鳴「私も携帯が欲しい」(70)

霧果「駄目よ、あなたまだ中学生じゃない。必要ないわ」

鳴「でも榊原君は持ってる」

霧果「また榊原君?本当に好きなのね…毎日毎日、榊原君榊原君って」

鳴「別に好きとか、そういうのじゃない」

鳴「一生のお願い」

霧果「…仕方ないわね。買ってあげるわ」

鳴「そう。それはよかったわ」

~翌日・屋上~

鳴(榊原くん、まだかなぁ…)ソワソワ

鳴(あ、榊原くんみっけ!渡り廊下歩いてる…)

鳴(気付けっ、気付けっ、こっちに気付けっ!)



恒一「…ん?」

勅使河原「どした?」

恒一「あ、見崎さん…」

鳴(危なかった…もう少しで目が合っちゃうところだった)

鳴(でもこれで榊原くんは私に気付いた…)

鳴(来てくれるかな…)


恒一「ちょっとごめん」

勅使河原「お、おいサカキ!」

ガチャッ

恒一「いた…」

鳴(き、来た!どうしよぉ…ど、どうしよぉ!)

恒一「こんなところで何してるの?」

鳴「私には近寄らない方が、いいよ?」

恒一「えっ…?」

鳴(何言ってるんだろ私…ばかばかっ!私のばかっ!)

恒一「何で近寄っちゃいけないの?」

鳴「今のは、冗談」

恒一「はぁ、さいですか…」

鳴「榊原君。ちょっと携帯電話見せてくれない?」

恒一「え?別にいいけど…はい」

鳴「ありがとう」

鳴(なるほど…○○の会社で××の機種か)

恒一「見崎さん、何メモってるの?」

鳴「なんでもない」

恒一「そう…」

えっ持ってんの?

くっそ騙された!!

鳴(ついでに榊原くんの番号とアドレスも…)メモメモ

恒一(何書いてるんだろう…)

鳴「ありがとう、返すね。はい」

恒一「あ、うん」

~携帯ショップ~

鳴「ここのこの機種が欲しいの」

霧果「えーと…あった、これね」

鳴「そう、それ」

霧果「これ、くださいな」

店員「へい!」

鳴「♪」カチカチ

霧果「あら、早速榊原君の番号登録してるの?」

鳴「覗かないで」

霧果「いいじゃない」

鳴「よくない、あっちに行ってて」

霧果「はいはい」


鳴「メール…送ってみようかな」

ヴーッヴーッ

恒一「ん?」

パカッ

Sub:見崎です

本文 突然ごめんなさい。
   携帯買ったから、その報告。
   何で榊原君のアドレスを知っていたかって言うとね、
   何だろ…勘?
   急に私の頭の中にふわーっと、
   榊原君の番号とアドレスが舞い降りて来たの。
   決して盗み見たとかじゃないから。安心して。


恒一「み、見崎さん…?」

鳴(ドン引きされてたらどうしよう…)

~♪

鳴「きたっ!」

Sub:無題

本文 何だか良く分からないけど、
   とりあえず見崎さんのアドレス登録しといたよ


鳴「//」

~屋上~

鳴「榊原君、携帯見せて」

恒一「いいよ」

鳴「…」カチカチ

鳴(電話帳に赤沢泉美の名前がある…)


鳴(不愉快。消しておこっと)ピッピッ

ワアアあああああああああああああああああああああああああああ

見崎鳴「気をつけて、もう始まってるかもしれない」見崎鳴「気をつけて、もう始まってるかもしれない」 - SSまとめ速報
(ttp://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328500295/l50)
鳴「榊原君が見えていないのを逆手にクラスの女子にHな事を始めた」ttp://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1328594648/l50
アナザーSSスレはすぐ落ちる印象

恒一「あれっ赤沢さんのメモリーが消えてる!?」

鳴「それは残念だったわね」

恒一「くっそぉ…」

鳴「諦めが肝心よ、榊原君」

恒一「あれ…沙苗さんのメモリーまで消えてる…!」

鳴「そう言うこともあるよ」

恒一「何でだ…」

鳴(榊原くんに近づく女はすべて排除しとかなきゃね…)

鳴「榊原君。私の番号教えておく」

恒一「う、うん」


鳴(これで榊原くんは私と繋がった…)

鳴「…」

霧果「どうしたの?携帯の前で正座して…」

鳴「ほっといて」

霧果「変な子ね…」

鳴(まだかな…)

2時間後

鳴(まだ…来ない)

鳴(恥ずかしがってるのかも知れない…ふふっ榊原くんたら、カワイイ)

鳴「私からかけようかな」


トゥルルルッ

恒一「ん?見崎さんか」

恒一「もしもし」

鳴『…』

恒一「あれ?もしもーし」

鳴『…』


鳴(どうしよう…話の内容考えてなかった…)

恒一「おーい…」

鳴『あ、あの…』

恒一「あっ見崎さん?どうしたのこんな時間に」

鳴『最近ではね、温暖化の影響で北極の氷が溶けだしてるみたいなの』

恒一「…え?」

鳴『それでね、北極にいるクマが困ってるんだって』

恒一「ふ、ふ~ん…そうなんだ…」

鳴『…』

恒一「えっ?」

鳴『…切るね』

恒一「えっちょっと、見崎さん?」

プーップーッ

恒一「一体何を伝えたかったんだ…?」


鳴「榊原くんのことを考えるだけで、私の心も温暖化…。伝わったかな…」

霧果「伝わってないと思う」

鳴(んー……榊原くんとキスしたいなぁ)

鳴「榊原くんとキスしたい」

霧果「すればいいじゃないの」

鳴「そんな勇気ない」

霧果「まず、告白してみたら?」

鳴「んー…恥ずかしい」

霧果「それじゃあ一生榊原君とキスできないわよ?」

鳴「それは、嫌」

赤沢「…」

赤沢母「どうしたの?携帯の前で体育座りなんかしちゃって」

赤沢「彼氏からの連絡がこないのよ」

赤沢母「あれ?泉美に彼氏なんていたんだ?」

赤沢「厳密には彼氏じゃないわ。クラスメイトよ」

赤沢母「全然違うじゃない…」

赤沢(何で電話よこさないのかしら…昨日教えたばっかりなのに)

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