苗木「暴走族なんて最低のクズだ」大和田「んだとこらあああっ!」 (238)

ダンガンロンパの初SSです

・パラレル設定
・キャラ崩壊
・誤字脱字
・たまに安価

色々不手際は有ると思いますが
そんなんでもいいぜ!と言う方は
お付き合い下されば、幸いです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383415212

大和田「んだとっテメエッ!!!」

苗木「最低だから最低だって言ったんだよ、どうせ君も群れなきゃ何も出来ないクズなんだろ」

朝比奈「ちょ、ちょっと君」

大和田「ウラアアアッ!」ボコォッ

苗木「グハッ!」ドサー

大和田「ナメてんじゃねえぞコラァアアッ!」ウマノリ

石丸「うわあっ、や、止めたまえ!」ガシッ

朝比奈「さ、さくらちゃん」

大神「うむ、下が硬い床では後頭部の衝撃を逃がせぬから危険だ。止めるとするか」

江ノ島「え~、面白くなってきた所なのにぃ~」

不二咲「ふ、ふぇえええ、喧嘩はやめてよぉおお~!」><

セレス「……まったく、二人とも子供ですわね」

山田「あわわ、少年漫画的展開ですが、とても殴りあった後仲直りするようには見えませんぞ」

腐川「ヤ、ヤ、ヤバン……ヤバンなのよアンタ達……」ガクブル

十神「……フン、下らんな」

霧切「はい、化膿止めよ、一応これも飲んでおきなさい」

苗木「ありがとう……イテテッ」シミッ

霧切「……苗木君、どうしてあんな態度を取ったの?」

霧切「大和田くんが自己紹介するまでは、あんなに人懐っこくて」

霧切「こんな状況だっていうのに、他の人を思いやるほどの気遣いを見せていたのに」

霧切「なのに、イキナリあの態度はおかしいわ」

苗木「それは……」

 僕はイキナリ見覚えの無い校舎の中で目が覚めて
 とても不安だったけど、教室に行ったら同じ境遇の皆が居て
 仲間が居ることで僕はほんの少し気が楽になったんだ。
 何も解決していないけど、それでも仲間が居るって事はとても心強かった。

 けどそれも、アイツの一言で吹き飛んだ。

大和田『俺の名は大和田紋土、超高校級の暴走族だ!』

 ゾクリッとした。
 あの事が脳裏によぎり、そして一瞬間を置いて
 偉そうに、そして誇らしげに暴走族なんて言っている
 この男がどうしても許せなく思えた。
 そして僕は、気が付かないうちにその感情を吐き出していた。

苗木『……暴走族なんて最低のクズだ』

大和田『……あっ?』

大和田『んだとこらあああっ!』

 ピンポーンパンポーン♪

?「皆さん、今すぐに体育館に集まってください」

?「うぷぷぷ、遅れたら大変な事になるから急いだ方がいいかもね~」


苗木「何だこれ?誰かふざけてるのか?」

霧切「言い方はふざけているけど、何かを知ってそうな口振りだわ」

霧切「何か手掛かりが手に入るかもしれないし、行ってみましょう」

苗木「うん、そうだね」

 僕と霧切さんが体育館に入ると、もう既に他の皆は全員居た。

大和田「……チッ」

苗木「……」

舞園「あの~、苗木君ですよね。同じ中学だった」

苗木「……舞園さん」

舞園「良かった~、知ってる人が居て」

苗木「けど、僕なんかの事なんかを覚えていてくれたなんて……」

舞園「もぉ~、なんですかそれ~!私がそんな薄情な人間に見えるんですか」

苗木「ご、ごめん、そんなつもりじゃ」

舞園「うふふ、冗談ですよ。怒ってなんかいません」ニコッ

苗木「あははっ、まいったな~」

舞園「でも、こんな状況で知り合いに会えてホッとしました」

 僕も同じだった。
 さっきまでのささくれ立った感情はとっくになりをひそめ
 何も分からない状況だというのは変わらないのに、もう既に
 彼女と会話することで、楽しい気持ちになっていた。

?「うぷぷぷ、仲良き事は美しきかな。皆さ~ん注目しちゃってくださーい♪」

 その独特の声に、皆が振り向いた。

モノクマ「うぷぷぷ、僕はモノクマ、この学園の学園長で~す!」

 そこに居たのは白と黒のツートンカラーの熊のぬいぐるみ……らしき物体。
 モノクロのクマだから、モノクマなのか?

モノクマ「今からオマエラにこの学校、この絶望学園の"コロシアイ生活"の説明をしようと思います」

 その後に聞いた話しは、全てが信じられなかった。

 僕達は全員ここに閉じ込められ、そしてここから出て行くには
 誰かを殺さなければいけない……誰にも知られずに誰かを殺さなければいけないなんて
 そんな馬鹿な事を説明されたのだった。

大和田「おいテメー、何処に行く気だ」

十神「フン、俺は一人で行動させてもらう」

石丸「待ちたまえ、こんな時こそ皆で協力して行動をしなければいけないはずだ!」

十神「お前らもさっきの話を聞いたはずだ」

十神「なら既にヤル気になっている奴がいてもおかしくない」

十神「その可能性を考えられないほど馬鹿なのか?」

石丸「……そ、そんな事あるはずが」

腐川「だ、誰よ!誰かそんな事、か、か、考えているわけっ!?」

 皆が皆を見た。
 そう、皆出会ったばかりの相手ばかりなのだ
 信用も信頼も、出会ったばかりのこの状況で出来るはずがない。

 体育館は静まり返ったままだった。
 そして数秒後、十神君が立ち去る足音だけが、高く高く響き渡った……。


不二咲「……ぐすん、……いやだよぉ……帰りたいよぉ、……ううっ」

 初日、つまり昨日は結局、皆ショックが抜けきれなかったようで
 殆どの人が自分の部屋に篭もり、僕も夜に一回食堂に行ったきりで
 その時も、他の皆とは会釈だけで会話はしなかった。

 しかし、一晩寝て少し落ち着いたようで、
 今は皆、落ち着いた顔をしている。
 良い事だ。
 たとえ空元気だったとしても、そう出来るだけの余裕が有ると言う事なのだから。


石丸「やあおはよう!苗木くん!」

苗木「おはよう、皆」

霧切「おはよう苗木くん」

セレス「グーテンモルゲンですわ苗木くん」

舞園「苗木くん、よかったら一緒に朝食を取りませんか?」

苗木「ありがとう舞園さん」

舞園「では苗木くんは朝食を選んできて下さい。私はその間にお茶を入れてきますから」

舞園「苗木くんは、朝は熱い緑茶が好みでしたよね?今入れてきます」

苗木「えっ?なんで知ってるの?」

舞園「私、エスパーですから♪」

苗木「えええっ!?」

舞園「冗談ですよ、同じクラスになった時、苗木くんがそう言ってたのを覚えていただけです」ウフフッ

苗木「なんだそうだったのか。でも、舞園さんて記憶力が良いんだね」

苗木「単なる同級生の僕の好みなんかを覚えているなんて」

舞園「うふふ」

霧切「……」

 僕は皆と、特に舞園さんとお喋りをしながら朝食を取った。

 その後、食堂には皆集まり朝食を取った。

霧切「ねえ皆、このまま脅えていては何も始まらないわ」

霧切「皆で手分けをして、校内を調べてみましょう」

石丸「良い提案だ!霧切くんの言う通り、皆で協力しようじゃないか!」

葉隠「それに賛成だべ!俺の占いは3割当る!」

腐川「そ、それって、7割外れるってことじゃないの……」ブツブツ

十神「フンくだらんな、俺は一人でやらせてもらうぞ」

霧切「あら、超高校級の御曹司と言うわりには先が見えてないのね」

十神「なんだと貴様!」

霧切「貴方がいくら優秀でも、一人で調べるのと全員で調べて互いに情報を交換するのと」

霧切「その二つでどれだけ情報量に差が出るか、分からないわけじゃないでしょ」

十神「……チッ」

セレス「ですが、それには一つだけ問題がありますわ」

山田「それはなんですかなセレス殿?」

十神「フン、決まっている。それぞれが自由に行動すれば」

十神「それだけ殺人のチャンスが生まれると言う訳だ」

朝比奈「な、なんでそういう事を言うのよ!」

セレス「ですが、それが現実ですわ」

苗木「それならペアを組んだらどうかな?」

十神「なるほどな、あのヌイグルミの言う事を信じるなら」

十神「共犯には何のメリットもない」

十神「お互いに監視しあえば、少しは安全性が保たれるという訳か」

十神「やる事は決まったな、おいソコの……付いて来い、捜査に行くぞ」

腐川「えっ?わ、私ですか!?」

十神「さっさとしろ」イラッ

腐川「は、はいぃいっ!」ダッ

朝比奈「じゃあ、私は……さくらちゃん一緒に良いかな」

大神「うむ、よろしく頼むぞ朝比奈」

 そして、皆それぞれにペアを組んで。

不二咲「……えっと、その」

 不二咲さんが、オロオロしている。声を掛けようかな。

大和田「チッ……そこのチビっこいの、付いて来い、一緒に行ってやるよ」

不二咲「う、うん、ありがとう大和田くん」

霧切「苗木くん、そろそろ行きましょうか」

苗木「あ、うん」

舞園「あの苗木くん、私も【あぶれちゃったんです】、一緒に良いですか?」

桑田「えっ?舞園ちゃん、俺が一緒に……」

舞園「じゃあ行きましょうか苗木くん」

葉隠「憐れだべ桑田っち……一緒に捜査するべ」ポンポン

桑田「……」

 そして僕達は移動出来る範囲を出来るだけ丁寧に調べた。

霧切「もう12時を過ぎてしまったわね、食堂に行きましょう」

苗木「う~ん、でも正直言うと、あんまり食欲無いんだよね」

舞園「駄目ですよ苗木くん。たとえ食欲が無くても」

舞園「こういう時こそちゃんと食べて体力を維持しないといけません」

苗木「そうだ、そうだね……うん、こういう時こそ前向きに行動しないとね!」

 それだけが僕の唯一の取り得なんだから。

 そして僕達が食堂に行くと。

大和田「んだとコラァアアッ!」

セレス「下品だから下品と言ったまでですわ」

不二咲「ふ、二人とも、喧嘩は止めてよ、ぼ、僕達は仲間なんだから」

大和田「ああっ、俺に説教しようってのか!」フリカブリ

不二咲「ヒッ!」

石丸「止めたまえ二人とも!」

山田「流石は超高校級の風紀委員!そこに痺れる憧れますぞ!」

石丸「今のはセレスくんが悪いが、だが大和田くん、君もイチイチ怒り過ぎだ」

大和田「アアッ!?」

石丸「すぐに怒るのは君が弱いからだ」

石丸「そのすぐに暴力に頼るのが証拠だ!自分が根性無しだと言っているようなものだぞ!」

大和田「んだとコラッ!【俺は弱くなんかねえ!】、兄貴の後を継いだ俺が【弱いはずがねえんだ!!!】」

石丸「なら証明をしてみせたまえ!」

大和田「上等だ!おい不二咲、一緒に来て証人になれ!俺が勝つところのな!」

石丸「ふん、何をする気か知らないが、勝つのはこの僕だ!」

 そう言って、3人は何処かに出て行った。

 ああ駄目だ。
 ……彼には関係無いと分かっているのに、平常心ではいられない。

霧切「大丈夫苗木くん、顔色が悪いわよ?」

苗木「ああ、なんでもないよ……大丈夫」ネットリ



 そして僕は昼食をとった後、午後は葉隠君と一緒に探索をした。

葉隠「なあ苗木っち、戸籍と臓器を売る気はないべか?」

葉隠「俺なら高く買ってくれる業者を紹介出来るべ!」

苗木「ハハッ……遠慮しておくよ」



 そして夕食。
 こんな状況に陥っても、人間はお腹が減って
 そして、ご飯があればちゃんと三食食べるものなんだよな。
 いや、食べて体力を付けなきゃいけない。
 この学校から抜け出すために、今は出来る範囲でも良いから努力しなきゃいけないんだ!

石丸「はははっ!兄弟はキップが良いな!」

大和田「当たり前だぜ!だが兄弟の根性こそ流石だったな!」

不二咲「ふふふっ♪」

腐川「な、なんなのよ、この変わりようは……き、気持ち悪いわね」

山田「ふひひひ、リアルベーコンレタスとは、誰得ですかねえ」ボソボソ

腐川「!?」ピキーン

十神「……くだらん」

 こうしてみれば、大和田くんも普通の高校生に見える
 いや、僕が勝手にフィルターを付けて見ていただけなのかもしれない。

 暴走族に誇りを持っている彼を、僕が好きになる事は無いだろうけど
 けど、関係無い彼に突っかかっていかずに
 普通に対応できるようにしないと……
 そうしなければいけないのかもしれない。
 不二咲さんが言うように、僕たちは仲間なのだから。

霧切「……苗木くん?」

 夜:食堂。

苗木「……」コーヒーズズッ

?「苗木くん」

 その時、僕に声を掛けてきたのは……。

安価+2
1:霧切響子
2:舞園さやか

※何故、暴走族を嫌っているかを打ち明ける。

深夜だし、人居ないかな?

ありがとうございます!
舞園版、書いてきます!

舞園「苗木くん」

苗木「ああ、なんだ舞園さんだったのか。考え事をしていたからビックリしちゃったよ」ハハッ

舞園「あの……私に何かが出来るわけじゃないけど、もし」

舞園「もし、話をして楽になれる事でしたら、話をしてくれませんか?」

苗木「…………うん、ありがとう」

 僕は、ポツポツと話し始めた。

苗木「実は、僕は父さんと血が繋がってないんだ」

苗木「いや、その事自体はいいんだ、単なる前振りだからね」

苗木「それに、一緒に暮らしてまだ間は無いけど、今の父さんはとても良い人だって分かってるしね」
舞園「……」

苗木「僕が暴走族を許せない理由は、前の父さんの事が切欠なんだ」

苗木「僕の父さんは、暴走族を殺して死んだんだ」

苗木「ハハッ、何を言っているか分からないよね。だったら逆に、僕が暴走族に恨まれる方だもんね」ネットリ

 ……僕の実の父さんは、運送業をやっていたんだ。

 父さんは自分の会社を立ち上げたばかりで、あの日も深夜の仕事を率先してやっていたんだ。

 これは荷運びの為に一緒に同乗していた、社員さんが見た事なんだけど

 二台のバイクがこっちに、父さん達に向って走って来たそうなんだ
 だけど急に一台が、対向車線を走り出して……
 そして運転していた父さんは思いっきりハンドルを切ったんだけど、間に合わなくて……。

 その後は同乗してた社員さんも記憶に無くて、起きたら病院に居たそうなんだ。
 けど、結果を見れば明らかだったんだ。

 突っ込んで来たバイクの搭乗者は死に、そしてハンドルを切った父さんも
 バイクにぶつかった後に、壁に突っ込んで気を失って
 そしてその時に内臓が出血してそうなんだ……。
 あははっ、全部、又聞きばっかりの話でゴメンね。

 舞園さんは、何も言わずに首を振った。

 お医者さんの話では、すぐにじゃなくても
 1時間に以内に誰かが救急車を呼んでくれれば
 父さんの出血程度なら、命を取り留めてた可能性が高い、そう言われたんだ。

 だから、大和田くんには何も関係無いって分かっていても
 父さんが死んだ原因を作ったバイクに乗っていた暴走族
 そして、事故があったのを分かっていたはずなのに逃げ出した暴走族!

 その事が頭にあったから、大和田くんが自慢げに暴走族って言うのを聞いて
 思わずあんな事を言っちゃったんだ。
 ほんと、彼には悪い事をしたと思うよ。

 まあ、後は関係無いけど
 さっきも言った通り父さんは運送会社を設立したばかりだったんだ。
 だから、父さんが死んで残ったのは莫大な借金だけ
 母さんは、まだ学生の僕と妹をちゃんと普通の学生として過させる為に
 自己破産した後に、今の父さんとすぐに再婚したんだ。
 まあ、最初は色々思ったけど
 一緒に暮らしてみて、良い人だってのが分かったから
 今ではちゃんと父さんって呼べるような間柄になったから
 そこでは不幸になってないから大丈夫だよ。

 えっ?その暴走族の名前?
 それがさ、母さんが絶対に調べちゃいけないって言って
 それで、僕は調べなかったんだ。
 薄情だと思うだろ?

 けど、その時は父さんが死んだ事で妹がまいちゃって
 引き篭もりみたいな状態になってたんだ。

 それに、相手はかなり大きな暴走族だったらしいんだ
 だから母さんも、変に情報を持って僕達兄妹が襲われやしないかって
 心配だったんだと思う。
 僕も、妹の事を考えたら、それが一番だって納得したしね。
 母さんは、警察も絶対に家に入れないで自分がが警察署に出向いたりして徹底していたな。

舞園「良いお母さんだったんですね」

 そうだね、僕たちにとっては超高校級の母親って所かな。

苗木「ありがとう。話しをしたら、少し気が楽になったよ」

 ガタッ。

苗木「うん?」

 あれ?何か音がした?


舞園「苗木くんは座ってて下さい。私が見てきますから」

苗木「ゴメンね、舞園さん」

 キョロキョロ。

舞園「誰もいませんでした」

苗木「そっか、ちょっと神経質になって音に敏感になってたのかもしれないね」

 ダダッ!


(ハァハァハァ……クソ!マジかよ!)
(……俺は!俺は兄貴だけじゃなくてアイツの親父まで殺してたって事か!)
(しかも、あの時俺が逃げずに救急車を呼んでいれば、助かったなんて、―――俺は、俺は!)



石丸「やあ兄弟、こんな時間にどうしたんだい」

石丸「兄弟も寝る直前にお風呂に入る派なのかな?はーっはっはっはっ!」

大和田「……」

石丸「……どうした?大丈夫か兄弟?」

石丸「僕に出来ることがあるのなら、なんでも言ってくれ」

大和田「俺は……俺は……」


安価+2

1:全てを話す
2:こんな事兄弟にも話せない

やはり需要は無かったかww
寝ます、おやすみなさいませ!

石丸「……なるほど、そういう事か」ギュッ

大和田「……もう、どうしていいか分かんねぇんだ……どうしたらいいんだ…………兄貴ぃ、助けてくれよぉ……」

石丸「大和田紋土ォオオオオッ!」

大和田「」ビクッ

石丸「僕だったら、今すぐにでも苗木くんに全てを話して謝るだろう」

大和田「……そうか、やっぱりそれが」

石丸「だがしかし!それは僕の場合だ!」

大和田「!?」

石丸「警察も居ないこの状況では、誰かが罰を決めてくれるわけでも誰かが罰を与えてくれるわけでもない」

石丸「大和田紋土!君が、君自身の考えで決めるしかないだ!」

大和田「……」

石丸「……僕が謝りたいって言ったのは、一見潔く見えるかもしれない」

石丸「しかし穿った見方をすれば、僕はただ単に全てを話して楽になりたいだけなのかもしれない」

石丸「そして、超高校級の風紀委員の僕がこんな事を言うのもおかしいが」

石丸「今のこの学校には、守らなければいけない社会秩序なんて何もない」

石丸「だからこそ自分で自分を律して、自分で決めなければいけないんだ」

石丸「僕に言えるのは此処までだ。君が後悔しない選択を選ぶことを切に願うよ……兄弟」

大和田「……」ギュッ


(俺は……俺は……)

おはようございます
そしてこんな誰得SSを読んでくれた皆さんに感謝。

大和田くんと苗木くんは、それぞれ一回
大きな安価がある予定です。
舞園さんも、ヒロインから真ヒロインへの安価が……あるかも?

 モノクマのDVD!DVD!攻撃

腐川「そ、そんな……それじゃ私は何処に帰れば良いっていうのよっ!」

十神「黙れそこの雌豚!」

朝比奈「め、めすぶた……って十神、女の子にそんな事!」

十神「フン、全員同じ状況なんだ、そんな事も分からずに喚く奴など豚で十分だ」

腐川「……白夜様に豚って言われちゃった♪……えへへっ♪」トローン

大神「なんだこの気は!?……面妖な」

舞園「……」ガクガク

苗木「舞園さん、大丈夫?顔が真っ青だよ」

舞園「な、苗木くん……私、……私」フラッ

苗木「ま、舞園さん!」ダキッ

 舞園自室

舞園「……あ」

苗木「起きたんだね舞園さん」

舞園「ここは、……私の部屋?」

苗木「ごめんね、舞園さんが気絶して、それで保健室も空かないから此処に」

舞園「……苗木くんが?」

苗木「あっ、確かに運んだの僕だけど、ルームキーを制服から取ったのは朝比奈さんだよ!」

苗木「ぼ、僕は体をまさぐったりなんかしてないからね」アセッアセッ

舞園「……ふふっ、そんな事は疑ったりしませんよ」ニッコリ

苗木「よ、よかった~」ホッ

舞園「それに、苗木くんだったら私……」ボソッ

苗木「うん?何か言った?」テンネン

舞園「な、なんでもありません」///

苗木「うん?えーと、この篭の中に清涼飲料水とバナナとかの消化の良い物を入れて置いたから」

苗木「もし良かったら食べて。それじゃ今日はゆっくりと休んでてね」

舞園「もう、……行っちゃうんですか?」

苗木「ゴメンね、皆はもう探索してるから、そろそろ僕も行かないと」

舞園「そうですね、探索頑張ってください」

苗木「じゃ、行ってくるね。くれぐれも起き上がって無茶しちゃ駄目だからね」

舞園「わかりました。苗木先生の言う通りにします」ウフフッ

 バタンッ。






(……皆が、今まで頑張ってきたグループの皆が居なくなるなんて

 もう戻る場所が無いなんて、……そんな、そんな事があるはずがない。

 どうにかして、確かめないと……そうしないと私……

 …………ワたシが、壊れてシまう前に……早く、確かメなイと)

苗木「さて、午後は誰と調べようかな?」


安価+2

大和田以外の誰か二名。
※もし誰かと二人っきりにしたい場合は
名前の他に、理由を書いてくれると助かります。

 えーと、皆は今何処に居るんだろう?

?「…………」ボソボソ

 あっ、誰かの声が聞こえた。
 よし、合流させてもらおうっと。

苗木「おーい、ちょっと待って……って、舞園さん!?」

舞園「あっ、苗木くん」

江ノ島「苗木く……なーんだ苗木か~、お昼ぶり~」

苗木「ちょっと駄目だよ舞園さん!さっき倒れたばかりなのに出歩くなんて」

舞園「うふふっ、実はアイドルって体力勝負なんですよ」

舞園「倒れたり具合が悪くても、それでもステージに登るなんてザラですからね」ニコッ

苗木「そうかもしれないけど、今そんな無茶をしなくても!」

舞園「心配してくれてありがとうございます……けど」

舞園「一人で居ると、何もしないで居るとあのDVDの事ばかりが頭に張り付いてきて」

舞園「……不安で不安で」

苗木「……舞園さん」

江ノ島「アーア、こっちは無視ですかー、無視してイチャコラですかー……ハァ……」ウグッ

 一階:倉庫


江ノ島「苗木!苗木!レーション!レーションがあるよ!」

苗木「う、うん」

江ノ島「知ってる?レーションってのは元々は配給食って意味だったんだけど」

江ノ島「今ではもう、野戦食、戦闘食って意味で広がっていて、軍人が食べる食料、特に缶詰を」ペラペラ

苗木「そ、そうなんだ(江ノ島さんって軍人オタクなのかな?)」

江ノ島「ちょっとコッチ来て、苗木に似合う迷彩色のパーカーがあるよ!」グイグイ

苗木「うわっ、引っ張らないでよ」

舞園「……」ムカッ

舞園「苗木くんには、そんな下品な柄は似合いません」

舞園「えーと……ホラッ、こういうオレンジとかの可愛いくてカッコ良い色が似合うんです!」フンスッ

江ノ島「うん、確かに可愛い……ハッ!?」

江ノ島「い、色は確かに似合うけど、そんなアイドルぶりっ子な柄は男の子にはどうかな~?って私ちゃんは思うなー☆」

舞園「普通の男の子ならともかく、苗木くんなら似合うから良いんです!」

江ノ島「だったら迷彩でもいいじゃない!【超高校級のギャルのお墨付きだよ!】」

苗木(ううっ、恥ずかしいから、もうやめてくれよぉ……)///

苗木「そう言えば、なんで江ノ島さんは舞園さんと一緒に居たの?」

苗木「確か、他の人と一緒に探索に行ったと思ってたけど」

江ノ島「ああ、その事か~。不二咲と石丸と一緒に行動してたんだけど」

江ノ島「私がちょっと不二咲きゅんにちょっかいを掛けたら、石丸の奴が本気で怒っちゃってさ~」

苗木「なるほど、それでソコから逃げ出して来たと」

江ノ島「ビンゴ!そう、そして一人でブラブラしてたら舞園と出合ったのよね☆」

舞園「私も一つ分かりました」

江ノ島「?」

舞園「江ノ島さんの様な方は、好きな子ほど苛めたくなるそうです」

舞園「だから、江ノ島さんは不二咲さんが好きなんですよね。まるっと分かっちゃいました」ニッコリ

江ノ島「ハァ!?な、何言ってるのよ!」

江ノ島(苗木君の前でそんな事言うなんて酷いよぉ~。……あっ、けど今は盾子ちゃんの体だから。……ううっ、けどそれでも誤解されたくないし)

舞園「大丈夫ですよ、私も苗木くんも回りに言触らしたりしませんから」

江ノ島(だから、苗木くんに誤解されたら意味が無いんだってばー!)

舞園「私と苗木くんだけの秘密にしておきますね。ね、苗木くん」

苗木「へ?……あ、うん、言触らしたりはしないよ」

江ノ島「だから違うって言ってるでしょー!」





 モニター前

?「……ハア、やっぱり姉ちゃんは、絶望的に残姉ちゃんだなあ」

?「やっぱり、処分するしか使い道はないのかな~?」

 その日の夜

 安価+1が、挙動不審だった。

※苗木以外ならモノクマだろうと誰だろうとOK

ありがとうございます!
構想練ってくるので、ちょっと遅くなるかも。
寝ちゃったらごめんね><

後の展開は舞園さん問題
そして事件→学級裁判 で終わる予定です。

場合によってはそこに行き着くまでに
バッドエンドになるかもしれませんが、ご了承くださいませ。


なんで枕園さん死んでしまうん?

お兄さんもそこで死んでるのにそれほったらかして逃げるのはさすがに違和感あるような

腐川「……」キョロキョロオドオド

十神「何をキョロキョロしている!目障りだぞ貴様!」

腐川「びゃ、白夜様!ススススススイマセン!」

十神「なんだ?貴様【臭いぞ】?この匂いは……」

腐川「スイマセエエエエン!臭くてスイマセンンンッ!!!」ガシャン

 腐川さんが何度もお辞儀をすると、彼女のスカートから何かが落ちて
 大量の金属音が鳴り響いた。

 ――カチャン。

十神「これは、鋏か?」

腐川「―――ヒッ!」グルンッ

十神「貴様、何故このような大量の鋏を持っている!」

?「オイオイオイ、そんな大声で叫ばなくたって聞こえてるちゅーの」

十神「腐川?」

?「けど、美少年の金切り声……ン~ッ!これはこれでグゥウウウウットでデリシャスだわ♪」

十神「鋏……そして、解離性人格障害!もしや貴様は!」

ジェノ「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~ン!」

ジェノ「巷で噂の超有名人!ジェノサイダー翔とはアタシの事で~~~~~す!」

朝比奈「じぇ、じぇのさいだーしょうって、さ、さ、殺人鬼じゃん!な、何冗談言ってるのよ!」ガクブル

ジェノ「ところがどっこい嘘でも夢でもないんだなコレが、ギャハハハハハッ☆」

山田「か、解離性人格障害ですと!いわゆる二重人格ですな」

山田「つまり、次の瞬間には僕の事を『ひふみお兄ちゃん♪』と言ってくれる人格が出てくる可能性も!」

ジェノ「そ」

セレス「そんなもの出てくるわけねえだろ!空気読んで発言しろ!このビチグソがあああっ!!!」

ジェノ「まあまあセレスちんも、この笑顔が素敵な殺人鬼の顔に免じて、ひふみんを許してあげてよ」

セレス「……殺人鬼の割りには寛容ですのね」

ジェノ「まあ、アタシとひふみんの仲というか」

ジェノ「萌えないクソ[ピザ]に時間を取られたくないってのが、本音と言うか……ギャハハハハッ言っちゃった☆」

苗木「」ポカーン

霧切「……ふう、事情を聞くのは落ち着いてからの方が良さそうね」

霧切「まあ、彼女からまともに情報を聞き出せるかどうか、わからないけど」

ジェノ「ねえねえ白夜さまぁ~ん」

十神「なんだ、何か用があるのならハッキリ言え!」

ジェノ「アタシに白夜さまを殺させてください><」

十神「なっ!?」

ジェノ「キャー!言っちゃった、言っちゃったわ!」///

十神「ふざけるな!そんな事、了承出来るわけがあるまい!」

朝比奈「さ、さくらちゃん」

大神「心配するな、大丈夫だ朝比奈よ」

大神「ジェノサイダー翔とやら、我が見てる所で、殺しなどさせはせんぞ」

ジェノ「あらあらあら~さくらちゃんか~」

ジェノ「う~ん、流石のアチシもさくらちゃん相手じゃ分が悪いかな~……なんちって♪」

 その後も騒ぎは数十分続き、食堂の閉まる深夜時間まで、その騒ぎは続くかに思えた。

 だがしかし、騒動は希代の殺人鬼なんかより
 もっともっと、嫌な方向へと進んで行った。
 もちろん、それを演出したのはアイツだった。

すいません、次からメル欄にちゃんと[saga]と入れる事にします。

>>50
ちょっとまぎらわしい書き方でしたね
舞園さんは必ずは死にません
今の所は、死なない可能性の方が高いです。

>>51
1をやったのがかなり前なので、設定とかうろ覚えなんですサーセン><
それで、お兄さんの事を絶対にばれたくないとか言ってた気がしまして
それなら、原作の時も逃げたんじゃないかなーって勝手に思ってました。
ちーたんの強さに嫉妬して犯行に及んだのも
大和田くんのいざという時の弱さ故なのかなーと思ったり。

まあ、パラレルと言う事で許してもらえるとありがたいです。

モノクマ「まったくガッカリだよ」

十神「なっ、何時の間に!?」

モノクマ「せっかく動機を与えてあげたのにコロシアイを実行しないオマエラにガッカリ」

モノクマ「だけど、それ以上に君にはガッカリだよ」

モノクマ「せーっかく翔くんがサツジンを犯そうというのに、それを止めるだなんて」

大神「……」

モノクマ「君は自分の役割を分かっているのかな?」

モノクマ「ねえ、内通者の大神さくらさん?」クビカシゲ

大神「……」

苗木「えっ?」

朝比奈「えっ?」

 皆同じ気持ちだったと思う。
 まさか、有り得ない。
 例え他の誰が裏切ったとしても、あの大神さんが裏切るなんて……そんな事有り得ない。
 そう思っていたはずだ……けど、僕らは出合ったばかりで
 そして、互いの事情なんてまるで知らなくて。

大神「……皆、スマナイ」

朝比奈「……嘘、……嘘でしょ、さくらちゃん」サァー

モノクマ「うぷぷぷぷっ、本人が認めているのに何が嘘なのかな~?」

モノクマ「先生は、諦めが肝心だってなんども言ったと思うんだけどあ~」

葉隠「うるせーべ!お前の授業を受けた事なんて一度もねーべ!!!」

モノクマ「あちゃ~!それを言ったらお仕舞いよ~」

十神「……フン、先ほどジェノサイダー翔の殺人を止めたのにガッカリしたと言ったな」

モノクマ「そうです!その通りです!先生はまにゅふぇすとは守るタイプなのです!」

十神「つまり大神は、俺達の中に入って、コロシアイをスムーズに行わせるリード役といった所か」

モノクマ「……ちらりん」チラチラ

大神「そうだ、その通りだ」

朝比奈「そんな、そんなはずがないよ!」

朝比奈「【さくらちゃんに、そんな事をする理由なんてないじゃない!】」

モノクマ「うぷぷぷっ、なんでそんな事が言い切れるのかな?」

モノクマ「例えば、【人質が取られているとしたら】、君が知っている優しい優しい大神さくらちゃんでも、裏切り者になりえるんじゃないのかな~?」ブレイク

朝比奈「……そ、それは」パリーン

大神「……スマナイ朝比奈」

モノクマ「あらあら可哀想に、大の親友だと思っていた相手が」

モノクマ「本当は薄汚い裏切り者だったなんて、悲劇ですねー最悪ですねー、本当っに絶望的ですねー」

モノクマ「これはもう、ここいらで惨劇が起きちゃってもおかしくないくらいですよね~♪」

苗木「それは違うぞ!」

モノクマ「……ハァ、たまたま抽選で当っただけの能無しの苗木くん、君かー」

モノクマ「良いところなのに、空気読まないんだねー君は」

苗木「さっきモノクマ、おまえ自身が言ったじゃないか」

苗木「【人質が取られているとしたら】ってな」

モノクマ「はぁ?だからどうしたの?」

苗木「高校生の女の子が人質を取られて、そして裏切りを強要されたんだ」

苗木「そんなのまともな人間なら、しょうがない事だって、当たり前だって思うはずだ!」

苗木「いや、逆に可哀相だとすら思うよ、【皆だってそうだろ!】」

桑田「ううっ、確かに字面だけ見ると、まあその通りなのかな?」

葉隠「けどよぉ……実際に脅されてるのがオーガだと思うと」チラッ

朝比奈「なんて事言うのよ!このクズ!この葉隠!」

葉隠「ちょっ!俺の名前は差別用語じゃないべ!」

セレス「確かに『この葉隠!』なんて、人間だったら言われたくないですわね」

セレス「私も条件付でしたら、苗木くんの側にベットしても良いと思っております」

霧切「条件?」

セレス「大神さんの、その圧倒的な武力を使わないように出来るのなら、です」

霧切「そんな事は無理ね、たとえ倉庫にある紐で縛ったとしても、貴方は納得しないわよね?」

セレス「そうですわね、大神さんなら大きな鎖でがんじがらめにしてやっと、少しは安心出来るといった所でしょうか」

朝比奈「そんなの鎖があったとしても、さくらちゃんにそんな事、私がさせないよ!」

十神「フン、茶番だな。俺は失礼させてもらうぞ」

苗木「十神くん待ってよ!もうちょっとだけ付き合って、お願いだ!」

十神「お前はさっき、モノクマのセリフを引用していたが、都合の良いところだけ使うつもりか?」

苗木「えっ?」

十神「モノクマは、人質が居ると言った」

十神「なら、その人質が囚われている限り。大神は決して安心出来る相手ではないと言う事だ」

 十神くんはそう言って、去って行った。
 僕には、彼を引き止める言葉は、何も言えなかった。

書き溜め終了。
続きはまた今度……で
読んでくださっている皆さんありがとうございます!

時々ウィークポイントみたいなのがあるのはなんなんだ?

>>60
裁判で使えそうなのを、適当に囲ってます
けど、安価次第なので実際に使うかどうかは運です。

例えば、十神が腐川に関して感じた【匂い】とか
いつもの風呂に入っていない匂いとは別の匂いを感じたとか
良い弾丸になりそうとか思ってたりします。

ああコトダマだったか

>舞園「あの苗木くん、私も【あぶれちゃったんです】
ここで苗木が「それは違うよ!」って言うの想像しちまって勝手にウィークポイントに見えてしまってた

ジェノ「ヒャハハハハッ、面白そうだから見守っていたけど」

ジェノ「やっぱり、まーくんより白夜さまよね、おっさき~☆」ビュン
 白夜さま~!
 十神くんに続いて、腐川さんも出て行ってしまった……。

桑田「そうだよな……やっぱ、自分の命が優先だよな……」

葉隠「そりゃそうだべ、こんな確立の低い賭けに自分の命を賭けるわけにはいかないべ」

朝比奈「そ、そんな事っ」

セレス「ふむ、葉隠くんのわりには良い事を言いますわね」

セレス「確立の大小は単なる目安ですが、理由も無いのに低い目に張るわけにはまいりませんわ」

苗木「……セレスさんまで」

セレス「申し訳ありません、私正直者ですから」

山田「ううむ、拙者はマイノリティですが、自分の命までマイナージャンルに賭けたくはないですな」

 皆が、皆の心が、バラバラになっていくのが
 まるでスロー写真の様にハッキリと見えた……
 そんな、そんな気がした……。

 ―――絶望、……僕たちに残されたのは、それしか無いのだろうか?

「俺は賭けるぜ……」

苗木「えっ?」

大和田「俺は苗木を信じる!そして苗木の信じる大神を信じる!」

 えっ?なんで大和田くんが僕を?

大和田「テメェラも、今のままでいいのかよ!黒幕の野郎に好き勝手にされて、それで許せんのか!」

大和田「俺は嫌だね、あの野郎に一発入れてやるまでは死んでも死にきれねえ」

大和田「だが、俺は何をやっていいかなんかワカラネエ、自慢じゃねえが頭が悪ィからな!」

大和田「だから俺は苗木を信じる事にした!文句ある奴ァ表に出ろ!」

大和田「ぐうっ!」

石丸「だが、僕もとてもとても兄弟に賛成だ!」

石丸「モノクマは僕達に自主的に殺人をさせようとしている」

石丸「ならば逆だ!僕達は、苗木くんの言う通り自分達を!仲間を信じようじゃないか!」

石丸「それこそが正義というものだろう!!!」イシマル!

大神「……」

不二咲「ぼ、ぼくもそれに賛成だよ」

不二咲「僕はよわっちくて、何も役に立たないかもしれないけど、けど……」

不二咲「気持ちだけは皆と一緒が良い、皆と一緒に外に出たい!その為なら何でもするよ!」

苗木「……みんな」

霧切「フッ、これ以上は蛇足ね」

大神「……くうっ、スマヌ。………………だが、ありがとう皆」ボロボロ

朝比奈「……さくらちゃん」ブワッ

>>残姉ちゃん
今の所は生存率は低めですね
大神さんに限らず、第三者が介入すれば……。

>>64
サーセンw
【あぶれちゃったんです】は
突っ込み待ちのギャグとして【】使いましたw

基本的に、あんまり突き詰めてないで
後で使えるかも~的なノリで書いてます。



関係無いですが、男性キャラでは
石丸、不二咲が好きなので、ついつい優遇してしまう事があるかもしれません。
まあ二人とも、苛めても輝くキャラなので、逆もありですがw

石丸「ふふっ、表に出れないからこれだけ困っていると言う事を忘れたのかな兄弟?」

大和田「ぐうっ!」


ゴメン>>67の頭に↑を追加で。

苗木「そうだよ、こんなに超高校級の皆が揃っているんだ!」

苗木「コロシアイなんて馬鹿げた事じゃなくて、正しい事に」

苗木「希望に向って力を合せれば、絶対に僕たちは絶望に勝てるはずだよ!」

大神「皆、ありがとう……皆の意気に応える為にも」

大神「我はこの身を投げ打ち、刺し違えてでも黒幕に一矢報いてみせようぞ!」

葉隠「何を、言ってるんだべ?オーガは狂っちまったべか?」

葉隠「自分が死んじまったら、何にもならないべよ???」

大神「フフッ、そうかもしれん。だが、ここまで言ってくれる御主等に返せるものなど」

大神「我にはもう、その位しかないのだ」

苗木「【それは違うよ!】」

大神「ぬぅっ!?」

苗木「間違っている、それは絶望的に間違ってるよ!」

大神「だがしかし!」

苗木「君の親友の朝比奈さんを見てみなよ」

大神「ぬっ!?……あ、朝比奈?な、何故泣いておるのだ!?」

朝比奈「だって、だって……さくらちゃんが」

朝比奈「自分を犠牲にするような事を……言うから……ぐすんっ」

大神「だがしかし、我にはそれがうらいしか、皆に報いる方法が」

苗木「そこが絶望的に間違っているだ!その考え方がね!」

大神「!?」

苗木「もし朝比奈さんがそんな事を言ったらどう思う?」

苗木「もし朝比奈さんが、モノクマ相手に刺し違えるなんて言ったら、大神さんはどうする?」

大神「そんな事はさせぬ!我が力付くでも……ハッ!」

苗木「そうだよ……大神さんですら絶望してしまう、後悔してしまう事を」

苗木「大神さんは朝比奈さんにしようとしてたんだよ」

大神「我は……我は……なんて事を!」

苗木「朝比奈さん、君の【希望】を言ってあげなよ」

朝比奈「……さくらちゃん、……私はね……」

朝比奈「私は、皆一緒に……他の皆も、そしてさくらちゃんも誰も欠ける事無く」

朝比奈「皆一緒に、このコロシアイ生活から抜け出したい!」

大神「……朝比奈」

苗木「分かってもらえたよね、大神さん」

大神「ああ、我は自分の事ばかりで視界が狭くなっていたようだ」

大神「もう二度と情けない姿など見せぬ!希望の為に進むと誓おう!」

葉隠「その通りだべ!黒幕なんかに絶対に負けないべ!」

セレス「ですが、人質の件も解消されてませんのに、このまま大神さんを野放しにしますの?」

山田「うっひゃー!こんな空気を読まない発言、相当心臓が強くないと言えませんぞ!」

山田「そこに痺れる、流石に憧れないですぞ~!」

葉隠「だけど、セレスっちの言う通りだべ!問題は解決してなかったべ!」

朝比奈「……葉隠、あんたやっぱりサイテー」

大神「もうモノクマの言う通りにはせぬ、我は希望の為に戦う事を決めた」

大神「……と言っても、裏切っていたのは事実だ、信じてもらえなくても仕方が無いだろう」

霧切「大神さんは一人にならずに、朝比奈さんとずっと一緒に行動、寝る部屋も同じにする」

霧切「これ位が、今出来る現実的な対応じゃないかしら?」

セレス「…………まあ、それ位が落とし所ですわね」

苗木「セレスさん、じゃあ!」

セレス「もちろん警戒はします、ですが必要以上に警戒するつもりもありません」

セレス「抜くべき時は抜いて、張るべき時に全力を尽くすのが一流のギャンブラーというものですから」

山田「デレたあああああ!セレスたんがデレましたぞおおおおおお!!!」

セレス「誰がツンデレチョロインだ!!!ふざけた事言ってんじゃねえぞ、このクソデブがああああ!!!」

桑田「俺は頭悪いしな、皆がそれで良いって言うんならそれで問題無いぜ」

苗木「……みんな」グスッ







舞園「………………」

 私は、……皆が一丸になっている時に
 私はなんて事を考えているんだろう。
 今なら、今の混乱している状況なら
 簡単に殺せるんじゃないかなんて……バレずに卒業出来るんじゃないかって
 そんな事を考えてしまうなんて……私は……。

 けど、誰かが犠牲になってさえくれれば
 モノクマさんの卒業っていうのが、どんな状況かは分からないけど
 けど、外に出れば、助けを呼ぶ事が出来るかもしれない
 外に出れば、グループの皆の状況も分かるし
 皆の、苗木くんの家族の安否とかも調べる事が出来る。
 いえ、外に出なければ、助けを呼ぶ事なんて出来ないじゃないですか!

 あはははっ!分かってる分かってるんですよ?
 今私が考えている事は単なる自己防衛に過ぎないって
 人を殺す事に対しての、言い訳に過ぎないって事は分かってるんですヨ?

 けど、今を逃したらチャンスはもう無いのかもしれないって
 皆を閉じ込めて、そして爆発するぬいぐるみロボットを
 作るような相手に、逆らうだけ無駄なんじゃないかって
 思い通りに行動しなければ、簡単に殺されてしまうんじゃないかって
 そんな……そんな言い訳ばかりが、頭の中をグルグル駆け巡ってしまうんです。

 ああ、私はどうすれば……どうすればいんですか
 助けて、たすけてください……タすケてくだサい、……ナえぎくん。

うーん、安価選択肢まで進めたかったけど
実際に書いてみると、結構難しいものですなあ。

苗木「えっ?」

舞園「あの、気のせいだとは思うんですが」

舞園「誰かに見張られている様な気がして……」

舞園「それで、一日だけでいいので、苗木くんと部屋を交換して貰えないかと」

苗木「うん、もちろんオッケーだよ」

苗木「皆は信用出来るけど、モノクマが何かしてるかもしれないもんね」

舞園「そ、そうですね」ズキン

苗木「それじゃ交換するけど、絶対に誰が来てもドアを開けちゃ駄目だよ」

舞園「はい、もし来たのが苗木くんでも絶対に開けません」ニコッ

苗木「ネームプレートは僕が交換しておくね。じゃあ、また明日」バタンッ


舞園「…………」

 これで、一番の難所はクリアです
 後は、ポケットに入れたメモに桑田くんが気付くかどうか……
 そして、そのメモを見た桑田くんが、この部屋に来るかどうか……。

 ふふっ、まったく回りくどい賭けですね
 本当に望んでいるのなら、メモを直接渡して
 そして、スポンサーにするような媚びた笑顔の一つでも見せれば
 それだけで、確実だったでしょうに……
 私は、この賭けに負けたいと思っているのかもしれません。

 けど、もう決めた事です。
 桑田くんがこの部屋に来るのならば……私は……。

 もうそろそろ、メモに書いた時間です……。
 桑田くん……桑田くんが来たら……私は……。
 このベットの布団の中に隠した包丁、これで……。

 申し訳ない、悪い事をしている……そんな事は判っています
 けど、全ては心を上滑りするだけで
 私の心の中では、外の事が……
 今まで一緒に頑張ってきた皆の事が……
 アイドルとして自分の事……それだけでイッパイなんです……

 あはははっ、私ってば本当に最低です。

 ………………
 
 …………
 
 ……

舞園「……来ないの……かな」

 約束の時間から5分が経ちました。
 その事にホッとしている自分が居て
 私は、そんな自分に心底安心しま―――えっ?

 インターホンは鳴っていません。
 そして完全防音のこの部屋は、外の音は聞こえません
 ですが、何か違和感を感じて、私は違和感の方向
 扉に目を向けました。

 すると、扉が微かに揺れています。
 この頑丈な扉が揺れている、つまりは何かが激しくぶつかっている?

 どうしよう、開けるべきなのかな?
 もしかしたら、インターホンが壊れて
 それで、桑田くんが扉を叩いているのかも……。

 私はそう考えた時に
 さっきまで桑田くんが来なくてホッとしていた癖に
 まだ"計画"を諦めていない自分が居る事に、愕然としました。


舞園「…………」



 ……何時までも迷っていても意味が有りません
 あの世界、……芸能界では貪欲にチャンスに喰いつかない人間は
 取り残されるだけなのですから……。

舞園「……よしっ」

 ガチャッ。
 私は意を決してドアを開けました。

舞園「……えっ?」

桑田「んだテメエ!邪魔すんじゃねえ!」ガッ
苗木「駄目だ!今日は帰って、明日話をしよう!」ダキッ
桑田「ウゼエんだよ!ちゃんとこのメモを見やがれ!」
苗木「モノクマの罠かもしれないだろ!」


舞園「……苗木くん?」
 馬鹿な、……馬鹿な私でも理解出来ました。
 苗木くんは、部屋を交換してくれるだけではなく
 この部屋の前で、私が居る部屋の前でずっと番をしていてくれたのです。

舞園「や、止めてください!」ダッ

桑田「へ?舞園……ちゃん?」
苗木「舞園さん、出てきちゃ駄目だよ」

舞園「ゴメンなさい、ゴメンなさい」

桑田「……えっと」???

舞園「ゴメンなさい、明日、明日必ず話しをしますから、今日は帰って下さい。お願いします」ペコリ

桑田「お、おう……舞園ちゃんがそう言うなら……」トボトボ

苗木「舞園さん、出てきちゃ駄目じゃないか!」





舞園「……苗木くん、話があるんです」

舞園「………………一緒に部屋に来てくれますか?」

どうしてこうならなかった

苗木「……そう……なんだ……」

舞園「……はい」

 舞園さんは、全てを話してくれた。

 閉じ込められたと判ってからずっと無理をしていた事。
 あのDVDの内容、そして今まで人生の全てを捧げてきたアイドル活動
 そして一緒に頑張ってきた仲間たちの安否。
 考えれば考えるほど、深く暗い粘つく闇に沈んでしまうような恐怖。

舞園「私が外に出れれば、他の皆を助けるチャンスも……
 いえ、これも言い訳ですね……私は自分の為に、
 ただ早く全てを確かめて楽になりたくて」



舞園「…………桑田くんを殺そうとしたんです」


苗木「それは……」

 それは違うよ!
 ……そう言えれば楽だったろう
 けど、全てを理解して、そして受け入れようとしている舞園さんを前にして
 そんなおためごかしは……言えなかった。


舞園「……」

苗木「……ありがとう」

舞園「……えっ?」キョトン

苗木「こんな言い難い事を、言ってくれてありがとう」ニコッ

舞園「……苗木くん」

苗木「それだけ、僕を信用してくれてるって事だよね、ともて嬉しいよ」

舞園「……私こそ、……私なんかに、そんな優しい言葉を…………」

苗木「ちょ、な、な、泣かないでよ!」アタフタ

舞園「……クス」

 けど、もちろん信用や信頼をしてますけど
 それだけじゃ無いんですよ。
 何時かわかって下さいね……ねっ、苗木くん。

>>86-88
ありがとうございます
読んでくれる人が居て、ほんとありがたいです。



あと、もう一個平行して書いているので
舞園「苗木くん争奪トーナメントですか?」苗木「えっ???」
良かったら、こちらも楽しんでいただけたら幸いです(巧妙なステマ)。


 禍福はあざなえる縄の如し

 これは、誰が言った言葉なのだろうか?
 ずっと不幸続きの人も居れば
 幸せな家庭に生まれ、幸せなまま死んで行く人もいる
 幸せと不幸は表裏一体などではないのだ。

 もし幸不幸を確率で現せるとしても
 世界のどこかで連続で六の目が連続で百回出たとして
 自分にとって六の目が出るかどうかは、他人など関係なく
 何時だって六分の一にしか過ぎないのに……。





 苗木「舞園さんと話しをした二日後……―――――が死んだ……」

安価募集です
苗木くん以外の誰かでお願いします。

死んだのは……【安価+3】だった。

えらく唐突にしんだな

これは予想外w
安価ありがとうございました。

>>96
俺の書き方が
死人>動機>犯人>お話し&トリック
という考え方なんで、誰が死ぬか決まらないと書けないんですよね。


 ――次の日、食堂。


苗木「……本当に良いの?」

舞園「うん、……決めた事だから」ギュッ

 ガヤガヤ。

 ソレデネ、サクラチャン
 ナンドモイワセルナ、ダカラオマエハ
 ゼッタイダベ!3ワリハアタルベ!
 3ワリハ、ゼッタイジャネエダロウガ


舞園「あ、あの皆さん!」

朝比奈「うん?」

十神「ん、何か情報でも手に入れたのか?」クイッ

舞園「あ、あの……」ギュウウッ

苗木(頑張れ、頑張れ舞園さん!)

舞園「お、お昼に集まって貰えないでしょうか……」

舞園「今居ない人にも声を掛けて、全員が集まったら……そしたら……」



舞園「……皆さんに、告白したい事があります」


十神「なんだそれは、居ない奴には後で言えばいいだろうが
 この俺を待たせるなぞ言語道断だ、今言え!」

舞園「……そ、それは」

 喉がひり付く……上手く声が出せない……。

舞園「お、お願いします……み、皆が揃った時に……おね、お願いします……」

十神「貴様、俺様の言った事が理解出来んのか!」

苗木「十神くん!」

「「!?」」

苗木「僕からもお願いするよ、少しだけ待ってあげてくれ……頼む、お願いだから」

十神「……フン、元々貴様等がどうだろうと
 俺は自分のスケジュール通りに行動するだけだ。
 昼には食堂で食事を取る……舞園の願いなど関係なくな」フンッ

苗木「ありがとう十神くん!」

舞園「ありがとうございます……他の皆さんも、よろしくお願いします」

 ――舞園自室前。

苗木「大丈夫?」

舞園「大丈夫では無いですけど、……自分が撒いた種ですから」

苗木「やっぱり、付いていようか?」

舞園「……いえ、今ここで苗木くんに縋り付いてしまったら
 全員が揃った時に、『告白』出来なくなってしまいます。
 だから……1人で大丈夫です」

 例え大丈夫じゃなくて、大丈夫にならなくてはいけないんだ……。

 苗木くんはこれからも助けてくれるだろう、優しくしてくれるだろう
 だけど、離れなきゃいけない、人を殺そうとした私は、それを苗木くんにまで被せるわけにはいかない。

 だから、この恐怖も、泣きそうな寂しさも、耐えて……そして慣れなければいけない……。

舞園「では、また後で……」ガチャッ



苗木「…………」

残姉さんは、多分捜査開始の前後が危ないかもしれません
今のところ問答無用ではなく、安価で決める予定……です。一応。

苗木「……お昼まで、どう過そうかな」

安価募集
安価+1

1、【指定】で十神くんに会う。

2、【指定】で腐川さんを見掛ける。

【指定】の中に入る場所は↓以下の
一覧からお選び下さい。


■学校1F

1:体育館 2:体育館前ホール
3:女子トイレ 4:男子トイレ
5:購買部 6:玄関ホール
7:教室1-A 8:教室1-B
9:視聴覚室

※保健室は未開放という設定でお願いします。


■寄宿舎1F

1:食堂 2:厨房 3:倉庫 4:大浴場
5:脱衣場 6:ランドリー 7:女子トイレ 8:男子トイレ
9:トラッシュルーム 10:山田の部屋 11:葉隠の部屋 12:桑田の部屋
13:大神の部屋 14:朝日奈の部屋 15:不二咲の部屋 16:腐川の部屋
17:舞園の部屋 18:苗木の部屋 19:霧切の部屋 20:石丸の部屋
21:大和田の部屋 22:十神の部屋 23:江ノ島の部屋 24:セレスの部屋
25:サウナ

すいません、1か2どっちかを選んでもらうように書かないと分かり難いですよね
このスレは、安価がズレタ場合は、↓直下優先で行く事にしてます。

安価ありがとうございます『腐川&食堂』、了解しました。
まあ、バレバレだとは思いますが、次の日フラグです……。


苗木「……」

苗木「そう言えば喉が渇いたな、食堂に行って何か飲もう」


 午前中:食堂。


 ドンッ。
 食堂に入った僕は、何かとぶつかってしまった。

 ガシャン。

苗木「イテテ……」

腐川「きききき気を付けなさいよぉおお!」

 僕がぶつかったのは腐川さんだった。
 腐川さんは文句を言いつつも、僕に背中を向けて何かをしていて、そして

腐川「……ううっ」

 お腹に何かを抱えるような仕草で、食堂を小走に出て行った。

苗木「あっ、……ぶつかった事、謝るの忘れてた。
 うん、次に会った時に謝ろう」



 僕はその後、苦いコーヒーを飲み
 そして、舞園さんの事が気になりながら、気もそぞろに探索をして過した……。


 正午:食堂


舞園「……」

 ドクンッ。
 心臓が痛いくらいに鳴っているのが分かる。
 初めてステージに立った時ですら、こんなにも緊張しなかった。

 まるで、断頭台に立つ囚人の気分だ
 いや、気分では無く、……私は本物の囚人なんだ。

 だって私は、…………加害者なんだから。

舞園「……あ、あの」

 皆の、14人分の視線が私に集中する。
 朝の私の様子からただ事じゃないのを感じたのか
 あの葉隠さんですら、軽口を叩こうとはしません。

舞園「わた……し……は……」

 言え、今言わないと駄目だ!
 動け!動いててよ、私の口!


 先日:夜


苗木『僕だったらか……多分、皆の前で告白するかな……』

舞園『……』

苗木『一番怖いのが、隠していて、それが原因で誰かに災難が降りかかる事だから
 なら、自分が嫌われた方が気が楽……かも』

苗木『けど、それはあくまで僕の考え方だよ』

苗木『それにこれは、秘密を持つのが苦しいから
 だから吐き出してしまいたい、そんな僕の弱さかもしれない
 もしかしたら、全てを隠して皆に負担を与えないのが正解なのかも』

舞園『大丈夫ですよ』

苗木『?』

舞園『流石にこんな怖い事、苗木くんに気に入られたいからと言うだけで決められません
 私が……私が一番良いと思う選択を選びますから、だから苗木くんは何も苦しむ必要なんてありません』

舞園『全ては、私が決めなければいけない事なんですから』ニコッ



 そうだ、全て……そう、桑田くんを殺そうとしたのも、私が決めた事だから

 だから、責任は私一人で取らなければいけないんだ!

 正午:食堂


十神「なん……だと!?」

朝比奈「そんな、嘘……、嘘だよね舞園ちゃん」


舞園「……」

 私は焼け付く喉の痛みさえおぼろげなまま、大きく息を吐き、もう一度言いました。

舞園「私は昨日、桑田君を呼び出して殺そうとしました」

 意外なのか、当然なのか
 二桁の人数が居るというのに、呼吸音すら煩わしいほどに静まり返りました。

桑田「……」

 そして、今一番目を背けたい相手に私の目は釘付けになってしまいます。
 桑田くんは、会ったときからずっともっていた、おちゃらけた態度を
 まるで、まるごと落としてしまったかの様に、目を見開いて呆然としていました。

 その後は自分でも言い訳としか思えない内容のオンパレードです。

 何故、こんな事をしたか。
 あのDVDに何が映っていたか、そしてそれを見て、どれだけ恐怖に襲われたか。

 ああ本当に言い訳です、今ならば解りますが
 そんな事、他の人だって同じなのですから。

 そして、私が食堂から包丁を持ち出した事
 苗木くんと部屋を替わって貰い"計画的に殺人を企んだ事"
 それらを包み隠さず話しました。

 ……何万人もの前でコンサートを開いた事もあるっていうのに
 つっかえつっかえで、とても酷い話し方ですけどね。


十神「何故だ?色々と言いたい事はあるが、何故そんな事を話した?
 お前にとってはデメリットしかないだろうが」

舞園「……メリットはあります」

十神「なんだと?」

舞園「私がやった事は、桑田くんに都合の良い事を言って騙せるかもしれません
 しかし苗木くんと……そして監視カメラを通してモノクマが見ていました」

舞園「今の私が言っても、説得力はありませんが、皆の事は信用しています。
 しかし、モノクマの事は信用していません
 いえ、このままモノクマの望むコロシアイが始らなければ
 あの時の私の行動の動画か何を使って、私達に亀裂を起そうとするだろう事は想像が付きます。
 そういう意味では、モノクマの事を信用しています。
 最低最悪のタイミングを使って、人の嫌がる事をするだろうと言う信用をですが」

舞園「だから、人殺しをしようとした私を利用して
 モノクマが人殺しの動機を作るのを防いだ。
 ……そういう意味では、私にとってメリットになります」



十神「……理解出来ん。
 ……貴様はメリットとデメリットの引き算すら出来んのか……まったくもって理解出来ん!」

 十神くんの言葉は、私にはよく分かります。
 私も芸能界で生きて行く為に、そういう風に考えて行動をしていたからです。

 彼に会わなければ、彼がメリット等、大事な事に比べれば
 何の意味も無いと、行動で示してくれなければ、今のように考える事は出来なかったでしょう。


朝比奈「け、けどさ、最後の最後で踏みとどまったんだよね?
 こんな事、改心しなきゃ言えないよ。だから、もうこれでイイじゃん!ね、そうしよ!」

葉隠「でもよぉ……」

山田「ううむ、何と言うか……」

朝比奈「何よ!十神なんて、いっつもコロシアイをゲームだ、ゲームだ言ってるじゃない!
 なら、これくらいの事許してくれたってイイじゃない!」

セレス「ハァ……そういう問題じゃないのですが……」

朝比奈「でも!」

セレス「貴方も水に流せると思いますか?―――ねえ桑田くん?」



桑田「えっ?……いや、そんな事言われても……
 ……急にこんな事言われて……わかんねえ、わかんねえよ……もう、何がなんだか……」



舞園「……ゴメンなさい」



桑田「だからさあ!謝られたって、わかんねえんだよ!
 何でだよ!アイドルなんて嘘だって!ホントは手の触れられない存在だって!
 俺みたいな馬鹿だって本当は分かってるんだよ!
 なんで……なんで……、なんで最後まで、騙してくれなかったんだよぉ……」



舞園「…………ゴメンなさい」ギュウッ


 あの後、セレスさんの提案で
 舞園さんは謹慎と言う事になった。

 ルームキーは僕と朝比奈さんが交代で持ち
 食事などの世話も、僕たちがする事に決まった。

 何故僕が選ばれたのかは、舞園さんが全てを話した為
 共犯になる事は無いだろうとの、皆の判断だった。


苗木「午後は、何を……」


■コトダマ的な何か
【午前中に、食堂で腐川さんとぶつかった】
【舞園さやかは、人を殺そうとした】
【舞園さやかは謹慎中】
【鍵は苗木か朝比奈が持っている】


 安価募集、安価+2
 【指定場所】で【キャラ】に会う(見かける。)

 場所とキャラの二つを指定お願いします
 違うコメントの場合は、↓へと、ズレていきます。

↓指定場所には下記をお使い下さい

■学校1F

1:体育館 2:体育館前ホール
3:女子トイレ 4:男子トイレ
5:購買部 6:玄関ホール
7:教室1-A 8:教室1-B
9:視聴覚室

※保健室は未開放という設定でお願いします。


■寄宿舎1F

1:食堂 2:厨房 3:倉庫 4:大浴場
5:脱衣場 6:ランドリー 7:女子トイレ 8:男子トイレ
9:トラッシュルーム 10:山田の部屋 11:葉隠の部屋 12:桑田の部屋
13:大神の部屋 14:朝日奈の部屋 15:不二咲の部屋 16:腐川の部屋
17:舞園の部屋 18:苗木の部屋 19:霧切の部屋 20:石丸の部屋
21:大和田の部屋 22:十神の部屋 23:江ノ島の部屋 24:セレスの部屋
25:サウナ

※指定キャラじゃない部屋の場合は、その部屋の主が参加します。

ありがとうございます!
不振ですねw裁判で問い詰められそうですねw

思ったんですが、残姉生存はコンマじゃだめなん?


苗木「うっ!(急に尿意が!)」

苗木「何をするにも、まずはトイレだ(ここからなら寄宿舎トイレが一番近いか)」

 タッタッタッタッ……。

 寄宿舎、トイレ前曲がり角。

苗木「(ふぅ、もうすぐだ。流石にこの年で漏らしたくないもんね)」

?「―――」

苗木「ん?……
 (あれは十神くん?女子トイレの前で何をやってるんだ!?)」カクレ

?「―――」
?「―――」

苗木(女子トイレの中に誰か居て、何かを渡されている……のかな?)

十神「……」カツカツ

苗木「(あっ、僕とは逆方向に行っちゃった……そして女子トイレの中に人は、中に戻って行っちゃったか)」

 ブルルッ!

苗木「忘れてた、トイレだトイレ!」ダダッ!




【寄宿舎女子トイレ前に十神が居た】←NEW
【十神は、誰かから何かを渡されていた】←NEW

>>126
コンマだと、こんな感じかな

44:惨殺
14:意識不明の重態
94:九死に一生を得る(喋れるが動けない)
00~29:残姉死亡
30~49:重症
50~99:生存

コンマ以外だと、三択で正解選択肢なら助かる、とか考えてました。


 夜、舞園自室。


苗木「舞園さん、今日は海老グラタンとフランスパンだよ、熱いうちに食べてね」

舞園「ありがとうございます苗木くん」

苗木「いやいや、ただ持って来ただけだからさ、大した事はしてないよ
 それに、こうやって堂々と舞園さんに会いに来れるのは、……ちょっと嬉しいかな」

舞園「苗木くん……///」

 今日の舞園さんの当番は僕だった。
 明日は朝比奈さんと言う風に、皆が許してくれるまで
 一日交代でやる事に決まった。

 ………………
 
 …………
 
 ……

舞園「ごちそうさまでした」

苗木「それじゃ、食器返してくるね」

舞園「はい、すいませんがお願いします」

苗木「……大丈夫?」

舞園「……よくわかりません」

苗木「……」

舞園「だから、一人でじっくりと考えてみようと思います」

苗木「……そっか、……うん、分かった」

 僕は、安易に頑張ってと言うのは違うと思い、一度視線を交し合ってから部屋を出た。


苗木「……ふぅ、もうちょっと頭が良かったら
 気が利いた事でも言えたんだろうけど」ボソッ

 その時。

?「おい」

苗木「うひゃっ!……って大和田君?」

大和田「……」

苗木「あの、……どうしたの?」

 舞園さんの部屋の真横で、待ってたんだから、
 多分、僕か舞園さんに用が有るんだろうな。


大和田「その……特に用はねえんだけどよ……その」

苗木「?」

大和田「何か有ったら言え、俺はお前に協力すると決めたんあだ」

苗木「へ?」

大和田「……それだけだ。
 ……もう一度言うが、何でも協力するから……遠慮せずに言えよ」

大和田「じゃあな」カツカツ

苗木「……」ポカーン

大和田「あ、ありがとう大和田君!」

 僕がそう言うと、大和田くんは背を向けたままだが、手を振って応えてくれた。

ミス
大和田「何か有ったら言え、俺はお前に協力すると決めたんあだ」

大和田「何か有ったら言え、俺はお前に協力すると決めたんだ」

で脳内補正お願いします><

三択はもう、三択が出たら残姉さんの事だってばれちゃったんで
コンマで行こうかなーと思います。

ちなみに、選択肢の一つでは、苗木くんが死ぬ可能性もあったから
そういう意味では、鬼畜だったかもしれません。

意見ありがとうございます、あんまり理不尽は喜ばれなさそうなので
極稀にしたいと思います(←やらないとは言わないチキン体質)。

もう片方のトーナメントが終ったので、そろそろ復帰する予定です
お待たせして申し訳ありません><


苗木「そ、そんな……」

 僕は、全てとは言わないけど、上手く行っているのだと思っていた。

 しかし、目の前にあるのは現実だった……。

 僕の目の前に有ったのは……死体。
 超高校級の文学少女、腐川冬子さんの死体だったんだ……。

『ミナサーン、死体が発見されました~
 寄宿舎倉庫で、腐川冬子さんの死体が発見されました~♪』

 混乱する僕を置いて行く様に、そして追い立てる様にモノクマのアナウンスが終り……
 そして、仲間を疑う為の、犯人を見つけ狩り立てる為の……裁判の為の捜査が始ったのだった。


 朝、これは普通に始った。

苗木「おはよう」

朝比奈「おはよう苗木」

 食堂に入ろうとしたら、朝比奈さんが出てきた。
 昨晩のうちに鍵を渡していたので、これから舞園さんに食事をもっていくのだろう。

 食堂の中に入ると、朝比奈さんに付き合って早く来たのだろう大神さんや
 他にも、石丸君とかがもう既に席に付いて居た。

 そして朝食を取り、その後も普通に過した。

 何時も通り朝食を食べ、何時も通り探索をしたり、お風呂やトイレの掃除を分担して終わらせた……。

 そんな、何時もどおりの日常だったはずなのに……。

 昼食を食べて、二時間後……僕と大和田君は、掃除用具と洗剤を取りに倉庫に向ったんだ……そして、そこには……。

「「……」」

石丸「おい、苗木くんに兄弟、どうかしたのかい?」

 無言で立ち尽くす僕達を掻き分けて石丸君も、それを見てしまう
 そうして三人が確認をして……モノクマのアナウンスが流れたんだ……。

もしかしたら、ギャグに逃げるかも……
まあエタらないように頑張ります。


 大和田君、石丸君、不二咲君、桑田君、十神くん、山田君、葉隠くん
 霧切さん、朝比奈さん、大神さん、セレスさん、江ノ島さん、そして僕と舞園さん。

 つまり、死んで冷たくなってしまった腐川さんを含めて、全生徒が此処には集まっている。

霧切「……最悪ね」

 倉庫は物が有って狭い為、検死役の霧切さんと、知識豊富な十神君だけが中に入っていて
 僕たちは、外でそれを待っている状況だった。

大和田「おい、最悪っつーのはどういう事だ!」

霧切「ふぅ……今すぐに、結果を教えてあげるわ。全部聞けば、何故最悪と言ったのか分かるはずよ」

山田「ど、どういう事ですかな?」

十神「黙って聞け愚民め……諦めるつもりは無いが、これは相当難しい捜査になる。
 だから聞きながら心の準備をしておくだいい」



 ………………
 
 …………
 
 ……


大神「……ふむ」

桑田「おいおい、それってどうしようもねえじゃねえか……」


 それは最初、意味が分からなかった
 しかし、分かってしまうとそれは……僕たちに取って死刑宣告の様な内容だったのだ。


霧切『腐川さんの体を調べた結果判ったのは、死因は背中から刺された傷が致命傷という事
  そして、その傷にピッタリ合うナイフが死体の傍に捨てられていたわ』

葉隠『おう、それで他にはどうだったんだべ』

十神『ナイフから指紋を取ろうと鉄粉を付けてみたが、どうやら指紋は拭取られていたようで何も出なかった』

霧切『……』

セレス『それで、続きは何なんですの?』

霧切『無いわ、それだけよ』

セレス『?』

十神『分かったのは腐川がナイフで殺された事、そして凶器がそのまま捨てられていた……それだけだ』

桑田『はあ?散々脅かしておいて、致命傷と犯行の凶器が見つかりましただ?別に最悪でもなんでもねえじゃねえか』

セレス『……これは』ボソッ

十神『お前等にも分かり易いように言ってやろう』

不二咲『あっ』

苗木『(なんだろう?セレスさんと不二咲くんは何かが分かったみたいだけど?
  僕には、霧切さんと十神くんが、この事件は単純だと言っている様にしか思えないんだよな……)』


十神『この殺人には、何のトリックも何の秘密も無い
  単純に背中から刺されて、殺された……ただそれだけの事件という事だ』

桑田『だからよー、単純ならそれでいいじゃねえか?
  いや、腐川が殺された事は良くねえけど……けど、事件を解決しなくちゃ駄目なんだろ?
  だったら、単純な方が良いじゃねえか、そうだろ?』

セレス『……この事件は単純過ぎます……だから困るんですのよ』

大和田『ああっ?単純過ぎるから困る?意味がわかんねえぞ?』

不二咲『日本の殺人事件の検挙率は95%前後』

大和田『あん?』

不二咲『けどこれは、相当数の不信死などが自殺として処理されている可能性があるかもしれい……けど、それを抜きにしても世界的にはとても凄いと思うよ』

不二咲『けど殺人なんていうのは、理由がある事が殆どなんだ……お金、怨恨……
  何かしら理由が無いのに殺しなんてリスクや、そして精神的苦痛をわざわざ実行しようなんて人は居ない……と僕は思う…………』

大和田『……続けろ』

不二咲『うん、だからね殺人事件の容疑者っていうのは犯人の身近な人間がほとんどなんだ、もしくは犯罪をおかしている犯罪グループとかね』

山田『……あれ?……と言う事はですぞ……』

不二咲『うん、被害者と接点の無い通り魔的殺人の検挙率は知り合いの犯行よりもグッと下がるんだ』

桑田『おいおい待てよ……そんな……』

霧切『ゴメンなさい、だから最初に思わず呟いてしまったのよ……最悪だって』


不二咲『だからこのナイフで刺しただけの殺人って言うのは、誰にでも出来る……つまりだれもが容疑者になるんだ』

セレス『厄介な事この上ないですわね……』フゥ

十神『フンッ、そこも重要だがもっと厄介な理由があるだろう』

不二咲『うん、……一番厄介で霧切さんが最悪と言った理由、それはね』

不二咲『犯人を決める決め手が無いって事なんだ』

桑田『???』

不二咲『密室だったり、トリック殺人だったりすれば、それが綿密であればあるほど、解き明かした時に犯人は絞る事が出来る
  けど、今回みたいに誰でも出来て、誰にも動機がある状況での殺人なら、例え犯人を絞れたとしても確定するのはとても難しいと……思うよ』

苗木『うん、そうだね。……もしかしたら違うかもしれない人を、犯人だって決め付けるのは、事件にも殺人にも慣れていない僕たちにはとても難しいと思う』

苗木『モノクマがどうするかは分からないけど、失敗した犯人をそのままにする優しい奴だなんて……とても思えないし……』


モノクマ「よばれて飛び出てジャジャジャジャーン!皆のアイドルモノクマ先生ですよー」

苗木「モノクマ!」



 モノクマは、僕たちの疑問とする所を余さず答えてくれた……
 もっとも、答えてくれた内容は最悪中の最悪のものだったけど……。



舞園「そ、そんな……裁判に失敗したら……みんな……皆が死んじゃうなんて……」

モノクマ「うぷぷぷっ、それにしても皮肉だよね、"あの腐川さん"が、通り魔的犯行で殺されちゃうなんてね~♪」

苗木(この野郎!)

十神「……」ギュッ

 僕は、その時に見たんだ……
 腐川さんと一番居る時間が長かった十神くん。
 それなのに坦々と行動して、普段からコロシアイをゲームだと言っているのを有限実行しているんだろうけど
 それでも、冷たいなって……もう少し取り乱しても良いんじゃないかって……。

 けど、下を向いて俯いている彼の手が……真っ白になるほど強く握りこまれている事に……爪が食い込んで血が滲むほどに強く強く握りこまれている事に、僕は気付いてしまったんだ……。

こんな感じです……さてさてどうなる事やら……
読んでくれている皆さん、ありがとうございます。
今日は、此処まで。


 "クロ"……つまり、犯人を見つけられなければ全員死んでしまう。
 それを聞いた僕たちは、必死になって証拠を探した。

 けれど、結局、何も見つからなかった……。

 唯一、収穫があったのは物証ではない、残りの手掛かり部分
 皆の行動を調べられた事だった。


 詳しく説明すると、僕たちは十神班と霧切班に分かれて行動し
 片方が捜査している間に、もう片方はそれぞれの今日の行動を話し合い
 そして話し合いが終わったら、交代……そうして、全員のアリバイを確認する事が出来た。

 他にもう一つ手掛かりがあるのだが、それはモノクマから渡された『モノクマファイル』というもので
 腐川さんの死亡時刻とか、刺し傷のデータとかが載っているのだが
 殆どが霧切さんが調べた事を被っており、大した役には立ちそうが無かった……。

 そしてありがたくも皮肉な事があった。
 桑田君を殺そうとして、危険だと隔離されていた舞園さん。
 彼女だけが唯一、犯人にはなり得ないと、完全なアリバイが実証されたのだ。

 まあそれは、鍵を持っていた朝比奈さんが信用できれば、と言う但し書きが付くが
 共犯なんてモノは何の意味が無い事だと、皆知っているので、問題はないはずだ。


 そして、開幕を報せる……ブザーが鳴り響く……。

 『皆さん、これから学級裁判が始ります―――』


 信用する為に、疑う……皆は、この現実に耐え切れるのだろうか?

                        ―――僕は…………。

残姉がグングニラレテない…だと…トーナメント優勝補正か


十神「……」

霧切「……」

霧切「それじゃまず、もう一度になるけどアリバイから確認しましょうか」

桑田「……」

葉隠「……」

石丸「じゃ、じゃあ、僕からいこうかな……んっ、ごほん!」

石丸「僕は午前も午後も、不二咲くんと一緒に行動をしていた
 そうだな、確か、別々の所を見ていた事はあった、五分以上離れた事はなかったはずだ」

十神「不二咲、それは本当か?」

不二咲「う、うん、ホントだよ。午前中は探索で、午後からはサウナの掃除をしてて
 石丸君の言うように、目を離したりしても5分以上の時は無かったと思うよ」

霧切「……ありがとう、裁判前に聞いた通りで、二人の意見にも食い違いは無いわ」

十神「フン……そうか」

朝比奈「じゃあ、……次は私が話すね」ギュッ

江ノ島「……」


朝比奈「私は何時も通り、さくらちゃんと二人で行動してたんだ。
 それで傍から離れたのは、朝とお昼、これは両方とも舞園ちゃんにご飯を持って行った時くらいかな。
 少し話しをしたけど、どっちも20分前後だったと思うよ
 終わった後は、すぐにさくらちゃんの所に戻ったから、部屋に居た時間と離れていた時間はほぼ同じだと思う」

大神「うむ、どちらの時も我は食堂で待っていたが、そのくらいの時間で戻って来たな」

霧切「舞園さん、間違いないわよね?」

舞園「はい、計ったわけではありませんが、朝比奈さんが私の部屋にいたのは、そのくらいの時間のはずです」

十神「……そうか」

苗木「あの……、次は僕が話すよ」

霧切「お願いするわ」

苗木「僕は今日は、大和田君と組んで行動してたんだ」

苗木「そして、午前中は体育館で、隠し通路が無いか調べてて
 そして問題の午後は、お風呂掃除をしてたんだ……それで」

十神「……」

苗木「それで、途中で洗剤が切れて、倉庫に取りに行って
 ……腐川さんを発見したんだ」

霧切「ねえ、どうして苗木くんと大和田君は二人で倉庫に行ったのかしら?
 洗剤くらいなら、一人で行っても問題無いでしょう?」

苗木「ああ、それは……」

大和田「俺が付いて行ったんだ……
 浴場にはデッキブラシが一本しか無かったからな
 二つ有った方が効率良いと思って、苗木が倉庫に行くのに便乗したんだよ」

十神「本当か、苗木?」

苗木「うん、探し物なら二人の方が早いねって会話したのも覚えているよ」


 ………………
 
 …………
 
 ……

 その後の皆の話を纏めると、こうだった。

 セレスさんは山田君と組み行動していた。
 午前午後共に、30分など、長い間離れた事があったようだったが
 問題の倉庫付近で、二人を見たという目撃証言は出なかった。

 江ノ島さんは葉隠君と組んで行動していた。
 午前中は江ノ島さんが何処かに雲隠れして、1時間ほど離れて行動していたのだが
 お昼前で、腐川さんが害される前と言う事で、これもそれほど問題視されてはいない。

 ただ、江ノ島さんが……何かはハッキリ言えないけど、違和感がある様な気がした……。
 うん……多分神経が高ぶっているから、思い込みなんだろうな。

 そして、舞園さんが謹慎する事になって人数が奇数になった為
 桑田君は、十神君、腐川さんと一緒に行動していたんだ。

 午前中は、三人でトラッシュルームへのゴミ捨て
 各自ゴミが溜まったら、ゴミ箱を部屋の前に出して置いて
 それを鍵を持った当番が、午前中に集めて燃やし、そしてまた部屋の前に
 ゴミ箱を戻すと言うのが、決まりになっていた。

 十神君は、こういうのを嫌がるかと思ったけど
 意外と決まった事は、文句を言わずにやってくれている。
 どうやら、小さい事でグダグダ文句を言う方がかっこ悪いと思っているようだ。

 おっと、話しがそれた。
 とにかく、午前中はゴミ捨て場で仕事をして
 午後は玄関ホールを調べると、お昼の時間に約束して別れたらしい。

 しかし、午後(13時)になっても誰も現れず、10分遅れの13時10分にようやく桑田君が現れ
 そのまま調査を開始……しかし13時30分になっても腐川さんは現れないので
 不信に思った十神君が、一人で腐川さんの部屋に呼びに行ったんだ。
 けど部屋に行ってインターフォンで呼びかけても返事は無し、その後食堂に居た
 大神さんと朝比奈さんに腐川さんの事を聞いたものの、見掛けなかったと言われ
 十神君はしょうがなく、玄関ホールに戻った。
 この間が、約10分ほど。

 そして十神君は、アナウンスで腐川さんの訃報を知ったんだ……。



 江ノ島「……」

>>159
江ノ島さんファンの皆ゴメンね……。








問答無用ではなく、コンマで決まります。

■安価コンマ+1

44:惨殺
14:意識不明の重態
94:九死に一生を得る(喋れるが動けない)
00~29:残姉死亡
30~59:重症
60~99:生存

死んでる場合は、江ノ島(本物)と入れ替わってます。

江ノ島「……クッ!」

 盾子ちゃんに襲われた時の傷が痛むけど、肉体的には大きな故障は無いみたい……。
 痛みには慣れてる……何かあったら、問題なく動ける……はず!


モノクマ(……残姉ちゃんの排除には失敗したけど、怪我のせいか余計な事は喋らないみたい
  さてさて、今後どうするつもりかな?殺されそうになったのを分かった上でまだ私様に尻尾を振るか……
  それとも、勝てないのを分かって反旗を翻しちゃうのかな?
  ふふっ、どっちにしても楽しめそう♪絶望的に楽しませてちょうだいねお姉ちゃん♪)


桑田「あのよー」

 互いにアリバイを確認し合い、次はどうしようかと悩んでいる時に、桑田君が口を開いた。

霧切「何かしら?」

桑田「腐川は、ナイフの一突きで殺られちまったんだよな?」

霧切「ええ、私の見た限りではそうだったわ。誰かが個人でも毒薬でも持っているならともかく
 絞殺や水死などの特徴は無かったから、ほぼ刺殺で間違いないはずよ」

桑田「そっか、それならさ……」

 一瞬溜めてから、すぐに続けた。

桑田「ナイフで刺したんなら、犯人は思いっきり返り血を浴びたんじゃねえの?
 服とか調べたら分かるんじゃねえかな?」

十神「ほほう、桑田の割りには良い所に目を付けたな」

霧切「そうね、桑田君の癖に生意気だわ」

桑田「おい!その扱いは流石に泣くぞコラァアッ!」


山田「で、ですが、それなら今から皆の服を調べれば、犯人が分かってしまうのでは?すぐにやるべきですぞ」

霧切「……」

十神「ふん、悪いがその事なら俺と霧切で、もう既に話し合った後だ……」

山田「な、なんですと!?」

霧切「隠していたわけではないけれど、そういう事よ」

山田「むむっ!霧切×十神とは……盲点でした!早速執筆に取り掛からねば!」

十神「……生きているのを後悔したいのか?この肉ダルマが!」

山田「ひぃいいいいい!じょ、冗談ですうううう!」

苗木「ぷっ」

 …………そうなんだよな。

 生き死にが掛かっているのに、腐川さんが死んだばかりだというのに
 それでも、僕たちは騒いだり笑ったり出来てしまう。
 だって僕たちは、……生きているのだから。

 その事に軽い罪悪感を感じるけど、悪い事だとは思えない。
 だって、死者を悲しむ気持ちも仲間を思いやる気持ちも、全ては生きているから持てるのだから……。


>>168 はちょっと雰囲気アレでしたね
やっぱテキストじゃなく、直接書き込みは危険ですわ……。


桑田「つーか、話し合ったってどういう事だよ?話してなんとかなるもんなのか???」

十神「今から話してやる……」

十神「貴様ら、映画やドラマなどの低俗な番組で、殺された奴が勢い良く血が飛び出るのを見た事はあるな?」

不二咲「うん、ホラーやスプラッタとかじゃ、そこら辺が見せ場だから、力入っている映像が多いよね」

十神「その場合の多くは、首を切られて飛び出る血が殆どだろう」

大神「ふむ、頚動脈……か」

十神「そうだ、どこでも刺せば勢い良く血が出ると言うわけではない。
 勢い良く出るのは、血流の盛んな動脈を傷付けた場合だ」

桑田「つー事は……つまり」

十神「そうだ、今回のケースでは表面に近い動脈を傷付けられたのではなく、更に服の上から刺されたからな
 出血量は、最大量は多かったものの、映画ほど瞬間的に勢い良く出たわけではないだろうな
 そして、噴き出た血も、Tシャツ、Yシャツ、制服、特に厚手の制服に阻まれてそれほどは飛び散らなかっただろうな」

苗木「そうだ!それなら大きな染みは出来なくても、手元、袖口を見てみれば良いんじゃないかな?」


霧切「ええ、私達もその結論に至ったのだけど……」

十神「俺と霧切がアリバイ確認の為に、交代で面談をしたのは知っているな?」

苗木「……うん」

十神「その時に注意してみていたが、袖口に血が飛んでいた者も、捲くったりして隠していた者も皆無だった」

苗木「そうなんだ……」

苗木「それに、皆制服は一着しか持ってないから、自室で着替えたって線も無いんだよね?」

霧切「ええ、そうなるわね」

十神「つまり、ナイフを刺す時に、袖を捲くっていたか、ビニール袋で腕を覆っていた等して
 血が付く事を防ぐか、もしくは洗うだけで対処出来るようにしたのだろうな」

 桑田君が、良い所に目を付けたと思ったのに……結局は振り出しに戻るのか……。

霧切「アリバイの時に、一度聞いた話しだけど
 皆も、他の人がジャージとか、別の服装に着替えていたのを見た人は居ないのよね?」

 霧切さんの言葉に、皆は互いに顔を見合わせ、答えない事で肯定の意を示した。

 何か、何か手掛かりはないのだろうか……。


セレス「……動機はどうなのでしょうか?」

苗木「動機?」

セレス「はい、死因やアリバイから特定出来ないのなら
 心の動き、――犯行動機から考えてみるのもよろしいかと思いまして」

桑田「けどよぉー、動機なんてあれだろ?」チラッ

桑田「……外に出たい、それが動機だろ?」

舞園「……」

苗木(舞園さんだけじゃない、桑田君も苦しそうな表情をしている……
 そうだよな……、殺すとか殺されそうになったとか、突飛な状況だから麻痺してたけど
 『普通』じゃないもんな……簡単にしこりは、取り除けないよな)

霧切「そうね……しかし、そうじゃないかもしれないわ」

山田「はい?どういう事ですかな?」

霧切「私達が推測出来る動機は『外に出る』これが有力だけど
 もしかしたら、犯人には犯人しか分からない、理由があるかもしれないって事よ」

大和田「はあ?結局俺らには分からねえって事じゃねえか」

セレス「そうでもありませんわよ」

大和田「あん?」

セレス「人間と言うのは、意外と素直ですから
 たとえ心の中に必死に仕舞い込もうとしている事でも
 強く感じたり考えている事は、知らないうちに行動に出てしまうものですわ」

苗木「なるほど、超高校級のギャンブラーであるセレスさんが言うと真実味が違うね」

セレス「まあ、それほどでもありましてよ」フフン


霧切「……うんそうね、今までは犯行時刻ばかり気にしていたけれど
 犯行前の時刻にも、不信な行動があったかどうか調べるのもいいかもしれないわね」

朝比奈「犯行前の行動って事?」

セレス「そうですわね……殺人を覚悟して、それをまったく表に出さないのは素人には難しいでしょうから
 ですから、午前だけではなく昨日も含めて、何か無かったか調べて行きましょうか」

葉隠「うう、昨日か~、何を食べたかしか覚えてないべ」

苗木「今日の午前と昨日か……何かあったかな?」

 僕は強く記憶に残った事を、思い出そうとした……。

苗木「……あっ」

十神「何か思い出したのか苗木?」

苗木「いや、何でもないよ……まだ思い出している最中なんだ」

十神「ふん、そうか」

苗木(昨日、おかしいと言うか違和感がある事があった……
 それは、十神君が女子トイレで誰かから何かを渡されていた事だ)

十神「……」

苗木(けど、腐川さんと何時も一緒に行動していた十神君を怪しむなんて……)

苗木(僕は…………)

ちょっと書いてたのを破棄して方向性を変えました。

推理物は書けないので、↓この記述が必要になるかどうかは分かりませんが
苗木君と霧切さんは、犯人ではありません
なので、誤認はしても嘘は付かない……そういう流れで書いていきます。

セレス「そう言えば、昨晩そこの豚が怪しい行動を取ってましたね」

山田「ぶひぃいいいい!せ、拙者の事ですか!?」

十神「おい貴様、何をしていたんだ?」

山田「確かに夜に部屋を出ましたが、小腹が減ったので倉庫から油芋を三袋失敬しただけですぞ
  ですが、油芋を取ってすぐに戻りましたぞ」

セレス「へぇ~、まあ、つじつまは合ってますわね」

葉隠「ところでセレスっちは、どうしてそれが分かったんだべ?」

霧切「そう言えばそうね。セレスさんも夜に廊下に出たって事よね?」

セレス「不本意ですが、その豚と同じ理由ですわ。
 眠れないのでしかたがなく、自分でロイヤルミルクティーを入れに食堂に行ったのですわ」

十神「夜にか?」

セレス「ええ、確かに遅い時間でしたが、食堂が閉鎖される前ですから九時半頃だと思いますわ」

霧切「ねえ山田君」

山田「はい、何でしょうか霧切殿?」

霧切「倉庫に入った時、何か違和感とか無かったかしら?」

山田「違和感ですか?」

 ……ハッ、そうか。
 僕たちが見つけられなかっただけで、何か仕掛けがあったかもしれないし
 殺すためじゃなくても、腐川さんを呼び出したり、倉庫内に留めておく理由を犯人が作って置いたかもしれないんだ。

山田「う~ん、特に思い出せませんな~」

霧切「そう、まあ良いわ……何か思い出したら言ってちょうだい」

山田「はい、分かりましたぞ」

 霧切さん、重要な事なのにアッサリしているな……
 僕と違って、あんまり期待してなかったのかな?

十神「おい、誰か他に何か無いのか?」

 十神君が問いかけるものの、誰も手を上げる人は居なかった。

 僕は、あの事をいうべきだろうか…………。


苗木「あの……十神君」

十神「……なんだ苗木」

苗木「十神君は、犯人じゃないんだよね?」

十神「……何だと貴様」

 十神君のキツイ目が、更に吊り上がって僕を睨む。

苗木「大事な事なんだ……答えてくれ。お願いだ」

十神「……」

苗木「……」

十神「俺は腐川を殺してないどいない…………これでいいか?」

苗木「うん、……ありがとう」

 僕は意を決して聞いてみる事にした。

苗木「ねえ十神君、昨日女子トイレで誰かに会って何かを渡されていたようだけど……あれはなんだったのかな」

葉隠「十神っちが女子トイレに入った?」

セレス「違いますでしょ、重要なのは"誰かに会って何かを渡された"……この事ですわ」

苗木「十神君……信じて良いんだよね?」

十神「……」



 そして十神君は……。


「「……」」

 僕の言葉を聞いて、皆が十神君を見る。

十神「……」

「「……」」

十神「……フン、下らんな」

セレス「あら、黙秘ですか?そんな事をしたら心象が悪くなりますわよ?」

十神「心象?愚民どもになんと思われようと、俺は気になどしない」

セレス「……それは如何な事かと思いますわよ?
 気分の問題ではなく、実利的に」

十神「何が言いたい?」イラッ

セレス「……」チラッ

 セレスさんが、僕を含んだ全員を冷たい瞳で見渡した。

セレス「何人が気が付いているか分かりませんが
 分からない方々に巻き込まれて、死ぬのはご免ですので
 今、言っておいた方がいいでしょうね」

霧切「……」

セレス「この裁判、正しい事を言った者が勝つのではなく
 過半数の心象を勝ち得た者が勝つ……そういう事ですわ」

大和田「ああ?」

山田「裁判なのですから、同意を得たものが勝つのは当たり前なのでは?」

セレス「ええ、その通りですわブタさん」ニッコリ

霧切「もう少し噛み砕いて言うなら」

 セレスさんが詳しく言う気が無いのを見抜いたのか
 霧切さんが、後を引き継いだ。

霧切「例え証拠が無かろうが、嘘八百を言おうが
 過半数以上の人間に、自分以外の誰かを犯人だと思わせれば
 犯人の勝利だという事……でしょ」

 霧切さんが、セレスさんを見やる。

セレス「ええ、その通りですわ」

 セレスさんは、霧切さんの解説に満足したのか、笑顔で頷いた。

朝日奈「?」

 何人かは不思議そうな顔をしたが
 十神君を含め、残りの人間は顔色を更に悪くした。

 今まで録に捜査や裁判なんてした事の無い僕達
 更に今回の事件は、誰にでも出来る通り魔殺人的犯行だ。

 結果、証拠や推理などは関係なく
 単純な思い込みなどの心象だけで犯人が決定されてしまうのは
 僕のような凡人でも簡単に予想できるほどだ……。

 最悪の事実が分かった事で、気落ちしそうだけど
 だけど、知らずに裁判が進むよりも百倍マシなはずだ。
 
 そう、希望は絶対に最後まで捨てちゃいけないんだ!

完結できるかは分かりませんが、やりたかった部分まではコツコツ進めようかと思います
それでも良いと言う方は、お付き合いいただければ幸いです。


セレス「それでは、そこの所をふまえて
 十神君に、先ほどの質問を聞いて見るとしましょうか」

十神「……」

セレス「言わない……と言う選択でよろしいのですか?」

十神「……調査報告だ」ボソッ

霧切「調査報告?」

十神「そうだ、毎日調査した事を記録し俺に渡してきたんだ
 それに対し、俺も上に立つ者として、本の少し感想を書いて返してやった、それだけだ」

 それって、もしかして。

山田「うひょおおおお!リアル交換日記ですぞ!二次元ならともかく
 実際にやってる方は初めて見ましたぞおおお!」ウォオオオオッ!

十神「五月蠅い豚眼鏡!調査報告書だと言っただろうが!」

 そうか、交換日記か……ん?
 何か引っ掛かるな。

桑田「うひひっ、普段は嫌がってる振りして、結構仲良くやってたんじゃねえか」

 そうか、食堂前で腐川さんとぶつかった事が引っ掛かってるんだ
 あの時にぶつかって何かが落ちた音は、ノートみたいに軽い音じゃなかった。

 でも、十神君が嘘を付いているようにも思えない。
 つまり、交換日記とは別に腐川さんには何か秘密があったという事なんだろうか?

 もっとも、その秘密が有るとしても
 今回の事件に関係有るかどうかは別だ。

セレス「そうですか……へぇ~」

 意味ありげな視線を十神君に向けながらも
 セレスさんの興味は無くなってしまったようだ。



 次は、何を調べれば良いのだろうか……。


大和田「おう、その日記には、何か事件に関りそうな事は書いてなかったのかよ?」

 大和田君が少し、焦ったような口調で十神君に聞いた。

十神「フンッ、モノクマが許すなら部屋から取って来て見せても良いぞ」

大和田「……」

霧切「モノクマ、持ち主がこう言ってるのだけど
 持って来ても良いかしら?」

モノクマ「……ハァ、しょうがないないなー
 そこまで言うんなら、僕の別の身体を操作して持って来てあげるよ」

 イヤイヤそうにモノクマが言う。

モノクマ「今回だけの特別だからね?感謝してよー」

 相変わらず恩着せがましい言い方だ
 お前が僕達を出してくれれば、それで万事解決するのに。


………………

…………

……


 そして、別のモノクマが腐川さんの日記を持って来て
 僕たちは三人ぐらいずつに固まって日記を回し読んだんだ。


霧切「……」ペラッ

山田「……ううむ」

桑田「なんつーか……事件には関係無さそうなかんじなのか?」

山田「時々、ポエミィな内容もありますが、流石は超高校級の文学少女
 読ませる内容になってますな~」

不二咲「うん、かなり面白いよね!」

桑田「おいおい、文字を読むのが面白いとか、正気か?」

セレス「……フムフム」

苗木「……」ノゾキノゾキ

霧切「……」ペラペラ


苗木「あっ、ちょっと待って」

霧切「?」

 霧切さんが捲ったページには、ある事が書かれていた。

 それは、コーヒー好きな十神君の為に、
 美味しいコーヒーを入れる練習をしていると言うものだった。

 そう言えば腐川さんの部屋にはコーヒーメーカーがあった。

 そう考えると、腐川さんが倉庫に寄ったのも推測出来る。
 コーヒー粉は食堂ではなく倉庫に置いてある
 他の人達に見つかってからかわれたくなかったのか
 それとも、十神君に努力する姿を見られたくなかったのか?

 腐川さんは自他共に認めるめんどくさい性格の人間だ
 僕の想像も、可能性としてはあり得ると思う。

 腐川さんは、練習する用か、それとも上手く淹れることが出来て十神君に飲ませるようかは分からないが
 とにかく、コーヒー粉を補充する為に倉庫に行った可能性が高くなった。

 これで、腐川さんと倉庫のラインが繋がった。

 そうだ、これを……。

「クッソ!!!」

 その時、イキナリ苛付いた怒声が、鳴り響いた。

大和田「……すまねえ、ちょっとイライラしちまってな」

 声の主は大和田君だった。
 裁判が始ってから、少し変な風だったが
 何か理由があるのだろうか?

 彼は粗野な性格だけど、不二咲くんを庇ったり
 真面目すぎる石丸君と仲が良かったりと、一本芯が通った性格だ。
 他の、特に女性陣が耐えているのに、理不尽な状況だからといって
 我慢できずに怒りを当たりにぶちまける性格ではないはずなんだけど……。

 以前ならともかく、ここ数日で急に仲良くなった僕には
 今の怒声は、とても不自然に思えた……。



モノクマ「……」ニヤニヤ

もうちょっと後かもしれませんが
大和田君の重要安価をする予定です。

重要ですが、正解の安価はありません
好きな方を選んでいただければ幸いです。

ありがとうございます、多分週末には更新出来る……はず。


霧切「そうね、新しい意見が出て来ないのなら、もう一度確認してみましょうか」

苗木「あ、ちょっと待って霧切さん」

霧切「何かしら?」

苗木「モノクマに一応確認しておこうとおもってね」

苗木「なあモノクマ、ルールを確認したいんだけどいいか?」

モノクマ「ん~っ、……全然問題ないよ~」

苗木「犯人は俺達の中に居るんだよな?」

モノクマ「もちろんです。校則に違反して死んだ生徒以外は
 被害者も加害者も、全て生徒の中に居ます」

苗木「秘密の出入り口なんかは無いんだよな?」

モノクマ「ん~……答える必要は無いですが、答えちゃいましょう。
 今現在、"自由"に移動出る範囲は苗木君が知ってる限りです。
 それ以外は、ボクが今持ってるマスターキーが無いと移動出来ません」

苗木「犯人は、その……拳銃とか、普通なら持っていない特別な武器とかは持ってないのか?」

モノクマ「それこそ君達が捜査で見つけるべき事だね」

苗木「……」

モノクマ「まあ、大サービスで教えると、
 今回の殺人に使用された物は、君たちの移動範囲でそして君達が目にした物だよ」

苗木「なるほど、分かった。……霧切さんゴメンね、再開して下さい」

霧切「では、事件の概要をもう一度話すわね」


霧切「事件の被害者は、超高校級の文学少女”腐川冬子”さん。
 事件発生場所は”寄宿舎倉庫”」

霧切「各個人のアリバイ。

石丸、不二咲:午前中探索、午後サウナの清掃

苗木、大和田:午前中体育館の探索、午後風呂場掃除。(石丸、不二咲組と互いに視認済み)

朝日奈、さくら:食堂、厨房を基点に行動。
  朝日奈は朝と昼に舞園に食事を届ける(食べ終わるまで待っていた為20分程度)。
  その間、さくらは食堂で待っていた。

セレス、山田:自由にあちこちに移動。午前午後共に30分程度離れていた。
  しかし、倉庫付近での目撃は無し。

江ノ島、葉隠:午前中、江ノ島が1時間ほど姿を隠した。しかし午後はほぼ一緒に行動。
  (犯行は午後の為、江ノ島の行動は不問にされている)

桑田、十神、腐川:午前中は各部屋の前を回り、トラッシュルームへのゴミ捨て。
  玄関ホールへ、13時十神到着。13時10分、桑田到着(遅刻)。

霧切:午前中、自室で読書。午後は食堂で今までの探索のまとめ作業」

霧切「事件発覚:13時40分過ぎに苗木、大和田寄宿舎倉庫で遺体を発見」

霧切「死因:背中の刺突傷
  犯行凶器:ナイフ。死体の傍に捨てられていた」


霧切「まあ、こんな所かしら」

大和田「……ッ」

不二咲「大和田……くん?」

大和田「結局、何も分からねーって事だろ!」ダンッ

不二咲「ひっ!?」

大和田「(チクショウ!どうしろっていうんだよ!……チクショウッ!!!)」



………………

…………

……


 ■学級裁判開始15分前



大和田「なんだよモノクマ、こんな所に呼び出しやがってよ」

モノクマ「いやいや、そんなに嫌がらなくても良いじゃな~い」

大和田「……用がねえなら戻るぞ」

モノクマ「まあまあ、そう言いなさんな。これは君にとても良い話なんだからさ」

大和田「ああっ?」

モノクマ「ズバリ言おう、このままじゃ全員死ぬよ」フヒヒッ

大和田「はあっ?」

モノクマ「今から行われる学級裁判なんだけど、真犯人を見つけられなかったら
 犯人以外の全員は、死ぬ事になってるんだ」

大和田「な、なんだよそりゃ!そんな事納得するわけがねえだろ!」

モノクマ「納得しなかったから、どうだって言うんだい?」

大和田「どうって!……そりゃ」

モノクマ「今、君達を生かしているのだってボクの気まぐれなんだよ?
 何時だって君達を簡単に殺せる、簡単にミンチに出来る。
 ……そんな事、君だって分かってるんだろ?」

大和田「……チッ」

モノクマ「まあまあ、良い話しだって言ったろ?」

大和田「……さっさと話せよ」
大和田「(なんだ?さっきから何時ものコイツの口調じゃねえような)」

モノクマ「まあ、簡単に言うとね……」

大和田「……」


モノクマ「裁判で苗木君を犯人として可決してくれれば、助けてあげるよって話しさ」

大和田「ああああ!?な、苗木を犯人にしろだぁああっ!?」

モノクマ「はいな♪」

大和田「今回の事件、……苗木が犯人なのか?」

モノクマ「そんなわけ無いジャ~ン!あのお人好しの凡人が一番最初の殺人をする度胸も、思考もあるわけないって♪」

大和田「って事は……よ……」

モノクマ「そう、その通りw」ニヤニヤ

大和田「(アイツを……苗木を、無実なのに犯人に仕立てろって事かよッ!)」

大和田「俺が、いう事を聞くと思ってんのか、コラッ!」

モノクマ「もちろん♪」

大和田「!?」

モノクマ「だって、君どころか、頭の良い霧切さんや十神君ですら犯人の目星が付いてないんだよ?
 その他大勢のアッタマの悪い皆でワイワイやったって、答えが見つかると思う?」

大和田「……」

モノクマ「それにさぁ~、君が苗木君を犯人にすれば、その他の皆
 君のマブダチwの石丸君や、守ってやりたいと思っている不二咲きゅんだって助かるんだょ?」

大和田「……ッ!」

モノクマ「ねえねえ、とぉおおおっても良い事ずくめじゃない?
 君さえ頑張れば、皆が幸せになるんだよ♪ウフフッ、やったね!おめでとう!!!」

大和田「……んな事は出来ねえよ……俺は……」


モノクマ「そんなのどうでもいいじゃん」

大和田「?」

モノクマ「だって、誰も知らない事なんだよ?当の苗木君自身だって気が付いてない」

大和田「テメエ……知ってるのか!?」

モノクマ「ウフフッ、ボクを甘く見ないで欲しいねえ」

大和田「だったら、尚更だ!俺が苗木を裏切れるわけッ!」

モノクマ「ここで大ボーナス!」

大和田「てめえ!人の話しを!」

モノクマ「君が頑張ってくれたら、この話しは絶対に皆にはバラさないであげよう!」

大和田「――ッ!」ドクンッ!

モノクマ「これで大事な親友や、慕ってくれる仲間に”失望”されずにすむんだよ?イエーイ!やったね♪」

モノクマ「ただねー、この事を断るって言うんなら……ボクとしてはやりたくないんだけど……ねえ?」

大和田「……ッッ!!!」

モノクマ「まあまあ、今ココで返事しろなんて言わないからさ……全ては学級裁判で、見せてくれればいいから」ニヤニヤ

大和田「…………」


………………

…………

……



大和田「(どうする?このまま犯人が分からないままだと、皆……皆死んじまう……それならいっそ!)」

まとめ的内容と

本編であった、モノクマは必ずしもルールを遵守しない事へ色々な思いで
こんな展開になりました。

この大和田君の葛藤と、これからの答えが大きくやりたかった事の一つです。


葉隠「まあとにかく、犯人は俺じゃねえってのがハッキリしたべ」

十神「貴様、何をほざいている」

葉隠「だからよ、今のアリバイで、犯人とそれ以外に別れるって事だべ」

十神「……」

霧切「つまり、午後にアリバイが有るかどうかって事かしら?」

葉隠「まあ、簡単に言うとその通りだべ!」

十神「何かと思ったら、下らん」

葉隠「ムカッだべ!自分にアリバイがねーからって、反対するつもりかだべ!」

十神「フン、苗木説明してやれ」

苗木「ええ、ボクが!?……まあいいか、まあ簡単な事なんだけどさ」

葉隠「言ってみるべ」

苗木「犯行が皆が食事を食べているお昼時間だったとしたら、全員に殆どの人間にアリバイが無くなっちゃうんだよね」

葉隠「……なっ!?」

霧切「ただ、彼のいう事も一理無い事も無いわ」

苗木「霧切さん?」

霧切「腐川さんの姿は、12時40分頃までは食堂で見かけられていたし
 検死した血の固まり具合も、それほど乾いた様では無かったから
 何か工作をされていないのであれば、苗木君たちが見つけたのは犯行直後の可能性が高いわ。

 つまり、午後にアリバイが無い人は犯人の可能性が高いと思うわ」

葉隠「その通りだべ!」

十神「……チッ!」

セレス「まあ、そんな事は皆知ってて、当たり前すぎるから言わなかっただけですけれどね」

葉隠「え?」

山田「まあ、食事時間も、午後のアリバイも、当然最初に疑うポイントですからなあ」

不二咲「うん、そうだね」

桑田「モ、モチロンダゼ!」


苗木・大和田:第一発見者の為、アリバイ無し。(ドアを開けて一瞬で犯行に及んだ可能性があるため)

石丸・不二咲:視線は外した瞬間はあったが定期的に喋っていた為、アリバイ有り。

霧切:さくらの目撃証言によりアリバイ有り。

さくら:霧切はさくらをずっとは見ていないが、食堂の外へ出ていない為、アリバイ有り。

朝日奈:さくら、霧切、舞園の目撃証言により、アリバイは無いが犯行時間は極小であり、可能性低し。

セレス・山田:アリバイ(30分)無し。

江ノ島:葉隠:アリバイ有り。

桑田・十神:長時間アリバイ無し。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2019年06月05日 (水) 22:51:57   ID: AC3PYMQa

続きがない=作者オワコン。一生続きがないオチもねぇ駄作

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