P「岡村女子高等学校765(体育祭)」 (362)

春香「おはようございまーす!」

スタッフ「おはざーっす」

春香(生っすかレボリューション以外で皆が揃うのは久しぶりだなぁ)テクテク

春香(765プロのアイドルがそれぞれ色んな所に旅をする『世界はるるん滞在記』)

春香(基本的には今回だけの特番だけど、数字によってはシリーズ化されるかもしれないって話だったから頑張らないとね!)

春香(響なんて3週間もアマゾンの民族と共同生活するなんて過酷な事やってたもんな〜)

春香(どんな映像になってるんだろ。それも楽しみだねっ)

春香「あ、スタジオここですか?失礼しまーす」

ガララララッ ガッ

春香「おは——!?

岡村「遅いぞコラアアアアアアアアアアッ!!!!!!!」

春香「あはははははっwwも〜〜何やってるんですか〜!」

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矢部「流石天海さん理解速いねぇww」

岡村「何やっとるはこっちの台詞でしょうがいっ!!!遅刻してるでしょ遅刻ぅっ!!!」

春香「申し訳ございません岡村先生!天海春香、委員長の身でありながら遅刻してしまいました!反省しています!」ペコッ!

矢部「切り換えも凄いなwwww」

岡村「分かれば良いんです。お前はそういう小器用さだけで委員長になったんやからな。そこを自覚しとけよ〜」

春香「だ、だけってどういう事ですか!」

岡村「企画段階では如月さんに変更する案も先生を中心に根強かったんですからね。カガリDに感謝しときなさい」

春香「ちょっとぉwwww!あ、カガリさんありがとうございます」ペコッ

カガリD「…………」ニヤニヤ

春香(よーし、まずは天丼は抑えておかないとね。席を間違えて、先生にチョークを投げられるっと)

岡村「はい席に座って。ダマシも二回目なんやからシャンシャンいくよ〜」

春香「はい!」テクテク スチャッ(響の席)

春香「…………」ドキドキ

岡村「…………」イラッ

岡村「春香、そこやなくてそっち」

春香「え?あ、ハイスミマセン………」 スッ スチャ(春香の席)

岡村「気ぃつけろよ」

春香「………………」

岡村「………………」

春香「………………」グスッ

矢部「許したってあげて下さいよwwww」

岡村「駄目です。先生はこういう露骨にツッコミを誘導するボケは大嫌いですからね〜味をしめんなよ春香ぁっ!!」

春香「ハイ!申し訳ありませんでした!」ペコォッ!! ガンッ!

矢部「天海さんに厳し過ぎますってwwwwアイドルの子ですよww?あと天海さんおデコ大丈夫?」

春香「へ…平気です。委員長ですから!」ナミダメ

岡村「そうそう。お前みたいなモンはそういうのでエエんや。二度と芸人の領分に踏み込もうとすなよ」

矢部「先生ビビってる訳じゃないですよねww?」

春香「あの、一つ質問があるんですけど…」

岡村「何や?」

春香「ど、どこまでがダマシなんですか?」

岡村「全部です〜。春香が何聞いたか知りませんけど、特番なんか陰も形もございません」

春香「やっぱり……台湾まで行ってロケしたのに〜」ガックシ

岡村「今回はかなり大掛かりなものだったんでね、律子先生には多大な協力をしていただきました」

律子「いえいえ、基本的には素直な子ばかりなので大した事はしてませんよ」キラン

春香「やっぱり今回も律子さ…律子先生居たんですか」

律子「副担任だから当たり前でしょ」シレッ

岡村「大体春香もおかしいと思えよ。なんやBBSの秋の四時間特番のタイトルがはるるん滞在記って」

春香「う…それを言われると」

岡村「なんやもう天狗か?私は生っすかでもセンターやし、765プロの看板なんやから冠番組取るのは何もおかしくないでしょアハハハハッかぁ?」

春香「そんな事思って無いですよっ!」

律子「でもそれを知った時、春香こんな顔してましたよ」ドヤッ

春香「してませんっ!テレビの前の皆さんしてませんからね!」

AM8時57分

ガララララッ

雪歩「おはようご

岡村「はいおはよう」

雪歩「ひぅっ!?」 ピシャンッ!

矢部「閉めたww」

真「ゆ、雪歩どうしたの?何があったの?」 ガラララッ

岡村「はい真もおはよう」

真「…………だーーーっやられたーーっ!!!」

矢部「菊地さんは気持ち良いリアクションするねww」

雪歩「こ、これってやっぱり…めちゃイケですよね?」オドオド

岡村「半年振りの岡女765ですー。久しぶりやな雪歩」

雪歩「はいぃ…お久しぶりです岡村先生」

岡村「うんうん。前の時より成長が見えて良いですよぉ。あれから真は九九覚えたか?」

雪歩「いえ…真ちゃんも頑張ってるんですけど、どうしても7の段が」

真「い、今その話は関係無いでしょう!」アタフタ

岡村「先生は真の将来を心配して雪歩に聞いてるんです」

岡村「なんや真、ちょっと色黒なってるし体も更に引き締まって…。どーせまたアホみたいに運動ばっかしてたんやろ」

真「中国行って少林寺拳法の修行して来いって言われたんですよ!この番組の為に!」

岡村「要らん要らん岡女765にそんなん。そんなのは筋肉番付に活かして下さい」

真「うぅ〜頑張ったのに…」

岡村「まぁ結果的には良かったかも分かりませんけどね」

春香「?」

AM9:08

ガララララッ

千早「………!」ポカン

あずさ「あらあら〜?」

岡村「おはようございます。お待ちしておりました」ペコリ

春香「相変わらず清々しい贔屓ですねw」

真「ブーブー!対等に扱って下さいよ!」

岡村「黙れアホ!」

真「アホ!?」

矢部「www先生アイドルにそんなシンプルな返しありますw?」

岡村「良いですか?如月さんとあずささんは前のテストでAクラスでした。しかも如月さんはトップ。デキマスです」

春香「よくデキマスター」ボソッ

千早「くふっwwは、春香ww」プルプル

岡村「その結果は、二人の努力の証です。頑張った事は当然認められて、褒められなければいけません」

岡村「だから先生は優等生とアホにはガンガン格差付けますよ。それこそが真の平等な教育なんですから。ね〜♪あずささん」

あずさ「ね〜♪」ウフフ

春香「…熊田さんの事もあったし、先生巨乳好きなだけz………やっぱり何でも無いでいたぁっ!?」ツネラレッ

AM9時14分

ガラララララッ!! ピシャンッ!!

亜美・真美「亜美真美ちゃん参上っ!!!」キメポーズ

岡村「何をしとんじゃお前達はぁっ!!」

亜美「!?岡ちゃん先生っ!!!」

真美「チョービックリ!!久しぶりっ→!!!」

岡村「………ハイハイ。岡女765のツートップの登校です」

矢部「先生押し負けたらアカンてww」

岡村「ていうかお前達〜ドアをガーンって開けたらアカンって先生教えたやろ?」

岡村「ドアを閉める時はこうっ!」ガラララララッ!!! ガンッ!!!

雪歩「ひぃっ!」ビクッ

亜美「跳ね返って結局開いてるじゃん岡ちゃん先生ww」

真美「お約束ですなぁww」

岡村「ん?————っ!!!」

岡村「…真美、ちょっとこっち来い」チョイチョイ

真美「?なにー?岡ちゃん先生」

岡村「お前髪型変えたか?何か亜美と見分けやすくなってるけど」

真美「あーその事?うんちょっと伸ばしてみたんだ。可愛いでしょー」ニシシ

岡村「………散髪代、貰われへん様になったんか?」(神妙な表情)

真美「へ?」

岡村「大丈夫や。後でウチのスタイリストさん紹介したるから、な。気ぃ落とすなよ?」グッ(肩に手を置く)

真美「何かと思ったらまだそれ続いてたの!?」

真美「違うから!ちょっと亜美との違いを出してみよっかなと思っただけで…!」

岡村「…そうか。そうよな、いつかは気付かなきゃアカン事やもんな」

岡村「自分は亜美や無いから、今亜美に向けられてる愛が自分に向く事は未来永劫無いって事に。偉いぞ、真美」くしゃくしゃ

真美「だーかーらーっ!!!あの放送以来やけにファンから物を貰う事増えたんだからねっ!!岡ちゃん先生の所為だよっ!」ぷんすか

真美「亜美からも何か言ってやってよ!」

亜美「……真美、座ろ?」

真美「じわっとした目しないでよ亜美ぃっ!!」

矢部「双海さんの親御さんージョークですからね〜」(カメラ目線で)

AM9時20分

ガラララララッ

伊織「っ!………あ〜」ウツムキ

やよい「おはようございまーす!」ガルーン

岡村「ハイやよいおりおはよう」

やよい「!?」アゼン

春香「やよいも良い顔するねぇw」

真「顔を上げてから気付くあたりも芸術点高いねw」

伊織「も〜なんっか引っかかるとはずっと思ってたのよ!やってくれたわねぇ…!」

岡村「勝手に喋るなよ伊織〜早く席に着いて。伊織が居らんと先生一人じゃツッコミ切れへんとこあるんやから」

伊織「何を期待されてるのよ。春香じゃあるまいし…」

やよい「あ、あの〜これってバカマスですよね?またやるんですかぁ…?」

岡村「バカマスは亜美だけですよーウチは岡女765です」

アハハハハハッw タシカニソレハソウダネw フタメアメーww!

亜美「もうっ岡ちゃん先生止めてよっ→w!」

伊織「まぁ実質で言えば真か響なんだけどね。切れ味で真がちょっと有利ってトコかしら」

真「今ボク関係無いだろっ!」ぷんすか

伊織「でも結果的に(アホが)バレて良かったじゃない。あれから男性ファンも結構増えたんでしょ?」

真「増えたけどさ…何かボクの欲しかった反応とは違うんだよなぁ」ブツブツ

春香「そういう意味では、やよいが一番良い感じで好感度を上げたよね」

やよい「え?そうなんですか?」

千早「上がる余地が残っていたのなら、間違い無いと思うわ」

岡村「先生もやよいの一生懸命さは凄く良いと思ってますからね。今日も頑張るんやぞ?」

やよい「うっうー!モチロンですっ!」

矢部「高槻さんの笑顔には癒されますねぇ」

〜スタジオの廊下〜

貴音「こうして一緒に仕事現場に赴くのも久方ぶりですね、響」

響「自分ずっとアマゾンに居たからな〜。正直辛くて何度も泣いちゃったけど」

響「この仕事を全う出来るのは自分だけだってPに言われたから、気合いで乗り切ったぞ」フフン

貴音「フフフお疲れ様です。その心意気、必ずや報われる事でしょう」

響「へへへっ実は昨日帰って来た時、Pが言ってたんだ」

響「今度の特番は、自分のロケが大トリのメインで、CMも自分のロケがバンバン流れるって!」

響「これで自分のカンペキな魅力を世間の皆に分かって貰えるぞ。ファンも倍増さー♪」るんるん

響「あ、ここがスタジオだね」

ガララララッ

岡村「はいおはよう」



響「…………………………………………………え?」


貴音「なんと…。先生殿、お久しぶりです。おはようございます」

岡村「ハイおはよう。遅刻したらアカンぞ貴音〜はよ席に着いて」

響「…………………」ボーゼン

矢部「www我那覇さん大丈夫ですか?ドア開けた瞬間から固まってますけど」

岡村「早く入って来なさいアマゾン帰りの響。焼けたなぁお前…」

響「……………ドッキリ?」

岡村「ドッキリ」

響「はるるん滞在記は?」

岡村「無いです。なんですかそのクソみたいなセンスの番組名は」

春香「番組名は別に良いじゃないですかw!」

響「………………ひっく」

岡村「?」

響「うわああああーん!!!!!」ボロボロボロボロ

岡村「えぇっwww!?」

亜美「どしたの響ん!?なんでいきなり号泣してんのww?」

響「…ってえ!じぶっ…が、頑張ったのにぃ……」ヒックヒック

伊織「…まぁ響はロケがロケだったからねぇ」

伊織「私達は一応仕事とは思ってたけど、普通に海外旅行してただけみたいな所もあるし」

雪歩「…今思えば、休暇を兼ねていたのかもしれないね」

雪歩「結構前にプロデューサーに行ってみたい国とかあるか?って聞かれた事があったし」

真「まぁ単なるドッキリの仕込みとしてはやり過ぎだよねw」

響「な、何度も死にそうな思いして…外国の動物とは言葉が通じないのに手なずけろとか言われて……」グスグス

響「挙句に変な病気に罹って三日寝込んだりもしたのに…!」グスグス

矢部「wwwそんな事になってたんやww」

真美「兄ちゃんがこないだやけにそわそわしてたのはそれが理由っぽいね」

亜美「かなりピリってたよねー」

千早「フリのドッキリにこの本気度…流石めちゃイケね」

岡村「…濱口にやってる時と同じノリで仕掛けたのは、先生今は悪かったと思ってます」ペコリ

矢部「ホンマそうですよwwむしろ話聞く分にはそれ以上やないですかww」

矢部「我那覇さんはアイドルですからね?いやここに居る皆さんは皆そうですけど」

響「うあぁ……もう地元のみんなにも楽しみにしててって言っちゃっだのに…」グスッ

岡村「あーもう泣くな泣くな。響が頑張ってたのは先生ちゃんと聞いてるから」ナデナデ

響「ひっく…で、でも番組無いんでしょ?」

岡村「無い!」キッパリ

響「うわあああああん!!!」ビエエエエエン

岡村「wwwでも分かりました。響の頑張りに免じて、先生がめちゃイケの枠使って放送出来る様に掛けあってみるから」

響「ホ、ホントか!?」

岡村「先生が嘘ついた事ありますか?元々、響のプロデューサーさんからもお願いされてましたからね」

響「プロデューサーが…?うぅっ…あ…ありがどう」ボロボロ

岡村「うんうん」ポンポン

やよい「ねぇ亜美。何か良い話みたいになってるけど、そもそも響さんを騙してたのはPと先生なんじゃ…?」

亜美「やよいっち。シー」

真美「それは言わないお約束だよ→」

AM9時38分

岡村「えーこれで11人。席に着いて頂きましたが…まーだ空いてる席が一つあります」ギロリ

あずさ「あらあら〜」

千早「またですね」

岡村「ホンッマあのボケは調子に乗り腐って…委員長。今度アイツシめとけよー」

春香「アイドルに何てこと言うんですかw」

岡村「だってなぁ…ちょっと春香、耳貸して」チョイチョイ

春香「なんですか?」

岡村「お前ぶっちゃけ星井の事嫌いやろ?」(口元に手を当てて)

矢部「先生、手の方向が逆ww丸聞こえですよww」

春香「なに人聞き悪い事言ってるんですかw!普通に仲良いですから!」

岡村「いやいや隠さんでエエから。お前達みたいなモンは裏では陰口と足の引っ張り合いばっかりしてるって先生知ってるんです」

春香「そんな事ありません!765プロは皆仲良しのアットホームな事務所ですよ!ねぇ皆!」

皆「………………あはは」ニガワライ

春香「皆ぁっ!?」

伊織「…私と真とかならともかく、ガチの奴じゃない。どう反応すれば良いのよ」ボソッ

真「こういう事に他人が口出しするとややこしくなるからなぁ…」ボソッ

春香「いやいやいやいや!そういう悪ノリ止めてよw!」

AM9時38分 〜スタジオ入口付近〜

美希「え?もう準備終わったの?」モグモグ

P「あぁ。だからスタジオに急ぐぞ」

美希「もうちょっとで食べ終わるから待って欲しいの」モグモグ

P「駄目駄目。急いでくれって言われてんだから、ほら立って歩く!」グイッ

美希「準備が押してるから、おにぎり食べて待ってろって言ったのはハニーなのに…」ぶー

美希「ちゃんとラップして残しておいてねー」テクテク

スタッフ「おはざーっす!」

美希「おはようなのー大道具さん?頑張ってねー」

美希「あ、ここだね。皆もう来てるのかな?」スッ(手をドアに掛ける)

美希「!」ピーン!

美希(…このカンジ。何だか懐かしい雰囲気がするの)

美希(いやいやそんな事ある訳ないよね。ポスターとかもそこら中に貼ってたし、ここまで手の込んだ…)

ガララララッ

美希「!!!うわーやっぱりなn


岡村「だから一度腹割って言おうや春香!私は星井の事が嫌いやから事務所から出て行けって!」


美希「え……?」

真「ん?………っ!美希っ!」

春香「えっ!?」

美希「………あ、あはっ☆ミキ、来ちゃいけないタイミングで来ちゃったみたいだね」

春香「ち、違うの美希!これは誤解で……」

美希「…………」ポロッ

雪歩(!美希ちゃん、泣いて…!)

美希「!な、なんでもないのっ!」ピシャンッ! ダッ!!!

春香「美希ぃぃぃっ!待ってえええ!!!」

響「い、行っちゃったぞ…」

春香「美希…。ど、どうしよう…こんな……」アタフタ

岡村「…何しとるんや?行け、春香」

春香「先生…。で、でも収録が…」

岡村「先生最初に春香達に教えたハズですよ。岡女765の生徒として一番大事な事は何かを」じっ

春香(っ!一番大事な事は……友情。だって私たち皆…)

春香「分かりました!不肖天海春香、命に代えても美希を連れて戻って来ます!」

ダッ! ガララララッ ダダダダダッ!!!

岡村「廊下を走るなって先生教えたやろうがぁっ!!!!!」ビシュッ!!!(チョーク)

春香「ヘぶぅっ!?」スコーン!!!


亜美「あーそういえばミキミキもさっき廊下走ってたね」

真美「それを叱り逃したから捕まえて来いって事だったんですなぁw」

伊織「…ねぇ、この茶番は必要だったの?美希もドア閉める時半笑いだったわよ?」

※茶番中略

岡村「さて!ようやく全員揃いましたね」

席順

真    響  春香
雪歩  伊織 やよい
千早  貴音 亜美
あずさ 美希 真美

美希「でもホント今日の雰囲気作り凄かったよね〜」

岡村「勝手に喋るな星井コラァッ!!」

美希「あはっ☆ゴメンなさいなの〜♪」

矢部「相変わらず仲悪いですねお二人はww」

岡村「全く…。えーそれでは先生の自己紹介始めますね」

岡村「私が〜〜〜このクラスの担任の〜〜〜〜」

カカカカカカカッ(きったない字)

岡村「岡村隆史です!!」

響「知ってるぞ」ボソッ

岡村「誰ですか〜?今しょーも無い水差したアホは」

響「いひゃひゃひゃひゃっ!だ、だれひゃってききにゃがら…もう!」バッ

響「自分のほっぺを持ち上げるなっ!!」

岡村「油断すんなよ響〜。先生はあん位の事で、今日お前に気を遣ったりはせえへんぞ?」

岡村「むしろ今日こそは紗理奈のトコまでアイドルとしての格を落としてやろうと目論んでますからね〜」

響「何で自分ばっかりぃっ!」 ナミダメ

岡村「そして副担任は皆さんご存知秋月律子先生です」

律子「秋月律子です。岡女765の生徒の皆さん今日は宜しくお願いします」ペコリ

伊織「また当たり前の様にそこに居るわね…」

亜美「違和感が全然無いよねーw」

あずさ「うふふ、女教師姿良くお似合いですよ。律子さん」

岡村「律子先生の事は〜イジってもイジらなくても構いませんけども〜」

岡村「イジる時にはそれなりの覚悟を持って行って下さいね。先生知りませんよー」

律子「フフフ」キランッ

雪歩「そ、そんな事出来る訳無いですよぉ…」

美希「恐ろしいの…」

矢部「先生、ちなみに佐野先生はどこに行ってるんですか?」

岡村「あの人は国際指名手配中です〜ややこしくなるからあんまり話題に出さない様に」

矢部「www何してはるんですかww」

岡村「そして〜ハイ、後ろに居る黒い人自己紹介をどうぞ」

矢部「影の司会進行を務める矢部博之です。皆さん今日も一日一緒に頑張りましょう!」

ハーイ! ヤベッチー! ヨロシクオネガイシマス

矢部「あ、そや。皆さんに先にお願いしておきたいんですけど、泣かないで下さいねw」

矢部「まだ何も始まってないのに既に三人の涙をボク見てるんでw」

響「なら泣かせる様な事しないで欲しいぞ!」ぷんっ

矢部「wwwいやホンマスミマセン。中嶋にも良く言っときますんでw」

岡村「先生はそんな事でビビりませんよ。ブログもツイッターもやってませんから」

岡村「炎上する心配一切必要無し!」

春香「もしやってたら、ここまでの放送だけで酷い事になってそうですよねw」

岡村「それ多分春香もやぞ」

春香「私も!?」

貴音「もし、先生殿」

貴音「今日はどのような催しでわたくし達を集められたのですか?」

岡村「お、良い質問やぞ貴音」

真「あ、それボクも気になってたんだ」

やよい「うっう〜…やっぱり今日もテストなんでしょうか…」

伊織「大丈夫よやよい。私達の事務所には菊地真が居るんだから」サラッ

真「一見カッコ良い台詞にどんな意図を込めてるのかな…?」

岡村「本日皆さんには〜これをやっていただきます!」


カカカカカカカカッ(きったない字で『体育祭』)


春香「えーと…た、体育祭ですか!?」

エー! ウソー! ざわざわざわざわ どよどよどよどよ

伊織「このクソ暑い時にぃ?勘弁してよ…」

雪歩「う、運動会ですか…苦手分野ですぅ」

あずさ「あらあら〜これはちょっと大変かもしれないわねぇ」ハフゥ

律子「ハイハイ静かに〜!ざわざわしない!」パンパン!

春香「先生ー私達もうちょっとしたらアイドル対抗の運動会があるんですが…」

岡村「そんなお遊びと一緒にしないで下さいー。岡女765のモットーはいつ何時も真剣勝負ですから」

岡村「君たちも見ましたね?先日開催されたオリンピック」

岡村「色んな競技の日本代表が必死に戦って、我々に感動と勇気を与えてくれました」

皆「……………」

岡村「皆さんにそれと同じレベルのパフォーマンスをしろなんて事は言いません」

岡村「しかし、人に夢を与える存在であるアイドルの皆さんなら、一生懸命スポーツに打ちこむ事で」

岡村「或いは負けない位の感動を産む事が出来るのでは無いかと!先生はこう思う訳です」

岡村「皆さんもその胸に掲げる事が出来るハズですよ。そう、心の金メダルをっ!!」

皆「……………」じーん


パチパチパチパチ


岡村「分かってくれたか…真、響」

真「ハイ、感動しました。その通りだと思います岡村先生」

真「ボクはやりますよっ!死ぬ気で競技に取り組んで金メダル取ってみせます!」メラメラ

響「自分もだぞっ!体を動かすのはサイコーに楽しいもんね!」

響「響チャレンジで鍛え上げた自分の力を見せつけてやるぞっ!」メラメラ

伊織「…そりゃあアホ2人は張り切るわよねぇ」ハァ

やよい「あはは。でも私もテストよりはこっちの方が良いかな」

やよい「今日はとっても良い天気のスポーツ日和だし、きっと楽しいよ伊織ちゃん」

美希「やよいは前向きだね。ミキ的には今日は絶好のお昼寝日和だからテストの方がマシだったかも」

あずさ「美希ちゃん。テストだとしても寝ちゃ駄目なのよ?」めっ

春香「ん〜でも最後の方は地獄絵図だった前回に比べると、凄く健全な感じですね」

春香「順位は決まるんでしょうけど、一生懸命やれば良いって事ならあんまり気にしなくても良いし…」

岡村「…………時に皆さん」

皆「?」

岡村「俗世間では〜運動が得意じゃない人の事をなんて言いますか?ハイ春香!」

春香「えっ?えっと…運動音痴ですか?」

岡村「そうですね。運動音痴。春香は音痴ですけれども」

春香「いわれのない中傷は止めて下さいっ!」

岡村「お前良く言えたモンやなそれ…まぁええわ。それについては知り合いの課長に借りたデビュー当時の映像を検証するとして」

春香「っ!?デ、デビュー当時のやつはズルいですよっ!」アタフタ

岡村「運動音痴。略して〜〜〜『運痴』なんて言ったりもしますね」

皆「———————っ!?」

岡村「ハイ皆さんお気づきにならてた様で」

岡村「そうです。先生は本日の体育祭で、この中で〜〜〜〜〜〜」

岡村「ウンチを決めますっ!!!!」

ざわざわざわざわざわぁっ!!! どよどよどよどよどよどよっ!!! キャーッ!!! イヤアアアアア!!!

岡村「うふふふふふww皆さん素晴らしいリアクションありがとうございますww」

亜美「じょ、冗談じゃないよ岡ちゃん先生っ!!」

真美「真美達はアイドルなんだよっ!?それでその…ビリになったりしたら………」ガクガク

岡村「そうですね〜なった人は問答無用でウンチアイドルとなってしまう訳ですから」

岡村「アイドルとしては或いはバカマス以上に致命的かもしれませんねぇ」ニヤニヤ

春香「や、止めましょうよそんなの!ね!お願いしますっ!」

雪歩「そうですよぉ!そんな事を決めるのなんて誰も望んで無い、誰も得しませんよぉっ!」

岡村「もう決まっている事です。そんなん聞きません」

岡村「今日の夕方には決まっている訳ですねぇ。バカマスターと対を成す存在である………クソマスターがっ!」

矢部「クソマスターってww」

イヤダーヤリタクナイッ!ヤリタクナーイッ!! コワイコワイコワイコワイ!! 

岡村「まぁまぁ皆さん。そんな悲観する事じゃあありませんよー」

岡村「クソマスになるのはこの中でたった一人だけ。自分の下に誰か一人居れば問題無いんですから」

やよい「そ、それはそうですけど…」

亜美「逆に言えば下に誰も居ないとクソマスになっちゃうって事だよね…」

岡村「おぉ。なんか亜美が言うと含蓄があるなぁ二冠いっとくか?」

亜美「冗談でもそんな怖い事言わないでよぉっ!」ガクブル

春香「て、ていうか亜美。アイドルがあんまりそういう言葉を口にしない方が…」

岡村「あぁん?なんや春香。急にアイドル染みた事言って…」

春香「アイドルですからっ!そこは一度はっきりさせておきましょう、私天海春香は765プロ所属のアイドルです!」

美希「来年はどうなってるか分からないけどね」アハッ

春香「分かってる!生涯一アイドルを貫きますっ!」

矢部「なんか凄い決意表明をしましたねw」

矢部「まぁ先生。たしかにアイドルの子達には言い辛い単語でしょうから、Kマスとかで良いんじゃないですか?」

岡村「先生は使いませんけど別に良いですよ。Kと言ってもクソのKですけどね」

春香「それ言ったら台無しじゃないですかw!」

響「フフン。皆大変だね、震える位プレッシャーを感じちゃってw」

真「そうだね。ビリになった人には御愁傷様としか言えないよw」

伊織「調子こいてるわねぇ。まぁそりゃあ何が起ころうとアンタ達がビリになる事は無いでしょうけど」

真「あはは、そんな事は言い切れないけどね〜」ハハハ

響「そうだな。勝負は何が起こるか分らないからな〜」フフフ

伊織「…言っとくけどアンタ達はダントツでぶっちぎってやっとプラマイゼロなのよ?というか人としては依然マイナスよ?」

響・真「「何でだ(よ)っ!!」」

春香(真と響は前回プレッシャーに押し潰されてただけに、反動で凄く気が楽になってるんだろうね。羨ましい…)

岡村「あ、そうだ響。さっきめちゃイケの上層部と交渉したんやけど」

響「交渉?あっ自分のロケの事か!」

岡村「響が1位やったら2週分丸々使う」

響「やった!」ぱああっ

岡村「1位じゃなかったら、め安箱と同じ位の時間や」

響「それミニコーナーじゃなかったか!?一人15秒位だから全員分足しても…えーとえーと」

岡村「あぁ、ちゃうちゃう。一人分やって」

響「一人分!?!?!?」

岡村「粘ったんやけどな〜その条件が限界やったから、頑張れよ、響」ポンッ

響「……………」ドッドッドッドッ

皆「………………」ピーン

岡村「良いですね良いですね。良い緊張感です、これが岡女765の空気ですよぉ」

岡村「周りは皆ライバルですからね。思っときましょう。コイツにだけは絶対負けへんと」

岡村「仲が良いのは素晴らしい事ですが、人生には時として非情にならなければならない事もありますからね。そこは春香を見習って!」

春香「何でですかっ!?私くらい和を大事にする情に厚い女はなかなか居ませんよっ!」

岡村「はい!じゃあ皆立って!復唱して下さいね〜」

春香「流したっ!?」

岡村「私はクソマスターにはなりたくないっ!」

皆「私はKマスターにはなりたくないっ!」

矢部「ここは何故か団結すんねんなww」

岡村「クソマスなんてクソ喰らえっ!」

皆「KマスなんてK喰らえっ!」

矢部「自分で提案しといて何やけど、なんか逆にアレな感じになってないかなコレw?」

岡村「お前の弟クリソツ〜!!」

皆「お前の弟クリソツ〜!!」

矢部「言葉の響きだけじゃないですかww!皆さんも言わなくていいですよ?w」

岡村「良いですよ〜皆さんのやる気がギュンギュン伝わって来ます!」

岡村「しゃあっ!今月のクラス目標読んでいきますよぉ!」

今月のクラス目標三箇条
『1.GO MY WAY!2.GO MY 前へ!3.頑張っていきましょう』

春香「やっぱり私達の歌なんですねw」

岡村「さぁ声出して行くぞぉ!GO MY WAY! GO MY 前へ!頑張って行きましょう!ハーイッ!!!」

皆「GO MY WAY! GO MY 前へ!頑張って行きましょう!」

矢部「今回は語呂も良いですねw」

岡村「まだまだぁっ!!腹から声出していけよっ!!」

岡村「ゴマウェーイ!!!ゴマエーーー!!!がーんばってゆーきまーしょっ!」(振付アリで)

真美「振り付けカンペキww」

亜美「キレもあるよ!流石岡ちゃん先生ww」

岡村「ハイ皆もっ!!!」

皆「ゴマウェーイ!!!ゴマエーーー!!!がーんばってゆーきまーしょっ!」(振付アリで)

岡村「良いぞ良いぞ〜じゃあ如月さんっ!先生と交互でいきましょうか!ハーイッ!!」

千早「はい!GO MY WAY!!!」

岡村「ゴマエーーー!!!」

千早・岡村「がーんばってゆーきまーしょっ!!!」

千早「ふふふふふっw」

岡村「良いです良いです!軽く先生の夢が叶いましたよ〜!」

岡村「ハイラストォッ!!!」

岡村「私だけが持っているスマイルめちゃめちゃ?」

皆「…み、魅力でしょっ!」

岡村「めーざせーアイードールナーンバーーーーワーン!」チラッ

皆「が、が頑張るよ!」

岡村「ハイッ!!!!!」

矢部「グッダグッダやないですかww最後急に変えたらアカンでしょww」

岡村「よっしゃあこの勢いで着替えてグラウンドに集合や!ぜった〜い?」

皆「私ナンバワーン!!!!!」

矢部「そこは合うんかいっ!」



春香(教室の扉を開けたらそこは私立岡村女子高校765でした)

春香(どんな競技が待っているのか…響は放送枠を勝ち取れるのか…そしてKマスの屈辱を味わうのは誰なのか…)

春香(様々な想いを胸に抱きつつ、私たちの長く熱い戦いは幕を開けたのでした)

秋なので始めてみました
秋の内には終わると思うので、気長に応援して頂けると嬉しいです



前作品他作品を教えてくれ

訂正

スレタイ
P「私立岡村女子高等学校765(体育祭)」

>>31
矢部「影の司会進行を務める矢部浩之です。皆さん今日も一日一緒に頑張りましょう!」

>>57
前作
P「岡村女子高等学校765」

他作
P「格付けしあうアイドルたち」
P「最強のアイドルは誰だ!スポーツマンNo1決定戦」
やよい「伊織ちゃんの泥棒猫っ!!」
千早「行けーマキバオー!」
P「激論!朝までっすかそれ正解」
P「はーい、二人組作ってキスして〜」
P「今から断食合宿を行う!」
P「お土産に饅頭買って来たぞ」

キーンコーンカーンコーン

岡村「ハイ、皆さん体操服に着替え終わりましたね。学生らしくて良いと思います」

雪歩「ど、どうしてブルマーなんですか?恥ずかしいんですけど…///」

岡村「そこは様式美というものらしいんでね。岡女765は古き良き時代の文化を残していこうという理念もあるんです」

伊織「何よその今取ってつけた様な…」

真「…先生、一つ質問があるんですけどいいですか?」

岡村「なんですか?真」

真「どうしてボクだけ下がジャージなんですか!?」

春香「何かデジャヴなセリフだねw」

伊織「しかしホントアンタ、ジャージが良く似合うわね」

美希「伊達にジャージ王子とは呼ばれてないのっ」

岡村「配慮ですー。真にブルマっていうのは絵的にキツいという判断の下にやっている事なので」

岡村「ナイス判断やと感謝して貰いたい位です」

真「なんでですかっ!皆が着てるんだからボクが着たって問題無いでしょう!」ぷんすか

岡村「クレームを受けるのはこっちなんだから分かってくれよー」

真「クレーム!?ボクがブルマ着たらクレームが来るんですか!?」

岡村「じゃあこうしよか。これから行われる各競技で真が1位になれたらブルマーを進呈してあげます」

真「本当ですかっ!よーし頑張るぞー!」メラメラ

伊織「…テストの時もんな事言ってて、結局終始学ランだったわよね」

やよい「ま、まぁ今回は運動会だし…」

岡村「じゃあ次は入場行進いくぞー!元気良く歩いて下さいね」

岡村「猿♪ゴリラチンパン♪」

岡村「チンパン♪チンパン♪チンパーーン♪ぜんたーい止まれっ!」

皆「1、2!」

亜美「3!」

真美「4!ハイ、やよいっち!」

やよい「えぇっ!?ご、5…?」

岡村「誰が点呼取れ言うたんや!やよいも騙されるなよ〜」

放送「続いてはラジオ体操第二です」

響「いきなり第二っ!?」

春香「女子としてはあまりやりたくない動きなんだけどね…」アハハ…

岡村「しっかりやっとけよー!アイドルも芸人も体が資本ですからね〜」

岡村「ハイ雪歩も恥ずかしがらずにこうっ!」マッスルポーズ

雪歩「は、はいぃぃぃ…///」マッスルポーズ

ナレ「ではアイドルたちがラジオ体操をしている間に選手の紹介をしていこう〜」

ナレ「今回は春の期末テストの成績順にA、B、Cの三つの組に分けられている」

A組 如月千早 16歳 得意種目 上体起こし 春の期末テスト1位
まずはA組から、春の期末テストでは全体1位の成績を出したデキマスター
歌が得意で勉強も出来る彼女は、持久走が得意で体力には自信アリだとか
才女はスポーツもA組か〜?

A組 水瀬伊織 15歳 得意種目 リレー 春の期末テスト2位
竜宮小町リーダーは岡女765における貴重なツッコミ担当
春の期末テストではその知性は存分に発揮されたがスポーツではどうか
「怪我しない程度に頑張るだけよ」とクールな発言だが真意はいかに

A組 萩原雪歩 17歳 得意種目 握力 春の期末テスト3位
演技派アイドルとしての評価も高まって来ている彼女
岡女においては普段仲良しの菊地真への冷ややかな目線が気になるが、そこんとこどうなの?
運動は苦手との話だがP曰く意外とパワーファイターな面もあるらしい

A組 三浦あずさ 21歳 得意種目 なし 春の期末テスト4位
岡村先生大のお気に入りの彼女は岡女765最年長
本人曰く運動は昔から苦手で体力にも自信が無いとの事だが、頑張らないとクソマスが待っているぞ〜
生徒の中でも随一のスタイルを持つ彼女は別の意味でも活躍が期待される

B組 四条貴音 18歳 得意種目 パン食い競争 春の期末テスト5位
続いてB組。春の期末テストでは英語で珍回答を連発した銀の王女
相変わらず全てが謎に包まれている彼女は運動能力も未知数
「全力で臨めば結果は自ずと付いて来るものです」と気合いは十分な様だが結果はいかに〜?

B組 天海春香 17歳 得意種目 騎馬戦 春の期末テスト6位
言わずとしれた岡女765の委員長。
今回もその高いバラエティーセンスを存分に発揮して岡村先生にジェラシーを感じさせているが、運動センスの方はどうか
期末テストでは委員長らしからぬパッとしない結果に終わっているだけに「今回こそトップ狙います!」と意気込む

B組 星井美希 15歳 得意種目 短距離走 春の期末テスト7位
ビジュアルと実力を兼ね備えた天才アイドルは岡村先生の天敵
一目見ただけでダンスの振り付けを再現したという逸話もあるセンスの塊だが
絶好の陽気に早くも眠気はピークの模様。寝ちゃわないでね〜

B組 菊地真 17歳 得意種目 全部 春の期末テスト8位
春の期末テストでは存在感No1と言える大活躍を見せた真王子
親近感が沸いたと男性人気も鰻昇りだったらしいが、本人はそれには不満げな様子
アスリートと遜色ない運動能力を持つと言われる優勝候補筆頭。カッコ良い所は見せられるのか〜?

C組 我那覇響 16歳 得意種目 全部 春の期末テスト9位
そしてC組。教室に入って30秒で大号泣をしてまだ目が赤い沖縄出身の野生児アイドル
今回の成績如何でアマゾン放浪記の放送時間が決まるという事で体育祭における本気度は誰よりも高い
運動神経抜群の彼女は1位の座をしっかりと見据えている

C組 高槻やよい 14歳 得意種目 持久走 春の期末テスト10位
太陽の様な笑顔が魅力の六人兄弟のお姉ちゃん
岡女765では年少組だが、春の期末テストでは苦手な勉強を持ち前の根性で切り抜けた頑張り屋
「運動は大好きです!」と元気いっぱいに競技に臨む

C組 双海真美 13歳 得意種目 騎馬戦 春の期末テスト11位
岡女765のツートップの方翼
春の期末テストではギリッギリの所でバカマスを逃れて、同時に不憫キャラを獲得〜
今日の運動会で活躍して真実の愛を掴む事は出来るのか〜?

C組 双海亜美 13歳 得意種目 騎馬戦 春の期末テスト12位
岡女765最年少にしてツートップの方翼にしてバカマスター
春の期末テストでは珍回答を連発して大活躍だったが、運動の方でも珍プレーは飛び出すのか?
今回クソマスになった日には二冠達成となってしまうので、それだけは絶対に避けると目を輝かせている

チャン チャン チャラララン♪

春香「ふー。やっと終わった…」

放送「続きまして選手代表による選手宣誓を行います」

放送「選手代表。B組天海春香」

春香「!?」

矢部「ええ顔したねぇww」

岡村「春香ぁっ!駆け足ぃ!」

春香「は、はい!普通にやれば良いんですよね…?」

律子「春香、春香」チョイチョイ

春香「?何ですか律子先生」

律子「選手宣誓、面白くやってね」ボソッ

春香「」

皆「……………」じーっ

春香「えー……あーっと……」ダラダラダラダラ

春香「み、美希のモノマネで選手宣誓ー!」

美希「えっ」

春香「選手宣誓なのーっ!我々選手いちどーはスポーツマンシップに乗り込んでっ」

春香「えっシップって船の事じゃないの?んーよく分かんないけど」

春香「元気いっぱい戦い抜く事を誓うってハルカ的には思うな!選手代表天海春香なのっ!あはっ☆」

皆「……………………」シーン

春香「あ…はは………」

春香「…………」シクシクシクシク

雪歩「お、面白かったよ春香ちゃんっ!」パチパチ

伊織「…まぁ、よくやり切ったとは思うわ」パチパチ

千早「………?どうして春香、美希みたいな喋り方で選手宣誓をしたのかしら?」

真美「千早お姉ちゃん。そこに付いてツッコむのは流石に慈悲の心が無さ過ぎるというものですぜ」ポンッ

美希「むーミキを巻き添えにするのは止めて欲しいの。全然似てないしー」ぷんぷん

真「いや似てるのは凄く似てたよ?」

響「そのあたりは流石春香だよな」

岡村「困ったらモノマネに走るのは、芸人気取りアイドルの悪い癖ですよー反省して下さいね」

矢部「いや先生もそこはあんまり他人の事言えないでしょw」

放送「第一競技は徒競争です。選手の皆さんは所定の位置に付いて下さい」

あずさ「徒競争。懐かしい響きね〜」

真「運動会としてはオーソドックスな感じだね」

伊織「それはそうかもしれないけど、ただ走るだけの競技が入ってるっていうのにガチさを感じるわね…」

春香「たしかにゲーム性はあんまり無いよねw」

律子「走る距離は50メートル。3人ずつ四組を作って走るけど、獲得ポイントは全体での順位によって決まる事になるわ」

亜美「50メートルか。意外と短距離だね」

雪歩「それ位なら全力で走れ切れるかも…」

岡村「えーじゃあまずはお前達に、今日どの位必死になるべきか先生が手本を見せてあげたいと思います」ぐっぐっ

貴音「なんと…先生殿自らですか」

真美「岡ちゃん先生大丈夫〜?」ニヤニヤ

岡村「おぅ。大事なんは年齢なんぞで無く気合いって事を見せたるわ」ピョンピョン

律子「先生宜しいですか〜?位置に付いて用意………」

          バン!

春香「うわっ!先生速い!」

真「良いフォームしてるね」

やよい「ぐんぐんスピードが上がってます!」

        ダダダダダッ!  

律子「ゴール!記録は…7秒06です!」

律子「素晴らしい走りでした!岡村先生」

岡村「……まあっ……んな…もんで…すよ」ゼーハーゼーハー

矢部「先生バッテバテじゃないですかww」

岡村「おっさんでも本気で頑張ればこの位の記録は出せますのでね」

岡村「若い君達にはそれ以上に気持ちで走って貰いたいものです。良いですね?」

皆「ハイッ!!」

第一レース A組如月千早 B組天海春香 C組双海真美

岡村「では第一レースから始めて行きましょうか」

岡村「如月さんはどうですか?自信はあります?」

千早「そうですね。短距離はあまり得意では無いですけど、走るのは好きなので良い記録が出るといいなと思います」

岡村「なるほどなるほど。如月さんなら大丈夫でしょう、頑張って下さいねー」

岡村「委員長。お前はどうや?」

春香「やるからには総合一位を狙ってますからね!当然トップを獲りたいと思ってます!」

岡村「お前はホントフリ作りに余念が無いなぁ」

春香「フ、フリってどういう事ですか!」

岡村「真美はどの辺の位置を狙っていくんや?」

真美「んっふっふーん。そうだね、まぁ誰にも負けるつもりは無いけど特に亜美には負けたくないかなっ!」

岡村「……………」ウルッ

岡村「そう…やな。真美にも意地があるんやもんな。頑張れ、絶対勝てよ!」ナデナデ

真美「別に背景に深い意味を込めての発言じゃないからっ!」

律子「位置に付いて用意………」

      バン!

千早「はっ!」ダダダダダッ!

春香「たあああああっ!」ダダダダダッ!

真美「どりゃああああっ!」ダダダダダッ!

真「スタートはほぼ横一線だね」

亜美「あーでもじわじわと差が…真美—ガンバレーっ!」

やよい「千早さんファイトですー!」

雪歩「春香ちゃんもうちょっとだよー!」

       パン!

律子「今ゴールしました!記録は…」

千早7秒72 春香8秒54 真美8秒44

岡村「一着は如月さん!いやー素晴らしい走りでしたね」

千早「ありがとうございます。夢中で足を動かしました」

岡村「日頃の鍛錬の成果が出たという事ですね。如月さんの気持ちが見えましたよ」

春香「せ、先生。私も一生懸命走ったんですけど…」ゼェゼェ

岡村「うん、まぁ普通やったな。お疲れ」

春香「それだけですかっ!?」

真美「いやまぁ特にコメントのしようが無いでしょ。はるるん」

伊織「何で今回はコケなかったの?」

春香「別に狙ってやってるんじゃないから!」

第二レース A組三浦あずさ B組星井美希 C組高槻やよい

岡村「いよいよあずささんの出番ですね。よっ!」パチパチパチパチ

美希「何がよっ!なの…」

あずさ「うふふ。走るのは苦手だけど精一杯頑張りますね」

岡村「その気持ちが大事だと思います。結果とかタイムとかそんな事はどーでも良いんです。ねー?」

あずさ「ねー」ウフフ

美希「言ってる事変わってるの」

岡村「やよいは走るのはどうや?得意か?」

やよい「小学五年生の時に運動会で一番になった事があります!」

岡村「そうかそうか。頑張れよ〜横の金髪のアホには絶対負けんなごふぅっ!?」

あずさ「み、美希ちゃん。先生を蹴たぐったりしちゃ駄目よ〜」めっ

律子「位置に付いて!用意………」

      バン!

響「おっ美希良いスタート切ったな。加速も良いぞっ」

千早「高槻さんも頑張ってるわ!ガンバレーッ!」

亜美「あずさお姉ちゃんファイト→!視聴者の視線は釘付けだよーっ!」

      パン!

律子「あずささんもゴール!記録は…」

あずさ10秒12 美希7秒51 やよい8秒41

春香「美希が千早ちゃんをかわして暫定トップに立ったね」

美希「フフン。ミキがちょっと本気を出せばこんなものっておm

岡村「あずささん凄く良かったですよ。走ってる姿とても可愛いかったです」

あずさ「いえ〜出来れば10秒は切りたかったんですけどね」

岡村「タイムなんてどうでも良いんですよ。一生懸命走ってる姿がとても可愛いくて」

美希「ちょっと待つの」ぐいっ

岡村「あぁん?何や星井コラァ今先生があずささんにインタビューしてるやろ?」

美希「普通こういうのって一番の人の所にするものでしょ?一番速かったのはミキなの!」

岡村「今誰が速かったかなんて話してないだろう!あずささんの走り方が可愛かったって話をしてるんでしょうが!」

美希「徒競争なのに走り方は可愛いとか関係無いのっ!」がるるる

矢部「すぐお二人は喧嘩になりますねぇw」

真「美希のあぁいう姿が見られるのって岡女765位のものだよね」アハハッ

伊織「大体ちやほやされる人生送って来てるからね。良い薬よ」

第三レース A組萩原雪歩 B組四条貴音 C組双海亜美

律子「ゴール!記録は…」

雪歩9秒88 貴音8秒01 亜美8秒46

亜美「うわー真美に負けた!チョー悔しいっ!」

岡村「ほんの少しの差ですけどね。でも、そこに何があるのかを亜美はよく考えとけよー」

雪歩「な、なんとか10秒切れましたぁ…」ゼェゼェ

岡村「雪歩はフォームを何とかせなアカンな。真に教えて貰って下さい」

岡村「まぁ真にもの教わるのはプライドが許さんかもしれんけど………ん?」キョロキョロ

春香「真と響なら向こうでアップしてますよ」


真「…………」ハァー ダッ!!!

響「…………」グッグッグッ ピョンピョン


矢部「な、何か纏ってる空気が違いますね」

岡村「真剣なのはエエ事ですけど、ツッコミの仕事果たさんかったので減点1と…」カキカキ

矢部「それは厳し過ぎませんw?」

第四レース A組水瀬伊織 B組菊地真 C組我那覇響

岡村「アホ二人が何も喋らずスタート位置行ったけど、伊織はどうや?自信の程は」

伊織「別に得意じゃないけど、アホ二人が相手じゃ無ければそれなりだと思うわ」

伊織「そういう意味じゃこの組に入れられたのはツいてないわね」ハァ

岡村「せやなあ。まぁでも相手はアホ二人だけやなくて、あくまで全体で順位を付けてるから最後まで全力で走ってくれよ」

伊織「えぇ。アホ二人は居ないものとして頑張るわ」

矢部「ていうか普通に我那覇さんと菊地さんをアホって呼ぶの止めてあげて下さいよw」

千早「真と響…どっちが速いのかしらね」

貴音「予想は困難ですが…激しいでっどひーとになるのは間違い無いでしょうね」


真「響。響が一番に懸ける想いは知ってるけど、手加減しないよ?」

響「手加減?真が、自分にか?」

響「———笑わせるんじゃないぞ」

真「…オーケー。全力で潰させてもらう」グッ

響「…………」キィィィィン

律子「位置について!」

律子「よ  う  い………」

極限まで高められた響の集中力が、戦いの開始を告げる律子の声をスローモーションに変える。
仲間達の声援も、照りつける日射しも意識から消し、今の響の世界にあるのは目の前の白線のみ。
クラウチングスタートで構えている体は『爆発』の瞬間を今か今かと待ち侘びていた。

     ドン!

響「さあああああっ!!!」

号砲を聞いて、否、感じて響が大地を蹴る。比喩では無く同時に。
100分の1秒の誤差も無く、響の元まで音が届くよりも速くスタートを切った。音速を越える光速の超反応。
岡村達がフライングでは?と誤認する程に完璧なスタートだった。

一歩、二歩。
爆発的な初速を更に加速させ、響はゴールへと体を運ぶ。
風は風速1メートル程の風。体重の軽い響にとってはハンデだが、そんな事は微塵も感じさせない。
ゴールで待つ全ての人間が目を見開く。
次元が違う。我那覇響は圧倒的に本物だった。

このまま圧倒的な差を付けてテープを切る。それは呆れる程に単純で、明確な未来だ。



——————菊地真が居なければ



白線だけだった響の世界に、無理矢理に割り込んで来る漆黒の獣。
自らを追う者が居るという戦慄を響は全身に感じていた。

真「ははははははっ!」

菊地真は笑う。これ以上無い好敵手と戦える歓喜に打ち震えながら
自身もこれ以上無い程に集中していたつもりだった。
事実、スタートは自己採点なら満点を付けられる程のものを切る事が出来た。

が、それでもその時既に視界には我那覇響の背中が写っていた。
持って生まれ、研ぎ澄まされた我那覇響の天性の才能『野性』
自分がどれだけの努力をしようとも決して手に入らないものを彼女は持っていた。反射神経では自分は一生及ばない。

真は思う。
自分の負けなのか—————否

真「らあああああっ!」

厳しい父の元に産まれ、幼少期から一日も欠かさず鍛え上げた自らの肉体。
それは決して嘘を付かず、真の望むパフォーマンスを全て応えてくれる無二の相棒となる。
天性の才能を凌駕する手段は一つ。
圧倒的な努力で目の前の天才を喰らわんと、真の筋肉がまた一つギアを上げる。

響「ちぃっ!」

響が舌打ちをする。
自分の世界に割り込んできた強大な圧力(プレッシャー)は、今や視覚的にもその存在を自身に思い知らせる。
狭い視界の端に写るのは、黒。

    ニヤリ

突然、響の顔が歪み獰猛な笑みを作る。
その理由は本人すらも解らない。思わず、といった表現が的確な所か。

響「さああああああっ!!!」

真「だああああああっ!!!」

二匹の獣が、互いを威嚇する様に吠える。
周りがドン引きしている中、横一線の共同作業で二人の胸が白いテープを切った。


幾度にも渡る超スロー再生が示した結果は、以下の通り

伊織8秒58 真5秒669 響5秒668 

響「やったぞーーーーーっ!!!」ぐっ!ぐっ!ぐっ!

真「くっそおおおおっ!!負けたあーーーっ!!!」バタンッ!

真「………ははっ。でも、全部を出し切った。響に引っ張られて自分の限界を越えた結果だから悔いは無いよ」

真「凄く清々しい気分だ。ありがとう、響」スッ

響「それはこっちの台詞だぞ。真が相手じゃなかったらとてもこんなタイム出なかったさ」

響「ありがとう、真」ギュッ!


伊織「なにを青春コントやってるのよアイツ達は…」ゼーゼー

春香「やる気を根こそぎ奪われる状況でよく走ったよ、伊織」アハハ

岡村「…アイツ達の所為で番組が変わってしまいますね。出禁にしよかな」

雪歩「そ、それは流石に可哀想ですよ」

亜美「岡ちゃん先生、自分の記録越えられた事怒ってるだけじゃないのw?」ニシシ

??「がっはっはっはwwwww」

矢部「!?何やこの声!」

第一種目50メートル走のランキング

1位我那覇響 5:668
2位菊地 真 5:669
3位星井美希 7:51
4位如月千早 7:72
5位四条貴音 8:01
6位高槻やよい 8:41
7位双海真美 8:44
8位双海亜美 8:46
9位天海春香 8:54
10位水瀬伊織 8:58
11位萩原雪歩 9:88
12位三浦あずさ 10:12

ポジティブのproのAが取れない…
先生のラジオ聞き漁ってたら黒春香さん書きたくなってくるなぁ。あー響泣かせたい
半参加型でミニ格付けみたいなのやったら盛り上がるかな

あ、多分今日の夜に第二種目編やります。

??「がっはっはっはっはwwwww」

真美「なになに?この笑い声!」

あずさ「向こうの方から聞こえるわね〜」

千早「でも向こうには誰も…あ!」

響「ど、銅像がこっちに来るぞ!」


キュラキュラキュラキュラ バリバリバリッ!!


濱口「がーはっはははははっwwwwwおうww皆久し振りーwww」


亜美「濱口だー!!」

真美「ハマグチェ来たーっww!!」

千早「ず、ずっとあの銅像の中に居たんですか?」

濱口「おうww1時間前からなwwあーもう中蒸れてしゃーなかったわ」フキフキ

千早「ふふふふふっww」

岡村「はい、岡村女子高等学校765理事長のハマグチェマサル先生が駆けつけて下さいました。皆拍手ー」

ワーーーーー!!! パチパチパチパチーーーッ!!!

矢部「駆けつけるっていうか最初から居ったんやけどねw」

濱口「おっちゃんこの登場で今日の仕事八割方終わりやからな。皆頑張りやーww」

春香「ww何しに来たんですかww」

真「相変わらず存在感が凄いよねwあと滲み出るオーラと」

岡村「真は一歩間違えるとこうなるんやからな。よう見とけよー」

真「なりませんよww!なんでですか!」

矢部「まぁ理事長も昔は可愛いだのオシャレだの言われてましたからねw」

岡村「これからは理事長も一緒に君達の頑張りを見て行ってもらいます。失礼の無い様にして下さいねー」

濱口「よろしくなーwww」

響「…何をしたら失礼になるのか分からないぞ」

放送「第二種目は走り高跳びです。選手の皆様は所定の位置に着いて下さい」

春香「走り高跳びかぁ。あんまり得意じゃないかも…」

やよい「どちらかと言うと体力測定でやる事ですね」

雪歩「人数が人数だもんね。うぅ、私ちゃんと跳べるかなぁ」

岡村「最初のバーの位置は110センチに設定しています」

春香「110!?い、いきなり結構高くないですか?」

雪歩「そんなの絶対無理ですよぉ…」

響「そうか?余裕だぞ」

真「だよね」

伊織「アンタ達化け物と同じ基準で考えないで欲しいんだけど」

響・真「誰が化け物だっ!」

岡村「ハイハイ勘違いしないように。この走り高跳びは飛べた人から次々に抜けて行って」

岡村「跳べなかった人はバーを下げて、そのバーに挑戦するという事を繰り返して、全員が跳べたら終了となります」

伊織「成る程。バーの位置が高い内に成功して抜けれた方がポイントが高いという訳ね」

あずさ「それはそれでプレッシャーを感じてしまいそうだけどね〜」ハフゥ

響「えー。それだと最初のやつを跳べたらもうそれで終わりって事か?」ぶー

真「そんなのつまらないですよー。折角テストの時の汚名を挽回する機会が来たと思ってたのに」ぶー

岡村「黙れコラァッ!!調子乗んなよ!!!」

響・真「ひぃっ!?」ナミダメ

岡村「良いですかー別にこの体育祭は、スポーツが得意な人の能力をひけらかさせる為にやってる訳ではありません」

岡村「運動が苦手な人でも一生懸命頑張る事によって、壁を乗り越える事が出来る。そういう姿を見せる為にやっている所もあるんです」

岡村「だからある意味ではそういう人こそが今回の体育祭の主役とも言える訳ですね」

雪歩「…………!」はっ

岡村「この走り高跳びなんてまさにそれの現れですよ。持って産まれた才能の差があるのは仕方ない」

岡村「けれども!人それぞれ持っている自分の限界を越えられる様に努力する事は出来る。大事なのは諦めない事!」

岡村「そこをきちんと分かった上で、競技に臨んで貰いたいと思います。分かりましたね?」

皆「ハイッ!!!」

走り高跳び 110cm

春香「天海春香!行っきまーす!」

律子「位置に着いてー……」ピッ!


  ダダダダダダッ! タッ! ガガッ ボトッ


矢部「あー残念。足が掛かったね」

春香「行けるかなーと思ったんですけどね」アハハ

岡村「良いですよー。そのチャレンジ精神が大事です。跳べへんと思ったら絶対跳べんからなー」

岡村「私は跳べるんだ!って強く思ってから助走に入って下さいね」

しかし110cmの壁は高く、春香に続いて伊織、亜美、やよいと連続で失敗

やよい「うぅっ直前で怖くなってスピード緩めちゃったよ」

亜美「分かる分かる。ぶつかっちゃいそうで怖いよね→」

伊織「コツを掴んだらいけそうな気もするんだけどね」フム

岡村「お前達なら跳べへん高さじゃないはずやぞー。次は如月さん!準備は良いですかー?」

千早「はい!」

律子「用意……」ピッ!

千早(集中して…イメージ通りに体を動かせば!)


   タタタタタタッ!!  ダッ!! フワッ ボスンッ!


    オ〜〜〜〜〜! パチパチパチパチパチッ!

真美「おーーーっ!!千早お姉ちゃん越えたっ!!」

貴音「まこと素晴らしき跳躍でしたね」パチパチ

岡村「なんと背面跳び!陸上選手みたいでしたよ如月さん」

千早「ありがとうございます。何度もイメージトレーニングをしていたのが良かったんだと思います」

やよい「凄く綺麗な跳び方でしたねー千早さんカッコ良いです!」

春香「何か千早ちゃんが背面跳びって凄くしっくり来るよねw」

あずさ「え〜いっ!」


タッタッタッタ ボヨンボヨンボヨンッ ダッ! ボヨヨンッ ガガッ ボトッ


あずさ「あら〜全然駄目でしたー…」シュン

岡村「いえいえ男性スタッフとしては素晴らしい走りとジャンプでしたよwねぇ理事長」

濱口「ブルーレイで録画してスロー再生するわwww」

矢部「ゲスい話をすんなw」ベシッ! ベシッ!

あずさ「どうやったら跳べる様になるんでしょうか〜?」

岡村「あずささんはですね。跳ぶ時にもうちょっと膝をこう…あー言葉じゃ難しいんで触らせてもらいますけど」

矢部「アカンに決まってるでしょww」ペシーン!

なんか電子辞書に載ってた「間違った日本語」みたいなおまけコーナーで見たんだけど、
挽回って単語に「悪い状態から取り戻す」みたいな意味があるから、
汚名挽回でも意味としてはまあ完全に間違いってわけでもないらしいよ…(震え声)

なんだこの日本語講座ww
意外とためになったぞww

P「岡村女子高等学校765」
P「格付けしあうアイドルたち」
P「最強のアイドルは誰だ!スポーツマンNo1決定戦」
やよい「伊織ちゃんの泥棒猫っ!!」
千早「行けーマキバオー!」
P「激論!朝までっすかそれ正解」
P「はーい、二人組作ってキスして〜」
P「今から断食合宿を行う!」
P「お土産に饅頭買って来たぞ」


っていうかこれらは>>1がかいたものだったのか
面白かったから今回もがんがれー

HDDクラッシュの悲しみに暮れていたら一ヶ月も放置してしまった。申し訳ありません
先は全然見えてないけれど、とりあえず再開します

貴音「はっ!」 タッ! チッ スタッ

     カタカタカタ… ピタッ

貴音「ふぅ。危ない所でしたね」

真美「おー!お姫ちんもクリア!」

亜美「やっぱり背が高いと得だよね〜」

矢部「はさみ飛びで110を越えたのは凄いですね」


美希「星井美希!行っくのー!」ダダダダダッ!

美希(背面跳びは千早さんに取られちゃったからここは…)

     タッ! バッ! クルッ ボフッ

律子「成功です!」

やよい「美希さん凄いですっ!何ですかあの跳び方っ!」

真「ベリーロールだね。体をバーに対して平行にして回転して跳ぶっていう跳び方だよ」

響「背面跳びが登場するまでは主流だった跳び方だな」

伊織「そんな事はよく知ってんのね」

岡村「えーと、これで残ってるのは真と響だけやな」

律子「ここまでで成功したのは千早、貴音、美希の三人ですね」

矢部「三人とも違う跳び方でクリアしてるんですね」

岡村「個性を出してくのは良い事ですよー。ただ可愛いだけで芸能界は生き残っていけませんからね」

岡村「響—!お前も個性出して跳べよー!」

響「了解だぞっ!自分らしく越えてみせるさー!」

律子「用意………」ピッ!

響「さあああああっ!!!」ダダダッ!

バッ! クルクルクルクルッ!

皆「!?」

響「とぉっ!」

バンッ! クルリッ スタッ ピシィッ!

響「決まったぞっ!」

皆「…………………」

響「あれっ!?何だその反応っ!」アタフタ

春香「何だというか……」アハハ

伊織「アイドルが前転繰り返した挙句、腕の力で跳んで空中で一回転して着地決めてんじゃないわよ…」

千早「私達のジャンプが全く印象に残らないものになったわね…」

美希「そういうトコが響は空気読めないって思うな」

響「そ、そんな事言われても…」シュン


真(なるほど…あまりやり過ぎても駄目なのか)フム

真「菊地真!行きますっ!」ダダダダッ!

      ダンッ! クルクイッ! スタッ(バク宙一回転半ひねり)

岡村「もうお前達二人は別のスタジオでやってもらえるかー?」

真「えぇっ!?」


110センチ成功者
如月千早・星井美希・四条貴音・我那覇響・菊地真

春香「成功したのは5人かぁ。次では抜けときたい所だよね」

真美「次は10センチ下がって1メ→トルだっけ?」

伊織「ぱっと見じゃそんなに変わった様には見えないけど『5センチ上がっただけで世界が変わる』みたいな文句はよく聞くから」

伊織「逆も然りって事で、意外と楽に越えられるかもね」

やよい「うっうー!プラス思考で頑張りましょー!」

亜美「…それは良いけど、まこちんとひびきんは何してんの?アレ」

あずさ「予備のマットとバーを使って、二人で限界に挑むって話してたわ〜」

春香「やる気を根こそぎいかれそうだから見ない様にしないとね」アセ


雪歩「…千早ちゃん。ちょっと良いかな?」

千早「?」

岡村「次は10センチ下げて1メートルです〜」

岡村「君達の力をもってすれば決して跳べない高さではありませんので〜自信を持ってビビらずに跳んで下さいね」

皆「ハーイ!」

岡村「オッケイ!じゃあまずは委員長!良いリズム作ってくれよ〜」

春香「任せて下さい!岡女765の切り込み隊長とは私の事ですから!」グッグッ

岡村「要らん事は言うなよー。じゃあ律子先生」

律子「はい。位置に付いてーー…」ピッ!

春香「行きますっ!」タタタタッ

春香(クリアした三人が見せた三様の跳び方。その中で一番出来そうだったのは…)


春香「これ!」 ダンッ!


美希「!」

亜美「あの体勢は…」

真美「ミキミキのラズベリーロール!」

伊織「ラズは要らないわよ」

千早(リズムは悪くない。越える…?)

春香(見様見真似だけど上手く踏み切れた!これはイケ…


     チッ(胸が擦れる)


春香「!?んっ!」


     カタカタカタ… ボトッ


千早「…………」

美希「…やりやがったの」


律子「春香失敗と…」カキカキ

春香「あ、あーもう!もうちょっとだったのに〜!」

矢部「ちょっとカスってまいましたね」

濱口「今おっぱいに当たってたよねww大丈夫か?おっちゃんがさすったろうかww?」

矢部「思うててもそれ口に出すなよw」スパーン!

春香「な、何を言ってるんですか〜///」

岡村「何を言ってるんですかちゃうやろ。乳首にバー当てて落とすてお前それヨゴレのやり口やで?」

春香「ち、乳首とか言わないで下さい///!わざとじゃないですから!」ワタワタ

美希「何?今日春香はミキに何か恨みでもあるの?」ジト

亜美「んっふっふ〜ん。つくづくはるるんは貪欲ですなぁw」

真美「ベタっちゃあベタなネタだけど、それをきっちりやり切るのが凄いよね〜w」

伊織「それはあずさの役目って気もするけどね」

あずさ「そ、そんな事は無いと思うけど〜///」

伊織「ていうか先にそれでクリアしてるのは美希なんだから、そもそもネタとしてはブレてない?」

千早「くっ」

春香「だからわざとじゃ無いって言ってるでしょ!!たまたま当たっちゃっただけだって!」

濱口「早く放送されへんかなコレwwスローで見たいわ〜ww」

岡村「安心して下さい理事長。これは戒めとして事前CMでもバンバン流しますので」

春香「いやいやいや!カットして下さいよカット!」アタフタ

真美「とおおおおおおっりゃいっ!」タンッ!

亜美「越えれる越えれる絶対越えれるーっ!とぉっ!」タンッ!

律子「クリア!」ピーッ!

矢部「おぉ。ツートップが連続クリアしましたね」

岡村「ええぞええぞ〜勉強が出来へんかっても他のコトでカバーすればええからな」

岡村「けど、とは言っても全くせんかったらあそこの二人みたいになるから、そこは気ぃ付けろよ」

亜美・真美「「はい!岡ちゃん先生!」」

真・響「「ちょっとお!?」」

伊織「…まぁ、カバーするという点ではあの二人以上にカバーしてる奴も居ないでしょうけどね」

春香「アイドルで一番大事なのは個性だからね。両方中途半端よりはそっちの方が良いのかも」

美希「春香がそれを言うと何だか重みを感じるの」アハハ

春香「わ、私はこれから巻き返すから!」

あずさ「惜しかったわね〜伊織ちゃん」

伊織「ホントよ。亜美がクリアしたってのに私達が越えれないなんて情けないわね」ハァ

あずさ「亜美ちゃんは運動神経良いし背もどんどん伸びているから、情けないという事は無いと思うけど…」

伊織「それでも年上としての意地があるって事よ。それに私は竜宮小町のリーダーだしね」

貴音「その気位の高さはとても良いと思いますよ、伊織」

春香「えーと残りは…やよいと雪歩だね。あれ?雪歩ってもっと順番前じゃなかったっけ?」

美希「さっき雪歩が律子に順番最後にしてくれる様にお願いしてるの見たよ」

春香「雪歩が?」キョトン

伊織「へぇ、意外ね。あの雪歩が自らトリに立候補するなんて」

春香「だよね〜。そしてその雪歩はどこに行ったんだろ?そういえば千早ちゃんもさっきから姿を…」キョロキョロ

やよい「うっうー!行きますよ〜!」タタタタタッ! タンッ!

         ガッ ボトッ

やよい「あぅっ!」ズザザー!

岡村「www大丈夫かやよいw?顔から落ちたな」

やよい「うぅ…踵が引っ掛かってバランスを崩しちゃいました」ナミダメ

岡村「ドンマイドンマイ。もうちょいやったしバラエティ的には満点の落ち方やったぞ」ぽんっ

やよい「そうですかっ?えへへ、ありがとうございますっ!」ガルーン

矢部「高槻さんは何しても一生懸命さが伝わって来るねぇw」


美希「ほら、本来あぁいうので良いの。春香は狙い過ぎだって思うな」

春香「いやあれはあれでやよいならではだと…ってだから狙って無いって言ってるでしょ!」

貴音「身長を考えれば最も不利な競技なのに、それを感じさせない見事な勢いでしたね」

伊織「やよいならあれ位トーゼンよ。もうちょっと上手く足が抜けてれば…」

亜美「!伊織ん今エロいワード言わなかった?」

伊織「言って無い」

春香「で、やよいが終わって次は雪歩の番だけど…」

あずさ「まだ帰って来ないわね。道に迷っちゃったのかしら〜?」

真美「あずさお姉ちゃんじゃあるまいし〜」アハハ

美希「あ、来たの」


雪歩「お、遅くなってスミマセン〜!」タタタタッ!

 
岡村「遅いぞ雪歩〜。小便はちゃんと先に行っとけ言うたやろー?」

雪歩「そ、そんなのじゃないですよぉっ///!」

矢部「アイドルに小便とか言うなww」スパーン!

律子「…で、雪歩。待たせただけの成果は見せてくれるのよね?」キラン

雪歩「!……はい。私の今の全力を尽くします」

律子「期待してるわ。それじゃあ位置に着いてー…」


亜美「お〜何か雪ぴょん気合い入った顔してるね!」

伊織「気合いは良いけど勝算はあるのかしら?さっきのジャンプ見た限りじゃ全然駄目だったけど」

春香「言っちゃ悪いけど、越えてる所はあんまり想像出来ないよね」

真美「さ〜張った張った!クリアする方に賭ければ大儲けのチャンスだよ〜!当てた方にはおにぎりが付くよ〜」

美希「!失敗する方に唐揚げを賭けるの!」

亜美「ミキミキレート釣り上げるね〜。じゃあ亜美は失敗する方に海老フライを賭けよう!」

伊織「それじゃあ成立しないでしょうに…」

千早「なら私は、成功する方におかず全部を賭けようかしら」

春香「!千早ちゃん。どこに行ってたの?」

千早「萩原さんのジャンプを見てれば分かるわ」

春香「?」

雪歩「すー……はー……」

雪歩「行きます!」タタタタッ

春香(特に足が速くなった訳でも無い、さっきと同じスタート。これじゃ…)

       クルッ

春香「!」

あずさ「あれは…」

亜美「千早お姉ちゃんと同じ背面跳び!」

真美「何で雪ぴょんが…?」

千早「…………」ニヤリ


雪歩(競技を始める前の岡村先生の言葉)

岡村『運動が苦手な人でも一生懸命頑張る事によって、壁を乗り越える事が出来る。そういう姿を見せる為にやっている所もあるんです』

雪歩(こんなダメダメの私でも、ダメダメだからこそ!見てる人に勇気を与えられるかもしれない)

雪歩(そう思って一回目の時精一杯ジャンプしたけど、やっぱり全然届かなかった)

雪歩(でも千早ちゃんのジャンプを見た時に思った。この跳び方なら私でも越えられるかもしれないって!)

岡村『持って産まれた才能の差があるのは仕方ない』

岡村『けれども!人それぞれ持っている自分の限界を越えられる様に努力する事は出来る。大事なのは諦めない事!』

雪歩(はい!先生!)


雪歩「たああっ!」タンッ!


         チッ

  

        バフッ

雪歩「あうっ!」

雪歩「バ、バーは…?」クルッ

 

  カタカタカタカタ………ピタッ


 
雪歩「————っ!」ぱああああっ

律子「萩原雪歩!1メートルクリア!」ピーッ!

オオオオオオオオ〜〜〜〜!!!  パチパチパチパチパチーーーーッ!!!

雪歩「やったやった!やっちゃいました〜〜〜!」ギュッ!

岡村「素晴らしい!先生驚きました。よう頑張ったな雪歩ぉっ!」パチパチパチパチ

雪歩「はいっ!ありがとうございますぅ」

岡村「こう言うたら失礼かもしれませんけど、先生もまさか雪歩が1メートル越えられるとは思ってませんでした」

雪歩「あはは、私もです」エヘヘ

雪歩「越えられたのは練習に付き合ってくれた千早ちゃんと…先生の言葉のお陰だと思います」

岡村「先生の?」

雪歩「はい。運動が得意じゃなくても、諦めずに頑張れば自分の限界を越える事は出来る」

雪歩「その言葉を信じて頑張ってたら、本当に越える事が出来ました。ありがとうございます、岡村先生!」ペコッ

岡村「雪歩………」ウルウル

響「さああああっ!背面跳びにしたら2メートル越えたぞぶぅっ!?」ボカアッ!

岡村「先生は雪歩の様な生徒を持てた事を誇りに思います。ようやったな、雪歩」ナデナデ

雪歩「えへへ…///」


響「いきなり人の後頭部にサッカーボールぶつけるってどういう事だっ!!!」

矢部「これはやられても仕方無いねw」

亜美「い、いや〜これはビックリ世界仰天ニュースですな!」

真美「まさか雪ぴょんがあんな綺麗に背面跳びを決めるなんて…いや、千早お姉ちゃんに比べると大分ぎこちなかったけど」

千早「でも今迄で一番良いフォームだったわ。流石萩原さん、本番に強いわね」

春香「今迄って、千早ちゃんが雪歩に背面跳びを教えてたの?」

千早「えぇ、さっき頼まれてね。向こうの方に予備のマットがあったからそこで簡単にコツだけ」

伊織「なるほどね。走り高跳びにおいて最も優秀な跳び方の背面跳びを覚えれば」

伊織「はさみ跳びで全然駄目だった雪歩でも越える事は出来る、か」

貴音「言葉にすればそれだけの事ですが、この短時間でそれを成すのは並大抵の事ではありませんよ?」

伊織「分かってるわよ。簡単じゃないと思ったから私はそれを選ばなかったんだしね」

亜美「たしかに背中から跳ぶのって着地で頭打っちゃいそうで怖いもんね〜」

真美「うんうん。あのビビリの雪ぴょんがあえてそんなエバラの道を選ぶなんて…」

春香「茨だよ茨。なにそのお肉付けたら美味しそうな道」

千早「…それだけ萩原さんの想いが強かったという事でしょうね。実際練習中も凄い気迫を感じたわ」

美希「ふーん。正直雪歩がビリの第一候補かなって思ってたけど、意外と油断ならない感じだね」あふぅ

春香「…そうだね。気を引き締めていかないと」ゴクリ

 
 
110センチ成功者

如月千早・星井美希・四条貴音・我那覇響・菊地真

100センチ成功者
双海亜美・双海真美・萩原雪歩


残り4人となり、バーの高さは10センチ下げて90センチとなった。

岡村「ここからはチャンス二回やからな〜。どっちかで絶対越えるんやでー」

伊織「フンっ一発でクリアするに決まってるじゃない。1メートルだってもう一回やらせて貰えれば越えてたわ」

やよい「二人で連続クリアしようね。伊織ちゃん」

伊織「えぇ」

伊織・やよいは90センチを余裕を持ってクリアし、その約束は直ぐに果たされた。


岡村「ええ流れで来てますよー。あずささんも頑張って下さいね〜」

あずさ「はいっ。いきますね〜」タッタッタッタ

あずさ「えいっ」ピョンッ

            ガッ ボトッ

あずさ「あぁ……」ショボン

岡村「いや気にする事は無いですよ。あとほんの少し!もうちょっとでした!」

岡村「いやもう何やったらコレクリア扱いでええんちゃうかな?」

春香「いやいやいやw」

濱口「俺はもっかいあずささんが走ってるトコ見れんのが嬉しいでwww」

矢部「お前はww」スパーン!

春香「残るはもう私とあずささんだけですね」

あずさ「えぇ。でも遠慮しなくて大丈夫よ、春香ちゃん」

あずさ「さっきのジャンプでコツは掴めた気がするから、二回目できっと越えてみせるわ」

春香「あずささんならきっと大丈夫ですよ。それではお先に抜けさせて貰いますねっ!」

岡村「チンタラしてんなよ春香ぁっ!!!ダッシュゥ!!いやもうお前その勢いで跳べっ!!」

春香「何でですかw!も〜言われなくても行きますよ!」ダッ!

春香(90センチならベリーロール使うまでもないよね。普通にジャンプして…)タタタタタッ


伊織とやよいの成功例を見て、まず行けるだろうという予想を持って春香は走りだした。
それは決して過信では無かったが、油断という隙があったのは確か。漫然とスタートを切った代償は…


春香(!やぱっ!足が合わない!どうしよどうしよっ!えーいっ!)ピョンッ

       ボフッ

春香(こ、越えた!で、でもおおおおおっ)バタバタ

バーの少し先に足から着地した春香は、着地の際にバランスを崩して体が後ろに傾かせた

春香(こ、このままじゃ倒れて背中でバーを倒しちゃうっ!)

春香「ぐっぬおおおおおおおおっ!」フンッ! グイッ!


千早「あ、何とか耐えたわね」

亜美「アイドルとしては大分駄目な顔してたけどねw」

真美「まぁそこも含めて流石はるるんって感じですなぁw」


春香「ふー。危なかったけど何とかクリア…」

ざわざわざわざわ どよどよどよどよ

春香「?どうしたんで…」

岡村「春香!!失格!!」ピーーーーッ!!!

春香「!?」

春香「ど、どういう事ですか!何で私がっ!?」

岡村「先生悲しいです。自分の生徒の中にこんな根性の腐った奴がいるなんて」

律子「遺憾ですね…」

春香「wwwえっ?ホントに何ですか?私何を…」

岡村「春香、お前踏み切る時にどっちの足から踏み切った?」

春香「え?えーと、今回は歩幅が合わなかったので焦って…両足でジャンプした気がします」

岡村「走り高跳びのルールブックにこう書かれています」

岡村「踏み切りの際には〜どちらか片方の足で踏み切る事。両足を使ったものは反則やと」ギロリ

春香「あ、あぁなるほどそういう…。で、でもそんなの良いじゃないですか!公式の大会でも無いんだし」

岡村「お前っ…!」ブンッ!

春香「ひゃあっ!」サッ!

矢部「先生wwアイドルの顔面に蹴り入れようとしたらあきませんてw!」ハガイジメ

岡村「ルールを破っても何をやっても越えたら良いんか?違うやろっ!」

岡村「正々堂々と正面からぶつかってこそその挑戦に価値があるんです!人を騙くらかして食う飯は美味いか春香ぁっ!」ガミガミ

春香「美味しく無いです…。汚い手を使ってスミマセンでした……」グスグス


美希「うわーマジ説教なの」あふぅ

真美「はるるん美味しいなぁ。ここまで殆ど持って行ってるよ」

亜美「亜美達とは職業が違うからある程度はちかたないけどねw」

伊織「でも何で両足で踏み切ったら駄目なのかしらね」

雪歩「不思議だよね」


岡村「春香、罰としてお前の総合点から2点引くからな。そんでこの口座に一週間以内に6000円振りこんどけよ」ピラッ

矢部「交通違反の罰金や無いんやからww」

濱口「地味に痛いよなぁ〜www」


その後90センチの二度目の試技が行われ、あずさは見事クリア。
両足踏み切りを警戒し過ぎた春香はまたしても歩幅が合わず、顔面からバーに突っ込んでこの競技最下位となった。

第二種目走り高跳びのランキング


1位タイ 如月千早・星井美希・四条貴音・菊地真・我那覇響(110cmクリア)


6位タイ 双海亜美・双海真美・萩原雪歩(100cmクリア)


9位タイ 水瀬伊織・高槻やよい・三浦あずさ(90cmクリア)


12位   天海春香(記録なし)


※二人で勝手にやってた真と響の非公式記録

菊地真 2m30cm

我那覇響 2m25cm

アイドルってなんだっけ

>>186
アイドル(偶像)とは、物質などで形造った像のことあり、また神や仏を形どった像を崇拝する対象として用いられる
人の願望羨望を形どった存在ある
アイドル信仰(偶像崇拝)とはそのアイドルに対して一定以上の崇拝度合いを示し、対象とするアイドルのライブ(ミサ)や
出演する番組(サバト)を見、または聴くことにより更にその崇拝度合いを深めていくことである
アイドルはそのため信仰の対象となるため見た目は勿論、他にも色々な特徴や特技などを要求される
これは身体的特徴にとどまらず、己の内面もファン(儲)に答えるべ造っていく、まさに偶像といえるべき者達のことである

                                                2008年度版 民明書房大全創刊より抜粋

春香「次の種目はハードル走だって」

伊織「また体育祭っぽく無い競技ね。さっき50メートル走やったばっかりだってのに」ハァ

響「その次が高跳びだったから、一種目目と二種目目を合わせた感じだな」


真「先生!さっきの走り高跳びでボクトップでしたよね。ブルマ下さい!」

岡村「アカンアカン。トップと言っても同率ですからね」

真「え〜それはルールが跳び抜けだったからで…。響との勝負にもボク勝ちましたよ!」

岡村「そんなモン貴方達が勝手にやってただけでしょうが」

岡村「クレーム対応する社員さんの気持ち考えたら、そん位の活躍ではブルマを渡す訳にはいきません」

真「ホントにそれ来てるんですか!?来てるんならボクに繋げて下さいよ!どういうつもりかガツンと言ってやりますから!」

岡村「はいはい。それじゃあ次のハードル走でトップやったら用意したるから頑張るんやぞ」

真「絶対ですからね!」

そして第三種目ハードル走が終わった

真「先生!僅差だけどボクがトップでしたよ!さぁ早くボクにブルマを!」

岡村「秋月先生、渡してあげて下さい」

律子「はい、真」

真「ありが…ってコレもジャージじゃないですか!しかも何か中途半端に短いし!」バシーン!

矢部「七分丈のジャージっていうのも珍しいですねww」

岡村「秋月先生が夜なべして作ってくれたんやから文句言うなよ真〜」

真「明らかにやっつけ仕事でしょコレ!律子…先生右手にハサミ持ってるし!」

岡村「肌が見れる様になったんだからそれで良いだろ〜。次トップ取ったらまた切って短くしたるから」

濱口「なんかそれエロいなwww」

真「何でそんな段階を踏まなくちゃいけないんですか…」

亜美「まぁまぁまこちん。裾のギザギザがパンクな感じでカッコEし良いじゃんw」

真美「脚がチラチラ見えるのもセクシーだしねw」

真「えっ。そ、そうかな…///」

亜美「そ→そ→チラリズムが視聴者の心をクギヅケだよ〜w」

真「仕方無いなぁ…。とりあえずコレで我慢してあげますから、次勝ったら宜しくお願いしますね!」


伊織「…あれで騙されるのが真の真たる所以よね」

雪歩「あれはあれで似合ってるのは間違い無いけどね」アハハ…

千早「高槻さん凄かったわ。ハードルで4位に入るなんて」

やよい「うっうー!ありがとうございます!ハードルは昔から得意でしたからねっ」

やよい「この調子で次も頑張っちゃいますよ〜」

響「春香〜ハードル走なのにハードル関係無い所でコケるのはどうかと思うぞ?」グッグッ

春香「だからわざとじゃないって…。あ、もうちょっと右…」

第四種目 『腹筋』

岡村「如月さんトップですよ!あのアホ二人に圧勝するなんて流石ですね!」

響「だから自分と真を一括りにするのは止めてくれって言ってるでしょ!」

真「どういう意味だよ響!」

伊織「もう『アホ二人』でユニット組んだら良いんじゃない?多分それなりに売れるわよ。子供とかに」

千早「ありがとうございます。歌う上で腹筋は基本ですからね」

千早「日頃からトレーニングを積んだ成果が出て良かったです」

岡村「流石は稀代の歌姫です〜あの声量は物凄い努力の結晶という訳ですね。11位の星井も見習えよコラァ!」

美希「ふーんだ。千早さんの努力は凄いって思うけど、マイクっていう機材があるんだから別に無理して腹筋付ける必要は無いの」

岡村「屁理屈をぬかすな!上手に歌を歌う上で腹筋はあった方が良いに決ま「春香さん凄いです!」

やよい「真さんに次いでこの種目4番ですよ!」

春香「はぁはぁ…ふ、腹筋は努力で何とか出来るからね」

春香「ここまでの遅れをこれで何とかカバーしないとって頑張ったよ…」ゼェゼェ

岡村「……………」

美希「ね?」ドヤァ

春香「あ、先生!私頑張りましたよ、先生の教え通り全力で…って何でそんな地獄みたいな顔でこっち見るんですか!?」


伊織「まぁ説得力は根こそぎ持って行かれるわよね」

千早「本当に歌う上で重要な要素なのに…」

岡村「えーこれで午前中の種目は全て終了です」

雪歩「結局最後まで体力測定みたいな競技ばかりだったね」

春香「まぁ一番の運動音痴を決めるのが目的だし、運動能力を競うならその方が適してはいると思うけどね」

春香「まぐれも紛れも存在しない訳だし」

伊織「絵的にどうなの?とは思うけどね。特に腹筋とかナレーションベースで流される気しかしないんだけど」

岡村「午後からは体育祭らしい団体種目をやって行くので、皆さんしっかりと昼食を摂って体力を回復しておいて下さいね」

貴音「昼食!」ジュルリ

響「貴音。よだれよだれ」フキフキ

真「アハハ、でも気持ちは分かるよ。朝からずっと動き通しだったしもうお腹ペコペコで」

亜美「岡ちゃん先生〜お弁当はどこに置いてあるの→?」

真美「真美は○○屋の焼き肉弁当が良いな〜」

岡村「何を言うとるんや。皆さんには御両親の作ったお弁当があるでしょう?」

岡村「ちゃんとそれぞれ自分の親御さんの所でご飯を食べて下さい」

皆「え?」

響「いやいや。そんなの来てる訳…

岡村「ほら向こうを見て下さい。遠方からわざわざ来てくれた方も居るんやから感謝するんやぞ」

 ナンカイッパイイルwww エ、ダレ?ダレノオヤナノアノヒトww ナンカイヤナヨカンガ…

岡村「騒がない騒がない。それじゃあ皆であっちへ行こか〜」 

岡村「じゃあ端から順番にお名前を聞いて行きましょうね」

春香(なるほど。このエキストラさん達が私達の両親役をやってるって事だね)

伊織(どれが誰の親役をやっているのか…。何組かは想像付くのが居るけど)

千早(………両親とお弁当、か)


一組目 上品な感じの夫婦

岡村「スミマセンお父さん。お名前をお聞かせ願えますか?」

男「はい。萩原と申します」ペコッ

雪歩「えぇっ!?」

岡村「なるほど雪歩のご両親でしたか〜。流石お上品なご家庭ですね」

雪歩母「まぁ。お上手ですね」オホホ

岡村「ほら雪歩。ご両親が待ってるんやからここ座って」

雪歩「は、はいっ。失礼します…」

矢部「ご両親にも敬語なんやねw」

岡村「育ちの良さを感じますね。矢部先生とは正反対」

矢部「今僕の実家は関係無いでしょww」


伊織「この中では当たりっぽい二人だったけど、雪歩に取られちゃったわね」

亜美「まぁ雪ぴょんの場合は実際の両親の方がネタ的な感じだから、イジりにくくはあるよねw」

雪歩母「今日は腕によりをかけて作って来たのよ。ほらっ」パカッ

雪歩「わ、わぁっ。すっごく美味しそうですぅ!」

雪歩父「雪歩の好物の焼き肉も入ってるぞ」ハハハ


亜美「お〜美味しそ→」ジュルリ

響「まぁ色々とオーソドックスな感じだな」

伊織「変なもの食べさせられるよりはよっぽどマシね」

真「たしかに奥には大分個性的な人達も居るからなぁ…」タラリ


二組目 ペアルックの夫婦

真「…こう言っちゃなんだけど、なかなか香ばしい感じの二人だよね」

真美「お父さんの人、あれ眼鏡逆さまじゃない?」

やよい「お母さんの人、靴下が左右で違ってるね…」

美希「あれはもしかしなくても…」

岡村「お母さん。お名前を聞かせて頂いてもよろしいですか?」

女「はい!私達は二人揃って天海家の仲良し夫婦です☆イェイッ!」

春香「薄々そんな気はしてましたよっww!!」

岡村「そんな気はしてたとか意味の分からん事を言わない。春香が一番良く知ってる二人やろうが」

春香「私のお母さんこんな人だったかなぁ…?」

矢部「それにしてもお母さんお若いですね。天海さんと同じ真っ赤なリボンなんて付けて」

春香母「そうなんですよ〜!一緒に街を歩いてたら良く『美人姉妹ですね』なんて声かけられちゃったりして☆」

春香父「近々春香の姉という事にしてアイドルデビューしたらどうだいなんて話しているんですよ」アッハッハ

春香母「やだもう〜お父さんったら!そんなの駄目に決まってるでしょ」

春香母「だってそれで春香より人気が出ちゃったりしたら、家の中が気まずくなっちゃうもん!ね〜春香っ」

春香「あ、あはははは。もうお母さん張りきり過ぎだって」アハハ…


千早「あの春香が若干引いてるわね…」ゴクリ

響「あのレベルをこんな序盤で出して来てる事に戦慄を感じるな…」アセ

美希「でも不思議と違和感はそんなに無いの」あふぅ

春香母「はい春香!春香は甘い物が好きだからデザートにクッキーも焼いて来たのよっ」パカッ

春香「ご飯とデザートの分量逆じゃないコレ!?重箱全部クッキーでご飯こっちのタッパーだけ!?」

春香父「まぁ細かい事は気にするな春香。はいお箸」スッ

春香「あ、ありが——ってコレ耳かきと爪楊枝!せめて二本の長さ位は合わせてくれないかなぁ!?」


あずさ「春香ちゃん生き生きしてるわね〜」

伊織「アレ多分カメラ回って無いとこでも延々やってるパターンね…」


三組目 ボロい空手着を着た男

真美「あのおじさん、ストリートファイターの主人公みたいな格好してるね」

亜美「ボッロボロだね〜。横に居る女の人もショートカットで厳しそうなカンジ…」

真「いや違う違う。そんな訳無いそんな訳無い」ブツブツ

岡村「お父さん。お名前を教えて頂けますか?」

男「オイラかい?」

男「オイラは菊地ってモンだ。ヨロシクな、先生!」ビッ!

真「もーーーーっ!!!」

伊織「いやまぁコレは予想出来たでしょ」

響「あははっ物凄いアホっぽさだなw」

貴音「面妖な存在感を醸し出しておりますね」

真「全く…こんな時位、優しい紳士な父親を体験してみたかったのに」トボトボ

真父「おう真!今日は猪鍋だぞ猪鍋!オレっちがさっきそこの山で仕留めて来たんだ!!」

真「うるさいなぁ。一人称位しっかり固めて来てよ…」

真父「なにぃ!父親に向かって何だその口の利き方は!オイラはお前をそんな男に育てた覚えは無いぞ!」

真「育てられた覚えも無いしボクは女だ!」

真父「何だとこの野郎!こうなったらストリートファイトで勝負だ!その根性叩き直してやる!」

真「望む所!」


          ドカスカボコバキ


岡村「止めろ止めろ止め〜〜〜〜〜っ!」(口下手なので体で止めている)

矢部「いや喋って下さいよww」

亜美「まこちん美味しいねぇwネタ的にはこの中でも屈指だよw」

美希「無駄にイケメンなのが面白いよねw真クンほどじゃないけど」

伊織「一度会った事あるけど、本当の父親のイケメンっぷりはあの比じゃないわよ?」

響「レ—サーの菊地真一でしょ?たしかにあの親にして真在りって感じだよね」

美希「へ〜ミキも会ってみたいな」

四組目 金髪の外人夫婦

千早「あれは…誰のご両親かしら?」

響「明らかに国籍が日本じゃないぞ」

亜美「じゃあ響んじゃない?沖縄だし」

響「沖縄はれっきとした日本国だぞ!」プンスカ

伊織「…ちなみにアメリカから返還されたのは何年?」

響「!え、えーと……せ、せん…?」

伊織「何で千の位から不安気なのよ」ハァ

伊織「ヒント。千早」

千早「!?」

響「あ、思い出した!1972年だ!」

千早「我那覇さん!?」

伊織「正解。よく覚えてたじゃない」パチパチ

響「へへっテストの時に春香に語呂合わせを教えて貰ったからな!」

千早「…ちょっと向こうへ行って来るわ」スタスタ

美希「まぁでも沖縄にアメリカ人多いのは事実なんだし、響のセンが濃厚だと思うの」

伊織「響なら普通にコッテコテのうちなーんちゅを連れて来るので良いと思うけどね。ウチでは珍しく郷土ネタが使えるんだし」

響「何だコッテコテのうちなーんちゅって」

   「ロシアンルーレットじゃないですか!あれ、ちはやちゃんどうし…もごっ!?みぎゃああああ!!からあああああっ!!」

真美「でも響ん本当は港区出身だからそれだと会話出来なくて困るんじゃない?」

亜美「ま、真美!今カメラ回ってるって!」

真美「あっ!」ハッ!

響「誰が港区だ!!!」

あずさ「もしかしたら金髪繋がりで美希ちゃんのご両親かもしれないわね〜」

美希「ミキは染めてるだけだけどね。それなら貴音も可能性あるかもしれないの」

岡村「Hi!Whose parents are you?」

金髪女「Yeah!I'm Azusa's mother!」

あずさ「!」

伊織「あら、あずさだったのね。意外…という事も言われてみれば無いのかしら」

亜美「そだね〜。外人さんだからスルーしてたけど、あの人おっぱいチョー大きいし!」

美希「あずさ以上というのもなかなかお目に掛かれるものでは無いの」

岡村「いや〜流石はあずささんグローバルですね!」

あずさ「あ、ありがとうございます〜(?)」

亜美「気になるお弁当は…おぉう。すっごい見覚えのあるファストフード店の袋が見える!Mのマークの!」

響「街中にある高校だとたまに見る光景だな。昼休みにハンバーガーって」

金髪女「朝五時に早起きして手作りしたのよ!さぁ召し上がれ!(英語)」

金髪男「オイオイいつからウチのワイフはスマイルを無料販売する様になったんだい?(英語)」

二人「「HAHAHAHAHAHA!!!!」」

あずさ「あ、あらあら〜」

伊織「…ジョークのクオリティが低すぎるでしょ」

響「?何で急に笑い出したんだ?」

やよい「うっうー!すっごく美味しいですー!」

貴音「まこと美味です…この溶ける様な舌触りと言ったらもう…!」モグモグ


伊織「やよいは普通に優しそうな夫婦で、貴音は和服の美人夫妻だったわね」

春香「貴音さんは謎に包まれてるから、逆にネタにしづらい所はあるよね」

美希「あれ?春香戻って来たの?」

春香「ちょっと相手するのが本気で面倒になって来たので避難を…」

響「春香も大概なのに、そう思わせるなんて凄いな」

千早「全くね」

亜美「さてもう後半入った訳だけど、次は誰の親かな〜?」


七組目 ヤ○ザ風夫婦


皆「……………」タラリ

春香「…雪歩の番ってもう終わったよね?」ボソッ

響「あ、あれじゃないか?あの映画での役が元ネタみたいな…」

真美「でもアレは全員がそういう役だった訳だし…」

亜美「お母さんの人も凄いねwスケバン刑事の10年後みたいな感じだよw」

伊織「場末のスナックで働いてそうよね。かなり若いのが気になるけど」


岡村「あの〜ちょっとスミマセン」

ヤクザ男「あぁん!?」ギロリ

岡村「ひぃっ!お、お名前をお聞かせ願ってもよろしいでしょうか?」

ヤクザ男「…星井じゃコラ」


美希「………嫌な予感はしてたの」ハァ

春香「あははははっww」

伊織「私じゃなくてホッとしたわ」

岡村「なるほどな」

美希「何がなるほどなの!ミキは別に育ちの悪い子じゃないの!」ぷんすか

岡村「うっさいうっさい。お父さんが呼んでるんやから早く座れよこのヤンキーが!」

美希「う〜〜〜!」ガルルル

亜美「ミキミキのホントの両親って両方ともこーむいんだったよね?」

伊織「それよりはイメージに近い気もするわね」


美希「…お邪魔しますなの」

ヤクザ男「おぉ美希!よう頑張っとるやないけ、寿司食え寿司!」

美希「お寿司かぁ。お寿司も良いけどミキ的にはおにぎりの方が良かったな〜運動会だし」

ヤクザ男「はっはっは!寿司よりも握り飯か!面白い事を言うのう美希は」ナデナデ

ヤクザ男「ほら、ビールもあるぞ。飲むけ?」

矢部「お父さんビールは勧めたらあきませんww」


響「何か意外と良い雰囲気の家庭みたいだな」

千早「誰に対しても物怖じしないのが美希の良い所だものね」

春香「ていうか、甘やかされるのには美希は慣れっこだから相性が良いのかも」

真美「?でも何か変だよ。ミキミキのお母さんが全然ミキミキの方見て無いよ」


ヤクザ女「…………」ウツムキ


           ※星井と母親の関係
『父親と再婚した若い後妻(28歳)を本人が「お母さん」と呼べずに不仲』


春香「そんな事情が…w」

岡村「…お母さんって呼んであげた方が良いんやないか?」

春香「そうですよね。産みの親では無いにしろ…」

伊織「こういう問題は子供の方から歩み寄るべきよね」

千早(よくすぐに順応出来るわね…)

岡村「ほら星井。言ってあげろよお母さんって」

美希「あーもううるっさいの!人がご飯食べてる時に!」

ヤクザ女「…………」チラッ

春香「ほら美希!お母さん待ってるから早くw!」

美希「春香ぁ………コホン」


              美希「…お母さん?」


ヤクザ女「!!!」ブワッ

ヤクザ女「美希……ちゃん?」

ヤクザ男「美希いいいいいっ!!!」バッ(サングラス外す)

ヤクザ女「美希ちゃああああんっ!!!」

ヤクザ男「ありがとーーーう!!!」

ヤクザ女「ありがとう……!!」ボロボロ

美希「う、うん…」タジ…

春香「うわっはっはははwww」パチパチ

千早「か、感動的ね…」クスクス


ヤクザ男「めでたいのう!!ほら食え!もっと食え!」

ヤクザ女「美希ちゃん。私実は、お弁当におにぎりも作って来たんだけど…」モジモジ

美希「ホントっ!ありがとうなのお母さん!」キラキラ

ヤクザ女「………っ!!」ブワァッ!!

ナレ「星井家にやっと…春がやって来た」

ミキ繋がりという事で。正直これと千早パートがやりたかっただけでゲフンゲフン
亜美真美パートがリトバス展開しか思い付かない

もうその設定で超シリアスな感動モノ書きたくなって来た


真美「亜美の所為だ。亜美が居るから…真美がこんな惨めな想いしなきゃならないんだ……」

真美「あ、亜美なんて…」ギリッ!

P「っ!真美!止め——


         「———産まれて来なければ良かったのに!!!」


亜美「————っ!!!」

亜美「…ぅ………あ…」

真美「あ…………」ハッ サアアアアアッ

    タタタタタタッ!

P「真美………」

亜美「…兄ちゃん。どこで亜美達は間違えちゃったんだろうね」

亜美「亜美はバカだから分かんないよ…」

『真美が言う通り、亜美が産まれて来ちゃった事自体が間違いだったのかな』
乾いた笑みを浮かべて虚空を見ながらそう呟く目の前の少女に、俺は何の言葉も掛ける事が出来なかった。

春香「あと残ってるのは伊織、響、亜美、真美、千早ちゃんの5人だね」

伊織「大概長いわよね。いつになったらお昼食べれるのかしら…」ハァ

千早「その食べるものも、今迄を見てるとかなり当たりハズレが大きそうよね」

響「千早はえこ贔屓されてるからそんなに酷い事にはならないんじゃないか?」

千早「別にえこ贔屓されてるつもりはないけど…」

千早「…むしろ私としてはもっと春香みたいにイジってもらって笑いを取りたいのに」ボソッ

春香(それ大火傷しそうだなぁ。……イジった人が)


伊織「でも違和感はあるのよね」

伊織「ここまでの千早の扱いなら、雪歩みたいな感じで序盤にさらっと当たりを引かせて流しそうなものなのに」

春香「あーたしかに。終盤に残してるって事は、千早ちゃんにも何か仕掛けがあるのかな?」

千早「も、もしそうならしっかりとリアクションを取らないといけないわね…!」ドキドキ

春香「千早ちゃんは自然体が一番だと思うけど…」アハハ…

伊織「ま、それは私にも言える事だから大した意味は無いのかもしれないけどね。分かってるのは響がオチって事だけよ」

響「…否定出来ないのが辛いぞ」ズーン

千早「でも残り5人と言っても亜美と真美が居るから、実質は残り4組という事になるわね」

春香「いや〜wここまでの流れを思えば絶対何か…って、丁度その時みたいだね」


八組目 金持ち風夫婦


響「趣味悪い位に明らかにお金持ちだな…。これは伊織か?」

伊織「本当のお金持ちはあんな宝石ジャラジャラ身に付けたりしないわよ」

伊織「まぁイメージとしては分かり易いから私かもしれないけど、岡村のあの表情を見るに…」

岡村「……………」ゴクリ チラッ

真美「っ!」

真美「な、何で今真美の方をチラっと見たの?岡ちゃん先生…」

岡村「………。スミマセン、お名前をお聞かせ願っても宜しいでしょうか?」

女「えぇ」

           「『双海』と申します」

真美「………!」ドキッ

響「ふーん。ちょっとキツそうだけどしっかりした人みたいだし、亜美真美はアタリを引いたみたいだね」

春香「…それはどうかなぁ」


女「先生、いつも娘が大変お世話になっております」ペコリ

岡村「いえいえそんな!二人共少しイタズラ好きな所はありますけどとっても元気で…」

女「二人…?」きょとん

亜美「パパー!ママー!来てくれたんだね〜亜美めっちゃ嬉しいよ→!」ダキッ!

女「あらあら。ふふっ亜美ちゃんはいつまで経っても甘えん坊なんだから」ナデナデ

女「ほら見て、今日は亜美ちゃんの為にママが手作りでお弁当作ったんだから」

亜美「お〜〜!!何これ何これ!お弁当箱が光り輝いて見えるよ!めっちゃ美味しそう!」キャッキャ

女「沢山あるから慌てて食べちゃ駄目よ?」ウフフ


真美「……………」アセアセ

訂正
>>264
女「ほら見て、今日は亜美ちゃんの為にママが手作りでお弁当作ったのよ?」

真美(ぐ…ここは真美は一体どうすれば良いのか)

真美(いや、さっき亜美と合わせて同時に突撃して行けば良かったんだろうけど、躊躇して出遅れちゃったからなぁ…)アセ

岡村「……………」

真美(岡ちゃん先生は相変わらず神妙な表情でこっち見てるし…もう何なの!そういう方向ならそういう方向でGTO的に解決しちゃってYO!)

春香「真美。とりあえず動かないと始まらないよ」ボソッ

真美「分かってるよ………」ハァ

真美(こうなったら極力自然に混ざる感じで…)スタスタ

真美「わー!たしかにすっごくお「あら?」


亜美母「何か御用ですか?真美『さん』」

 

真美「え、あ。えっと……」

亜美母「………あぁ、真美さんはそういう事情でしたわね」

亜美母「良かったら端の方にお座りになります?わたくしの敷物は大きいですから、スペースは十分ありますし」

真美(一切目を合わせてくれないんだけどこの人…)

真美「…あ、ありがとうございます。それじゃあお言葉に甘えさして頂いて……」スッ テクテク…


春香「敬語を使う真美っていうのも滅多に見ない絵だよね」

伊織「妙にハマってるけどね。ひょっとしたらこれでそれ系のドラマの仕事とか入るかもしれないわ」

千早「…………」


真美(!あ、でも端の方にビニール袋置いてある)

真美(あの超豪華お弁当の余りでも入ってるのかな?何だかんだでお義母さんも真美の事を想ってくれて…)ガサガサッ
 
        『のり弁』(その辺のスーパー産:198円)
 
真美「」ジワッ

真美「…………」モグ…モグ(体育座り)


春香「…………っwww!」プルプル

響「…春香。あの光景見て爆笑を堪えるのはアイドルというか人としてどうかと思うぞ」ジト

矢部「いやでも分かりますよww割引きシール貼り過ぎて最終的に八割引きになってもうてますやんww」

響「製造どんだけ前なんだって話だぞ。チンしないと少なくとも米は食べられたもんじゃないだろうな…」

伊織「それ以前に198円のミニ弁当っていうのが哀愁を誘うわね…。給料日前のプロデューサーじゃあるまいし」


真美「!ごふっ!ごっほごっほ!」


春香「っ!あはははははっwwごふっ!げふんげふんっ!」

伊織「……っw!い、今のは私もちょっと不意打ちだったわ…」プフッ

岡村「そりゃあお茶も無しであんなパッサパサなもん食うてたらむせるわな。ただでさえ運動後やのに」

春香「wwれ、冷静に見てないで何とかしてあげて下さいよ!先生は熱血教師でしょう!?」

岡村「………ゴホン」

岡村「え〜皆さんご存知の通り、真美の家は家庭が複雑です」

春香「そのフレーズも久々ですね…w」

岡村「そういうデリケートな問題に学校側が干渉する訳にはいきません。現実はドラマの様にはいかないんです」

響「ドラマどころかこれ小芝居だけどな…」

岡村「ただ先生は信じてます。真美の強さを…そして『亜美』を」

伊織「亜美を?」

岡村「今はその関係性上、二人の間には溝が出来てしまっていますが」

岡村「亜美のお母さんは決して悪い人ではないです。ちょっと愛情が歪んでいるのと、根がドSなだけであって」

春香「んんっ?」

千早「成る程…。その壁を双方と仲良しの亜美が間に入って、修復に向けているという訳ですね」

千早「それはとても難しい事だと思うけど…頑張って、亜美、真美」ウルッ

伊織「…まぁ、アンタがそう思うんならそれで良いんじゃない?」

岡村「あとぶっちゃけ双海さんからは学校に結構な額の寄付金を頂いてるので先生逆らいたくないんです」ボソッ

春香「何ボソっと早口で台無しな事言ってるんですかww!」

伊織「私はそこまでデコ出してないわよっ!!」


春香「十組目の水瀬夫妻はお父さん役の人がスキンヘッドかぁ。たしかに良い光りっぷりだよね」

千早「くふっwwそ、そういう事言わないで春香…」プルプル

  ダダダダダッ!! ガッシャーン! パクパクッ!!

やよい「あーっ!私の唐揚げ取っちゃ駄目ですー!」

響「コラーー!サル美にサル吉!イタズラは止めるさー!」

美希「あっ!今度はミキのおにぎりを…!」

美希「響!自分のお父さんとお母さんの面倒はちゃんとみるの!」

響「ゴ、ゴメン…って何で自分が怒られてるんだ!?」

響「ていうか何で自分の両親役がその辺の動物園から連れて来た猿なんだ!ボケにしても絶対他にいくらでもあっただろ!!」ウガーッ!!


春香「あはは。保護者席にガタガタ揺れる檻が置いてあったのはシュールな光景だったよね」

千早「恐る恐る開けた途端に、顔面を引っ掛かれて倒れる流れは美しくすらあったわね」クスクス

岡村「経歴詐称を暴く案もあったんですが、面倒だったんでね」

矢部「我那覇さんに対する仕込みだけ何でそんなに雑なんですかww」

千早「…………」ゴクリ ドキドキ

春香「千早ちゃん大丈夫?トリのプレッシャーは分かるけど、私達は芸人さんじゃないんだからそんなに緊張しなくても…」

千早「そうじゃないのよ。いえ、それはそうなんだけどそれだけじゃなくて…」

千早「私はほら、こういう学校行事で親と会った経験が殆ど無いから」

千早「どんな顔で、どんな事を話したら良いのか分からなくて…」

春香「あ…」

千早「家族揃ってご飯を食べた事すら、もうよく思い出せない位前の事だし…」

千早「おかしいわよね、皆が普通にやってる事にこんなに悩むなんて」ウツムキ

春香「…大丈夫だよ、千早ちゃん」

千早「春香?」

春香「いつもの…皆と居る時の千早ちゃんで居れば良いんだよ」

春香「何も考える必要なんて無い。自然に、思った事、話したい事を話して笑ってればそれだけで万事オッケー!」グッ!

千早「皆と居る時の、私…」

春香「そうだよ。だって私達765プロは、もう一つの家族みたいなものだもん。ねっ?」ニコッ!

千早「………そう、ね。確かにそう」

千早「ありがとう、春香。少し肩の荷が下りた気がするわ」ニコッ

春香「そうそうその笑顔!ファンの皆はバラエティでは千早ちゃんのそういうレアショットを期待してるんだから頑張ってね!」

千早「えぇ。良いリアクションを決めた後に、自然体で楽しんで来るわっ」テクテク

春香「いやだからそこも別に考えない方が…行っちゃった」

美希「相変わらず春香は口が上手いの」ヒョコッ

春香「美希っ。聞いてたんだ…あはは、調子の良い詭弁だったかな?」

美希「別に良いんじゃない?良いカンジに千早さんの肩の力が抜けたのはジジツなんだし」

美希「ミキもたまに律子のことお母さんみたいとか、亜美真美のこと妹みたいって思ったりもするしね」

春香「アハハ。律子さんが聞いたらそんな歳じゃないって怒られるよ?」

美希「だから…千早さんも大丈夫だよね。今日みたいにミキ達が側に居れば、寂しいとかそんな風に思ったりする事は無いの」


春香(…自分で言っておいて何だけど)

春香(それでも私は、いつか千早ちゃんが本当の御両親と…)

美希「でもジッサイ、なんで千早さんがラストなんだろうね?」

春香「さっき伊織もそれ言ってたけど、特に意味は無いんじゃない?」

春香「あの端っこに座ってる二人、これまでずっと背中を向けてるのが気になると言えば気になるけど」

春香「背中と言えば千早ちゃんみたいな所あるから、言う程不自然でも無いし」

美希「そんな所は知らないけど、たしかにパっと見はフツーの人だもんね。春香の言う通りかもしれないの」


岡村「スミマセン如月さん。こんなにお待たせしてしまって」

千早「いえ、大丈夫です。私はどちらかと言えば少食な方なので」ドキドキ

岡村「そうですかー。でも折角来て頂いたんですから、ゆっくりと御両親とお食事を楽しんで下さいね」

千早「はい…!」ドキドキ

岡村「コホン。ではまず、そちらのお二人。こっちを向いて貰えますか?」

??「…………」

             クルッ
 

春香「お面…?」


最終組 お面を被った夫婦


美希「えーと…あのお面って何て言うんだったっけ?」

伊織「ひょっとこよ」

春香「伊織。もうご飯食べたんだ」

伊織「千早への仕込みが気になって見に来たのよ。でも拍子抜けだったわね」

伊織「振り向かせてからのWひょっとこなんてされてもイマドキ誰も笑わないわよ。ほら、千早だって困惑してるわ」

美希「んーでも千早さんってこういうワケ分かんないボケ好きじゃない?」

伊織「!……それはたしかに」フム

春香(あんな千早ちゃんの顔…初めて見る)

春香(謎のボケに対する返しに困ってる訳じゃない。あの二人はもしかして……)

千早(いやまさか。そんな訳無い。そんな事ある訳———っ!)ドッドッドッドッ!


岡村「…もし良かったら、お面を外してお名前を聞かせて頂いても宜しいですか?」

??「「…………分かりました」」


      スッ      スッ


千早「——————っ!!!!!」



  「如月千早の……母です」    「……同じく、父です」



———————最終組 如月家夫妻(本物)

伊織「ねぇ、あれってもしかして…」

春香「…うん。本物の千早ちゃんのお母さんだよ。如月千種さん」

春香「お父さんの方は会った事無いから確証は無いけど、多分そっちも本物なんだと思う」

美希「そだね。目元とか千早さんソックリなの」

美希「(本物の)真クンのお父さん程じゃないけど、かなりのイケメンだね。流石は千早さんのお父さん」

伊織「…成る程ね。ガチの親を連れて来るっていうのはベタっちゃベタだけど、オチとしてのパワーは十分」

伊織「ここまで引っ張った理由も分かるわ。でも…良いのかしら?」

美希「良いって何が?」

伊織「詳しい事情を知ってる訳じゃないけど、千早の家ってたしか…」

美希「あ………」

春香「…………」ゴクリ


千早「……………」

千早父「……………」

春香(…あの時の一件以来、千早ちゃんはお母さんとはたまに会って一緒にご飯食べたりしてるらしいけど)

春香(お父さんと会ったって話は聞いた事無い。実際に会っても居ないんだと思う)

春香(離婚してから…もしかしたらその前から、ずっと)

千早「…………」

春香(千早ちゃんのあの表情…私には分かる。千早ちゃんは混乱してるんだ)

春香(バラエティの現場に(恐らくは気難しい)お父さんが来て、目の前に座っているという有り得ないこの状況に)

春香(色々な感情が混じり合ってるんだと思う。その中には怒りの占める割合もきっと少なくないんだろう)

春香(散々家庭を掻き回して、自分の事を傷つけておいてふざけるな!って)

千早父「………っ…」

春香(でも千早ちゃん、それじゃ駄目!それじゃ駄目だよ!)

春香(気付いてあげて!プライドを捨てて、あんなに怯えて…それでも勇気を出してあそこに座ったお父さんの想いに!)


——春香の思う千早父の心情は、ただの推測に過ぎない。

バツが悪そうに見開かれた千早の視線から逃れ様とする千早父の様子と、心配そうに二人を交互に見つめる千種の様子から勝手に理想的な展開を想像しただけだ。

当事者の。その男が何度と無く母と言い争う姿を、挙句の果てに自分を捨てて出て行った記憶を持つ千早が、その光景を見て同じ感想を持つとは限らない


千早「………っ!」ギリッ


両親と顔を合わせて、驚愕の表情を現わしてから数秒後。混乱のまま顔を紅潮させ、渦巻く感情の中の一つが表面へと浮き出る。

…不幸にもそれは、春香が危惧したものと同一の感情だった。

重要安価(番号選択式)

1 ダンカンこの野郎!

2 コマネチ

3 浜美枝

>>300


俺必死だな

765プロの仲間が見て居る事、バラエティの収録中である事、ここで怒鳴って怒りを露わにしたりしては絶対にいけない事。

そんな事を千早が分かっていない訳では無い。止めろという自分の理性の声も聞こえている。こんな事を言いたいんじゃないと叫んでもいる。

ただそれでも、千早は自分を抑える事が出来なかった。


春香「ちはやぎゃふんっ!!」ズザザザー!

芸人アイドル特有の嗅覚でアカン空気を悟った春香が千早を止めるべく、その場体を張ったコケ芸を見せるも

怒りに支配された千早の眼中に無い。完全に無い。

千早「かえっ

「帰って」千早がそう本気で怒鳴れば、番組にも如月家にも修復不可能な亀裂が入る事は避けられない。この最悪の状況を




        岡村「浜    美    枝!!!!!」クイッ!!!




千早・千早父「ぶふぉっ!!!」フキダス

一人の熱血教師が笑いへと換えた。

千早「くふっwwふふふふふっwww」プルプル…

千早父「ぐふっwwふふふふふっwwwひひっww」プルプル…


岡村「……………」ビシッ!! ハマミエ


伊織「…何だったの?さっき一瞬出てたシリアスな空気は」ハァ

春香「岡村さんが変えたんだよ、その空気を。…完璧な浜美枝(一発ギャグ)で」

春香「どんな怒りも、緊迫した空気も、一度吹き出してしまえば霧散せざるを得ない」

春香「二人同時になら尚更、ね」

春香「私に出来ない事を簡単にやってのける。やっぱり流石だよ、岡村先生は」ジーン

伊織「ウケてるのはあそこに座ってる三人だけだけどそれは良いの?」

美希「ていうか浜美枝ってダレ?」

千早「…ふっ…ふふふふふふっww」

伊織「まだ笑ってるわよ如月家…。ていうか何で三人揃って堪える感じの笑い方なのよ」

春香「その辺りは家族だよね」


岡村「……如月さん。ちょっと先生の話を聞いて貰って良いですか?」ハマミエ

矢部「いや話するならそれもう止めて下さいよ。笑ってるの如月さん達だけですよ」

岡村「あぁはい。じゃあ止めて…」スッ

千早「はぁっはぁっ……み、水を……」ゴクゴク

岡村「——と見せかけてのコマネチ!!!」クイッ!!!

如月家「ぶっふぉっ!!!!」ブシャアアアア!!!

矢部「止めろてwwてか何で皆さんそんなにコレ(パクり)にウケるんですかww」

岡村「それでは、話をさせて頂きます」

岡村「この岡村女子高等学校765は、今が旬の人気アイドルの皆さんを丸ごとめちゃイケがお預かりするという事で」

岡村「失礼の無い様に細心の注意を払って進められています」

響「……………???」

岡村「皆さんのプロデューサーとの綿密な打ち合わせ。そして今回はこの昼食コーナーをするにあたって」

岡村「勿論皆さんの親御さんにもチェックと許可を頂いております」

岡村「どの親御さんも二つ返事で快く了承して頂いたのは、先生本当にありがたかったです」

真美「……………???」

岡村「ただしかし。それにあたって問題がありました。如月さんの御家庭です」

千早「…………」

岡村「詳しい説明は省きますが、めちゃイケは当初は如月さんの御両親には連絡をせず、無難に流そうと考えてました」

岡村「しかし、皆さんのプロデューサーさんが『聞くだけ聞いてみて欲しい』と熱心に希望を出されたので、連絡を取る事になりました」

千早「プロデューサー……」

岡村「実はこの時、実際にここへ来て貰ったら面白いんちゃうかと考えてはいましたが」

岡村「如月さんの心情を思うと、何より親御さんも受けてはくれないだろうと思ったので言うつもりはありませんでした」

岡村「しかし、お父さんに電話して事情を話してみた所…」

『〜という企画をする予定で、如月千早さんの両親役はオペラ歌手の方に来て貰う予定なんですが』

『………運動会……一緒にお弁当……』ボソリ

『如月さん?』

『………はっ!ス、スミマセン』

『いえいえ。ではこの案で構いませんでしょうか?』

『………あの、一つお願いがあるのですが……』


岡村「お父さんは言いました。『自分と妻がその席に座る訳にはいかないだろうか』と」

千早「————っ!!」

岡村「…先生からの話は以上です。ではどうぞ皆さん、御歓談をして英気を養って下さい」クルッ スタスタ


千早「父さん………」

千早父「千早………済まない」

千早父「お前が私になんて会いたくないのは分かっている…」

千早父「だが…話を聞いた時、思ってしまったんだ。…どうしてもそこへ行ってみたいと」

千早父「運動会の保護者席…此処に座って母さんと一緒に、千早が頑張っている姿を見て、そして………」

昔みたいに、と口にする事は無く千早父は苦しそうな顔で俯く。


千早「ありがとう」


その顔を見て、千早は父が自分と同じ気持ちでいた事を心で感じ取る事が出来た。


千早(楽しく笑い合って、時には喧嘩をしたりしながらもずっと温かい家族の団欒。他の家族の様子を見て感じた、羨ましいという想い)

千早(かつては私達4人も持っていたそれを、取り戻したいという気持ち。父さんも持ってくれているのね…)ウルッ

千早父「千早…?」

千早「父さんが来てくれて…私、嬉しいわ。凄く」

千早「顔を見た時は色々な感情が渦巻いて居たけど…その中にも確かにあった。この気持ちは」

千早「先生のお陰で、それに気付く事が出来たわ。さあ、一緒にお弁当を食べましょう?」ニコッ

千早父「………っ!!」

千早父「あぁ!………あぁ!」グスッ

千種「……っ…。さ、さぁっ召し上がれ!」パカッ


青空に大きく響く如月一家の「いただきます」の声。
燦々と太陽が照りつける中…ゆっくりとだが確実に、如月家の雪が融けて行った。

沢山の笑顔と少しの悲しみに包まれた昼食タイムを終え、私立岡村女子高等学校765体育祭は後半戦。

体育祭の華。団体種目の時間を迎えた。


伊織「ベレッタM93R…護身用には十分ね」

春香「私と手を組まない?絶対損はさせないよ」ニコッ

千早(一体いつから…?まさか最初からこの展開を想像して——!?)ゾッ

真「危ない美希!ぐあああああっ!!」

貴音(わたくしを相手に素手で突撃とは…。恐怖で血迷いましたか?響)スッ

雪歩「バイバイ、真ちゃん」チャキッ

真美「あーあ。だから動かない方が良いって教えてあげたのに」フフッ

あずさ「私はただ…道に迷っていただけよ」

伊織「しまっ…!————なんて、言うと思った?」ニヤッ

春香「あっはははははは!よく言うよ!一瞬だって信じてなんか居なかったくせにさあああ!!」

         パァン!

暴力と知謀。信頼と裏切りが吹き荒れた狂気の宴『風船割り戦争』

雪歩(辛くても、苦しくても、前へ進んで繋げるんだ!)ゼェゼェ タタタッ!

律子(あの体勢から踏み留まった!あの子、この運動会の中で成長してるわね…)ニヤリ

美希「千早さん!トップはミキ達がいただきなのっ!」ダダダッ!

千早「行かせない!」グッ! ダダダッ!

亜美「ミラクルバトンパース!」

真美「ミラクルキャーッチ!」


やよい「響さん!後はお願いしますっ!」

春香「真!頼んだよっ!」


      響・真「「———任せろ」」パシッ


走力と連携力。そして己の意地が試される花形種目『リレー』

響「いやいやいやっ!!今引っ掛かったのは春香だから!目ぇ逸らしてんじゃないぞ!」プンスカ

雪歩「跳ぶ時わざと後ろに下がってミスを誘うの止めてよ春香ちゃん!」

春香「そういう犯人探しみたいな真似は止めようよ!私達はみんな岡女765の仲間でしょ!?」

亜美「もー限界……」ゼェゼェ

あずさ「210回なんてとても……」ゼーハー

皆(ここまで来て失敗したらシャレにならない…!)

??「あ!」ビッ!!

やよい「ごめんなさい!私が引っ掛かっちゃいました!」ガルーン

岡村「765プロ頑張れーー!!」

濱口「みんな根性見せろーー!!」

春香「私達なら絶対出来るよ!自分を、皆を信じよう!!」

矢部「後3回!2!いち…」


   「「「「「「やったーーーーーー!!!!!」」」」」


そして岡女765全員の団結力が奇跡を起こす最終種目『大縄飛び』

響「な、なんかいっぱい居るぞ!」

       ♪(READY!!&CHANGE!!!! SPECIAL EDITION)

岡村「アーユレディ!アイムレイディ!」ダンスキレッキレ

中等部「「「「「歌をうーたおーう♪」」」」」

春香「あ、愛ちゃんに絵理ちゃんに涼ちゃん!?」

あずさ「モバイルプロの皆さんも沢山居るわね〜」

岡村「う〜〜〜〜〜〜浜美枝!!!」クイッ!!!

中等部「浜美枝!!!!!」クイッ!!!

春香「ちょっとww女の子に何やらせてんですかww」

真「愛ちゃんの顔ww」

採点の待ち時間の間に行われた、岡村先生with岡女中等部による『創作ダンス』


全てが大盛り上がりの中で終了し、岡女765体育祭は遂に『最終結果発表』を残すのみとなった

伊織「ふー。やーっとここまで辿り着いたわね」

千早「本当に長かったわね…。午後は特に」フゥ

春香「そうかなぁ?午後はずーっとめちゃくちゃ熱くて激しくて面白い展開の連続だったから」

春香「私はあっという間だったって感じてるよ?ナレーションベースにならないか心配なくらい」

亜美「んっふっふーん。たしかに色々盛りだくさんでしたからなぁ」

真美「特に風船割り戦争は、はるるん大活躍だったもんね。いおりんと並んでこーかつとはどういう事かを教えてくれたよw」

伊織「一緒にしないでよ。春香のやり口は徹底的にゲスだけど、私は勝つ為に策謀を張り巡らさせただけなんだから」

春香「いやいや伊織も大概だと思うよ?まさかあの二人を同士討ちさせる様に仕向けるとは…」

千早「自分のやり口がゲスいのは否定しないのね。…そういう所は潔いと思うわ」

あずさ「うふふ。たしかに風船割りはちょっとした映画が作れそうな位、色々なドラマがあったものね」

美希「なんの打ち合わせもしてないのに、あんな感じになるのが凄いと思うの。雪歩なんか凄かったよね」

雪歩「あ、あんまり言わないで…。自分の中で設定した役に入りこんじゃって…///」カアアッ

響「分かる分かる。自分なんかバトルロワイアルをやってる位の気分だったからなー」

千早「以前めちゃイケでそういう企画もあったわね。私達でやってみるのも面白いかも…」フム

春香「リレーもリレーで面白かったけどね。シンプルに王道バトル!って感じで」

貴音「事務所対抗の時の皆で力を合わせた競争も良かったですが、敵として競い合うのもまた違った趣がありましたね」

やよい「響さんと真さんの勝負凄かったですよね!凄い迫力で胸の所がぐわーってなっちゃいました!」

真「あははっありがとう、やよい」

真「…本当に、良い勝負だった。やっぱり響はボクの最高のライバルだね」じっ

響「あぁ自分も全く同感だぞ。…自分と真の勝負の決着は、死ぬまで付かない」

響「これからもずっと。競い合って、高め合って行こうさー」スッ

真「応っ!!」ガシッ!!

伊織「暑っ苦しいっての」ペシッ

美希「ぶー。リレーで真クンと響にばっかり目が行くのはナットクいかないの」

貴音「ふふっ。拗ねる必要はありません。美希と千早の勝負も負けない位の名勝負でしたよ」ナデナデ

真美「抜きつ抜かれつの大接戦だったもんねー」

亜美「50メートルの時はミキミキの方が速かったのに、千早お姉ちゃん凄い粘りだったよね」

春香「それはほら、千早ちゃんにはブーストが掛かってたからね。そりゃカッコ悪い所は見せられないよw」ニヤニヤ

千早「うるさいわね…///」プイッ

伊織「それでやっと終わったと思いきや、大縄が待ってたのよね」ハァ

雪歩「疲れきってる体に210回っていうのはかなりの苦行だったよね……」トオイメ

亜美「7+6+5で18回なら良かったのにね→」

響「いやそれじゃ達成しても全く感動の絵にはならないでしょ」

真美「あの時間で一体何度あずさお姉ちゃんの胸が揺れた事か…」

春香「それを計算式で出すのはかなり難しそ…いづぁっ!!こ、今回に関してはホントに何も言ってないよ!?」

真「そうえば愛ちゃん達ってもう帰っちゃったのかな?」

美希「じゃない?ワリと入り時間も早かったみたいだし、御苦労様ってカンジなの」

春香「今売り出し中のモバイルプロの皆をほぼ全員集めるって何気に凄い事だよね」

伊織「クール系で売っていこうとしてる子達はあんな事やって大丈夫なのかしら?響みたいな事にならなきゃ良いけど…」

響「どういう意味だ!!」

亜美「しかし岡ちゃん先生ダンスキレッキレだったよね〜。後ろのアイドルに全然見劣りしてなかったよ」

春香「一人だけ男の人の動きはしてたけどねw」

真美「ちゃんと腋を処理してたのはめちゃめちゃ笑ったよ→ww」

        「お前達ぁ!!いつまでもダラダラくっちゃべっとるんやないで!!」

皆「!」


全員の視線の先に居たのは、今日一日の戦いの結果が書かれた紙。誰がクソマスかを告げる成績表を持った岡村先生。

私立岡村女子高等学校765体育祭は、遂に最後の時を迎えようとしていた……!!

別に引きを作る様な場面でも無いんですが、まぁ一応折角なので。

明日、完結(予定)

岡村「え〜皆さん。今日は一日本当にお疲れ様でした」

岡村「皆さんが頑張ってくれたおかげで、色々感動の絵が取れました。先生嬉しいです」

岡村「しかしそれとは全く無関係にこの中に…クソマスが居ます!」

 ウワーー! イヤダーーーッ!! テストノトキオモイダスネ… コワイコワイ!!

春香「だから先生クソマスは止めて下さいよっ!」

春香「そうじゃなくてえーと……そう!Kマスって言って下さい!」

岡村「そんな使わな過ぎて忘れかけてもうてる単語はどうでも良いんです」

岡村「さぁ行きますよー。まずは第一位!金メダル。MVPの発表です」

響「!!」ドクン

響「先生…忘れてないよな?」

岡村「ん?………………秋月先生」ボソッ

律子「………の事ですよ。多分」ゴニョゴニョ

岡村「あぁ勿論覚えてますよ。ここを獲れるか否かで響のロケが放送されるかどうかが決まってしまいます」シレッ

響「今絶対忘れてただろっ!!」プンスカ


伊織「あぁ、そうえばそんな約束あったわね。素で忘れてたわ」

春香「真のブルマよりはよっぽど大事な事なんだから覚えててあげなよw」

真「ボクのだって大事な事だよ!結局短パンと同じ長さにまで切られただけで終わっちゃったし!」

亜美「無駄にエロい格好になってるよねまこちんww」

美希「でもジッサイどうなんだろうね?響はずっと上の方をキープしてた印象ではあるけど」

美希「真クンが居るし、トップかって聞かれると微妙な所かもしれないの」

真美「風船割りはかなり点数計算がややこしい感じになってたもんね。その辺がどう左右したかって感じかなあ?」

やよい「腹筋でトップでしたし、千早さんも可能性ありますよね」

千早「どうかしら。自分の出せる全力は尽くしたつもりだけど…」

真「ボクもだよ。自分のパフォーマンスには一分の後悔も無い。どんな結果だとしても、受け入れるつもりさ」


岡村「もう一度確認しますよ」

岡村「響がトップなら、二週分の枠を使って響のアマゾンロケを独占放送。トップで無ければ15秒です」

響「うん……!」ギュッ!

響「ふーーー…」

響(大丈夫…。やれるだけの事はやったんだ)

響(酷いプレッシャーだったけど、自分の力を出し切る事は出来た。それを力に出来た)

響(これで負けたら、相手が自分より強かったっていう事。それが誰かは知らないけど…そう納得出来る)


岡村「では発表します。私立岡村女子高等学校765体育祭」

岡村「第一位は〜〜〜」タメル


響(ったく。自分の事情は皆知ってるんだから、手を抜く事は無いにしても、少し位勝つ事に躊躇してくれても良いのに)チラリ

真「…………」シンケン

千早「…………」ゴクリ

春香「…………」ドキドキ

響(…だけど、そんな奴達が相手だからこそ勝つ事に意味があるんだ。放送枠を獲る事よりも、大きな意味が!)

岡村「…………………」タメル


                「………我那覇響っ!!!」ビシッ!!


その声を聞いた瞬間、響は両の拳を突き上げる。そして噛み締める様に数秒目を閉じた後、今日一番の笑顔をグラウンドに轟かせた。

岡村「ハイおめでとうございます。響が見事ナンバーワ…って泣き過ぎやろww鼻拭け鼻ww」

矢部「ずっと張ってた気が抜けたんやろうねwwいやホンマおめでとうございます」パチパチ

濱口「この子前もこんな事になってなかったっけww?」


我那覇響
50メートル走 1位
走り高跳び  1位
ハードル走  2位
腹筋     2位
風船割り戦争 6位(チーム3位)
リレー    1位
大縄飛び   ミス0

総合得点 81

今日涙で始まって涙で終わった響の得点はまさに圧巻の一言。
風船割り以外では全て1位2位を獲得して大縄のミスもゼロ。文句無しの活躍でトップとアマゾンロケの放送権を獲得した。
背水の陣のプレッシャーの中でよく頑張った!優勝おめでとう!

真「敗れて悔い無しだね。おめでとう響」ニコッ パチパチ

貴音「日々の弛まぬ努力と勝利への渇望の賜物ですね。よく頑張りました、響」ナデナデ

響「うぅ…ひっく!…あじがとうまごと、たがねええええええっ」ボロボログスグス


亜美「流石は響ん。響んはダンスやってるからね!」

矢部「皆さんもやってるでしょw」

岡村「勉強ではCクラスだった響が、運動ではAクラスのトップ。デキマスとなりました。素晴らしい事だと思います」

岡村「勉強が出来なくても、それをカバーする位他の事で頑張れば良いんです。なぁ響!」

響「はい!運動だけは誰にも負けたく無いぞ!」ずびびっ


春香「そうえば響ってテストの時に真クンに僅差で負けてたよね。これでリベンジ達成って感じかな」

伊織「接戦の意味合いは大きく異なるけどね。つくづく良いライバルだとは思うわ」

その後も順位発表は続き…

岡村「銀メダルは菊地真ー。響とはたった2点差でした。惜しかったな〜」

真「悔しいですけど仕方ないですね。でもこれでテストの分の失点は取り返せて良かったです」へへっ

岡村「いやお前はちゃんと勉強せえよ。マジで」

真「!?」


岡村「如月さんが銅メダルの3位でした。勉強でも運動でもAクラス。本当に素晴らしい事だと思います」パチパチパチパチッ

千早「今日は本当に…良い思い出になりました。岡村先生、ありがとうございました」ペコッ

岡村「如月さんに楽しんで貰えたのなら何よりです。これからも歌手としてのご活躍を期待していますよ」ニコッ

春香「もうホント清々しいですよね…」

4位美希、5位やよい、6位貴音、7位伊織とクソマス候補から離脱して、迎えた第8位。


岡村「Bクラスの最後に滑り込んだのは……」


春香(さ、流石にここには入るよね…?)

あずさ(そろそろ呼ばれておきたい所だけど…)

真美(連続でCクラスとか有り得ないっしょ→)

亜美(同じチームの響んとやよいっちが抜けてるんだからここは絶対…!)


岡村「萩原雪歩っ!!」

雪歩「——っ!!」ぱあああっ!

雪歩「ほ、本当ですかっ?本当に私が9位?」ワタワタ

岡村「本当ですー。雪歩が最後のBクラス。よう粘ったな〜」


萩原雪歩
50メートル走 11位
走り高跳び  6位
腹筋     10位
ハードル走  10位
風船割り戦争 4位(チーム1位)
リレー    3位
大縄跳び   ミス1

総合得点 48

雪歩のBクラス入りを支えたのは風船割りでの活躍と、必死の練習でもぎ取った走り高跳びの6位!
決して得意では無い運動を一日やり通した感想は〜?

雪歩「…多分、私は皆の中で一番運動能力が低いです」

雪歩「そんな私でもこの順位になれた理由は、心を強く持つ様にしていたからだと思います」

雪歩「最後まで絶対諦めずに。どうすれば今の自分を変えられるか一生懸命考えて、それを行動に移していたら」

雪歩「普段出ない力を出す事が出来て。それがとても、嬉しくて…楽しかったです」ニコッ

雪歩「今日の私を見て…少しでも『自分も頑張ったら出来るかも』と思って貰えたら凄く嬉しいですね」

岡村「きっと沢山の人が今そう思ってると思いますよ」

岡村「雪歩は本当に大事な事を我々に教えてくれました。皆拍手っ!!」

 ワーーーッ!!  パチパチパチパチッ!! スゴイヨユキホ! 


千早「萩原さんは本当に強くなったわよね。初めて会った時とは大違い」パチパチ

春香「雪歩が頑張った事も、頑張った事でちゃんと結果が出た事も喜ばしい事だけど…何で私がまだ呼ばれてないのっ!?」

伊織「いや妥当でしょ。あれだけやらかしといてよく言えるわね」

美希「どうせわざと獲りに行ってたんでしょ?」あふぅ

春香「いやいやいや…。大丈夫…流石にいい加減次では呼ばれるハズ……」ブツブツ


岡村「10位は2人居ます。……亜美と真美ぃ!!」

亜美・真美「「やったーーーー→!!!」」ガッツポーズ


春香「」ダラダラダラダラ

亜美「あー怖かった!ホント怖かったよバカマス&クソマスの二冠達成とかなったらどうしようって泣きそうだったYO!」

真美「真美も真美も!亜美がバカマスなだけにクソマスになったらバランス良いよねみたいな視線がチョー痛かった!」

律子「二人はそんなに成績悪くも無かったんだけど、何かこう…結果的に不遇な感じになったわね」

亜美「クソマスじゃなければなんでも良いよっ。ギリギリセーフ!」

岡村「まぁ二人はまだ若いからな。これから何ぼでも伸び白はあるから、勉強も運動も頑張るんやぞ?」

真美「はーい岡ちゃん先生!」

亜美「ベンキョーの方はそこそこにねっ」ニシシ

岡村「あと真美。…辛かったらいつでも先生のトコ来てもええからな?」じっ

真美「絶対来ると思ってたよ!!ちょっとまだ微妙に心にキズが残ってるんだからね!?」プンスカ

岡村「という訳で残ったのは、委員長とあずささんという事になってしまいました」

春香「あーもうホンットにヤバい!何でこんな事になっちゃってるんですか私っ!」

あずさ「運動会をやるって分かった時から覚悟はしていましたけど、いざとなると緊張してしまうものですね」ドキドキ

岡村「あずささん。残念ですが、次に名前が呼ばれなかった場合は貴方がKマスという事になってしまいます」

岡村「でもそうなっても気を落とさないで下さいね。あずささんの魅力は他の所に山ほどあるんですから」

あずさ「うふふ、ありがとうございます〜」

春香「いやいや!この状況で贔屓を露わにしないで下さいよ!ここは公正にスパっと結果を…

岡村「うっさいわボケェ!負けろっ!」

春香「負けろ!?」

矢部「先生それはアカンでしょww」

響「伊織はどっちだと思う?」

伊織「さぁ…実際五分って所だと思うわよ」

伊織「個人種目では春香が僅かに上だろうけど、団体と大縄が混じるとかなり細かい事になって来そうだし」

真美「ネタ的にははるるんがビリの方が綺麗に収まるんじゃない?」

美希「それはそうだけど、春香の事だから11位っていう微妙なトコに入ってシーンなオチになりそうなの」

千早「たしかにそれは有りそうね…」フム


岡村「それじゃあもう言っちゃいますよ!11位の発表。呼ばれなかった方がクソマスとなります」


あずさ「…………」スッ(目を閉じる)

春香「お願いしますお願いしますお願いします…!」ブツブツ 


岡村「だい…十四位は………!」

岡村「……………………………」

岡村「……………………………」

岡村「……………………………」


岡村「……………あ」

春香「!」

訂正
>>344
雪歩「ほ、本当ですかっ?本当に私が8位?」アタフタ

>>345
岡村「9位は2人居ます。……亜美と真美ぃ!!」

春香(やった!そうです私が天海春香ですっ!)

春香「やっt」 ガタッ


岡村「——ずささん!!!」ビシィッ!!


春香「」ズザザザーーッ!

あずさ「あらあら〜。ごめんね、春香ちゃん」


三浦あずさ
50メートル走 12位
走り高跳び  9位
腹筋     11位
ハードル走  11位
風船割り戦争 3位(チーム1位)
リレー    3位
大縄跳び   ミス1

総合得点 41

あずささんをクソマスから救ったのはミス1の大縄!
男性視聴者の目を釘付けにするハンディキャップを持ちながら何とか苦境を乗り切った〜!

と、言う事は〜?

岡村「あーまーみ、はーるーかーが〜初代クソマスに決定しましたー!」


 ワアアアアアッ!!!  ざわわあああああああん!!  ハルカーー!! オメデトウハルルンーー!!  オメデトー!!


春香「ううううぅ……」ガックシ

岡村「ざまあみさらせ春香ぁっ!!バーカ!!」

春香「wwwちょっ何でですかww!!最後の発表なのに地味なフェイント入れるのも止めて下さいよっ!!」

岡村「いや〜あずささんおめでとうございます。11位?良いんです良いんです勉強ではAなんですから、クソマスで無ければ何でも」

春香「聞いて下さいって!!」


天海春香
50メートル走 9位
走り高跳び  12位
腹筋     4位
ハードル走  12位
風船割り戦争 2位(チーム2位)
リレー    1位
大縄跳び   ミス4

総合得点 36

今日全体に渡って体育祭を盛り上げ続けた委員長は、2位と4位があるのに12位も二つと明暗がくっきり。
それでも大縄飛びが無ければぜ〜んぜん上だったのに残念っ!!

春香「えっちょっと待って下さい待って下さい!」

岡村「何やもう決まった事なんやからゴネてくんなよー。意地汚いなぁお前は」

春香「いやだっておかしいですって!」

春香「私大縄飛びで4回もミスしてないですもん!採点ミスです採点ミス!」


伊織「確かにそれはそうよね」

真「響に押し付けようとして失敗したのと、顔面から落ちたのの二回だっけ?」

亜美「二回なら46で亜美達と並ぶよね。これはまさかの逆転満塁ホ→ムラン?」


岡村「ハイそう来ると思ってました」

岡村「皆さん覚えてますか?大縄の7回目のチャレンジで起きた、クリア目前の204回目でのミスを」

真美「あったね〜」

やよい「私が失敗しちゃった時ですね…」シュン

春香「…………」ダラダラ

千早「あの時の事があったからこそ皆が結束して、最終的にクリア出来たのだから気にする事無いわ。高槻さん」

岡村「如月さんの言う通りです。あそこでやよいが失敗した事で、皆でそれを取り返そうという強い気持ちが働いて

岡村「あの感動の瞬間が訪れた訳ですから結果的にファインプレイだったとすら言えるでしょう」

響「?じゃあ良いんじゃないの?何でこんな話を…」

岡村「あの時引っ掛かっていたのは、実はやよいでは無かったんです」

皆「「「「「えぇっ!?」」」」」」

岡村「先生も驚きました。そして悲しかったです」

岡村「採点が終わって、何となく大縄のVTRを見返していたら……ここまで言えば分かりますね?」チラッ

皆「…………」クルッ


春香「」ダラダラダラダラダラダラ

 

真「春香……」

美希「流石にそれはどうかと思うの」

千早「軽蔑に値するわ」ジトッ

岡村「先生言ったよな。勉強が出来なくても運動が出来なくても良い。ズルい事する奴にだけなるなって」

春香「いや違うんですって!!たしかにちょっと掠った感覚はあったんですけど、引っ掛かったって訳じゃないですし軌道が変わったくらいで…」

岡村「軌道が変わった所為でやよいが引っ掛かったんやろうが。やよいが悪いって言うんか?」

春香「そ、それは……」タジッ

春香「…ホントは私は正直に言おうと思ってたのに、やよいが先に言っちゃうから……」ゴニョゴニョ

やよい「そうですよ!あくまで引っ掛かって縄を止めちゃったのは私ですから、春香さんは悪くありません!」

春香「」グサッ!!

岡村「…何か言う事はあるか?」

春香「ゴメンなさいでしたぁっ!!!」ドゲザアアアアアアッ!!!

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