さやか「あのさ、転校生って……キス…した事ある?」(245)

みたいな

ほむら「あるわ」

さやか「えっ!?」

ほう
続けろ

ほむら「……急になに?」

さやか「い、いや……なんとなく、気になって」

ほむら「仮にあったとして、それがあなたに何か関係あるのかしら?」

さやか「え、えぇっ!?あるの!?」

ほむら「仮に、と言ったでしょう?」

さやか「そ、それじゃないんだ。そっかそっか」ホッ

ほむら「ないとも言ってないわ」

さやか「ど、どっちなのさー!」ウガーッ

ほむら「あなたに話すことに意味があるのかしら?」

さやか「うぐっ……意味……は、ないけど」

ほむら「なら話すつもりはないわ」

さやか「いいじゃんっ!あるのかどうかくらい答えてくれたってー!」

ほむら「はぁ……それじゃ、あるってことにしておいて」

さやか「やっぱりあるんだ……」

ほむら「ええ、それはもう大人のキスを経験済みよ」

さやか「お、大人のキス……って…?」

ほむら「それは……えーっと……」

さやか「おや?答えられないのですかな?」ニヤニヤ

ほむら(ムカッ)

ほむら「し、舌を濃厚にからめ合うキスに決まっているでしょう?」

さやか(転校生が……舌をからめ合うキス?)

さやか「………//////」

ほむら「ちょっと、何かお赤らめてるのよ!?」

さやか「ち、ちなみにお相手は?」

ほむら「あ、相手……って…」

さやか「転校してくる前に住んでたところの人、とか?」

ほむら「え、えぇまぁそんな感じね」

さやか「あ、相手はやっぱり……大人の、男の人?」

ほむら「な、何故そんな詳細なことまで言わなきゃならないのよっ!?」

さやか「だって気になるじゃん!」

ほむら「あ、あなたにそこまで答える理由も義理もないわよっ!」

さやか「むぅ……」

ほむら「はぁ、はぁ……」(言えない……ここまで来たら『したことがない』だなんて…!)

さやか「はぁ……どうやら答えてくれそうにないねこりゃ」

ほむら「元々あなたに話すつもりなんてないわ」

さやか「ま、これからは同じクラスで付き合いも長くなるだろうし?じっくりゆっくり話を聞きだして行くとしますか!」

ほむら「!?」

さやか「それじゃ、あたしは帰るわ!んじゃね、転校生!」タッ

ほむら「あ、ちょっと美樹さやか……行ってしまったわ」


ほむら「ほむぅ……」

ほむら「不味いわ……下手に見得を張ってしまった……」

ほむら「今後、ボロが出ないようにしなければ……」

ほむら「と、とりあえず帰ったらネットで調べて……いえ、それじゃ余計にボロが出てしまいそう……」

ほむら「どうしたものかしら……」

ほむらの家―――

ほむら「………」カタカタ

ほむら「官能小説……」カタカタ

ほむら「……き、キスのところだけ読めばいいかしら?」カタカタ

ほむら「……や、やっぱり舌を絡ませるのが大人のキス、なのよね…///」カタカタ

ほむら「……えっ?あ、相手の口内を舐めまわす……って…」

ほむら「………//////」←妄想中

ほむら「~~~~~~っ!!」ジタバタ

ほむら「い、いけないわっ!か、仮にも中学生であるわたしがこんないかがわしいサイトを見るなんてっ!」

ほむら「と、閉じて……。……で、でも、ちょっと先が気になるわね……」

ほむら「………~~~~……」

ほむら「しょ、消化不良は……体にも、よくない、わよね?」

ほむら「そ、そうよ!悶々としたままではゆっくり眠ることも出来ないわっ!」

ほむら「……あ、あれ?でも、最初の目的はもう達せられているんじゃ……」

ほむら「………」

ほむら「………」カタカタ

ほむら「っ!///」

ほむら「こ、ここまでにしておきましょうっ!」

ほむら「お風呂に入って、もう今日は寝ましょう!」

ほむら「ふぅ……」チャポン

ほむら「……~~~…」ブクブク

ほむら(と、当然よね、あれは官能小説なんだもの……)

ほむら(あ、ああいう行為に及んでいるところを綿密に書いてあるのが当然なんだから……)

ほむら「……」ブクブク

ほむら(……き、気持ち、いい……のかしら?)

ほむら(わ、わたしったら何を考えてるのよっ!)バシャバシャ

ほむら(くそっ……それと言うのも美樹さやかが妙な事をわたしに聞いて来るから……)

ほむら(……一体何の意図があってあんなことを聞いて来たのかしら……)

ほむら(まさか、わたしの弱みを握って言うことを聞かせよう、とか?)

ほむら(ありえるわね……)

ほむっほむっほむっ!
ほむっほむっほむぅ!

ほむら(いえ、でもキスの経験が弱みに繋がるものなのかしら?)

ほむら(他に考えられる意図としては……)

ほむら(………好意を寄せてる相手の、そういう経験には興味が湧くかもしれないわね……)ブクブク

ほむら(美樹さやかが、わたしに好意を?)

ほむら(まさか、ありえないわ)

ほむら(……………)

ほむら(こ、このままじゃのぼせてしまうわ。体を洗ってもう出ましょう)ザバァ


ほむら「~♪」ワシャワシャ ザバーッ

ほむら「ふぅ……」チャポン

ほむら(体を洗ったらすっきりしたわ)

バサッ ファサッ

ほむら「ほむ、布団の準備完了ね」

ほむら「………」チラ

ほむら「ノートパソコン……」

ほむら「ふ、布団の近くに置いておこうかしら。寝る前に、少しだけいじるのもアリよね?」

ほむら「べ、別にさっきのあれが気になるってわけじゃないのよ?」

ほむら「……わたしは誰に言い訳をしているのかしら……」

ほむら「やっぱりやめておきましょう」

ほむら「大丈夫よ、わたしはボロなんて出さないわ」カチカチカチ

ほむら「もし万が一仮にボロが出たとしても、わたしが少し恥を掻くだけ……」

ほむら「……ちょっと、癪に障るわね」

ほむら「い、いえいえそれでもやっぱりやめておきましょうっ!」

ほむら「無駄な好奇心は身を滅ぼすわ、暁美ほむらっ!」

ほむら「布団に入って横になれば眠気も来るわよね、ええそうに決まってるわっ!」

翌日―――

ほむら「はぁ……」フラフラ

ほむら「なかなか寝付けなかったわ……」

ほむら「やはり見ておくべきだったかしら……?」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「! ま、まどか、おはよう」

まどか「うん、おはよう!」

さやか「なんかフラフラしてたみたいだけど、大丈夫?」

ほむら「…美樹さやかも一緒だったの……」

さやか「ちょっと、何露骨に嫌そうな顔してんのよ!?」

ほむら「誰のせいでフラフラしていると思っているのよ……」

さやか「あたしのせいなの!?」

ほむら「あなたが昨日の放課後、妙なことをわたしに聞いて来たからでしょう?」

まどか「昨日なにかあったの?」

さやか「えーと……ああ、昨日の放課後ねぇ」

さやか「そっかそっか?妙な事、だったか♪」

ほむら「何故そんなに嬉しそうなのかしら?」

さやか「うんにゃ、なんでもないって!」

まどか「ちょっと、わたしにも教えてよ~」

昼休み―――

まどか「ほむらちゃん、一緒にお弁当食べよ?」

ほむら「ええいいわy」

さやか「あ、ごっめんまどか!転校生はあたしと約束があるから!」

ほむら「え?」

さやか「さ、行こ転校生っ!」グイッ

ほむら「あ、ちょっと美樹さやか!」タッタッタ

まどか「あっ……行っちゃった」

仁美「……危険な香りがしますわね」

まどか「え?仁美ちゃん?」

仁美「さやかさんとほむらさんは行ってしまいましたし、わたくしと二人で食べましょうか?」

まどか「う、うん、そうだね」

屋上―――

ほむら「一体なんのつもりかしら?」イライラ

さやか「ん?昨日の話の続き、聞きたいなーって思って♪」

ほむら「言ったでしょう?あなたに話す理由も義理もない、と」

さやか「そーんなこと言わないでさ、教えてよ?」

ほむら「くどいわよ、美樹さやか?」

さやか「んー……よし、わかった!あたしも話すから、転校生も話す!これでどう?」

ほむら「あなたの体験談を聞いてわたしに何の得があるのかしら?」

さやか「転校生は妙なところで律儀だからね、あたしが話したらきっと転校生も話してくれるって信じてるから!」

ほむら「ぐっ、聞かない、聞かないわよ!」

さやか「あたしはねー……」

ほむら(本当に話し始めたっ!?)「や、やめなさい美樹さやかっ!」

さやか「にひひ、実はまだキスって経験したことないんだ」

ほむら「……え?」

さやか「さーあたしは答えたぞー!次は転校生の番だーっ!」

ほむら「ひ、卑怯じゃないの!あなたはただ『ない』と答えただけで、わたしの体験談を聞き出そうなんてっ!?」

さやか「交換条件は交換条件!さぁ、全てを告白するのだ転校生!」

ほむら(くっ……こうまで美樹さやかの思惑通りになるなんて……!)

ほむら(ここで拒否して逃げたら、今後は美樹さやかに対して引け目を感じ続けることになってしまうわっ……!)

さやか「ん~?どうした~?転校生もないならないって答えるだけでいいんだぞ~?」ニヤニヤ

ほむら「………わ」

さやか「うん?なんて?」

ほむら「キスなんて………したこと、ないわよ」ボソッ

さやほむさやほむ

さやか「えっ」

ほむら「そ、そうよっ!昨日は、ちょっと見得を張っただけだものっ!そんな経験、わ、わたしにはないわよ!」

ほむら(こうなったらヤケクソだわ!正直に全てを言えばいいのでしょう!?ちょっと恥を掻くだけで済むんだから、安い物よっ!)

ほむら「これで、満足かしらっ?」

さやか「………そっか、ないんだ」

ほむら「え、ええそうよ?何か文句あるかしら?」

さやか「いや、ちょっとほっとした」

ほむら「……え?」

さやか「なんか転校生さ、妙に周りに壁?みたいなもん作ってるように感じたからさ。あたしたちと変わらないんだなって思って安心したよ」

ほむら「………」

さやか「転校生って、それだけで周りからは壁感じる存在なのに、転校生はさらに自分でも作ってるから。ってなんかややこしいね」

ほむら「………」

さやか「ほむら……って、呼んでいい?」

ほむら「ええ、それは構わないけれど」

さやか「ん、じゃほむら」

ほむら「何かしら?」

さやか「あんま周りに壁作んなよ?友達出来ないぞ!」バンッ

ほむら「っ、大きなお世話よ!」

さやは「あっはは、そんじゃあたしは教室に戻って弁当食べよっかな!」タッタッタ

ほむら「………」

ほむら(あれ?わたし、美樹さやかに気を遣われただけ?)

教室―――

まどか「あ、二人ともお帰り!」

さやか「いやーごめんね!ちょっと長く話しこんじゃってさ!」

まどか「ううん、気にしないで!ほむらちゃん!」

ほむら「ええ、何?」

まどか「ほむらちゃんも、一緒にお弁当食べよう?」

ほむら「いえ、わたしは……」

さやか「おーい、早速壁作ってるぞほむらー?」

ほむら「っ!」

さやか「ほらほら、いいから一緒に弁当食べよ?」

ほむら「え、ええそうね……」(何故かしら、この時間軸のさやかはわたしに妙に友好的だわ)

教室―――

まどか「あ、二人ともお帰り!」

さやか「いやーごめんね!ちょっと長く話しこんじゃってさ!」

まどか「ううん、気にしないで!ほむらちゃん!」

ほむら「ええ、何?」

まどか「ほむらちゃんも、一緒にお弁当食べよう?」

ほむら「いえ、わたしは……」

さやか「おーい、早速壁作ってるぞほむらー?」

ほむら「っ!」

さやか「ほらほら、いいから一緒に弁当食べよ?」

ほむら「え、ええそうね……」(何故かしら、この時間軸の美樹さやかはわたしに妙に友好的だわ)

ほむら「……」

ほむら(調子が狂うわ……)

さやか「んでさー、そん時あいつがさー……」

ほむら(何か裏が?いえ、でも……)

さやか「おーい、ほむらー?」

ほむら「っ!な、何かしら美樹さやか?」

さやか「……むー」

ほむら「…?」

さやか「あんたはいつまであたしのことをフルネーム呼びするつもりなのさ?」

ほむら「え?」

さやか「あたしだってあんたのこと『ほむら』って呼ぶようにしたんだから、ほむらもあたしのことは気軽に『さやか』って呼んでくれていいんだよ?」

ほむら「残念だけれど、もうこの呼び方で慣れてしまっているのよ」

さやか「出会ってひと月も経ってないのにその呼び方で慣れてるってどういうことさっ!?」

ほむら「え、あ……」

さやか「んじゃ、また最初から慣らせばいいってことで!はい、まずは呼んでみる!」

ほむら「……え、ええと……」

さやか「さ・や・か!」

ほむら「……さ、さやか……こ、これでいいのかしら?」

さやか「ぎこちないねぇ」

まどか「ティヒヒ、まぁそうやって少しずつ慣れていけばいいんじゃないのかな?」

さやか「今後、あたしのことを『美樹さやか』って呼ぶ度に罰ゲームが必要かなこれは?」ニヤニヤ

ほむら「ば、罰ゲームっ?」

さやか「そうだねぇ……いつもまどかにはしてることだけど、「あたしの嫁の刑」かな!」

さやさやさやさやさやほむほむほむほむほむ

ほむら「……それは、具体的にはどういった刑なのかしら?」

さやか「いつも受けているまどかから説明をどうぞ!」

まどか「まあ、お遊び半分だけど、さやかちゃんが「あたしの嫁になるのだー!」って言って抱きついて来るって感じかな?」

ほむら「え、ええっ!?」

さやか「ふふふ、それが嫌なら気をつけることだね?」ニヤニヤ

ほむら「い、嫌に決まっているでしょう!?」

さやか「おぉう、そこまで嫌うことないじゃん……」ショボン

ほむら「あ、いやその…」(なんでそこで落ち込むの!?)

さやか「なんてね!」パッ

ほむら「……」(演技だったのね…)

放課後―――

まどか「それじゃ、帰ろっか!」

さやか「おーいほむらー!一緒に帰るぞー!」

ほむら「え、えぇ」

仁美「わたくしは今日もお稽古事がありますの。みなさん、また明日」ニコッ

まどか「うん、仁美ちゃん!また明日!」

仁美「暁美さん……いえ、ほむらさんもまた明日」

ほむら「……え、ええまた明日」

さやか「ちっ……」

ほむら「…まさか、あなた以外にもあのルールを適用する、とかではないでしょうね?」

さやか「さぁ~?どうかな~?」ニヤニヤ

ほむら「……」(名字を呼ばなくて正解だったわ……)

http://i.imgur.com/zcp2Z.jpg

ほむら「それじゃ、わたしの家はこっちだから」

まどか「うん、ほむらちゃん!また明日!」

さやか「じゃあね、ほむら!」

ほむら「ええ、まどかと美樹さやかも気をつけて」

まどか「あ」

ほむら「?」

さやか「罰ゲーム!」バッ

ほむら「っ!?」

さやか「ほむらはあたしの嫁になるのだー!」ダキッ

ほむら「ひゃっ、ちょっ……」ワシッ

まどか「わたし以外に受けてる人を見るのは初めてだよ、ウェヒヒヒ!」

ほむら「ま、まどかっ!見てないで助けっ…!」

さやか「逃がさんぞほむらー!」ワッシ

ほむら「ちょ、ちょっとっ……!」

微笑ましいな

―――――

―――



さやか「痛い……」

まどか「さすがに殴るのは酷いよ、ほむらちゃん…」

ほむら「ご、ごめんなさい……その、そういうことをされるのに慣れていなくて……」

さやか「罰ゲームを執行した方が酷い目を見るってどういうことさ……」

ほむら「そ、そんなに落ち込まないでよさやか……」

さやか「しかーし!さやかちゃんはめげないぞー!」ガバッ

ほむら「っ!?」

さやか「これで、ほむらも少しは打ち解けられたでしょ?」

ほむら「あ……」

すまん急用でちょっと席離れる
一時間くらいで戻ってこれると思う
需要なかったら落として構わん

さやか「・・・・えいっ!」サワッ

ほむら「・・っんん!?」ビクン

ほむら「ち、ちょっとさやか!?あんたどこ触って!」

さやか「www ほむらのココ柔らかいwwww」サワサワ

ほむら「やっっ!?あっ・・・さや・・かぁ」ビクンビクン

さやか「んじゃ、今度こそまた明日!」タッタッタ

まどか「じゃあねー、ほむらちゃん!」タッタッタ

ほむら「……」

ほむら「ええ、また明日、まどか………それに、さやか」

ほむらの家―――

ほむら(どうやらさやかのあの様子は、ホントに裏が無さそうね)

ほむら(この時間軸でも、何度かすれ違いはあったけれど……)

ほむら(仲良く出来るなら、それはいいことよね)

ほむら(まぁ、深くは考えないことにしましょう。彼女のような直感型タイプには、隠し事は出来ないと考えた方がいいわ)

ほむら「……あ、ノートパソコン……」

ほむら「昨日のは……もう、いいわね」

ほむら「さて、明日も早いのだし、もう寝ましょう」カチカチカチ

賢者ほーむ

翌日―――

ほむら(快眠、快眠だったわ)

ほむら(悩み事がひとつ減っただけで、ここまで快眠出来るなんて)

ほむら(さやかには……感謝、しなくちゃね)

さやか「おっはよーほむらっ!」ポンッ

ほむら「ええ、おはようさやか」

さやか「おっ、今朝はちゃんと言えたな?」

ほむら「ええ、また罰ゲームでさやかを殴ってしまったら大変だもの」

さやか「殴ること前提!?」

ほむら「あら、何か間違っていたかしら?」クスクス

さやか「ぐぬぅ……そう言われたら、こっちから抱きつくのがちょっと躊躇っちゃうじゃん!」

まどか「ちょっと、さやかちゃん急に走りださないでよー!」タッタッタ

さやか「あ、ゴメンゴメンまどか!ほむらの姿を見たら、つい追いつきたくなっちゃって!」

ほむら「おはよう、まどか」

まどか「うん、おはよう!」

ほむら(この時間軸ではどうやらマミと接触したことはあるようだけれど、二人とも契約には踏み切っていない)

ほむら(いいのよ、それでいいの。わたしとマミ、それに杏子がいればワルプルギスの夜に……っ!)ピタッ

さやか「ん?どうしたのほむら?」

ほむら(忘れていた……杏子は、元々マミが死亡したからこの町に訪れるんだった……!)

まどか「ほむらちゃん……?)

ほむら「っ、ああ、ごめんなさい。ちょっと、考え事をしていたのよ」

さやか「考え事?ははぁん、あたしに抱きついて欲しかったのかなほむらは?」

ほむら「それだけは天地がひっくり返ってもありえないわ」

さやか「ひどっ!?」

ほむら(考えなくては……!杏子がこの町に戻ってきてくれる方法を!)

まどか「……ほむらちゃん、なんだか急に考え事始めちゃったね?」ヒソヒソ

さやか「んー……なんか重要なこと、考えてるみたいだね。そっとしとこっか?」ヒソヒソ

まどか「うん、そうだね」ヒソヒソ

杏子「おっ、さやかにまどかじゃねえか」

ほむら(えっ!?)

まどか「あ、杏子ちゃん!おはよう!」

さやか「また魔女探しのパトロール中?」

杏子「ああ、そうだ。マミは日中は学校通ってるからな、その間はあたしがパトロールしてんだよ」

ほむら「きょ、杏子っ!?」

杏子「? 誰だ、お前?」

ほむら「なぜあなたがこの町に!?」

杏子「いや、なんでもなにも……っつーかあんた、前にどっかで会ったことあったっけ?」

ほむら「あ、え、ええと……」

杏子「…?おかしな奴だな」

さやか「えっと……ほむら?杏子のこと知ってんの?」

ほむら「え、ええ……」

まどか「そう言えば、杏子ちゃんはほむらちゃんに会うのは初めてだったっけ?」

杏子「ああ、あたしの記憶が確かなら初対面なはずだけど……どうやら、そっちの方はあたしのこと知ってるみてぇだな」

さやか「杏子はやり手の魔法少女だもんねー、有名なんじゃないの?」

杏子「あたしよりもマミの方が有名だと思うんだけどな……」

ほむら「ご、ごめんなさい二人とも。わたし、杏子とちょっと話したいことがあるから今日は欠席するわっ!」

杏子「え?」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「行きましょ、杏子」グイッ

杏子「ちょっ、引っ張んなよ!」

さやか「あ……。行っちゃった……」ポカーン

まどか「なんだったんだろ……?」

さやか「さあ……?まぁ、ほむらも魔法少女みたいだし、なんかそっち関連の話でもあるんじゃないの?」

杏子「な、なんだよお前っ!」

ほむら「と、とりあえず聞きたいことがあるのっ!」

杏子「あたしはあんたの名前すら知らねぇんだぞっ?」

ほむら「……自己紹介が遅れたわ。わたしの名前は暁美ほむら。ほむらでいいわ」

杏子「ほむら……ね。で?あたしになんの用だ?」

ほむら「ええ、聞きたいことが山ほど。とりあえず、あなたからの質問は後から答えるから、わたしの質問に答えて欲しいの」

杏子「ああ、わかったけど……」

~~~

ほむら「……大体わかったわ」

杏子「………お前、何もんだ?あたしとマミしか知らないようなことも色々知ってるみてぇだけど?」

ほむら「ええ、今度はわたしがあなたの疑問に答えるわ。信じがたいことも色々とあるでしょうけれど、全て事実だと思ってちょうだい」

杏子「……………」

ほむら「杏子?」

杏子「いや、ちょっと待ってくれ。今、頭ん中整理してるから」

ほむら「……ええ、わかったわ」

ほむら(わたしの方でも、杏子から聞いたことでわかった事実をまとめてみましょう)

ほむら(この時間軸では、杏子の家族がいなくなった後も杏子はこの町に残り続けたのね)

ほむら(今はマミと共に住んでいるみたいだけれど……今まで姿を見なかったのは、杏子は昼間だけで歩いているから)

ほむら(マミを通して、さやかやまどかとも知り合っている)

ほむら(さやかが契約に踏み切っていない理由は、杏子にしっかりと釘を刺されているから)

ほむら(そして肝心のインキュベーターは……今はこの町にいない、と)

ほむら(好条件が揃っているわ。これなら、まどかだけでなくさやかも契約させずに乗り越えることが出来るかもしれない……!)

杏子「……まぁ、大体わかったよ」

ほむら「ええ、信じてくれてありがとう」

杏子「確かにちょっと信じられねぇことも多々あったが……ひとつだけ、有益な情報をもらった」

ほむら「ワルプルギスの夜……」

杏子「あたしもマミも、この町を守る魔法少女だからな。ワルプルギスの夜が来るってんなら、それからこの町を守らなきゃいけねぇ」

ほむら「なら……!」

杏子「ああ、手、組んでやるよ」

ほむら「ありがとう、杏子!」ガシッ

杏子「マミはあんたのこと、知ってんのか?」

ほむら「マミとは既に接触しているけれど、わたしのことは全て話してはいないわ」

杏子「なら、全部話したほうがいいと思うぜ?」

ほむら「ええ……その方がよさそうね」

杏子「んなら、お前は学校行って来い」ポンッ

ほむら「えっ?」

杏子「まどかとさやか、大切なんだろ?なら、側で守ってやるのが一番だ」ニカッ

ほむら「杏子……ありがとう、本当に」

杏子「あたしのことは気にすんなって!」

杏子「ああそうそう、放課後になったらマミと一緒にマミの家に来てくれな。そん時に話、してやればいいだろ?」

ほむら「ええ、そうね。そうするわ」タタタッ

杏子「……時間遡行者、か。本当に守りたいもんを守り抜くのは、大変なんだろうな…」

マミさんに未来のこと話すと絶望しちゃうんじゃ

ガララッ

ほむら「すみません、遅れましたっ!」

早乙女「はい、遅刻ー!わたしは転校生だろうと容赦しないからねー?」カリカリ

ほむら「……」ストン

さやか「ね、ほむら」ヒソヒソ

ほむら「? なに、さやか?」ヒソヒソ

さやか「杏子と、なんの話してたの?」ヒソヒソ

ほむら「ええ、ちょっとね」ヒソヒソ

さやか「隠し事はよくないぞー?またそうやって壁作ってっ!」ヒソヒソ

ほむら「あ、後で話してあげるから!まだHR中でしょう?」ヒソヒソ

さやか「くっ……正論を言われちゃ黙るしかないじゃん……」ヒソヒソ

昼休み―――

さやか「さて!それじゃ話をしてもらおうか!」

まどか「結局、杏子ちゃんとほむらちゃんは初対面だったの?」

ほむら「……あなたたちも、魔法少女のことは知っているわよね?」

さやか「いやまぁ…マミさんや杏子のことを知ってるからねぇ」

まどか「ほむらちゃんも、魔法少女なんだよね?」

ほむら「ええ。今からする話、全てを信じる自信はあるかしら?」

さやか「……う、うん……なんの、話?」

ほむら「魔法少女の真実、それにあと一週間後に訪れる魔女についてよ」

まどか「な、なんだか凄そうな話だね……」

―――――

―――



まどか「………」

さやか「………」

ほむら「全てを信じられなくても構わない。ただ、あなたたちは、キュゥべえとは絶対に契約してはダメよ。……いいわね?」

まどか「ご、ごめんほむらちゃん……」

ほむら「なに、まどか?」

まどか「わたしたち、魔法少女の華やかな部分しか見てなかったんだ……って思って」

さやか「そんな真実が隠されてたなんて……」

ほむら「……マミにも、この話をしようと思っているのだけれど……彼女の、精神面が不安だわ」

ほむら「よければ今日の放課後、あなたたちにも一緒に来てほしいの」

放課後、校門前―――

ほむら「!」

まどか「マミさん、校門前にいる……」

さやか「ほむら……」

ほむら「………」スタスタスタ

マミ「待っていたわ、暁美さん」

ほむら「その様子だと……杏子から、テレパシーで話は聞いているようね」

マミ「ええ。放課後、暁美さんを連れて帰ってきて欲しい、とだけ言われているわ」

ほむら「まどかとさやかも、同席させたいのだけれど構わないかしら?」

マミ「二人を?わたしは構わないけれど……」

ほむら「ありがとう。まどか、さやか、行きましょう」

マミの家―――

ガチャ

杏子「おかえり、マミ。それに……いらっしゃい、ほむら、まどか、さやか」

マミ「ええ、ただいま」

ほむら「お邪魔します」

まどか・さやか「お、お邪魔します……」


マミ「待ってて。話をする前に、紅茶を淹れて来るから」タッタッタ

ほむら「……杏子。わたしがまどかとさやかを連れて来た理由……わかっているわよね?」

杏子「ん……ああ、まぁな。安心しろって、マミは心配するほど弱い奴じゃねぇから」

ほむら「……だといいけれど」

マミ「お待たせ」

ほむら「ありがとう。それじゃ……しっかりと、話を聞いてちょうだい」

マミ「………なんだか、ずいぶんと深刻そうな話ね。わたしも、何の話かはわかってはいるつもりよ」

ほむら「………」

―――――

―――



マミ「っ……」

ほむら「これが、私たち魔法少女の真実」

マミ「だいたい予想はしていたつもりだけれど……予想以上だったわ」

杏子「なんだよ、結構冷静だなマミ」

マミ「普段から真面目に話をしないあなたが深刻そうな面持ちで話をするから、ある程度は覚悟していたのだけれど……ね」

マミ「っ……ごめん、ちょっと席を外しても構わないかしら?」

ほむら「ええ、構わないわ。杏子、マミに付き添ってあげて」

杏子「? あ、あぁ」

マミ「行きましょう、佐倉さんっ……」ギュッ

杏子「っ! マミ……」

スタスタスタ……

ほむら「……やっぱり、ショックは大きいわよね」

さやか「マミさん、大丈夫かな……」

ほむら「杏子が付いているもの、きっと大丈夫。心配ないと思うわ」

マミ「っ……うぅっ……」ポロポロ

杏子「マミ……」

マミ「ごめんなさい、泣いちゃダメなのはわかっているんだけれどっ……」ポロポロ

杏子「いいよ、泣け泣け……あたしの前では、気丈な振る舞いはしなくっても大丈夫だからな」

マミ「ありがとう、佐倉さんっ……」ポロポロ

なんだろうドンドンとスレタイ詐欺になっていってる気がする
このまま続けてもいいのだろうか・・・?

いいんだ

いいんだ

10分後―――

マミ「ごめんなさい、いきなり席を外したりして」

ほむら「構わないわ。……それだけ、ショッキングな話をした自覚はあるつもりだから」

ほむら「それよりも……わたしの話、信じてくれるの?」

マミ「あなたはそんな嘘をつく様な人には見えないわ。それに、わたしや佐倉さんしか知りえないはずの情報まで知っているんだもの」

マミ「あなたの言葉は、信じるに足るものだと思うわ」

ほむら「……ありがとう、マミ」

ほむら「そして、これから話すことが今日のホントの本題なのだけれど……」

マミ「ま、まだ何かあると言うの?」

ほむら「ワルプルギスの夜……聞いたことはあるでしょう?」

マミ「!」

ほむら「その魔女が、一週間後にこの町を襲うわ」

マミ「……歴史上に語り継がれている、超弩級の大型魔女……」

ほむら「ええ。わたしと杏子、マミの三人で……これの迎撃に当たりたいの。力を……貸してくれないかしら?」

マミ「………今日はホントにショッキングな話が多いわね」

ほむら「ごめんなさい、一日にこれだけの話を持ちこんでしまって」

マミ「いえ、暁美さんは悪くないのよ」

さやか「さ、三人だけでその魔女に勝てるの?」

ほむら「勝てるわ。いえ、勝って見せる」

杏子「あたしは賛成だぜ。この町は、気に入ってるからな」

マミ「そう……ね。わたしたちは、見滝原を守る魔法少女ですもの。逃げるっていう選択肢は……ないわよね」

ほむら「それじゃあ……!」

マミ「ええ。わたしなんかでも力になれるのなら……一緒に頑張りましょう?」ニコッ

ほむら「ありがとう、マミ……」

さやか「あ、あたしたちは、どうしたらいいのかな?」

ほむら「まどかとさやかは、あくまで一般人よ。ワルプルギスの夜が来ると、この町はスーパーセルに襲われる」

ほむら「あなたたちは、避難所に逃げていればいい。大丈夫よ、わたしたちは、絶対に無事に帰ってくるから」

杏子「お前らは、あたしたちの健闘を祈っててくれりゃいいんだよ」

まどか「き、気をつけてね?マミさん、ほむらちゃん、杏子ちゃん」

三日後―――

QB「……少しの間、この町を離れている間に一体何があったんだ?」

QB「まさか、あの暁美ほむらが巴マミ、佐倉杏子と共闘する展開になっているなんて」

QB「とりあえず、マミのところに行こう」

マミの家―――

QB「久しぶりだね、マミ」

マミ「キュゥべえ!帰ってきてたのね」

QB「一体何があったんだい?暁美ほむらと共闘しているみたいだけれど」

マミ「え、えぇ……暁美さんから、色々と話を聞いたのよ。魔法少女の真実、それに……ワルプルギスの夜が訪れる、と言うことを」

QB「………まさかあの暁美ほむらがキミ達に助力を求めるとはね。意外だったよ」

マミ「……弁解、しないのね」

QB「ほむらが話したことは恐らく全て事実だろうからね。弁解しようにもすることがないじゃないか」

マミ「わたしは……まだ、心のどこかであなたのことを信じていたのかもしれないわ」

QB「キミこそ、僕に聞きたいことはそれだけかい?」

マミ「……わたしは、騙されたなんて思っていないわよ?あの時、あなたが現れてくれなければ、今わたしがこうして生きていることも出来なかったのでしょうから」

QB「そうかい、そう言ってくれると僕としてもありがたいかな」

マミ「ただ……今は、キュゥべえの顔、あまり見たくないと言うのも本音ね」

QB「それは悪い事をしたね。まぁ、真実を知った魔法少女はみんな同じような反応をするからね、僕ももう慣れっこさ」

QB「それじゃあね、マミ。……ワルプルギスの夜は、強いからね、頑張ってくれ」トコトコトコ

マミ「キュゥべえ………」

QB「やれやれ、僕もどうかしてしまったのかな」

QB「一人の魔法少女に、頑張れ、なんて言ってしまうなんて」

QB「僕という個体は、どうやら彼女に死んでほしくない、と思っているらしい」

QB「感情なんてものは存在しないはずなのに、おかしいね」

QB「まぁ、そんなことはどうでもいいか。暁美ほむらのところに行ってみよう」

ほむらの家―――

ほむら「何をしに来たのかしら、インキュベーター?」

QB「いや、特に何をしに来たと言うわけではないけれど。マミと杏子と共闘すると知って、キミの顔を見ておこうかなと思っただけさ」

ほむら「どういう風の吹きまわしかしらね?」

QB「……新しい魔法少女の契約は、取れなかったよ。残念だけれど、まどか、さやかとも契約は出来なさそうだね」

QB「だから、ワルプルギスの夜とはキミ達三人だけで挑むことになるだろう。準備は万全なのかい?」

ほむら「あなたが心配するようなことではないでしょう?」

QB「……そうだったね、悪かったよ」

ほむら「…なんだか妙に素直じゃない?インキュベーター」

QB「僕も、正直戸惑っているんだ。ここに来る前にマミのところへ行ったんだけれどね、何を思ったのか彼女に『頑張れ』だなんて言ってしまったんだ」

QB「僕は、一体どうしてしまったんだろう?」

ほむら「あなたたちのことなんて、わたしが知るわけないでしょう?」

QB「それは残念だ。イレギュラーであるキミならば、何かを知っているかもしれないと思ったのだけれど」

ほむら「話はそれだけかしら?」

QB「うん、そうだね。それじゃあ、キミにも一応言っておこうかな」

QB「ワルプルギスの夜は強いからね、頑張って欲しい」トコトコトコ

ほむら「………」

そして、ワルプルギスの夜襲来当日―――

マミ「それじゃ、行ってくるわね」パァァァ

杏子「久々に大暴れしてやるぜ!」パァァァ

ほむら「今度こそ、ワルプルギスの夜を突破してみせる……!」パァァァ

まどか「気をつけてね、三人とも!」

さやか「あたしたち、応援するくらいしか出来ないけど……」

マミ「それで十分よ、鹿目さん、美樹さん」

杏子「なーに、さくっとぶちのめして帰ってくっから!」

ほむら「……ごめんなさい、マミ、杏子。先に行っていてくれるかしら?」

マミ「? ええ、構わないけれど……」

杏子「んじゃ、先に行ってるか、マミ!」タンッ

マミ「ええ、行きましょう!」タンッ

まどか「ほむらちゃん?どうかしたの?」

さやか「まさか、最後の言葉とか言わないよね?」

ほむら「………ごめんなさい、まどかもちょっと席をはずしてもらえる?」

まどか「う、うん…わかったよ。気をつけて……ね?」

ほむら「ええ、わかっているわ」

さやか(二人きりになっちゃった……)

ほむら「美樹さやか」

さやか「っ!は、はいはい何かな?」

ほむら「ありがとう、あなたには本当に感謝しているわ」

さやか「い、いきなりどうしたのさっ?」

ほむら「あなたがわたしの壁を払ってくれたおかげで、こうして万全の状態でワルプルギスの夜に挑むことが出来る」

さやか「い、嫌だなぁっ!あたしはただ、あんたが壁を作ってるなーって思って、ちょっと気に掛けただけじゃん?」

ほむら「……罰ゲームは、ないのかしら?」

さやか「え?ば、罰ゲーム?」

ほむら「忘れたの?あなたから言って来たんじゃないの」

ほむら「あなたのことを『美樹さやか』と呼ぶ度に、罰ゲームを執行するって」

さやか「あ、あー……そいやそんなこと言ってたっけ」

ほむら「今わたしは、あなたのことを『美樹さやか』と呼んだのよ?なら、あなたはそれに対して罰を執行する権利があるはずよ」

さやか「……ほむら…」

さやか「……ん、わかったよ」ギュッ

さやか「あんたは、あたしの嫁になるのだ!」

ほむら「………」

さやか「ちょっ、ちょっとっ!なんとか言ってよ!黙ったままだとこっちが恥ずかしいじゃんっ!」

ほむら「………ふふっ」

さやか「? ほむら…?」

ほむら「ごめんなさい、卑怯だったわね、わたし」

さやか「え、え?」

ほむら「わたしも、そろそろ自分の気持ちに素直になるべきってことよね。それに気付かせてくれたのも、あなた」

さやか「………」

ほむら「それじゃ、行ってくるわ、さやか」

さやか「……ん。気をつけて、ね」

ほむら「ええ、わかっているわ」

見滝原大橋―――

ほむら「遅れてごめんなさい」スタッ

マミ「いえ、構わないわよ。まだ本体は来ていないし、ね」

杏子「あの嵐の向こうに、いるんだな」

ほむら「ええ。わたしも……もう、何度対峙したことか」

マミ「今度こそ、倒さなきゃね?」

ほむら「……ええ、もちろんよマミ」

―――――

―――



ワルプルギス「キャハハ……アハハハハハハハハ……………」シュウウウウウウウウウウ…ボロ……ボロボロ………

杏子「やった、のか……?」ハァ、ハァ…

マミ「ワルプルギスの夜の体が、崩れていくわ……」ハァ、ハァ……

ほむら「やった……ついに、ワルプルギスの夜を……っ!」ガクンッ

杏子「おっ、おいほむらっ!?」

ほむら「うぅっ……やったよっ……」ガシッ ポロポロ

杏子「はは…んだよ、気ぃ抜けただけかよ、心配させやがって……」

マミ「はい、グリーフシード。この日の為に数を用意しておいてよかったわ」

杏子「あー……こんなに体動かしたの久々だなぁ……」パァァァ

ほむら「わたしも、貰っていいの?」

マミ「当然じゃないの。今回の功労者はあなたなんだから」ニコッ

ほむら「っ……ありがとう、マミ」パァァァ

マミ「さて、と。それじゃ、避難所で待っている鹿目さんと美樹さんのところに戻りましょう?」

ほむら「そうねっ!勝利の報告をしなくっちゃ!」ガバッ

杏子「現金な奴だな、それだけで元気になるなんて……」

まどか「………」ソワソワ

さやか「ちょっと落ち着きなよ、まどか」

まどか「だ、だってだって、今もほむらちゃん達は戦ってるんだよ?」

さやか「そりゃそうだけどさ……少しは落ち着いて、ね?」

まどか「うう、心配だなー……」ソワソワ

さやか「……あれ、そいや、雨とか止んでるみたいだね?」

まどか「え?」

さやか「スーパーセル現象が、止まってる……のかな?」

まどか「ほ、ほむらちゃん達はっ!?」

バターンッ

ほむら「さやかっ!まどかっ!」タタタタッ

まどか「ほむらちゃんっ!」

さやか「ほむら!それに、マミさんと杏子も!」

マミ「無事に帰って来たわよ」

杏子「あたしはもう筋肉痛確定だってーの……」

さやか「みんな無事だったんだねっ!」

まどか「そ、それじゃあワルプルギスの夜は……!?」

ほむら「ええっ!倒したのよっ!!」

さやか「いやったじゃんほむらっ!!」

ほむら「ありがとう、ホントにありがとうっ……!」ガシッ

さやか「ちょっ、ほむら!?」

ほむら「不安で押し潰れそうだったのっ……!」ギュウウッ

まどか「ほむらちゃん……」グスッ

さやか「ちょっと、苦しいってほむらっ!」

ほむら「わたしがこうやって無事に帰ってこれたのも、みんなのおかげだよっ!!」ポロポロ

さやか「ほむら?……あんた、泣いてるの?」

ほむら「っ……うるさいわねっ!こんな時くらい泣かせてよっ!」ポロポロ

さやか「「あーあーもう子供みたいに泣いちゃって……」ナデナデ

ほむら「うぅっ……さやかぁっ……」ギュウッ

マミ「ふふ、珍しい光景じゃないの。あのクールな暁美さんが美樹さんに泣きついてるなんて」

杏子「デジカメでもあれば取っておかなきゃダメだとこだな」ニヤニヤ

まどか「とにかく、みんな無事でよかった。よかったよっ……」

ほむら「……少し、落ち着いたわ」

さやか「んん~?もっとあたしの胸を貸してあげたっていいんだぞ~?」ニヤニヤ

ほむら「う、うるさいわねっ!美樹さやかの癖に生意気よっ!」

まどか「あ」

ほむら「……あ」

マミ・杏子「?」

さやか「罰ゲーム執行だぁ~!ガバッ

ほむら「っ!」

さやか「ほむらはあたしの嫁になるのだ~♪」ダキッ

ほむら「っ……うん、さやかっ!」



終わり

色々と展開があれだったけど終わった……
どう考えてもスレタイ詐欺です本当にありがとうございました

このスレタイからどう考えたらこんな内容になるんだよと言いたい
俺は百合を書く気マンマンだったのになぜかドンドンとシリアス方面に流れて行った…
どうしてこうなった・・・


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|.....||__|| (     )  どうしてこうなった・・・
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
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|.....||__|| ( ^ω^ )  どうしてこうなった!?
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
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/ || ̄ ̄|| r( ^ω^ )ノ  どうしてこうなった!
|.....||__|| └‐、   レ´`ヽ   どうしてこうなった!

| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/ノ´` ♪
|    | ( ./     /

 ___        ♪  ∩∧__,∧
/ || ̄ ̄||         _ ヽ( ^ω^ )7  どうしてこうなった!
|.....||__||         /`ヽJ   ,‐┘   どうしてこうなった!

| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/  ´`ヽ、_  ノ
|    | ( ./     /      `) ) ♪

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