろ!」

月「え?え?」

L「さぁ、月くんも防具をつけてください」

―イエロー倉庫前―

L「1時間前にきてしまいましたね」

月「そうだな」

総一郎「ちょっと、気合入れすぎた」

ワタリ「竜崎…私は裏から指示を出させてもらいます」

L「いえ、その役目は私です」

L「ワタリは常に最前線で戦ってください」

ワタリ「…」

月(そうだ、今の内に父さんにデスノートのことを聞いておこう)

総一郎「うずうず」

月「と、父さん」

総一郎「なんだ?」

月「あの…実は聞きたいことがあるんだ…」

月「デスノートって覚えてる?」

総一郎「…」

月(しまった…この聞き方はストレート過ぎた…!)

総一郎「デスノート?なにそれ?」

月「え」

総一郎「そんな物騒なノートなんてないだろ!」

月(…やっぱりバカなだけだ…バカになにを警戒していたんだろう…)

総一郎「緊張し過ぎだろ!もっと肩の力抜けって!」

月(相変わらずのうざさ…やっぱり父さんはデスノートの事を覚えていない…)

ピーッ

L(聞こえますか、皆さん?私は竜崎です)

総一郎「おっ、竜崎からの無線じゃん」

L(テロリスト側もどうやら倉庫内に到着したようです)

L(私の合図と共に突撃してください)

ワタリ「かしこまりました」

総一郎「よーし!とーつげき!とーつげき!!」

月(なんでコイツ、テンション高いんだよ…)

L(それでは…無線で指示は私が出します、無茶だけはしないでください)

L(負傷してから撤退してくださいね)

月(負傷しないとダメなのかよ)

L(それでは行きます…5…4)

月「ゴクリ…」

総一郎「うずうず」

ワタリ(この仕事で最後だ…この仕事まで私の身体よ持ち堪えてくれ…)

L(3…2…1……GO)

突撃…!!!!!!

タッタッタ

総一郎「うああああああああああ!!」

月「父さん…!1人で突っ込んだら危険だよ…!」

ワタリ「テロリスト達はどこに…」

L(その扉の向こう側で待機しているみたいです)

L(くれぐれも慎重に入ってください)

月「この扉だな…」

総一郎「よーし、開けるぞ」

ガチャッ

ギィィィィッ…

総一郎「母さん!!!」

母「…」

月「か、母さんだ!母さんがいた!!」

テロリスト「…」

覆面を被ったテロリスト達3人が母を中心に立っていた

総一郎「おい、テメェ等か!!」

テロリスト「よくきたな」

月「母さんは無事なのか!?」

テロリスト「ただ気絶しているだけだ、それより金をよこせ」

ワタリ「このアタッシュケースに入っています」

テロリスト「さっさとよこせ」

ワタリ「…」

月「ま、待て」

テロリスト「…?」

月「せめて、覆面ぐらい取ってくれないか?」

総一郎(テロリスト相手に立派だぞ月…!)

テロリスト「ああ…それぐらいなら構わん」

3人は一斉に覆面を取った

バッ!!

シブタク兄「…へへっ」

さゆ「ふふっ」

模木「…ニヤッ」

月(テロリストでもなんでもなかった)

総一郎「さ、さゆ!!!?さゆなのか!?」

さゆ「お父さん…ごめんね」

ワタリ「これは一体…」

模木「そこのイケメンの男には一泡吹かせられたからな」

月「…お前は以前にミサに強姦をしようとしていた男か…」

模木「今回はそうはいかねぇぞ」

ワタリ「貴方達は一体何者なのですか…」

シブタク兄「我々は日本を拠点に破壊を目的とし活動しているテロリストグループだ」

シブタク兄「グループ名は蛇」

L(調べた所、蛇というテロリストグループは昨日結成されたばかりですね)

月「最近だなオイ…」

さゆ「驚いてる?」

総一郎「ふざけるな!!さゆ!!!」

さゆ「うるせーな…クソ親父の癖に…」

総一郎「く、クソ親父だと…?」

総一郎「誇り高き父に向かってなんて口の効き方をするんだお前は!!!恥を知れ!!!」

月「父さん…もういいよ」

総一郎「クッ…」

月「さゆ、お前は改心したはずじゃなかったのか?」

さゆ「演技に決まってんじゃん?バカだね月もー」

さゆ「妹が涙見せれば簡単に信じちゃうもんねぇ」

月「……さゆ」

さゆ「なに?この女みたいにされたいの?」

月「…!!」

さゆの放った発言は月にとって許される物ではなかった

実の家族である母を「この女」と呼んださゆ

それは、母をただの赤の他人としか思っていない

ここまで僕達を育て生きる力を教えてくれたのは紛れもなく母である…

その大切な母に向かって…!!

さゆ「あははは!コイツも無様だよねー」

月「やめろ…やめろ…さゆ!!!」

さゆ「なにキレてんの?」

月「それ以上、母さんを侮辱するのはやめろ!!」

松田「…」

相沢「…」

シブタク兄「こういう男は嫌いだ」

シブタク兄「この銃でアイツを殺せ」

さゆ「…」

月「うっ!!!」

さゆ「うん、殺すね」

総一郎「さ…さゆ!!」

シブタク兄「兄を殺しお前は完全に家族と縁を切ることが出来る」

シブタク兄「これからは破壊者として生きていこう」

さゆ「…分かってます」

スッ

さゆ「…」

月「…僕を殺すのか?」

さゆ「あ…当たり前だよ…もう家族じゃないんだし」

このとき、総一郎はさゆの僅かな動揺を瞬時に読み取った

総一郎「…」カッ

総一郎はワタリにアイコンタクトを送った

ワタリも同じく親父のため読み取る事ができた

月「…」

月(父さんとワタリさんが何とかしてくれる)

月(僕は、それまでにさゆを説得しよう…)

さゆ「……」カタカタッ」

月「さゆ、手が震えてるけどどうした?」

さゆ「は?ふ、震えてないし…」

月「僕を殺すことが出来ないんだろ?怖いんだろ?」

さゆ「な、なに言ってんの…!そんなこと無いし…!」

月「じゃあその引き金を引いてみろ」

さゆ「…ひ、引くから…!ホントに引くから!」

ぶるぶるっ

月「…さゆ……もう終わりにしよう」

月「ホントは引けないんだろ…?」

月「それはつまり、お前がまた家族に戻りたいと思ってるからなんだ」

さゆ「ち・・・違う・・・」

月「行動では荒ぶっても心は嘘をつけない」

月「それだけ、家族の絆は固く結ばれているからね」

月「もう1度…さゆも一緒にやり直そう…」

月「今からならきっと間に合う!」

さゆ「で、でも…うっ……お父さん…ずっと携帯弄って…さゆの相手なんかしてくれないし…」

月「バカ親父は僕が何とかする…だから帰ろう…さゆ!」

さゆ「…おにい…お兄ちゃん……」

ポロッ

さゆの目から涙が零れると同時に、手に握られていた拳銃も落とした

シブタク兄「…バカが!代わりに俺達が始末するぞ!」

模木「コクリ」

総一郎「…今だ!!!」

ワタリ「はっ!」

タッタッタ

総一郎とワタリはテロリスト達に向かって駆け出す

模木「て、テメェ…!!」

ワタリの真空飛び膝蹴りが模木の顎に直撃

模木「…!!!ぐは!!」

総一郎「でやあああああああああ!!」

総一郎の弾丸タックルがシブタク兄に直撃

シブタク兄「…うああああああ!!!!」

模木とシブタク兄は2人の不意打ちに怯んでいる

L(敵はダウンしています…チャンスです…皆さん)

総一郎「よし…月も参加しろ!」

月「うん!」

ワタリ「いきますよ…!」

総一郎「せーのっ!!!」

総攻撃…!!!!!

ドスドスッボコンッガシャンッ!!!

模木「うっうう…」

さゆ「お兄ちゃん!!」

タッ

月「さゆ…!良かった…!」

ワタリ「ふぅ、これで一件落着ですね」

さゆ「お兄ちゃん…お兄ちゃん…ううっ…ごめんなさいごめんなさい……」

月「もういいよ…さゆが戻ってきてくれるだけで嬉しいからね」

月は泣きじゃくるさゆの頭を優しく撫でた

それをこっそりと覗いていたリューク

リューク(へへっ、ようやく元の家族に戻れそうで良かったな…)

リューク(たった1人の妹なんだ…大切にしろよ月…)

これで、これで事件は終わったかのように思えた…

でも…終わらないんだ…バカがいる限りは………

総一郎「ははははは!天下のテロリスト様が情けねぇなおい!」

カシャカシャッ

倒れこんでいるテロリスト2人の写メを撮る父さん

月「父さん…あんまり近寄らないほうが…」

総一郎「いいんだよ!今日のブログに載せっから!!」

パシャッ

L(皆さん、そろそろ撤退しましょう)

L(後の事は警察に任せておきますので)

月「父さん、竜崎も言ってるしもう帰ろうよ」

総一郎「もうちょっとだけ!もうちょい撮らせて!」

月「父さん…・・・」

模木「テメェ……」

ムクッ

総一郎「え」

月「気絶していなかったのか…!?」

模木「なにがブログに載せるだ…調子に乗ってんじゃねぇぞ…」

模木の手にはナイフが握られている

総一郎「ヒッ…!!」

模木「お前だけでも殺す…!!!!」

タッタッタ

模木が父さんに目掛けて走り出した

総一郎「いやああああああああああああ!!!!」

月「父さん…!」

さゆ「パパ…!!」

ワタリ(私が…私が夜神さんの身代わりにならなければ…!!)

すいません、もう終わるんで10分だけ風呂いきます

総一郎「…!!」

ドクンッ!

模木「…がはっ」

バタッ

月「え…?」

模木は胸部を押さえ倒れた

その場にいる誰もが自体を飲み込むことが出来なかった

なぜ?

ワタリ「ど、どういうことなんでしょうか…」

さゆ「…」

月「……」

総一郎「やったーーー!!父さん助かったぞーーーー!!!」

月(…どうしてコイツは倒れたんだ?)

月(まるでデスノートに名前を書かれたかのように…)

月(…デスノート…?)

月「ま、まさか!!!」

タッタッタ

さゆ「お兄ちゃんどこ行くの!?」


月「ハァハァハァハァ…!!」

タッタッタ

リューク「…」

月「リューク…!!!!」

リューク「よう、その様子だと親父は刺されずに済んだみたいだな」

リュークの身体は既に崩壊しかかっている

月「…お前…お前どうして…!!!」

リューク「家族は誰1人欠けちゃいけねーだろ…?」

月「…お、お前…ノートにテロリストの名前を…?」

リューク「結果的にお前の親父の寿命を伸ばすことになった」

リューク「だから俺はもう死ぬ…それがルールだ」

月「どうして…あんなダメ親父!!死ねばよかったんだ!!」

リューク「あんなクズ親父でも血の繋がった家族だろ?」

リューク「皆で揃って食事なんて1人でも欠けてたら美味くねーだろ?」

リューク「お前の家族を立て直すためなら…死神の命1つ安いもんだ」

月「リューク…!リューク…!!」

リューク「バーカ、泣くんじゃねーよ」

リューク「っと…そろそろだな…」

月「ごめん…リューク…ホントにごめん…!!」

リューク「…そうだな、1つだけ悔いが残る」

月「…悔い……?」

リューク「ああ、そうだ」

リューク「お前の言っていた新世界を見届けることが出来なかった事と」

リューク「まあ…後はお前の家族が幸せそうにしている所を見ることが出来なかった事も悔いが残るな…」

月「……!!!」

リューク「ありがとな、良い退屈凌ぎになったぜ?」

リューク(人間の家族なんかに情を揺さぶられちまった…恐ろしいモンだぜ愛情ってのは)

サラサラ

月「りゅ、リューク!!!」

リューク「あばよ…夜神月」

リュークは最後に言葉を遺し跡形も無く消えた

月「リュークウウウウウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

総一郎「おいおい!月ちゃんなに泣いてんだよ!!」

バシバシッ

月「……」

総一郎「母さんも救出出来たし!今から寿司食おうぜ!寿司!!」

月「…クソ親父!!!」

ドンッ(突き飛ばす)

総一郎「ぐぁっ!」

タッタッタ

総一郎「な、なにキレてんのあいつ?」

総一郎「せっかく事件解決したのに感じ悪いな…ったく」

L(お疲れ様です、一旦本部にお戻りください)

総一郎「あいよ」

総一郎「ワタリさーん!早くアシ用意してくださいよ!アシ!」

―夜神家―

月「…リューク…」

月「絶対に幸せな家庭を築いてみせる…」

月「そして、新世界の神にへと僕はなる…!!」

月「……うぅっ…リューク…!」

月はリュークの使用したデスノートを燃やした

そして、リュークと以前に一緒に撮った写真の前にりんごを置き両手を合わせた

月「リューク…どうか天国で見守っておいてくれ」

月「僕はこれからすることがたくさんある…」

月は決心をし再び本部にへと戻った

―本部―

総一郎「えーーそれでは!!夜神家再建を祝ってかんぱーーーい!!」

ワタリ「…」

L「かんぱーい」

総一郎「ちょ、ちょっともっとテンション上げていきましょーよ!」

総一郎「ワタリさんなに死にそうな顔してんすか!」

総一郎「せーの!あげぽよ~~!!!」

L「突然ですがここで人事異動の発表です」

総一郎「えっ」

L「ワタリはパシリから捜査員に異動です」

ワタリ(よし…!!)

総一郎「ってことは私は捜査司令官とかですかねぇ?はははははは!」

L「夜神総一郎…パシリに異動」

総一郎「――――!!!!」

L「月くんは引き続き捜査員として働いてもらいます」

総一郎「う、嘘でしょ…?」

L「これまでの実績から判断した結果です」

総一郎「なんで私がパシリなんだ!?ワタリがそういう役似合ってんだろ!?」

L「ワタリのこれまでの活躍からして」

L「パシリという役職に置いておくのは勿体無さ過ぎる」

L「キラ事件をより迅速に解決するためにはこうするしか無かったのです」

L「まあ、妥当な結果だとは思いますけどね」

総一郎「か…堪忍してください……なんでこの総一郎様がパシリなんか…」

ワタリ「夜神さん」

総一郎「わ、ワタリさん…何か用ですか?」

ワタリ「さっさと靴磨け」

総一郎「……」

L「ワタリ、ちょっと来て下さい」

ワタリ「はい」

スタスタ

ワタリ「なんでしょうか?」

L「月くんのことについてなんだが…」

ワタリ「…やはり、彼がキラだということですか」

L「私の最後の推理を聞いてくれるか?」

ワタリ「最後って…」

L「ノートの力が本物だとすれば命を賭けなくてはならない」

L「この事件を解決するにはそれだけの代償を払う必要がある」

ワタリ「…分かりました、最後まで貴方にお供しますよ…L」

L「長い間、私の世話をしてくれてありがとうございました」

ワタリ「それで、最後の推理というのは」

L「今から話す」

L「夜神月がキラだと私は一度疑いました」

L「ですが、夜神さんの演技のお陰で一度は晴れましたが…」

ワタリ「…」

L「イエロー倉庫に突入する前に月くんがデスノートと呼ばれるノートを」

L「本部で持ち歩いている所を目撃しました」

L[よって、月くんはキラである」

L「これが私の最後の推理です…いかがですか?」

ワタリ「え…え…見ただけで犯人…?」

L「そうです、デスノートと書かれるノートならきっと特殊な力を持っているに違いありません」

L「ですから、月くんを無傷で捕獲します」

ワタリ「ですが…そんな危険なノートがあれば銃で射殺した方がよろしいのでは…」

L「言った筈だ無傷で捕獲すると」

L「…確かに私達の前で月くんがノートを出し、その瞬間こちらが攻撃し取り押さえる…というのが一番良いでしょう」

L「それでは、ダメです…私のやり方ではない」

L「必ず月くんの口から自分がキラだと言わせなければなりません」

ワタリ「しかし…そんな事が出来るのですか…?」

L「難しいですが、私に1つ策があります」

ワタリ「策…?」

ガーッ

月「ごめん、遅くなった」

総一郎「月か…」

月「父さん?竜崎とワタリは?」

総一郎「……ペロッ」

総一郎は手に持っていたナイフを舌で舐めた

月「え…」

総一郎「私の足元を見てみろ…」

月「!!」

父の足元に視線を走らせると

血まみれで倒れている母とさゆの姿があった

月「なに……これ……?」

総一郎「父さんが殺したんだよ……このナイフで……ヒヒッ……」

月「なに…言ってん…だよ……?」

総一郎「ククッ…家族をやり直すなんてうんざりだ」

総一郎「こんなバカ2人なんて始末しちまったよ」

月「……は」

総一郎「竜崎とワタリもさっき裏で殺した」

総一郎「もうこの本部には私とお前しかいない…」

月「……え…え……」

総一郎「怖いか?月」

総一郎「お前もすぐにコイツ等と同じ目に遭わせてやるからな」

総一郎「ククッ……」

月「く、クズすぎる父さんでも殺したりしないはずなんじゃなかったのか!?」

総一郎「一線を越えちまっただけだ…へへっ…」

月(ダメだ…今の父さんにもう昔の面影はない…!)

総一郎「こんなクズ共が家族だったなんて虫唾が走るぜ」

ペッ

月「……」

恐怖心とは裏腹に月の心には憎しみの心が芽生えていた

母とさゆを殺した父を殺したい……

ふと、デスノートの事が頭をよぎる

腕時計の中に切れ端を1枚だけ仕込んでいた

父さんの名前なら数秒で書ききれる……月は決断した

月(父さんを……殺す……)

月「……お前は僕が殺す」

総一郎「ふふっ、武器も無いお前に何が出来る?」

腕時計をいじり切れ端に書こうとする

総一郎「な、何をするつもりだ!!」

グサッ

月「ぐあああああああ!!」

ナイフで右手を刺され切れ端を落としてしまう

月(クソッ…鞄の中にノートがある…!それを使って!!)

ゴソゴソッ

月「はぁはぁ…」

総一郎「そ、そのノートは…?」

月「近寄るなよ…父さん……これはデスノートだ」

総一郎「デスノート?」

月「このノートに名前を書けば死ぬ…」

総一郎「!!!!!」

月「このノートに父さんの名前を書いて僕も死ぬ」

月「僕が…僕がキラだったしな……!!!」

総一郎「…!!」

月「ああああああ!!!死んで詫びろ父さん!!!!」

月はノートに父の名前を書いた

月「さようなら…クソ親父……」

総一郎「フッ」

月「な、なにが可笑しい!?」

スタスタ

L「お疲れ様です」

月「え……」

L「月くん…いえキラ」

L「そのノートは偽者です」

月「!!!!!!!」

さゆ「…ふぅ」

母「おはよう、月」

月「なっ…なっ!?母さん!?さゆ!?」

L「奥様と妹さんは生きています」

L「全て演技ですから」

月「え、演技だと…?また演技だと!!!?」

L「ええ、貴方の口からキラということを認めさせるための最高の演技です」

L「特にパシリの夜神さんが身体を張ってくれました」

総一郎「うむ」

L「残念です、月くん…貴方がキラだったとは」

月(・・・・・・終わった)

L「犯罪者という重い十字架を一生背負い生きてください」

月「…ごめん…ごめん………」

L「私の元で月くんは一生監禁させてもらいます」

月「……」

さゆ「お兄ちゃん・・・」

母「いつまでも待ってるわよ」

月「うん…罪を償ってくる………」

総一郎「…」

L「では、夜神さん…本物のノートを渡してください」

L「デスノートはこの世界で存在してはならない物です…処分させてもらいます」

総一郎「あ、ああ」

総一郎は内ポケットからデスノートを取り出した

総一郎「……渡す訳ねぇだろボケ!!!!!!!!アッヒャッヒャッ!!!!」

L「な……」

総一郎「あばよ…!!!」

タッタッタ

月「父さん!!」

ワタリ「L…どうしますか…」

L「追いましょう、このままでは全員ノートに書かれてしまいます」

タッタッタ

総一郎「ハァハァハァハァ」

総一郎「竜崎の本名もワタリのアドレス帳から調べた!!」

総一郎「私以外の奴の名前を書いて全員殺してやる!!!」

総一郎「そして、親父界の神となる…ハハハハハハハハハ!!!!!」

―本部屋上―

月「父さん…!!!」

総一郎「…ハハハハハハハハ!!!!!」

L「夜神さん、ノートをこちらへ渡してください」

総一郎「あぁ!?今からテメェ等全員の名前書くんだよ!!ボケ!!!」

月「どうして…どうして父さんがそんなことを…!」

総一郎「もう親父が格下に見られるこの世界にうんざりなんだよ」

月「え」

総一郎「チャリ盗難の仕事しかさせてもらえねぇ…」

総一郎「何でか分かるか?」

総一郎「親父だからだよ」

総一郎「親父っていうレッテルを貼られてる以上…見下されてるんだよ!!!!!」

総一郎「そんな腐った世界…私が変えるしかないだろ?」

L「そんな世界を作ったところで」

L「貴方はただの親父から変わる事は出来ませんよ」

総一郎「は?なんっつった?あぁ?」

L「ただの自己満足の世界ですね…貴方の望んでいる世界は」

L「まともな親父であれば、自分の力で何とかしようと思います」

L「ですが貴方の場合…そのノートを使い世界を変える等とほざいている」

L「ただのクレイジーな親父ですよ」

総一郎「…」ピクッピクッ

L「…」

総一郎「殺す!!!!マジでお前から殺すからな!!竜崎!!!」

L「夜神さん、チェックメイトです」

総一郎「あ?」

L「これが本物のノートです」

スッ

総一郎「な……な?なんでお前がデスノートを!?」

L「この作戦の前に貴方に本物ノートと偽りデスノートを渡しました」

L「そして、貴方は夜神くんの鞄のデスノートと偽のデスノートをすり替えた」

L「つまり…月くんの鞄のノートも偽者で」

L「夜神さんの内ポケットに入っていたノートも偽者なのです」

総一郎「ば、バカな!!!作戦の段階で私を信用していたんじゃないのか!?」

L「なぜクズな人間を信用しなければならないんですか?」

総一郎「…っ!!!!!!」

L「裏の裏の裏をかいただけです」

L「貴方も月くんと共に罪を償ってください」

総一郎「……」

L「今からなら間に合うはずです」

月「父さん、やり直そうよ」

母「貴方…」

さゆ「パパ……」

総一郎「…そうだな、罪を償って…もう1度やり直そう」

総一郎(何てバカな事をしたんだ私は…)

総一郎(愛する家族がいるのに…なんてことを…!これからは心を入れ替えて人生を生きていこう…)

L「さぁ早くこちらへ…足を滑らすと落ちてしまいます」

総一郎「ああ、そうだな……」

つるんっ

総一郎「へ」

月「…え!!!」

総一郎は足を滑らせ屋上から転落した

総一郎「ウあああああああああああああああああ!!!!」

グシャッ!!!

――――

―――

――

父さんが転落死してから1ヶ月が過ぎた

キラ事件の犯人は捕まったと伝えられた

僕はまだLの元で罪を償ってる

死ぬまでココを出られないかもしれないけど

さゆも元に戻り今は真面目な子として育っているようです

家族が元に戻ったから僕には何の悔いも無い

リュークに新世界を見せてやることは出来なかったけど…

これからも、罪を償いながら家族との時間を大切にしていきたいと思います

皆さんもどうかご家族を大切にしてください……

父さんは…きっと地獄で罪を償っているだろう…

―死神界―

死神「おっ、新入りか?まあ…仲良くしようぜ?」

総一郎「ここは…一体……?」

総一郎死神界編…!!

お し ま い

支援、保守ありがとうございました
家族の絆が皆さんに伝われば嬉しく思います
おやすみなさい

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