女戦士「え?勇者って童貞なのか?」(246)

勇者「な、なな…なに言い出すんですか女戦士さん」

女戦士「いや、だって女と付き合ったことないとか言うし」

女戦士「風俗とかも行ったことねぇんだろ?」

勇者「……!」

勇者「し、知りません!そんな…破廉恥です!!」ダダダッ

ゆうしゃ は にげだした!

女戦士「あ、おい!何だよ、ったく」

女戦士「……童貞か~…」フムフム

――アリアハン――

勇者「……はあ」

勇者「女戦士さん、大人だなあ」

勇者「ふ、風俗だなんて簡単に口にできて…」

勇者「……」

勇者「なんだか疲れちゃったな…久しぶりに家に帰って休もう……」ハァ

女戦士「お~い、勇者~」

勇者「!」

勇者「お、女戦士さん…」

女戦士「んだよ、そんなツラして」

勇者「別に。知りません」プイッ

女戦士(かぁいいな~)

女戦士「なー、いま実家で休むつもりだったろ」

勇者「だからなんですか」ツンッ

女戦士(んにゃはー)

女戦士「宿屋行かね?」

勇者「なんでですか。お金がもったいないです」

女戦士「……」スリスリ

勇者「え?ちょ、女戦士さん…なんで近よっ、ひゃっ!?」ピクンッ

女戦士「んふふ~……」サワサワ

勇者「や、やめてくださ、人がきちゃ…ぅ」ピクン

女戦士(なあ)ヒソヒソ

勇者(ぅあ)ゾクッ

女戦士(……今日は僧侶は教会だし)ヒソヒソ

女戦士(武道家はおっしょさんとこだ)

女戦士(パーティーで旅してっと、二人きりなんて、なかなかないだろ)サワサワ

勇者「っ」ピクピクッ

女戦士(……それに宿屋で泊まるとなるといつも一緒だ)

女戦士(溜まってるんじゃねーのか?勇者?)

勇者「そ、そんなこと…」

女戦士(なんならさ)

女戦士(その溜まりまくったの…全部わたしがヌイてやってもいいんだぜ?)サワサワ

勇者「――!!」ビクビク

女戦士「んふふ。どーてーなんだろ?どーてーじゃあ魔王にゃ勝てないぜ」スッ

勇者「う…それとこれとは話が…」

女戦士「まま、冗談だよ。べつに私も強制してるわけじゃねえし。……ただ正直さー、私も溜まってんだよな」

女戦士「僧侶はお固いしよお。武道家もミョ~に禁欲的だし」

女戦士「パーティー唯一の女をなんだと思ってんだよってね」

勇者「パーティーだからこそじゃないですか…」

女戦士「ま、いまも言ったけど来る来ないは勇者に任せるとして」

女戦士「わたしは宿屋行ってるからなあ~v」タタタッ

勇者「え?あ!あ~………行っちゃった…」

勇者「……」ドキドキ

勇者「ど、どうしよう」

勇者「…いやいや」

勇者「からかってるだけだよ、うん」

勇者「そうだよね。女戦士さん、大人だしキレーだしおっぱい大き――じゃなくて、うん」

勇者「と、とにかく!からかってるだけだよ!」

勇者「ぼくは行かないぞ!絶対行かないからな!」

勇者「お母さん!ぼく、家に帰るからね!」

勇者「待ってて!!!」






勇者「……///」モジモジ

女戦士「お、来た」

女戦士(んふふ~。かーわいいなぁもう)

女戦士「やっぱ勇者も男の子だねぇ」ケラケラ

勇者「ち、違います。ぼくはそーいうつもりでは」

女戦士「ほっほー…じゃあどういうつもりなのかね」

勇者「女戦士さんが何かパーティーに不満があるようなので今後のためにもしっかりお話を聞いておこうかと思ったまでです」

女戦士「うんうん、わかったわかった」

女戦士「で、本音は?」

勇者「我慢できませんでした」

女戦士「素直でよろしい」

女戦士「んじゃさっそく」

勇者「わ、わ!ちょ…」

女戦士「んふふ。まずは下を脱ごうか~♪」カチャカチャ

勇者「やぁっ」

女戦士「ほーらっ!」ズルッ

勇者「ひゃっ」ボロンッ

女戦士「ほっほー……顔に似合わずこれはまた立派な勇者で」

勇者「うぅ…恥ずかしくて死にそうです」

女戦士「まあま。おねーさんに任せて♪」スッ

勇者「な、何してるんですか!?」

女戦士「なにって…んふふふ」チュッ
勇者「っ!?」ピクンッ

女戦士「んっ…ちゅぷ…れろ…」

勇者「ふあっ…あぅ、ああああ…」ビクビクッ

女戦士「ちゅく…ねちゅ…ん――ふふふ、硬くなってきたな」シコシコ

勇者「んぅう…!」

女戦士「可愛い声あげちゃってまあ……あむっ」ネチュ

勇者「!?」ピクッ

女戦士「じゅぷ……ぢゅぷ、ぐちゅ…ちゅぽ」

勇者「ふあ…あ!く、くわえて……!」

女戦士「ぢゅぞぞぞっっ!」ヂュルルルル

勇者「!」ビクンッ!


女戦士「ぢゅるるる!ぬっちゅぬっちゅぢゅぷぷ――ぢゅぷぅううう!」ヂュプッヂュプッヂュプッ

勇者「ひっ!女――さっ、ダメ!っ! 」ビクビクッ!

女戦士「ぢゅぷぅううう!ぬぢゅっちゅ、ぢゅっぷ、ぎゅぽっ」ヂュプッヂュプッ

勇者「ひっ」ビクッ!

ビュクッ!

女戦士「ん」ごぷっ

ドピッ!
ビュルルルルル!

女戦士「んむ…ん……ごくっ――っぷあ♪」チュポン

勇者(は、はわわ…)ピクピク

女戦士「またこりゃ沢山でたな~。濃いゼリーみたいにぷるっぷるだ」ケラケラ

勇者「うぅ…ぁ…」ドスンッ

女戦士「あらら。腰抜けたか?まあ初めてならそんなもんかな」

女戦士「とはいえ…」

勇者「」ビンビン

女戦士(うーん。萎えるどころかまだガチガチだな…さすが勇者)

女戦士(こりゃまだまだイケるな)ペロッ

女戦士「……さ、勇者。いつまでも地べたで痙攣してんじゃねーぞ。ベッドに来な」ポフッ

勇者「ひっ……あ、え?」

女戦士「本番は…」ヌギヌギ

女戦士「んふ♪」

女戦士「…『こっち』だろ?」クチュ

くぱぁっ…クチュ

勇者(!?!!)ドクンッ

女戦士「どーだ?よく見えるだろ?」クチュ…

勇者(うぁ………すご……ま、丸見えで…恥ずかしくないの女戦士さん///)ビンビン

女戦士「ん~?どうした?怖じ気づいたか、どーてーゆうしゃ?」

勇者「そ、そんなことありま……せん」ドキドキ

女戦士「なら来なよ」

勇者「……あい///」トテトテ、ポフッ

女戦士(んふふ…かぁいいなあv)

勇者「あ、あの…」

女戦士「ん?」たゆんっ

勇者「……あ、いえ…」

女戦士「?」

勇者「う、…ぅ」チラチラ

勇者(間近でみると…やっぱりおっぱいスゴイ…)

女戦士「……」

女戦士「♪」ピンッ

女戦士「おっぱい好き?」

勇者「!?」

女戦士「ふふふ~…やっぱりな。だと思ったよ」

勇者「///」

女戦士「……ほら」ぷるんっ

女戦士「好きなようにしていいぞ」たゆんっ

勇者「ぅ…」

女戦士「ん?」ドヤッ

勇者「……」ソーッ

もみっ

女戦士「んっ…」ピクッ

勇者(ふぁ…や、やらかい…弾力すご…ぃ)グニグニ

女戦士「んっ…ぁっ…」ピクッ

勇者(指が沈みこんで…でも押し返してきて)モミグニ

女戦士「ぁ…」ハァ…

勇者(おっぱいの先っちょもかたくなって)グリッ

女戦士「!?」ビクッ

勇者「あ…だだだ、大丈夫ですか!?」

女戦士「う、うん…平気」

女戦士(い、意外に揉むの上手い――あなどれない)

勇者「女戦士さん…」モミモミ

女戦士「ん――ん?」ハァ

勇者「ん」チュプッ

女戦士「ひぅっ!」ビクッ

女戦士(ち、乳首を吸っ…)ピクンッ

勇者「ん…ちゅう…ちゅぷううう…」チュウ

女戦士「や…っぁ…んん」ビクッ

勇者「ちゅうう……ちゅぷぅぅぅ……」

女戦士「ひっ…ぃっ…」ビクビクッ

勇者「ちゅっ――ぷ」チュポンッ

女戦士「ん…はっ………」ピクピク

勇者「はぁ…はぁ…」モミモミ

女戦士(やば…わりと本気で濡れてきた…)ンッ

勇者「……女戦士さん…あの…

女戦士「ん…?」

勇者「ごめんなさい…おっぱい美味しそうで、我慢できなくって…」

女戦士「あはっ……ふふ。いいよ、気持ちよかった」ナデナデ

勇者「///」ナデナデ

女戦士「ほら、勇者――ここ、見て」クチュ


くぱぁっ――ぬちゅ

勇者「あわ…わ」

女戦士「さっきより濡れてる…だろ?勇者がそうさせたんだから……さ」クチュ…ヒクヒク

女戦士「はやく…ね?私もちょっと…我慢、できな……」

女戦士「い、いれて………早く、な?」ヒクヒク

女戦士「お願い…」

勇者「女戦士…さん…!」ガバッ

女戦士「あっ」ギシッ

女戦士(股、開かされて…)

女戦士(ん……)

女戦士(…なんか急に恥ずかしくなってきた)

女戦士(勇者に大股開きの女ってどうよ…失礼?)

女戦士(……まぁ、いいか……///)

勇者「はぁ…はぁ…」ビンッ…ビクンッ…ビクンッ…

女戦士(……でかぃ)

女戦士(すっげー脈うってるし…)

女戦士(入るかな、あれ…)

女戦士「入れる場所…わかるか……?」

勇者「えと…」

勇者「――こ、ここ?ですか」ゴリッ

女戦士「んぁっ!?」ビクンッ

勇者「すすす!すみません!大丈夫ですか!?」

女戦士「いや、ごめ、違う…今のは私が悪い」

女戦士(やば…感度やばい今日…。なんか今イキそうに……)

女戦士(…勇者の…長いし…太いし…硬そうだな)ヒクヒク

女戦士「いいよ、うん…そこでいいから……」

勇者「は、はい…」ゴリッ

女戦士「んっ――!」ビクッ

勇者「大丈夫…です…?」

女戦士「だい、じょぶ……つづけ…て……」

勇者「ん…」ズブッ…グッ…

女戦士「おぁ…!?ん…んん……!!」ピクピクッ

女戦士(やば…マジで……ふ……とい…膣内(ナカ)…押し…ひろげられ……!)

女戦士(かたい…し、熱い……なにこれ…)ビクビクッ

勇者「――!!」ズブッ!
女戦士「!?」

ズブリュルルル!!!
ミチッ!

女戦士「っぎ――んぉ…ほ……!?」

女戦士(奥……いま、ミチッ…って…!?)ギチッ…

勇者「ぅ…あ。女戦士さんのナカ…あったかい…」

女戦士「く……ぅ」

女戦士「…いい…よ。そのまま、好きなように、動いて……な」

勇者「女戦士…さん!」ギシッ

女戦士「あっ…!」ギシッ

勇者「女戦士さん…!女戦士さん…!ギシッギシッギシッ

女戦士「あっ…んっ…んんん……!」ギシッギシッギシッ

勇者「はっ!はっ!」パンッ!パンッ!

女戦士「ひっ!んっ!」ジュプッ!ズプ!

勇者「女戦士さ――ん!うあああ!」ビクビクッ

ドプッ!

女戦士「ぁっ……!?」

ビュルル…ビュクンッ
ドプッ………

女戦士(ナカ…あつい…)

勇者「んっ…あ」ビクビクッ

女戦士(…ちょっと早いのは仕方ないか)ハハ

勇者「すいませ……ん。ぼく、我慢できなくて…」ヘタリッ

女戦士「あー…いいよいいよ。気にするな」ナデナデ

女戦士「最初は誰だって 勇者「女戦士さん!」

女戦士「ん?」

勇者「ごめんなさい…ぼく、まだ……!!」ムクムク

女戦士「っ…!(ナカで、また…!)」ミチッ…

勇者「女戦士…さん!」パンッ!

女戦士「あっ!」ヂュプッ

勇者「腰…ダメ、とまらないです…!」パンッ!パンッ!パンッ!

女戦士「んっ!あっ!ぁ…ひんっ!」ヂュプッ!ズプッ!ズパンッ!

女戦士(…犬、みたいに…腰ふってるだけ、な…のに……!)ギシッギシッ

女戦士(激しすぎ…て)ギシッギシッ

勇者「っ!」ゴリュッ
女戦士「!?(――今の、や、やば…!?)」

勇者「ううう!はっ!うあああ!」ゴリュッ!ズリュッ!ズパンッ!

女戦士「!?んぁ!?――ひっ、ぃ!!」パンッ!パンッ!ジュプッ!

女戦士(やばい…やばい、やばい、頭、真っ白に…)

勇者「うう!うああ!」ズパンッ!ズパンッ!ズパンッ

女戦士「んっ!あっ!ああああ!」

勇者「また…出る、出ます!いっぱい、いっぱい出ます!!」ギシギシギシギシ

女戦士「くっ――ひん!あああ!」ギシギシギシギシ

女戦士(イ…く)ギシッ

女戦士(だめ!!これ、これ、私!――っちゃう!!!!)

女戦士「勇者、勇者!」

勇者「うっ…あああ!!」ビュルルルルル

女戦士「っっっ!!!」ビクビクッ!!

ビクンッ!プシッ!

女戦士「――!」ビクンッ…ビクッ…

女戦士「…ん…ぁへ…ひ」ビクンッ!…ビクッ!

勇者(うぁ…女戦士…さん)

勇者(弓みたいに、びくんってなって…け、痙攣してる……?)

女戦士(あ……は。はは、すげー………)ピクピク

勇者「女戦士…さん?大丈夫ですか?」ジーッ

女戦士「…」ボーッ

女戦士「!」ハッ

女戦士「……あはは。へーき、へーき。お姉さんをなめるなよお」ナデナデ

女戦士(…本気でイってしまったけど)」タハハ

女戦士「頑張ったな。3発だもんな?どうだ、疲れてないか?…今日はゆっくり休めよ」ナデナデ

勇者「あの、女戦士さん……」モジモジ

女戦士「どした?」

勇者「その、まだ…」ムクムク

女戦士「」

女戦士(ちょ、またおっきく…ひぅっ!)ピクンッ

女戦士「ま、待って、勇者…私、今イッたばかりでヤバっ――」

勇者「女戦士さん!」ズブゥッ!

女戦士「んほぉおおおぉおおお!!?」ギチッッ!

勇者「女戦士さん!女戦士さん!!」ズリュンッ!ズパンッ!ズパンッ!

女戦士「ぉっ!あぎっ!んお、ほ、これ、ら、らめ」ヂュプッ!パンッ!ビクッ!

女戦士(すご…い!凄い!これが、勇者…!!)

勇者「女戦士さん…!き、聞いてくだひゃい」ズパンッ!ズパンッ!

女戦士「んっ!おっ!?」ズブッ!

勇者「ぼく、大好きです、女戦士さんが大好きです」

女戦士「い、いきなりな――ひっ!?」ズリュンッ!

勇者「この、この戦いが終わったら…ぼくと結婚してください!ください!」ズパンッ!パンッ!

女戦士「おま、なに…んむ!?」チュッ

女戦士(キ、ス……!?)

勇者「んむ…ちゅ…ん」ズパンッ!ヂュプッ!

女戦士「んむっ…ふっ、らめ…あん!キスはらめれ…ひああん!」ズパンッ!ヂュプッ!

勇者「ぼく、女戦士さんのことが好きです、大好きです!」ギシッギシッ

女戦士「ひょんな…ひ、こと、きゅうに、ひわれらって……ひああ!!」ギシギシギシギシ!

勇者「結婚してください!ぼく、本気です!」ギシギシギシギシ!

女戦士「んあっ…ら、め、それらけは…らめらから…あああ!!」ギシギシギシギシ!

勇者「なんでですかぁ!」ギシギシギシギシ!

女戦士「こんにゃの、あそ、あそび…らひっ!わたひ、結婚はっ!できなひっ」

勇者「なんでですかぁ!?」ギシギシギシギシ


女戦士「らって!らって、わたひ!ひょ、ひょじょ……ひょじょぢゃなひ!」ギシギシギシギシ!

勇者「処女?処女がなんだっていうんですか!そんなの関係ないじゃないですか!!」ギシギシギシギシ

勇者「ずっとずっと、女戦士さんが好きだったんです!!本気なんです!!」ギシギシギシギシ

女戦士「らって!」ギシギシギシギシ

女戦士「わらひ!わらひっい…!うぅ…」グスッ

女戦士「ひょじょは……魔物、に奪われて…」ギシギシギシギシ!

勇者「……っ」ギシッ…

女戦士「……はっ――はぁ…はぁ……」クタッ…

女戦士(しまった……言っちゃった……)クタッ

勇者「……魔物、ですか」

女戦士「……ごめん…言うつもり、なかった」タハハ

勇者「…」

女戦士「そ、そんな顔するなよ…だから言いたくなかったんだよ」

女戦士「いきなり結婚してなんて言うからさあ」タハハ

勇者「…」

女戦士「……ま、昔の話だよ。あんま言いたい話でもないし」

女戦士「さっ。続きしよ?別にさ、結婚なんてしなくても勇者ならいつでも相手するから」

勇者「結婚してください」

女戦士「は?」

勇者「それでもぼくは貴女が好きです」

女戦士「……」ハァ

女戦士「あのな、勇者?これは遊び。わかるか?」

勇者「わかりません」

女戦士「これだから童貞は……なら言ってやるよ」

女戦士「私はな。結婚なんてするつもりない」

女戦士「こんなふうにテキトーにエッチするビッチなの。わかるか?」

女戦士「いまだってお前にち○ぽ入れられたまま喋ってるド変態だ…んっ」ミチッ

女戦士「そんな女がお前にふさわしいわけねーだろ?…いや、勇者じゃなかったとしても」

女戦士「私は特定の誰かと一緒になるつもりなんてないよ」

女戦士「穢れた体は、ただ快楽のためだけに使うって決めたんだ」

勇者「……」

女戦士「それ以上は高望みさ」

女戦士「ま、勇者からすれば童貞喪失の相手だし?気持ちはわからなくもないけどな」

女戦士「な~に。なんなら勇者が飽きるまで、何回でも何十回でも好きなだけヤラせてあげるからさ」

女戦士「それでいいだろ?」

勇者「イヤです」

女戦士「あのなぁ」

勇者「ぼくの子供を産んでください」

女戦士「…ふん」

女戦士「残念。今日は安全日なんだわ」

勇者「……っ」

女戦士「じゃなけりゃ、こんな簡単にナカダシさせないっつの」

勇者「……」

女戦士「さっ。んなことより、まだ大丈夫なら楽しもうぜ」グリグリ

勇者「…なら、賭けませんか?」

女戦士「ん?」

勇者「女戦士さんに赤ちゃんが出来たらぼくの勝ち」

勇者「できなければ、ぼくも諦めます」

女戦士「な、なんだそれ…!?本気で言ってんのか?だから無理だって言ってるだろ」

勇者「イヤですか?」

勇者「自信がないなら…やっぱり結婚してください」

女戦士(なんか急に強気になったな…大人っぽくなったと言うべきか)

女戦士(どーてーじゃなくなったから、とか?)

女戦士「……」ハァ

女戦士(めんどくせー約束だな、おい…でも仕方ないのかね)

女戦士(まあ、それに…)

女戦士(…うん。大丈夫)

女戦士「――よし。なら、やってみろよ」

女戦士「ただ、いっとくけど。…もう今夜以外はお前とはヤラないって決めたからな。いま」

女戦士「それでも万が一赤ちゃんできたら…まあ考えるけど」

女戦士(絶対ムリだけど……な)

勇者「問題ありません」ズブッ

女戦士「んあっ!」ビクッ

女戦士(くっ…膣内…勇者の形で、びっちりしてるのが……わかる……んっ)ビクッ

勇者「……」

勇者(チャンスは今夜だけ…しかし逆を言えば『今夜』は全てチャンス)

勇者(でも…今のぼくじゃ力が足りない…)

勇者(けど!諦めちゃいけないんだ!)

勇者(好きな人との未来のために!!)

勇者(女神ルビス…どうかぼくに…)

勇者(安全日を打ち砕く力を……!!)

勇者 は 強く 強く 祈った!
………
……

~天界~

ルビス「ふんふふ~ん♪」キラキラーン

精霊「ルビス様、ご機嫌ですね」

ルビス「あら?うふふ、やはりわかるかしら……ほら見て、天界花が咲いたの」キラキラーン

精霊「ほぉ、これはまた…実に美しいですね」

ルビス「ええ。この花は、生きとし生けるモノ全てを護る天界の花。人の願いを叶える素敵なお花…」

精霊「千年に一度だけ咲く伝説の花…。ルビスの加護とも」

ルビス「これを勇者に届けましょう。きっと魔王討伐の役にたってくれるわ」

精霊「私がお届けしますか?」

ルビス「いえ。こっそりと渡しておくわ。どうぐぶくろに入れましょう」

ルビス「うふふ、えい♪」ポンッ♪

精霊「転送の魔法。ふむ、もう勇者に届いてるはずですね」

ルビス「ええ。彼が私にも聞こえるほどに強く願うとき、きっと力を貸してくれることでしょう」

ルビス「願わくば、勇者のいく道を照らす道標にならんことを……」pray

精霊「……やはりルビス様はお美しい」

ルビス「あらあら?お世辞を言ってもご褒美は出ないわよ?」ウフフ

精霊「いえ、本当のことです…私もまた、貴女様と共に世界の護り手でありたいと願います」

ルビス「ええ。お願いね。信頼しているわ、精霊」

精霊「ありがたきお言葉」

そのとき 地上 より 強い 願い が 届いた !

精霊「ん?」

ルビス「あら?」

勇者≪好きな人との未来のために…!≫

ルビス「これは…」

精霊「未来…」

ルビス「ええ。聞こえたわ…早くも、美しい声と願いが」

勇者≪女神ルビスよ、どうか……≫

ルビス「ええ!聞こえるわ勇者!」

ルビス「ルビスの加護よ!我が声に応え、力強き心に――」

ルビス「祝福を!」パアァ
勇者≪安全日を打ち砕く力を……!!≫パアァ


ルビス「」

精霊「」

精霊「こ、これはなんという……!勇者め!」

精霊「ルビス様!私は少し地上に降りてきゃつに説教を…」

ルビス「」

精霊「…ルビス様?」

ルビス「」

精霊「ルビス様!?」

精霊「いかん、意識を失っておられる!!誰か!誰かあああああ!!!」

………
……

~地上~

勇者(……)スピー

女戦士(気持ちよさそうに眠ってんなあ…)ナデナデ

女戦士(つうか結局あのあと10回以上出したぞこいつ…どんだけだよ)ナデナデ

女戦士(腰が痛い)

女戦士(……結婚、か)

女戦士(まあ、本当に子供が出来たらな。勇者)

女戦士(でも、悪いけど…それだけはないんだ)

女戦士(なぜって?)

女戦士(魔物に弄ばれた後遺症でさ。二度と子供は作れないって言われてる)

女戦士(……だから、賭けは私の勝ち)

女戦士(まー、でも本当に久しぶりだったなあ…)

女戦士(つか魔物以外とは……初めてだったし)タハハ

女戦士(……)

女戦士(想い出作りのつもりだったんだけど)

女戦士(なんでまた……よりにもよって『勇者様』に惚れちゃうかな)ハァ

女戦士(…お前は勇者。その血筋は受け継がれるべきで…だから私じゃ…)

女戦士(『無理』なんだ)

女戦士(……)

勇者「…」スピー

女戦士「…ふふっ」チュッ

女戦士「だけど、今だけは……な。いいよね勇者」

女戦士「お前の横で…寝ても……さ……」スッ――

女戦士「……」スゥスゥ

勇者「……」スゥスゥ

―――
――

僧侶「おめでたですね」

女戦士「おい」

僧侶「まあ~…なんというか、旅の途中でやらかしましたねえ」

女戦士「え、ていうか、まじで?」

僧侶「こんな嘘つきませんよ…」

僧侶「で。父親は誰なんですか」

女戦士「いや~、それはちょっと…」

僧侶「深く詮索はしませんが、しかし…うーむ」

女戦士「な、なに?」

僧侶「……いえ」

僧侶(以前に状態を見せてもらったときと、まるで違う……完全に『治っている』)

僧侶(あれほどボロボロだった機能が……なぜだ?)

僧侶「……女戦士さん。ここ最近、何か強力な……何か、回復呪文か何かを受けましたか?」

女戦士「記憶にはないなあ……」

僧侶「となると、ますます神のご加護かもしれませんね」アーメン

僧侶「とにかく、おめでとうございます」

女戦士「うん……」

僧侶「?あまり嬉しそうじゃありませんね」

女戦士「うん…というか実感わかないとゆーかなんというか」

僧侶「母親になるんですよ?実感がないとは困りますね」

女戦士「いや、だってさあ……」

女戦士「私だよ?」

女戦士「子供できないって言われて…それを受けいれて生きてたし」

女戦士「それがいざ『子供できました』ってなあ…ね?」

僧侶「ふむ。ま、わからないでもありませんが」

女戦士「それに……ぶっちゃけ冒険のこともあるだろ?」

僧侶「ええ。それについては無責任と言わざるをえませんね」

女戦士「いま妊娠は、えーと…」

僧侶「3ヶ月です」

女戦士「……魔王の城まであと少しってとこまで来てな……」

僧侶「残念ですが、離脱してもらう以外にありませんね」

僧侶「正直、たった今知っただけでもキモが冷えましたよ。今までそんな身重の体で戦っていたなんて」

女戦士「面目ない…」

僧侶「とにかく貴女には抜けてもらうことになるのでしょうが…」

僧侶「勇者にはなんと言うつもりで?」

女戦士「いやホントどうしよう結婚の約束とか私のガラでも――っとと」

女戦士「……引っ掻けたな」

僧侶「だとは思ってましたから。全く二人とも、若いのはいいことですが時期や立場をわきまえてもらわないと」

女戦士「これに関しては私が悪いから、勇者は怒らないでやってよ」タハハ

僧侶「さてさて。となれば勇者に言う必要がありますね」

僧侶「なにせ父親なわけですし」

女戦士「うむむ…やっぱそうなる?」

僧侶「お二方がどのような関係であれ、とりあえずは今後の方針がありますから」

女戦士「……だよね」ハァ

女戦士(あのときは結婚なんて言ってくれたけど……)

女戦士(ホントはどうなのかな…やっぱり実感わかないや)フゥ

僧侶「私から言いますか?」

女戦士「…んにゃ。自分で言うよ。そんくらいの責任感はあるからさ」

僧侶「重畳なこと」

僧侶「……では、勇者のもとへいきなさい」

女戦士「え?いま?」

僧侶「それはそうです。しばらく冒険がてら様子見しましょうなんて妊婦に言えると思いますか」

僧侶「子を成したからにはそれに伴う責任を……もちろん、勇者にも相応のね」

僧侶「それを話あうのは貴女がたです」

女戦士「ですよねー」

僧侶「ただ老婆心で一言だけ言うならば…」

僧侶「……貴女が何より大切にすべきはお腹の子です」

僧侶「それをお忘れなく。と、先ほどはああ言いましたがね」

僧侶「どうせ貴女の気分が悪いからとこの村でこうして診ているのです」

僧侶「二、三日は考えてもいいでしょう」

女戦士「…うん」

僧侶「私からは以上ですが、ほかに何か聞きたいことはありますか」

女戦士「……特には」

僧侶「そうですか」

――なら自分でよく考えることですね――

―――
――


~宿屋~

女戦士「……」ボーッ

女戦士(……子供か…)サスサス

女戦士(しかも、勇者の……)

女戦士(……そっかー…)

女戦士(お母さんになるのかな、私……)バフッ

女戦士(……実感わかないなー!)モガモガジタバタ

女戦士(……)ハァ

女戦士(でも今は…冒険の旅の途中)

女戦士(私だってでっかい戦力さ…そんなの自覚してるよ)

女戦士(だから抜けるわけにはいかない)

女戦士(けど、僧侶が言うことだって……)

僧侶『お腹の子を何より大切にすべきです』

女戦士(……)グッ

女戦士(どうする?どうすりゃいいのさ)

女戦士(…無責任だな、私……)ハァ

女戦士「…ちょっと、外に涼みに行こうかな」

女戦士「心なしか、鎧も重いような気がするよ」ガシャッ

女戦士「………夜は静かだな」ホゥッ…

女戦士(空、星がいっぱいだ……)

女戦士「……ぷはっ」

女戦士「詩人かよ」

女戦士「……やっぱ私のガラじゃないや。今日はさっさと寝よ――ん?」

女戦士「おや、あれは……」

女戦士「おーい」

武道家「む?」

武道家「女戦士か。どうした、こんな夜中に」

女戦士「ん?や、ちょっと眠れなくて」

武道家「珍しいな。熊より剛胆なお前が」

女戦士「おうおう…なかなか言うじゃない」

女戦士「ていうか、そーいうあんたは何してるのさ」

武道家「見た通り、座禅だが」

女戦士「座禅てね」

武道家「夜中はいい。音が澄んでいる…クンフーを練るによい時間だ」

女戦士「クンフーね。何が楽しいやら…」

武道家「カカカ。苦楽で道を修めるものではないよ」

女戦士「ごもっとも」

武道家「さて、それで、何か悩み事か女戦士よ」

女戦士「えー?んー、まあなんというか…」

武道家「ほう?やや子ではないか」

女戦士「えっ」

武道家「そうか、お前も母になるか」カカカ

女戦士「な、なんでわかったの」

武道家「周天めぐれば気のひとつやふたつ、見極めるなど容易きこと」

武道家「ほれ、実に愛らしく小さな気がぬしの腹で動いておるわ」カカカ

女戦士「流石というか、変態の域だね」

武道家「カカカ。道に通じていると言え…しかし、そうか。ふうむ、お前が母親か……」

武道家「似合わんな!」カカカ

女戦士「悪かったなー」

武道家「なに、口が達者なだけだ。すまんな……さてさて」ヨッ

武道家「……うむ。実に体が軽い」

武道家「…で、お前は何を悩む」

女戦士「ん~…」

武道家「まあ、単純明快なお前のことだ。どうせ冒険の途中だからと悩んでいるのだろう」

女戦士「は~いはい。大当たりですがなにか?」

武道家「うむ。ならば、答えは出ているな」

武道家「産め、育てよ。子はいいぞ」

女戦士「そう単純ならねえ」

武道家「カカカ。また単純だな。自身が戦力だから、とそう思っているのか」

女戦士「そうだけど当てられると腹立つかも」

女戦士「…選択肢がないのくらいわかってるよ」

女戦士「産むのは決めてるからさ」

武道家「うむ。実によい心がけだな」カカカ

女戦士「ただそれで「はい冒険やめます」ってのもね」

女戦士「……結局、整理つかないだけなんだよ。色々」

武道家「ふむ。まあ、グダグタ言ってるが、ようするに」

武道家「お前が戦力外でも問題なくなればいいわけだな!」カカカ

女戦士「おい」

武道家「冗談だ。察するに自身の我が儘だろう?」

武道家「子は産みたいが無責任に冒険を放り出したくないと」

女戦士「……うん」

武道家「うむ。言ってやる言ってやる」カカカ

武道家「ただの馬鹿だ」

女戦士「うぐっ」

武道家「子をなした時点で冒険に対して責任もクソもあるか」

武道家「ハッキリ言ってやろう!無責任だ!」カカカ

女戦士「おぅおぅ…」

女戦士「だから、それはわかってるって」

武道家「いいや。わかっていないな」

武道家「わかっているならば、すぐに勇者のもとへ行き」

武道家「お前の子が出来たゆえ、旅をやめると言えばよい」

武道家「産むと決めているのであれば、選択肢はそのひとつ


武道家「それが出来ぬはただの優柔不断。自己防衛の下らん詭弁よ」

女戦士「……ぬう」

女戦士「え?ていうか何で知ってるの?父親が勇者って」

武道家「全部僧侶に聞いた」

女戦士「気っていったのに……」

武道家「カカカ!さてさて、ならばもはや語るも時間の無駄でしかない」

武道家「明日、勇者のもとへ行き全て伝えよ」

女戦士「……」

武道家「なに、心配するな。我ら三人、魔王などに遅れはとらぬ」

武道家「安心して静養するがよい」カカカ

女戦士「………」

武道家「ま、とりあえず今日はもう遅い。寝るがいい…夜更かしは子にもよくない」

女戦士「……うん」

武道家「カカカ!羞恥に悶えろ!無責任にもほどがあるとな!」カカカ

女戦士「はいはい……おやすみ」

武道家「うむ。よい夢をな」

女戦士(うだうだ悩んでも……仕方ないか)

女戦士「明日、勇者のとこに行くかな」ンッー

女戦士「……」ドキドキ

―――
――


――カン、カン、カン…

女戦士「むーっ、………む?…ふあ……」

女戦士「ん…なんの騒ぎだろ……と?」

――カン、カン、カン――

女戦士「………」

女戦士「……警鐘?」

女戦士「……」

女戦士「あれ?ここ、宿屋じゃない…」

女戦士「なんか、見覚えあるよーな…」

――やめて!

女戦士「……?声…」

――やめてよ!

女戦士「……」

――やめて、お願い…

女戦士「…!?」ハッ

――いやっ!!

?『やめて!』

『キヒッ…』

――あれは…

女戦士『やめて…お願い、触らないで………やめて…!』

『キヒヒ…キヒッ』ヌヂュ

女戦士『ひっ――や、だ…やだ!いやあ!!』

――やめて

『キヒヒヒヒヒヒヒ』

女戦士『いやあ…がっ……ぁ……』

――やめて!!

女戦士「――やめて!」ガバッ!

女戦士「……」ハァハァ…

女戦士「…なんで、こんな夢……」

女戦士「………」ギュッ

女戦士「――うっ」ウプッ

女戦士(……気持ち悪い………)ウッ…

女戦士「………」フラフラ

女戦士「…はぁ。最悪の夢見たな……」

女戦士(割りきったつもりだったけど…)

女戦士(トラウマ。あるよね、やっぱり)トテトテ

勇者「女戦士さ~ん」

女戦士「……あ、勇者(気まずいな…)」

勇者「もう。朝から宿屋にいないから、心配したんですよ」

女戦士「ごめんごめん。ちょっと気分転換にね」
勇者「…大丈夫ですか?」

女戦士「へーきへーき。あはは」

勇者「…ならいいんですけど」

女戦士「……」ドキドキ

女戦士(これは…完全に言うタイミングだよね)ドキドキ

勇者「?」

女戦士(……あんな夢さえ見なければなあ)ハァ

女戦士(子供出来たっていったら、結婚するって言い出すよね絶対)

女戦士(……私でいいものかどうか…うーん…)

勇者「?」

女戦士「……ね、勇者」

勇者「はい?」

女戦士「あ~……その、さ…ちょっと相談があるというか」

勇者「はい」

女戦士「……僧侶からは聞いてないよね?」

勇者「なにをですか?」

女戦士(聞いてないねー、これは)

女戦士(でも、決めてるんだよね。もう…うん)

女戦士(今さらだろ)ドキドキ

勇者「あの…僧侶さんがどうかしたんですか?」

女戦士「ん、いや、それは忘れて。……で、本題なんだけど」

勇者「はい」

女戦士「…子供できた」

勇者「はい?」

女戦士「いや、はい?じゃなくて」

勇者「――えっ///あ、もしかして///」

女戦士「うん……はい、そういうことです(わー、思ってたより恥ずかしいな)」

勇者「や、やった!やりました!?ってことは…賭けは…」

女戦士「えー、はい。えー……うん。勇者の勝ちだよ」

勇者「わ、わあ……そうです、か…そっかあ…あは、あははは…」

女戦士(わ~。嬉しそうだな~……こっちまで恥ずかしくなる)

勇者「女戦士さん!」

女戦士「ひゃ、ひゃい!?」ビクッ

勇者「約束ですよ?この戦いが終わったら…結婚してください!」

女戦士「う///ま、また臆面もなく…」

勇者「ぼく、本気ですから」

女戦士「…うん」

女戦士「ただ、さ…ひとついい?」

勇者「なんですか?」

女戦士「……私はホントに、そんな綺麗な体じゃない」

女戦士「あんたが私を好きでいてくれるのは伝わるよ。すごく嬉しい」

勇者「……」

女戦士「けど、今朝も夢に見たんだ」

女戦士「私は、魔物に…その……」

女戦士「……」ハァ

勇者「女戦士さん」

女戦士「ん」

勇者「好きです」

女戦士「お……おぅ。なな、なに、急にまた」ドキドキ

勇者「それだけじゃ、ダメですか」

女戦士「う……」

女戦士(こうもストレートにくるとは…)

女戦士「あのさ。勘違いはしないで欲しいんだけど、子供は産むよ?」

女戦士「ただ…結婚となるとさ。ね?」

勇者「……はい。わかります」

女戦士(あれ?素直…)

勇者「でも、ぼくはそれでも女戦士さんと結婚したいと思ってます」

女戦士「なんでそこまでこだわるかな」ポリポリ

勇者「好きだからです」

女戦士(ほんとストレートだねー、勇者って)

勇者「ずっと一緒にいたいと思ってます」

女戦士「……うん」

勇者「だから、ぼくが帰ってきたら……」

勇者「結婚してください」

女戦士(帰ってきたら、か)

女戦士「それ、私はもう戦力外って意味も含まれてるよね?」

勇者「はい」

女戦士(揺るぎないな……軽くショックな気もするけど)

女戦士「…私がいなくて大丈夫?」

勇者「はい」

女戦士「死んだりしないか?」

勇者「はい」

女戦士「負けない?」

勇者「はい」

女戦士「私が、好き?」

勇者「はい」

女戦士「……結婚はしない」

勇者「いいえ」

女戦士(むぅ…)

女戦士「ん~。じゃあ、こうしよう」

勇者「はい?」

女戦士「結婚に対する答えは出さない」

勇者「えっ」

女戦士「全部終わって…帰ってきてから直接聞きに来てよ」

女戦士「イエスもノーもなにもなし」

女戦士「そんで、帰ってきてからじっくり話したいな」

勇者「……ん」

女戦士「ダメ?」

勇者「……」

勇者「いえ。それでいいです。ぼくは、必ず帰りますから」

女戦士「うん。素直でよろしい」ナデナデ

勇者「///」

女戦士「それじゃあ、私はこの村でお別れかな」

勇者「…」コクリ

女戦士「絶対、帰ってくるんだぞ」

勇者「はい」

女戦士「……ふふ」ナデナデ

勇者「んっ///」

女戦士「はい、はいってさ…な~んか強くなっちゃってね」

女戦士「そんなに私が好きか~?ん?」

勇者「はい。ぼくは女戦士さんが大好きです」エッヘン

女戦士「んふふ…かぁいいなあ、お前は」ナデナデ

勇者「///」

女戦士「……いってらっしゃい」

勇者「行ってきます」

女戦士「……」ウズウズ

女戦士「ん」チュッ

勇者「!」

勇者「…///」

女戦士(まだ免疫はそんなにないかな~)ナデナデ

―――
――


武道家「ふむ」

僧侶「どうしました?」

武道家「いや…女戦士が抜けるのは痛いと思ってな」

僧侶「そりゃそうでしょう。少ないパーティーの貴重な一人でしたから」

武道家「カカカ。確かにな」

武道家「…果たして勝てるかな、魔王に」

僧侶「勝てますよ。『そのために我々はいる』のですから」

武道家「カカカ。まるで論理が通っておらんな」

僧侶「ところで、昨日は大変だったようですね」

武道家「ん?……ああ、夜中のことか」

武道家「いやいや、大したことはない。たかだか魔物の数十体」

武道家「悩む娘子のためなら、一肌脱ぐに些かの躊躇いもないわ」カカカ

武道家「それなら勇者や女戦士たちに眠りの呪文をかけたお前もなかなかに大変だったろう」カカカ

僧侶「……しかし、なぜまた魔物たちは彼女を狙ってきたのでしょう」

武道家「さあな。あるいは…『子供』のほうだったのかもしれないが」

僧侶「なるほど……ならば裏を返すと『我々』は敵にあらずと」

武道家「魔王か。真に恐ろしきはその慧眼にあるのかもしれんな」

武道家「……」

僧侶「………」

武道家「杞憂か?」

僧侶「うーん…」

僧侶「…そうであることを祈りましょう」

武道家「我が拳、どこまで通ずるか――楽しみだな」カカカ

僧侶「さて、そろそろ勇者たちの話にも決着がついているでしょう」

武道家「うむ。合流するか」

僧侶「はい」

武道家「それにしても、勇者もまたイイ女を捕まえた」

武道家「何がなんでも帰ってきてやらねばな」カカカ

僧侶「…ええ。本当に」

そして………

―――
――


?「起きなさい」

?「……んむっ……」

母「起きなさい!勇者!」バフッ

勇者「うおっ!?…な、なんだよ母さん」

母「なんだじゃない。今日は王様のところへ行く日でしょうが」

勇者「……あー……」

母「全く。お父さんたちはもっと……」

母(……)

母「さあ早く。行きなさい勇者」

母「みながあなたを待っているわ」

勇者「わ、わかったよ…行ってくるから」

母「ええ。気をつけてね、いつでも帰ってきていいから」

勇者「…うん。じゃあ、行ってくるよ」タッタッタッ


母「全くもう、誰に似たんだか」

母「……さて」テクテク

母「起きなさい!!」バフッ

父「うぁっ!?」バフッ

母「いつまでも寝てないで!そんなだから息子も真似するんでしょうが!」

父「いやいや…いいだろもう…今はあいつの時代だよ」

父「『ぼく』じゃない」

母「あのね?だからって毎日毎日寝てばっかりはどうなの?」

父「いや、だって…魔王討伐の褒賞金があるし」

母「先代の討伐から……何年経ったと思ってるんだゴルァっ!!」

父<ギャー

母「勇者が次世代なら魔王も次世代…はぁ」グリグリ

母「早いわねぇ」グリグリ

父「う、うん、母さん…あそこグリグリするのやめて…」ビクビクッ

母「…ふんっ。ま、無事に帰ってきただけ良しとした……あのときの私に!感謝するのね!」グリグリ

父「あへああああ…」グリグリグリグリ

母「……」ハァ

母「僧侶はダーマ神殿の神官長」

母「武道家は国一番の門を構える師範」

母「かたやお前はプータロー?」

母「どういうことだゴルァっ!」

父「あわわわわ」ウルウル

母「……」ハァ

父「…お、落ち着いて」

母「世間体の問題よ、世間体の」

母(うぅ…甘やかしすぎた…ホント)

母「勇者も立派に旅立ったんだから。あなたも何か仕事探してきなさい」

父「……なぁ」

母「ん?」

父(僧侶から聞いた話……魔王が彼女を狙った理由)

父(先代は、明らかに力を落としていた。たぶん、今の魔王を産み落としたせいだろう)

父(だからぼくらでも勝てた。そして…だからこそ彼女を狙った)

父(自分ではなく…次世代の脅威を消し去るために)

母「なに?」

父「……きっと、勇者の旅は、ぼくたちの頃とは比較にならないくらい辛いものになる」

母「……」

父「不安はない?」

母「…ないわけないじゃない」

母「でも信じてるわ」

父「なぜ?」

母「だって」

母「あなたの子供だから」

父「母さん…」

母「……」

父「…そうだね。よし、勇者も旅立ったことだ」

父「久しぶりに…どうだい?」

母「はあ?」

母「そんなの……」

母「……///」

父「///」


そして伝説は次の世代へと受け継がれる。
いつか魔王と勇者の争いに終止符がうたれることを目指して。
――とある勇者の、物語でした☆

fin

保守支援その他もろもろありがとうございました<(_ _)>

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