メタン「今日置換に遭ったの…」酢酸「そりゃ災難だったな」(231)

メタン「怖かった…」

酢酸「うん」

メタン「声上げようと思っても、勇気が出なかったの…」

酢酸「大変だったな」

メタン「次も置換に遭ったらと思うと、電車に乗るのが怖くなっちゃって…」

酢酸「そんな滅多に遭わないって」

メタン「だから、これから学校行く時一緒に電車に乗って欲しいの」

酢酸「え」

―――――メタン宅

メタン(……………)

メタン(私…悪い子だな)

メタン(素直に一緒に通いたいって言うのが怖くて)

メタン(好きな酢酸君に近づくために、置換に遭ったなんて嘘ついて)

メタン(おかしいよね…置換に遭ったのにクロロ化もブロモ化も何もされてなくて)

メタン(ひょっとしてばれちゃってるかな…私の嘘……)

―――――翌朝

メタン「あ…酢酸君!」

酢酸「おう」

メタン「来てくれたんだ…」

酢酸「女性からすると置換はめちゃくちゃ怖いらしいからな」

メタン「ありがとう…」

酢酸「じゃ、行くか」

メタン「うん!」

酢酸「しかしアレだな」

メタン「え?」

酢酸「メタンも置換に遭うんだな」

メタン「う、うん…」

酢酸「メタンは可愛いからな」

メタン「え…!」

酢酸「気体でも構わずって感じなんだろうな」

メタン(私のこと…可愛いって言ってくれた…)

メタン「酢酸君」

酢酸「なに?」

メタン「あ、あんまり置換されたことについて、言わないで…」

酢酸「?」

メタン「は、恥ずかしいから…」

酢酸「ごめん。俺、酸性やデリカシーなくて」

メタン(それに…嘘ついてるから後ろめたくなっちゃう…)

―――――満員電車

酢酸「キツくないか?」

メタン「うん、大丈夫…」

メタン(大丈夫じゃないよぅ…!酢酸君に密着してて…凄くドキドキしちゃってる…!)

酢酸「もしキツかったら言ってくれよ」

メタン(どうしよう…ドキドキしてるのバレちゃってるかな……)

メタン(あ…酢酸君っていい臭い………なんか…お酢みたいな………)

メタン(頭…ボーッとしちゃう……………)

―――――学校

酢酸「着いたぞ」

メタン(もっと二人きりで居たかったな…登校時間が短く感じた)

酢酸「もう大丈夫か?」

メタン「う、うん…」

メタン(もっと一緒に居たいよ…)

酢酸「じゃ、朝のチャイム鳴るまで俺アルミニウム達とサッカーしてくるから!」ダッ

メタン「い…行ってらっしゃい」

―――――お昼休み

鉄「ベンゼンから聞いたぜ~酢酸!」

酢酸「何を?」

アルミニウム「メタンと一緒に登校したらしいじゃねーか」

酢酸「おう」

塩酸「隅に置けないですねぇ、酢酸先輩も!」

酢酸「うわ、近づくなよお前は!」

アルミニウム「で、どこまで進んだんだ?」

酢酸「別に…ただ一緒に登校しただけだって」

酢酸(理由は言えないしな)

メタン「……はぁ…」

アセチレン「どーしたのよメタン」

金「アタックしたんじゃないの?」

メタン「…一緒に登校できるようになっただけだし…」

金「まあお昼ごはんが別々ってのはダメよねぇ~」

アセチレン「しかもアンタ置換って嘘ついたんでしょ」ボソッ

金「それじゃ登校時間以外一緒に居る理由作れないじゃない!」

メタン「うん…私、ダメな子だった」

アセチレン「まあ下校でもアタックしなさいよ!」

メタン「う、うん…」

―――――下校時間

メタン「あ、あのさ…酢酸君…」

酢酸「ん?」

鉄「お?」

メタン「い、一緒に帰らない…?」

酢酸「おう、いいよ」

鉄「リア充蒸発しろ」

アルミニウム「酢酸が蒸発したら臭そうだなー!」

酢酸「うるせーぞ外野」

―――――下校

酢酸「何だって一緒に帰ろうって誘ったんだ?」

メタン「え…えっと………」

酢酸「…」

メタン「帰り道に怖い人出たら嫌だな…って」

酢酸「なるほど。昨日のことがトラウマなのか」

メタン「うん…」

メタン(また…嘘ついちゃった……)

メタン「あ、明日からさ…」

酢酸「うん」

メタン「お昼ごはんも、一緒に食べない…?」

酢酸「いいけど…アルミニウム達一緒になるけどいいか?」

メタン「あ、あの…」

酢酸「うん?」

メタン「で、できれば二人きりがいい…」

メタン(恥ずかしい…)

酢酸「そっか。分かった」

メタン「い、いいの?」

酢酸「うむ」

―――――翌朝

メタン「おはよう酢酸君」

酢酸「おはよう」

メタン「ごめん…酢酸君のこと待たせちゃって」

メタン(私、今日は昨日よりもっと早めに来たのに…酢酸君は早いなぁ)

酢酸「いや、さっき来たばっかりだし、全然待ってないよ」

酢酸「じゃ、行くか」

―――――学校

酢酸「着いたな」

メタン(もう着いちゃった…)

酢酸「今日は大丈夫だったか、電車」

メタン「うん…ありがとう」

酢酸「そんじゃギ酸達とカルボン酸の会に出るんで」

メタン「あの…酢酸君……」

酢酸「またお昼な!」

メタン「うん」(覚えててくれたんだ…)

―――――お昼休み

アルミニウム「おーい酢酸!購買行こうぜ」

鉄「原子核サンド買おうぜ!」

酢酸「実はもう買ってあるのだ」

鉄「何で」

酢酸「今日から昼飯別な!」

アルミニウム「あの弱酸野郎…!まさかメタンと……!」

メタン「……」キョロキョロ

酢酸「おう」

メタン「あ、酢酸君」

酢酸「屋上行こうぜ」

メタン「屋上開いてないよ…」

酢酸「実験室行こうぜ」

メタン「うん」

―――――実験室

酢酸「さてと。カツサンドから食べるかな」

メタン「……」ドキドキ

メタン(酢酸君と…一緒にお昼ごはん……)

酢酸「メタンは弁当なのか」

メタン「う、うん…酢酸君は購買?」

酢酸「休み時間に買ってきた」

―――――実験室

酢酸「さてと。カツサンドから食べるかな」

メタン「……」ドキドキ

メタン(酢酸君と…一緒にお昼ごはん……)

酢酸「メタンは弁当なのか」

メタン「う、うん…酢酸君は購買?」

酢酸「休み時間に買ってきた」

メタン「あの…」

酢酸「ん?」

メタン「明日から…酢酸君のお昼ごはんも作ったら迷惑かな……」

酢酸「…いいの?」

メタン「さ、酢酸君が良ければ」

酢酸「じゃあ頼んで良いかな」

メタン(…や、やった……)

メタン「あの…」

酢酸「ん?」

メタン「明日から…酢酸君のお昼ごはんも作ったら迷惑かな……」

酢酸「…いいの?」

メタン「さ、酢酸君が良ければ」

酢酸「じゃあ頼んで良いかな」

メタン(…や、やった……)

―――――翌朝

メタン「お、おはよう…」

酢酸「あれ?メタンが先に来てる」

メタン(約束の1時間前から居ました。頑張りました…)

メタン(酢酸君昨日も一昨日も30分前から来てたんだ…)

酢酸「待たせて悪かった」

メタン「い、いいよ…全然待ってないから…」

酢酸「寒いのにごめんな」

メタン「いいって…」

酢酸「ほれ」

メタン「これは…ヒドロキシ基?」

酢酸「これをつけたら、寒くて風邪引かずにすむから」

メタン「いいの?」

酢酸「ヒドロキシ基は俺の周りにいくらでもふよふよ浮いてるからさ」

メタン「ありがとう…」


メタノール「ど、どうかな…」

酢酸「可愛いぞ」

メタノール「はぅ…」

メタノール(…嬉しすぎて…死にそうです……)

―――――お昼休み

鉄「なんかメタン変わったよな…」

アルミニウム「ああ、可愛くなった…」

コバルト「なんつーの…液体って感じ」

フェノール「メタノールになったんだ…メタンの奴…」

酢酸「じゃ、ごはん食べに行くか」

メタノール「うん」

酢酸「こんなに作って来てくれたのか」

メタノール「う、うん…」

酢酸「ありがとうな。朝来た時間も早かったのに…大変だったろ」

メタノール「そ、そんなことない…」

メタノール「ど、どうぞ…」ソソ

酢酸「いただきます」

パク
酢酸「うまっ」

メタノール「そ、そう…?」

酢酸「卵焼きとか、わりあい味の差が出る料理とかも普通に美味いぞ」

メタノール「あ、ありがとう…」

酢酸「メタノールの夫になる奴は幸せモンだな」

メタノール「……」

酢酸「明日からも、頼んで良いか」

メタノール「うん…」

メタノール(…わ、私こんなに幸せでいいの…?)

―――こんな感じで月日が経ち―――
―――――2月14日、朝

トコトコ
メタノール(きょ、今日告白しよう……酢酸君に…)

酢酸「おはよう」

メタノール「お、おはよう…」ソワソワ

酢酸「今日も同じくらいに着いたな」

メタノール「さ、酢酸君も…来たばかりだったんだ……」モジモジ

酢酸「じゃあ、行くか」

メタノール「あ、あの…!」

酢酸「?」

メタノール「な、何でもない……」

―――――お昼休み

酢酸「ごちそうさま」

メタノール「………」

酢酸「相変わらずメタノールの飯は美味いな」

メタノール「うう…」モジモジ

酢酸「今日もありがとうな」

メタノール「……」ソワソワ

酢酸「メタノール、自分の分全然食べてないじゃん」

メタノール「………ぁ…」ドキドキ

酢酸「体調悪いのか?」

メタノール(うぅ…)

酢酸「残すくらいなら、俺が食べていいか」

メタノール「…ど、どぞ…」

メタノール(い、言えないよ……怖くて…恥ずかしくて………)

―――――下校時間

酢酸「じゃ、帰るか」

メタノール「……うん…」

酢酸「大丈夫か、今日一日体調悪いみたいだけど」

メタノール「…あの……!」

酢酸「?」

メタノール「これ、受けとってください…!」バッ

酢酸「これは…何…?」

メタノール「バ、バレンタインチョコレートです…!」

酢酸(あ……)

メタノール「好きでした…!ずっと前から…!」

酢酸(カルボン酸だから気づかなかった…今日バレンタインか…)

メタノール「…私と、付き合って下さい…」

酢酸「…ごめん」

酢酸「…先に言わせちゃったな…ごめん……」

酢酸「俺も…メタノールがずっと好きだった…」

メタノール「え…」

酢酸「俺ヘタレだからさ、ずっと言えなかったけど…」

酢酸「メタンだった頃から、ずっと好きだったよ…」

メタノール「う、嬉しい…」

酢酸「メタンと一緒に登校するきっかけが出来た時、すごく嬉しかった」

メタノール(そ、そんなに前から…)

酢酸「メタノールと一緒に居られる時間が増えて、幸せだったよ」

酢酸「でもメタノールの気持ちが分からなくて、怖くて告白できなかったんだ」

メタノール「…グスッ」

酢酸「な、泣……!?」

酢酸「ごめん、何か悪いことを…」

メタノール「ごめんなさい、嬉しくて……うぇぇ…」

酢酸「好きだよ、メタノール…」

メタノール「私も…」

二人は唇を重ねた

―――――帰り道

メタノール「本当はね…」

酢酸「ん?」

メタノール「置換に遭ったなんて、嘘だったの…」

酢酸「………」

メタノール「酢酸君に近づきたくて、ついた嘘なの……」

メタノール「騙してしまって、ごめんなさい…」

酢酸「いいよ、そんなの。俺のことそんなに思ってくれてたなんて、逆に嬉しいくらいだ」

メタノール「酢酸君…」

―――――メタノール宅

酢酸「いいのか…メタノール……」

メタノール「うん…お母さんもお父さんも、夜勤でいないの」

メタノール「酢酸君こそ、いいの?」

酢酸「何が?」

メタノール「まだ…デートもしてないのに…」

酢酸「デートみたいな二人でお出かけは今まで何回もしたじゃないか」

メタノール「…うん……」

酢酸「…脱がすぞ……」ガサゴソ

メタノール「……う、うん……」

酢酸「可愛いな」

メタノール「恥ずかしい…」

酢酸「俺…カルボン酸で童貞だからさ、色々ぎこちないかもだけど、ごめんな」

メタノール「……ど、童貞なの…?」

酢酸「…………ごめん…」

メタノール「…嬉しい……酢酸君の初めての人が、私で嬉しい…」

酢酸(……この台詞は喜ぶべきなのか)

メタノール「……キ、キスして下さい…」

酢酸「……」フッ


メタノール「……はぁっ…」

酢酸「……」

メタノール「い、今のは…?」

酢酸「ディープキスって言うらしい」

メタノール「凄い…」

酢酸「触っていいか」

酢酸は辺りに浮いてたプロトンを掴むと、オキソカルボカチオンになり共鳴構造を形成した。
酢酸はメタノールの酸素原子の、非共有電子対に触れた。

メタノール「はぅ…」ビクン

酢酸「大丈夫か…?」

メタノール「はぁ……はぁ…だ、大丈夫…」

メタノール(感じたなんて…恥ずかしくて言えないよう…)

酢酸「感じてくれた?」

メタノール「…!………か、感じてなんか…」

酢酸「そうか」サワッ

メタノール「ひゃあっ…」

酢酸「ごめん…下手くそで……でもメタノールに感じて欲しいから…」ペロ

メタノール「っ……!」ビク

酢酸「感じてくれるまで、頑張る」ペロペロ

メタノール「いやぁっ…舐めないでぇ…」

酢酸「ごめん……俺やっぱ下手かな…」

メタノール「…か、感じるから………ひ、非共有電子対が、感じるから……」

酢酸(感じてくれてたのか…)

酢酸「なら良かった。もっと舐めるよ」

メタノール「…うぁ………ひゃあん…」

酢酸「メタノール…そろそろ……」

メタノール「はい…」

メタノール「は、初めてだから…優しくしてね……」

酢酸「ああ…なるべく優しくするから…」

酢酸はメタノールの非共有電子対を結合させ、価標を挿入した。

メタノール「痛っ………………………」

メタノール「痛い……痛いよぅ……」

酢酸「くっ……!大丈夫か……メタノール…!」

メタノール「…大丈夫………。…嬉しいから…………」

メタノール「…この痛みは…酢酸君と………繋がれた証だから…続けて……」

メタノール「あぁ……」

酢酸は、メタノールの痛みが少しでも紛れるようにと、メタノールのもう一つの非共有電子対に手を伸ばし、弄り始めた。

メタノール「はぁっ……くっ………あぁっ…うっ……」

酢酸が非共有電子対への愛撫と価標の挿入を繰り返しているうちに、
メタノールの痛みに耐える声に快楽への喘ぎ声が混ざり始めた。

メタノール「ぁ……ダメっ……変だよ……私……変…」

酢酸「どうしたんだ」

メタノール「は、始めてなのに……か、感じてるの…」

酢酸「そりゃ良かった」

メタノール「あぁん…!き、気持ち…………ぃ…っ……!」

メタノール「……ああっ……!ダメ、出る…!」

酢酸「え…?」

メタノール「プロトンが出ちゃうぅぅぅぅ!」

プシャーーーーー

メタノール「あぁ………」

酢酸にメタノールの出したプロトンがかかった。酢酸はプロトンを自らの非共有電子対に配位結合した。

メタノール(いや………恥ずかしすぎる…)

メタノール「…き、嫌いになっちゃったよね……初めてなのに…感じる私のこと……」

酢酸「…そんなわけないだろ。嬉しいさ」フッ

メタノール「………」

酢酸は再びメタノールにキスをした。

酢酸「続けるぞ」

メタノール「はい…」

酢酸「くっ…そろそろ、俺も…!」

メタノール「い、一緒にイこう、酢酸君…!」

酢酸「ああ…!」

メタノール「あ、ああっ!き、気持ちいっ……!……あぁぁぁ……」

酢酸「くっ…!」

メタノール「酢酸君、電子出してぇ!私に電子出してぇぇぇ!!」

ドクンドクンドクン……
酢酸はメタノールに精を放った。同時にH2Oを外部へ放出し、脱プロトンを起こしてエステル結合を作った。

酢酸エチルの完成だ!!!

達した後も、二人は身体を重ねたままだった。

メタノール「酢酸君……好き…」

酢酸「俺も大好きだよ…メタノール……」

おわり

ベンゼン「置換されたとおもったらサザエさんみたいになってたでござる」

受験勉強のストレスでムシャクシャして書いた。
Hシーンの「電子出る!」がやりたかっただけですすいませんでした

最後の最後でエチルにしちまった…
書き溜めの途中も何回かエタンとかエターナルとか打っちゃって直してたのに…

蟻酸「ははは、俺あいつにそっくりだろ?」

メタノール「う、嘘 そんな… 私酢酸君以外の人と…」

>>175
ナトリウム「素敵な夜が過ごせそうだ」

この手の短編ストーリー何個か作って「高校化学の基礎」とかにすれば売れるんじゃね?

>>205
結局R-18になって本末転倒と。

受験の応援してくれた人ありがとう
士気上がったわ

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