女「記憶喪失が男子禁制の村で繰り返す死のループを安価で脱したい」(896)

――…

女「……ん…」パチ

女「…………ここは?」キョロ

女「……なぜ川辺で倒れていたんだ…身体もズブ濡れだし」

ウー~ッ! ウー~ッ!!

女「! サイレン?」
ズキ…

女「痛っ……」

女「頭がクラクラする…」

女「……ここは、どこなんだ?」

『おーいっ! 大丈夫かー!?』

女「……? 女性の声??」


一応BAD ENDを20、HAPPY ENDが2、TRUEを1想定しています

ザザッ

八重歯娘『無事か!?』

女「……ま、まあ」
女「少し頭痛がするくらいなのと……」キョロ

女「すみません、記憶が多少跳んでるみたいなのでどうしてここにいるのかは……」

八重歯「心配するな、アンタみたいなヤツはよく流れてくるんだ…」
八重歯「……そこの川からな」ニッ

女「川……」チラ
女「(ニ等級くらいの河川が林の奥へ続いている…)」

女「そうか、ここから流れ着いたんだな」

八重歯「歩けるか? 村まで案内するよ」

女「……確かに」
女「服も乾かしたいしね。助かります」

八重歯「アンタみたいな美人が来て、皆喜ぶと思うぞ」ニコ

女「…………はあ」

ザッ… ザッ…

女「……」キョロ

女「辺りは木が生い茂ってますね、市街からは大分遠いみたいだ」

八重歯「市街というか、本土からも離れているよ」

女「本土? ここは島なんですか??」

八重歯「敬語は無しでいいよ。丁度同い年くらいだろう」
八重歯「正確には離島というワケじゃない。まあ、後でわかるさ」

女「……」
女「それと、さっきのサイレンは?」

八重歯「ああ、『ウー~ッ! ウー~ッ!』ってやつだろ」
八重歯「良いことがあれば鳴らすんだ。まあ、アレはたまにしか鳴らない」

女「なるほど…」
女「……その良いことというのは私が村にやってきたコト、というわけか」フム

八重歯「……面白いことを言うなお前」

ザッ… ザッ…

女「……向こうの方に少しは整備された道が見えるけど」
女「どうしてこんな獣道を通るんだ?」

八重歯「ああ、近道なんだよ」ハハ

女「……濡れてるのも相まって擦り傷が痛いんだが」

八重歯「そう不機嫌な顔をするなって、美人が台無しだぞ」

女「……気のせいか、無茶やたらに歩いているような気がする」
女「来た道はもう戻れそうにも無いな」

八重歯「ほら、着くぞ」

女「?」

八重歯「いやー、アンタが女で良かったよ」

八重歯「ここは男子禁制の村。男は生きていけない、女だけの村だからな」

女「……男子、禁制…」
女「……人口は減る一方か」

八重歯「…………やっぱり、面白いよアンタ」ハハ

――…【村】

女「……ここは、都市開発が進んでいないみたいだな」
女「茅葺き屋根の家屋をこの目で見たのは初めてかもしれない」フム

八重歯「そうなのか?」
八重歯「話には聞くけど、やっぱり時代遅れなんだなこの村は」

女「時代遅れとは……まあ、そうだな」
女「しかし悪いものでもないよ。むしろ安心する」

八重歯「アンタみたいな漂流者はみんなそう言うよ」ハハ
八重歯「体験したことも無い世界を懐かしむんだ」

女「……私以外にも流れ着く人間はよくいるのか?」

八重歯「……ああ、そう…だな」
八重歯「まずは、挨拶に行くか」

女「挨拶? 村の長か??」

八重歯「ここは若い娘だけに任されているんだ、長はいない」
八重歯「とりあえず顔見せさせとく相手はいるけどな」

女「…………」
女「……おかしいな」

八重歯「……やりずらいな、アンタは」タラ

――…

八重歯「あれ、いないみたいだな」

女「そうか……」

八重歯「先に風呂に入るか?」

女「そうだな、助かるよ」

『あれ? 八重歯が見つけたんだー』

女「?」

ロリ『残念、まあ川の方に誰もいなかったからそうかとは思ったんだけどね』

八重歯「お前は向こうに行ってろ」シッシ

ロリ「ちょっとー、これから一緒に暮らしていくんでしょ? 紹介してよー」

女「……一緒に暮らす?」

ロリ「あれ? なにも聞いてないんだ??」チラ

八重歯「……これから話すところだったんだよ」

安価は合間合間に入れていく
書いてる文章消してしまったから書き直しなんだ。スレタイは

女「一緒に暮らすって……?」

八重歯「隠すつもりは無かったんだ」
八重歯「教えると混乱しちゃう子が多いからさ、経験則的にここで教えることにしたんだ」

八重歯「混乱して立ち往生されるなら森の中より村の中ってね」

女「……まあ、納得するけど」
女「それより私は金銭の類いをあまり持ち合わせていないんだが……」

ロリ「それなら心配しなくていいよ」ニコッ
ロリ「私の家に置いてあげるから。おいでよ」

八重歯「おい……」

ロリ「ねえ? ご飯も出るし…」
ロリ「……少し遊びの相手をしてくれるだけでいいから、ねっ?」ニコ

女「……考えてお 八重歯「ダメだ駄目!」

八重歯「権利は私にある。そうだろ?」

ロリ「……はいはい、そうでしたね」ハァ

女「…………」

安価は分岐とかじゃなく1・2回なのかな・・・

女「……まずは、この村…、島? がどういう状況にあるのか教えてほしい」

八重歯「それは……詳しく教えてくれる人がいるから」

女「いま不在のヒトか」

『ただいま』

女「?」

金髪『釣りをしていたら遅れたわ。ごめんなさい』

女「……」

八重歯「この人が説明役…もとい、この村のお偉いさんだ」ヒソ

金髪「あら、八重歯さんとロリさんどちらが見つけてくれたのかしら?」ニコ
金髪「説明は受けた? どこを寝床にするか決めたの??」

女「そうですね、私は……」

①八重歯のところに
②ロリのところに
③まだ決めてない

安価>>35

>>31

一回目だけプロローグ的に終盤にだけ安価をしようと思いましたがそちらで良かったでしょうか

>>10
慣れ合いはよそでやれや
NGIDに追加しときました
キモいわ

>>18
荒らしはクズ。自覚しろや

再安価>>40

女「八重歯さんのところにお世話になろうかと」

金髪「そう。よかったわね、八重歯さん」

八重歯「……よしっ」

ロリ「…………むぅ」

金髪「……それでは、この村で暮らすにあたってのルールを説明させてもらいます」

女「……長くなりそうですか?」

金髪「多少は」ニコ

女「よかったら、着替えてからでも……よければ八重歯さんに風呂をいただけるというお話を聞いたので」

金髪「それは……気づかずに。すみません」ニコ

八重歯「風呂はウチで浴びるといい」

八重歯「説明が終わったらこの村を案内するよ。集会所に…」

女「そうだな。周りを見渡しただけで建物がいくつか確認出来た」
女「?」

黒髪『……』

女「……?」

八重歯「ああ、アイツは……あまり人と群れないんだ。放っておいていい」

女「あ、ああ」チラ

黒髪『……』フイ
スタスタ…

女「……」

――…

女「熱っ、アツいって!」

八重歯「ゴエモン風呂が初めてとは、遅れてるな……」

――…
金髪「では、説明を始めましょうか」ニコ

金髪「改めて、私は村を……成り行き的に仕切らせてもらっています。金髪といいます」

女「女です」ペコ

金髪「それではいくつかの決まりと、破ってはいけないタブーについて」

金髪「基本的には、自給自足の村なので日中は畑仕事や雑務をこなしてもらいます」

女「……」

金髪「この村では貨幣というものは存在しません。物々交換で成り立っています」
金髪「耕具>食物>その他。といったところでしょうか。というか他に交換するものもありません」

女「……」コク

金髪「それでは守っていただきたい事項その1」

金髪『サイレンが鳴ったら、自宅に帰り。合図が出るまで家からは出てはいけません』

女「…………サイレン?」

女「サイレンというのは、川の方で一度……」

金髪「知っていらっしゃるのなら話は早いです」
金髪「あのサイレンが鳴らされたら、自宅……八重歯さんの家で待機、というワケですね」ニコ

女「……それは、どうしてですか?」

金髪「今は教えられません」

女「……胡散臭いですね」

金髪「すみません。私にも色々と縛りがあるので」ニコ

女「……わかりました」

金髪「物分かりが良くて助かります」
金髪「二つ目は、『"川"と"高台の建物"には近付くな』というものです」

女「川と……高台の建物?」
女「しかし八重歯さんは川の方に……」

金髪「それは例外です」

女「……」

金髪「はい。教えられませんが、これも規則なので」ハァ

金髪「次で最後です」

金髪『村人とは仲良くするように』

女「……はぁ」

金髪「これは私個人のお願いですね」
金髪「女性しかいない村ですから。いざこざは少ないにこしたことはありません」

女「……わかりました」

金髪「まずは先に上げた二つ。①サイレンが鳴ったら家に戻れ。②川と高台の建物には近付くな。この二つだけを守っていただけたら結構ですので」ニコ

女「……」コク

金髪「なにか聞きたい事があれば、私のところに来てくださいね」クス

女「……頼りにさせてもらいます」ニコ

――…

八重歯「どうだった?」

女「やりずらかった。終始ニコニコしてなにを考えているのか読めなかったし」

八重歯「……気に入られたってことだ。大変だな人気者は」ハハ

女「……まずは道案内をお願い」ハァ

――…【集会所】
ザワザワ… ザワザワ…

女「ここは……」

八重歯「集会所さ。畑仕事後は大体、ここでくつろぐんだ」

女「……見事に、女性しかいないんだな」

八重歯「そうだな……好みの子はいたか?」

女「そうだな……あそこの看護士なんて綺麗で良いと思う」
女「看護士もちゃんといるんだな……って、どうした?」

八重歯「お前……その気があるのか?」スッ

女「引くなよ。ただのノリだ……」

八重歯「……良かった。貞操の危機かと思ったぞ」

女「貞操の危機? そういえば、この村では子供が産まれないだろう。どうしているんだ?」

八重歯「ん? ああ、そうだな……」

女「?」

看護士『元気な女の子の赤ちゃんですよー』

ワイワイ パチパチ

女「赤ちゃん?」

八重歯「子供は、産まれるんだ」

女「?」
女「どうして? 男性がいないのに」

八重歯「こう……たまに村の女がフラッといなくなって、フラッと帰ってくるんだ」
八重歯「お腹に子を宿して……」

女「……」ゾク
女「なんだそれ、怖いな。男が別の村にいるのか?」

八重歯「うーん、厳密には違うんだが……まあ、そんなところだ」

女「なるほど……女だけの村に、男だけの村か」フム

八重歯「……アンタは推測が好きみたいだけど、妄想もほどほどにね」

女「……違うのか? そうか…癖なんだ」

八重歯「……男のことは話題に出さない方が円満に暮らしていけるからな、覚えていた方がいい」

女「…………一応、頭に入れておく」

女「あれ」
女「なら男の子が産まれたらどうするんだ? 男子禁制なんだろう??」

八重歯「それはだな…あ、あと」
八重歯「言葉遣い直した方が良いかもしれないな……あまり男の言葉遣いはここでは良く思われないから」

女「……それは、さすがに直したほうがよさそうだな…………よさそうね」

八重歯「言葉遣いに関しては私も人の事を言えたもんじゃないがな」ハハ

女「……ここにはここのルールがあるのだから、仕方がないわ」
女「帰る方法も探さないといけないわけだけど……」

八重歯「……まあ、急ぐなよ。まだまだ案内するところはたくさんあるからさ」

女「……了解」

――…【酒蔵】

女「……酒蔵か」

八重歯「呑むか? ここのは美味いぞ」

女「……酒蔵は他にもあるの?」

八重歯「ああ、隠し味というか……それぞれに秘伝の味があるんだ」
八重歯「それにこの村では三つのデカい酒蔵があってさ、ルールを説明してくれた金髪の次に偉いのが……その三つの酒蔵を持ってる三つの家ってワケ」

女「……物々交換が成り立つこの村では、良い酒を作る家が成金になれるということね」

八重歯「その酒蔵三家の内、一つが……」

ロリ『おっ、ようやくウチまで来たんだ? 上がってく??』

女「おっ」

八重歯「……アイツの家なんだ」ハァ

【ロリ家】

ロリ「いまお母さんがお酒を持ってきてくれるから」

女「お母さん?」
女「やはり、そのお母さんもどこかでロリを仕込んできたワケだよな……」ブツ

八重歯「こら、その話題はやめろって言ったろ」ヒソ

ロリ母『あら、綺麗な子ね。新しい漂流者さん?』

女「ああ、どうもはじめまして。女といいます」ペコ

ロリ母「礼儀も正しいし、どう? ウチの子と一緒になるとか」

女「はあ……」

ロリ「毎日お酒飲み放題だよ」ニコ

女「…………考えておく」

八重歯「なんだよその間は。ノリなのか冗談なのかわかりづらいぞ」アセ

――…

八重歯「じゃあそろそろ次に行くか」

女「お酒は初めて呑んだが。美味しいな」

ロリ「ウチのは強くないから。飲んべえには物足りないかもしれないけど、子供でも大丈夫な品質だよ」

女「となると、他の二家の酒蔵も寄っていきたくなるな……」

八重歯「おい、ウチを破産させるつもりか」

ロリ「ああ、他の二家といえば…」
ロリ「……囲ってた女の子が忽然と姿を消したらしいよ。恐いねー」

女「囲っていた……?」

八重歯「酒蔵三家のヤツらはみんな女好きなんだよ。節操無い」

ロリ「私は違うよー…」
ロリ「……ね? 女ちゃん??」ニコ

女「あ、ああ……そうだな」ゴクッ ゴク

――…【金髪 家】

八重歯「ここが最後だ」

女「金髪から説明を受けた時の家屋は、彼女の家じゃなかったんだな」

八重歯「あそこは事務所というか、村での決まり事を作ったり話し合ったりする時に使うんだ」
八重歯「後は漂流者への説明時とか」ハハ

女「なるほど」

ギィ…

女「……誰か出てきたようだな」

ポニテ『……』キョロ
スタスタ…

八重歯「ああ、あれは酒蔵三家の一つ。そこのポニテさんだな」
八重歯「なんの用だったんだろう……」

女「? さあ、それはわからないが…」
女「……酒蔵三家ということは、あの子も女好きというわけか」タラ

八重歯「どうなんだろう……おそらくね」ハァ

――…
八重歯「それじゃあ、家に戻ろうか」

女「そういえば八重歯の家はまだ見てなかったな……」

――…【八重歯 家】

八重歯「風呂に入ったのは実家だからな」
八重歯「ここが、私の家だ」

女「……ほう」

八重歯「小さいだろう!」

女「二人でなら広いくらいだ」

八重歯「暗いだろう!」

女「月明かりで十分さ」

八重歯「……一人暮らししてるのも理由があるんだけどな…」

女「それは……追々聞かせてもらうよ」
女「料理なら少しは出来るし……居候の身だ。家事は任せてほしい」

――…

八重歯「熱っ! アツいって!?」

女「そうか? くべ足りないくらいだとは思うが」
グツグツ

八重歯「無理無理死ぬ死ぬ!!」ザバァッ

――…数日後
ザクッ ザクッ
女「ふぅ……休憩にするか」
八重歯「お疲れ様」

女「大分、畑仕事にも馴れてきたよ」
女「後は帰り方を見つけないとな……向こうでは失踪願いを出してるだろうな…」

八重歯「電話とかは無いんだ、田舎で悪いな」

女「なに……」
女「それとだ、聞きたい事があるんだ」

八重歯「?」

女「私が来る以前にも来ていた漂流者達とは一度も会った事が無い。彼女たちの話も聞きたいんだが… 『三家のポニテさんが失踪したみたいよ!』

女「?」
八重歯「それは……いつからだ?」

村人A『一昨日かららしいけど……』
村人A『金髪さんが皆で捜索しろって…』

八重歯「……わるい女、その話は後。捜索が先だ」

女「……わかったよ、私も手伝う」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!

女「っ?」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!
女「警報……?」

八重歯『サイレンだ』

女「!」
女「それじゃあ、家に戻るのが規則。そうだったな」
八重歯「女は先に戻っていてくれ」

女「……そういえば、規則を破って罰を聞いていなかったな」
八重歯「……さあ、私もわからないんだ」

女「……」

女「……わかったよ、今は従う」
女「家で待ってるからな。無茶はするなよ」

八重歯「おう」ニコ

村人A『それじゃあ……』
八重歯「ああ、いま行く」
タッタッタ…

女「……」

女『サイレンは、鳴っている……』

①規則を破り、後を追う
②規則を守り、家で待機する
安価>>72

2

女『……家で待機だ』

女「この村はあまりにも知らない事が多すぎる…」
女「……最低限の規則。これだけは守っておくにこしたことはない」


――…【自宅】
女「……遅いな」

女「もう日付が変わるくらいか…」
女「……サイレンは少し前に止んだが」

ギィ……

八重歯「……」

女「っ、どうだった? 見つかったのか??」

八重歯「…………いや、見つからなかった」

女「……そうか」
女「夕飯の用意は出来ているんだ、後はご飯をよそうだけで…」

八重歯「……ごめん眠たいから寝る」
女「八重歯……?」

八重歯「ごめん……」
ギィ……

女「……」

――…

女「……朝か」フワァ

八重歯『ほらほら、寝坊も起きる時間だぞ』

女「八重歯……?」
女「平気なのか?」

八重歯「なにがだ? 昨日はわるかったな、眠くて仕方がなかったんだ」

女「……元気ならいいんだ」
女「それで、ポニテさんの事なんだけど 『ああ、隣の村で元気にやってるよ』

女「え?」

八重歯「もしかしたらポニテも子供を作ってフラッと帰ってきたりしてな」ハハ

女「……昨日は見つからなかったって」

八重歯「そうか? 疲れてたからな……適当な事を言ったのかも。あまり覚えてないんだ」

女「……」


女「…………」

女「八重歯、なにがあったのかを教えてほしい」

八重歯「なにがって……あれから捜しまくって…」
八重歯「もう中止するかって時に金髪さんがきて……」

女「金髪さんが?」

八重歯「そして、『所在を確認した。隣村だ、解散』って」

女「……」

女「話を聞いてくる」

八重歯「それは、やめた方が良い」

女「なにも悪い事は無いだろう。きちんと規則は守った」

女「それに、貴方はサイレンが鳴り続けても帰宅せずに捜索を続けた。それに対するおとがめは?」

八重歯「わからない……これから報告されるかもしれない」

女「……」

女「(やはり金髪、彼女に聞くのが一番てっとり早いな)」

①まとめ役の金髪を問いただす
②我慢する

安価>>85

>>37
これは僅かだが心ばかりのお礼だとっておきたまえ
君はラピュタを宝島か何かのように考えているのかねラピュタはかつて恐るべき科学力で天空にあり全地上を支配した恐怖の帝国だったのだ
海賊の残りだもう一匹その足元に隠れているぞ

再安価>>93
これから安価ミスの場合は下

――…
ズカズカ

八重歯「おい待てって!」

タッタッタ…

バタンッ!!

女「失礼します!」

金髪『……あら』ニコ

女「失礼は後で詫びます。まずは聞きたい事が二つほど」
金髪「……どうぞ」

女「昨日の夕方にサイレンが鳴りましたね」
金髪「ええ」

女「『サイレンが鳴ったら家に戻れ』これは鉄則。間違いないですか?」
金髪「もちろん。よく覚えてくれていたわね」ニコ

女「……もう一つ。ポニテさんが失踪した件についてです」

金髪「……彼女なら隣村に」

女「本当ですか?」
女「隣村があるのならそこの場所を教えてください」

金髪「……」ニコ

金髪「疑われているのかしら」

女「はい」

金髪「信じてもらうしかないんだけど……」ウーン

女「信じたいから聞いているんです」

金髪「そうですね……困ったわ」

女「……」

金髪「あっ」
金髪「そういえばさっき大きな魚を釣り上げてね」

女「……」

金髪「……」ハァ
金髪「……じゃあ、地図を描いてあげるから。八重歯さんに途中まで案内してもらいなさい」

八重歯「っ」

女「……ありがとうございます」

金髪「お願いね、八重歯さん」
金髪「……ごめんね」ニコ

八重歯「……っ」

女「……早くしてもらえますか?」

――…

女「支度は出来た」
女「地図を見る限り一泊だけ野宿することになりそうだけど……」

八重歯「……」

女「とりあえず、当たっているにせよ間違いにせよ……地図と、ポニテさんの事が事実かを確認したら戻ってくるから」

八重歯「……」

女「道案内はいいよ」
女「あっ、そういえば」

八重歯「……」

女「サイレン放送時の規則を破った時の事も聞こうと思っていたんだけど……」
女「まあ、帰ってきてからでいいか」

女「それじゃあ……ごめんね、勝手な事をして」
女「遅くならないようにするから」ニコッ


八重歯「……」コク

――…

ザッ ザッ

女「結構キツイ勾配だな……」ンショ

女「やっぱり山道は大変……ん?」

【古びた建物】

女「あれは……金髪さんが言っていた"高台の建物"?」

女「大分遠くにあるな……でも、まあいいか」
女「触らぬなんたらに祟り無しってね」

女「……山の天気は変わりやすいっていうし…」
女「進められる内に進んで置いた方が良さそうだ」

――…

ジャー!! ジャーッ!!

女「スコールだ……バケツを引っくり返したとかそういう形容じゃ足りないくらいの猛烈な雨…」

女「どこか雨宿り出来そうなところ……」チラ
【高台の建物】

①雨宿りに入る
②進む
>>106

1

――…
ギィ…

女「すみませーん」

シーン…

女「だれもいないのかな…」
女「……廃屋ってことか」

ダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!

女「っ!」

女「なんの音d ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!

女「ちょっと、五月蝿…ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!

女「耳gダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!

ダンダンダンダンダンダンダンダンダン女「で、出ないと……」ダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!

ダンダンダンダンダンダンダンダンダン女「あ、あれ鍵が……」ガチャガチャッ ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!!!!!!

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダあーあンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダだから忠告したのにンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダねえンダンダンダンダンダンダンダンダン子供はダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン

ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!!



『何人欲しい?』


  八重歯へ。

 私からの近況報告が手紙という形になってしまいすみません。
 はやくに戻りたかっのですが、理由があり長い間留守にしてしまい、今さら戻るというほど厚顔無恥ではありません。
 高悔はしていません。これは私の意思だから。
 台帳からも私の名前を消してもらうように頼んでおいてください。もうもどることはないでしょう。それと、初めて会ったのはどこだったっけ?
 いまとなって思い出せるのは、少ないけど……八重歯の事はよく覚えています。
 るすにしていた事は謝ります。けど、サイレンが鳴った時は八重歯も帰ってこなかったし、お互い様かな? もし、私になにかあったら絶対、八重歯に頼ると思うから……

 『助けて』って。


     ‐END‐

〇●〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

――…ジリジリ…
女「熱い……」
金髪「まあ、そう言わずに」ニコ

 いま私は、金髪さんの誘いで釣りに来ている。
 といっても村の中に川が通っている場所があり、そこで投擲をする。ポイントは限られているので釣りの腕前は関係無さそうだ。

女「八重歯にも美味しい魚を食べて欲しいな」
金髪「はい。私もそう思います」

女「そういえば、私はこの村に来てまだ数日ですけど…」
女「……他の漂流者の人っていうのはどこにいるんですか? まだ見たことないんです」

金髪「そうでしたか……あっ、かかってますよ」
女「?」
クイッ クイッ
女「わっ」

金髪「落ち着いて……慎重にお願いします」
女「は、はい……」

 村での生活は食生活が多少、質素なのと娯楽が少ないこと以外は不満が無い。
 もしかしたら、帰る手段が見付からなくとも私はこの村でやっていけるかもしれない。

女「えいっ!」
スカッ
金髪「あっ」
女「あっ…………」プラーン

これもbad end?

>>124
話を進めていくと謎も解消されていきます。同時に会話に伏線を混ぜていっています。

HAPPY END二つを終わらせたらTRUEをやりたいと思っていますが1スレでは足りないかもしれませんね
基本的には、どの話も安価次第でBADは回避出来ます。
この場合のTRUEは一つのお話で全てのタネ明かしをしていく√ですね。全てのBADを回避するルートともいえます

女「あ、餌もっていかれてる……」

金髪「そうですか……残念です」

女「すみません……」

金髪「いえいえ、私は女さんが釣りをしたことが無いと聞いたので…」
金髪「……見事に釣り上げて、釣りの楽しさを知ってもらいたいんです」ニコ

女「そうですか……ありがとうございます」
女「そうですね、やってみた感想ですが……」

女「釣りは、魚と格闘して釣り上げる瞬間もそうですが…」
女「……魚がかかるまでの時間も、楽しく思います」

金髪「……それはどのような心境で?」

女「はい。かかるのを想像してワクワクするのも良し。晩御飯や、遊びのことを考えるのも良しで……連れない事を楽しむ、みたいな…少し哲学的ですね」

金髪「……」
金髪「…いえ、私にはわかりますよ」ニコ

女「そうですか?」ホッ

金髪「でも私は…」
金髪「……かかった魚をすぐには釣らずに、泳がせ。抵抗させ。万事尽くしても駄目だとグッタリした瞬間を釣り上げるのが好きでしょうか」フム

女「……それも、一つの楽しみ方かもしれませんね」ニコ
女「……少しは悪趣味かもしれないけど…」ボソ

金髪「ポニテさんも釣り仲間で。よく二人で釣りをしています」ニコ

女「ポニテ……さん?」

金髪「あら、もしかしてまだ面識が無い。と?」

女「ええ」

金髪「では酒蔵三家の話からしましょうか」

女「酒蔵三家?」

金髪「はい。この村では、大きな酒蔵を有している三つの家をそう呼んでいます」

女「お酒か……呑んだことは無いですが」

金髪「ちなみに、ロリさんの家も酒蔵三家の内の一家です」

女「えっ、ロリさんが?」

金髪「それもご存知無かったようですね」ニコ

女「ええ、聞かされてませんでしたから……」

女「……そうか、もしかしてお金持ちなのか? ソレを鼻にかけないのは偉いな…」フム

金髪「それでは、そろそろ止めにして。帰り支度をしましょうか」ニコ

女「そうですね……今日は、釣果無しですか」ウーン

金髪「……では、女さんだけに秘密を一つ教えましょう」

女「?」

金髪「付いてきてください」ニコ

女「はあ……?」

――…

金髪「ここです」

女「ここは……」

金髪「このポイントに、いつも仕掛けてあるんです」
金髪「ん……しょ」
ヒョイッ

女「わあ、魚籠ですか?」

金髪「形は違いますが……魚が一尾まで入る仕様になっていて」
金髪「ここに沈めておくと、釣果無しの時でも格好はつく。というものです」クス

女「なるほど……考えましたね」ニコ

金髪「皆には秘密ですよ……?」テレ

女「あれ?」

黒髪『……』フイ
スタスタ…

女「あの人は……」
金髪「黒髪さんですね」
金髪「彼女、誰も寄せ付けないんです。綺麗な人ですし始めは皆も近づこうと努力したのですが」

女「……あっ」
女「見られましたかね?」

金髪「? ……あっ」
金髪「ど、どうでしょうか」アワ

女「話を聞く限り言いふらすような人には見えませんし…」
女「……深く考えずに、ポジティブに考えましょう」ニコ

金髪「そうですか?」
金髪「………………そうですね」ニコ

――…
女「ただいまー」

八重歯「おっ、おかえり~! で、どうだった?」

女「…………」スッ…
八重歯「釣れてるじゃんっ、やるね!」パチパチ

女「いや、恥ずかしいななんか……」ハァ

――…

女「そういえばさ」パク

八重歯「んー?」モグ

女「酒蔵三家って知ってる?」

八重歯「知ってるよ、あの三家が断トツで美味しいんだ」

女「ロリの家も……」

八重歯「ああそうだよ、アイツの家も酒蔵をやってるんだ」
八重歯「大衆全てが呑めるように作られてるから、初めての女でもイケるんじゃないか?」

女「ふむ……そうか」
女「あっ、ご飯粒付いてる」
ヒョイ

八重歯「あっ、サンキュな」ニッ
八重歯「アタシの魚も少しやるよ」ヒョイ

女「あっ、ありがとう」
女「美味しいね。川魚って脂がそんなにノってないイメージがあったから」パク

八重歯「女言葉の女も可愛いと思うぞ」ハハ

女「……地元の友達が聞いたら笑われるだろうな…」カァ

女「ああ」
女「黒髪さん、って子に会ったんだけど……いや、正確には"見た"んだけど」

八重歯「黒髪か……アイツにはあまり関わらない方がいいぞ」

女「どうして? 気難しそうではあったけど。人嫌いとか??」

八重歯「かもしれないな。こっちがなにを言っても無視なんだよ、終いにはもう相手にしていない」

女「……物々交換はどうしてるのかな?」

八重歯「しらない。何かを栽培しているとかも聞かないし、あっても誰も交換しないんじゃないか」

女「……じゃあどうやって暮らしているんだろう…」

八重歯「家はわかってる。食いっぱぐれはしないんじゃないか?」

女「? ならいいけど……」

女「黒髪さんか…」
女「……美人だったな」

八重歯「私というものがありながらっ」グスッ

女「……ごめん、そのノリにはどう返すのが正解なのかわからない」ハァ

――…【集会所】ザワザワ… ガヤガヤ…

女「騒がしいな……」
女「どうかしたんですか?」

村人A『あっ』
村人A『じつは……金髪さんと黒髪さんが…』

女「二人が……?」チラ

金髪『これは、どういうことですかっ?』

黒髪『……』

金髪『なんとか言ったらどうですっ?』キッ

女「金髪さんが怒ってるところ、初めて見たかも……」

ロリ『いや、結構アレで短気なんだよ』

女「へえ……って、ナチュラルに入ってこないでよ」
ロリ「いいじゃん、私たちの仲なんだから」ニコッ

女「確かに。数日の仲だ」
ロリ「棘があるなぁ……」
女「それで、どうして怒ってるかわかる?」

ロリ『釣竿』

女「釣竿?」

ロリ「私も詳しい話はわからないんだけどさー」

ロリ「なんか、金髪さんがよく釣りをするポイントに釣竿を置いたまま帰って…」
ロリ「……朝取りにきたら、そこには折れた釣竿とそこに立ち尽くす黒髪さんが……っ、てワケ」

女「釣竿……」
女「(いや、金髪さんは昨日の帰り支度の時に忘れ物が無いように確認をしていたし、釣竿が起きっぱなしだったら私が気づいているはずだ)」
女「だとすると釣りポイントに置いてある金髪さんの私物……」

女「…………あっ」

金髪『貴方、"アレ"を壊してどういうつもりですかっ?』

黒髪『…………知らない。始めから壊れていたわ』
黒髪『私はたまたまそこに通りかかっただけ』

金髪『嘘をおっしゃい!』

女「ストーップ! 金髪さんっ!!」

金髪「っ……あ、あら…女さん。…おはようございます」ペコ

女「お、おはようございます」ペコ
チラ

黒髪「……」フイ

女「……」

女「話は多少、聞きました」
女「黒髪さんも知らないと言っていることですし、無闇に犯人だと決めつけるのは……」

金髪「……いえ、黒髪さんが犯人です」プイ

女「(意外と子供っぽいところあるんだなあ……)」タラ
女「すみません、私からも聞いていいですか?」

金髪「……」
金髪「……どうぞ」

女「……では」
女「黒髪さん、貴方は犯人じゃない。そうですよね」

黒髪「…………」
黒髪「そうよ」

女「どうして朝早くにあの場所にいたんですか?」
黒髪「それを貴方に教える義務は無いわ」

女「……それでは、冤罪を押し付けられたままになってしまうかもしれませんよ?」

黒髪「今さら……構わないわ。そこのヒステリックに嫌われたって」

金髪「ヒス……今なんて言いました?」ニコ

黒髪「ヒステリックまな板よ。聞こえなかったの?」

金髪「まな板は貴方も同じですっ!」キーッ
女「おっ、落ち着いて金髪さん!」アセッ

金髪「一言謝罪をいただけたらこの件に関しては不問にしてあげますよ」

黒髪「不問? 冗談は胸だけにしておいて…」
黒髪「……ああ、無いモノって意味で。つまりは冗談を言うなってことよ……わ か り ま し た か ? 」

金髪「な、なななななんてヒドイことを……」プルプル

黒髪「そのプルプルって音は眉間の血管が震える音よね。胸はどうやっても震えなさそうだけど」

金髪「」ブチッ

金髪「……もういいです」

女「金髪さん?」

金髪「女さんもごめんなさいね朝からくだらないことに付き合わせてしまって」ニコ

女「い、いえ……それより、釣竿の件は…」

金髪「ああ、いいです。もう忘れました」

女「はあ……」

金髪「たまには、ジワジワではなく一瞬で釣り上げるのも楽しそうですし」ニコ

女「…………はあ」チラ

\   /

女「黒髪さん……いなくなってる」

女「金髪さんっ」

金髪「ああそうでした」クルッ
金髪『今後、私は黒髪さんとお話をしません』

女「え?」

金髪「それだけです」ニコ
スタスタ…

女「どういう……」

ロリ「おっと、それ以上金髪さんをつつかない方が良いと思うなー」

女「……」

ロリ「それに、さっきの言葉は女ちゃんだけじゃなくここにいる皆に言ったんだと思うけど」

ロリ『私はアイツをシカトする。わかったか』
ロリ「ってね」

ロリ「要するに、『アンタらも黒髪と話をしたらどうなるかわかってんやろなぁえっ?』って言いたいんじゃない?」ニコニコ

女「……」

ロリ「触らぬなんたらに祟り無し。だよ」

女「触らぬなんたらに祟り無し……か」

――…
カー、カー…

女「疲れたなあ……」
トボトボ

女「こんな時は八重歯の特製マッサージで……ん?」

黒髪『……』

女「黒髪さん……?」

女「……またあの魚籠が仕掛けてあった場所…」

女『どうしようかな……』

①金髪のニラミを無視し、黒髪に話しかける
②金髪の機嫌は悪くしたくないので立ち去る

安価>>156

女「黒髪さん!」

黒髪「……」チラ
黒髪「……」
スタスタ…

女「少し待ってって、さっきの話を詳しく聞かせてよ」

黒髪「……貴方に話すことは無いわ」

女「どうして? 説明すればわかってもらえるはずだ」

黒髪「……そっちの口調が"素"なんでしょう? 偽りながら話しかけてくる人間に信用出来ないわね」

女「……そうか、わかったよ」
女「じゃあ聞くけど、どうして朝あの場所にいたんだ?」

黒髪「あら男言葉。恐いわね、近寄らないで」

女「真面目に聞いてるんだ」

黒髪「私も真面目に、真剣に嫌なの。話しかけないで、粗暴が伝染るから」

女「……そもそもどうして人を突き放すような事を言うんだよ」

黒髪「理由があるの。貴方も、時期がくるまで私に話しかけない方がいいわよ……というか話しかけないで」

女「(……どういうことだ?)」

黒髪「貴方はまだ、気づいていないだけ」

女「……なんの話だ?」

黒髪「貴方が思っているよりこの村は真っ黒なの」
女「……?」

黒髪「あの女王様だって言っていたじゃない」
黒髪「話しかけるなって」
女「関係ないだろ」

黒髪「……熱血って、馬鹿を見るわよ」
女「ああ、構わないさ」

黒髪「………………そう」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!
黒髪「!?」
黒髪「……っ」クッ

女「なんの音だ……サイレン?」

黒髪『……もし、私を信用するというなら…"川"に来て。貴方が流れ着いた川よ』
タッタッタ…

女「あっ、おい!」

女「……川、たしかサイレンが鳴った時以外の規則が…『川と高台の建物には近付くな』」
女「……」
ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!

女「どうする……」
女「サイレンは――鳴っている」
女「規則では、サイレンが鳴れば家に籠らなければならない」

女「黒髪さんが呼んでいるのは――川」
女「近付いてはいけないタブーの内の一つが……川」

女「そして、黒髪さんと接触することは金髪さんに釘を刺されている」

女「……そっちの方は、既に会話をしているからな…どうしようも出来ないが……」

女『どちらを選ぶ……』

①黒髪の誘いに乗り、川へ行く
②規則を守り、家に籠る

安価>>168

2

女「……いや、やめておこう」

女「黒髪さんを追って川に向かってどうなるんだ?」

女「川になにかがあるのか。誰もいない川なら気兼ね無く話が出来る……のか」

女「川には行ってはいけない規則だ」

女「それに……」チラ

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!

女「耳をつんざくようなけたたましい音……これは明らかな警告音だ」

女『……やめておこう』

女「まずは家に戻ろう。黒髪さんとの話は無かった事にするんだ」
女「それが、サイレン中に禁止区域に行く彼女を隠す事にも繋がる……」

女「……」

女「サイレンが鳴り止むまで……家で、籠っていよう」

女「……」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!

――…
―…




 翌日、酒蔵三家の内の一家。ポニテさんが隣村で見つかった事を知らされた。

 そして……

 ……黒髪さんが、行方不明となり…姿をくらました。

 それが、本当に行方不明になったのか…それとも別の理由で消息不明になったのかは、今の私には知るよしも無い。


 ただひとつ、思うことは――


 どうして彼女を見放したのかと、
 血溜まりの中で、

 薄りゆく視界と共に――――私は後悔するのであった。



     ‐END‐

 黒髪さんの話を回収するには、毛色が似た話をもう一度する必要があります。
 回収せずに、少ない情報の中で安価だらけのTRUE√に進むのも面白そうですね。
 謎は謎のまま。というのも正式な小説ではないvipのSSではアリなのかもしれません。

お風呂と夕飯を戴いてきます。

落ちたらそのうちに立て直します。

謎や伏線を張っている側としてはどこかのまとめの米欄ででも考察してもらえると楽しいのですが

あとスレタイに関しては、ちなみに現在はBAD二つが埋まりました

〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇


――…【ロリ 家】

ゴクッ ゴクッ…

女「ぷはぁ~っ」

ロリ「よっ、良い呑みっぷりだね大将!」

女「美味しいな……ここのお酒しか呑んだことは無いけど、仕事の後に一杯これを呑まないとウズウズしてしまいそうになる」

ロリ「ウチのは麻薬入りだから。病み付きになるのも無理はないかもー」

女「……本当か?」ジトー

ロリ「やだなー、冗談だよ冗談」

女「『冗談は胸だけにしておけ』だれの言葉だったかな……酔って思い出せない」

 見ての通り、村有数の酒蔵であるロリの家で晩酌をいただいている。
 最近は、八重歯にも注意をされているが……夜になると、決まってここに入り浸ってしまっていた。

女「アルコール度数が低いのかな……この村では基準が『強い・普通・弱い』の三つしかないからな…ていうか普通ってなんだ。誰の普通だ」

 ここの酒は、物々交換だと一週間分の食料を差し出さなければいけない。それをこうして毎晩浴びるように呑んでいるのだ、申し訳ない以上に返って怖くなってきてしまう……

ロリ母『惚れ惚れする呑みっぷりですねぇ女さん』
ロリ母「どうですか? ウチのロリと一緒になってこの酒蔵を盛り立てていくというのは」ニコ

女「はあ……そういえば、男性がいないこの村ではどうやって子供を作るんですか? 結婚とかは…」

ロリ「やだなーお母さんったら、女さんが私と結婚してくれるワケ……」チラ

女「? よし、結婚しよう」

ロリ「! 本当っ?」

女「ああそうだ、えっと……婚姻届は…っと」
女「ああ判子が無いな、じゃあ無理d ロリ母「大丈夫ですよ」

女「? なにがですか??」

ロリ母「外はどうかしりませんが、この村では婚姻届なんてものは必要ありませんから」

女「…………ん?」チラ

ロリ「もちろん、判子もいらないから……ね?」カァ

女「……んん?」

ロリ母「それじゃあ結納の証としてお互い御酌を」
女「? ちょっと待ってくれないか」

ロリ「ふつつかものですが、よろしくお願いします」ポッ

女「……? とりあえず、眠たい…」

――…
チュンチュン…
女「……」ガバッ
女「……」キョロ…

女「ふわぁ、ああそうか……昨日はあのまま寝てしまったのか」

モゾモゾ

女「ん?」
ロリ「女さん……」スピー

女「……ロリも一緒に寝ていたのか…」フワァ
女「ああ、早く畑の方に行かないと。八重歯にどやされる」

ロリ母「どこに行かれるんですか? お婿さん」

女「? ああおはようございます。……婿??」
ロリ母「はい。ウチの跡継ぎという意味でもありますね」ニコッ

女「……そうですか」ポリ
女「ではとりあえず畑の方に行かなくてはいけないので」

ロリ母「あら、行く必要なんてないじゃないですか」

女「?」ズキ
女「ええっと……すみません、よければ水を一杯戴けませんか? ……」
ロリ母「はい、お婿様」ニコ

女「……なんだ、よくわからない状況にいる気がする」

――…

女「……ええと、詳しい話はわかりました」

ロリ母「はい」ニコニコ

女「ごめんなさい」

ロリ母「? なにを謝ることがあるんですか??」

女「ええと……昨日は酔っていて、なにも思い出せないので…」
女「たしか、泥酔状態での婚約は法的に破棄する事も… ロリ母「忘れていらっしゃるようなのでもう一度いいますね」

ロリ母「この村では、お婿様がいた"法律"などというのは通用いたしません」ニコ

女「……ですが、女性同士なので…」

ロリ母「何度も言わせないでください」
ロリ母「本土の法律は関係ありません」

女「倫理的にも……」
ロリ母「倫理的にも問題無しです」

女「ですが、跡取りとなるからには子を成す必要があると思うんです」
ロリ母「……そうですねえ」ニコ

女「」ホッ
女「なので、私にはその資格は…… ロリ母「では」

ロリ母「この村がなぜ男子禁制なのかをお話しましょうか」

女「……それは、ありがたいです。知りたいことでしたので」

ロリ母「どうして男性がいけないのか…」
ロリ母「……死んじゃうんです♪」

女「……ほう、死んじゃうんですね。って」
女「は?」

ロリ母「ですから、死んでしまうんです」
ロリ母「Y染色体……でしたか? それを持つ生物を死に至らしめるウイルスが土着していまして」ニコッ

女「土着していまして……って」
女「今も?」

ロリ母「はい」ニコ

女「もしかして現在進行形で吸っています?」

ロリ母「ウイルスに色が付いていたらもう肺が真っ黒ですね」ニコ

女「……」タラ

女「……少し、水をください…」

ロリ母「はいお婿様っ」ニコッ

――…
ンック…ンック……

女「ぷはぁ」

ロリ母「良い呑みっぷりですお婿様」

女「……それで、先ほどの話の続きですが」

ロリ母「ですから、産まれてくる子供も女の子だけなんです」

女「……ほう」

ロリ母「産まれてくる子供の性別というのは精子で決まってしまうんですよ、知ってましたか?」

女「……初耳です」

ロリ母「Y染色体の精子なら男の子。X染色体の精子なら女の子なんです」

ロリ母「なので、Y染色体が死滅してしまうこの村ではX染色体の精子だけが受精するので…」
ロリ母「……結果、産まれてくる子供の性別は女の子だけ。というワケです」ニコ

女「はあ……勉強になります」

ロリ母「いえいえ」

女「ですが、どちらにせよ男性がいないことにはY染色体もX染色体も無いと思います」

ロリ母「それは……そうですねえ」ウーン

ロリ母「ですが、この村では… ロリ『ふわぁ……おはよう』

ロリ母「あら、おはよう」

女「……おはよう」

ロリ「うん、おはよう……って女さん!?」

女「そ、そうだけど……」

ロリ「……」
ロリ「昨晩はお楽しみでしたね」カアァ

女「晩酌の話だよね? そうだと言ってください」

ロリ「勿論。お嫁さんとして、改めてよろしくお願いします」ペコリ

女「っ……やっぱり、あった話なのか」

ロリ「じゃあ、朝ご飯を食べたら酒蔵の案内を……」

女「ちょっ、ちょっと待って」
女「いまお世話になっている八重歯に説明に行くのは、当然だと思うんだ」

ロリ「うーん……」
ロリ「うんっ、そうだね」ニコッ

女「あ、ありがとう……」ハァ

――…
女「た、ただいま……」
八重歯「……遅い」

女「ごめんっ、少し捕まっててさ……」

八重歯「……許す」

女「え、いいの?」
八重歯「なにか事情があったんだろう……?」ハァ

女「助かるよ。意外と思いやりがあるよな八重歯は」
八重歯「それは誉めているのか貶されているのか」

女「誉めているんだよ」
女「それと……なぜかロリのとこに婿養子に入ることになってな」

八重歯「は?」

女「ええと、ロリのところに……」
八重歯「婿養子に?」

女「いや未だに信じられない話なんだけどさ」

八重歯「……」スタスタ

女「おい、どこに行くんだ?」
八重歯「ロリのところに決まってるじゃないか」

女「……包丁を持ってか?」タラ

八重歯「ただの脅しさ」チャキ

女「……本当か?」

八重歯「向こうが言うことを聞いてくれるなら」

女「おいおい……」

八重歯「女には理解出来ないかもしれないがな…」
八重歯「……この村にはこの村のルールがあるんだ」

女「……だからって物騒な真似はよすんだ。 ね?」

八重歯「……そもそも女が断れば良いだけ。という見方も出来るな」

女「まあ……たしかに、そうだけど」

女『私は……』

①恩義があるし、この家は出ていかない
②約束をしてしまったので、ロリの家に行かせてもらう

安価>>245

2

女「でも私は……約束を守りたいと思う」

八重歯「……」

八重歯「悪いのは、ロリだよね。さっきは村のルールって言い方したけど…」
八重歯「……漂流者の女にはわからない、村の掟。"川に近寄るな"とか"サイレンが鳴ったら~"ってやつと同じくらい強い決まりがあるんだ」

女「……それは? 一体」

八重歯「……それは女に教えても不幸せにしかならないから」
八重歯「とにかく、決まりを破ったのは向こうなんだから。大事な決まりっていうのは、同時に守らなかった時に与えられる罰も大きいって事なんだ」

女「……」

八重歯「……大丈夫だよ。なにかあれば村が守ってくれるから…」

女『(……)』

①八重歯を止めないと……
②ロリを説得しないと……
③金髪さんに相談しよう。

安価>>255

2

女「わかった」

女「私が断って。納得してもらう」

八重歯「それが出来ないから断れずに帰ってきたんだろ?」

女「大丈夫だ、私を信じてほしい」
八重歯「……」

女「……」ギュッ

八重歯「わかった」

女「っ」

八重歯「信じるよ」ニコ
八重歯「夕飯の支度しておくからさ、さっさと行ってこい」ニッ

女「……ありがとう」

――…

ロリ「どうだったの女さん? あ、ちがった…」
ロリ「……あ、アナ…タ……いやーん」カアァ

ロリ母「はしゃいじゃって……もう婿様の部屋も用意しておきましたよ」ニコ

女「そ、そうですか……」

女「けど、二人に言いたい事があるんですっ!」

女「私は……婿にはなれません」
ロリ母「は?」

女「ごめんなさい!」
ロリ母「は?」

女「ですから ロリ母「は?」

女「……そういう事なので!」ペコッ
タッタッタ…

――…
ギィ…

女「ただいまー」
八重歯「おかえり~」

女「大変だったよ」フゥ
八重歯「……」

女「?」

八重歯「納得するように説得してきたんじゃなかったのか?」

女「……どうしたんだ?」

八重歯『後ろにいる、ロリの母さんはなんなんだよ』

女「!!!」クルッ
ロリ母『は?』

女「ひぃっ!」ガタッ

ロリ母「あら酷いですねぇ婿様。人の顔を見て驚くなんて」

女「すっ、すみません……つい」バクバク

ロリ母「良いんですよ謝らなくても」

ロリ母「私は、婿様がこの演壇を断らざるをえない状況にいるんじゃないかと思ってついてきたんです」

女「……」

八重歯「ロリのお母さん、この村の掟は知ってるよな?」

ロリ母「あら、汚い言葉遣い……」
ロリ母「ええ、勿論知ってますよ。確かに、婿様を初めに見つけたのは八重歯さん。貴方ですね」

八重歯「それがわかっているなら、自分がなにをしようとしているかわかってるんだろうな」

ロリ母「……そうですねえ」
ロリ母「だって、美味しそうな匂いがするんですもの」ニコ

女「え?」

ロリ母「直接いただくのはロリですけど、この甘ったるい匂いが側で嗅げるなら私も役得ですし…」
ロリ母「……むしろ、八重歯さんが望む量のお酒を差し上げますので」

ロリ母『物々交換といきましょうか』ニコ

八重歯「……」

八重歯「酒なんていらないよ」
八重歯「大人しく帰ってもらえないならアタシにも考えがある」

ロリ母「……」

八重歯「あまり言いたくないんだが…」
八重歯「……あの人に頼むしかないだろう」

ロリ母「っ」
ロリ母「な、なにを言ってるんですか?」ニコ

八重歯「もうアンタは駄目だよ…それとなんだ?」
八重歯「黙って引き下がってくれるのか?」

ロリ母「……」チラ
女「?」ビク

ロリ母「…………」クッ
ロリ母「どうにかなりませんか? 八重歯さん」ドンッ

八重歯「……交渉は、決裂だ」

ロリ母「……ま、まだ…女さん自身が決めるなら規則なんて……」

女「わ、私は……」
①嫌です
②無理です
③あり得ません
④(好きな言葉で否定してください)
安価>>273

1

女「消えろカ …じゃなかった」
女「私は……嫌です」

ロリ母「……」ガク

八重歯「……どうする? 女」
八重歯「どうしたらいいかはお前が決めてくれ」

女『……わかった』

①もうわかってくれたと思うから、放っておく
②"あの人"って人に頼んでもらう

>>280

1

女「この人も反省してくれたと思うから……もう構わないであげて」

八重歯「……気は乗らないが、アンタがそう言うならそれでいいよ」

ロリ母「……」

――…

女「一時はどうなるかと思ったよ……」フゥ

八重歯「まったくだ。これからは酒もほどほどにしてくれよな」

女「気をつけるよ……」ハハ

女「先に布団に入ってて、お手洗いに行ってから寝るから」

八重歯「ああ、了解」

――…
女「にしても、やっぱりこの村にはまだ…」

ガチャッ
女「謎が……」

ロリ母『  』

ガバッ!!

――…
―…


ロリ『はーい、ママですよ~』バァッ

赤ちゃん「あ~う~」キャッキャ

ロリ母「ほら、お婿様もなんか言ってくださいよ」ニコ

女「……」

ロリ「やっぱり愛の証だけあって可愛い赤ちゃんですね、アナタ」ポッ

ロリ母「本当、婿様に似て目鼻立ちが整ってますよ」フフ

女「……」
赤ちゃん「あ~」キャッキャ

女「……」
赤ちゃん「ぁ~」キャッキャ



女『……あぅあぇあ』

赤ちゃん「だ~」キャッキャ


     ‐END‐

〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇〇〇〇〇


――…

 熱帯夜。

 肌に貼り付くような、ねっとりとした湿度の高い風が身体にまとわりつく。

 いっそのこと村の中に流れる川に飛び込んでやろうかとも思ったその時――…

『……』

女「…………あっ」

ポニテ『? あら、貴女は……噂の漂流者さんですね』ニコ


 ――…私は、彼女と、出会った。

女「あの……初めまして」

ポニテ「ああそういえば初めましてでしたね」ポン
ポニテ「遅ればせながら、そこの酒蔵を商んでいる。ポニテといいます」ニコ

女「ああ、貴方が……」

ポニテ「ご存知でしたか? 光栄です」フフ

女「いや……酒蔵三家の一つ、ってことくらいですけど…」

ポニテ「?」

女「噂通り、とても可愛らしい方で少し面をくらっています」

ポニテ「ありがとうございます」
ポニテ「漂流者さんも、噂通りとても美しい御仁さんで……私の方も先程から胸の鼓動が喧しいくらいです」

女「はは……面白い人なんですね」

ポニテ「ただの考え無しですよ」ニコ

女「……」ブル
女「急に冷えてきましたね…すみません、立ち話をさせてしまって」

ポニテ「……いえ、私も楽しい時間を過ごせました。ありがとうございます」ニコ

――…

女「…………ただいま」

八重歯「……どうした? 腑抜けた顔して」

女「……いや、ちょっとな」
女「……」ハァ

八重歯「なんだなんだ、シャキッとしろよもう」

女「はあ……」

八重歯「……ダメだこれは」ハァ

――…

ポツ… ポツ…

女「……おや」

ポニテ「あっ」

女「昨日はどうも」ペコ
女「偶然ですね」

ポニテ「そうですか? 私はまた会える事を期待して、ここで待っていました」クス

女「そ、そうですか……」ポリ

ポニテ「今夜は、気持ちの良い風が吹きますね……」サラ

女「ああ……本当に…」
女「……」

ポニテ「?」
ポニテ「どうか、しましたか?」

女「い、いえ」

女「その……月明かりに照らされた貴方が、とても綺麗でしたので…つい」

ポニテ「まあ、お上手なんですね」

女「い、いや……お世辞を言うのは苦手なんだ」
女「だから……」

ポニテ「ということは、本心ということですよね?」

女「………………まあ」

ポニテ「ありがとうございます。とても嬉しいです」ニコ
ポニテ「どうしましょう、恋に落ちてしまいそうで……なんて」エヘヘ

女「はは……その」
女「…………はは…」

――…
女「……」ボー
八重歯「……大丈夫か…? 気でも触れたか??」アセ

――…

女「……」

『月が……綺麗ですね』

女「?」

ポニテ「こんばんは」ニコ
女「……こんばんは」

ポニテ「夜にここへ来るの、習慣になってしまいました」クス
女「……私もです」

ポニテ「漂流者さんは、ここへ着く直前の記憶が曖昧なんですよね」

女「曖昧というか……全く覚えていないというか…」

ポニテ「……帰りたいですよね?」

女「……まあ」

ポニテ「私、貴女には幸せになってほしいです」

女「? あ、ありがとう」

ポニテ「少し、時間はかかるかもしれませんが…」
ポニテ「……きっと、帰る事が出来るように…方法を探し出しますから」

女「……無理はしないようにね」

ポニテ「帰る事が出来たら、なにをしたいですか?」

女「そうですね…」
女「……まずは、お腹いっぱい食べて」

ポニテ「」クス

女「朝まで友達と遊んで」

ポニテ「……はい」ニコ

女「そして…」
女「……きっと、この村の事を思い出すんだと思います」

ポニテ「……」

女「皆の了承を得られるなら、この村の事を公表しますし」
女「ダメなら、せめて私がこの村と……本土を行き来出来るようになれたら良いな…って」

ポニテ「……そう、なるといいですね」ニコ

女「はい……」

ポニテ「もしよければ、その時は私も本土へ連れていってくださりますか?」

女「本土へ……ですか?」

ポニテ「はいっ」ニコ

女「……わかりました。約束します」ニコ

――…

ポニテ「漂流者さん!」

女「どうしたんですか? そんなに慌てて」

ポニテ「これを見てくださいっ」
スッ

女「? これは……袋に包まれていますけど新聞、ですか?」
女「って、新聞っ?」

ポニテ「はい、日付も新しい物ですし。やっぱり本土とあの川は繋がっているんですよっ」

女「ということは……」

ポニテ「川を遡れば本土へ戻る事が出来るかもしれません」ニコ

女「ほ、本当ですか……」
女「でも、この村から帰る手段は無いと聞きました」

ポニテ「それは……"聞いた話"ですよね」

女「はい……」

ポニテ「もしそれが嘘だったら?」

女「っ!」

女「ですが……本当に通じているのなら、とっくに見つかっているはず」
女「この国に未開拓の森があるとは思えません」

ポニテ「……そうですね」
ポニテ「ぬか喜びさせてしまうといけません。期待は、あまりしないでください」

女「いえ、これは大事な証拠になります…」
女「……これは、どうやって入手したんですか?」

ポニテ「ある所に引っかかっていて……」

女「ある所に……?」

ポニテ「ですがそれは秘密なんです。約束なので言えません……」シュン

女「いやっ、無理には聞きません」

女「でも、ありがとうございます。私のためにわざわざ」ニコ

ポニテ「……それでは、また明日」

女「ええ、また明日……」フリ

――…

ポニテ「漂流者さん!」

女「?」

ポニテ「朗報ですっ」
ポニテ「もしかすると、近い内に帰る手がかりが掴めるかもしれませんっ!」

女「っ」
女「本当ですか!?」

ポニテ「はいっ」ニコ

女「そうですか……」

ポニテ「……」

女「……そうか、それは本当によかった」ニコ

ポニテ「……」
ポニテ「ひ、漂流者さん…?」

女「? どうしました」ニコ

ポニテ「あ、あの……」
ポニテ「わ、私……」

女「……?」

女「?」

ポニテ「漂流者さんに、伝えたい事があるんです……」カァ

女「伝えたい、事……?」

ポニテ「あ、あのですね…」
ポニテ「……そ、その……」チラ

女「?」

ポニテ「ぁ……」カアァ

ポニテ「だ、ダメです…今は言う勇気がありません……」プシュー

女「だ、大丈夫ですか?」

ポニテ「で、ですが…明日……」
ポニテ「明日、この気持ちを伝えたいと思います」グッ

ポニテ「で、ですから…明日、同じ時間にここで会ってくれますか?」

女「……? はい、いいですよ」ニコ

ポニテ「ありがとうございますっ」パアァ

女「いえ……それじゃあ、また…明日」

ポニテ「はいっ、また明日!」ニコッ

――…
女「……」
女「……」

女「……遅いな…」

『ちょっと!』

女「?」
八重歯「ここにいたのか!」ハァッ ハァッ

女「どうしたんだ? 息を切らせて」

八重歯「アンタはわからないと思うが…」
八重歯『……酒蔵三家のポニテさんが、失踪した』

女「え?」
八重歯「全員で捜索にかかるよう通達が出ている……今から手分けして捜 女「おいっ」

女「あの人が失踪したってどういうことだ!?」

八重歯「な、なんだよ急に……」
八重歯「それに、わからないから探し出すんだろ!」

女「…………失踪?」

女「……あの人が?」
(ポニテ『また明日!』ニコッ)

女「……彼女の身に、なにか起こったのか?」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!

女「この音は……っ?」

八重歯「サイレンだ、家に戻るしかない」
八重歯「先に家へ戻っていてくれ。アタシは少ししたら帰るから」

女「サイレン? 家に帰れ??」

女「ポニテさんが行方をくらましているのに?」

女『私は……』

①彼女を捜す!
②家へ戻る!

安価>>355

女「わかった……先に帰ってるよ」

八重歯「じゃあ、アタシは少しだけ捜してからいく」

――…

女「……捜すにしても、闇雲に走ってもダメだ」

女『どこを捜そうか……』

①ポニテの家
②集会所
③金髪の家
④川
⑤高台の建物
⑥ここで待つ

安価>>365

6

(ポニテ『で、ですから…明日、同じ時間にここで会ってくれますか?』)

女「……そうだ」
女「彼女はそう言っていた」

女「彼女は、必ずここへ来る」

女「信じて待つんだ」

――…

女「……」

――…

女「」

――…

女「……」


――…

女「……」


――…チュン チュン

女「夜が明けてしまった……」

女「……ダメだった」

女「違うところを捜していれば……」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!

女「もう、朝だ。約束の時間も大分過ぎている」

女「一体、どこを捜すのが正解だったんだっ」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!

女「……五月蝿いな」

女「…………五月蝿い?」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!

女「……サイレンはまだ鳴り止んでいない…」

女「どういうことなんだ? そもそもこのサイレンはなんの警報……『漂流者さん』

女「っ!?」

ポニテ『すみません遅れて!』ハァッ ハァ

ポニテ「再開を喜びたいのですが、一緒に来ていただけますかっ?」

女「……はい、当然です」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!

女「それで、どこに向かうんですか!?」

ポニテ「"川"です!」

女「川? やっぱり始めから川へ行っていれば……」

ポニテ「いえ、川には追ってが大人数で押し寄せてきました…」
ポニテ「……ここで待っていてくれて…本当に、良かった」ウル

女「……」
ギュッ

女「それと、このサイレンはなんなんですか?」

ポニテ「このサイレンは……」


ポニテ『村から脱出しようとする人間を発見すると鳴らされるんです』


女「…………えっ?」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!
ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!!!!!!!!!

女「という事は、川の付近には隠しカメラが……」

ポニテ「はい、取り付けてあります」

女「それなら川へ行ってもすぐに見つかってしまうんじゃ」

ポニテ「大丈夫です、川に仕掛けてられているカメラは上流を撮しているだけなのでっ」

ザッ ザッ ザッ

女「でも、私が上流から漂流してきたのなら、帰るには上流へ上るしかない」
女「上流を撮されているなら、姿を発見されてしまいます」

ポニテ「……大丈夫です」

女「え?」

ポニテ『私たちが向かうのは――…下流です』

女「っ」

ポニテ「それに……私たちは二人ではありません」ニコ
ポニテ「協力者がいるんです」

女「協力者……?」

ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー ピーーーーー!!!!!

ポニテ「彼女とは川で落ち合う約束でしたが……」
ポニテ「一旦、離ればなれになって…」

ポニテ「彼女も川へ向かってくれていると良いんですけど」

女「もし、川にいなかったら?」

ポニテ「……」

女「もし、その協力者がまだ川へ辿り着いていなかったらどうするんですか?」

ポニテ「……もしかしたら、先に脱出しているかもしれません」
ポニテ「脱出の機会は一度だけ、そしてそのリミットがもう少しまで迫っているんです……」

女「……」

女「ごめん、こんな事を言うのはおかしいってわかってる」

女『でも……』

①協力者を探しに協力者の家へ行く
②協力者を探しに高台の建物へ行く
③このまま川へ向かう

安価>>400

3

女「……いや、なんでもない」
女「川へ向かおうっ」

ポニテ「はい!」

――…
―…【川】

ザアァアアァアア…

女「着いたっ」

ポニテ「彼女は……」キョロ
ポニテ「いません…」ギュ

女「……仕方がない、下流へ向かおう」

女「でも、どうして下流にも本土と通じてるってわかった?」

ポニテ「この前見せた新聞紙、ありますよね」

女「はい……」

ポニテ「アレ、実は村の中にある釣りポイントに魚籠が設置されている場所があって……」

女「はい……魚籠?」

ポニテ「上流から来る魚を取る為に設置してあるその魚籠の……逆側に付いてあったんです」

女「逆側……下流から流れてきたからっ?」

ポニテ「それに、ある一定の時間になると……遠くから『ドドド…』という音が微かに聞こえてくるんです」
ポニテ「前にいた漂流者さんが、『アレはダムの放水音かもしれない』と」

女「ダム?」

ポニテ「事実、放水の時間に併せて、川の流れが逆になっている事を最近になりわかりました」
ポニテ「川には迂闊に近寄れないので……気づくのが遅くなりましたけど」

女「……いや、その推理は大筋正しいのだろう」

女「それで、脱出の機会は一度だけ。というのは?」

ポニテ「下流の茂みに隠してあるアレを使うんです……」

女「アレ?」

ガサッ…

女「こ、コレ……どうやって用意したんだ…」
女「……というか、私は乗った事ありませんけど」

ポニテ「大丈夫です。川の流れは強いので、川が蛇行していない限り乗るだけで進んでいきます」

ポニテ「本当は、協力者の方が経験者なので……もっと確実な方法で行きたかったのですが。村に気づかれてしまいましたから。……途中で予想外の事態になる可能性もありますし」

女「なに、全てが順調に行くワケがないさ。今回がたまたま不運に不運が重なっただけで」ハハ

女「それじゃあ……準備は大丈夫?」

ポニテ「……はい」
ギュッ

女「……その、昨日言っていた話だけどさ」

ポニテ「は、はい」
ポニテ「あ、アレは今伝えるのは……その…」チョンチョン

女「いや、いいよ」
女「この作戦が成功してからでいい」

ポニテ「……わかりました」

女「ああ、その時……貴方の話を聞く前に…」

女「先に私からも伝えたいことがあるんだ」
女「いいですか?」

ポニテ「……」
ポニテ「はい」ニコ

女「……よし、それじゃあいきますよ?」

ポニテ「はいっ」


 そして、私たちは最後の作戦を実行した。

―――――……
 空調が効いた室内。最新の電化式家具。
 外には、見渡す限りの、コンクリート・ジャングル。

『夕飯前に一杯、どうですか?』

女「……ありがとう」
ポニテ「いえ……」ニコ

 あの後、川を下り、途中までは順調に進み……視界の開けたところまで出る事が出来た。
 そこから先は一心不乱に歩いて、道無き道を歩き……どうやって救助される場所まで出れたのかはほとんど覚えていない。
 今でも、あの村の事は思い出す……しかし、誰に取り合っても真剣には聞いてもらえない。記憶障害の一種として、片付けられた。
 自分自身、あの村での事は夢かとも思った。

女「やっぱり、君のつくるお酒は最高に美味しいよ」
ポニテ「ありがとうございます」クス

 彼女がいる。だからあの村での事が事実であったと私は今でも確信を持って言える。
 帰ってからよくよく彼女が知っているだけの、村の情報を聞いたが……それは語るのも憚るものであった。 だけど――

女「ありがとう。これからもよろしくお願いします」

ポニテ「?」
ポニテ「…………はい」ニコ


 この、私の産まれ育った世界で。
 二人の幸せな生活は、これからも続いていく……

     ‐HAPPY END‐

〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇〇◆◇☆


 今回の選択肢はHAPPY ENDを迎える事は難しいかなと思っていましたが起死回生の安価でした
 TRUEに行けたかどうかは言えませんが、HAPPY ENDを二つ一度に回収することは可能だったかもしれません。

 このスレは落としてくださって結構です。

 定期的に立てるので、今回は第一部だと思っていただければ。

乙です。

ハッピーエンド2つはそれぞれポニテ、協力者(黒髪?)と脱出することの様な気がする

その場合、最後は2つハッピーエンドを回収出来たかも知れないってことは3人で脱出エンドか?

金髪と初めて会ったとき「釣りしてた」って言ってるけど本当に釣りをしてたなら八重歯よりも前に女を見つけていたはず

本当は金髪はどこでなにをしてたんだ?

八重歯「ああ、『ウー~ッ! ウー~ッ!』ってやつだろ」
八重歯「良いことがあれば鳴らすんだ。まあ、アレはたまにしか鳴らない」

ポニテ『村から脱出しようとする人間を発見すると鳴らされるんです』

なんか違和感があるな
村から脱出しようとする人間を発見=嬉しい
ってのがどうも結び付かない

ウ~とピーの違いとは

>>471
音が違うのか、気付かなかった

ウーは漂流者を見つけた音でピーは脱走者を発見、みたいな感じか?

仕事帰りで遅くなりますが頑張ればpm8:00頃から再開出来ます

もし再開しても安価失敗は遠慮なくBADにしますけどそれでも良ければ

〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇〇◆◇☆

――…

女「……」ズズ

 ……身体がダルい。

女「……」クラ

 ……意識が朦朧としている。

 ……布団に入り、天井の染みもとうに数えきった。
 これらの状態から察するに、私は……

女「……っくしょんっ」クチュン

 絶賛、風邪ウイルスにやられ中なのであった。
 八重歯は私だけに構っている時間も無く、畑仕事へ出掛けている。

女「……」グシュ

女「……そういえば…」

女「どこかで看護士さんを見たような気がする…」

女「……はて」

女「どこだったかな…………」クチュンッ

――…【集会所】

女「……来てしまった」

女「他の人に風邪をうつしてしまってはいけないから気は引けるが…」クラ

女「……背に腹は変えられない」

――…

女「……看護士さんは…」キョロ

『お大事に~』

女「……あっ」

看護士「最近風邪が流行っているので気を付けてくださいねえ」ニコ

女「い、いた……」グシュ
女「……頭がクラクラして、あそこまで歩くのも辛い…」クタッ

――…

『大丈夫ですかっ?』

女「……ん…」

看護士「良かった……突然倒れたんですよ、覚えていますか?」クス

女「……すみません」ハァ

――…
女「……」

チョン…  チョン…

女「集会所って、普段休憩の時に水をもらいに来る程度でしたが…」
女「……点滴などの医療設備もあったんですね」

看護士「点滴が終わると少し楽になりますからね~」ニコ
看護士「貴女は……最近、漂流してきた方ですよね」

女「はい……意外と目立ったりするんですかね」クス

看護士「……それは勿論」フフ
看護士「村中の話題ですよ」

看護士「『今度の漂流者はべっぴんさん』だって」
看護士「食べちゃいたいくらい可愛いとの大人気です」

女「それは……脂肪が少なくて、食材としては申し訳ない」

看護士「いえ、私から見ても魅力的ですよ?」ニコ

女「……看護士さんは、この村の人ですよね?」

看護士「はい」ニコ

女「医療の心得などはどこで……?」

看護士「医療に関する本がお世話になっているお宅にたくさんあるんです」

女「つまりは独学……と」
女「お世話になっているお宅というのは?」

看護士「実は私、本業は看護士ではなく……"メイド"なんです」

女「メイド……?」
女「メイドというと…」

看護士「家政婦さんのことですね」
看護士「看護士はボランティアみたいなもので……」

女「無償ですか……尊敬します」フム

女「それで、お世話になっているお宅は…」
女「……この村でメイドさんを雇う余裕のある家は限られていると思いますが」

看護士「『別家』です」ニコ

女「別家……?」

女「別家という名前は初めて聞きました」

看護士「そうでしょうねぇ、この呼び方は身内でしか使われませんから」ニコ

女「……別家という家はどこに 看護士「はい、点滴終了です。お疲れ様でしたぁ~」

女「あ……」
女「……心無しか、体調も良い気がする」

看護士「それはただのプラシーボ効果ですよ」
看護士「これから、熱は引いていくと思いますが、お薬を出しておきますので三食毎食後に服用してくださいね」

女「はあ……ありがとうございます」
女「って」

女「薬はどうやって処方したんですか?」

看護士「……独学です」ニコ

女「……そ、そうですか…はは」ハァ

――…

女「……あれから大分、熱が下がって落ち着いてきたな…」

女「今日は看護士さんにお礼に行かないと…」

女「……手土産はあった方がいいかな」
女「ロリに頼んでお酒を分けてもらおうか……」

女「……」
女「……そうだ、そういえば看護士さんが言っていたな」

女「『別家』という家にメイドとしてお世話になっていると…」
女「メイドを雇えるほど裕福な家……」

女「……よし」

女『今日は――…』

①看護士さんにお礼をしに行こう
②『別家』を調べて回る

安価>>610

1

女「お礼をしに行こう」
女「『別家』さんについては今度でも良いだろうし」

女「なんなら看護士さんに直接聞いた方が早いかもしれない」

――…

看護士「あっ、お酒ですか?」

女「私も太鼓判を押す美味しいお酒です」

看護士「ありがとうございます」ニコ
看護士「私、すこしお酒にはうるさいんですよ?」クス

女「そうなんですか?」
女「……ああ、それと」

女「『別家』さんというお宅の事についてなんですが……」

看護士「言えません」ニコッ

女「っ」
女「ああ、なにも詮索しようとしているワケではなく……どういったお屋敷なのかなぁ、とちょっとした興味本位なので」ハハ

看護士「興味本位で生き物って死んじゃうんですよ?」

女「……は、はあ」
女「……それは勉強になりました…」ハハ

看護士「……はい」ニコ

女「では、話を変えましょう」
女「看護士さん相手だから少しは聞きやすいのですが……」

看護士「?」

女「その……前に、この村の風土病について聞いた事はあるんですけど」
女「……どちらにせよ、どこかにいる男性と交わらない事には子供は授かれない。そうですよね」

女「この村ではどうやって…どこで男性と会っているんですか?」

看護士「……」

看護士「……う~ん…」

看護士「……そうですねぇ」

看護士「……」

看護士「今はまだ、知らない方がいいかもしれませんね~」

女「……」

女『……すみません』

①そこを教えてください!
②それと別家さんについてですが……

安価>>630

2

女「別家さんについてですが……」

看護士「う~ん……」
看護士「こういうのは初めにキチンと教えておかないと食い下がられますものね……」

看護士「これ以上は聞かないでください」ニコ

女「……」

看護士「……」ニコ


女「……」

看護士「……」ニコニコ


女「……わかりました」
女『では……』

①先ほどの話を詳しく
②別家さんについてですが……

安価>>641

食い下がれる安価があることに驚きが
安価st

女「別家さんについてですが……」

看護士「…………………………」

女「……」

看護士「…………………………」

女「……」

看護士「………次は、ありませんよ」


女「……」コク


女『わかりました』

①別家さんについて、聞かせてください
②やめておきます

安価>>647

1
とりあえず

女「別家さんついて 看護士「わかりました」

女「……」

看護士「観念しました」ハァ
看護士「こんなにしつこい人は初めてです……」

女「……ありがとうございます」
女「では……」

看護士「……そうですね」
看護士「じゃあ、付いてきてもらえますか?」ニコ

女「? はあ……」

看護士「不肖ながら私が道案内させていただきます」フフ

女「無理言ったみたいで……すみません」ハハ

――…【高台の建物】

女「ここは……」
看護士「見たことはありませんか?」

女「いや……遠くから見たことはありますけど…」
女「……ここって」

看護士「さあ、入りましょう」

ガシッ

女「っ……少し待ってくれませんか?」看護士「どうしてですか?」ニコ
グイッ

女「ここは立ち入り禁止区域ですし……」

看護士「ここまで来たんですから、後悔はしないようにしましょうね」ニコ
グイグイグイグイ

女「……いやっ、ちょっと待…」
ギィ…

女「……待っ…」
ズルズルズルズル…

ギィ…


…………バタンッ!!

――…
女「……真っ暗だ」
女「看護士さん! 看護士さーん!」
クス   クス…

女「? 誰かいるのか??」
『女さん、別家について聞きたかったのでしたよね?』

女「……はい…」
クス…     クス
『"別家"とは、酒蔵三家であるポニテさんとロリさん…』
『……そして残りの一家、それが私が"別家"と呼び、お世話になっているお宅です』

女「……どうして、それをここで教えたんですか」

『う~ん、そうですねぇ』
『冥土の土産というモノでしょうか』

クス…   クスクス…
女「……どういうこ 『ほら…』

『……なにか、――…聞こえてきましたよ?』

女「?」


ダン…  ダン……


     ‐END‐

〇●●〇〇〇〇●〇〇〇〇〇●〇〇〇〇〇〇◆◇☆


――…
女「っん~」ノビ

女「今日も一日働いた働いた……」
女「ん?」


金髪『~~家が…』
ポニテ『……ですけど…』
ポニテ「……あら?」

女「あ……どうも」ペコ

金髪「こんばんは。まだ夕暮れ時ですが…」
金髪「それと今の会話……聞こえていましたか?」
女「? いや……」

金髪「……そうですか」
金髪「仕事帰りですか女さん。精が出ますね」ニコ

女「おかげさまで……」ハハ
女「それと、隣の方は……」

金髪「ああ、紹介が遅れてすみません。彼女はポニテさんといいます」
ポニテ「……」ペコ

女「……どうも」ペコ…

金髪「こちらは件の漂流者の……」

ポニテ「……貴女が…」ニコ

女「……噂は耳に入っているようで」フム
女「二人はどうしたんですか?」

金髪「ああ……」
金髪「釣りの方を…ポニテさんと二人で」ニコ

女「釣り……?」
女「あっ、釣れてますね」

金髪「大漁です。ですから機嫌が良くて」

女「ほほう……では今ならなにかお願いすれば聞いてもらえるかもしれませんね」

金髪「そうかもしれませんね……」ニコ

『あら……金髪様、ご無沙汰しております』

金髪「……ああ」
金髪「看護士さんも、仕事帰りですか?」

看護士「いえ……」
看護士「少し、高台の方へ掃除を……」ニコ

女「……?」

                  ____
          ____ ..::/     \  
        /     \  ─    ─\      ___
.      /  ─    ─ \ .;・))  (・..)) ヽ     /      \
     /   ((・.))  ((.・,)) ヽノ(、_, )ヽ    |  / ―   ―  \  
    |       ,ノ(、_, )ヽ    |-=ニ=-   / /  ((;・;)  ((・.;))  ヽ
     \     -=ニ=-   /:.      <  |     ,ノ(、_, )ヽ     |
    ノ            \⌒ ̄ ⌒⌒~ \    -=ニ=-    /
   ~⌒ ⌒ ̄⌒ ⌒ ̄ ⌒⌒~         >        <

                   \    /⌒ ⌒ ̄⌒ ⌒ ̄ ⌒⌒~

    ――      l   ‐┼― ‐┼― l _l_
       ー―  ト―  | ⌒  rー、  |  _|
   ―‐―       l    / ー  _ノ レ (ノヽ
             __   ヽ、

          ┌┐|__|  |   _/_ 
          ├┤|_|_ |_   /   ヽ |    ヽ
          ├┤|  ヽ    ノ / _|    |      |
          └┘レ  \, /  (_ノヽ  |/      !

意識が振っとんでいました
投下します

女「集会所の……」
看護士「はい。集会所で看護士をやっております」ペコ

金髪「そうだ女さん。酒蔵三家のお酒を呑んだことはありますか?」
女「ええと、ロリさんの家の……」
金髪「はい、あそこのお酒は呑みやすくて美味しいです」

ポニテ「では、うちの吟醸も一度振る舞いたいですね」ニコ

女「ということは……」
金髪「ポニテさん。彼女も酒蔵三家の一家です」
金髪「そして……」チラ

看護士「……」

金髪「こちらの看護士さんがお世話になっているお宅が残り一つの…」
金髪「……名前は失念してしまいましたが」
看護士「……」

金髪「そう恐い顔をせずに」ニコ
金髪「大丈夫ですよ、少し気分が良いだけです」

看護士「……」
看護士「では、私はこれで」ニコ
金髪「ああそうです」ポン
金髪「よければ女さんを招待してみては…」

金髪「……名前は思い出せない"あの人"のところに」ニコ
看護士「……金髪様…」
金髪「……ですから、そう恐い顔をしないでください」ニコ

金髪「女さんも、呑んでみたいですよね? "酒蔵三家"一番のお酒を」ニコ

女「……」
女「そう……ですね」チラ

看護士「……」ジロォ

女「……」タラ
女「気のせいか睨まれているような気が…」ヒソ

金髪「問題ありません、ただ値踏みみたいなものです」
金髪「それに……睨まれているとしたら私の方だと思いますし」クス

看護士「……」
看護士「金髪様がそうおっしゃるのなら。従いましょう」

金髪「……仰々しいですよ、肩の力を抜いてはいかがですか?」
金髪「看護士さん」

看護士「……そうですね」
看護士「看護士の間は朗らかな心持ちでいないと…」ニコ

ポニテ「……むぅ」
ポニテ「私の前で他の三家を一番と言いますか……」ムム

看護士「それでは……参りましょうか」ニコ

女「今からですか?」

看護士「?」キョトン
看護士「ああ、そうでしたね…」

看護士「……では、お伺いします」


看護士『何時の時間帯をご希望でしょうか』

女『……』

①朝方
②正午
③今から

安価>>857

女「朝方の方が……」

看護士「……朝方…」
看護士「それは…そうですかぁ残念です」ニコ

女「(残念そうには見えないけど)」

看護士「私の方こそ、先入観で早とちりしてしまいました」クス
看護士「……それでは、明日の朝方。メイドがお出迎えにあがらせていただきます」ペコ

看護士「ごきげんよう」ニコ

――…

金髪「……」

女「金髪さん?」

金髪「…………いえ」
金髪「個人的に、女さんは悪運が強いと思っていたのですが…」

女「はぁ……」

金髪「それは悪運が強いというより、悪い事を回避するという意味かもしれないと思いまして」ニコ

女「……?」

女「そういえば…」
女「……メイドさんが迎えに来てくれるとの事でしたが」

ポニテ「あそこは家政婦さんを雇っていますので……」ニコ

女「すごいですね…」
女「……では、私はこれで失礼します」ペコ

スタスタ…


……

金髪「……」

ポニテ「どうして、あんなことを?」

金髪「……」
金髪「狙った魚を釣るのは難しいということです」

ポニテ「……ああ、それと」

ポニテ「酒蔵三家一番はうちのお酒ですから」ニコ

金髪「あら……言葉のアヤです、怒らないでください」フフ

――…

八重歯『は?』ポロ…

女「というわけで、明日少し出掛けてくるから」パク

八重歯「……」
八重歯「よし、少し落ち着こうか」フゥ

女「それは私が? 八重歯が??」

八重歯「主に私がだ」
八重歯「……朝方、か」

女「? なにか不都合があるのか??」
女「一応仕事には早めに行くようにするけど」

八重歯「いや……それは良いんだ」
八重歯「いや良くもないが…」

八重歯「……」
女「八重歯?」

八重歯「……ああ」
八重歯「わるい、少し考え事をしていた」ハハ
女「まったく……顔にご飯粒を付けてなにを神妙な顔をしているんだ」

八重歯「……親の心子知らず、ってやつだな」ウーン

女「最近はどちらかというと私が八重歯の面倒を見ているって感じだけどな」ハァ

時間の都合上ここまでです
立て直す時にはこの√の始めから安価込みで最新のレスまで投下していきます

ある√を見ないと特定の別のある√には進めないようになっています
例えば現在の√は前回の√の安価が無ければ見られていないというわけですね

忍者Lvリセットが無ければ今週土曜の夜か日曜日に立てます
乙です。

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