イリヤ「お母様!腕相撲しよ!」アイリ「ええ、いいわよ」(409)

イリヤ「ていっ!」

アイリ「きゃぁ。負けちゃった」

イリヤ「お母様、よわーい」

アイリ「ふふ。そうね。イリヤは強いわ」

セイバー「アイリスフィール、腕相撲ですか?」

アイリ「ええ」

セイバー「イリヤスフィール、次は私と勝負しましょう」

イリヤ「いいよ。負けないけどね」

セイバー「それは楽しみだ。……では」グッ

イリヤ「レディー……ゴォ!」

セイバー「はっ!!」バタンッ

イリヤ「……」

セイバー「ふっ。私の完勝ですね」

アイリ「セイバー……」

イリヤ (´;ω;`)ブワッ

イリヤ「おかぁさまぁ!!」ポロポロ

アイリ「よしよし……」

セイバー「何故泣いているのですか?」

アイリ「……」

セイバー「イリヤスフィール。筋力が不足しすぎています。それでは腕相撲には勝てません」

アイリ「黙って……」

イリヤ「うぅ……ひっく……」

セイバー「アイリスフィールもわざと―――」

アイリ「セイバー!!!」

セイバー「な、なんですか……?」

アイリ「お願い……もう黙って」

セイバー「わ、わかりました」

イリヤ「ひっく……ぐすっ……」ポロポロ

イリヤ「お母様……」

アイリ「なに?」

イリヤ「わざと……負けてくれたの……?」

アイリ「ち、違うわ」

イリヤ「ほんと?」

アイリ「勿論よ。あ、じゃあ、切嗣とも腕相撲してみたら?」

イリヤ「勝てるかなぁ……」

アイリ「大丈夫。イリヤは強いから」

イリヤ「うん……」

切嗣「……」スタスタ

アイリ「あ、切嗣ー。こっちこっち」

切嗣「どうした?」

アイリ「イリヤと腕相撲してあげて」

切嗣「ああ、構わないよ」

イリヤ「……」

イリヤ「じゃあ……」グッ

切嗣「レディ……」グッ

アイリ「(切嗣、分かってる?)」

切嗣「(ああ)」

イリヤ「ごぉ!」

切嗣「ぐっ……」

イリヤ「ふぬぬぬ……!!!」

切嗣「あぁ……負けた」

イリヤ「やったぁ!やったぁ!!キリツグにかったぁー!!」

切嗣「イリヤは強いな。アームレスリングチャンピョンだ」

イリヤ「……でも、セイバーに負けたから……」シュン

切嗣「なに……?」

アイリ「セイバー、イリヤ相手に本気だして……」

切嗣「……使えないサーヴァントだ」

イリヤ「……」

切嗣「イリヤ?」

イリヤ「なに?」

切嗣「多分、イリヤが油断していただけだ」

イリヤ「え?」

切嗣「もう一回勝負してみたら分かる。イリヤのほうが強いって」

イリヤ「ほんとにほんと?」

切嗣「勿論」

イリヤ「でも……」

切嗣「舞弥」

舞弥「はい」

切嗣「イリヤ、舞弥とも勝負してみたらどうかな?大人3人に勝てたら、本物だ」

イリヤ「……お願いします」

舞弥「こちらこそ、お手柔らかに」

イリヤ「ふぬぬ……!!」ググッ

舞弥「……」

イリヤ「ぬー!!!」ググッ

舞弥「あ、まけた」パタンッ

イリヤ「はぁ……はぁ……」

舞弥「手も足も出ませんでした。完敗です」

イリヤ「ふふーん」

切嗣(演技下手だな……)

アイリ(イリヤ、かわいい)

イリヤ「よぉし!!セイバーともう一度戦ってみる!!」ムフー

アイリ「がんばって!」

切嗣「イリヤなら勝てる」

舞弥「ふれーふれー」

イリヤ「うん!次は負けないんだからぁ!!」

セイバー「再戦ですか?」

イリヤ「さっきはちょっと油断しただけなんだからぁ!!」

セイバー「結果は同じだと思いますが」

イリヤ「それはどうかしら?」

アイリ「(セイバー、わかってる?)」

セイバー(ん……アイリスフィールがアイコンタクトを……?)

アイリ「(わざと負けるのよ)」

セイバー「(応援、感謝します)」コクッ

イリヤ「よし!」グッ

セイバー「レディ……」グッ

イリヤ「ごぉ!!」

セイバー「はぁ!!!」バタンッ

イリヤ「……」

セイバー「だから言ったではありませんか。イリヤスフィールには筋力が不足―――」

イリヤ「おかぁさまぁ!!!」ポロポロ

アイリ「よしよし……」

イリヤ「うぇぇん!!」

セイバー「再戦を申し込んでおいて負ければ泣き言ですか。手に負えません」

切嗣「……」

セイバー「なんですか、マスター?」

切嗣「……」スタスタ

セイバー「全く、いつになったら口をきいてくれるのか」

舞弥「一生ないと思います」

セイバー「え?」

アイリ「よしよし。また油断したちゃったのよね」

イリヤ「うぅ……うえーん……」

アイリ「セイバー?」

セイバー「なんでしょうか?」

アイリ「あまり、私を怒らせないで」

セイバー「なにか無礼を?それは申し訳ありません」

イリヤ「うぅ……ぐすっ……」

切嗣「イリヤは?」

アイリ「すっかり拗ねちゃって……」

切嗣「だろうな」

アイリ「はぁ……」

切嗣「セイバーめ……令呪を使って殺してやろうか……」

アイリ「やめて」

切嗣「冗談だよ」

アイリ「目が本気だったわ」

舞弥「あの」

切嗣「どうした?」

舞弥「私に考えがあります」

切嗣「なに?」

舞弥「任せてもらえないでしょうか?」

アイリ「だ、だいじょうぶ?」

舞弥「……どうぞ。涙を拭いてください」

イリヤ「ありがとう……」チーン

舞弥「出かける準備を」

イリヤ「え?」

舞弥「こういうときは外に出ましょう。それが一番です」

イリヤ「でも……」

舞弥「切嗣の許可は得ています。さぁ」

イリヤ「うん……」

舞弥「腕相撲。セイバーは恐らく最強なのです」

イリヤ「最強……」

舞弥「貴女でも勝てないほどに」

イリヤ「……」

舞弥「だから、修行もかねて外へ」

イリヤ「しゅ……ぎょう?」

舞弥「ええ。武者修行です」

新都

舞弥「つきました」

イリヤ「でも、修行って……」

舞弥「ちょっと待ってください」ゴソゴソ

イリヤ「……?」

舞弥「ふぅ……できました」

イリヤ「なに、この台」

舞弥「特設アームレスリング用のリングです」

イリヤ「……」

舞弥「街行くみなさん!!絶世の美少女と腕相撲はいかがですかぁ!」

イリヤ「え!?どういうこと!?」

舞弥「こうして猛者たちを探し、手当たり次第に勝負する。貴女は知らぬ間に強くなり、セイバーを越えている。そういう寸法です」

イリヤ「つよくなれるの?」

舞弥「私を信じてください」

イリヤ「じゃあ……やる!」

キャスター「龍之介ぇ!!こっちへきてください!!」

龍之介「旦那、どうしたの?」

キャスター「これですよ、これ!!」

龍之介「携帯音楽プレイヤーか。いるの?」

キャスター「ええ!!ええ!!是非!!これさえあれば、秘かに録音したジャンヌの声をいつでも聞けます!!」

龍之介「COOLだ!!それCOOLだよ!!旦那!!オレも録音した絶叫とかいつでもききたいし」

キャスター「ではお揃いのを買いましょう」

龍之介「いいね!そうしようぜ!!」

キャスター「しかし……路銀がありませんね」

龍之介「そんなもの奪っちゃえば―――」

舞弥「この美少女に勝てば、賞金がでまーす!!」

イリヤ「かかってこーい!!」ムフー

キャスター「おや。これは好都合ですよ、龍之介」

龍之介「確かに。こりゃいい!!いこうぜ、旦那!!」

キャスター「はい!」

舞弥「みなさん、警戒して勝負してくれませんね」

イリヤ「……」

舞弥「恐らく強者のオーラを感じ取って……」

キャスター「賞金……くれるのですね?」

舞弥「……ほう?挑戦者か?」

キャスター「はい」

龍之介「やっちまえ!!だんなぁ!!」

舞弥「どうぞ」

イリヤ「う、うん」

キャスター「ほほう。これは愛らしい王者ですね。今から勝負が楽しみです」

イリヤ「ま、まけないもん!!」

キャスター(ふふ……私でもこのような小娘なら……)

舞弥「(わかっているだろうな……?)」ギロッ

キャスター「!?」

舞弥「(負けろ!)」

イリヤ「よーし……」グッ

キャスター(もしや……この腕相撲は……仕組まれた戦い……!?)

舞弥「……」

キャスター(となれば……勝ち目など……)

龍之介「旦那!!FIGHTだ!!」

キャスター(しかし……龍之介とお揃いの音楽プレイヤーも欲しい……)

舞弥「(負けろ負けろ負けろ負けろ負けろ)」

キャスター(だが……勝てば……待っているのは理不尽な死……!!)

キャスター(どうする……どうしたら……!!あぁ……!!ジャンヌならきっと臆せず勝利をもぎ取るのでしょう……!!)

キャスター「……」グッ

舞弥「レディ……」

龍之介「……」ドキドキ

舞弥「ゴー!!」

キャスター「くぁ!!」

イリヤ「やぁ!!」

イリヤ「ふぎぎ……!!」ググッ

キャスター(やはり……驚嘆するほどに弱弱しい!!)

キャスター(負けるほうが難しいですよ……これは……!!)

龍之介「やれー!!そこだー!!旦那ぁ!!」

舞弥「……」

キャスター(これは……やはり負け戦……)

キャスター(どうしようも……ない……)

イリヤ「ふぎぃ……!!」

キャスター「―――龍之介?」ポロポロ

龍之介「旦那……なんで、泣いて……」

キャスター「もうしわけ……ありません……」

パタッ……

舞弥「勝者、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

イリヤ「わーい」

龍之介「だんなぁぁぁ!!!!」

龍之介「旦那!!しっかりしてくれ!!旦那!!オレ、まだ旦那に色々教わりたいんだよぉ!!」

キャスター「うぅ……龍之介……音楽プレイヤーは……」

龍之介「そんなのいらない!!旦那が傍にいてくれれば……!!」

キャスター「おぉ……りゅうのすけぇ……」

龍之介「旦那……」

舞弥「まずは一勝ですね」

イリヤ「よし」ムフー

舞弥「悔やむことはありません、チャレンジャーよ」

キャスター「……」

舞弥「相手が悪かっただけです」

キャスター「くっ……」

龍之介「いこう、旦那」

キャスター「はい……」

舞弥「さて、次の挑戦者は……」

イリヤ「だれかなー?」

ウェイバー「はぁ……またこんなくだらないものばっかり買いやがって」

ライダー「くだらなくなどない。実にいいものだ」

ウェイバー「お前、一人でオセロするのか?」

ライダー「余と……ん」

ウェイバー「僕はしない」

ライダー「なにぃ?!どうして余が一人だけでオセロに興じなければならん!!」

ウェイバー「知るか!!」

ライダー「オセロ、たのしいぞ?」

ウェイバー「しない」

ライダー「オセロ……」

ウェイバー「……」

イリヤ「だれかー!!腕相撲!!」

舞弥「一人ぼっちの殿方ー、美少女と戯れてみませんかぁー」

ライダー「おぉ。今の余にぴったりな遊戯とみた。いってくる」

ウェイバー「お、おい!!勝手なことするな!!」

ライダー「腕相撲をしておるのか?」

イリヤ「わぁ!?」

舞弥「ええ。こちらの美少女が」

ライダー「ほう。十年後が楽しみだ」

舞弥「腕相撲しますか?」

ライダー「丁度、心の拠り所を探しておったところだ。やろう」

舞弥「さ、どうぞ」

イリヤ「むりむり!!」

舞弥「どうして?」

イリヤ「か、勝てるわけ……」

ライダー「娘。体格だけで大局を判断していては勝負などできん」

イリヤ「え……」

ライダー「戦う前から逃げていてはなんのプラスにもならん。王者ならば威を放ち、毅然としているがいい」

イリヤ「王者……」

ライダー「それとも、余の筋肉美に圧倒されてしまったか?」

イリヤ「そんなこと……!!」

ライダー「では、尋常に―――」

ウェイバー「まてまてまて!!」

ライダー「なんだ?戦士の戦に水をさすか?」

ウェイバー「お前がしたらその子の腕がへしおれるだろぉ!?」

ライダー「ふん……。余のことなどどうでもいいのだろう?」

ウェイバー「な……!?」

ライダー「さ、こい」

イリヤ「う、うん……」グッ

ライダー「華奢な手よな。ここから生まれる力……見せてもらおう」

ウェイバー(まずい……このままじゃあ、あの女の子の腕が変な方向に曲がる……!!こうなったら―――)

舞弥(ちっ……空気読めなさそうな人か……)

ウェイバー「……ライダー!!」

ライダー「なんだ?」

ウェイバー「オセロ……してやる!!してやるよ!!帰ったらいっぱいしよう!!」

ライダー「……」

舞弥「レディー……ごー!!」

イリヤ「てい!!」

パタッ……

イリヤ「あ……かった……」

ライダー「本当か?」

ウェイバー「ああ。本当だよ」

ライダー「そうか!!そうか!!ふはははは!!!よぉし!!帰ってオセロだ!!」

ウェイバー「腕相撲、負けたぞ?」

ライダー「おぉ!?まいったまいった!!娘、流石は王者だ。つよいなぁ!!」

イリヤ「あ、ありがとう」

ライダー「よし。悔恨の念を酒と一緒に洗い流そうではないか!!」

ウェイバー「はいはい」

舞弥「勝者、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

イリヤ「わーい。二連勝!」

ライダー「余が白で文句はないな?」

ウェイバー「ないよ」

ライダー「話の分かるマスターで助かる!!」

舞弥「あの」

ウェイバー「ん?」

舞弥「どうも」

ウェイバー「あんたもなんか大変そうだな」

舞弥「いえ、それほどでも」

ウェイバー「それじゃあ」

舞弥「はい」

イリヤ「よし、いい感じね」

舞弥「そうですね」

イリヤ「強くなってるってことかな?」

舞弥「間違いなく」

イリヤ「よし……このままいけばセイバーにも……」

ランサー「では、偵察に行ってまいります」

ケイネス「頼むぞ、ランサー」

ランサー「しかし、あのように堂々としているとは何かの罠では?」

ケイネス「罠でもなんでもいい。アイツンベルンの娘というだけで価値はある」

ランサー「……」

ケイネス「なんだ?不満か?」

ランサー「いえ。マスターのご命令とあらば」

ケイネス「よし。いけ」

ランサー「はい」

ランサー(誘拐か。騎士として恥ずべき行為だな)

舞弥「む?」

ランサー「何をしている?」

イリヤ「うでずもう!!」ムフー

舞弥「やりますか?」

ランサー「……ああ」

ランサー「……」グッ

イリヤ「まけないんだから!!」グッ

ランサー(このまま手を引いて連れ去ることも出来る……)

ランサー(しかし……!!)

舞弥「なにか?」

ランサー「騎士として勝負を挑まれたからには逃げ出すことなどできない」

舞弥「ご立派です」

ランサー「では……」

イリヤ「……」

舞弥「レディー……ゴー!!」

ランサー「はっ!!」

イリヤ「てぇ!!」

ランサー「!?」

ランサー(なんだ……まるで強さを感じない……!!)

イリヤ「ま、けちゃう……!!」

舞弥「……」

ランサー「……っ」

舞弥「(貴様……それでも騎士か?)」

ランサー「(しかし、騎士はどんなときでも全力を……)」

舞弥「(全力で負けろ)」

ランサー「(だが……いや……でも……!!)」

舞弥「(貴方の主がどうなってもいいのですね?)」

ランサー「!?」


ケイネス「ぐっ……」

切嗣「……ランサーの行動次第で頭をぶちぬく」


ランサー「(卑怯だぞ!!)」

舞弥「(聖杯戦争は始まっています)」

ランサー「(おのれ……!!)」

イリヤ「ふーん!!ふーん!!」

ランサー「(負ければ解放してくれるのか?)」

舞弥「(約束します)」

ランサー「……くそ」

パタッ……

イリヤ「はぁ……やったぁ!!」

ランサー「無念だ……」


切嗣「帰っていいぞ」

ケイネス「親バカもここまできたら清清しいな……!!」


舞弥「相手が悪かったですね」

ランサー「全くだよ」

イリヤ「わーい!わーい!」

ランサー「だが、少女の無邪気な笑みが見れた。それだけが救いだ」

舞弥「勝者、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

イリヤ「ぶいっ!」

ケイネス「セイバー陣営……恐ろしいな」

ランサー「ええ。警戒を強めるべきでしょう」

ケイネス「作戦を立て直す」

ランサー「はい」

舞弥「これで三連勝。しかも3人ともかなり屈強な殿方でしたね」

イリヤ「そうね。もうセイバーになんて負けないかも」

舞弥「油断は禁物です。勝利を磐石なものにするためにはもう少し修行が必要でしょう」

イリヤ「うん」

舞弥(しかし、3人ともまだ汲みやすかった)

舞弥(これから先の戦いも同じような人種ならいいのですが……)

イリヤ「どっからでもこーい!!」ムフー


切嗣「がんばれ、イリヤ」

アサシン「マスター、マスター」

綺礼「どうした?」

アサシン「向こうにアインツベルンの娘さんがいますよ」

綺礼「ほう」

アサシン「いきます?」

綺礼「そうだな。何をしているのか、興味はある」

アサシン「じゃあ、私が」

綺礼「まて。共に行こう」

アサシン「いいんですか?」

綺礼「警戒は怠るな」

アサシン「了解です」

イリヤ「さー!!私と腕相撲するひとー!!」

舞弥「日々お疲れのサラリーマンさん。美少女の手を握って癒されてみませんかー」

綺礼「なるほど……癒しか……」

アサシン「腕相撲……」

綺礼「これは一体、なんの催しだ?」

舞弥「……言峰綺礼」

綺礼「なんの催しかと聞いている」

イリヤ「うでずもー!!」

綺礼「……」

イリヤ「ひっ……」

綺礼「腕相撲か……ふふ。いいだろう。アサシン」

アサシン「はい」

綺礼「遠慮なく、やれ」

舞弥「貴様……!?」

綺礼「君のしたいことは理解した。喜んで邪魔をさせてもらう」

舞弥「ぐっ……!!」

イリヤ「さーこい!!」

アサシン「ふふ……では、正々堂々といきましょう」

舞弥(まずい……!!)

切嗣(しまった……!!アサシンが近くにいては脅すこともできない……!!)

綺礼(出て来い。衛宮切嗣。愛娘の泣き顔など見たくはないはずだ)

アサシン「さー、いつでも」

舞弥(考えろ……考えろ……!!)

イリヤ「はやくー」

綺礼「では、私がジャッジしよう」

アサシン「お願いします」

綺礼「ふふ……」

舞弥「やめろ……」

綺礼「何故?」

舞弥「それは……」

綺礼「時間も惜しい。早くしよう」

アサシン「ふふふ……」グッ

イリヤ「うー……」グッ

切嗣(ここから狙撃するか……?いや、どうせアサシンに阻まれる……!!くそ……!!)

綺礼「レディ……」

舞弥「まて―――!!」

綺礼「ゴー」

アサシン「てぁ!!!」

イリヤ「やー!!!」

舞弥「あぁ……!!」

綺礼(衛宮切嗣……もう間に合わないぞ……?)

切嗣(ごめん……イリヤ……僕は……)

パタッ……

綺礼「……!?」

舞弥「え……?!」

アサシン「あー。負けてしまったぁ」

イリヤ「やったぁ!かったかった!!」

綺礼「アサシン……貴様……!!」

アサシン「申し訳ありません、マスター。この子、すごく強かったです」

綺礼「そんなわけ……!!!」ガシッ

アサシン「くるしぃ……!!」

舞弥「ふ、ふふ……足下をすくわれましたね」

綺礼「アサシン……」

アサシン「しかし、マスターは勝てとは言ってません」

綺礼「……!?」

アサシン「勝てと言われれば是が非でも勝ちましたが……」

綺礼「いい度胸だ……」

アサシン「……」

綺礼「邪魔をしたな。失礼する」

舞弥「ふぅ……危なかった」

イリヤ「そう?すごい余裕だったけど」

舞弥「勝者、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

イリヤ「やった」

舞弥(強敵でしたね……)

アサシン「マスター……大人気ないです」

綺礼「衛宮切嗣を誘き出すためだったのだ」

アサシン「にしたって、あんな女の子に本気で勝ちにいくのは……」

綺礼「……」

アサシン「出すぎた真似でした」

綺礼「もういい。帰るぞ」

アサシン「御意」

舞弥「強敵は去りました。もうこの街には貴女を越えるアームレスラーはいないかもしれない」

イリヤ「ほんとに!?」

舞弥「では、あと二戦ほどしてセイバーとの対決に臨みましょう」

イリヤ「うん!!」

舞弥「……」

舞弥(ここまでで随分と自信はつけたはず)

舞弥(問題はセイバーの空気の読めなさだけ……)

アーチャー「ふははははは!!!!」

舞弥「!?」

イリヤ「な、なに!?」

アーチャー「随分と勝ち名乗りをあげているな、人形の分際で」

舞弥「お前は……」

アーチャー「ふん。雑兵に少し優しくされていい気になり、王者とな?全く、笑わせる!!」

イリヤ「なにをー!!まけないんだから!!」

アーチャー「いいだろう。ほれ、こい」

舞弥(この人……負けてくれるの……?)


切嗣「アーチャーか……負けてくれそうにないな……」

切嗣「どうする……」

雁夜「見つけた……」

切嗣「え?」

雁夜「時臣のサーヴァント……みつけた……!!ふふふ!!!」

雁夜「いけ!!バーサーカー!!!」

アーチャー「よし」グッ

イリヤ「ふんっ」グッ

舞弥(信じよう……この人も英雄なら……きっと……)

バーサーカー「■■■■―――!!!!」

舞弥「!?」

アーチャー「なんだ?狂犬か?」

バーサーカー「……」ズンズン

イリヤ「な、なに?」

バーサーカー「……」ハイ

イリヤ「え?なに、これ?」

舞弥「アームレスリング用のグローブですか?」

雁夜「ごほ……そう、小さな手にマメでもできたら一大事だからね……ごほ」

舞弥「はぁ……」

バーサーカー「……」ソレツケテ

イリヤ「うん。わかったわ」

イリヤ「よし」

アーチャー「そんなものつけても結果は見えているがな!!」

イリヤ「負けないもん!!」グッ

アーチャー「小娘が……我に勝てるかぁ!!!」グッ

雁夜「……」

バーサーカー「……」

舞弥「レディ……ゴー!!」

アーチャー「あーっはっはっは!!!地に伏せろ!!!雑種!!!!」ググッ

イリヤ「やぁぁぁぁ!!!!」

バゴーン!!!!

アーチャー「がはぁ!?!?」

雁夜「ふふ……」

イリヤ「あ……かった!!かった!!」

アーチャー「な、なんだ……この力は……!?」

雁夜(グローブを宝具化させれば……貴様なんてゴミなんだよぉ!!)

アーチャー「もう一度だぁ!!」

イリヤ「えー?」

アーチャー「少し油断していた。それだけのことよ」

イリヤ「どうする?」

舞弥「私は構いませんが」

アーチャー「ほれ!はやくしろ!!」

イリヤ「うん」グッ

雁夜「くく……」

舞弥「レディー……ゴー」

アーチャー「次は本気だぁぁ!!!」

イリヤ「やぁぁぁ!!!!」

バコーン!!

アーチャー「ぎゃ……!!!」

イリヤ「かったー!わーい!」

雁夜「くくく……くく……ふふ……勝った……時臣に勝った!!!」

アーチャー「ふざけるなぁ!!!」

イリヤ「きゃっ」

舞弥「負けを認めなさい」

アーチャー「認めるかぁ!!」

雁夜「ふん……英雄王が聞いて呆れる。幼女に土をつけられるとはな」

アーチャー「ぐっ!?」

バーサーカー「……」ププッ

アーチャー「狂犬!!貴様がなにか細工をしたのだろう!!!」

バーサーカー「……」ホワイ?

アーチャー「しらばっくれるなぁ!!!」

雁夜「証拠でもあるのか?」

アーチャー「あの小娘がつけているグローブになにかしたのだろう?!」

雁夜「負け犬の遠吠えか……くく……」

アーチャー「ぐぐ……かせぇ!!」バッ

イリヤ「いたい!!手をはなして!!」

バーサーカー「■■■―――!!!」バゴンッ!!

アーチャー「ぐはぁ!?」

雁夜「少女に手をあげるのか……最低だな」

イリヤ「あ、ありがとう……おじさん」

雁夜「気にしないでいいよ?」ニコッ

アーチャー「雑種などに我が負けるはず……!!」

雁夜「現に負けた。それは認めろ」

バーサーカー「……」コクコク

アーチャー「ぐぬぬ……おのれぇ……!!」

イリヤ「いいよ」

舞弥「え……」

アーチャー「……」

イリヤ「グローブとる。もう一回、しよ」

雁夜「な……!?」

バーサーカー「……」オロオロ

雁夜「しかし……」

イリヤ「納得できないなら、受けて立つ。だって、私はアインツベルンの娘なんだから」

アーチャー「ふふ……ふふふ……あーっはっはっはっは!!!!」

バーサーカー「……」

イリヤ「な、なに?」

アーチャー「我としたことが自分を見失っていた。ふふ、娘、グローブをはめろ」

イリヤ「え……」

アーチャー「貴様の真の実力がそのグローブをはめたときに発揮されるというなら、我はそれを打ち崩すまでよ!!」

雁夜「お前……」

アーチャー「何故なら我は、王なのだからなぁ!!!」

イリヤ「うん」

アーチャー「久方ぶりの強者だ。称えてやろう」

イリヤ「ありがとう」

アーチャー「いくぞ……」グッ

イリヤ「いつでもっ!」グッ

舞弥「レディー……ゴー!!!」

アーチャー「うおぉぉぉぉ!!!!!」

イリヤ「ふぎぎぎ……!!!!」

アーチャー「くっ……ほら……さっきまでの威勢はどうしたぁ……!!!」

イリヤ「やる……じゃない……!!」

アーチャー「ふふっ……!!」

イリヤ「なにが……おかしいの……!?」

アーチャー「……どうやら……我の負けだな……」

パタッ……

舞弥「勝者、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」

イリヤ「はぁ……はぁ……どうして……?」

アーチャー「聞くな。我は既に負けていたようだ」

イリヤ「あ……」

アーチャー「いい遊戯だった。また会えるのを楽しみにしている!!さらばだ!!」シュバッ

雁夜「……くそ……勝ち逃げか……」

舞弥「あの……これのグローブ……」

雁夜「……あ」

バーサーカー「……」

雁夜「……もう殆ど宝具としての力がなくなっている……」

舞弥「え……」

雁夜「恐らく、あの子が一度グローブを取ったときに効力がなくなったんだろう」

舞弥「じゃあ……アーチャーは……!!」

雁夜「帰るぞ」

バーサーカー「……」コクッ

イリヤ「おじさん!!」

雁夜「……なにかな?」

イリヤ「このグローブ……」

雁夜「あげるよ。プレゼントだ」

イリヤ「ありがとう!!大事にする!!」

雁夜「それはうれしいな。……それじゃあ、また」

イリヤ「このグローブさえあれば……セイバーにだって!!」

舞弥「そうですね」

舞弥(グローブが宝具化していればセイバーが空気を読まなくても勝てたかもしれない)

舞弥(だが……もう、それも叶わない)

舞弥(今度こそセイバーが空気を呼んで―――)

セイバー「ここに居ましたか、二人とも」

イリヤ「セイバー!?」

舞弥「何故……!?」

セイバー「アイリスフィールが二人を迎えに行って欲しいというので」

舞弥「そうですか……」

イリヤ「セイバー!!腕相撲で勝負よ!!」

セイバー「またですか?」

イリヤ「今度は負けないんだから!!私、すごーくつよくなったよの!!」

セイバー「それは面白い。半日にも満たない時間でどれだけ成長したのかみせてもらいましょう」

舞弥(負けてください。お願いします)

切嗣(セイバー……)

イリヤ「こい!!」グッ

セイバー「……本当に強くなったのですね?」グッ

イリヤ「もっちろん!!」

セイバー「では、手加減は不要ということでいいですね?」

イリヤ「え?」

舞弥「レディー……」

イリヤ「手加減……してたの?」

セイバー「無論です。イリヤスフィールの腕を折らないように細心の注意を払いました」

イリヤ「……」

セイバー「ですが……今回はどうやら本気でやらないとこちらが痛い目を見るようですね」

イリヤ「ま、まって……」

セイバー「騎士に二言はありません」

イリヤ「ひっ―――」

舞弥「ゴー!!!」

セイバー「はぁぁぁぁぁ!!!!!」

ゴキィ!!!!

イリヤ「ぁ―――」

切嗣「!?」

舞弥「!?」

セイバー「……なんですか。昼間と然程力量に変化は見られないようですが」

イリヤ「ぃぁぃ……」ポロポロ

舞弥「あぁ……!!あぁ……!!!」

セイバー「期待はずれも―――」

切嗣「……」ガッ!!

セイバー「ぐぁ……?!切嗣……!?」

切嗣「……」

セイバー「な、なんですか……。言いたいことがあるなら……」

イリヤ「いたよぉ……うで……いたいよぉ……」ポロポロ

舞弥「あぁ……!!」オロオロ

アインツベルン城

切嗣「イリヤは?」

アイリ「もう大丈夫」

切嗣「そうか……」

アイリ「ごめんなさい。何度か今度腕相撲するときは負けてあげてっていったんだけど」

切嗣「アイリは悪くない」

舞弥「……」

アイリ「……セイバーは?」

舞弥「看病をしています」

切嗣「やっと責任を感じたのか?」

舞弥「さぁ……」

アイリ「はぁ……」

切嗣「アイリ、様子を見てきてくれ」

アイリ「ええ」

舞弥(まさかここまでとは……)

セイバー「イリヤスフィール、腕は?」

イリヤ「お母様が治してくれた」

セイバー「そうですか」

イリヤ「……」

セイバー「あの……申し訳ありません。人間とサーヴァントの筋力をどこか同一視していたかもしれません」

イリヤ「もういい……。私が悪いんだから」

セイバー「え……?」

イリヤ「セイバーに負けて分かったわ。ううん、初めからわかってた」

セイバー「何をですか?」

イリヤ「お母様もキリツグも……街で会ったみんなも……手加減してくれてたことなんて」

セイバー「そんなことはないのでは?勝負とは常に真剣に―――」

イリヤ「それ、セイバーだけだから」

セイバー「そ、そうなのですか?」

イリヤ「うん。セイバーだけが本気になってたのよ?」

セイバー「……申し訳ありません」

アイリ(イリヤ……)


イリヤ「でも、嬉しかったな」

セイバー「はい?」

イリヤ「だって、セイバーだけが私を子ども扱いしなかったってことだもん」

セイバー「いえ。単に私は勝負事に手を抜けない性分でして……」

イリヤ「それでもいいの。嬉しかったから」

セイバー「あの……」

イリヤ「も、もちろん、お母様やキリツグたちの優しさだって好きだからね」

イリヤ「でも、セイバーのその性格も違う優しさかなって思うの」

セイバー「イリヤスフィール……」

イリヤ「セイバーは今のままでいいからね」

セイバー「……申し訳ありません」

イリヤ「なんであやまるのー?褒めてるんだから、ありがとう、でしょ?」

セイバー「申し訳……ありません……」

イリヤ「セイバー……なんで……あやまるの……?」

セイバー「……」

イリヤ「もう……」

アイリ「イリヤ」

イリヤ「お母様!!」

アイリ「腕はもう平気?」

イリヤ「もう大丈夫!!」

アイリ「よかったわ」

セイバー「……」

イリヤ「セイバー?」

セイバー「……イリヤスフィール」

イリヤ「なに?」

セイバー「腕相撲をしましょう」

イリヤ「え?」

アイリ「セイバー!?」

セイバー「私が練習相手になります。何時間でも、何日でも」

セイバー「もうだれもイリヤスフィールには手加減できないぐらいに強くなってもらいます」

イリヤ「え……あの……」

アイリ「セイバー!!駄目よ!!」

セイバー「イリヤスフィールは腕相撲にわざと負けられるたびに傷ついていました」

セイバー「だから、私が実力で勝てるまでにイリヤスフィールを鍛え上げます」

イリヤ「セイバー……その話は……」

アイリ「セイバー、やめて!!」

セイバー「アイリスフィールはイリヤスフィールの気持ちが分からないのですか!!」

アイリ「!?」

イリヤ「……」

セイバー「相手が手を抜いていることを知りながら、無邪気を装う彼女の虚しさが!!」

イリヤ「セイバー……」

セイバー「さ、まずは腕立てふせ100回10セットから」

アイリ「やめて!!!」

イリヤ「……」

セイバー「何故ですか!?」

アイリ「いい加減に空気を―――」

イリヤ「お母様、いいから」

アイリ「え……?」

イリヤ「セイバー、腕立て伏せってどうやるの?」

アイリ「イリヤ……」

セイバー「簡単ですよ。まずはこうして……」

イリヤ「うんうん」

アイリ「はぁ……」

セイバー「こう腕を曲げるだけです」

イリヤ「こう……?」

セイバー「そうです」

イリヤ「うー……」プルプル

イリヤ「だめぇ!一回もできない!!」

セイバー「泣き言は許しません!!さ、胸がついたら0回からです!!」

数日後

イリヤ「ふーん……ふーん……」

セイバー「まだまだですよ!!」

イリヤ「は……い……」プルプル

アイリ「……」

舞弥「いいのですか?」

アイリ「イリヤがどうしてもって」

舞弥「もしかして……」

アイリ「イリヤはセイバーが切嗣と仲が悪いのも知ってるから、何か思うところがあるのかもね」

舞弥「すごい人ですね」

アイリ「あの子だけは幸せになってほしいわ……」

舞弥「ええ」

セイバー「インターバルは15秒!!続けて背筋150回!!」

イリヤ「はぁ……はぁ……はぃ……」ゼェゼェ

数週間後

イリヤ「セイバー、行ってらっしゃい。トレーニングはちゃんと続けるからね」

セイバー「ええ。では」

アイリ「……イリヤ」

イリヤ「なに?」

アイリ「強く生きてね」

イリヤ「……うん」

セイバー「大丈夫です。私の課したメニューを毎日こなせば、筋骨隆々間違いなしです」

アイリ「……」

セイバー「あれ……?」

イリヤ「セイバー、楽しかったわ。ありがとう!」

セイバー「は、はい」

イリヤ「いってらっしゃい」

アイリ「行ってきます」

イリヤ「……さよなら」

数年後

セラ「お嬢様ー!!」

リズ「イリヤならいつもの部屋」

セラ「またですか……」

リズ「あれ、イリヤの趣味だから」

セラ「しかしですね」

イリヤ「……」

セラ「お嬢様……そろそろ召喚の儀を」

イリヤ「うん。30キロ走ってきてからでいい?」

リズ「構わない」

セラ「しかし……あのサーヴァントのクラスもきませんと……」

イリヤ「私に相応しいのはバーサーカーだけよ」

リズ「同意」

セラ「……」

イリヤ「じゃ、ランニング行ってくるわ」

数年後 新都

士郎「うーさむ……」

士郎「今日は冷えるな」

イリヤ「えっほ、えっほ……」

士郎「……」

イリヤ「お兄ちゃん、早く召喚しないと死んじゃうよ?」

士郎「え?」

イリヤ「あと、体は鍛えたほうがいいよ?」

イリヤ「えっほ……えっほ……」

士郎「……」

士郎「帰って寝よう」

数日後

凛「衛宮くん、大丈夫なの?参加するって決めて」

士郎「なんだよ」

凛「だって……」

セイバー「……誰だ!!」

イリヤ「くすくす……見たら分かるでしょ?」

凛「え……?」

士郎「……!?」

イリヤ「セイバー、久しぶり。私、強くなったよ?」

セイバー「まさか……イリヤスフィール!?」

イリヤ「セイバー……腕相撲、してくれる?」

セイバー「な……」

士郎「腕相撲?」

凛「ふざけてんの!?」

イリヤ「だって……もう誰にも負けないようにって鍛えてくれたのはセイバーだもん」

イリヤ「ほら、腕相撲」

セイバー「わ、わかりました……」

士郎「大丈夫か……?」

セイバー「ええ」

凛「ちょっと、サーヴァントは?」

イリヤ「いらないわ。だって、腕相撲しにきただけですもの」

凛「殺しにきたわけじゃないのね?」

イリヤ「うん」

士郎「なら、俺がジャッジする」

イリヤ「ありがとう」

セイバー「では……」グッ

イリヤ「ふふ……」グッ

セイバー「!?」

セイバー(まずい……負ける……!?)

士郎「レディー……ゴー!!!」

セイバー「あぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

イリヤ「ふんっ!!!」

ゴキィ!!!

セイバー「ひぁ……!?」

士郎「セイバー!?」

凛「な……!?」

イリヤ「なんだ……セイバー、弱いね」

セイバー「が……ぁ……!!」

イリヤ「次……お兄ちゃん、腕相撲、しよっか?」

士郎「やめ……くるな……!!」

イリヤ「いっぱい……遊んでね、お兄ちゃん?」

士郎「うわぁぁぁぁ!!!!」


ゴキィ……ベキィ……バキィ……!!



BAD END

タイガー道場

タイガ「おっす!!なんでか10年前の怨恨が元で死んじゃった可愛そうな子を救うタイガー道場です!!」

ブルマ「ふんふんふんふん!!!」

タイガ「弟子1号も見事に筋骨隆々で、体操着もブルマもパッツンパッツンしております」

ブルマ「ししょー!腕相撲しよ!!」

タイガ「このエンドを避けるには10年前に戻って切嗣さんにセイバーの暴走を止めてもらいましょう」

ブルマ「ししょー、腕相撲!!」

タイガ「黙って!!」

ブルマ「……ふーん」

タイガ「あ……だめよ!!そんなボンレスハムもびっくりな腕で首をしめちゃ……ごふぅ……」

ブルマ「腕相撲……ふふふ……」


ゴキィ……


END

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