貴音「響と共に……」(351)

代行

貴音「お疲れ様でした」

スタッフ「お疲れ様でした~!」

P「お、いたいた!お疲れ。頑張ったな」

貴音「はい、あなた様、お疲れ様です」

貴音「私の携帯電話はお持ちでしょうか?」

P「ん?あぁ、ほら」

貴音「ありがとうございます」

P「何か急ぎの用があるのか?」

貴音「いえ、それほどでも……」

P「そうか。まぁ、響なんだろ?」

貴音「ふふ、はい。あなた様は何でもわかってしまうのですね」

P「貴音と響がわかりやすいだけだよ」

貴音「もしもし、響ですか?」

響『はいさい!今、自分電話にでられないから発進音の後に伝言、お願いね!』

貴音「もしも、あっ……はぁ……」パタン

P「ん?いいのか?」

貴音「どうやら忙しいようです」

P「ん?ちょっと待ってな。今スケジュール確認してやるから」

貴音「はい、すみません」

P「あー、今響は飛び出せ動物ワールドの収録中だ」

貴音「……そういえばこの時間はそうでしたね」

P「なんだ言われてたのか?貴音らしくないぞ?しっかりしろ?」

P「ロケだからたぶん今日はあいつも遅くなるかもしれないな」

貴音「そうですか……ありがとうございます」

だいぶ貴音主体になってるが我慢してくれ
最近の響のいじめ、不待遇なSSに俺は我慢ならんのでここで一発逆転したいと思っている
デビュー作以来のまったりほのぼのひびたかで行きたいと思う

P「そうしょげるなよ。帰って来ないわけじゃあるまいし」

貴音「そう……ですよね」

P「貴音、事務所寄るなら車乗せるけど?」

貴音「はい、ではお言葉に甘えてそうさせていただくとしましょう」

P「そうだな、あ、そういや次の台本来てるしそれも渡すよ」

貴音「わかりました。では、行きましょうか」

……

ご飯行ってくる
いきなりですまん

貴音「はぁ……響……」

P「そうため息着くなって……すぐ会えるさ」

貴音「そうでしょうか……はい、そうですよね」

貴音「ですが、私はあの番組のロケが
   かなり過酷なものだということを知っております」

P「そ、そうだったっけ?」

貴音「存じておられないのですか…?……飛び出せ動物ワールドのあれは……」

貴音「そう、ちょうど24回の半年くらいたった時の放送です」

P「全部見てるんだな……俺よりVチェックしてるんじゃないか……?」

貴音「響がいぬ美とトライアスロンに挑戦するという企画で足を捻挫した時、
   私居ても立ってもいられず……」

貴音「講義の電話をしてしまいました……」

P「お、おいおい……」

貴音「すみません。あまりにも響が苦しそうで…」

貴音「しかし、私はその時、非常に憤慨しておりました。
   普通、テレビ局の方は撮影を中止するのでは?」

P「まぁ、撮影は止まるよな……」

貴音「それから本人の意志でやるかどうか問われるものではないですか」

貴音「それが本来あるべき出演者を気遣った体制であると思うのです」

貴音「しかし続行を、響に恐らく言わせたのですよ」

貴音「まだやれるから頑張れるから大丈夫だと」

P「そうなのか?」

貴音「はい、響は前々から体の調子が悪い時ほど無理して頑張ったりする子でした」

貴音「それはご存知ですよね?」

P「ああ。それで俺と貴音で痛い時や辛い時、
  できない時は無理せずに言うんだって説教したな」

貴音「はい、それ以降、響はそういうことはなくなったのですよ」

貴音「ですが、あそこのスタッフはきっと
   『困るな、撮影中止とかになったら間に合わなくなるな』
   などと文句を言ったに違いありません」

貴音「わざと響に聞こえるくらいの大きさで」

P「どうしてそう思うんだ?」

貴音「響はそうやって追い詰められたりしてしまった時に途端に弱くなるのです」

貴音「プレッシャーなどの、そう、強制された圧力に」

貴音「きっと響は
  『うぅ、ごめんなさい。自分、頑張るから!
   間に合わせるから中止とかにはしないで!?』
   と頼み込んだのでしょう……」

P「あぁ、それなら容易に想像できるな。響は頑張り屋さんだからな」

貴音「番組的にはそれで痛いけど頑張る響の姿が感動を呼び大成功となっていました」

貴音「しかし、別の番組や撮影を犠牲にしてしまったのです」

P「確かにあの後、水着のグラビアがあったけど湿布と包帯の脚じゃってんでキャンセルしたな」

貴音「……今思えば湿布などただ取れば良かっただけですね」

P「おっと、そいつは律子も気づいていないんだ。黙っていてくれよ?」

貴音「はい、そのほうがよろしいですね」

貴音「あなた様はともかく響も怒られてしまいそうですから」

P「ははは……。でも、貴音はその収録から響に会ってなかったのか?
  会ってたらすぐにでも気がつくのに……」

貴音「……忘れたのですか!?」

P「……あ。ごめん、今思い出した。俺が海外ロケに行かせてたんだな、すまん」

貴音「あなた様が海外ロケに行くということで私日本を離れて撮影していました」

貴音「その間にあのような事故が……」

P「貴音は確かあの時は
  響の放送に間に合わせるようにしたいって言って無理やり帰国したよな」

貴音「それはあなた様の許可も得ました」

貴音「やはり録画した番組とそれを生で見るのは格段に違いますので」

P「ま、そうだな」

貴音「その講義の電話の後に響本人にも電話かけたのですが
   響はすぐに謝ってくれたので許してしまいました……」

P「響には甘いのな……」

貴音「いえ、そのようなことはございません」

貴音「時には心を鬼して甘えてくる響を叱るのです……」

貴音「……が……」

P「……が?」

貴音「ですが……潤んだ瞳で見つめられてしまうとどうしても許してしまうのです」

P「ははは、まだまだ修行が足りないみたいだな。
  俺は響がそういう目をした時は絶対に見ないようにしているからな」

貴音「私、響から目を背けるなど……できません」

P「貴音らしいな。さて、着いたぞー」

貴音「どうもありがとうございます」

……

小鳥「あら、おかえり貴音さん」

貴音「はい、ただいま戻りました」

P「戻りました~」

小鳥「あ、プロデューサーさんおかえりなさい」

小鳥「プロデューサーさん、コートかけますから」

P「え?あ、すみません」

小鳥「いえいえ、手荷物が多そうだったので」

P「なんか最近音無さん俺に優しいですよね」

小鳥「えっ!?そ、そんなことないですよ?みな均等ですよ、あはは……」

貴音「小鳥、響から何か来てますか?」

小鳥「響ちゃんから?いえ、特に何も来てないですよ?」

貴音「……そうですか……はぁ」

P「そ、そんなでかいため息つくなよ」

貴音「すみません」

P「台本の受け取りをしに来たんだったな……」

小鳥「あ、それなら来てますよ。はい、どうぞ」

貴音「はい……ありがとうございます」

P「そう落ち込むな。ふっふっふ……」

P「ここで貴音に特別にプレゼントだ!」

貴音「はい……?」

P「響の特大カレンダーが出来上がったんだ!
  一応事務所用のサンプルにもらったんだが、特別に貴音にやろう」

小鳥「プロデューサーさん、太っ腹ですね~」

貴音「本当によいのですか?」

P「ああ、もちろんだ」

貴音「ありがとうございます!」

P「それともう一つ、こっちの台本も見てくれ」

貴音「これは……!」

貴音「私と響の仕事ですか!?」

P「ああ、そうだ。ラジオなんだけどな……。ま、基本は二人。
 1ヶ月に一回のペースで765プロからゲストを取る形になるな」

貴音「はい、誠にありがとうございますあなた様」

P「ははは、いいってことよ」

貴音「事務所でしばらく休息を取ってもよろしいですか?」

貴音「響から連絡があるまで待ちたいのです」

P「今日は何かあるのか?」

貴音「はい、響がうちに泊まりに来てくれるのです」

……

P「貴音のやつ、響の話をずっとするんですよ」

小鳥「中が睦まじいのはいいことですよ、プロデューサーさん」

P「はは、そうみたいですね……」

P「この前の大晦日の日か。
 貴音、響と二人で年越しの旅行に行ってきたみたいなんだ」

小鳥「へえ、それは羨ましいですねぇ」

小鳥「私も行きたいなぁ~旅行」チラ

P「……?どうしたんですか?それで、貴音、すごく楽しかったみたいなんです」

小鳥「そうなんですか……」

P「貴音はその旅行が気に入ったみたいでずっと同じことを話してきててさ」

小鳥「ふふ、可愛らしいじゃないですか」

P「一人だとそうなんですけどね。それが響も響で。俺に同じ話ししてきてて」

小鳥「相思相愛ですね」

P「はい……同じ出来事をどっちもの目線で聞けるのは中々ないことですけどね」

小鳥「大晦日の日……」

P「はい……?」

小鳥「あの日って珍しく貴音さんがボロボロになって遅刻して来た日ですよね?」

P「あ、そういえば……泊まった旅館で何かあったのか……」

小鳥「これはきっと夜にあの二人は夜な夜なあんなことやこんなこを」ボソボソ

P「音無さん?」

小鳥「い、いえ、なんでもありません……」

P「あの二人が喧嘩するよな所なんて想像できないなぁ」

小鳥「きっとしても2日とかで仲直りですよ」

P「でしょうね……」

小鳥「まるで、恋人みたいですね」

P「本人達にそれの自覚があるのかないのかは怪しいですが…」

小鳥「プロデューサーさんはまるでみんなの保護者ですね」

P「えっ?そうですか……?」

小鳥「ふふ、そうですよ」

P「まぁ、プロデューサーですからね」

P「それにしても貴音、よく寝てるなぁ……」

小鳥「今日のお仕事はそんなにハードだったんですか?」

P「そうみたいですね。本人はああだから顔にも口にも中々出さないけれど……」

prrrrr……

P「ん?誰か携帯なってないですか?」

小鳥「いえ、私ではないですよ?」

P「貴音か……?」

小鳥「はっ……今よ、小鳥」

小鳥「あ、そういえば、プロデューサーさん携帯の番号を教えてくれますか?」

prrrr……

prrrr……

貴音「……はっ、はいもしもし」

響『貴音~?自分今終わったさー』

貴音「心配しましたよ?」

響『え?本当に?ありがとう貴音ぇ』

貴音「あの、今日は私の家に来ていただけませんか?」

響『もう、貴音~。明日自分がオフなのわかって言ってるでしょ?』

貴音「はい、その通りでございます」

響『うん、もちろんいいよ!お家で大人しく待ってるんだぞ?』

貴音「はい」

響『この前みたいに現場に迎えになんて来ちゃダメだからね?』

貴音「すみません」

響『じゃあね、貴音!待っててね!』ガチャ ツーツー

貴音「早く帰らねばなりませんね……」

P「貴音?帰るのか?」

貴音「はい、響は直接私の家に向かうそうなので」

小鳥「赤外線……赤外線……」

貴音「では、失礼します」

小鳥「あ、お疲れ様~」

P「赤外線見つかりました?」

小鳥「えへへ……もうちょっと待ってくださいね?」

……

貴音「今日は久しぶりに響が私の家に来て下さります……」ドキドキ

貴音「この前来た時は……そう一ヶ月前でしたね」

貴音「響の家に行ったのは1週間くらい前に2ヶ月ぶりでした……」

貴音「ペット達もすっかり私になついて楽しい限りです……」

貴音「爺やに頼んでもっと広い家をプレゼントしてあげたいのですが」

貴音「そんなには悪いからやめてー!なんて可愛く言うものですから」

貴音「つい、すみませんと謝ってしまいましたね」

貴音「今日は……私の料理でも振る舞いますか」

貴音「いえ、それでしたら響が来た後に買い出しに二人で出かけ」

貴音「二人でした方がきっと楽しいです」

貴音「ええ、そうしましょう」

貴音「今日は響はどんなことをしたのでしょうか」

貴音「携帯のメールも帰ってこないほど忙しいんでしょうか」

貴音「響は……誰と話しているのでしょうか」

貴音「今日も響のことばかり考えて今まで帰ってこれていまいました」

貴音「只今帰りました」

……

貴音「あぁ、響はまだでしょうか……」

貴音「響はどうしたのでしょう」

貴音「事故にでも巻き込まれていなければよいのですが」

貴音「あぁ、響を待つ時間はどうしてこんなにも長く感じられるのでしょうか」

貴音「帰宅してからまだ20分も経っていないのに……」

貴音「本当に事故に巻き込まれているのではないでしょうか……」

貴音「はぁ、心配です……」

貴音「でも、大人しく待っていろと言われたので約束を破る訳には……はぁ……響」

貴音「はぁ……響……」

貴音「来ぬ人が 恋を育む 寒き夜……」

貴音「はっ、響のことを思いすぎてうっかり一句作ってしまいました……」

貴音「……これはあとで響にあげましょう」

貴音「待ちきれません……メールを送りましょう」

貴音「 『響へ、愛していま』あ、違いました……えっと……」ポパピプペ

貴音「 『響へ、今、どの辺でしょうか?心配で眠れません』 これでよし、と」


携帯<君まで~届きたい 裸足のままで~♪


貴音「はっ、もう帰って来ました」

FROM:?響?
『ごめんね貴音~。電車が遅れてるんだー。
でも絶対に行くから大人しく待ってないとダメだよ?早く貴音に会いたいな!』

貴音「響ッ!!」ギュゥ

貴音「……はっ、携帯に何をしているのでしょうか……ん?」

響『追伸:ちゃんと起きて待ってなきゃやだよ?』

貴音「へ?……『響へ 今、どの辺でしょうか?心配で眠れません』……あ……」

貴音「これは……恥ずかしいですね」

貴音「言い訳を考えながら待ちますか」

……

響「ふぅ~……寒いなぁ……」

響「早く貴音に会いたいなぁ……」

響「今日の動物ワールドも大変だったなぁ……」

響「寒い中の動物関係ないロケだったからなぁ……」

響「でもまぁ……軽くグルメレポートみたいになってたし」

響「美味しいものも食べれたし自分幸せだぞ」

響「でも、貴音も本当に心配性だよね」

響「嬉しいからいいんだけどさー」

響「早く行って会ってあげないと今頃貴音、家でオロオロしてるかもな」

響「……でも、たぶんそろそろ貴音も待てなくなってメールくれるかもしれないな」

響「あはは、きたきた」

響「えっと、何々?『響へ 今、どの辺でしょうか?心配で眠れません』……?」

響「寝ちゃうの!?待っててよー!」

響「でも、貴音がこんな訳わかんないメール送るってことは相当参ってるんだな」

響「自分も貴音のこと心配だし早くあってあげなきゃ……」

響「そうだ……ケーキでも買ってあげればちょっとは喜ぶんじゃないかな?」

響「えへへ……貴音と一緒にケーキ食べて」

響「おしゃべりして」

響「えっと、それからそれから」

響「お風呂にも入って……」

響「貴音の綺麗な髪、また洗ってあげたいなぁ……えへへ」

響「……?電車……ち、遅延!?」

響「もーっ!!こんな時に……なんでー!?」

響「だから電車は……中央線のあほー!ムキー」

響「うぅ……ケーキはお詫びの品になりそうだぞ……」

響「メール返さないと……」

響「えっと……『貴音へ 大好き』じゃなくて!
  『ごめんね貴音~。電車が遅れてるんだー。
  でも絶対に行くから大人しく待ってないとダメだよ?早く貴音に会いたいな!
  追伸:ちゃんと起きて待ってなきゃやだよ?』
  これでよし!」

響「はぁ……どうしてこんな時に限って……」

響「貴音ぇ……貴音ぇ……グス」

……

貴音「はぁ……まだでしょうか……」

貴音「響は今どこにいるのでしょうか……」

貴音「心配です……しかし、これ以上メールで聞くのはもう鬱陶しいでしょう……」

貴音「どこにいるのでしょうか……響……」

少し離れるので
保守お願いします
今、3分の1くらいです

貴音「私の心の中にはいつも響がたくさんいるのですが……」

貴音「やはり、本物の実物の響が一番可愛いです……」

貴音「寂しいです……響……うぅ」

貴音「今も寒い中響がいるというのに私はこうして家で
   抱き枕を抱いて寂しさを紛らわすことしかできないのでしょうか」

保守ありがとう!こっからノンストップでちばりよー!

貴音「この抱き枕もいつも響に見立てて抱いているので安心は多少しますが」

貴音「やはり本物の響が早く抱きしめたいです」

貴音「今日は響は……頭ナデナデしてくれるでしょうか……」

貴音「マダカナー」ポケー

……

貴音「響マダカナー」ポケー

……

貴音「マダカナー」ポケー

ピンポーン

貴音「はっ!!響!!」ドタバタ

貴音「まずはドアの前で確認しなければ……また怒らてしまいます」

貴音「……?おや、おかしですね。誰もいませんね」

響「たーかーねー!」ピョンピョン

貴音「響!!」ガチャッ

響「えへへ、この覗き窓の位置高くて見えなかったのかな?」

貴音「はい、そのようです。よく来て下さりました。
   私、とても心配したのですよ?」ダキッ

響「わわ、ここだと人に見られちゃうよー!中はいろう?」

貴音「あぁ、響。とても会いたかったです。さ、上がってください」

響「えへへ、ありがとう!うん、お邪魔しまーす」

貴音「いらっしゃい、響」

響「貴音もやっと自分のことをドア越しに確認してから開けるようになったよねー」

響「前のは無用心にも程があるぞ」

貴音「はう……すみません」

響「自分、もし貴音に何かあったらどうにかなっちゃうかもしれないんだからね!」

貴音「それは私も全く同じ気持ちでございます」

響「えへへ……ありがとう」

響「ねえねえ貴音~!これなんだと思う!?じゃーん!」

貴音「この大きさの箱、匂い……これはケーキですか?」

響「ピンポーン!あはは、貴音はすごいな~!」

貴音「ありがとうございます。では、さっそく頂きましょうか」

響「うん、その前に……貴音?」

貴音「ふふ、なんですか響?」

響「もう、わかってるくせに~!」

貴音「はいはい、ご褒美ですね?」

響「…………貴音ぇ……」

貴音「……っん……」

響「……っ……」

貴音「ん…はい。ではこちらでお預かりしますね」

響「えー!ちょっとだけじゃん!ね、もう一回してよ~」グイ

貴音「ちょっと響、あっ!」

グシャ ベチャ……

響「あっ、ごめん貴音……ケーキ落とした上に、踏ませちゃった…」

貴音「あぁ……勿体無い……」

響「あはは、ど、どんまいどんまい!
  貴音、また今度同じの買ってくるから一緒に食べよ?」

貴音「私は、そのケーキはこの苦い思いを思い出せそうなので……」

響「えっ、どうしてそんな事言うの!?
  た、貴音だって、う、その、ちゃんと持たないのが………ぁぅ」

貴音「響が、無理に引っ張るから、あっ、すみません……」

響「ごめんね、貴音……今、片付けるから……自分今日は……帰るよ」ゴシゴシ

貴音「響、いえ、私は…そんな無理やりに…いけません響。
   汚れた床はちゃんとしたもので拭かないと響、
   今持ってきますからお召し物で拭くのはおやめに…」

響「ごめんね、貴音も靴下だけ脱いで…」グイ

貴音「ひゃっ、ちょっと響?……響、今ケーキの汚れを拭きとったのは……」

響「あっ!……しまっ」

貴音「もうよいです。おかえりになってください……」

響「うぅ……!さよなら!!」バンッ

貴音「あの……私があげた手袋……」

……

響「うわあああああああああん」

響「うぅ……自分……貴音に、酷いこと言っちゃったよ……」

響「自分が悪いのに……グスン」

響「どうしよう……貴音に謝らなきゃ……」

響「でも……」

響「まだ怒ってるかなぁ……」

響「このまま嫌われたら……うあああああああん」

響「うあああああああん」

……

春香「おはようございます~」

春香「って、えぇ!?響ちゃん、どうしたの!?目、真っ赤だよ!?」

響「うぅ……貴音と喧嘩しちゃったぞ……」

春香「え、ええっ!?あんなに仲良しなのに何があったの?」

響「実は、自分、貴音のお家に遊びに行った時に……
  貴音のためにケーキを買って行ったんだ」

春香「え?でもそれなら貴音さんは喜ぶんじゃ?」

響「それが…貴音が食べる瞬間にそれをひっくり返しちゃって……」

春香「で、つまり……落としたケーキを焦って
   自分の洋服で拭いたらそれが貴音さんから貰った手袋だったんだ……」

春香「……(喧嘩する理由がなんだか可愛らしいなぁ……)」

響「うう、自分早く貴音に謝りたいよ……」

春香「うん、そう思うなら行ってきなよ?きっと大丈夫だから」

春香「……(というか思ったのだけども、
   お互いに傷つくなら何も言わなければいいのに)」

響「うぅ、どうしたらいいのかなぁ…」

響「うぅ、春香ぁ~。貴音に嫌われたくないよぉ~うわああああああん」

春香「ちょっと、響ちゃん!?大丈夫だってば、ね?」

響「うぅ、貴音ぇ…。貴音ぇ…」グスン

春香「すっかり貴音さんが恋しくなってるのね…」

春香「早く解決させてあげなきゃな」

……

……

千早「目が真っ赤になっていたのはそれで……」

千早「ついケーキだったからカッとなてしまったのね?」

貴音「はい、なんてことをしてしまったのでしょう……」

貴音「きっと、今頃は嫌われてないかなどと余計な心配をして
   泣いているかもしれません……」

貴音「私があそこで寛大に許していれば……」

貴音「あまりにも響と会うのを楽しみにしていたせいで予想外のアクシデントに
   ショックを受けてしまい。みっともなく取り乱した結果です」

千早「そこまでわかっているなら今すぐ行くべきよ、四条さん」

千早「きっと我那覇さんも許してくれるわ」

貴音「はい、そうだといいのですが……」

もしかして大晦日のひびたか書いてた奴なのか?

千早「私はそうやって喧嘩して
   本気で悩める相手がいるのは羨ましいことだと思うわ」

千早「だから、ガンバルのよ」

千早「えっと、そうね。彼女ならきっとチバリヨーなんて言うんじゃないかしら?」

貴音「ふふ、響の真似事ですか?はい……ありがとうございます」

貴音「チバリヨーですね。行ってきます」

千早「はい、頑張ってください」

……

春香「ほら、響ちゃん……貴音さんあそこにいるよ!」

響「うぅ……怖いよぉ……」グスン

春香「もう……仲直りしたくないの?」

響「し、したい!絶対しなきゃやだ……」

春香「じゃあ、言ってこなくちゃ!絶対大丈夫だよ?」

響「ぁぅ……」

春香「いってらっしゃい!頑張ってね!」ドンッ

響「わっ……」

響「あ、た、貴音!!」

貴音「は、はい!」ビクッ

響「あ、あのね……その……昨日はごめん…」

貴音「いえ、こちらこそごめんなさい…」

貴音「私が大人気なかったのが行けないのです」

響「ううん、自分がもっと気をつけていれば」

……

春香「千早ちゃん?」

千早「あぁ、春香……あなたもだったのね」

春香「うん、二人の喧嘩の仲裁を……」

千早「あの二人……とっても仲良しなのにあんなこともあるのね」

春香「なんか私達が喧嘩した時ってもっとドロドロしてるよね……反省……」

千早「そうね……いつもごめんなさい春香」

春香「ううん……いいよ。えへへ」

千早「というか凄まじくスピード解決ね……」

春香「そ、そうだね。まぁ、それが一番なんじゃないかな?」

千早「そうね、もう少し見守りましょうか」

……

貴音「あ、あの響…実はこれを」スッ

響「あ……これケーキ?」

貴音「はい、苦い思いをしましたが私はやはり響と共に食べたいのです」

響「うん……うん。ありがとう貴音」

貴音「はい、いいのです」

響「貴音ぇ。ごめんね?」

貴音「こちらこそごめんなさい」

響「うん、貴音のこと大好きだから自分、全部許すぞ」

貴音「はい、ありがとうございます」

貴音「あの……しばらく響を抱きしめていなかったのです」

貴音「だから、その……」

響「たーかーねっ」ダキッ

貴音「はぅ……響……」ギュ

響「寂しかったよ……」

貴音「……とても辛かったです」

響「自分貴音がいないと全然ダメだーってこと改めてわかったよ」

貴音「私も響がいないと……寂しくて毎晩苦しい思いです」

響「毎晩って……喧嘩したのは昨日だよ?でも、嬉しいなぁ」

貴音「今晩、もう一度私の家に来てもらえないでしょうか……」

貴音「今回の寂しくなった時にわかったのです」

貴音「とても大事な話があります」

響「うん、ずっと一緒だよ?」

貴音「離しませんよ、もう」

響「どこにも行かないでね、貴音ぇ」

貴音「はい。響もですよ」

響「自分はもう貴音の所有物だから…///」

貴音「ふふ、そのようですね」

……

…………

春香「な、なんだか……見てるこっちも恥ずかしいね」

千早「は、春香…?///」

春香「えっ?」

千早「あ、あの、この手、繋いでるのには何か意味があるのかしら///」

春香「あはは、意味がないとダメかな?」

千早「ううん、ダメじゃないわ……お願い、このままにして?」

春香「千早ちゃん、私達もちょっとだけ向こうでお喋りしようよ」

千早「……そうね。私も春香に聞いて欲しいことたくさんあるわ」

春香「うん……千早ちゃん、やっぱり千早ちゃんは可愛いなぁ」

千早「な、何よ急に……春香だって……」

春香「早く行こっ」

千早「そ、そうね……」

……

貴音「それでは一緒に帰りましょうか響?」

響「うん、そうだね!」

響「帰る準備するからちょっと待ってね!」

貴音「はい……」

貴音「響と無事に仲直りできてよかった……」

貴音「このまま私は響がいない世界で暮らすと考えると……」

貴音「いえ、こんな事考えるのはよろしくありませんね」

貴音「私には響がいればそれでいいのです」

貴音「この業界に入って最初にできた友達は響でした」

貴音「響はみなと仲良くお喋りをしていて……私、右も左もわからずに」

貴音「オロオロとレッスンのスタジオにいました……」

貴音「真っ先に声をかけてくれたのは他の誰でもなく響でした……」

貴音「思えば私のこの思いは一目惚れなのかもやしれません」

貴音「あの時、響は私には救いの手を差し伸べる王子のようでした」

貴音「私の王子、まだでしょうか……」

貴音「迎えに行ってしまいましょうか……怒られてしまいますかねぇ?」

…………

響「えっと、確かあっち部屋に自分、台本置きっぱなしだったっけ」

響「あれー?早く貴音と帰りたいのになぁ……」

響「ん?この部屋、確か倉庫だったよね……」

響「音がするけど誰か居るのかなぁ?」



「……ね、もう一回……千早ちゃん……」

「……まって、だめよ、こんな所じゃ、んっ……」


響「……なんか聞いちゃいけないような気がしてきたぞ」

響「自分も貴音と……」

響「……ッ!!///」ボッ

響「うぅ……貴音とちゅうしたい……なぁ」

響「でも、なんかそういうのって求め過ぎたらいけないよね……」

響「うぎゃー!どうしたらいいんだー!」

響「でも、きっと言ったら絶対にしてくれるよね」

響「貴音も自分のこと……好きな……はず」

響「……あれ?……そうだよね……?」

響「うぅ……急に不安になってきたぞ…」

響「た、貴音ぇ~……」

……

貴音「ダメです……迎えに行きます!」ガタッ

響「うわあああん」ドタドタドタ

貴音「……?どうしたのです?」

響「うぅ……貴音がね、本当は、自分のことどう思っているのか、心配で」グス

貴音「私が、ですか?ふふ、ちゃんと言葉にした方が安心するのですね?」

貴音「……では、響。少し耳をお貸しください」スッ

貴音「この気持ちは響にだけ、聞いていただきたいのです」

響「うぐ…ひぐ…貴音ぇ?」グス

貴音「……響、愛していますよ」ヒソヒソ

響「うわあああああ」

貴音「どうして泣くのですか?おかしな響ですね、ふふ」

貴音「さ、響。荷物はどこへ置いてきたのですか?」

貴音「私が取ってまいります」

響「うぅ……どこにも行かないでよぉ」ギュ

貴音「仕方ありません。では、一緒に行きますか」

……

春香「あ、あれ?貴音さん達帰ったんじゃ……?」ホクホク

千早「どうしたのかしら……?」ホクホク

春香「貴音さんが響ちゃんを連れて歩いてるけど」

千早「あれは完全に依存しているわね……」

春香「千早ちゃんも人のこと言えないと思うけどなー?」

千早「は、春香っ///べ、別にいいじゃない…」

春香「うん、いいよ?今日も一緒に帰ろうねっ」

千早「そうね、そうしましょう」

……

貴音「響……?どの辺に置いたのですか?」

響「……貴音ぇ…わかんないよぉ」グス

貴音「はて、それでは困りましたねぇ」

響「えっと、確か…こっちだった気がする」

響「ここでね、春香と話してたんだけど…」

貴音「おや、あれではないでしょうか?」

響「どこどこ!?」

貴音「椅子の下にある鞄は響のでは?」

響「ホントだ!」

貴音「ふふ、響はどこを探していたのですか?」

響「ありがとう、貴音ぇ」ギュゥ

響「えへへ、実は階段で貴音のことばっかり考えてたら寂しくなっちゃって」

貴音「ふふ、私も待ってる間はずっと響のことしか考えてませんでした」

響「一緒だね!!えへへ!」

貴音「ふふ、そうですね」

貴音「では、帰りますか?」

響「うん!そうしよう!」

……

……
やよい「あれー?もしかして響さんと貴音さんじゃないですか?」

伊織「えっ……どこよ」

やよい「あれですよ!今、ローソンの前通りましたよ!」

伊織「あぁ、あの二人ね。ったく見せつけてくれるじゃない」

やよい「腕組んでますね……」

伊織「知らなかったの?あの二人、本当に仲良しなんだから……」

やよい「それは知ってましたけど……でも、恋人みたいです」

伊織「本当にそうらしいのよね……ま、詳しい所はわからないけれど」

やよい「そうなんですか……いいなぁ……」

伊織「あ、あんたにはこの私がいるじゃないのよ……」

やよい「えへへ、そうでした!伊織ちゃんで大満足です!」

伊織「ほら、やよい……手、出しなさい」

やよい「はーい、えへへ」

伊織「転んだら危ないから……」

やよい「伊織ちゃん暖かい……」

……

響「ん?今、やよいの声がした気が」

貴音「響、気のせいですよ。私だけを見てください」

響「えへへ、貴音嫉妬してる~」

貴音「……あの、響?」

響「ん?どうしたの?」

貴音「私も、その…嫉妬もします。ですが、そこでからかわれてしまうと…」

貴音「とても……傷つくのですよ?」

響「うん、ごめんね……
  でも、自分はいつだって貴音の傍にいるし一番好きだよ?」

貴音「はい、いいのです。わかっていただければ」

貴音「ですが…その、お詫びの代わりになるものをしていただきたいです」

響「お詫びの代わり?……ナデナデ?」

貴音「いえ、それもとても魅力的ではあるので……
   その、あとでしていただきたいのですが」

貴音「そうではなく、私の自宅に付いたら大事な話を1つ、聞いてください」

響「大事な話?」

貴音「はい、それはとても大事なお話です……」

響「うぅ~、気になるけど……そしたらお家まで我慢だよね?」

貴音「はい……そのようにしていただけるとありがたいかと
    このような場所でできる話ではないので……」

貴音「では、行きましょうか」

貴音「この時間はプロデューサーにも言われましたのでタクシーで帰りましょうか」

響「そうだね!一人で乗るよりも二人で乗ったほうが安くなるからいいよね!」

貴音「あの、すみません!」

タクシー「………………」ブゥゥゥン…

貴音「あぁ、行ってしまいました……」

響「貴音!もっと派手にやらないとダメだよ!」

貴音「お願います響」

響「任せるさー!おーい!!」ブンブン

タクシー「………………」キキィ…

貴音「さすが響ですね。ありがとうございます」

響「さ、貴音から乗って!」

貴音「重ね重ねすみません響」

響「なんくるないさー!」

貴音「あの、この公園まで……はい、それでお願いします」

響「公園?そっか、家がバレちゃまずいもんね」

貴音「そうですね。如何様な場合でも用心に越したことはありません」

響「偉いよ貴音ぇ~」スリスリ

貴音「あ……頭は撫でてはくれないのですか?」

響「いいよ~よしよし」ナデナデ

貴音「……とても幸せな瞬間です。響のナデナデは至福のときです」

響「えへへ、褒めても何もでないよぉ~」

響「あ、あのね貴音……さっきの話なんだけど」

響「大事な話しって……怖いことなのかな?」

貴音「いえ、むしろこれから夢が膨らむくらいの話です」

響「そっか良かった!じゃあ、お家まで我慢するね!」

貴音「はい、それまでは、響……」

響「うん!何!?」

貴音「自宅に着くまでには楽しい話を目一杯しましょうか」

響「うん、そうだね!そうしよう!」

貴音「また、動物達の話しを聞かせてはくれませんか…?」

響「うん、もちろんさー!」

響「飛び出せ動物ワールドでね、今度海外に行くことが決定したんだ!」

貴音「それは……!素晴らしいことです…ね…」

響「……あ」

貴音「……?」

響「貴音とは5日くらい会えないんだった……うぅ」グス

響「断ろうかな……自分耐え切る自信ないさー……」

貴音「それはいけません響!」

響「っ!」ビクッ

貴音「プロデューサーのくれたお仕事です」

貴音「それを頑張ってこなしてここまで来た」

貴音「それは間違いなくあなたの所業ですよ」

貴音「だから、迷うことはありません」

貴音「一生懸命やるのです」

響「あ、あはは!そうだよね!これって出世だもんね!」

響「今度からね、海外の動物達に会いに行くことが多くなるんだ…」

響「でも、きっと自分大丈夫だよ!」

貴音「はい、私もです」

響「だって、自分貴音のこと信じてるから!」

貴音「私も信じていますよ」

響「あ、でもね。アフリカの方まで飛行機を飛ばしちゃうと
  やっぱり日帰りでは帰ってこれないし」

貴音「元より一日で往復できるような場所ではありませんよ」

響「それなりに時間のかかる耐久のロケになるんだ。自然との戦いは厳しいんだ」

貴音「そうなのですか?」

響「だって、来て欲しい所にいきなり目的の動物が現れたらそんなのやらせだもん」

響「自分、そういう961プロみたいなマネはしたくないんだ!」

貴音「ふふ、頼もしい限りですね」

響「うん、なかなか会えない動物に会いに行ったりしたら大変さ」

貴音「あの、やはり、危険な土地にも行くのでしょうか……」

響「一概には言えないけれど……そうなるね」

貴音「……私も着いて行ってよろしいでしょうか……?」

響「だーめ!貴音は自分が買ってくるお土産を予想してて!」

貴音「お土産を買ってきてくれるのですか!?」

響「うん、もちろんだよ!保存が効く食べ物になると思うけどいいかな?」

響「もっとこう、食べ物みたいに消費するものじゃなくって
  形に残ったほうがいい?」

貴音「いえ、響が買ってきてくれるのなら私はそれだけで嬉しいです」

響「うん、そっか!わかった!」

響「でもね、相棒にはハム蔵をいつも連れて行くことになるっぽいんだけど」

貴音「……けど?」

響「うん、ハム蔵って、ほら、ハムスターでしょ?」

響「だから毎回の飛行機でバラバラになっちゃったり
  ゲージの中に入れる荷物と同じ扱いをすると思うと」

貴音「そうですね。可哀想ですよね」

響「ハム蔵……。ねえ貴音はどうしたらいいと思う?」

貴音「そうですね、私に預けて響だけで行ってもらっても大丈夫です」

響「えっ、でも……」

貴音「響はハム蔵がいなくても立派にできます」

貴音「ハム蔵も響のしつけでとっても偉いですからね。
   私の言うことも聞いてくれますよ」

貴音「それに、響はそんな力のない子ではない、と私は思っていますよ」

響「ありがとう!……照れちゃうよ、えへへ」

響「ね!ね!貴音の方は何かあった?」

貴音「私は……」


  「ラジオだけど響との番組だぞ」

貴音「あ……そういえばプロデューサーがおっしゃっていましたが……」

貴音「今度から、私と響のラジオが始まるそうです……」

響「えっ!?そうなの!?自分、まだそんなの聞いてないぞー!」

貴音「てっきり私、響はもう存じているのかと……」

響「知らなかったよ~。でも、貴音の口にから聞けて嬉しいな」

貴音「そう考えるとちょっとだけずるく思えてしまいます……」

響「えへへ!じゃあ毎回お仕事で自分達のお話ができるのかな!?」

貴音「メールも読まないとダメですよ?」

響「あはは!そっかそうだよね!」

響「ねえ、名前は何ていうの?ラジオ名」

貴音「それはまだ決まっていないとか」

響「へぇ、じゃあ本当に企画段階なのかもね」

貴音「そのようですね……」

響「自分、響と貴音……ひびたか?」

貴音「ふふ、合体しましたね」

響「自分と貴音の1時間番組…?」

貴音「はい、確か1時間でしたね…」

響「きっと1時間じゃ収まらないからスタッフはカットするの大変だね」

貴音「本当ですね」

響「楽しくお喋りして貴音とラブラブで過ごすんだ!えへへ」

貴音「それを全国に配信するのですか」

響「うん、そうするよ!」

貴音「私たちの愛を……ですね。とても魅力的ではありませんか」

響「ひびたかラブアワー!!ってのはどう!?」

貴音「ふふ、それでスタッフに問い合わせてもらいましょうか」

響「そうだね!わかりやすい名前だよね!」

貴音「響、そろそろ着きますよ……」

響「うん、近くの公園だったね……」

貴音「はい……現金ですよね。はい、こちらで足りるでしょうか?」

貴音「誠にありがとうございます」

響「ありがとうございます!」

貴音「さ、響。行きましょうか」

響「うん、自分貴音のお家みたいに綺麗な所、
  そういう所に住んでみたいな」

貴音「本当ですか?」

響「うん!」

貴音「では、すぐにでも家に行った方がよろしいでしょうね」

響「あはは、そうだねぇ~」

響「寒いから手、繋ごうよ……」

貴音「どうぞ?」

響「こうやって寒い日でもね、
  貴音の上着のぽっけに一緒に手つないで入れるのが嬉しいんだ」

貴音「私もです。ちょっとしたことでも響と一緒ならなんでも嬉しいです」

……

貴音「どうぞ、響……上がってください」

響「お邪魔します!」

貴音「先に談話室に向かっていてください。お茶を…」

響「……うぅ、自分、我慢するって決めたから…」ブツブツ

響「泣いちゃ…ダメなんだぞ…」グスン

貴音「響?私はどこにも行きませんよ?」

貴音「一緒に手伝ってくれますか?ふふ」

響「……うんっごめんなさい貴音ぇ」

貴音「よしよし」ナデナデ

響「グスッ……えへへ///」

貴音「ふふ、子供みたいですよ?」

響「貴音にだけは自分、いつでも甘えたいんだ~」

貴音「はい、いつもありがとうございます」

響「キッチンは初めて来たけど…やっぱり広いね!」

貴音「はい、いろいろと必要なものを爺やが揃えて下さいました」

響「自分、ここで見てるから!」

貴音「響が後ろから見ていると、たとえお茶を入れるだけであっても
   充分に気合を入れる必要があるようです」

響「うん、ずっと見てるよー!」

貴音「好きな人の前では格好をつけたいものですからね」

響「あはは!照れるなぁ~」

貴音「まずはお茶を用意して……」

響「うっ……」ガシッ

響「貴音、やっぱりここで見ててもいいかなぁ?」

貴音「あ、あの後ろから抱きつかれては少々動きづらいのですが」

響「うん、でも頑張って……貴音なら大丈夫。自分がいるから大丈夫」

貴音「ふふ、根拠がありませんよ、響?」

貴音「ですが、私頑張りたいと思います。ちばりよーですね?」

響「あはは!そうだね!ねぇ、貴音」

貴音「はい…なんですか響?」

響「貴音、あったかいなぁ…」

響「むしろちょっと熱いくらい……ねぇ?どうして?」

貴音「あ、あの…響?」

響「こうして貴音に抱きついてると妙に落ち着くんだぁ」

貴音「それは誠、ありがたき幸せです」

響「ねぇ……貴音……」サワ

貴音「ひゃんっ……。響、どこに手を入れてるのですか?」

響「貴音のお腹触るの好きなんだぁ」

貴音「む、これはダイエットする必要があるようですね」

響「えぇーっ、貴音、これ以上ダイエットしたらただでさえ
  ボンッキュッボンッなのにボンッキュ~~ッ……ボンッになっちゃうよ」

貴音「そんな亜美や真美のようなことを言ってもだめです」

響「えーっ……そりゃっ」

貴音「響ッ、手が冷たくて驚いてしまいますッ」ビクゥ

響「あはは、寒いかな?ごめんね」

貴音「あとで、覚えていてくださいね」

響「えへへ/// わかった!」

貴音「どうやらお湯が湧いたようですね」

響「みたいだね…運ぶのは平気?」

貴音「そうですねぇ……カップだけそちらの棚から取っていただけますか?」

響「うん、こっちの棚でいいかな?」

貴音「はい、開ければすぐに見つかると思います」

響「うん」ガチャ

貴音「ありましたか?」

響「うん、あったよー!」

貴音「はい、ではそちらのお盆の上へ置いといてください」

響「おっけー!」

貴音「はい、では……談話室へ参りましょうか」

響「うん、あ、貴音?鞄、そっちに貴音のも持ってくね」

貴音「ふふ、響ならばそうしてくれると信じていましたよ」

響「えへへ……談話室は相変わらずって感じだよね」

貴音「はい、そう簡単に改装できるほど家具が小さいのを用意してくれなくて」

響「模様替えかー!もしするなら自分たくさん手伝うからね!」

貴音「はい、とても助かりますよ」

響「貴音ぇ……隣、来て?」

貴音「私の席はいつだって響の隣です」

響「えへへ……さて、じゃあ貴音懇親の力作のお茶を貰おうかなぁ~」

貴音「ただの緑茶ですが、どうぞ」

響「あはは!貴音がいれてくれたから美味しいんだ!」ズズズ

貴音「ふふ……お粗末さまです」ズズ

響「えっと、それで、貴音。自分、沢山我慢したぞ!」

貴音「はい……そうですね」

響「教えてくれるよね……?」

貴音「もちろんです」

響「うん……」ゴクリ

貴音「ふふ、響?そんなに肩をはらなくても大丈夫です」

貴音「私はあなたの元から決して去りません」

響「うん」

貴音「そ、その私も、実はすごくこれを言うのには緊張する、もので」

響「手、握る?」

貴音「……はい」ギュ

貴音「私に……その…」

響「頑張って」

貴音「はぁ……顔が真っ赤になるのが自分でもわかります…」

響「大丈夫。自分、貴音が真剣に何かを伝えようとしてるのはわかった」

響「だから、絶対に笑わない」

貴音「はい……私に……」

肩こった……ちょっと休憩しようぜ
疲れた……
深夜まで見てくれる奴にはご褒美も待ってるからもうちょっとだけ付き合ってくれ

>>115
ずいぶん遅くなったが、
響「ねえ、貴音、大晦日どうするの?」
は確かに俺が書きました。(宣伝)

ミルキィおもしれえwwww
ミルキィ終わり次第始めるわー

貴音「もっと動物のことを教えていただけますか?」

響「えっ?動物の…こと?」

響「貴音だって……毎週録画してるって」

貴音「はい、もちろん響の番組、飛び出せ動物ワールドは毎週録画して」

貴音「DVDに写して全放送を3回ずつ見るほど見ているので動物については
   それなりに詳しくはなってきているのです」

響「うん」

貴音「だからそういった動物ではなくて……」

貴音「響の飼っている家族について教えていただきたいのです…」

響「うん…えっ?自分の……家族?」

貴音「はい……」

響「うん、もちろんいいけど……貴音?どうして急に?」

響「貴音なら二人の家はしょっちゅう遊びに行って結構なれてるじゃん」

響「みんなも『またあのお姉ちゃん来ないのー?』って聞いてくるくらいなんだぞ」

貴音「それは誠ですか!?」

響「うん!みんなが言ってることくらいならわかるよ!」

貴音「あの、それにも実は訳がありまして……」

響「……訳?」

貴音「はい……」

響「うん、行ってみて貴音」

貴音「はぁ……今度こそ顔が熱で破裂してしまいます……」

響「大丈夫だよ」

貴音「はい……」

貴音「あ、あの!……響!」

響「うん……」

貴音「私と……」

貴音「私と一緒に住みませんか……?」

響「……!?……えっ?」ポロ

響「……貴音ぇ…うぐ……うぅ」

貴音「顔が熱くて仕方ありません……ひ、響!?どうして泣いて」

響「嬉しいからに決まってるさー!」ダキッ

響「……貴音。
  自分と一緒に住むためにみんなともっと仲良くなろうとしてるんだね」

貴音「ハイ、家族はみな、仲良く…です」

響「うん、わかった。じゃああとでたくさん話してあげるね」

貴音「あ、あの……押し付けがましい様ですが」

貴音「一度、口にして承諾をもらえるとありがたいのですが……」

響「じゃあ、貴音からもう一回ね?」

貴音「えっ!?はい……響?

響「なあに?」

貴音「私と一緒に住んでくれませんか?」

響「うん!もちろん!なんくるないさー!!えへへ///」

貴音「はぁ……私、ここ最近この時のためにずっと苦しい思いをしてきました」

響「そうなの!?気づいてあげられなくてごめんね」

貴音「いえ、ですが、これで私がずっと胸を痛めたのにも意味が生まれました」

貴音「この瞬間の幸せのため、
   そして未来に待ち受ける幸せな生活のためだったのだと」

響「あはは、大げさだなぁ貴音は~」

響「でも、実は自分もルームシェアってのを考えていたんだぁ」

貴音「るうむしぇあ?ですか?」

響「自分の家にはペット達がいっぱいいるでしょ?」

響「だからみんなが迷惑かけたら貴音も困っちゃうでしょ?」

貴音「いえ、私は構いませんが……」

響「親しき中にも礼儀あり、だよ!」

響「だからね、構造的には玄関は1つなんだけどお部屋2つ広いのがあって」

響「それでね、1つは自分達の部屋ともう一つは貴音のお部屋」

響「自分達のペットには貴音の部屋には入らないように言っとくから大丈夫だよ!」

貴音「部屋が別々にあったら一緒に住む理由がなくなるのでは?」

響「ううん、ご飯とかお風呂、テレビなんかは共同スペースに作るの!」

貴音「そのような物件、果たしてあるのでしょうか……」

響「都会は広いからね!きっとあるよ!だから今期良く探していこうよ!」

貴音「そうですね。そうしましょうか」

響「今の貴音の家よりもずいぶんと狭くなっちゃうけれど……いいかなぁ?」

貴音「はい、響がいるならば私は一向に構わないですよ」

響「そうだね!でも、もしあれだったらペット達とは寂しいけれど」

貴音「いえ、それは本当に大丈夫です」

響「本当に?嫌じゃない?ワニとかいるけど……」

貴音「ふふ、楽しいじゃないですか」

響「えへへ、みんな良い子だから心配ないよね!」

貴音「はい、それに私も何度も響の家に訪れているので
   すっかり顔見知りで皆も安心でしょう」

響「うん、じゃあ決まりだね!」

貴音「ええ。……プロデューサーにはなんとお話しましょうか?」

響「今、電話しちゃえば?」

貴音「今、ですか?この時間は迷惑じゃないですか?」

響「プロデューサーなら今頃は家で仕事してるんじゃないかな」

貴音「では、試しにかけてみましょうか」

響「あはは、それがいいぞ!」

prrrrrr

貴音「もしもし、あなた様でいらっしゃいますか?」

P「ん?貴音か?どうした?」

貴音「あ、あの実は大事なお話があるのです」

P「うん、わかった。いいぞ」

貴音「実は私、この度、響と一緒の家に住むことになりました」

P「えっ!?そうなのか!?」

P「っていうかなんでそんな結婚報告みたいなテンションなんだ……」

P「まぁ、その……俺はもうてっきり一緒に住んでいるのかとばっかり……」

貴音「いえ、そうではありませんでした」

P「そうか、じゃあ……貴音が言ったんだな」

貴音「なんでもお見通しのようですね」

P「ははは、わかるさそれくらい」

貴音「これでプロデューサーも連絡がしやすくなったのではないですか?」

P「あー、そうかもな!
  響に連絡し忘れたり、台本渡し忘れても二人のどっちかに渡せばいいもんな」

貴音「職務怠慢はよろしくありませんよ?」

P「ははは、貴音が最初に言ったんだろ?」

貴音「ふふ、では…響に代わりますか?」

P「なんだ、今も一緒にいるのか……ああ、少し代わってくれ」

響「はいさい!何、プロデューサー!?」

P「いいか、響。貴音をしっかり守ってやるんだぞ」

P「貴音はああ見えて心配性だったりする部分があるからーって
  そんなこと響の方が知ってるか……」

P「まぁ、喧嘩しないで仲良くな?」

響「うん!あはは、プロデューサーなんかお父さんみたいだぞ~」

P「そりゃプロデューサーだから仕方ない」

P「アフターケアもしっかりこなすのが俺のポリシーだからな」

響「うん、それでこそ、プロデューサーだね!」

P「ところで、物件とかもう場所は決まったのか?」

響「ううん、まだだよ?これから一緒にゆっくり探していくんだ!」

P「あぁ、じゃあなるべく都心にしてくれよ?」

P「今の響の家くらい近いと助かるからなぁ」

響「あはは、自分の家はいい場所にあるからね!」

P「ああ、じゃあ部屋探しとかで困ったら何か聞いてくれよ!」

響「うん、わかった!ありがとうね!」

P「ああ、それじゃあな」

響「ばいばい!」ガチャ ツーツー

貴音「プロデューサーはなんと?」

響「お部屋探すの手伝ってくれるって!」

貴音「やはりいいお方でございますね」

響「楽しみだね貴音!」

貴音「響、今夜はどうしますか?」

響「今夜は泊まっていってもいいかな?」

貴音「ペットの皆は大丈夫なのですか?」

響「えへへ/// 自分、本当は今日お泊りするつもりで来てるからいいんだぞ!」

貴音「そうなのですか……?」

響「うん、だって久しぶりじゃん!」

響「それに……まだ一緒にいたいんだ」

貴音「これから一緒に住むのに……ですか?」

響「これから一緒に住むから、だよ」

貴音「そうですか」

響「今日は困る、なんて言わないよね?」

貴音「もちろんです。一緒に寝ましょう」

響「えー、それくらい当たり前だよー!えへへ」

貴音「さて、シャワーを浴びに行きましょうか?」

響「そうだね、ちょっと遅くなったし明日もお仕事あるもんね」

貴音「では、行きましょうか」

……

響「貴音、背中洗ってあげるね~」

貴音「はい、ありがとうございます。
   響に洗ってもらってるのがとっても気持ちよくて」

響「本当!?嬉しいなぁ~!
  よーし、自分頑張って貴音のこと気持ちよくしてあげるね」

貴音「ひゃんっ!?響!?前は、自分で大丈夫ですよ?」

響「え?いいじゃん!貴音の肌ってスベスベでいつまでも触っていたいんだよ~」

貴音「恥ずかしいです……」

響「もっと、自分によく見せて……ね?」

貴音「……はい」

響「ほら、両手あげて? ばんざーい」

貴音「子供じゃありませんよ……?…んぅ、くすぐったい…です、響…」

響「えへへ、ホラ、今度はこっちも洗うよ?」

貴音「むー、響ばかりズルイですよ?私にも洗わせてください」

響「あっ、コラ貴音ぇあははは!ダメだよ!そんなとこ!やだぁ!」

貴音「響、動いてはなりません!しっかり洗えません!ジッとしててください」

響「あははは!待って!ダメェ!た、貴音ぇ~!」

貴音「ふふ、気持ちよかったですか?」

響「あはは、笑い疲れちゃうよぉ~もう」

貴音「髪、洗いましょうね」

響「うん、お願いしてもいいかな?」

貴音「はい、響の髪を私意外の誰にも洗わせたく有りません」

貴音「私意外が手入れをするなど……もってのほかです」

貴音「もちろん響自信が手入れをするのまではやめて欲しい
   などとは言えないのですが」

響「……ううん、言ってもいいよ?」

響「自分、貴音の言うことならね。なんでも……聞いちゃうもん」

貴音「それは……誠でしょうか」

響「うーん……あんまりエッチなのはダメだよ?えへへ」

貴音「私、そのような端ないこと……少しだけですよ、考えるのは」

響「ちょっとは考えるんだね、えへへ」

響「自分もね……実は今日ちょっとあることがあったんだ……」

貴音「どのようなことでしょうか……?」

響「事務所の倉庫でね……春香と千早が入っていって」

響「なんか二人のエッチな声が聞こえてきてね……」

貴音「倉庫で、ですか……」

響「でね、自分もドキドキしちゃって……」

む、パソコンが熱持っててやばい
休ませたい関係もあるんで一旦寝るわ
保守をどうかお願いします……
8時くらいには再開しますんで。

保守ありがとう!!
はじめましょうか!

貴音「ふふ、それで今日はちょっぴり人肌恋しくなってるのですね」

響「うん、だって……貴音がいないとダメなんだもん」

貴音「私も同じです」

貴音「流しますね」

響「うん……貴音はさ、自分と暮らしたらどんなことがあると思う?」

貴音「そうですね……
   みんなが逃げ出した時は私の部屋に来るんじゃないでしょうか?」

響「わー、探すのが手頃になっちゃうね!」

貴音「でも、餌をつまみ食いはダメですよ?」

響「えへへ、ごめんなさーい」

響「あ、代わるね、洗ってあげる」

貴音「はい、ありがとうございます」

貴音「響のご飯は響と私で作るのです。
   動物達の餌もすぐに響に作り方を教えてもらいます」

貴音「だから、響が留守の時も皆の食事は安心してよろしいですよ」

響「それは本当に助かるよ……。
  毎回ね、出張の時とかイベントで遠くに行く時とかさ」

響「どうしても日帰りなんかで帰れないじゃない?」

貴音「そうですね」

響「そんな時はやっぱり誰かに頼むか、少し多めに出しておいて
  みんなにちゃんと分量を考えて食べるんだぞ!って言うんだけど
  いっつもみんな食いしん坊さんだから失敗するんだー」

貴音「ふふふ、餌をつまみ食いする飼い主とそっくりですね」

響「むー!貴音だってらあめんすごい食べるじゃん!」

貴音「はぅ……そこを突かれると弱ってしまいます」

響「えへへ/// でも貴音がそうやっていっぱい食べてくれるとさ」

響「お料理しがいがあっていいよね!」

響「自分、家事も料理も得意だからさ。貴音には楽に生活して欲しいな!」

貴音「それはダメですよ……」

貴音「響のその気持もわからなくはないですが、ルームシェアとは生活を共有することです」

貴音「私の生活も響の生活になるのです」

貴音「家事も料理も一緒に見るテレビの部屋だって一緒にやるんです」

貴音「どちらかが楽をするとかではありません」

貴音「どちらもがお互いのためにやるのです」

響「流すねー」

響「うん、ありがとう。貴音ならそう言ってくれると思ってたよ」

貴音「はい、もちろんです。ベッドだって一緒でもいいですよ」

響「あはは!毎日ちゃんと寝れないね!ドキドキしちゃうよぉ」

貴音「……あの、響?」

響「なあに?」

貴音「とっても楽しみになって来ましたね!うふふ」

響「うん!そうだね!えへへ」

…………

響「ちょっと入りすぎちゃったかなぁ?」

貴音「逆上せてしまいましたか?」

響「ううん、大丈夫だよ」

貴音「そうですか、ほら髪を乾かさないと」

響「あのね、自分の髪ね、いつも貴音がやってくれるから
  前に比べたらすっごく綺麗になったんだよー!?」

貴音「ふふ、私にかかればそれくらい造作もないことですよ」

響「貴音の髪はさ、ずっと綺麗だよねぇ」

貴音「はい、手入れはかかせませんからね」

響「髪は女の命!だもんね!」

貴音「その通りです」

響「ねぇ、貴音……?」

貴音「はい、なんでしょうか?」

響「お風呂で……見たんだけどさ……」

貴音「……?」

響「また……おっぱい大きくなった?」

貴音「……/// 私にはわかりません……
   大きくなった原因でしたら響がたくさん揉むからじゃないでしょうか?」

響「おかしいなー、寝てる時にしか揉まないのになぁ~」

貴音「やはり故意だったのですね……。
   寝ぼけているのかと思って黙っていたのですが」

響「あはは!バレちゃった!って貴音も実は起きてたんじゃん!言ってよー」

貴音「言える訳がないじゃないですか……」ギュ

響「わっ、た、貴音……?」

貴音「……だって、……これ以上は私の口からは恥ずかして言えません」

響「うん、わかった。嫌じゃないんだね?交代するねドライヤー貸して」

貴音「どうぞ、お願いします」

響「今夜も貴音の胸の中でぐっすりだなぁ~」

貴音「私も今夜も大好きな響を抱きしめて寝られるのですよ」

貴音「とっても幸せです」

響「自分も……同じさー」

響「きっと聞いたら自分のペット達も大喜びだぞ」

貴音「ふふ、早くお知らせしたいものですね」

響「うん!他のみんなにも知らせないとね!」

響「よし、これでおっけーかな?」

貴音「はい、ありがとうございます」

貴音「では、ドライヤーは預かりますね」

響「明日もあるし……寝る準備しなくちゃね!」

貴音「先にベッドに行っててください?すぐ行きますから」

響「うん、待ってるね?」

響「たーかーねーっ!寂しいよー!」

貴音「ふふ、待っててください」

響「えへへ、来たきた~こっちこっち!」

貴音「おまたせ致しましたってもう潜り込んでいるのですね、ふふ」

響「ここ!おいでー」

貴音「ふふ……今行きますから」

響「貴音ぇ~!えい!」グイ

貴音「ひゃっ……響……?」ドサッ

貴音「響にベッドに引きずり込まれてしまいました……」

響「えへへ……ダメかな?」

貴音「いいえ……あ、あの……」

響「なあに?」

貴音「近いですね……ドキドキしてしまって」

響「うん、自分もなんだか眠れそうにないよ」

貴音「えっと、あの、その……」

響「……貴音?」

響「……して欲しいな……」

貴音「……?」

響「あ、あのね……貴音からちゅうして欲しいな」

貴音「ぷっ、ふふ……」

響「なんで笑うのー!?むーっ……」

貴音「すみません……あまりにも響が可愛かったから」

響「してくれないの?」

貴音「……いいえ。響は私と同じ事を言おうとしていたんですね」

響「そうなの!?」

貴音「私は……響からして欲しかったのです……」

響「じゃあ……してもいい?」

貴音「どうぞ……してください」

響「……貴音ぇ、ん」

貴音「……んっ……」

響「ん……んんっ……貴音ぇ」

響「ひゃ……やっ、そんなとこ触っちゃ……だめ……っん」

貴音「キッチンでのお返しですよ……んん……響」

響「……えへへ、自分ばっかりじゃ……っ……だめ」

貴音「ちゅ……んっ、やっ、……響……」

貴音「いつも、響が、ぁ、してくれるので……今日は私が」

響「ひゃっ、んん……だめぇ……っ!……貴音ぇ」

貴音「はい……?ふふ、なんでしょうか?」

響「き、気持ちぃよぉ……んっ……手、止めないで…」

貴音「響……響……ん、ちゅ、」

響「あのね……んっ、ゃっ、貴音ぇ……」

貴音「はい……」

響「……大好き……えへへ」

貴音「ふふ、私も響が一番好きです」

響「ねえ、……貴音ぇ」

貴音「……はい」

響「最後に……もう一回だけ」

貴音「はい……んっ……」

響「……ん、貴音ぇ……っんん、ちゅ、貴音ぇ……」

貴音「少しは私の気持ち……わかってもらえましたか?」

響「貴音からされるととっても気持ちいいってこと?」

貴音「そうではありませんよ。……私だって響に気持ち良くなってほしいのです」

響「あのね……貴音からね、いつもはしてもらえないから……嬉しかったんだ」

貴音「私もとっても満足です」

響「えへへ……えっと、みんなのことを教えるんだっけ?」

貴音「はい……お願いします」

響「えっとねぇ……じゃあまずは……ハム蔵からだね」

響「あのね……ハム蔵はね……でね」

響「それでね……」

響「…で……」

……

貴音「ん……うん……?」

貴音「響っ!?響はどこですか!?」ガバッ

貴音「……昨日はいつの間にか寝てしまって……」

貴音「もしや怒って……」

貴音「響ー!?」

響「なあに貴音ー?どうしたの?朝から?」

貴音「響っ」ダキッ

響「わわ、ど、どうしたの!?寂しくなったの?よしよし」ナデナデ

響「もう、貴音はしょうがないんだからぁ……」

貴音「すみません……急にいなくてびっくりしてしまいました」

響「自分、昨日も言ったよ……。どこにも行かないってずっと貴音の傍にいるよって」

貴音「はい、そうでしたね……」

響「うんうん……貴音は良い子だらかもう少しここで待ってようねー?」

貴音「子供扱いしないでください……」

響「あはは、ごめんごめん!もう少しでご飯、簡単なのだけどできるから待っててね!?」

貴音「へっ?朝食ですか?」

響「うん、キッチン勝手に使ってごめんね?」

貴音「いえ、それは問題ではないのですが」

響「今日は朝早めだから……でも貴音の寝顔見てたら遅刻しちゃいそうだし」

響「あまりにも気持ちよさそうに寝てたから起こす訳にもいかなくて」

響「だから、二人分、トーストに目玉焼きの載せたのと簡単なサラダだけど」

響「作ったんだ!どう、なんか新婚さんみたいだね、あはは!」

貴音「本当にありがとうございます。ますます楽しみになりますね、ふふ」

貴音「ではいただきましょうか……」

響「うん、貴音と食べると何でも美味しいね!!」

貴音「そうですね、ふふ」

響「ん?食べ物で思い出しそうなんだけど……」

貴音「どうしたのですか?」

響「何か忘れてる気がするんだよね……」

貴音「……はて?」

響「あー!!貴音が仲直りに買ってきたケーキ!!」

貴音「……あっ」

響「あはは!貴音も今気づいた!?あれ、どこ置いてきちゃったっけ?」

貴音「ふふ、事務所に置きっぱなしじゃないでしょうか?」

響「結局ケーキなんてなくても自分達、ちゃんと仲直りできたね」

貴音「そうですね、ふふ」

響「えへへ」

響「って、もう、こんな時間じゃん!」

貴音「急ぎますか?」

響「うん、自分先に行くから貴音はゆっくりしてってね?」

貴音「私は午後から一度事務所に行きます」

響「ケーキまだあると思う?」

貴音「冷蔵庫に入れてないとダメかもしれませんよ?」

響「入れた記億ないね」

貴音「仕方ありませんよ」

響「じゃあ、もう行くね!昨日はありがとう……貴音、またあとでね!」

貴音「あ、あの……」

響「……?」

貴音「行ってらっしゃい、響……チュ」

響「……/// えへへ!行ってくるね!」ガチャ

貴音「……一緒に暮らしたらこういう感じなのでしょうか?」

貴音「さて、私も家事をこなしてから事務所に行かないといけませんね」

……

P「ん、おう、おはよう」

貴音「おはようございますあなた様」

P「どうした?寝不足か?」

貴音「ふふ、そうですね……少し……」

P「まぁ、何をしてたのかは聞かないよ。春香と千早にもよくあることだしな」

P「……ただ気になるのはやよいと伊織がセットでそうなることなんだよなぁ……」ブツブツ

貴音「そういうあなた様もだいぶ辛そうですが……?」

P「え?あぁ、俺か?今日、音無さんいないだろ?」

貴音「……はい」

P「あの人自分が次の日休みだからって急に12時くらいに呼び出してきて」

貴音「では、あの時、電話した時には小鳥といたのですか?」

P「ああ、あのあと飲みに連れ回されて……はは」

P「……昨日の連絡先教えたらいきなりこれだからなぁ……消そうかな……」ブツブツ

貴音「だいぶ、参ってるようですね……」

P「おっと、そういや響はどうしてた?」

貴音「響ですか?響は朝に出て行きましたよ?」

P「そっか、あっちは遅刻の心配はなさそうだな」

貴音「そうですね」

P「あぁ、そうそう、今日貴音は雑誌の撮影だろ?」

貴音「はい……」

P「そのあと、俺が迎えに行くからまた事務所戻って新番組の打ち合わせな」

貴音「言っていたラジオの話ですか?」

P「そうそう……じゃあ俺は出てくるから!」

貴音「はい、行ってらっしゃいませ」

貴音「そういえばケーキは……」ガチャ

貴音「冷蔵庫に入って……ん?」

貴音「箱だけ……?」

『ごめんなさい!美味しそうだから食べちゃったの! BY ミキ☆』

貴音「食べられてしまいましたか……」

貴音「さて、悲しんでる場合じゃありませんね……私も撮影に急がなくては」

……

=夜=

響「あぁ、来たきた!!おかえり貴音ぇ~!!」ダキッ

貴音「はぁ、響……ようやく会えました……」

P「なんで何年も会ってないみたいなノリなんだ」

響「えへへ!いいの!それくらい好きなんだぞ!」

P「さて、じゃあさっそく会議と行きましょうか」

貴音「はい、そうですね」

P「まずは決まってなかったラジオ名なんだけどな」

貴音「あの、それでしたら実は……」

P「ん?どうした?」

響「へへ、実はね、昨日貴音から聞いてね」

響「そのあとに自分達でラジオ名考えたんだ!」

P「へぇ、どんなのだ?」

響「名付けて!ひびたかラブアワー!!ってどう!?」

P「うん、二人で考えたならいいんじゃないか?」

P「よしそれで俺も上に通してみるよ」

P「まぁ、その辺が通るかどうかは任せてくれ」

P「んで、コーナーなんだけど……」

貴音「30近く響とフリートークがしたいです」

P「よし、それはさすがに却下だ!」

貴音「はぅ……」

響「あはは!じゃあ、10分くらいでいいよ!」

P「まぁ、入れてもそれくらいだな」

P「OPとEDにフリーをいれたりしたら結局5分×2ぐらいだし」

P「まあ、それに会わせて10分から5分までだな」

貴音「はい、ではそうしましょう……」

P「それとどんなコーナーを入れたい?」

貴音「響の得意な動物関連を1ついれましょうか」

P「うん、いいな」

響「じゃあ、貴音が詳しいのは歴史か~」

P「そうだな……貴音関しては貴音が悩みを
  解決するコーナーとかでいいんじゃないか?」

貴音「いえ、それでしたら結局は二人でやった方がいいのでは?」

P「あぁ、そうか……」

響「そうだぞ!自分もリスナーの悩みとか解決したいぞ!」

響「あ、そういえば貴音に昨日もらった一句が……」

貴音「恥ずかしいので読まないでくださいね?」

響「えへへ、大丈夫!これは自分だけのものさー」

P「そうか、俳句でも募集するか!テーマを毎回決めてな!」

響「いいね!二番煎じ感が否めないけど……」

貴音「それは言ってはなりませんよ」

P「えっとあとは……だな。
  こっちで決めてるのがあったからそれをやろう」

響「どんなのやるの!!?」

P「まぁ、アイドルだからな。他のみんなの曲や
  別のアーティストの曲をその場でパッと撮り歌おうと思う」

貴音「何やら聞いたことのあるようなコーナーですが……」

P「ははは、気のせいじゃないか?」

prrrrrr……

P「なんだこの時間に……?」

P「ちょっとすまん……」

P「もしもし?……え、あ、どうもいつもお世話になっております」

P「え?春香と千早がスタジオで喧嘩!?」

P「す、すみません。すぐ行きます……!!」

貴音「あの……」

響「プロデューサー?今のって……」

P「いや、大丈夫だ!なんでもない!まぁ、コーナーもひと通りこれで行けそうだし」

P「これで行って余った分は好きなように喋ってくれ」

P「詳しいことはまた今度やるから今日は解散だ!悪いな!」

P「じゃあ、また明日!」バタンッ

響「行っちゃったぞ……」

貴音「……大変そうですね……」

響「……帰る?」

貴音「そうですね……」

……

響「今日も寒いねえ~」

貴音「……ふふ」

響「えへへ……貴音から腕組むなんて珍しいね」

貴音「昨日はあれだけ嬉しいことがありましたから」

響「本当だね、自分達ならきっとこれからも
  楽しくやって行けそうだよね!」

貴音「そうですね……響?」

響「ん?なあに?」

貴音「一緒にいてください」

響「うん……もちろん」

貴音「少しだけ……頭を撫でてもらえませんか?」

響「うん、今日は貴音は甘えん坊さんだ。よしよし」ナデナデ

貴音「これからもきっと甘えてしまうかもしれません」

響「ううん、全然いいよ?その代わり」

響「自分も目一杯貴音に甘えるからね!」

貴音「はい、その方が嬉しいです」

響「えへへ~貴音ぇ~貴音ぇ~」スリスリ

貴音「響……」

響「あのね、一緒にいないとだめなのは自分もそうなんだ」

響「だけどね……きっといつか一緒にいることが当たり前になっちゃうよね」

響「そうなった時にさ、今感じてる幸せってどこに行くんだろうね」

貴音「そうですね……」

貴音「こういった気持ちは流れるようなものなので
   捕まえておくことなどできないものかもしれません」

貴音「ですが、思い出すことはきっとできます」

響「大切にすることだってできるよね!」

貴音「そうですね……」

響「いつまで一緒に……ね」

貴音「ありがとうございます……さ、帰りましょうか?」

響「うん……そうだね!寒いからもっと寄って?」

貴音「ふふ、こうですか?」ギュ

響「暖かいなぁ~貴音は」

貴音「響もですよ、ふふ」

響「えへへ……」

貴音「そういえば、響ペットの話をまだ途中でしたね」

響「あ、そうだったね!じゃあどの辺まで覚えてるかな?」

響「えっと、ブタ太ぐらいかな?」

貴音「はい、それくらいかと……」

響「ブタ太はね、実はああ見えて……」

響「……で…なんだよ」

響「それでね……」

貴音(私、本当に響と一緒に暮らせるのですね……。
   幸せな限りです。喧嘩したり仲直りしたり、
   幸せなことも悲しいことも嬉しいことも楽しいことも)

貴音(ご飯を食べたり、一緒に買い物に行ったり、
   ペットの散歩に行ったり、そ、その、と、時にはえっちなことも……)

貴音(私が最も愛する響……こんなにも近くで
    愛おしく、私はそれを今、まさに独り占めしているのですね)

貴音(とても罪深く感じます……しかし、誰にも譲る気はありません)

貴音(誰がなんと言おうと私の愛は、止めることはできません)

貴音(こうやって響と一緒に歩いている。ただそれだけの
   ちっぽけでも些細でもいい至福の時間がいつまで続けばいいと思っています)

貴音(こんな私の想いは眼の前にいる響には伝わっているのでしょうか?)

響「ど、どうしたの!?急に泣いて!何か悲しい事思い出したの?」

貴音「あれ?泣いていましたか?グス……ふふ、
    いえ、これからのことを思うと嬉しくて……」

貴音「すみません……、グス、続けてください」

響「うん、辛くなったらぎゅってしてあげるから言ってね?」

響「えっと、でね……」

貴音(いつだって私のことを思ってくれている響に
    私も誠心誠意をもって答えなければいけませんね)

貴音(少々お互い依存しすぎてるのが難点ですが……ふふ)

貴音(それも仲良しな何よりの証拠です)

貴音(私の夢はまだまだ先にありそうですが……)

貴音(ここに私と道のりを歩んでくれる頼もしい方がいます)

貴音(一緒の家に住みだすのは……そのスタートでもあって)

貴音(私はこれから……また新たな生活に脚を踏み入れるのですね)

貴音(そう、響と共に……)



END

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