春香「プロデューサーさん!結婚式はいつにしますか?」(341)


P「な、何を言ってるんだ春香?」

春香「もう!忘れちゃったんですかプロデューサーさん!」

P「え?」

春香「『年内には』って約束してたじゃないですか」

P「どういうことだ?」


春香「結婚ですよ!結婚!」

P「話が全く見えないんだが」

春香「えっ……」

P「どうした春香?俺は春香とそんな約束してないぞ?」


春香「どうしちゃったんですかプロデューサーさん?」

P「どうしたもこうしたもそんな話を春香とすること自体初めてだ」

春香「えっ…」

P「言っちゃ悪いが夢かなにかと間違ってないか?」

春香「そんな…ひどいです…」ポロポロ

P「おい泣くなって」

春香「赤ちゃんも…」ポロポロ

P「は?」

春香「赤ちゃんもできたのにぃ……」


P「おいおい春香。そろそろいい加減にしてくれよ」

P「そういう冗談は好きじゃないぞ」


春香「う、嘘じゃありませんよ!ほら、お腹触ってください!」

P「うわ!引っ張るなって!」

春香「ほーら。パパですよー。パパですよー」サスサス


P「ヒッ……」




1. 初恋ばれんたいん スペシャル
初恋ばれんたいん スペシャル PS版は あまりのテンポの悪さ,ロードは遅い(パラメーターが上がる度に、いちいち読み込みに行くらしい・・・)
のせいで、悪評が集中しました。ですが 初恋ばれんたいん スペシャル PC版は テンポ,ロード問題が改善して 快適です。
(初恋ばれんたいん スペシャル PC版 プレイをお勧めします!) 初恋ばれんたいん スペシャルはゲームシステム的にはどうしようもない欠陥品だけど。
初恋ばれんたいん スペシャル のキャラ設定とか、イベント、ストーリーに素晴らしいだけに SSがないのが とても惜しいと思います。
(初恋ばれんたいん スペシャル PC版は XPで動作可能です。)
2. エーベルージュ
科学と魔法が共存する異世界を舞台にしたトリフェルズ魔法学園の初等部に入学するところからスタートする。前半は初等部で2年間、後半は高等部で3年間の学園生活を送り卒業するまでとなる。 (音声、イベントが追加された PS,SS版 プレイをおすすめします。)
同じワーランドシリーズなのに ファンタスティックフォーチュンSSは多いのに似ている 魔法学院物なのに ネギま、ゼロの使い魔 SSは多いのに
エーベルージュのSSがほとんどありませんでした。
3. センチメンタルグラフティ2
センチメンタルグラフティ1のSSは多いのにセンチメンタルグラフティ2のSSがほとんどありませんでした。
前作『センチメンタルグラフティ1』の主人公が交通事故で死亡したという設定でセンチメンタルグラフティ2の
主人公と前作 センチメンタルグラフティ1の12人のヒロインたちとの感動的な話です
前作(センチメンタルグラフティ1)がなければ センチメンタルグラフティ2は『ONE ~輝く季節へ~』の茜シナリオ
を軽くしのぐ名作なのではないかと思っております。(システムはクソ、シナリオ回想モードプレイをおすすめします。)
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
ファーランド シリーズ 歴代最高名作 RPG
7. MinDeaD BlooD ~支配者の為の狂死曲~
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
【2次】アニメSS総合スレへようこそ【創作】
【2次】ギャルゲーSS総合スレへようこそ【創作】


P「ってことがさっきあったんだが……」

千早「なるほど……」

千早「それでプロデューサーは怖くなって逃げてきたんですか」

P「そうだ…」

千早「確かにそれは…怖いですね……」


P「あの時の春香は何というか、とにかく異常だった」

千早「……」

P「本当にお腹の中に赤ん坊がいるみたいな仕草で……」

千早「……」

P「思い出しただけで寒気がしてきた」ガタガタ

千早「あの、それって、想像妊娠ってやつじゃないですか?」


P「想像妊娠…?」

千早「はい。その人を思うがあまりに想像で妊娠したと思い込んでしまうそうです」

P「春香がそうだっていうのか?」

千早「恐らく…」


千早「人によっては肉体的変化が起こることもあるそうです」

P「つわりとかか?」

千早「そうですね…一般的に女性ストーカーに多いそうです……」

P「ストーカー……?」



P「春香が、俺のストーカー?」



P「お、おいおい。いくら何でもそれは……」

千早「急に子供ができたから結婚しようって言う子ですよ?」

P「うっ…」

千早「間違いないと思いますけど」


P「春香が俺のストーカー……」

P「俺は…俺はどうすれば……」


千早「プロデューサー」

ギュッ

P「お、おい千早。な、何だ急に」

千早「大丈夫ですよ。私がプロデューサーを守ってあげます」


P「千早……」

千早「いつでも私を頼ってくださいね」

P「ありがとう千早……」

千早「私からも春香に言ってみます」

P「すまん。頼む……」


ガチャッ


「ただいまー」


律子「あら、珍しい二人組ね」

P「おお、みんなお疲れ様」

伊織「えらく辛気臭い空気ね」

真「どうかしたんですかプロデューサー」

亜美真美「「元気ないぞ兄ちゃん!」」


やよい「あまり顔色が良くないですよぉ?」

P「あ、ああ。ちょっとな」

響「何か悩み事があるんじゃないか?」

P「……」

伊織「あんたがそんな顔してる時は大抵何か悩んでる時よね」


P「………」チラッ

千早「……」コクリ


P「みんな、少し聞いてくれ。実は……」



「「「「「ええぇ・!春香がストーカー!?」」」」」


P「ああ……」

律子「それはちょっと洒落にならないですね……」

P「社長にも相談した方が良いかな?」

律子「それはまだやめておきましょう」

P「何故だ?」

律子「もしかしたら勘違いかもしれませんから下手なことをしたら春香が……」

P「あ、そうだな……」

律子「良いですか?社長には絶対に話したらダメですよ?」


P「わ、分かったよ」

律子「それならば、よろしい」エヘン

P「律子は優しいな…こんな状況でもアイドルのことを第一に考えて……」

律子「ちょっ!ほ、褒めても何も出ませんよ!」/////


『『『『『むむっ。』』』』』

真「プ、プロデューサー!困ったことがあったら僕に言ってくださいね!相談乗りますよ!」

伊織「ちょっと真!ずるいわよ!」

亜美「兄ちゃん兄ちゃん!亜美も相談乗るかんねー」

真美「あ!真美抜け駆けー」

わいわいがやがや

P「みんな、ありがとな……」ウルウル


【夜・P自宅】

P「ふぅー。今日は色々あったな」

P「それにしてもこんな形で765プロの団結力を見ることになるとは」

P「プロデューサーとしては複雑な気分だなぁ……」


ピンポーン


P「ん?なんだこんな時間に?」




「こんばんわー」



P「!?」

P「(こ、この声は、は、春香!?)」

P「(なぜ俺の家の場所を知っているんだ!?)」

P「(まさか本当に……)」

P「(とりあえず居留守だ!)」

P「(鍵も掛けているしこのまま静かにしておけば……)」


ドンドン


春香「プロデューサーさーん!居るんでしょう?開けてくださいよお!」


ドンドンドン




ドンドンドンドン


P「(は、早く帰ってくれ!)」


ピタッ


P「(帰ったか!?)」


カチャカチャカチャカチャ


P「(!?)」



ガチャッ!キィー


春香「あ、やっぱり帰ってるじゃないですか」

P「は、春香……」

春香「今日のことは冗談だったんですよね?」

春香「少し傷ついちゃいました」テヘヘ

P「お、おい」

春香「さっき千早ちゃんからメールがあったんですけど、酷いんですよ?」

春香「『プロデューサーに近づかないで』って」

春香「冗談きついですよねぇ」フフフッ


春香「あ。ご飯食べましたか?」

春香「お鍋の材料買ってきたんですけど」

P「おい、春香ってば!」

春香「はい?」キョトン

P「なんで俺の家の鍵を持ってるんだよ!」


春香「またその冗談ですか?」

P「冗談じゃないって言ってるだろ!」

春香「もー。困ったパパですねぇー」サスサス

P「ヒッ……」

春香「自分が『合鍵だ。いつでも来てくれ』なんて言って渡したのにねー」サスサス

P「やめ……」

春香「ママあの時は嬉しかったのになぁ……」サスサス

P「やめてくれ!!!」


春香「プ、プロデューサーさんっ…?」

P「その薄気味悪い妊婦の真似はやめろ!!!」

春香「ど、どうしたんですか?」

P「気分が悪いんだよ!そういう冗談は!」


春香「あ、あれ?プロデューサーさん?」

P「出て行け」

春香「え?」

P「出て行けって言ってるんだ」

春香「どうしたんですかプロデューサーさんっ!?私、何かしました!?もしそうなら謝ります!」

P「いいから出て行けっ!」


春香「プ、プロデューサーさん……」

ジリッ

P「ち、近寄るな!」

ボコッ

春香「きゃっ……」ドンッ

P「出て行け!出て行け!」

ゲシッ

ゲシッ


春香「痛い…お腹痛いよぉ……」サスサス

P「や、やめてくれー!!!」


ガチャッ


「ハニー!」


P「み、美希!?」

美希「律子から話を聞いて心配になって来たの!」

春香「痛いよぉ…」サスサス

P「うっ……」

美希「春香、ちょっとおかしいよ?」

春香「美希……」

美希「妊娠したふりしてハニーに近づこうなんて変だよ」


美希「そこまでしてハニーに構われたいの?」

春香「………」

美希「同じ女として恥ずかしいな」

春香「違う…違うの……私は……」

美希「もうハニーには近づかないで」

春香「おかしいのは美希だよ…プロデューサーさん……」

美希「勘違いしてるみたいだから言うけど、ハニーが好きなのは美希だよ?」

春香「え………」


美希「ハニーと私は恋人同士なの」

春香「そんな……」

美希「本当だよ。ね、ハニー?」

P「あ、ああ。本当だ…」

春香「嘘……」

美希「春香。こっち見て。ハニー?」

P「ん?」

チュー

P「うわ、み、美希!」

美希「これで分かったでしょ?」


美希「ハニーは私のものなの」


美希「とっとと出ていくの」

春香「こんなの嘘、嘘だよ……プロデューサーさん……」フラフラ


ガチャッ……


美希「やっと帰ったの」

P「なんだったんだ一体……」ヘタリ

美希「ハニー?大丈夫?」

P「あ、ああ…ありがとうな、美希……」


P「すまないな。恋人のふりまでさせて」

美希「全然構わないの。もしハニー良ければ本当の……」

P「ん?なんだ?」

美希「なんでもないの///」

P「ははっ…変なやつだなぁ」


美希「でもね、ハニー。美希、覚えておいて欲しいな」


美希「美希のファーストキスはさっきハニーのものになったんだよ」


美希「責任、とって欲しいな?」

P「う、えっと、あのー」

美希「ハニー?」ジトー

P「えっと、だな、えっと、えっと……」


プッ。アハハ


P「!?」

美希「ごめんなさいなの。ちょっとだけハニーをからかいたかったの」フフフッ

P「おいおい……」


美希「でも、覚えといてね?」

P「わ、分かった…」


美希「今日はもう帰るの」

P「送るよ」

美希「大丈夫なの。ハニーは下手に家から出ないほうがいいの」

P「でも…」

美希「いいのいいのっ!」

P「分かった。じゃあせめて玄関の外まで……」

美希「ありがと。ハニー」


【P自宅、玄関の外】

P「美希。本当に今日はありがとうな」

美希「良いってば」

P「今度なにかお礼するよ」

美希「お礼かぁ……」

P「なんでもいいぞ」


美希「あ。ハニー。」

P「なんだ?」

美希「目にゴミが入っちゃったの」

P「ん?どれどれっ?」ズイッ

チュッ

P「!」

美希「お礼はこれでいいの」フフッ

P「み、美希……」

美希「おやすみなのー」フリフリ


春香「そっか…本当なんだ……」

春香「ふふっ…プロデューサーさん……」

春香「悪いパパですねー」サスサス

春香「ははははっ……」

春香「………」サスサス


【翌日・765プロ前】

P「昨日は本当に色々あったな………」

P「あまり寝られなかった……」

P「むっ。いかんいかん。仕事に集中せねば……よし!」

ガチャッ

P「おはようございまーす!」


真「あ。プロデューサー!聞きましたよ。昨日大変だったみたいですね!」

P「なんで知ってるんだ?」

真「美希がメールでみんなに教えたんですよ!」

P「へえ……」

真「ん?なんで赤くなるんですか?」

P「いや、何でもないぞ」

真「怪しい……」ジトーッ


P「はは…何でもないったら…」

真「むーっ…」ジーッ

P「お、雪歩!おはよう!」ササッ

真「あ、プロデューサー!」


P「(ふう…上手く逃げれた)」

雪歩「お、おはようございますぅ」

P「なんか心配かけちゃったみたいだな」

雪歩「はい…とっともとっても心配しましたぁ……」

P「そうか…すまなかったな……」

雪歩「…春香ちゃん怖いですよね……」


P「え?」

雪歩「妊娠したなんて嘘ついて、プロデューサーさんに迫るなんて……」

雪歩「許せませんよ…」

雪歩「次会ったら、本当に妊娠しているか確かめたいですぅ」

P「そ、そうだな…(こんなに話す雪歩は初めてだ…なんか怖い……)」


P「い、今は簡易検査機でもすぐに分かるみたいだしな!」

雪歩「そうなんですか?私はもっと簡単に確かめる方法知ってますよ?」

P「へ、へぇ(嫌な予感がするけど)教えてくれるか?」

雪歩「えっとですねぇ…まず、ほうty…」



「ちょっとあんた!大丈夫なの!?」



P「ん?おぉ。おはよう伊織」

伊織「心配したわよ!もう!」

P「すまない」

伊織「あんたに何かあったら…私、わたし……」ウルウル

P「ありがとな、伊織」

ナデナデ

伊織「ふぇっ!?も、もうしょうがないわね!」フンッ


P「なんかみんなに心配掛けてばかりだな俺……」

伊織「もう大丈夫よ」

P「え?」

伊織「今日からあんたに水瀬家のSPをつけることにしたわ!」


「今日は安心して寝なさい!」


【夜・P自宅】

P「なんて言われたけど…本当にSPなんて居るのか?気配すら感じ無いが……」


ピンポーン


P「!?」




「こんばんわー」



P「(この声は……)」

P「ち、千早か……?」

ガチャッ

千早「あ、ご迷惑でしたか?」

P「いや、そんなことはないぞ。ちょっとデジャブが…な……」

千早「?」


千早「ご飯は食べましたか?鍋の材料を買ってきたんですけど」

P「あ、ああ…まだ食べてない……」

千早「あれ?鍋の材料がいっぱいありますけど……」

P「昨日ちょっとな…」

千早「?」


千早「キムチ鍋の素買ってきたんですけど、お好きですか?」

P「あ、悪い。辛いものは苦手なんだ」

千早「そうですか……」シュン

ガサガサ

千早「あ、寄せ鍋の素がありますね」

P「…俺の一番好きな鍋だ……」


千早「じゃあ寄せ鍋にしましょうか……」

P「(昨日春香が買ってきた中に俺の好みの鍋が…)」

千早「作ってきますね」

P「(これは春香がストーカーだから?それとも……)」


ピンポーン



「こんばんわなのー」


ガチャ

美希「美希なのー!」

P「美希!?」

美希「エヘヘ、会いに来たよ!ハニー」


美希「ご飯食べた?ちゃんこ鍋の材料買ってきたんだ…けど……」


千早「美希……」


美希「千早…さん……」


美希「へえー。意外と千早さんって手が早いんだ」

千早「あら。美希の方こそ見かけ通り手が早いのね」

美希「それどういう意味かなぁ?」

千早「言葉の通りじゃない?」

P「(なんだこの雰囲気……)」


ガサッ

「おい!そっちに行ったぞ!」

「捕まえろー!」

「うわー違うさーただ自分はプロデューサーの家にー」

「逃げるぞ!追えー!」

「人違いさーうわああああん」


春香「………」サスサス


春香「今、行きますね……」


美希「千早さんはお胸が小さいからハニーを楽しませてあげられないと思うな」

千早「な!?」

美希「お料理できないし」

千早「な!?それはお互い様じゃない?」


P「(外が騒がしいな…?)」


春香「……」

カチャカチャ

ガチャ

キィーッ……


春香「プロデューサーさん……」


P「は、春香……」


春香「もぉ、ダメじゃないですか女の子を連れ込んだりして」ニコリ


春香「本当にダメなパパさんですねー」サスサス


プルルル

「はい、もしもし」

「お嬢様、犯人を捕まえました」

「ホント!?よくやったわ!そいつに代わりなさい!」

「いおりー自分なんにもしてないぞー早く離してくれるよう言ってくれー」


「ばっかもーん!そいつは春香じゃないわよ!」


「もういい!私がプロデューサーの家に行くわ!」


春香「あれれ?どうして千早ちゃんと美希がここに居るのかなぁ」

千早・美希「はるか……」

春香「もしかしてプロデューサーさんを誘惑してたのかな?」


春香「お掃除、しよっか……」


美希「キャッ……」

春香「動かないで美希…家庭用の包丁でも簡単に切れちゃうよ?」

P「は、春香やめるんだ……落ち着こう?な?」

春香「大丈夫ですよ、プロデューサーさん。プロデューサーさんは悪くないって知ってますから」


春香「どうせこの二人が色目を使って迫ってきたんですよね?」


春香「そうですよね?」


春香「優しいプロデューサーさんが、私達のこと殴るわけないですもんね」

春香「子供もできて、結婚まで約束して…すごく幸せだったのに……」

P「それは春香の想像だろう?」

春香「ハハハ……またその冗談ですか?もう飽きましたよ……」


P「どうしてそんな嘘をつくんだ?俺が知ってる春香はそんな子じゃないぞ!」

春香「嘘……?」

P「そうだ。妊娠しただなんて嘘をついて何になる?」


P「そういうのを想像妊娠と呼ぶって、千早から聞いたぞ!」


春香「千早ちゃんから……?」


春香「…千早ちゃん」

千早「」ビクッ

春香「どうしたの?何でそんな嘘をプロデューサーさんに……?」

千早「ひっ…」

春香「ねぇ…どんな弱みを握ってそんな嘘をプロデューサーさんに言わせてるの?」


春香「そういえば美希もプロデューサーさんに恋人だとか言わせてたね……」

美希「ひえっ…」

春香「二人共上手なんだね、人の弱み握るの……」

P「お、おい、ちょっと待て」


P「俺は弱みなんて握られてないぞ!」

春香「え?」

P「千早と美希は俺を守るために……」

春香「それじゃなんで……」


P「(何かがおかしい……春香が言っていることと、千早達が言っていることが見事に食い違っている……)」

P「(そうだ!重要なことを見落としていた……)」

P「春香、本当に妊娠しているか確かめさせてくれないか?」


春香「証拠って…プロデューサーさん……分かりました…」


春香「見てください…これ……」


P「母子手帳…パートナー名……」


P「お、俺の名前!?」


P「(どういうことなんだ?)」

P「(もう俺には何が何だか分からない……)」


P「(765プロのみんなは春香がストーカーと言って)」

P「(春香は千早達を嘘つきと言っている……)」


P「あああああああああああああ!」

春香「プロデューサーさん?」

美希・千早「プロデューサー?」

P「もう何を信じれば良いか分からない……」


P「みんな、死のうか……」


P「そうだ…!元はと言えば春香…お前が悪いんだ……」

春香「プ、プロデューサーさん……?」

P「春香、すぐに楽にしてやるからな……」

春香「ひっ……ほ、包丁置きましょ?」

P「天国でもプロデュースしてやるからな……!」

ザクッ!


美希・千早「はるかあああああ!!」

P「これで一つ楽になったな」

春香「プロデューサーさん……赤ちゃんが…赤ちゃんが……」

P「まだ生きてるか…まあいい……」

美希「もうやめて!ハニー!もう……」

P「あ?」

美希「春香の、春香の中には本当に赤ちゃんがいるの!!」


P「何を言ってるんだ美希?春香は想像妊娠しているストーカーなんだろ?」

美希「違うの!春香をよく見て!」

P「なんだ、腹を抑えてるだけじゃないか」

千早「あれは赤ちゃんを必死にプロデューサーから守ってるんです」

P「!?」


P「春香……?」

春香「プロデューサーさん……赤ちゃん、産めないかもしれません……」テヘヘ

P「お、おい……」

春香「プロデューサーさんとの子供だから……可愛かったろうな……ごめんね…」サスサス

P「も、もう喋るな…もう……」


P「あああああああああ!!」

P「でも本当に!俺には分からないんだ!」

P「なんで春香が妊娠なんて!!」


「少し着くのが遅れたみたいね……」


P「!?い、伊織」

伊織「まずは病院ね」パチンッ

SP「」シュシュッ


伊織「あんたがこうなった理由は私達にあるの……」

P「どういうことだ……?」


伊織「あの日、あんたは事務所でこけて頭を打った」

伊織「すぐに水瀬家の病院に運んで、傷も無く大事には至らなかった……」

伊織「意識も戻ってみんな安心してたんだけど……」

伊織「記憶が消えていた……」

伊織「それも春香の記憶だけ……」


伊織「それで私達は一つのアイデアが浮かんだの」

P「アイデア?」

伊織「春香に取られたプロデューサーを取り戻そうって」


伊織「今にして思えば、馬鹿なことを考えたものだわ」

P「……」

伊織「あんたの記憶が飛んでいるのを良い事に、みんなで口裏を合わせて春香をストーカーに仕立てて……」

P「な……」


伊織「だってそうでしょう?」

伊織「みんな、みんな、みぃーんなあんたの事が好きだった……」

伊織「でもあんたは春香と付き合い始めて……」

伊織「いつも春香だけが笑ってた!!」


伊織「みんな悔しがってた!!」

伊織「でも相手が春香ならしょうがないって、そう言い聞かせてた」

P「……」

伊織「でもね、女って未練がましいから完全に忘れずに、いつもこう考えるの……」

伊織「時間を戻したいと。戻せたら、もっと積極的に動いて今度こそはって……」


伊織「本当に私達って馬鹿だと思うけど、神様は味方してくれたわ」

伊織「あんたが記憶を無くして、まんまと私達を信じて……」

伊織「どう?これが事の真相よ……」

伊織「ね、二人共?」

千早・美希「」コクコク


P「そうか…律子が社長に話すなって言ったのも……」

伊織「あんたの考えで正しいわ……」

P「お前たちは本当にそれで良かったのか?」

P「春香を捨てて、俺を手に入れて、満足できるのか?」

P「悲しんでいる春香を見て、何も思わなかったのか?」

P「お前たちは最低だ……」


P「皮肉だな…春香はいつもお前たちのことを考えていたのに……」

P「お前たちは自分のことしか考えていなかったなんて……」


「俺は765プロをやめる」


千早「プ、プロデューサーだって春香のこと、忘れてたじゃないですか!」

P「……」

千早「私達だって悪いけど、プロデューサーだって……!!」

P「そうだな。今回の件で俺が一番腹が立つのは自分自身だ」


P「思い返せば春香は何も知らずに、俺の暴言や暴力を受けたのに許してくれていた……」

P「そして、追い詰められても俺のことを信じて疑わなかった……」

P「なのに俺は…最後まで春香を信じてやれなかった……」

P「今でも春香との記憶は無いけど、俺は精一杯春香に償いたい!!」


あれから、警察の聴取などがあったが結局その後は何も音沙汰は無かった。

もしかしたら水瀬家がもみ消したのかもしれない。



春香が病院に搬送されてから約三ヶ月。ずっと面会謝絶だったがついに今日面会を許された。

そして今俺は、病院に向かっている。

もちろん春香に会うために。


どうやって顔を会わせようか考えているが、答えは出ない。

それに春香と過ごした記憶はまだ戻っていないから、もしかしたら彼女をまた傷つける可能性もある。

そんな頭の整理が追いつかないで春香の病室についてしまった。

現在、春香は個室に入院しているそうだ。

緊張しながらノックをする。

そして聞き覚えのある優しい声が入室を促してくれた。


ガラッ

P「入るぞ……」

春香「あ、プロデューサーさん!」

P「げ、元気そうだな……」

春香「はい!もうすぐ退院ですよ!退院!」

P「そうか…よかった……」


春香「でも、私、おかしいんです」

春香「なんだか今までずーっと寝てたみたいで……」

P「(そりゃ何ヶ月も寝てたんだからな…)」

春香「2ndライブの後から今までの記憶が無いんですよ!」

P「え…」


P「(あれから3年くらいだぞ…そんなに記憶が……)」

春香「その間のこと聞いても、お母さんもお医者さんも答えてくれないし……」

春香「あ!765プロのみんなに聞こうかな!今日から面会可能だからきっとみんな来てくれますよね!」

春香「伊織なんかすごい花束持ってきてくれそう!なんちゃって」テヘヘ

春香「みんなは元気ですか?」


P「あ、ああ。みんな春香に会いたい会いたいって騒がしいよ……」

春香「そっか!みんなにとっては3年ぶりですもんね!」

春香「私の感覚では、2ndライブの次の日みたいな感じなんですけどね」

春香「みんな変わってるのかなぁ…3年かぁ……」

P「大丈夫!みんなあの日のままだよ……みんながみんなのことを考えてる765プロのままだ………」

春香「ちょっと、プロデューサーさん!なんで泣いてるんですか!」


P「今年は花粉が多くてな……」グスッグスッ


春香「……プロデューサーさん、私、ずっと夢を見てたんです」

P「夢?」

春香「少し恥ずかしい話になるんですけどね」


春香「その……プロデューサーさんとお付き合いする夢なんです」

P「(ドキッ)」

春香「毎日が楽しくて、毎日が嬉しくて……」

春香「子供ができた時は、プロデューサーさんは男らしく『責任は俺が取る!』って結婚の約束をしてくれて……」

春香「とにかく幸せでした」


春香「でも、そんな日々は砂のように消えていって……」

春香「とても悲しい夢だったんですけど、本当に夢でよかったです」

春香「こんなの現実で起きたら私……」

ギュッ

春香「プ、プロデューサーさん!?」


P「春香、俺にお前の空っぽの時間を埋めさせてくれ!」

春香「ふぇ?プロデューサーさん!?プ、プロポーズみたいですよ!?」

P「そう思ってもらって構わない。春香、結婚しよう」

春香「え、えええ!いきなりですか!?ま、まずはお付き合いからとか…」


P「春香!俺とじゃダメか!?」


春香「え、えーと…えーと……」


春香「も、もう!」///


春香「プロデューサーさん!結婚式はいつにしますか?」




おわり




支援してくれた方々、ありがとうございました。

春香って幸薄キャラで最高ですよね。

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