夜神月「父さん、僕のデスノート返してよ」総一郎「すまんな…」(609)

総一郎「ちょっとメモに使わせてもらった」

月「ああ、それぐらいならいいよ」

総一郎「それよりデスノートって…」

月「え…」

月「…っ!!!バカ野郎!!!」

ドンッ(突き飛ばす)

総一郎「きゃっ」

月(はぁはぁ…!どうして父さんが僕のデスノートを…!?)

リューク「どうした?」

月「と、父さんがデスノートに触れた…」

リューク「ほう…」

月「リューク!!絶対に父さんの前に姿を現すな!」

リューク「分かったよ、バレたらマズイしな」

月「ノートに書かれた名前を見られてしまったらやばかったよ」

リューク「大丈夫だったのか?」

月「ああ、父さんはどうやらただのノートとしか思っていないみたいだ」

リューク「そういえば、お前の親父は警察官だったな…」

月「チャリの盗難捜査しかしたことない奴だよ」

ザーザー

L「キラ、お前は悪だ」

月「な、なんだコイツは…?」

リューク「Lか…面白そうな奴だな」

L「お前のやっている事は悪だ」

L「犯行手口からして、頭の悪そうな奴だ」

月「…」ぴくぴくッ

L「悔しいなら俺を今すぐ殺してみろ」

リューク「コイツ、自分の命を差し出すつもりか?」

月「リューク」

リューク「あん?」

月「無視すれば良いだけだ…Lって奴はただ僕を挑発しているだけさ」

プツンッ

リューク「あ、もう見なくて良いのかよ?」

月「僕はまだまだ他にすることがあるからね」

ワタリ「L、なにも起こりません」

L「バカな…キラはテレビを見ていないのか?」

ワタリ「どうします?」

L「引き続き全チャンネルをジャックして放送し続けろ」

ワタリ「はっ」

「キラ、早く返事をしろ」

「お前のやっていることは悪だ」

通行人「なにこれ?キラVSエル?」

「私がこの手でお前を見つけ出し始末してみせる」

「私が!」

家族のライフノート

月「しかし、どうして父さんが僕のノートを…」

リューク「それが引っかかるな」

月「僕は基本、学校と塾以外で部屋を出ることはない」

月「さっきはたまたま塾に行っていたために部屋を空けていた」

月「リュークも僕と一緒に塾に行っていたために、僕の部屋に誰が入ったかは分からない」

リューク「それに、お前の隠し場所は万が一見つかったとしても…」

月「そう、ノートと共に燃え尽きるはずだ」

リューク「だったら尚更おかしいな」

月「まあいい…これ以上深く考えるのも良くない」

月「僕はまた裁きを続けるとするよ」

まさかとは思いますが、この「デスノート」とは、あなたの想像上の存在にすぎないの ではないでしょうか。もしそうだとすれば、あなた自身が統合失調症であること にほぼ間違いないと思います。

あるいは、「死神」は実在して、しかしここに書かれているような異常な行動は 全く取っておらず、すべてはあなたの妄想という可能性も読み取れます。この場 合も、あなた自身が統合失調症であることにほぼ間違いないということになりま す。

ワタリ「結局、キラは裁きませんでしたね」

L「キラ…相当頭がキレるようだな」

ワタリ「明日はどうされますか?」

L「今度は変わった形で放送をしてくれ」

ワタリ「はっ」

L(キラ…お前が無視し続けようが必ず見つけ出す)

月「父さん」

総一郎「なんだ?」

月「僕が塾に行ってる間、勝手に部屋に入ったの?」

総一郎「ああ…入ったぞ」

月「…!」

総一郎「勉強机になにか細工をしていたようだが…」

総一郎「危ないから解除させてもらったぞ」

総一郎「そしたら、あのお前の黒いノートが出てきて借りていただけだ」

月(か、解除しただと…!?)

月「解除した時、何も起きなかった!?」

総一郎「何も起きなかったさ綺麗に解除出来たからな」

リューク(コイツも相当デキるな)

メモリアルなお父さんだな

月「マズイ…マズイ…!」

リューク「けど、デスノートをただのノートにしか思ってないみたいだろ」

月「分からない…父さんはわざと惚けているのかもしれない…」

リューク「親父がか?」

月「本当に警戒するべき相手は父さんだ…きっとそうだ…!」

リューク「ククッ、敵が多くて面白いな」

月「ふざけるな!!こっちとしては迷惑なんだよ!」

リューク「Lにお前の父…敵は多い方がゲームは盛り上がるぜ」

月「チッ…これからは父さんの事も警戒しなくちゃならない」

―夕食―

母「貴方、食事をしながらブログを更新するのは止めてください」

総一郎「すまんな」

月「・・・」ピクッ

月(ぼ、僕のノートの事をブログに書いてるのか…?)

月(父さんって結構前からブログしてるし…)

月(万が一書かれていればLという奴にまで流れてしまう)

ガチャッ

さゆ「ただいまぁ」

母「さゆ…!こんな時間までどこ行ってたのよ!」

さゆ「はー?友達と遊んでただけだし」

母「いいから、こっちに来なさい!」

さゆ「離せってクソババア…!」

総一郎「もぐもぐっ」

月(今日のブログ…どんな内容なのか気になる……)

ブログ「総一郎のピカルの定理」

月「父さん…ブログ楽しい?」

総一郎「ん?まぁまぁだな」

月「僕もやってみようかな…」

総一郎「でも、父さんは今はmixxiにハマっているぞ」

月「みっくすしぃー?」

総一郎「今やほとんどの人がやっている大型コミュニティサイトだ」

月「へぇ…」

総一郎「ツイッターみたいに呟けばコメントとかもしてくれるぞ」

月「なんか楽しいね」

総一郎「つい車を運転しながらでも呟いてしまうぐらいだ」

月(危ないだろそれ…)

総一郎「おっ、マイミックス申請きた」

月「マイミックス?」

総一郎「フレンド登録のようなものだ」

総一郎「見知らぬ人とも仲良くなれるのもいい」

月「へ、へぇ」

総一郎「ミックスシィーの友達がいれば現実の友達なんて必要ないぞ」

リューク(お前の親父可哀想な奴だな)

月(うるさい…)

総一郎「月、お前も始めたら父さんに申請してくれよ」

月「分かった」

総一郎「さて…今日はこのまま寝るとしよう」

月「おやすみなさい」

母「さゆ、そこに座りなさい!」

さゆ「あ?もしもしー?」

さゆ「今さぁクソババアが吠えててうざいんだよねぇ~」

母「コムは止めなさい!人が話してるでしょ!」

さゆ「あ、止めろって…返せよぉ!」

月(デスノートの他にもう1つ僕の家には問題があります)

月(それは、さゆが反抗期を迎えてしまい)

月(家庭が崩壊しかけているということです)

妹にもブログやらせたら

母「いつから…いつからそんな風になったのよ…!」

さゆ「あぁもう泣くなってうぜぇな」

さゆ「あ、メールだ」

ピッピッ

さゆ「やばっ!先輩からメールきた!」

さゆ「また出かけるねぇ~今日は晩御飯いらないから」

スタスタ

母「ま、待ちなさい!まだ話は終わってないでしょ!」

月「さゆ…」

さゆ「邪魔、どいて」

月「ご…ごめんなさい……」

スッ

さゆ「うん?あはは、すぐ行くから待っててー」

月(……)

月「…」

リューク「お前の家庭やばいだろ」

月「うん」

リューク「デスノートで裁く前に家庭を変えるべきじゃねーのか?」

リューク「それに、たった1人の妹があんな風に変わったんだったら尚更…」

月「今日はやけに喋るじゃないかリューク…」

リューク「いや、家族は大切にして欲しいからよ」

月「さゆにも色々あるんだよ」

リューク「確か…人間には反抗期ってのがあるんだったな」

月「恐らく、さゆは今が反抗期のピークさ…放置しておけばその内元に戻る」

リューク「妹が怖いだけだろ?」

月「…」ピクッ

リューク、オヤジくさいセリフ吐くなよ

リューク「お前、さっきも妹に謝ってただろ?」

リューク「普通は兄の方が権力が上なんじゃねーのか?」

リューク「それともただお前が妹に怯えてるだけか?あぁ?」

リューク「だとしたら、情けねぇ兄貴だなオイ…」

月「…」ぷるぷるっ

リューク「なんとか言えよ…たった1人の兄だろ?」

月「こ、怖いんだよ…今のさゆが…」

リューク「ぷっ」

月「さゆのバックに暴走族さんとかヤクザさんがついてるみたいだし…」

リューク「さん付けしなくていいだろ…」

月「も、もし!さゆに説教なんてしたら殺されると思って……」

なんのためにデスノート持ってんの月くん

リューク「もうこの際、デスノートに妹の名前書けよ」

月「え」

リューク「その方が手っ取り早いしいいだろ?」

月「そ、それはできない…」

リューク「は?」

月「もし、さゆが死ねば真っ先に僕が犯人だってバレてしまう」

リューク「考え過ぎだろ…」

月「バカ野郎!日本のヤクザさんの情報網はすごいんだよ!」

リューク「…」

月「だから、さゆノートに書くことは絶対に出来ない」

リューク「お前…新世界の神になれないな…」

リューク「まあ、そこに座れ」

月「うん」

リューク「俺がお前にノートを拾ってもらった時には既に妹があんな感じだったな」

月「そうなんだよ…リュークと出会う1週間前に…」

月「それまで、ホントに良い子だった」

月「よく…父さんと僕とさゆの3人でお風呂入ってたし」

月「家族の行事にも積極的に参加してくれた」

リューク「…」

月「でも、突然反抗期を迎えてしまって…」

リューク「そうか…反抗期が収まるまで待つしかないな」

月「この間も僕の部屋で喫煙してたし…ホントにショックだった…」

ボディガードの歌姫を削除したくせに妹に手出しできんとはw

月「今じゃまともに会話すら出来ないよ」

リューク「ホント情けない神だな」

リューク「頭が良くてもこんな奴じゃ嫌だな」

月「黙れリューク…!」

リューク「お前の親父はこのことに無関心だな」

リューク「さっきも、母親だけ説教してたみたいだが…」

月「父さんはキラ事件で忙しいからね」

月「家庭の問題なんかに体力を使ってられないんだよ」

リューク「父親失格だな」

月「父さんも大変なんだよ…責めないでくれ」

月「そうだ、僕もミックスシィーを始めて父さんの呟きを見てみよう」

まどかにデスノートゆずれよ

さゆ「こんばんはー」

シブタク「おう、遅かったな」

さゆ「すいません…!ババアに説教されてて…」

模木「シブタクさんの兄貴は?」

シブタク「今日、兄貴は風邪で休みだから俺達だけで暴走しようぜ」

模木「シブタクの兄貴、ヤクザですからね」

シブタク「よーし…今日もバイク乗り回すぜぇぇぇぇぇ!!」

さゆ「きゃーー!シブタクさんかっこいい!」

ぶろろろろろろん!!!!!

ワタリ「うるさいですね」

L「暴走族でしょう…放っておけ」

ワタリ「はっ」

―松屋―

店員「いらっしゃいませぇ」

L「2名です」

店員「こちらへどうぞ」

スッ

店員「ご注文お決まりでしょうか?」

L「ワタリ、私はいつもので」

ワタリ「ユッケ丼の並を2つ」

店員「ユッケ丼の並2つですね…かしこまりました」

L「やはり、本部にいるより松屋の方が落ち着くな」

ワタリ「そうですね」

ガーッ

店員「いらっしゃいませぇ!何名様でしょうか?」

月「1名です」

L「…」ピクッ

L(ワタリ…客がきたからいつものように)

ワタリ「竜崎ですね」

L「そうだ」

店員「すいません、席を無駄に使いたくないんで合席でよろしいでしょうか?」

月「あ…僕は構いません」

店員「では、こちらへどうぞ」

スッ

月「どうも」

L「始めまして、竜崎です」

ワタリ「ワタリです」

月「夜神月です」

L(夜神…?確か、あまりキラ事件の捜査に顔を出さない夜神総一郎さんの息子か…?)

L「夜神さん」

月「はい」

L「珍しい名前ですね…夜って漢字に紙で夜紙でしょうか?」

月「ははは、夜は合ってますけど神ですよ」

L「そうですか」(夜神総一郎の息子である確率…95%)

ワタリ「ご注文は?」

月「あ、僕もユッケ丼の並で」

L「こんな時間に高校生ぐらいの貴方が出歩いて大丈夫なのでしょうか」

月「は…はい…塾の帰りなんで」

L「塾ですかお疲れ様です」(夜神月…中3である確率…98%)

店員「すいません、ユッケ丼3つ出来たんでカウンターまで取りにきてくださーい」

L「人遣いの荒い松屋ですね」

月「あ、僕が取りに行きますよ」

ワタリ「いえ…私が取りに行きますので座っていてください」

スタスタ

月「ワタリさんって…竜崎さんの父親なんですか?」

L「まあ、そんな所ですね」

月「竜崎さんはおいくつなんですか?」

L「今年で28歳です」

月「そうですか…年上ですね」(竜崎が年齢を詐称した確率…80%)

L「受験生が懐かしく思えますよ」

L「どこの塾に通ってらっしゃるんでしょうか」

月「精進ハイスクールです」

L「なるほど、CMでよくやっていますね」

L(精進ハイスクールはこの辺でも○○地域にしかない)

L(よって、夜神月の住所は○○区の4丁目だ)

月「勉強漬けで疲れました」

L「特に受験生となれば大変ですね」

ワタリ「どうぞ」

スッスッ

月「ありがとうございます」

L「ご苦労」

ワタリ「それでは、食べましょうか」

月「竜崎さん…その体勢で食べるんですか?」

L「ええ、この体勢でないと松屋のユッケ丼の美味しさが65%下がります」

月「両膝悪くなりますよ」

L「慣れましたから」

ワタリ「ユッケ丼美味しいですね」

月「僕も大好きなんですよ」

L(夜神月、今の発言から見て週に2回は松屋に通っているな…)

月「竜崎さんってなにかお仕事はされてるんですか?」

L「ワタリと共にコンビニで働いています」

月「へぇ…親子で同じところで働くってすごいですね」

L「なにかの縁でしょう」

カチカチ

総一郎「プリキュアか・・」

L「…ところで夜神さん」

月「はい?」

L「最近、キラ事件がニュースで大きく取り上げられてますよね」

月「…」ピクッ

ワタリ(竜崎…一般人にそんな話を…)

L(黙ってろワタリ)

月「それがどうしたんですか?」

L「いえ、現役受験生のキラ事件に対する意見を聞いてみたいと思いまして」

月「…逆に竜崎さん達はどう思ってるんですか?」

L「そうですね…ワタリからどうぞ」

ワタリ「わ、私がですか?」

L「早く言え」

※月は高3でしたLの推理が間違っているということにしてください

ワタリ「キラが怖いとしか思えませんね」

ワタリ「なんか…引きこもりの人間が犯人なんかじゃないと」

月「…」ピクピクッ

月(ひ、引きこもりだと…?キラは健全なる受験生だぞ!?)

L「…」(夜神月、やけに表情が曇っているな…)

月「…竜崎さんはどのような意見をお持ちで?」

L「ワタリと同じです」

L「そもそも、自身を神と称している所に痛さを感じてしまいますね」

L「彼のやっていることは悪そのものですから」

月(なんだコイツ…?昨日のテレビで放送されていたLと同じようなことを…)

月(まさか…竜崎という男、Lなのか?)

月(いや、まだLと断定するには早すぎる…)

月(そもそもLが松屋なんかに来る訳がないからな)

L「…どうされましたか?」

月「い、いえ」

L「では、次は夜神さんの考えを」

月「そうですね…僕はお2人の意見とは大きく異なります」

L「ぜひ聞かせてください」

月「まず、キラはとても頭が良くてイケメンだと思います」

月「性格も明るくて誰からも好かれるような人間じゃないですか?」

L(やけにキラの事を持ち上げてくるな…怪しいなこの男…)

厨房かよwwww

L「キラがイケメンだという根拠は?」

月「ないですけど…なんとか想像がつくんです」

L「なるほど」

月「あと、キラは引きこもりじゃないですよ」

L「なぜです?」

月「引きこもりが人を殺すなんて出来ませんから」

L「…そうですね、それは私の推理ミスです」

月(あまり僕が不利になるようなことは言わない方がいいな)

月(この男が万が一、Lだという可能性も否定は出来ない…)

L「他に考えは?」

月「そうですね…でもやっぱりキラのやっていることは間違ってますよね」

L(ここにきてキラを否定し始めたか…夜神月がキラである確率…12%)

月「だから、警察の方に早く捕まればいいと思ってます」

L「そうですね…受験生らしい考えで安心しました」

月「僕もコンビニで働いてる竜崎さんの意見が聞けてよかったです」

ガシッ

互いに握手を交わす

L「すいません、さっきトイレに行った時、手を洗うのを忘れました」

月「…!」

サッ

ワタリ「竜崎、そろそろ帰りましょうか」

L「ええ、余ったユッケ丼はタッパに詰めろ」

ワタリ「はい」

サッサッ

月「じゃあ、僕も失礼しますね」

L「分かりました…またいずれお会いできるかもしれません」

月「その時はまた一緒にキラについて語りましょう」

月「あ、竜崎さんの働いてるコンビニに一度行ってもいいですか?」

L「……」ピクッ

月「この近くですよね?」

L「飛行機で5時間ぐらいかかりますよ」

月「え、そんな嘘は止めてくださいよ笑」

L「ホントです」

ワタリ「この近くですよ」

L「ば…ばか…」

月「やっぱり近くですよね?嘘つかないでくださいよ」

ワタリ(しまった…コンビニで働いてもいないのに…)

月「それじゃ、行ってもいいですか?」

L「今日は無理です…」

月「明日でいいですか?学校の帰りに寄ってみますね」

L「いえ、私とワタリは月に1回しかシフトに入れられないので」

月「つ、月に1回!?」

カチカチ

総一郎「ワンクリック!」

L「ですから、コンビニきたところで私達には会えません」

月「そうですか…でも一度見るだけ見てみたいです」

L(近くのコンビニを適当に言っておくか)

ワタリ(さすが、Lは頭がキレる…世界も認めた探偵…)

L「○○区の…」

月「そこの店員さんに竜崎さんの事、聞きますからね」

月「ホントに月1回なのかとか…店ではどんな感じなのかとか」

L「…」ピクッ

ワタリ(こ、これでは嘘がつけない…)

月「場所はどこですか?」

L(………)

月(これで竜崎達が働いていなければ…キラ事件に何らかの関わりを持っていることになる…ククッ…)

コンビニで足が付くほどLの言動にワロタw

L「分かりました、○○区の××川のコンビニです」

月「分かりました…明日学校帰りに寄ってみますね!」

ガーッ

店員「ありがとうございましたぁ」

ワタリ「竜崎…このままでは…」

L「私に策があります」

ワタリ(さ、策!?ここにきてやはりLはいつも通り冷静だった…!)

L「今夜中に××川の前にコンビニを建てろ」

ワタリ「え」

L「何でも出来るワタリだからこそ頼めることだ」

L「あと、なるべく街の人間に気付かれないように建てるんだ」

L「新しく出来たコンビニだとバレないように外装はボロボロで構わない」

ワタリ「で…ですが急にコンビニが出来れば街の人間が怪しむはずです…」

L「大丈夫だ、とにかく急げ」

ワタリ「はっ」

一夜城か
L考えたな

ワタリ「内装はこんな感じでいいか」

カーンカーン

ワタリ「商品も今の内に海外から取り寄せておかないと」

カーンカーン

ワタリ「フゥ…これならあと9時間程度で完成しそうだ…」


―次の日―

さゆ「ただいまぁ」

母「さ、さゆ!!」

さゆ「今日学校パスするから~おやすみ」

母「ぱ…ぱすってどういうつもり!?待ちなさい!」

月(夜遊びとかやんちゃだな…)

総一郎「朝食なう…っと」

月「あ、父さんまたつぶやいてるの?」

総一郎「ああ…つぶやくのが楽しくて仕方ない」

母「もうダメだわ…貴方からもなんとか言ってやってください」

総一郎「その内、元に戻るだろう」

月(恐ろしいぐらい冷静だな…)

母「…!!さゆのこと何とも思ってないんですか!?」

母「仕事から帰っても家族のことには向きもせず携帯ばっかりして!」

母「浮気してるんじゃないの!?」

総一郎「ば、バカ…朝からそんなこと言うのはやめなさい」

母「もういいです…知りません…!」

スタスタ

総一郎「ま、待ちなさい!」

スタスタ

月「…」

リューク「確実に崩壊しかかってるなお前の家族」

月「まだ持ち堪えそうだよ」

カチカチ

総一郎「今、コンビニなう・・・何も置いてないワロタw」

―放課後―

月「さて、帰るか」

月の友達「月!一緒に帰ろうぜ!」

月「ごめん…今日も塾なんだ」

月の友達「またかよ?最近ノリ悪くて寂しいぜ…」

月「ごめん」

リューク(付き合い悪いんだなお前って)

月(男友達と遊ぶなんてメリットが無さ過ぎるからね」

月「さーて…竜崎の嘘を暴きに行くか…」

リューク「お、はりきってるな」

月「当たり前さ、人の嘘を暴くのは僕にとって最高に興奮することだからね」

―××川前―

月「…ここか」

リューク「ボロっいコンビニだなぁ」

月「というか、こんな所にコンビニがあったんだな」

リューク「人気の無さそうな所に建てるから売り上げも大変だろうな」

月「まあいい、とりあえず入るか」

ガーッ

ワタリ「あらっしゃいやせぇ」

月「…え」

L「夜神さん、ようこそ」

月(りゅ…竜崎!?バカな…今日はシフトに入ってないんじゃ…?)

L「たまたま、私とワタリ以外の従業員が倒れてしまったので代理でやっているんですよ」

月「そ、そうですか…それは大変ですね」

L(…驚いているな?)

月(クソッ…これで完全に竜崎はキラ事件に関わっている可能性が0となった…!)

月(ただのフリーターになにを警戒していたんだ僕は…!)

L「まさか嘘だと思っていましたか?」

月「い、いえ…」

L(夜神月、私が嘘をついていると思っていた確立…100%)

ワタリ「竜崎…から揚げくんが出来ました」

L「よし、ご苦労」

月(真面目に働いてるみたいだし…どうやら本当のようだな…)

月(にしても、店内汚すぎだろ…)

月(置いてある雑誌全部、2ヶ月前の雑誌だし…)

月(よく見ると商品もほとんど賞味期限が切れてる…)

月(アイス売り場に至っては氷しか入ってない…)

L「ここのコンビニは中々人がきてくれませんから大変ですよ」

月「××川通りは元々人気が少ないですからね」

ワタリ「こっちとしても毎日が死活問題なんです」

月「へぇ…」

L「立ち読みしてくださっても構いませんよ」

月「あ、ありがとうございます」

月(2ヶ月前の雑誌なんて誰も読まねーよ…)

買い忘れた雑誌とかあったら買うな

月「じゃあ、もう帰りますね」

L「はい」

ワタリ「ありがとうあんしたぁ」

月(チッ…逆に僕が疑われてしまったかもしれない…)

月(しばらくノートを使うのは控えた方がいいな…)

ガーッ

L「…」

ワタリ「なんとか誤魔化せたようですね」

L「ワタリ、今回は本当によくやった」

ワタリ「ありがとうございます」

L「これで夜神月から疑われる事もなくなった」

L「むしろ、これで竜崎=コンビニの店員という方程式が奴の頭の中で出来上がったはずだ」

ワタリ「ええ…竜崎がLだなんて思いもしませんよ」

L「引き続きキラ事件を捜査していきたいと思う」

さゆ「えー?なにここ新しくコンビニ出来てんじゃん!」

ワタリ「客がきたようですね」

L「接客はお前に任せる、私は裏で仮眠を取っておく」

ワタリ「分かりました」

L「キラに関する事が分かればすぐに起こせ」

ワタリ「はい」

さゆ「げっ!汚っ!」

ビッチ「マジ臭いし~なにこのコンビニ~」

ワタリ「いらっしゃいあせっえ」

さゆ「しかも店員、ジジイじゃん…」

ビッチ「きもいし早く出ようよ」

さゆ「床もじめじめして汚いし…クソコンビニ!」

ワタリ「…ニッコリ」

ビッチ「さゆのお父さん警察官だからチクっちゃえば?」

さゆ「えーあんなクソ親父じゃ何にも出来ないよ~」

L「…」ピクッ

L(警察官の親父……?)

L「ワタリ、ちょっとこい」

ワタリ「はい」

L「あの女子達にアンケートを取ってこい」

ワタリ「アンケートですか…?」

L「名前と住所だけでいい、あと家族構成も」

ワタリ「分かりました」

L「5000円で釣れるはずだ」

ワタリ「はい」

L(一応、調べておくか)


ワタリ「あのー」

さゆ「なに?」

ワタリ「5000円でアンケートに協力してもらえませんか?」

ビッチ「5000円?それなら書こうよさゆ!」

さゆ「ふーん、名前と住所と家族構成だけで良いんだ」

ワタリ「お願いします」

さゆ「はい、書いたよ」

ビッチ「5000円早く出せって」

ワタリ「どうぞ」

さゆ「やった!これでタバコ買えるじゃん!」

ビッチ「早く買いに行こうよ~」

ワタリ「…」


L「どうだった?」

ワタリ「ビンゴです」

L「見せてみろ」

スッ

L「父は夜神総一郎…兄に夜神月か……なるほど」

ワタリ「つまり、夜神月の妹という訳ですか」

L「夜神月の妹、夜神さゆ…か」

ワタリ「どうします?」

L「ただの不良女としか思えません、それ程警戒する必要もないでしょう」

L「本部に戻りましょう」

ワタリ「え、コンビニは?」

L「もう情報は得れた…このコンビニは必要ない」

ワタリ「…」

L「さて、行くか」


月「やばい…やばいって…」

リューク「どうした」

月「竜崎って奴に怪しまれてるかもしれない」

リューク「竜崎?」

月「ただのフリーターだけど…なんか怖い…」

リューク「ノートのこと話してないなら大丈夫だろ」

月「そうか…それもそうだな…」

「えー弥海砂さんがアイドル活動を休止するようです」

「たった今入ってきたニュースです…弥海砂さんが…」

月「え、ミサミサ休止するの?」

リューク「なんだコイツ」

月「有名なアイドルだよ」

リューク「ほう…」

月「まあ、ファンからのストーカーとかひどかったみたいだし」

月「それに睡眠時間とかも全然無いみたいだからアイドルに嫌気が差したんだろうな」

リューク「アイドルって大変だな」

月「そりゃそうさ」

リューク「で、お前はファンなのか?」

月「ふっ、僕がアイドルのファンなんかになる訳がないだろ?」

月「口を慎めよリューク」

―その夜―

月「あー寝れないから夜道を歩いてみよう」

リューク「裁きは良いのか?」

月「しばらくは僕も休止だよ」


月「…」

ミサ「だ、誰か助けて…!」

月「むっ」

模木「いいじゃねぇかよ…へへっ」

月「お、襲われてる子ってミサミサ!?」

リューク「助けたらヒーローだぜ月」

月「助けたいけど襲ってる男のガタイが良すぎる…」

リューク「ホント情けないなお前」

月「バカが、様子を見て襲っている男の動きを観察してから助けるんだ」

ミサ「だれか…!!」

リューク「やばい、脱がされるぞあいつ」

月「クッ…さすがにそれだけは避けたい…!」

リューク「足震えてんぞ」

月「な、ななんで震えてるんだ…動け僕の足…!!ミサミサを助けるんだ!」

リューク「早く行けって」

月「うおおおおおおお」

ヒュンッ

模木にデスノートを投げつける

ペシッ

模木「いててっ…なんだこのノート?」

模木がノートに触れる

リューク「よう」

模木「…ひ…!!!?だ、誰だテメェ!?」

リューク「そうか、今のでわざとノートに触れさせたのか…あったまわりー」

模木「ひ、ひやあああああああ!」

模木はあっさりと逃走した

リューク「なんだアイツ…見かけだけかよ」

月「大丈夫?」

ミサ「あ、ありがとうございます」

月(生で見ると可愛い)

ミサ「…」

月「怪我してない?良かったら病院まで送って行くよ?」

ミサ「だ、大丈夫です…」

月「良かった俺の家でもいいよ?」

リューク(強引だな)

ミサ「ホントに大丈夫です…!それよりこのノート…」

スッ

月「…ばっ…!触るな…!!」

リューク「あーあ…ノートに触れられたか」

ミサ「な、なにこの人……?」

月(クソッ…)

ミサ「きゃっ―――」

ガッ

ミサの口元を押さえる

月「騒がないでくれ…ちゃんと説明するから」

ミサ「…!」

月「叫ばないって約束できる?」

ミサ「…」コクッ

月「よし」

ミサ「ぷはぁっ」

ミサ「なにこの大きな人…?虫じゃないよね…?」



月「コイツは僕の守護霊だ」

ミサ「守護霊…?」

リューク(なに言ってんだ月……)

月「僕の守護霊が見える人なんて極稀さ」

月「まさか、君が見えるとは思わなかったよ…」

ミサ「……」

月「なぁ?そうだろ守護霊のリューク!」

リューク「ああ、俺はこの人の守護霊だ」

ミサ「ほ…ホントなんだ…なんか可愛いね」

月(ククッ…バカが!こーいう股間の緩そうなアイドルなら簡単に騙せる!)

リューク「今日もこの人を守護するのが俺の役目」

月「はははは、照れるから止めてくれよ」

ミサ「でも、さっきのストーカーにこのノート投げたよね?」

月「…それがどうした」

ミサ「だって…なんかおかしいもん」

月「おかしいだと?」

ミサ「さっきのストーカーもこのノートに触れてから突然、発狂し始めた」

ミサ「それは、多分リュークを見たからだと思う」

ミサ「それで…今度は私がノートを拾うために触れたらリュークが出てきた」

ミサ「見える人は限られてるってのは嘘で、ホントはこのノートに触れたら見えるんじゃ…?」

月「……え」

月「な、なにを言ってるんだ」

ミサ「ごめんなさい…ちょっと変に思っちゃったから」

月「探偵気取りかい?ったくこれだから困るんだよ!」

ミサ「それに、こんなノート見たことないし…」

月「文房具屋に置いてあるよ」

ミサ「ホント?ミサ今度見に行くよ?」

月(クッ…!)

リューク(ミサって奴、月のこと追い込んでる)

ミサ「リュークってホントは守護霊じゃないよね?」

リューク「ああ、死神だ」

月(りゅ…リュークッ!!!)

ミサ「死神?ミサの思ってたイメージと違うしー」

リューク「死神のイメージは人それぞれだからな」

月「リューク、もういい行くぞ」

リューク「おっ」

ミサ「待ってよ…まだ話終わってないでしょ」

月「話すことなんてないよ」

ミサ「そのノートになにか秘密があると思うなぁ」

月(クソッ…この女は次から次へと…)

リューク「ククッ…」

ミサ「ねぇミサに教えてよ?」

月「帰ってくれないか…もう夜遅いし帰る」

タッタッタ

ミサ「あ…」

月(疑われたら逃走するのが一番賢いやり方だ!)

ミサ「あの制服、この辺の高校の子かな?」

ミサ「今度調べてみようっと」

月「ただいま」

総一郎「…」

月「と、父さん!?」

玄関にうつ伏せで倒れていた総一郎

月「どうしたの!?父さん!!!」

総一郎「母さんが出て行った…」

月「え」

総一郎「さゆが元に戻るまで家に戻らないだとさ」

月「か、母さんが?」

総一郎「すまない…父さんが母さんを説得することが出来なかった」

月「いいよ…父さんは悪くないよ…」

総一郎「……ぐすっ…」

月「父さん、泣かないでよ」

総一郎「情けなくて涙が溢れるんだ…ぐすっ…」

リューク(親子揃って情けねぇな…)

総一郎「父親失格だ…」

カチカチッ

月「父さん、口ではそう言いつつブログ更新するの止めてよ…」

総一郎「…」

月「確かに父さん1人の責任じゃないけど」

月「ちょっと携帯に依存し過ぎじゃない?母さんが嫌気さす気持ちも分からなくないよ…」

月「キラ事件の捜査だってあんまりしてないみたいだし…」

月「所詮、盗難チャリの捜査しかした事ない父さんには無理だよね」

月「別に父さんが悪いって言ってる訳じゃないんだ」

総一郎「…」

月「父さん?」

総一郎「まさか、お前の口からそんな風に言われるとは思わなかった」

タッタッタ

月「と、父さん!?2階に上がってなにをするつもりなの!?」

リューク「おい…自殺する気だろ…」

月「じ、自殺!?」

急いで月も2階へ駆け上がった

総一郎は月の部屋にいた

総一郎「…」

月「と、父さん…!」

総一郎「来るな…近寄ればこの窓から飛び降りるぞ…!」

リューク(この高さなら精々骨折…いや骨折もするか分かんねーな)

月「だ、ダメだよ自殺なんて!さぁ早くこっちに!」

総一郎「月…お前とさゆが生まれてきてくれて、本当に父さんと母さんは幸せだった」

月「えっ……」

総一郎「まだ、お前達が幼い頃」

総一郎「私は毎日のようにお前達に感謝し続けていた」


月(幼少)「あぅぁー」

総一郎「父さんと母さんの所に生まれてきてくれてありがとう…」

月(幼少)「あぁー」

総一郎「ありがとう…ホントにありがとう…」


総一郎「あの頃は幸せだった…まさかこんな風に崩壊するとは思わなかったんだ」

月「だったら皆でもう1度やり直そうよ…」

月「父さんが死んだら家族が欠けちゃうだろ…!?」

総一郎「もうやり直せない…無理だ…

月「そんなの家族が協力すれば大丈夫だよ!」

月「どんな困難も家族が協力し合えばきっと乗り越えられるよ!」

総一郎「……月」

月「お願いだから死なないでよ…!父さんまでいなくなったら僕…」

総一郎「いつの間にか、お前も成長したんだな」

月「…父さん…」

総一郎「もう後はお前に任せられる…ありがとう月」

スタッ

月「…!!!!!!」

父さんは、最後に満面の笑みを浮かべ飛び降りた

L「それでは、キラ捜査を始めたいと思います」

ワタリ「はい」

L「今日も集まったのはこれだけですか…」

L「他の方は?」

ワタリ「夜神さん以外、全員欠席との連絡が」

L「そうですか…最早頼れるのはワタリしかいませんね」

ワタリ「ありがたきお言葉」

L「それでは、私の思う犯人候補リストというのを見てもらいます」

ワタリ「犯人候補リスト…?」

L「これです」

スッ

ワタリ「…第1位、夜神月…?」

L「順位が高くなるに連れてキラの可能性が高くなります」

ワタリ「やはり、夜神月がキラだということですか…」

L「まだ断定は出来ません」

L「彼のキラに対する考え、松屋での行動から弾き出した結果こうなったのです」

ワタリ「まだキラの殺害方法すらも分かりませんからね」

L「ほとんどの人間が心臓麻痺で死んでいる…」

L「時間もバラバラでどんな手口を使っているかも分からない」

L「もし、好きな時に好きな時間に殺せるような道具があるとすれば」

L「それこそ大惨事を招く事となる…」

ワタリ「キラが殺害しているのは犯罪者や死刑囚ですね」

L「犯罪者を消していけば世界を変えれるとでも思っているのか…?」

総一郎「いててっ…」

月「大丈夫?消毒するね」

ぷしゅぷしゅ

総一郎「ぎぃゃあああああああ!!」

月「放っておいたら膿んだりするから我慢しなよ」

総一郎「うぐぐぐっ…」

月「でも、死ななくて良かったね」

総一郎「庭の芝生がクッションとなってかすり傷だけで済んだ…」

月「これに懲りてもう自殺なんて止めてくれよ」

総一郎「ああ、すまん…」

月「僕と父さんが協力すればきっとさゆも母さんも元に戻るよ」

総一郎「…そうかもしれんな…」

総一郎「とりあえず、母さんは後回しにしておいて」

総一郎「まずはさゆを何とかしないとな」

月「うん…今日も学校休んで遊んでるし」

総一郎「直接、さゆの遊んでる場所に行って連れ戻すか」

月「どこで遊んでるんだろう」

総一郎「カラオケとか…ボウリングか?」

月「僕、真面目だから不良のさゆの遊び場なんて分からないよ」

総一郎「手分けして探してみるか」

月「じゃあ、僕はカラオケ店を見てくる…!」

総一郎「分かった…何かあればすぐにつぶやいてくれ」

タッタッタ

リューク(行っちまった……)

普通になってきたな、最初のスピード感もどって来い!

L「では、妹である夜神さゆに接触してみましょう」

ワタリ「妹から兄の事を聞きだすんですね」

L「妹になにか不審な事がないか聞いてみましょう」

ワタリ「では、行きましょう」

L「夜神さゆはどこにいるんだ?」

ワタリ「街に仕掛けてある10万台の監視カメラから探しています」

L「見つかったらすぐに教えてください」

ワタリ「はい」

L(キラ…もう少しでお前を捕まえる事が出来る…)

L(必ずお前を見つけ出し、始末してみせる)

月「はぁはぁ…」

タッタッタ

ドンッ

通行人「いてっ」

月「す、すいません…!」

タッタッタ

月(さゆ…どこにいるんだ…?)

月(もう1度やり直そう…今ならやり直せる…!)

タッタッタ

ドンッ

月「あ…すいません…!」

DQN「あ?」

月「ひっ」

DQN「コイツ…塾のテスト1位の夜神月じゃね?」

月(ど、どうして僕の名前を…?)

DQN「お前、頭良いからって調子乗ってんだろ」

ドスッ

月「…ぐぁっ!」

DQN「俺達のこと見下してんだろ?」

ドスッ

月「うっ…!!」

DQN「おら、金出せよ」

月「……い、妹を探してるんだ…」

DQN「あ?妹だぁ?」

リューク(このDQNの名前をノートに書いてやりたいが)

リューク(結果的に月の寿命を伸ばすことになるから俺が死ぬ)

リューク(可哀想だが、自分でなんとかさせるしかない)

リューク(ライオンの親が子を崖から突き落とすぐらいだしな…)

死ぬレベルの接触なのかよwww

N「私は今ゲイバーに居ます」
月「私も今、ゲイバーにいます」
N「本番では、マスクで顔を隠させてもらいます…」
月「なんのために?」
N「ねんのために」

―死神界―
死神「リュークのノート拾った人間死にそうだな」

レム「…」

サラサラ

死神「お、おい!レム止めろ…!」

レムは自分のノートにDQNの名前を書き消滅した


DQN「…死ね!!」

月「くっ…!」

ドクンッ!

DQN「ぐぁっ…あああああああああ!!」

バタッ

月「え?」

リューク(誰かがノートに書いたのか…?)

月「ど、どうしていきなり倒れたんだ……」

月「こ、こんなことしてる場合じゃない!」

タッタッタ

リューク(良かったな…妹を救ってやれよ月)


ワタリ「見つかりました」

L「どこだ?」

ワタリ「○○市のカラオケ店のようです」

L「そうか、準備しろ」

ワタリ「分かりました」

L「いよいよ決着の時だ気合を入れていけワタリ」

ワタリ「はっ!」

―カラオケ店―

L「ここですね」

ワタリ「はい」

シブタク「へへっ」

さゆ「シブタクさん、これからどこ行くんですかー?」

L「夜神さゆさんですね…」

さゆ「げっ、この前のコンビニの店員じゃん」

シブタク「なんだコイツ?」

L「竜崎です」

ワタリ「ワタリです」

シブタク「自己紹介なんていらねーよ、どけって」

L「貴方に用はありません…夜神さゆさんとお話しがしたいのです」

シブタク「あ…?」

さゆ「はぁ?きもいから話すことないって!!」

L「3人きりになれる所に行きましょう」

グイッ

さゆ「ちょ…離せって…!!」

L「ワタリ、抵抗出来ないように縄で縛り上げてください」

ワタリ「はい」

ギュゥーー

全身を縄で縛り上げられるさゆ

さゆ「きゃっ…」

シブタク「テメェ!!何してんだよ!!」

L「すいません、これも平和のためです」

シブタク「あぁ!?ふざけた事言ってるとぶっ飛ばすぞ!!」

タッタッタ

月「さ、さゆ!!」

L「…月くんじゃないですか」

さゆ「お…お兄ちゃん…?」

月「おい竜崎!さゆになんて事を…!!」

L「…」

ワタリ「行きましょう」

L「トランクに詰めておけ」

月「お、おい待て!!さゆを誘拐するつもりか!?」

L(マズイな…この状況だと言い逃れが出来ない…)

L「月くん、私はキラ事件の捜査員の1人です」

月「なっ…」

L「ですから、妹さんの協力が必要なのです」

月(そ…そうか…竜崎はキラ事件の捜査員だったのか…!)

月(なるほど、それで僕にしつこくキラ事件について聞いてきたのか…)

月(確か竜崎って名前だったな…後で始末しよう)

L「それでは失礼します」

月「待ってくれ」

月「僕も兄として一緒に連れて行ってくれ」

L「…分かりました」

月「ニヤッ」

シブタク「お、おい!ちょっと待てよ!!」

シブタク「さゆは絶対に連れて行かせないぞ!!」

L「ワタリ…その男もトランクに詰めておけ」

ワタリ「はっ」

ぎゅぅー

シブタク「うっ…止めろ…離せ…!!!」

L「それでは、車に乗ってください」

―本部―

L「…」

月「りゅ、竜崎これは一体どういうことなんだ…」

L「見ての通りです」

ワタリ「監禁から2時間が経過しました」

さゆ「ああ…あっ……」

牢獄に目隠しをされ監禁されているさゆ

L「ご苦労、引き続き監視をしていてくれ」

ピッ

月「ふざけるな…!!!さゆはまだ子供なんだぞ!?」

L「これも事件を解決するために必要なことです」

L「貴方の家族の母親以外、キラだと疑っていますから」

月「なっ……」

L「疑いを晴らしたければ我慢してください」

L「こちらの様子はどうでしょうか」

ピッ

シブタク「変態さーん、監禁なんてしないでよー」

シブタク「俺がトイレする所みたいんでしょー?変態さーん」

シブタク「お願いだから解放してよ…!!!!ねぇ!!!」

プツンッ

L「2時間後にしてようやく発狂し始めましたね」

月「か、彼は監禁する必要ないんじゃないか?」

L「夜神さゆと関わりがある時点で怪しいです」

L「彼も同じく監禁し監視させていただきますよ」

月「竜崎…こんな事をしてまで事件を解決しても意味がない…!」

L「なぜです?月くんは凶悪な犯罪者を野放しにしておくのですか?」

月「そんな事はない…でも、やり方が汚すぎる!!」

月「この国の倫理に反している…!」

L「私は犯人を捕まえるためだったら何でもします」

L「それ程、今回の犯人は凶悪且許せない犯人なのです」

月「…クッ」

L「もちろん、貴方の事も疑っています」

月「……」

L「ですが、塾のテストが1位という情報を手に入れたので疑いは晴れてきています」

月「え…」

L「もしよければ塾のテスト1位の貴方の頭脳をお借りしたい」

月(う、疑いが晴れてる…?)

月(じゅ、塾のテストか…)

―回想シーン―

塾長「それでは、テストを始めます」

月(腕時計の中にカンペを仕込んでおいたから余裕だな…)

カチカチッ…サラッサラッ

…1週間後

塾長「夜神…おめでとう!今回のテストで1位だ」

月「どうも」

「パチパチッ」

塾長「よく頑張ったな、これからも塾の看板として頑張ってくれ!」

月(…計画通り)

L「受験で忙しいとは思いますが」

月(別に僕は頭が良いって訳じゃないしな…)

月(暇だしやってみよう)

月(竜崎の素性を暴けるかもしれないし)

月「いいよ、僕の頭脳で良ければいくらでも貸すよ」

L「ご協力ありがとうございます」

ワタリ「竜崎…さゆちゃんの様子が…」

L「映せ」

ピッ

さゆ「監禁してる奴出て来いって…!!マジで殴るからな…!!!」

さゆ「おい、何とか言えよ!!!!」

L「殴れるのなら殴ってみたくださいよ…ほら」

さゆ「…!!お前マジで殺すぞ…!」

プツンッ

L「なるほど、精神的にも相当きていますね」

月「おい…さゆはもう限界だろ」

L「まだ監禁し続けます」

月「クッ、兄として見るのは辛い…」

L「…」

月(父さんに助けを求めよう)

月「ちょっと、出かけてくる」

L「分かりました」

ぷるるるるっ

L「ワタリ?どうした?」

月「…おい、ワタリさんがどうかしたのか?」

ピッ

L「たった今、風俗店の前で店を出たばかりの夜神総一郎を確保しました」

月「………!!!!」

ガーッ

ワタリ「連れてきました」

総一郎「…」

月「と、父さん!!!!」

L「ご苦労…ワタリは引き続き夜神さゆとシブタクの監視を続けてください」

ワタリ「はい」

月「父さん…!!風俗って…何してんだよ!!?」

総一郎「月」

月「なに?」

総一郎「私は不倫をしていたかもしれない…」

月「………!!!!!」

月「ば、バカな事を言うのは止めろ父さん…!さっき家族の絆を固めたばかりだろ!?」

月「父さん…!!風俗って…何してんだよ!!?」

総一郎「月」

月「なに?」

急に冷静になってんじゃねーよwwww

総一郎「ははは、もう父さんがキラでいいやはははは」

月「と、父さん…」

L「夜神さん貴方も監禁させて頂きます」

総一郎「好きにしてくれ、もうどうでもいい」

総一郎「母さんよりも美人な女とヤルことが出来たしな…ははは」

月「父さん…!!!」

総一郎「月、家は任せた」

ワタリ「それでは目隠しをさせていただきます」

サッサッ

L「シブタクさんと同じ部屋に入れておいてください」

ワタリ「かしこまりました」

月「父さん…!!!父さん待ってよ…!!!!!」

総一郎、決死の覚悟…!

月「………」

L「お気の毒に」

月「軽蔑してるだろ…?僕の家族が崩壊してて…」

L「いえ、お父様は立派な警察官だと思っています」

月「チャリ盗難しかまともに捜査したことのない親父がか…?ははっ…」

L「ええそうです」

月「情けない親父だ…僕は不幸な息子だよ…」

L「今からでも家族をやり直すのは可能です」

月「……」

L「まずは妹さんとお父様の疑いを晴らせば良い事です」

月「疑い…晴れるのか?父さんに至っては自分でキラ宣言してたし…」

L「ええ、このまま何も起きなければ」

―8時間後―
月「竜崎、ユッケ丼買ってきたぞ」

L「ありがとうございます」

ピッ

L「ワタリ、3人の映像を映せ」

ワタリ「かしこまりました」

パッ

さゆ「……」

L「夜神さゆは眠っていますね」

パッ

シブタク「ねぇーおしっこもらしたから誰か処理してよー」

シブタク「あー!変態さんはシブタクのおしっこ欲しいよね?^^」

L「ワタリ、後でシブタクさんの尿を処理しておいてください」

ワタリ「か…かしこまりました」

L「さて、最後に夜神総一郎さんですが…」

パッ

総一郎「……」

総一郎「監禁なうっと」

L「…?」

月「と、父さんの携帯依存症だ…!」

L「どういう意味ですか?」

月「きっと携帯がいじれなくて自分の口で呟いてるんだ!」

L「なるほど、それでブツブツと呟いてるんですね」

総一郎「そろそろ8時間経過なうっと」

総一郎「誰かコメントしてくれないかな…」

L「総一郎さんも相当キてますね」

月「…ごめん」

L「いえ、なにもバカにはしてませんから」

―13時間後―
L「…何も起きませんね」

月「3人はキラじゃないんだ…もう解放したらどうだ?」

L「そうですね、シブタクはそろそろうざいので解放します」

ピッ

L「ワタリ、シブタクだけ解放しろ」

ワタリ「はい!」

月(ワタリさんの表情がすごく明るくなった…)

月(シブタクさん、クソと尿しか撒き散らしてなかったし)

L「さて、夜神さゆさんの方はどうでしょうか?」

月「さゆ…!」

さゆ「トイレ行きたい……」

L「監禁する前にトイレしましたよね?」

さゆ「もう漏れそう…!!」

L「ダメです、怪しい行動は一切させません」

月「おい!!鬼畜過ぎるぞ!」

L「疑いを晴らすためです」

月「クソッ…!」

さゆ「ホントに出るから…!トイレ行かせてよ!」

L「出るなら漏らしてもらって構いません」

さゆ「はぁ!?お前マジで調子乗んなよ…!」

L「私は部屋で見てますからどうぞ」

さゆ「お願いだから…!!トイレに行かせて!!」

月(兄としてさゆが漏らす所は見てみたい…ゴクリ…)

L「どうぞ、漏らしてください」

さゆ「ふざけんなよっ…!!おい!!!」

月「漏らすぞコレ」

L「月くんも見たいですよね?」

月「クッ…!」

さゆ「お兄ちゃん助けてよ…!!」
月「あ、言葉遣いが元に戻ってる」

L「…ニヤリ」

ピッ

L「夜神さゆさん」

さゆ「な…なによっ……」

L「ちゃんと改心して家に戻られますか?もし、改心するというならトイレに行かせてあげます」

さゆ「え……」

月「りゅ、竜崎…お前……」

L「さゆさんは元々、キラの疑いなんてありませんでした」

L「ただ、月くんの家庭が崩壊していると聞いたので今回このような行動を取る事にしたのです」

月「竜崎……そこまで考えていたのか…」

月「どうして、どうして僕のためにそこまで…!」

L「月くんは私の初めての松屋友達ですから」

月「…!!」

L「また、今度一緒に食べに行きましょうね」

月「あ…ああ…ぜひ」

ピッ

L「どうですか?改心しますか?」

さゆ「するからっ…するから早くトイレに行かせてよぉ…!」

L「その言葉に嘘偽りはありませんね?」

さゆ「ないから!!早く!!!」

L「本当ですね?」

さゆ「ホントに!!ホントだからっ!!」

L「分かりました、ワタリ…トイレまで連れて行ってあげてください」

ワタリ「かしこまりました」

月「竜崎…いくらなんでも今のは焦らし過ぎだろ…」

竜崎(もう少し粘れば漏らしたかもしれないのに)

L「さて、残りは総一郎さんだけですね」

月「父さんが一番怪しいかもしれないからな」

L「…」

月「やるなら徹底的に監禁しよう…!」

L「さっきと言っている事が矛盾していませんか?」

月「父さんならいいんだよ!徹底的に頼む!」

L「分かりました」

ピッ

総一郎「うぅっ…あああああ…」

L「気分はどうですか」

総一郎「気分は良くない…見れば分かるだろ…)

月「父さん、ホントにキラなのか?」

総一郎「その声は月か……キラではない…さっきのは勢いで言っただけだ…」

L「勢いで言える事ではありませんよ」

総一郎「すまん…」

L「さゆさんが改心されたようです」

総一郎「エッ」

L「残るはお母様と貴方だけですね」

総一郎「…」

L「貴方は家庭を立て直そうと口で言いながらも風俗に出向いた」

L「家族の人間からすればこれ以上にない裏切り行為ですよ」

総一郎「すまん…ホントに反省してる…」

L「謝れば済む事ではありません、父親ならばもっと責任感を持ってください」

月「竜崎…」

L「どの人間にも責任というのはついてきます」

L「月くん達が生まれた時点で貴方には父親としての責任が出来る」

L「今の中途半端な貴方には月くん達を幸せにすることは出来ませんよ」

総一郎「ぐぬぬ…」

月「父さん…」

総一郎「へっ、たかが風俗に行ったぐらいいだろ!」

L「いいえ…お子様達に悪影響なので止めてください」

総一郎「あの女の身体じゃ満足できなくなったんだよ!!」

月「父さん止めろよ…!母さんの悪口は!」

L「総一郎さん、貴方のミックスシィーを調べさせてもらいました」

総一郎「あ…?」

L「ミックスシィーではそーちゃんという呼び名で活動されていますね」

L「自身が作り上げたコミュニティ…不倫サークル」

月「不倫サークル!?」

L「総一郎さんのマイミックスを拝見しましたが…400人中全て女性の方でした」

L「それも全員、独身女性ばかりです」

総一郎「お…お前…一体どこでその情報を…」

もうデスノートどころじゃないwww

月「う、嘘だ…!」

L「その他にも貴方が登録されているコミュニュティサイトを見つけることが出来ました」

L「出会い系サイト等と合わせるとおよそ56サイトにも及びます」

月「ごっ!?」

L「家族というものながありながら…情けないですね」

総一郎「ぜ、全部見たというのか!?」

L「ええ、貴方のIDとパスワードも調べさせてもらいました」

総一郎「なんだと!?」

月「竜崎…お前、ただのフリーターじゃないだろ……?」

L「鋭いですね月くん」

L「私は世界一の探偵兼電脳世界の探偵でもあるんですよ」

月「…!!!」

総一郎「電脳世界の探偵…?」

L「キラ事件を重く見た日本の警察が私に依頼をしてきました」

月(だから、捜査をしているのか…つまり竜崎は探偵という訳か…)

L「もちろんキラ事件の捜査をしつつ」

L「総一郎さんの事も調べさせてもらいましたよ」

月「掛け持ちで捜査していたのか…!?」

総一郎「くっ…だが、56のサイトをこの短期間で…!?」

L「全てワタリのお陰です」

月「え」

L「ワタリが徹夜で総一郎さんが登録しているサイトを探し出しIDとパスワードまで調べ上げました」

総一郎「……!!」

L「私とワタリが協力してこそ世界一の探偵となれるんですよ」

L「今回の総一郎さんの件は、私とワタリの絆が導き出したものです」

月「竜崎、何もしてないだろ…」

L「ワタリのために2台のパソコンを買ってあげました」

L「ですから私も貢献しましたよ」

総一郎「……」

L「私1人で電脳探偵とは名乗れません」

L「ですが、ワタリと2人なら名乗る事が出来ます…」

総一郎「……」

月「父さん…僕に嘘ついてたんだね…」

総一郎「違う、竜崎の言っている事は嘘だ」

L「まだ言い訳をするつもりですか?」

総一郎「…不倫は罪か?」

L「はい?」

総一郎「私が不倫をすれば…どうする?捕まるのか?ならば?ここで?」

L「……不倫は捕まらないと言いたいのでしょうか」

総一郎「ククッ…ハハハハハハ!!!!」

月「!?」

L「その笑いは認めたという事でいいのでしょうか?」

総一郎「ああ、好きにしろ」

月「父さん…!!」

総一郎「不倫は文化だ…不倫こそするべきことだ…!!」

月「なんでそんな事言うんだよ!母さんが好きで結婚したんじゃないのかよ!?」

総一郎「あんな女、結婚して数ヶ月で飽きた」

月「…!!」

L「貴方は捕まらないと仰られましたが」

L「私が一生光の当たらない所で監禁させてもらいます」

総一郎「ハァ!!!?不倫しただけで終身刑かよ!!?」

L「ワタリ、地下室に一生監禁しておいてください」

ワタリ「かしこまりました」

月「…」

L「月くん構いませんか?」

月「あ、ああ…もうあんなの父さんじゃないしな…」

ワタリ「それでは行きましょうか」

グイッ

総一郎「離せや」

パシッ

総一郎はワタリをタックルで倒し逃走する

L「…ワタリ!」

ワタリ「ぐぁぁぁ…」

月「りゅ、竜崎!早く追いかけよう!」

L「ええ…」

タッタッタ

月「どこに向かってるんだあいつは…!?」

L「どうやら、こちらに向かっているようです」

月「え?」

ピタッ

総一郎「月…ククッ……」

月「と、父さん…いやあんたなんかもう父さんじゃない!」

スチャッ

総一郎「一緒に死のうや」

L「…」

総一郎は拳銃を月に向けて突きつけた

月「…!!!」

総一郎「父さんと死んで楽になろう…月…」

月「い、嫌だ…!僕はまだ死にたくない…!!」

ガッ

総一郎が月にタックルを仕掛けようとする

しかし、月は総一郎のタックルを綺麗に切る

ドスンッ

総一郎「くっ…」

月「僕はまだ死ねない!!」

L「…」

総一郎「なら、まずはお前を殺すしかないな」

スチャッ

月「くっ…!!」

L「引き金を引いた瞬間、貴方を捕まえますよ…総一郎さん」

総一郎「どうにでもなれ…!」

ズガーーーーンッ!!!

月「………」

月「……」

L「お疲れ様です」

月「え…」

総一郎「ふぅ……」

L「空砲ですよ」

月「え」

総一郎「すまん、月…これもお前の疑いを晴らすためなんだ…」

月「ど、どういう意味…」

L「総一郎さんを確保した時に演技をするように頼んでおいたのです」

L「月くんがキラなら殺される瞬間であればきっと何らかの方法で回避したはず…」

総一郎「だが、お前は何もしなかった」

L「つまり…月くんを含め夜神家の皆さんがキラである可能性は0となりました」

L「総一郎さんがサイトを経由して不倫していたのは確かです」

L「その事を奥様に伏せておくという条件で協力してもらうことにしました」

総一郎「ああ、これも家族を護るためなんだ」

月「…」

L「まだ状況が理解出来ませんか?」

月「だ、だって…父さんのあんな狂った表情…初めて見たから…」

総一郎「あれも演技だ、宝塚の劇団員も裸足で逃げ出す程の演技力だっただろ?」

L「総一郎さんの決死の覚悟のお陰ですよ」

月「……はははは」

月(これで僕の疑いも晴れたし一件落着だな)

月「不倫はホントなの?」

総一郎「もちろんさ、母さんには黙っておいてくれよ?」

月「…うん」

L「さて、これでキラ事件の捜査に専念することが出来ます」

総一郎「さゆも改心したことだしな」

ぷるるるる

月「あ、電話だ」

月「もしもし?」

さゆ「あ、月?今日も彼氏の家泊まるからーじゃあねぇ」

ピッ

月「…」

総一郎「誰からだった?」

月「間違い電話だったよ…」

総一郎「そうか」

ワタリ「竜崎、肋骨が折れました」

L「そこまで演技しろとは言っていない」

ワタリ「夜神さんのタックルが強すぎて…」

L「自然治癒でなんとかなるだろ」

ワタリ「かしこまりました」

総一郎「月!父さんもこれからはキラ事件を一緒に捜査する!」

L「夜神さんの行動力があればキラもきっと捕まえられますね」

月(どんどんダメな奴が集まってくるな…)

総一郎「しかし、キラの奴どんな手を使って人を裁いているんだ…」

L「それは私も考えていました」

ザーザー

「……キラは神です」

L「?」

総一郎「な、なんだこのテレビ番組!?」

「キラを…批判するのであれば…私がキラの代わりに裁きます」

月「…こ、これは?」

ワタリ「さくらテレビの連中が放送しているようです」

L「なるほど、視聴率稼ぎのためですか」

月「おい…!このまま放っておいたら誰か死ぬぞ!」

L「今の所何も起きません…ですが、月くんの言う通り放送を中止した方が良さそうですね」

月(てか、ノートってもう1冊あるのか…?)

L「ワタリと夜神さんと月くんと私の4人で今からさくらテレビに乗り込みます」

総一郎「よし、今すぐ行こう!」

L「ワタリ…すぐに車を手配しろ」

ワタリ「はっ!」

タッタッタ

月「おい、リューク」

ズズッ

リューク「よう…」

月「ノートの所有者は僕以外にもいるのか?」

リューク「へへっ、さぁな…俺はノートを2冊持っていたしな」

月「なんだと…?」

リューク「俺からはお前に一切助言をするつもりはねぇよ」

月「チッ」

ワタリ「皆さん、お乗りください」

総一郎「よーし…さくらテレビの連中に一泡吹かせてやるぞ…」

L「夜神さんはりきってますね」

総一郎「ふふっ、捜査がこんなに楽しいとは思わなかったさ」

月(……)

月(僕以外にノートの所有者がいるということか)

月(あのテレビの発言から見て、まず味方と見ていいな)

総一郎「とーつげき!とーつげき!」

月(そもそも、こんなバカ連中に僕がキラだと疑われる心配もないな)

月(これからは少し大胆な事をしても良さそうだ)

―さくらテレビ前―
出目川「よーし、このテープを使ってどんどん視聴率稼ぐぞ!!」

出目川「誰も俺達が作った偽装テープだとは思わねぇだろうしな!」

ガーーーーーッ

ピッ

ワタリ「着きました」

L「ここがさくらテレビですね」

月「降りよう」

総一郎「よし、行くか」

警備員「ちょっと…関係者以外は入れませんよ」

スチャッ

総一郎は警備員に拳銃を構えた

総一郎「私達は警察だ…脳みそぶち抜かれたくなかったらどいていろ」

警備員「ヒッ…」

L「中に入りましょうか」

総一郎「ああ、急ごう」

タッタッタ

バタンッ

総一郎「警察だ…!!!全員両手を挙げて床に伏せろ!」

出目川「…!!」

L「なるほど、ここでテレビを流している訳ですね」

総一郎「テープはどこだ!?」

出目川「あ…あんた達誰だ…!!!」

総一郎「早く言え」ギロッ

出目川「つ、机の上だよ…!大体、そのテープは俺達が作った偽テープだ…!」

月「偽テープ?」

L「道理で死人が出なかった訳です」

L「私も怪しいとは思っていましたが、念のために様子を見にきただけです」

月「無駄足だったね」

L「そうですね、ワタリ…帰りましょうか」

L「まだまだ、キラについて謎が多すぎます」

月「そうだな」

総一郎「ワタリさん紅茶おかわり」

ワタリ「はい」

L「おっと…そろそろ来る頃ですね」

月「え?誰が?」

コンコン

L「どうぞ、お待ちしておりました」

ガチャッ

月「え…」

ミサ「遅くなりました…ミサミサです」

L「彼女は今日から私達と共に捜査してくれる新しい捜査員の1人です」

月(あ、あいつは…)

ミサ(夜神月…みーつけたっ)

前編 完

保守、支援ありがとうございました
後編はいずれ書きます

一応、最初から見るのが面倒な人のために軽くまとめておきました

・夜神月
デスノートを拾い新世界の神になることを目論んでいる
家庭崩壊の危機も救おうとしている…物語でのクズランクB

・L(竜崎)
月をキラだと怪しんでいた世界一の探偵兼電脳探偵
しかし、後半で月のキラ容疑の疑いが晴れたために、今は月と共にキラ事件を捜査している
物語でのクズランクD

・夜神さゆ
反抗期を迎えてしまい荒れた生活を送っている
L達に監禁され改心したかと思われたが再び闇に堕ちる
物語でのクズランクD

・夜神総一郎(現在妻とは別居中)
月とさゆの父親であり警察官、チャリ盗難しか捜査したことはなかったが
出世して今はキラ事件を捜査している 
出会い系サイト等を利用して不倫をしながらも父親面をしている

・ミサ
現在アイドル活動を休止している
一度、月に強姦されていることを助けられ
リュークの存在を知り、そしてノートの秘密を探ろうとしている

・ワタリ
Lの右腕であり重労働者

こんなもんですね…おやすみなさい

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