京子「結衣と綾乃がいなくなった」(140)

~2-5教室~

京子「結衣~綾乃~?進路って決った?」

結衣「うん、私はC高校へ行くつもり」

京子「そっかー、千歳は地元の高校受けるらしいし……綾乃は?」

綾乃「わ、わたしは、あの……私より、歳納京子はどうなのっ!」

京子「うーん、結衣がC高校へ行くつもりなら、私もそっちかなあ?」

綾乃「そ、そうなの、偶然ね、私も、C高校にしようと思ってるのよ」

結衣「うーん、京子、そういう決め方するのはどうかと思うよ、将来の事にも影響して来るんだし」

結衣「京子や綾乃の成績なら、もっと上を狙えるんじゃない?」

京子「え、結衣にゃん、私達と一緒の高校へ行くのが嫌なの?」

結衣「そういう訳じゃないけど……ほら、私だって別にC高校しか行けない訳じゃないし」

結衣「頑張れば上の高校狙えるかもしれないから、さ」

結衣「だから、二人が狙えそうな範囲の志望校をちょっと聞いておきたいなって」

京子「私は本当に何処でもいいんだけどね、行けそうなのはA高校……かなあ」

結衣「綾乃は?」

綾乃「え、あ、私は……えっと、狙える範囲の中で言うなら、B高校よ……」

結衣「そっか……」

京子(一番難しいのがA高校、その次がB高校、最後がC高校)

京子(やっぱり、本当の志望校は、みんなバラバラなんだなあ……)

鬱だったらイヤだなあ

支援

高校で離ればなれになっちゃうのか…

京子「あー、進学、いやだなあ……」ダルーン

綾乃「歳納京子、いきなりどうしたのよ?」

京子「だってさー、ヘタすると私達、全員別々になっちゃうわけでしょ」

京子「既に千歳とは別れる事は決まっちゃってるわけだし」

京子「そんなのやだよ、ずっと一緒にいたいよ……」

結衣「京子……」

京子「子供っぽい我がままだってのは、わかってるんだけどね~」ハァ

しえ

京子「あのさ、もし宝くじが当ったりしたら進学しなくていいんじゃないかな?」

結衣「またそんな夢みたいな話を……」

綾乃「そうよ、それに宝くじが当っても、数億程度よ?」

綾乃「それだけでは一生遊んで暮らせるって訳じゃないんだから、やっぱり進学は必要よ」

京子「う、ううー……じゃあ、油田を発見するとか、徳川埋蔵金を掘るとか……」

結衣「はぁ、もう、京子はしょうがないなあ……」

結衣「じゃあさ、私もA高校とB高校受けてみるよ」

京子「え、まじ?」

結衣「うん、今から精一杯頑張れば、何とかなる気がする」

綾乃「……私も、試すって意味で、あの、受けてみようかしら」

京子「おお!じゃあ、一緒の高校行ける可能性高くなるね!」

綾乃「べ、別に、歳納京子と同じ高校へ行く為に受けるわけじゃないんだからねっ!」

京子「あははは、それでも嬉しいよ、綾乃、結衣っ!」

京子「じゃあさ、今日の放課後から、どっかに集まって勉強会でもする?」

結衣「京子がそんな事を言い出すなんて、珍しいな」

京子「だって、絶対同じ高校に行きたいからさ!」

京子「皆で一緒にがんばろよっ!」ニコッ

結衣「京子……」

綾乃「歳納京子……」

結衣「けど、駄目だ」

京子「え」

結衣「気持ちは嬉しいんだけど、京子と一緒に勉強すると、絶対に集中して取り組めない」

京子「え、えええーっ」

綾乃「……それもそうね」

京子「綾乃まで!?」

京子「うう、ひどいよ、二人とも……」イジイジ

結衣「京子、別にコレは仲間はずれしてる訳じゃないんだ」

結衣「あの、京子が居ると、どうしても、楽しくなっちゃうだろ」

綾乃「そ、そうね、多分、雑談の楽しさに負けちゃいそう……」

京子「じゃ、じゃあ、黙ってるから、黙って勉強だけしてるからっ!」

結衣「本当か?」

京子「うんっ!」

綾乃「……じゃあ、ちょっと今から試してみましょうか」

京子「任せて!」

油田

結衣「それじゃ、今から数学の問題集を五問やってみよう」

京子「うん!」

綾乃「わかったわ」

京子「……お、綾乃、その消しゴム可愛いね」

綾乃「え、ええ、昨日、小物店で買ってきたの」

京子「綾乃って、そういう可愛いのを見つけてくる才能あるよね~」ニコ

綾乃「そ、そんな事無いわよっ///」

結衣「開始10秒でもう脱線してるじゃないかっ!」

結衣「という訳で、今日の放課後から私の家で勉強会だね、綾乃、宜しく」

綾乃「ええ、船見さん、一緒に頑張りましょう!」

京子「う、うう、なかまはずれ……」シクシク

結衣「もう、京子、拗ねないでよ、日曜日は一緒に遊べると思うから、ね?」

京子「ほ、ほんと?」

結衣「うん、ほんと」

京子「綾乃も、遊んでくれる?」

アヤノ「え、ええ、仕方ないわねっ///」

京子「やった!二人とも、ありがと!」ニコー

~数日後~

結衣「……」

綾乃「……」

京子「う、うわあ、あの、二人とも、目の隈が凄いんだけど……」

結衣「あ、ああ、ちょっと夜遅くまで頑張っちゃってね……」

綾乃「さ、さすがに、眠いわ……」

京子「も、もう、二人とも、無茶しちゃ駄目だよ?身体壊したら、元も子もないんだし……」

結衣「う、うん、気をつけるよ、京子……」

綾乃「ふ、ふふふ……」

~更に数日後~

京子「ふ、二人とも、本当に大丈夫?」

結衣「ら、らいじょうぶ、ね、あやにょ」

綾乃「ふふふふ、色々な物が見えてくるわ、凄いのね」

京子「あ、明日は日曜日だからさ、勉強の事は忘れて、パーッと遊ぼうよ!ね?」

京子「だから、今日はちゃんと寝ないと駄目だよ!」

結衣「うん、らいりょうぶ、このあと、西垣しぇんしぇいのところに相談にいかにゃいと」

綾乃「知ってる?歳納京子、地球の真ん中は実は空洞でね、ふふふふっ」

京子(大丈夫なのかな、この二人……)

結綾期待してるぞ

~日曜日~


京子「ありゃりゃ、ちょっと遅刻しちゃったかな」

京子「あ、二人ともベンチに座って待っててくれてる、おーーいっ!」トテトテ

京子「あ……」

結衣「……」zzz

綾乃「……」zzz

京子(二人とも、仲よさそうに寄り添って寝てるや)

京子(ほんとに疲れてるんだなあ……)

結衣「ん、あやの……」zzz

綾乃「なに、ふなみさん……」zzz

京子「……」

京子(よし、ちょっと予定は狂うけど、二人が起きるまでは寝せといてあげよう……)

京子(私で力になれるのは、これくらいなんだし……)

結衣「……ふごっ」

結衣「あ、あれ」

京子「あ、結衣起きた?」

結衣「わたし、寝ちゃってたのか……」

結衣「あ、あやの、起きてっ」ユサユサ

綾乃「なによ、船見さん、あさごはん……?」ショボショボ

結衣「いや、朝御飯はまた明日作ってあげるから、起きてって」ユサユサ

京子(ん?朝御飯?)

綾乃「……ん、あ……」ジュルッ

結衣「綾乃、よだれ垂れてるっ」

綾乃「あ、ご、ごめんなさい、船見さん……」ゴシゴシ

京子「綾乃、おはよっ」

綾乃「え、歳納京子……あっ!」

綾乃「わ、わたし、どれくらい寝てたのっ!?」

京子「えーと、6時間くらい?」

結衣「そ、そんなにかっ!」

綾乃「もう夕方じゃない……」

結衣「京子、起してよ……」

京子「あんなに安らかな顔で寝てたら、起せないよ~」

綾乃「そんな、折角、みんなで遊ぶ機会だったのに……」

京子「ま、こういう日があってもいいでしょ?また来週、つきあってよ!」

綾乃「来週……」

京子「綾乃?」

結衣「……京子、この時間からでも、まだ行ける所はあるよね」

京子「あ、うん、ゲーセンとかなら別に問題ないと思うけど……」

結衣「よし、じゃあ、行こうよ、京子」

綾乃「そうね、行きましょ、歳納京子、折角のお休みだもの、楽しまないと!」

京子「……うん!」

しえ


~ゲーセン~


結衣「京子は相変わらずUFOキャッチャーが上手いなあ」

綾乃「ぬいぐるみ、かわいいっ///」ギュッ

京子「えへへ///」

綾乃「と、歳納京子、私、もうひとつ、このぬいぐるみ、取りたいんだけど……」

京子「あ、取ってあげよっか?」

綾乃「い、いや、あの、私が自分の力で取りたいから……あの、アドバイスして貰えると、た、助かるわ」

京子「ん、わかった」ニコ

京子「このぬいぐるみは、重心が前に偏ってるから、頭を掴む感じで……」

綾乃「こ、こうかしら……あっ」

京子「お、惜しいっ」

綾乃「も、もう一度!」

京子「綾乃、もう20回やってるよ?やっぱり私が……」

綾乃「だ、だめ、これは私が取るのっ」

京子「もう、綾乃って、強情だなあ」

綾乃「だって……」

京子「仕方ないから、終わるまでつきあってあげる!」

綾乃「あ、ありがと、歳納京子……」

京子「よ、よし、上手くキャッチできたっ」

綾乃「あ、あとは、穴まで運べれば………」


ポトンッ

ガシャンッ


綾乃「や、やった!やったわ!やったったわ!!」

京子「綾乃、おめでと!」

結衣「うん、頑張ったね、綾乃」

結衣「あ、プリクラがある、京子、綾乃、一緒に撮ろうよ」

綾乃「え、ええ、そうね、船見さん」

京子「よーし!じゃあ、私が真ん中だー!」

綾乃「ちょ、歳納京子、押さないでっ」

結衣「こら、京子、暴れるな、大人しくしろ、スイッチ押すぞ」

京子「いえーーーーいっ!」


カシャッ


京子「おー、凄く可愛く撮れてる、流石、京子ちゃん!」

綾乃「そうね、良く撮れてるわ」

結衣「うん……」

京子「と、もうこんな時間だ……今日は、もうお開きにする?」

結衣「うん……綾乃、もういかな?」

綾乃「え、あ、いいわよ、船見さん」

京子「ん、それじゃ、帰ろうか?」

結衣「私と綾乃は、ちょっと明日からの勉強の事で相談があるからさ、京子は先に帰っててくれない?」

京子「はいはい、まーた私だけ仲間はずれかー……」

結衣「……」

綾乃「……」

京子「え、あの、二人とも、そこで黙らないでよっ、冗談だからっ」

結衣「まったく、しょうがないなあ、京子は」クスッ

綾乃「ほんと、相変わらずよね、歳納京子は」クスクス

京子「どうせ私はいつも能天気ですよーだ!」

京子「じゃ、また明日ね、二人とも!無理すんなよー!」タッ

結衣「うん、京子、またね……」

綾乃「歳納京子、またね……」

結衣「綾乃、本当にいいの?」

綾乃「それは、もう昨日応えたはずよ、船見さん」

結衣「そうだね、ごめん……」

綾乃「じゃ、行きましょうか」

結衣「うん……」

綾乃「さよなら、歳納京子」

結衣「ばいばい、京子……」

しえん

~翌日~

京子「おっはよー!」

千歳「歳納さん、おはよう」

京子「千歳~、昨日は楽しかったよ~!千歳も来ればよかったのに」

千歳「ごめんなあ、どうしても実家に行かなあかん用事があって……」

京子「じゃ、来週は四人で集まろうよ!」

千歳「せやね」

京子「にしても、結衣と綾乃遅いなあ……」

千歳「綾乃ちゃん、朝は一番に来るんやけど……何かあったんかなあ」


キーンコーンカーンコーン


京子「あ、チャイムだ……」

千歳「二人はお休みなんやろか」

京子「ちょっと携帯に電話してみよっと……」ピッ


ツーツーツー


京子「だめだー、繋がらないや」

~放課後~

~娯楽部~


京子「結局、結衣と綾乃は無断欠勤かぁ」

ちなつ「結衣先輩……心配ですね」

あかり「京子ちゃん、どうする?」

京子「ん、ちょっとお見舞いに行こうか、最近無茶な頑張り方してたし、もしかしたら倒れてるのかも」

ちなつ「そ、そうですね!」

京子「よし、そうと決れば出発だ!」

どうなっているんだ…

~結衣の部屋~


ピンポーン


ちなつ「……結衣先輩、出ませんね……」

あかり「どうしよう、もし本当に倒れてたら……」オロオロ

京子「んー、仕方ない、これを使うか~」キラッ

ちなつ「え、京子先輩、その鍵どうしたんですか?」

京子「あいかぎー」

ちなつ「え!?」

京子「結衣の部屋には時々泊まってたし、鍵が一つだと不便だろうって事で作ってもらったの」

ちなつ「ぐぎぎぎ、何時の間にっ」

京子「……よし、開いたっ」

京子「結衣ー!いるー!?」

ちなつ「結衣先輩!」

あかり「結衣ちゃん!大丈夫!?」


シーーーーンッ


京子「あれ、誰も居ないや……」

ちなつ「結衣先輩、実家の方に帰ってるんじゃ?」

京子「いや、さっきそっちには電話したんだけど、帰って無いらしいんだよね」

京子(何だろ、何か嫌な予感が……)




次の日、船見家と杉浦家から警察に捜索願いが出た



なんだと…

~2-5教室~

「二人同時に行方不明なんだって」

「二人とも、部屋の荷物は整理してあったらしいよ」

「じゃ、事件に巻き込まれたとかじゃなくて、自発的に?」

「最近、二人、仲がよかったから」

「え、じゃあ、あの、駆け落ちって事?」

「ちょっと、声が大きいって」

「歳納さん、可愛そうに」

「そりゃ、ショックだよね」

京子「……」

千歳「歳納さん……」

京子「ちとせ」

千歳「元気出して、な」

京子「……ちとせもね」

千歳「うちは、大丈夫」

京子「そっか……」

しえんた

京子(結衣、綾乃、何処に行っちゃったの)

京子(どうして、私に何も言わずに行っちゃったの)

京子(わたし、そんなに、頼りにならなかったのかな)

京子(それとも二人のことを大切に思ってたのは、私だけだったってことなのかな……)

京子(結衣、綾乃、教えてよ……)

~結衣の部屋~

京子「……今日も、帰ってないや」

京子「……」グゥ~

京子「……結衣の部屋に来ると、反射的におなかが空いてくるな」

京子(結衣はもういないのに……)

京子「冷蔵庫に何かないかな……」カチャッ

京子(空っぽだ……は、はは、本当に全部整理して行っちゃったんだ……)

京子「う、ううっ、ゆいぃ、あやのぉ……」ウルッ

京子「結衣の部屋に来れば、何時でもラムレーズン用意してくれてたよね……」グスン

京子「しょうがないなぁって言いながら」ヒック

京子「こっちの冷凍庫の方から……」カチャ

京子「……」

京子「え」

京子「ラムレーズンが、残ってる?」

京子「冷凍庫いっぱいに、ラムレーズン残ってる……」

京子「ど、どうして?結衣、出て行っちゃったのに、どうして……」

京子「も、もしかして、私の為に……?」

京子「……こんなの、いらないよ、ゆい」

京子「私は、二人が居てくれた方が、嬉しいのに、こんなの、こんなの……」ヒック

京子「こんなの、無いよ……」グスン

京子「こ、こんなのっ」ヒックヒック

京子「う、うう……」グスン

京子(泣いてても、仕方ないよね)

京子(結衣が残してくれた、ラムレーズン、大切にしないと……)

京子(少しずつ、食べよう……)

京子「……あれ、一緒に何か紙が入ってる……」

京子「ま、まさか、書置き!?」

期待




「プレゼント、物置の中」


京子「こ、これ、綾乃の字だ、プレゼント?」

京子(物置って、これのこと、かな)スッ

京子「……あ」

京子「ラッピングされた箱が……」

京子「な、なんだろ、これが、プレゼント?」

京子「……」ビリビリ

京子「こ、これ、あの時の」


『私、もうひとつ、このぬいぐるみ、取りたいんだけど……』


京子「あの時の、ぬいぐるみだ……」ギュッ

京子(結衣と綾乃、私と楽しそうに遊んでたあの時から、もう、私を置いてけぼりにするって、決めてたんだ……)

京子(そう、だよね、だって、だって)


『朝御飯はまた明日作ってあげるから』


京子「二人は、そういう仲に、なってたんだもんね……」

京子「私なんかが、邪魔しちゃ、いけなかったんだよね……」

京子「ごめんね……」

京子「きっと、二人が去ったのは、私のせい」

京子「だから、私が苦しむのは、当たり前なんだ……」

京子(それでも、優しい二人は、私にプレゼントを残してくれた……)

京子(ありがとう、結衣、綾乃……)

京子(ありが、と……)

京子(わたし、がんばるから、ひとりでも、がんばるから……)

………

……


おおう…

泣いた



~数ヵ月後~


京子「櫻子ちゃん、ひまっちゃん、書類できた~?」

向日葵「はい、出来てますよ、歳納先輩」

櫻子「も、もうちょっと!もうちょっとで終わりますから!」

京子「あはは、ゆっくりでいいよ、櫻子ちゃん」

櫻子「で、できたー!」

千歳「二人とも、お疲れさん」

千歳「歳納さんが手伝いに来てくれて、助かったわ」

京子「綾乃が居なくなったのは私のせいだからさ、私がその穴を埋めるのは、当たり前だよ」

千歳「歳納さん……」

京子「さ、仕事も終わったし、久しぶりに娯楽部に顔を出しますか!」

千歳「……二人は居なくなったんは、歳納さんのせいやないと思うよ」

京子「……ん、ありがと、千歳」

京子「さて、急がないとあかり達帰っちゃうかな~」トテテ


ズドーンッ


京子「う、うおっ、化学室から爆音が……」

西垣「ごほっごほっ……お、歳納じゃ無いか」

京子「西垣ちゃん、またへんな実験してたの?」

西垣「変じゃないぞー、凄い実験だ」

西垣「今度の爆弾は凄いぞ?完全指向性の爆弾だ」

西垣「一方向にだけ爆発エネルギーを放出できるから、例えば洞窟の中でだって落盤の危険性なく爆破させることが出来る」

西垣「しかも、火薬は使用して無いから、引火の可能性もないときたもんだ」

西垣「どうだ、完璧だろ?」キリッ

支援

京子「あはははは、西垣ちゃんは、相変わらずだなあ」

西垣「どうした、歳納、元気が無いようだが」

京子「……!」

京子「え、そ、そんな事無いよっ」

京子(変なところで鋭いんだよね、西垣ちゃんは)

西垣「まあ、何か悩み事があるなら、一人では溜め込まんことだ」

西垣「お前には、頼りになる仲間が沢山居るんだろ?」

京子「……そう、だね」

京子(一番頼りになる仲間は、もういないんだけどね……)

~娯楽部~

京子「おはよー!諸君!がんばっとるかねー!」

ちなつ「あ、京子先輩、おひさしぶりです」

あかり「京子ちゃんだー、もう生徒会のお手伝い、終わったの?」

京子「うん、櫻子ちゃん達が頑張ってくれてるからね、もう私の手助けとかはいらないかも」

ちなつ「じゃ、じゃあ、また娯楽部に戻るんですよね?」

京子「おや、私が居なくて寂しかったのかな、ちなつちゃんはっ!」

ちなつ「……そりゃ、寂しいですよ、結衣先輩が居なくなって、京子先輩まで戻ってこなかったら……」

あかり「ちなつちゃん!」

ちなつ「あ、ご、ごめんなさい、結衣先輩の話題は……止めて方がいいですよね……」

京子「へ?あ、いいっていいって!別に気にして無いしさ!」

ちなつ「そ、そうですか……」ホッ

京子「よし、じゃあ久しぶりに、あかりの存在感を発揮できる方法とかを考えよっか!」

あかり「え、ええー!また!?」

ちなつ「ふふふ、京子先輩らしいですね」クスクス

京子「あかりのお団子を10個くらい増やしてみたらどうだろ!」


キャッキャウフフ


支援

~数日後~

~結衣の部屋~

京子「ただーいまー」


シーーーンッ


京子「ふう、今日も頑張った自分に御褒美を、と」カチャッ

京子「……ラムレーズン、もう、残り一個か……」

京子「……」コトン

京子「……」ペリッ

京子「いただきます……」

京子(これ、多分、私が食べる最後のラムレーズンになるんだろうな)

京子(もう、二度と自分でラムレーズンを買おうとは思えないし)

京子「甘くて、ちょっぴり苦味がある……ラムレーズン」

京子「好きだったのに、どうして、あんまり美味しくないんだろ……」

京子「……結衣、ごちそうさま」

京子「あ、そういえば、今日は宿題出てたんだった……」

京子「七森の歴史を調べよう……か」

京子「もう図書館も閉まってるし、どうしようかなあ……」

京子「あ、そうだ、結衣のパソコンがあるから、これ使わせてもらって調べようっと」


カチッ

ヴーン


京子「……」カタカタカタ

京子(……待てよ)

京子(結衣と綾乃が事前に準備して出て行ったのなら)

京子(ひょっとして、ネットで行き先の情報を調べたりしてたんじゃないかな)

京子(もしかして、履歴とか調べれば、何か判るんじゃ……)

京子(数ヶ月前の事だから、もう無理かもしれないけど……)

京子「……」カタカタカタ

しえん

京子「履歴出た……二人とも、居なくなる直前にやっぱり色々調べてるみたい」


≪A高校受験概要≫

≪難問突破!高校受験!≫

≪絶対無理な希望校に入学する方法≫


京子「この辺までは、まあ普通だけど、なんだろ、これ以降の履歴」

≪レズ セックス≫

≪お金を稼ぐ方法≫

≪絶対確実!宝くじが当る方法!≫

≪徳川埋蔵金は嘘だった≫

≪地球の歩き方≫

≪地球は実は空洞だった!?≫

≪100年間人間を拒み続ける永久岩盤≫

逝ってしまったわ・・・地球の営みに導かれて・・・

オカルト

>>78
おいコラ

京子「何を調べてるんだよあの二人」クスクス

京子「えっと、関連記事があるから、それを辿ってみようっと……」


≪永久岩盤の下に油田が?≫

≪永久岩盤を突破できた者には油田使用権利の半分を譲渡!≫


京子「油田?」

京子「んーと、岩盤の下に油田があるのが判ってるけど、岩盤を突破出来ない」

京子「だから、土地の持ち主がこういう募集をかけてる……って事かな」

京子「まあ、確かに宝物があるのが判ってても掘り出せなかったら意味は無いしね」

京子「えーと、続きは……」

≪日本人女性二名が永久岩盤へ無謀な挑戦≫

≪例の二人がとうとう岩盤の初期層を突破した件について≫

≪永久岩盤13層目を突破!≫

≪可燃性ガス噴出により14層目突破を断念≫

≪日本より空輸した指向性爆弾で14層目突破!≫

≪永久岩盤から石油キターーー!≫

≪【動画】油田の使用権半分を入手した彼女達のコメント入手に成功≫


京子「動画?」ポチッ

京子の為に…?

西垣先生の爆弾かww

アレは伏線か

よかったハッピーエンドか

『某国で新たに油田が発見され話題となっています』

『発見者は年齢不詳の日本人女性HさんとSさんで……』


京子「ぶふーっ」

京子(え、この映像の2人、結衣と綾乃だよね!?どうして……)


ピンポンピンポンピンポンピンポンッ


京子「え、お客さん?ここ、結衣の部屋なのに、誰だろ……」

京子「は、はーい」トテトテ


『我々取材班は、現在、当地に宮殿を建設中の2人からコメントを得る事が出来ました』

『今からお姫様を迎えに行く、との事です』

『このコメントの直後、2人は日本への航空機を買い取り……』

来た

これが愛の力…

冒頭の油田の話が伏線だっただと…?

Fさんじゃね?

~数ヶ月前~

結衣「ふ、ふふふふふ」

綾乃「あは、あははは」

結衣「むりだよ、綾乃、これ無理、というか京子はどうしてこんな問題解けるの」

綾乃「私も無理、出来るかなって思ったけど、絶対無理よねこんなの」

結衣「深夜3時まで続けて1問も解けないとか、ないわあ」

綾乃「ふふふふふふふっ」

うおおおおおおおおおおおおおお

綾乃「そ、そうだわ、船見さん、ネットよ、ネットに対策が書いてあるかもしれないわ」

結衣「そ、そうだな、もう藁にもすがる気持ちで……」カタカタカタッ、ターンッ


≪△△高校受験概要≫

≪難問突破!高校受験!≫

≪絶対無理な希望校に入学する方法≫


結衣「綾乃!わかったぞ!」

綾乃「判ったの!?凄いわ!」

結衣「私達ではA高校合格は無理だって言う事が判ったw」

綾乃「あははははははw」

深夜のテンションって怖いよな

結衣「よしwもう諦めようw」

綾乃「いやよwとしのーきょーこが悲しむじゃないw」

結衣「京子が悲しむのはいやだなw」

結衣「京子は絶対に幸せにしてあげたいw」

綾乃「そうよねw何か他の方法を考えましょうw」

結衣「そやなw」

綾乃「あははははははははははw」

なんてことだ、ここはキチガイスレだったのか

なにこれミステリー

綾乃「というか、仮に受験成功したとしてもその先どうするのって話なのよねw」

結衣「えwそりゃ京子といちゃいちゃしながら高校生活を送るにきまってるだろw」

綾乃「その後の事よw」

綾乃「日本の法律では女の子同士では結婚できないものw」

結衣「じゃあ日本の法律を変える事から始めるかw」

綾乃「そんな事より他所の国に移り住んだ方が早いわよw」

結衣「そんなお金ないよねw」

綾乃「そうwお金よwお金なのよねw問題はw」

単芝うざいからやめてくれ

綾乃「そうだわ、宝くじ、宝くじよ、としのーきょーこ、言ってたもの、宝くじ当たればなってw」

結衣「そやなw」

綾乃「他にも、取り合えずお金を稼ぐ方法があれば進学できなくてもとしのーきょーこを幸せにできるはずよw」

結衣「よしwしらべようw」


≪お金を稼ぐ方法≫

≪絶対確実!宝くじが当る方法!≫


結衣「綾乃!判ったぞ!」

綾乃「ほんと!?凄いわ!インターネット!」

結衣「元になるお金が無いと無理だw」

綾乃「あははははははははははははははははははははw」

結婚式は是非ハウステンボス宮殿で!

結衣「京子、他にも何か言ってたっけw埋蔵金とか油田とかw」

綾乃「そうねwついでに調べてしまいましょうw」

綾乃「日本で油田掘るのは現実味が無いから世界も視野にいれましょうかw」

結衣「グローバルw」


≪徳川埋蔵金は嘘だった≫

≪地球の歩き方≫

≪地球は実は空洞だった!?≫

≪100年間人間を拒み続ける岩盤≫

京子かわいいよ京子

結衣「これw最後のコレw」

綾乃「なになにw船見さんw」

結衣「岩盤を突破したら油田使用権半分もらえるんだってw」

綾乃「こんなの無理じゃないのw」

結衣「いやwうちの学校には岩盤突破できそうな攻撃力持った人居るだろw」

綾乃「ああ西垣先生ねw」

結衣「あれwこれいけるんじゃねw西垣先生に明日聞いてみるかw」

綾乃「そうねw船見さん油田掘りに行きましょうw」

さすが西垣先生だ


~翌日~


西垣「え?進学諦めて油田堀りに行く?」

結衣「はい」

綾乃「私達、本気です」

西垣「やぱっ、この二人、かっこいい……」

西垣「よし!全面的に協力するぞ!任せろ!」

結衣「あ、あやの!」

綾乃「ふ、ふなみさん!」


「「やったー!やったー!!」」


【今から考えると、私達、受験勉強のし過ぎでちょっと頭がおかしくなってたんだと思う】

やぱっ

西垣「ほら、使えそうな爆発物を纏めておいたぞ」

西垣「渡航手段やパスポートも用意しておいた」

結衣「ありがとうございます、西垣先生、何から何まで……」

綾乃「私達、頑張ります!ぜったい!ぜったい油田を掘り当てます!」

西垣「うん、頑張れ……何かあったら、私に連絡するんだぞ?」


「「はい!!」」


綾乃(歳納京子、少しだけ待っててね……)

結衣(必ず幸せにしてやるからな……)

石油って新期造山帯だっけ?

ナナえも~ん!

~永久岩盤~

~第14層目~


結衣「だ、だめだ、幾らやってもこの壁を越えられない……」

綾乃「可燃ガスのおかげで爆発物も使えないわ……」

結衣「くっ、ここまできて!」ガンッ

綾乃「船見さん、私達、間違ってたのかしら……本当は、素直に受験勉強しておくべきだったんじゃ……」

結衣「綾乃の馬鹿!」パンッ

綾乃「……!」ヒリヒリ

結衣「京子を、京子を幸せにするって誓ったあの日の事を忘れたの!?」

綾乃「そ、そうね……わたし、わたし弱気になってた!」

綾乃「ごめんなさい!船見さん!」

結衣「結衣でいいよ、綾乃」

綾乃「結衣!」

無駄に感動的

結衣「西垣先生から、やっと新型爆弾が届いた……これを使えば!」

綾乃「ええ、これを使えば、あの壁を突破できるはず……!」

結衣「頼む!成功してくれ!」ポチッ


ズドーン


ゴゴゴゴゴゴゴ


綾乃「こ、この振動は!?」


ドシューーーーッ


結衣「で、出た!石油が、出たぞ!」

綾乃「やったわ!やったわよ結衣!」


「「ばんざーい!ばんざーい!」」

~現在~

~結衣の部屋~


京子「はーい、ちょっと待ってね~」ガラッ

結衣「京子」

綾乃「歳納京子」

京子「……え、ゆ、ゆい?あやの?」

結衣「待たせて、ごめんね、迎えに来たよ」

綾乃「行きましょう?私達が作った宮殿へ」

京子「きゅ、宮殿?」

結衣「そう、私達が作った宮殿、あそこでなら、私達に優しいルールを自分たちで決められるから」

京子「け、けど、いいの?私がそんな所に行っても……結衣と綾乃の、邪魔にならない?」

綾乃「ならないわよ、私と船見さんが歳納京子の為に作った場所だもの」

京子「わたしの、ために……」

結衣「うん、京子の為に」

京子「ゆ、ゆいぃ、あやのぉっ!」ガバッ

結衣「京子……」

綾乃「歳納京子……」

京子「わ、わたし、ふたりに、おいていかれたとばかりっ!」グスン

京子「だから、ずっと寂しくて、悲しくて」ヒック

石油ってのは石の中に染み込んでる油のことなんだが
細かいことは気にしない

イイハナシダナー

結衣「ごめんね、京子、寂しい思いさせて、ごめん」ナデナデ

綾乃「これからは、ずっと傍に居るから、私達二人がずっと傍に居るから、ね?」ギュッ

京子「ほ、ほんとう?」グスン

結衣「うん、本当だよ、京子」

綾乃「だって、私達は」


「「京子の事が、好きだから」」


京子「あ、ありがとう、ゆい、あやの……」

京子「わ、わたしも、二人の事が、好き、大好きっ!」

毎回思うんだけど西垣先生って便利キャラだよな

いいね

翌年、宮殿は完成した

バッキンガム宮殿を模したこの宮殿では

お互い結婚しあった三人の女の子たちが幸せに暮らしているという




結京綾キマシ

乙!

乙乙

結衣スレのアレか
乙乙乙

元ネタ

【ゆるゆり】船見結衣ちゃん応援スレ

899以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:22:24.79 ID:/xWjzsdGO [1/3]
船見さん二人でアルプスに油田を掘りに行くわよ!

900以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:24:58.08 ID:5wQyAFah0
こうして船見結衣と杉浦綾乃は海外へと飛んでいった……

901以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:25:46.09 ID:8l4AJpmI0 [16/28]
そして見事油田を掘り当てた結綾の二人は京子のためにラムレーズン宮殿を…

902以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2012/01/12(木) 16:27:10.51 ID:UthmCWkjO [10/11]
数年後、二人が石油女王となって京子ちゃんを妃に迎えることを今はまだ誰も知らない

乙だよぉ

乙乙
面白かった

罰金バッキンガム宮殿ww

乙乙 すばらしい


面白かった!

あかりとちなつは・・・

罰金バッキンガム宮殿完成の裏にこんな秘話があったとは

乙乙
ちょっと罰金バッキンガム宮殿へ観光しに行ってくるわ

乙!

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