まゆ「プロデューサーさん……まだかなぁ……」 (39)

まゆ「そーっと……」

まゆ「そろーっと……」

まゆ「……誰もいません……よね?」

まゆ「おーい……」

まゆ「……」

まゆ「返事は無し……」

まゆ「うふ……うふふ」

まゆ「Pさんの部屋の内湯に潜入成功です……!」

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まゆ「まったく……せっかくの温泉旅行なのに混浴できないなんてどうかしてますよねぇ?」

まゆ「……旅行じゃなくてロケでしたっけ?」

まゆ「まあ、それはともかくとして」

まゆ「混浴無しは寂しすぎますし……」

まゆ「だから……愛しのまゆが混浴しに来てあげました……うふ」

まゆ「……理由としてはこんな感じ……でいいかしら?」

まゆ「無理やりだけど……まあ、Pさんだからなんだかんだ許してくれます……よね?」

まゆ「Pさんは優しいですから」

まゆ「うふ、うふふ」

まゆ「さて……お風呂なんだから、とりあえず服を脱がないと」

まゆ「でも、こんなわかりやすいところに服をおいてたらばれますよねぇ?」

まゆ「サプライズにしたいですし、うふふ」

まゆ「だから……うーんと」

まゆ「……」

まゆ「一回外に出て、部屋のどこかに隠しておけばばれない、ですよね?」

まゆ「Pさんもいないし、部屋とここまでの間裸で歩くくらいなら別に……」

まゆ「……」

まゆ「……」

まゆ「……いきなり帰ってきませんように」

まゆ「うぅ……なんだかすーすーします……」

まゆ「で、でもPさんのため……」

まゆ「……この体もPさんに見られるんですよねぇ」

まゆ「……変なところありませんよね?」

まゆ「まゆの体……見られるんですよねぇ?」

まゆ「Pさんにまじまじ、と……」

まゆ「じっくりと……ねっとりと……」

まゆ「……い、いや、Pさんはそんな変態じゃないですよね」

まゆ「でも、見てほしい……でもぉ……」

まゆ「ぁぅ……どうしよう」

まゆ「……」

まゆ「……」

まゆ「……へ」

まゆ「へくちっ!」

まゆ「ん……ず、ずっとこの格好は寒いですし、とりあえず内湯に戻りましょう……」

まゆ「あ……ば、バスタオルも……!」

まゆ「……結局バスタオル巻いちゃいました」

まゆ「や、でも……お風呂に入るときは、脱ぎますから……」

まゆ「……恥ずかしい、けど」

まゆ「想像しただけで、ドキドキ……して……」

まゆ「……」

まゆ「……いくら、そばに湯が張ってあるっていってもやっぱり寒いですねぇ」

まゆ「体もこんなに震えていますし」

まゆ「……リラックスしましょう、リラックス」

まゆ「せっかくそばにお風呂があるんですから」

まゆ「……バスタオルのまま入るのはダメだから」

まゆ「足だけ……」

まゆ「んっ……」チャプ

まゆ「あったかぁい……」

まゆ「気持ちいい……」

まゆ「うふ……」

まゆ「……Pさんまだかなぁ」

まゆ「一緒に入ったらもっとあったかくて、もっと気持ちよさそうで……」

まゆ「……ああ、もう」

まゆ「ドキドキが止まらないじゃないですかぁ」

まゆ「Pさんのバ……」

まゆ「バ……」

まゆ「バ、バンドエイド!」

まゆ「……うぅ」

まゆ「馬鹿なんて言えませんよぉ……」

まゆ「……まだですかねぇ」

まゆ「今、何してるんでしょうか……?」

まゆ「まゆとしたことが……把握してませんでした……」

まゆ「早く混浴したかったから仕方ないですけど」

まゆ「……いい加減お湯のあったかさにも慣れちゃいましたし」

まゆ「足以外がちょっと寒い……」

まゆ「どうしましょう……はいっちゃいましょうか」

まゆ「でも、バスタオルは……」

まゆ「Pさんが来たら脱げばいいです……よね?」

まゆ「ばれなきゃ大丈夫です……うふ」

まゆ「……」

まゆ「……えいっ!」

まゆ「あぁ……っ」

まゆ「すごい……芯からあったまる感じ……」

まゆ「温泉ってこんなに気持ちよかったんですね……」

まゆ「うふ……すごく気持ちいい……」

まゆ「ふわぁ……っ」

まゆ「……景色も綺麗」

まゆ「夕焼けってしんみりするって言いますけど……本当、ですね」

まゆ「一人だと……なんだか物悲しいです」

まゆ「……」

まゆ「太陽が出てるうちに、来てくれたら……きっとこの夕焼けももっと綺麗なものになるはずです」

まゆ「だから……」

まゆ「Pさん……Pさんまだ……?」

まゆ「まゆをこんなに放っておくなんて……まったく」

まゆ「勝手に来たのはまゆですけど……」

まゆ「……」

まゆ「……ゆーやけこやけでひがくれてー♪」

まゆ「やーまのおてらのかねがなるー♪」

まゆ「おーててつないでみなかえろー♪」

まゆ「からすといっしょにかえりましょー♪」

まゆ「……」

まゆ「おててつないで……いっしょに」

まゆ「……」

まゆ「……まだかなぁ」

まゆ「ふわぁ……」

まゆ「なんだか……あつくなってきました」

まゆ「体の外も、中も」

まゆ「Pさんへの愛が暴走してるんですかねぇ……」

まゆ「こんなにも体があつくて……あつくて……」

まゆ「溶けちゃいそう……蕩けちゃいそう……」

まゆ「……あつい」

まゆ「バスタオル脱いだら……ちょっとはましに……」

まゆ「んしょ……ふぅ」

まゆ「……あまり変わらなかったですねぇ」

まゆ「ふわぁ……」

まゆ「……あうぅ」

まゆ「さすがにそろそろ……のぼせてきた……かも」

まゆ「なんだかあついし……ふらふらーってする……気もします、し」

まゆ「……一旦、あがりましょう……か」

<ガチャ

まゆ「……扉の音?」

まゆ「Pさん……やっと帰ってきたんですねぇ」

まゆ「……うふ……待ってた甲斐がありましたぁ」

まゆ「あとはここで待つだけ……」

まゆ「この格好で……あ」

まゆ「バスタオル……」


まゆ「え、あ、そういえば、さっき脱いで……」

<ヨイショット

<セッカクダカラウチユハイルカ

まゆ「……っ!」

まゆ(Pさんがくる……っ!)

まゆ(ど、どうしよう、どうしましょう……バスタオルないと、Pさんに全部見られて……)

まゆ(で、でも取りに言ってる間に来られたら……)

まゆ(あわ、あわわ……!)

まゆ(えと、とりあえず浴槽の中に隠れて……!)

まゆ(ど、どうしましょう、えと、心の準備、というか)

まゆ(なんか、くらくら……とまらな……)

まゆ(それに、ドキドキもして……あぅ、ぁ、ああ……)

P「……っと」ガラガラ

まゆ(き、きちゃ、きちゃ……っ!)

P「ん、誰かが……」

P「……って、まゆ!?」

まゆ「うふ、うふふ」

まゆ「きて、くれたんですねぇ、Pさぁん」

まゆ(えっと……そ、そう……さっき考えた言い訳を……!)

まゆ「あなたぁのまゆぅ、ですよぉ?」

P「おまっ、なんでここに――」

まゆ「きまぁってるじゃないぃですかぁ……」

まゆ「こぉんよくとPさんすぅるためにぃうちゆのまゆになってぇ……」

まゆ(あ、あれ……?)

P「……お、おい、まゆ?」

まゆ「したくすぅるためにぃばすたおるとこんよくぅです」

まゆ(ちゃんと、してるはずなのに、なんか、あたま、ゆれて)

P「なぁ、まゆ、おい!」

P「目がとろんとして、顔も赤くて、大丈夫か、おい!」

まゆ「Pさんなしぃなんてさみしくてぇゆうやけぇこやけなぁんですよ」

まゆ(しかいが、ぐるぐる、して……)

P「まゆ、まゆ!」

P「まゆ、しっかりしろ、まゆ!」

まゆ「Pさんのぉ……ばんどえいどぉ……」

まゆ(まぶたが……おちて……)

P「まゆ!?」

まゆ「ふにゃぁ……」ガクッ

P「まゆううううぅぅぅ!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


まゆ「……ん」

まゆ「ぅ……ここ、は……?」

P「おう、おきたか?」

まゆ「……P……さん?」

P「まだ起き上がらなくていい、ゆっくり寝てな」

まゆ「さっきまでお風呂にはいってて……それで……」

P「のぼせて倒れたんだ」

P「まったく……」

まゆ「Pさん……怒って……ます?」

P「そりゃあな」

まゆ「あぅ……ごめんなさい……」

P「……」

まゆ「……」

まゆ「……ゆ、許してくれませんかぁ?」

P「今度から気をつけるんだぞ」

まゆ「あ……ありがとうございます……!」

P「はぁ……」

P「まゆはアイドルなんだから……変なところで無理するなっての」

P「体調崩したらどうしようもないんだから」

まゆ「はぁい」

P「……で、なんであんなところにいたんだ?」

まゆ「えっとぉ……」

まゆ「旅館なのに、混浴が無しなんて寂しいじゃないですかぁ……?」

まゆ「だって、Pさんが一人っきりになってしまいますから」

まゆ「だから、まゆが一緒に混浴してあげようと思ったんです」

まゆ「Pさんのために」

P「……」

まゆ「……」

P「……」

まゆ「……」

P「本音は?」

まゆ「Pさんと混浴したかったんです」

まゆ「……あっ」

まゆ「むぅ……誘導尋問だなんて……」

P「俺は何も誘導したつもりはないんだが」

まゆ「Pさんに見つめられて嘘をつけるわけないじゃないですかぁ……!」

P「そんな能力は俺には無い」

P「……で、俺と混浴したいがためにずっとお風呂で待っていたわけか」

まゆ「……はい」

P「部屋で待って相談するって手は無かったのか?」

まゆ「サプライズしたかったんです」

まゆ「それと……」

P「それと?」

まゆ「……真正面から言ったって許可してくれないじゃないですか」

まゆ「だから、サプライズです」

まゆ「先にお風呂に入ってるまゆをみて、出てけ、なんてPさんは言いませんからね」

P「言い切れるのか」

まゆ「Pさんはとっても優しいですから」

まゆ「今だって、ほら……まゆに服を着せて――」

P「……まゆ?」

まゆ「……ねぇ、Pさん?」

まゆ「このシャツ……Pさんのですかぁ?」

P「ん……ああ」

P「まゆの服らしきものが見つからなかったからな」

P「俺の服を上から被せただけになったけど」

まゆ「そうですか」

P「あまり動くなよ……何が見えるかわからないんだから」

まゆ「Pさんなら何を見られてもいいんですけどねぇ」

P「冗談言うなって」

まゆ「うふ……」

まゆ「ともかく、ありがとうございます」

P「まあ……どういたしまして」

P「ったく……どこに隠したんだか……」

まゆ「うふ……Pさんに包まれてるみたい……抱かれてるみたい」

P「思っても口に出すなって」

まゆ「……口に出てましたか?」

P「思いっきり」

まゆ「……そうですか」

P「……」

まゆ「……だ、抱き疲れてるみたいで、嬉しいです」チラッ

P「開き直るな」


P「さて、動けるようになったらとりあえず着替えな」

P「その間は……まあ、俺は外の景色でも見てるよ」

まゆ「別に……まじまじと見てもいいんですよぉ?」

P「見ないって」

まゆ「残念……」

P「……タオルの水、替えるか?」

まゆ「んーん」

まゆ「まだぜんぜん冷たくて気持ちいいですよ」

まゆ「……もうちょっとたったら動けると思いますから、大丈夫です」

P「ん、そうか」

まゆ「……」

P「……」

まゆ「……ねぇ、Pさん」

P「ん?」

まゆ「手、貸してくれませんか?」

P「手?」

まゆ「手」

P「……はい」

まゆ「うふ、ありがとうございます」ギュ

まゆ「ああ……やっぱり冷たい……気持ちいい」

P「今のまゆがあついからな」

まゆ「そう……あついんです」

まゆ「体の内側も、外側も、すっごくあついんです……」

まゆ「だから……Pさんで冷やさないと」グイ

P「うわっ!?」

まゆ「濡れタオルはどけて……」

まゆ「うふ……冷たくて……気持ちいい」ピト

P「……さすがにぬれタオルの方が気持ちいいと思うけど」

まゆ「そんなことないですよぉ……」

まゆ「さっきよりもおでこが心地よくて……幸せです……うふふ」

P「ならいいけどさ」

まゆ「うふふ……」

P「……」

まゆ「……」

P「……いつまでこうさせるつもりだ?」

まゆ「まゆがよくなるまで……」

まゆ「……ダメですかぁ?」

P「……」

P「まあ、今は暇だからな」

まゆ「うふふ」

まゆ「ねぇ、Pさん……もっと撫でてください」

まゆ「撫でてくれたら早く治る気がします」

P「……仕方ないな」ナデナデ

まゆ「~♪」

まゆ「……ありがとうございます」

まゆ「だいぶ楽になりました……うふ」

P「それはよかった」

まゆ「それじゃ、ええと……着替えますから」

まゆ「……見ますか?」

P「ああ、景色をじっくり堪能させてもらうよ」

まゆ「もう……」

P「んじゃ、着替え終わったら教えてくれ」クルッ

まゆ「はぁい」

まゆ(着替えはこっち……)

まゆ(Pさんは向こうを向いてて……)

まゆ(……恥ずかしいけど)

まゆ(話するなら……顔を向けられてないほうが……まだ、恥ずかしくない)

まゆ(……だから)

まゆ「……ねぇ、Pさん?」

P「ん、もう着替え終わったか?」

まゆ「まだですから、こっちを向かないでくださいね」

P「おう……で、なんだ?」

まゆ「知ってますかぁ?」

まゆ「まゆって、とっても恥ずかしがりやなんですよ?」

まゆ「混浴だって、とっても恥ずかしくて……実はずっとドキドキしっぱなしでした」スタ

まゆ「今後ろを向かれたら、と思うと、今だってドキドキしています」スタ

まゆ「Pさんになら何を見せてもいいとは思ってるんですけど……でも、やっぱり恥ずかしいんです」ギュ

P「……まゆ?」

まゆ「でも……Pさんと一緒にお風呂に入りたいんです」

まゆ「どれほど恥ずかしくても、Pさんと二人っきりで、Pさんと同じことをいっぱいいっぱいしたいんです」

まゆ「知ってますかぁ?」

まゆ「内湯から見える風景、一人で見てたらとっても寂しかったんですよぉ?」

P「……」

まゆ「だから……ねぇ、Pさん」

まゆ「恥ずかしいけど……お願いです」

まゆ「まゆと……まゆと一緒に」

まゆ「……」

まゆ「……へ」

まゆ「へくちっ!」

P「……クッ」

まゆ「……」

まゆ「……仕切りなおしていいですか?」

P「くくっ……と、とりあえず服を着てからだな」

まゆ「あうぅ……もう、台無しです……」

まゆ「まゆのバカぁ」

P「……ははっ」

まゆ「笑わないでください……!」

P「がんばってしんみりとした雰囲気を出して誘惑しようとしてたのにな、残念だったな、はははっ!」

まゆ「うううう……!」

P「ほら、怒ってる暇があったら着替えたらどうだ?」

P「またくしゃみするぞ」

まゆ「言われなくてもわかってます……!」

まゆ「ううー……着替え終わりましたー」

P「おう、着替え終わったか」

P「おいおい、拗ねるなって」

まゆ「別に拗ねてなんかいませんよ」

P「頬が膨らんでるのにな」

まゆ「まゆはハムスターさんなんです」

P「それで……私と一緒に何してほしいんだ?」

まゆ「……わかってるでしょう?」

P「いや、わからないな」

P「最後まで言ってくれなきゃ」

まゆ「……いじわる」

まゆ「……すぅ……はぁ……すぅ……はぁ……」

まゆ「……よし」

まゆ「Pさん」

P「おう」

まゆ「まゆと一緒に、お風呂に入ってくれません、かぁ?」




おしまい

予想外に声が可愛くて、16歳という子供で、本当は弱い、乙女なまゆなんだから、こうなるよね

誤字脱字、コレジャナイ感などはすいません
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました

プロデューサー側の視点のSSもあったな、どっちも>>23の絵が元ネタか?

>>35
今始めてみました
相変わらずコラはえーな

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