櫛枝「高須君!よくも大河を泣かせたな!」竜児「お、おう?」(208)

通学路

櫛枝「とぼけてもダメだよ!昨日の夜チラッと見ちゃったんだからね!大河が昨日泣きながら電柱蹴ってたのを!」

竜児「え…お、おう…あれは…」

櫛枝「一体なにをしたんだい!?すぐにとっちめてやろうとしたらお巡りさんに捕まっちまってその間に君達は居なくなってて…」

櫛枝「今日だって大河と一緒に登校してないし!言ったよね!?大河を泣かせたら絶対に許さないって…」ギロッ

竜児「お、おう…」

櫛枝「なに?くだらない理由だったらぶっとばすからね…」ギロッ

竜児「お、俺が悪いんじゃねえよ…櫛枝と…」キタムラガ…

櫛枝「私!?なんで!?どうしてだい!?私がなにをしたって言うんだい!」

竜児「お、落ち着けって…櫛枝が俺と大河の事を誤解したからだって」

櫛枝「へ?ご、誤解?な、何が…」

竜児「お、おう…櫛枝は知らないのか?大河が好きなヤツ…」

櫛枝「え?え?た、高須君じゃないの?」

竜児「お、おう…」

櫛枝「ウソ…マジか?聞いた事ないよそんなの!だ、誰なんだい?大河の好きな人って…」

竜児「お、おう…いや、俺の口から言うのもなあ…」

櫛枝「…私の知ってる人かい?」

竜児「お、おう。今日、告白…するみたいだ」

櫛枝「そ、そうなんだ…大河のヤツ…いつの間に」

竜児「く、櫛枝?」

櫛枝「はあ…大河に先こされちゃったか…あーあ、なんだか複雑な気分。娘を嫁にだすってこんな感じなんかねえ…ね?高須君」

竜児「お、おう?いや俺にはわかんねえけど…」

櫛枝「お?そうかい。」

竜児「お、おう」

櫛枝「…はあ、ごめんね高須君。誤解してたよ、君と大河との事」

竜児「い、いや…いいんだ別に…」

櫛枝「はあ…それにしても大河も今日から彼氏持ちかあ…本当に先こされちゃったぜ…」

竜児「…まだうまくいくかはわかんねえと思うけどな」

櫛枝「うん?うまくいくって、大河可愛いもん」

竜児「………」

櫛枝「んん?…あ、そうか。ごめんね高須君も大河の事…」

竜児「お、おう!?い、いや…そんなんじゃ…」

櫛枝「照れない照れない、この櫛枝にはお見通しじゃよ?寂しいんだよね?私もだよ、うんうん」

竜児「だから違うんだって」

櫛枝「ありゃ?また違った?っかしいなー、私こんなに鈍かったかな」

櫛枝「ま、いっか…ねえ、高須君」

竜児「お、おう?」

櫛枝「大河を泣かせたのは私だったのかな?」

竜児「…櫛枝だけじゃねえよ、俺も少しは…責任あるから」

櫛枝「お?…高須君は優しいんだね」ニカ

竜児「い、いや…」

櫛枝「…ねえ、高須君」

竜児「お、おう?」

櫛枝「私に…お仕置きしてくれないかな?…大河を泣かせた罰に」

竜児「お、おう!?」

櫛枝「何でもいいからさ?また同じ事しないように…」

竜児「く、櫛枝…な、何でも?」

櫛枝「うん、なんかひとつきつーいヤツ頼むよ。もう大河を泣かせたくないからさ」

竜児「………」

櫛枝「高須君?」

竜児「…何でもいいのか?本当に?」

櫛枝「おう!男に二言はないぜ!…俺っち女だけどね」

竜児「………」

櫛枝「ほらほら、遠慮なんかしなくていいんだぜ?頼むよ高須君」

竜児「お、おう…急に言われてもな…その…」

櫛枝「んー、なんにも思いつかないかい?なんだったら高須君が何か困ってる事とか聞こうか?」

竜児「え?あ、ああ…それも特には…」

櫛枝「うへ…どうしようか…」

竜児「お、おう…もういいじゃねえんか?そんなに無理しなくても」

櫛枝「ううん、私の気がおさまらないよ、そんなんじゃ。なにか私にしてほしい事ないのかい?」

竜児「…お、おう」

竜児「じゃ、じゃあさ」

櫛枝「おしきた!なんじゃい!何でも聞くぜー!超聞くぜー!」

竜児「きょ、今日の放課後…買い物に付き合ってくれるか?」

櫛枝「お?そんなんでいいの?全然かまわないぜ?そんな事」

竜児「お、おう…すまん」

櫛枝「おっとこのままじゃ遅刻だ、急ごう高須君」

竜児「あ、ああ。そうだな」

教室

ガラッ

竜児「お、おう!?なんだこれ…」

櫛枝「え?…うわー…教室がぐっちゃんぐっちゃんじゃん…って大河…アンタがやったの?」

大河「…みのりん…おはよ」

櫛枝「こらっ!大河!アンタ朝からなに暴れてるんだい!なにがあったか知らないけどさ!ダメだべこんな事しちゃあ!」プンプン

大河「ねえみのりん、聞いて欲しい事があるの」

櫛枝「ん?なんだい」

大河「私は…そこのりゅ…高須君とは付き合ったりしてないから…」

櫛枝「それなら朝、高須君からもう聞いたよ」

大河「え?そ、そうなの…」チラッ

竜児「お、おう」

櫛枝「あ、大河…ちょっと」チョイチョイ

大河「え?何みのりん」

櫛枝「…高須君から聞いたんだ…大河、アンタ好きな人がいるんだって?」ゴニョゴニョ

大河「え!?あ、あのチクリ犬!」ギロッ

竜児「お、おう!?」ゾクッ(な、何を話してるんだ…)

櫛枝「いいからいいから、それよりみのりんは傷ついたよ?アンタが私を差し置いて高須君にそんな事まで相談するなんてさ…」オヨヨ

大河「や、ち、違うよ!みのりんよりりゅ、た、高須君のほうが頼りになるって訳じゃなくてね!えーとね、えーと…」

櫛枝「うぅ…私達の友情なんてそんなもんだったんだね…親友なんていっても口だけだったんだ…」シクシク

大河「み、みのりん!?泣かないで!私はみのりんが一番大事だよ!」ダキッ

櫛枝「おお!大河ー!私もそなたが一番大事だよー!」チュッ チュッ

大河「み、みのりん…くすぐったいよ♪」キャッキャッ

竜児「……おう」

櫛枝「うへへ…」チュッチュッ

大河「ん…もう、みのりんったら」グリグリ

櫛枝「あひゃひゃ♪くすぐったいよ大河♪」キャッキャッ

竜児「……」

櫛枝「うへへ♪…ところで大河」

大河「何?みのりん」

櫛枝「大河の好きな人って誰なんだい?」ゴニョゴニョ

大河「え!?い、言えない言えない!みのりんにも!言えないよ!そんなの…」

櫛枝「ええ?まだ教えてくれないのかい?今日、コクっちゃうんだろ?YOU」

大河「なっ!?」チラッ ギロッ

竜児「ひっ!?」(…お、おっかねえ…)

櫛枝「ほらほら、言っちゃいなよー、大河ってばーみのりんとギャルトークしようぜ?」

大河「み、みのりん」

北村「お?なんだこの有様は!みんな急いで片付けるぞ!もうすぐ恋ヶ窪先生が来るぞ!」

大河「ぴっ!?」ビクッ

櫛枝「…ぴ?」

北村「全く…俺が少し遅れただけでこんなに有様か…」

大河「き、きき、きたむりゃ君!」

北村「お?逢坂か、おはよう。」

大河「お、おお、おはYO!そ、その…あの…」

北村「ん?なんだ?俺に話があるのか?」

大河「あ、あの……」ゴニョゴニョ

北村「…ふむ、わかった。また後でな逢坂。必ずいくから、今はここを早く片付けようじゃないか」

大河「う、うん…」

櫛枝「…なんと」

櫛枝「…高須君、高須君」

竜児「お、おう?」

櫛枝「私わかっちゃったよ…つうかなんで今まで気づかなかったんだろ…大河の好きな人…」

竜児「ま、まあな。わかりやすいよな…アイツ」

櫛枝「…はー、そっか…うん、いいと思うな。北村君なら」

竜児「え?」

櫛枝「高須君はどう思うのかな?大河と…北村君」

竜児「……いいんじゃねえか」

櫛枝「だよね?うん、私は大河を応援するよ。高須君もだよね?」

竜児「おう」

櫛枝「本当かい?じゃあ今日から私と高須君は仲間だね、一緒に大河の事応援してやろうぜ!」

竜児「おう…ってだから今日告白するって言ってたんだって」

櫛枝「ありゃ?そうだった、何言ってんだろ私」

竜児「…後で見に行くか?…その…アイツすげえドジだし…自滅しそうでほっとけねえっつうか…」

櫛枝「いやいや、それは流石にヤボってもんですよ高須君」

竜児「そ、そう…だな。やめとくか…」

櫛枝「うん」

放課後 トイレ

竜児「おう…」ジョボボボ

竜児「…ふう」ピッピッ

竜児「ふう、スッキリした」ジー←チャックをしめる音

竜児「……」

竜児「さてと、櫛枝との待ち合せの場所に行くか…」サッ

竜児「…おう?臭いな、窓開けといてやるか」ガラッ

『わ、私!北村君のことが…』

竜児「え!?あ、逢坂!?…それにあの木の影の所…櫛枝か…」

大河「わ、私は北村君のことが…」

大河「す、すすす、好き…なの…」

北村「…好き…か、そうか高須との事は誤解だったんだな。すまん、俺とした事が」

大河「で、でもね!?た、高須君の事が…」

櫛枝「大河ー!よく言えたね!アンタ凄いよ!」ガバッ

大河「み、みのりん!?え!?な、なんでここに…」ビクッ

櫛枝「みのりんはいつでも大河の事を見てるぜー!んんー…アンタ本当に成長したよ!本当に告っちゃうなんてさ!感動した!」オヨヨ

大河「み、みのりんってば…」

北村「……」

櫛枝「HEY!Mrキタムーラ!返事は!?せっかく大河が勇気を出して言ったんだ!つまんねえ言葉で答えやがっだら只じゃおかねえべ!」

北村「あ、ああ……そうだな、逢坂」

大河「う、うん」

北村「…正直に言うが…俺には他に好きな人がいるんだ。だから逢坂とは付き合えない。すまん」

大河「え…そ、そう…」グスッ

櫛枝「き、北村君!裏切ったなあ!よくも大河を!」

北村「すまんな櫛枝、俺は嘘は嫌いなんだ。本当にすまん」

櫛枝「ぐぬぬ…」

大河「…いいよ…みのりん、私なら平気だから…」

櫛枝「…大河」ギュッ

北村「逢坂、覚えてるか?一年前に俺がお前に告白したこと」

大河「う、うん…」

櫛枝「んん?」

北村「一年前とは逆になってしまったがな、今度こそ俺達きっといい友達になれると思う」

大河「え…と、友達…」

北村「ああ、友達だ」

大河「……」

櫛枝「……」

竜児「……」

北村「じゃあな、逢坂に櫛枝。また明日」

大河「…うん、また明日」

櫛枝「…大河」ギュッ

大河「…はあ、うまくいかないねえ、みのりん」

櫛枝「……」ギュッ

大河「一年前は私から北村君をふったんだよ…ちゃんとあの時…北村君の事考えておけば…うまくいったのかな…」グスッ

櫛枝「大河…今は泣いていいよ、ほら、みのりんの胸の中でおもいっきり泣きな…」グスッ

大河「…うぅ…うぅ…」グスッ

竜児「……」

帰り道

大河「……」

櫛枝「落ち着いた?」

大河「うん、もう平気。ごめんねみのりん。今日部活あったんじゃ…」

櫛枝「え?…いや、部活はねえけど…何か忘れてるような…」

竜児「……」ヌっ

櫛枝「おわっ!?…って高須君かあ、ビックリ…あ」

大河「…何よアンタ」

竜児「…別に」

櫛枝「ご、ごめん!高須君!完璧に忘れてたよ!悪気はなかったんだよ、あの…」

竜児「おう、俺も聞いてたから」

大河「なっ!?あ、アンタ!」

竜児「わざとじゃねえって、お前が男子トイレの下で告白なんかするからだ」

大河「~~~~~っ!」

櫛枝「…あはは…まあ、私なんか途中で乱入しちまっちゃったしね」

竜児「櫛枝、買い物付き合ってくれるか?」

櫛枝「え…い、いやでも私は大河の事が…」

竜児「お前も来いよ、また美味いもんつくってやるから」

大河「え…も、もういいって…もういい…アンタは私の犬なんかじゃ…」

竜児「いいんだって、ほっとけねえんだよお前の事…なあ櫛枝?」

櫛枝「え?」

竜児「俺と櫛枝は仲間だからな」

櫛枝「…高須君…おう!そうだぜ!なんだいなんだい大河!まだ北村君は誰かと付き合ってる訳じゃないんだしさ、諦めるのは速いよ」

大河「…みのりん」

櫛枝「ほら、私と高須君は大河を応援するよ?だからアンタも諦めちゃダメ!ね?」

大河「みのりん…」チラッ

竜児「おう」

大河「…ふふ…ありがとう…みのりん」ギュッ

櫛枝「お礼なんかいいよ、大河」ギュッ

竜児「お、おう?お、俺は?俺には何も言ってくれねえのか?」

大河「…うるさい、バカ犬」

竜児「な、大河!てめえ!」

大河「…ふふ♪アンタにも一応言っとくわ…ありがとう竜児」ニコ

竜児「おう」

大河って名前にろくな奴はいないなやはり

スーパー

大河「私はここで待ってるからいいよ」

櫛枝「お?そうかい?んじゃ行こうか高須君。荷物持ちは任せてくれたまえ」

竜児「い、いやそれは流石になあ、櫛枝はそこの卵を一緒に買ってくれるか?一人2パックまでなんだ」

櫛枝「んん?買い物の理由ってそれかい?」

竜児「お、おう。まあな」

櫛枝「ぷっ♪高須君て面白いね」

竜児「お、おう…そ、そうか?」

櫛枝「うん、なんだか主婦って感じがするよ」

竜児「お、おう…そうかもしれねえな…俺が家の事ほとんどやってるから」

櫛枝「お?そうなんだ。エライねー立派だねー」

竜児「そ、そうか…」

櫛枝「うん、素敵だと思うよ?高須君のお嫁さんになる人は幸せだね♪」

竜児「あ!?あ、あが………」

櫛枝「お?高須君?どしたん?」

竜児「い、いや、なんでもねえ…」

┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / /
  _ノ   _ノ   _ノ ヽ/|    ノ    ノ       。。

       /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl  
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄

  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ
 /    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ

櫛枝「今日はなに作るんだい?豚肉が安いみたいだよ?」

竜児「え?…なんだよくわかったな。櫛枝もよく買い物とかするのか?」

櫛枝「まあね、部活帰りによくパシられてっからさ、大体の値段はわかるよ」

竜児「へえ…りょ、料理とかするのか?」

櫛枝「そうだね、弟がいたからさ。たまに弁当とか作ってやったしほどほどには出来るぜ?」

竜児「へ、へえ…」

櫛枝「で?どうするの?俺っち的には揚げ物かなあ」

竜児「お、おう。櫛枝は揚げ物が好きなのか?」

櫛枝「おう♪やべっ!?なんかお腹空いてきたな…今日親帰ってくるの遅いんだよな…私もなんか買って帰ろうかな」

竜児「く、櫛枝もウチ…来るか?」

櫛枝「え?」

竜児「め、飯食ってくか?」

櫛枝「た、高須君の家にかい?」

竜児「た、大河も来るし!お、お前もどうかなって…」

櫛枝「え…うーん…」

櫛枝「…ってた、大河!?大河と一緒にご飯食べてるの!?高須君の家で!?」

竜児「お、おう」

櫛枝「え?そ、それはその…」

竜児「いや、ちゃんとウチの母親も一緒だからな?櫛枝が想像するような事はないから…」

櫛枝「え!?母親公認なのかい!?」

竜児「…まだ誤解してるな」

櫛枝「ありゃ!?本当だね…なんでかな?高須君と大河の事すぐそういう風に考えちゃうや」

竜児「いや俺に聞かれてもな…」

櫛枝「そだね」

櫛枝「…っと今日バイトあったんだった!ごめん、行けないよ」

竜児「え…そ、そうか。しょうがねえなバイトじゃ」

櫛枝「ごめんね、また誘ってよ」

竜児「お、おう?いいのか」

櫛枝「そのかわり大河も一緒だよ?高須君は良い奴とは思うけどやっぱ男の子の家に一人で行くのは流石にね」

竜児「お、おう…わかった」

櫛枝「お?なにこいつ調子に乗ってんなお前なんかそんな目で見てねえよって顔してるぜ高須君よー」

竜児「み、見てねえよ!お、俺は…」

櫛枝「わっ!?じょ、冗談でした。…ご、ごめんなさい」

竜児「い、いや…俺の方こそ…怒鳴ってすまん」

櫛枝「う、うん…ビックリしたよ…高須君て絶対怒らない人だと思ってた…」

竜児「お、おう…そうか」

櫛枝「ご、ごめんね」

竜児「ああ…もういいじゃねえか、それよりまた今度さ、誘ってもいいのか?」

櫛枝「うん、もちもち」

竜児「じゃ、じゃあ次こそ来てくれよな」

櫛枝「うん」

大河「みのりん、遅かったね。竜児にセクハラでもされたの?」

竜児「お前なあ…俺がそんな事する訳ねえじゃねえか…」

大河「どうだか?年中発情してるようなエロ犬だもん」

竜児「お、おいおい!櫛枝の前で変な事言うなって…」

櫛枝「…怪しい…お主たちやはり…」キュピーン

大河「冗談だよ♪みーのりーん♪」ダキッ

櫛枝「おーよしよし!はいはい、もうわかってるよ♪」ギュっ

竜児「…はあ」

櫛枝「じゃあね大河、高須君。俺っちこれからバイトぜよ。ここでお別れだ」

大河「うん、バイバイみのりん」

竜児「おう、また明日な」

櫛枝「さらばじゃ!ふぁっふぁっふぁっ!アデュー」タタタ

竜児「……」

大河「…ふう、それで?アンタの方はみのりんとの仲少しは進展したの?」

竜児「え?えへへ…まあな…ふふふ…」ニヤニヤ

大河「…うわ…なんて凶悪な…キモ…」

竜児「おい!?聞こえてるぞ」

大河「ふふん、今日はごちそうヨロシクね竜児」

竜児「おう、まあ…あれだ、元気出せよな。俺も櫛枝も応援するし」

大河「そんなに心配しなくても大丈夫だよ…でもありがとね…竜児」

竜児「おう」

季節は流れ文化祭最終日

北村「逢坂、一緒に踊ってくれないか?」

大河「北村君…勿論いいよ」

北村「逢坂は本当にいい笑顔で笑うようになったな…文化祭が終わったあとに話があるんだ。聞いてもらえるか?」

大河「え?…うん」コクリ

櫛枝「やったね高須君、大河達うまく行きそうじゃないですかあ」ゴニョゴニョ

竜児「おう、そうだな。思えば長い道のりだったな」ゴニョゴニョ

櫛枝「ホントだね、やっぱり夏休みのアレが効いたね」ゴニョゴニョ

竜児「おう、しかしよく思いついたなあんな作戦。やっぱ櫛枝は大河の事がよくわかってるな」ゴニョゴニョ

櫛枝「いやいや、高須君もうまく北村君を誘い出してくれたからね。それも大きいよ」ゴニョゴニョ

竜児「それでも一番はやっぱ大河だな」ゴニョゴニョ

櫛枝「うん、私、大河があんな事するなんて夢にも思わなかったよ。いやあナメてたね、大河を舐めまくってたよ」ゴニョゴニョ

竜児「おう、俺もだ」ゴニョゴニョ

櫛枝「もう大河は本当に大丈夫だよ…お父さんの問題もうまく解決したしね…」

竜児「おう、そうだな」

櫛枝「……」ポロッ

竜児「え?く、櫛枝…」

櫛枝「あれ?私なんで泣いてるのかな…あれ?あれ?」ポロポロ

竜児「…あれだよ、娘を嫁に出す気持ちだろ」

櫛枝「え…うへへ…そうだね…」

竜児「ああ、今の俺も…わかる気がする…親父なんかいねえけど」ポロッ

櫛枝「……高須君」ポロポロ

竜児「はは…笑って送ってやろうぜ…櫛枝」ニコっ

櫛枝「…うん」ニコッ

帰り道

竜児「櫛枝、送っていくよ」

櫛枝「ん?そうかい?じゃあお願いしようかな」

竜児「おう」

櫛枝「はあ…今度こそ完璧に大河において行かれちゃったなー」

竜児「…く、櫛枝は彼氏とかほ、欲しいのか?」

櫛枝「え?うーん、そういう訳じゃないんだけどね…ただ大河はちゃんと自分のやりたかった事を一応叶えたじゃん?私達の助けも少しはあったけど」

竜児「ああ、まあな」

櫛枝「私はね、まだ全然なんだよ」

竜児「全然て…櫛枝はなにがしたいんだ?」

櫛枝「私には夢があってさ、ソフトで全日本に入るって夢がね。オリンピックからなくなっちゃったけどそれは今も変わってないんだ」

竜児「へえ…」

櫛枝「やっぱさこう言うこと誰かに話すのってその…恥ずかしいからさ誰にも言わなかったけど」

竜児「俺には言ってくれたのか」

櫛枝「うん…高須君は特別だから」

竜児「え…そ、それって…」

櫛枝「高須君は仲間だからね、何でも言えるよ」ニコッ

竜児「……え…」

櫛枝「高須君?」

竜児「…何でも…他になにか隠してることとか…ねえのか?」

櫛枝「え?…あ、私がバイトに行ってるのはね…」

竜児「それじゃねえ」

櫛枝「え?…あ、あと私の弟の名前は…」

竜児「違う!!」

櫛枝「え!?」ビクッ

竜児「なあ!他になにかあるんじゃねえのか!?俺に言いたい事とか!」ガシッ

櫛枝「た、高須君…」

竜児「櫛枝!言ってくれよ!なにかあるだろ!?」グッ

櫛枝「た、高須君……怖いよぅ…」ビクビク 

竜児「……あ」パッ

竜児「…わ、悪い…本当にすまん」

櫛枝「う、うん…」

竜児「………」

櫛枝「ね、ねえ高須君?」

櫛枝「高須君は私に何か聞きたい事があるのかい?言ってよ、ちゃんと聞くからさ…」

竜児「…いや、もういい」

櫛枝「え?」

竜児「悪い、櫛枝。俺先に帰るな、泰子に飯作ってやんねえと」タタタ

櫛枝「た、高須君?ま、待ってよ


竜児「……」タタタ

櫛枝「………何で?」

翌日

大河「みーのりーん♪」ギュッ

櫛枝「お!おはよう大河!」ギュッ

大河「みのりん、今までどうもありがとう。おかげさまで北村君と付き合う事が出来ました。ホントにホントにホントにありがとね♪」

櫛枝「えへへ♪私だけじゃねえよ、高須君も…あれ?高須君は?」

大河「知らない、今日は迎えに来なかったし」

櫛枝「へ?なんだろ…」

大河「ごめんねみのりん、私早く北村君に会いたいから先に行くね?」

櫛枝「あ、うん。わかったよ…」

大河「うん」タタタ

櫛枝「………」

高須の家

竜児「……」

竜児「…くそっ…なんで今日も学校あるんだよ…全然そんな気分じゃねえ…」ゴロゴロ

竜児「まだ何も言ってねえのに…何なんだ…この…人生最悪の気分は…」

竜児「…サボっちまうか…いやダメだ…ああー!くそっ!くそっ!」ヌギヌギ

竜児「こんな気分でも学校に行こうとする自分がもっと嫌いだ…」ヌギヌギ

ピンポーン

竜児「おう?大河か?ちょっとくらい待たせてやれ」ヌギヌギ

ーーー

櫛枝「…でないなあ…お?空いてる」ガチャ

竜児「おう?」←パンツ一丁

櫛枝「え!?あ、あれ!?」

竜児「く、櫛枝!?……あ」ビンビン

櫛枝「………oh…」バタン

竜児「く、櫛枝!?…って制服!制服!」

インコ「い、い、い、インポッ!」

竜児「おう…インポだったら良かったな」

ーーー
パチッ

櫛枝「…う、うーん…あれ?ここはだれ?私はどこ?」

竜児「おう?起きたか、お前は櫛枝実乃梨でここは俺の家だ」

櫛枝「…私は櫛枝…そう櫛枝実乃梨、通称みのりん…それでお前はだれだ?」

竜児「お、おい…本気か?」

櫛枝「…冗談だ」

竜児「お、脅かすなよ…変な倒れ方したから心配したんだぞ」

櫛枝「あれ?私なんで倒れたんだっけ?」

竜児「いや、思い出さなくていいから…むしろ忘れてくれ…」

櫛枝「うーんそうかな?」

櫛枝「…って今何時かね高須君!」

竜児「おう?ああ、もう完全に遅刻だからな、ゆっくりしろって」

櫛枝「ありゃま。高須君を迎えに来たはずなのになんで…うーん」

竜児「い、いやだから思い出さなくていいって」

櫛枝「そっか、じゃあいいや…昨日の事も?」

竜児「え?」

櫛枝「昨日の帰り道、高須君が怒った事だよ。ずっと考えたんだけど…全然わからなくて」

竜児「……ああ、もういいよ」

櫛枝「…そう」

泰子「竜ちゃ~~ん、やっちゃんもう仕事行くよ~?竜ちゃんも学校行かないとダメでガンスよ?」

竜児「おう、櫛枝行くか?」

櫛枝「うん、もう平気っす。ごめんよ高須君ずっと皆勤賞だったんじゃない?私のせいで」

竜児「いいんだって、俺を櫛枝を置いていくような白状なやつにするなって」

櫛枝「おおう…なんだか臭いますなあ…」

竜児「…はあ」

通学路

竜児「…櫛枝」

櫛枝「うん?なにかね?」

竜児「…櫛枝は…好きな奴とかいないのか?その気になってる奴でもいいけど」

櫛枝「気になる奴はいるよ」

竜児「え…」

櫛枝「聞きたい?高須君には全部言うよ?」

竜児「お、おう…」

櫛枝「私が気になる奴ね」

竜児「…おう」

櫛枝「あーみんだよ」

竜児「……はあ」

櫛枝「え?な、なんで?なんでそこでため息つくのさ?」

竜児「おう…そういう意味じゃなくてだな?あー、異性で好きな奴はいないのか?」

櫛枝「……」

竜児「櫛枝?」

櫛枝「…いない…よ」

竜児「お、おう…やっばそうか…」

櫛枝「…高須君は?」

竜児「…え?」

櫛枝「高須君はいるの?…好きな人」

竜児「……いる…よ」

櫛枝「…そっか…私の知ってる人かな?」

竜児「…ああ、よく知ってる」

櫛枝「…そっか…言えない?…その人の名前…」

竜児「…櫛枝には言えねえ」

櫛枝「……そっか…」

竜児「……」

櫛枝「…うまくいきそう?」

竜児「……どうだろうな」

櫛枝「……手伝おうか?大河の時みたいに」

竜児「……いや、いい」

櫛枝「……」

櫛枝「……そっか」

竜児「……おう…」

櫛枝「…なあ、高須君」

竜児「…なんだ?」

櫛枝「…あのさーその人ってもしかして…」

竜児「……」

櫛枝「…うんにゃ、やっぱいいや、また誤解しちゃったら嫌だしね」

竜児「……またお仕置きだもんな」

櫛枝「お?今度はきつーいの頼むよ?高須君のお仕置きはいつも軽いもんな」

竜児「…ああ、考えとく」

櫛枝「うへへ…もう誤解できないね?」

竜児「…おう、そうだな」

櫛枝「…うへへ…」

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  |   /  / |_|/|/|/|/|    祭りだ!急げ!
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生徒会長選挙後

大河「ねえ、竜児。アンタみのりんとどうなの?」

竜児「おう?別に…いつもと変わりねえけど」

大河「グズっ!いつもと変わりないから聞いてんのよ!いつまでグズグズしてんのよ!」

竜児「…お前はどうなんだよ」

大河「は?何が?」

竜児「…お前だって北村君とはうまくいってんのか?狩野先輩がアメリカに行った時…アイツめちゃくちゃ落ち込んでたじゃねえか」

大河「変な心配しなくていいわよ、しょうがないよ昔あれだけ好きだったんだもん」

竜児「…お前…変わったなあ」

大河「ん?そう?」

竜児「いや…イヤミのつもりで言ったんだけどな、軽く流されるとは思わねえよ」

大河「きゃ~きゃっきゃっ♪あいにく私と北村君はラブラブなの!竜児も男ならみのりんに告白しなさいよ」

竜児「おう…今はなあ…無理だって」

大河「は?どうして?」

竜児「え?無理だって、櫛枝は全然俺の事そんな風に見てねえよ」

大河「…アンタって…ほんとにグズ犬ね…遺憾だわ」

竜児「…かもなあ…」ハア

大河「ねえ、ホントにこれっぽっちもみのりんはアンタの事…好きじゃないと思ってる?」

竜児「え?…いや…その思い上がりかもしれねえけど…実は櫛枝の方も俺の事…想ってくれてると思ってた」

大河「た?過去形なの?なんで?」

竜児「まあな、色々あったんだ。触れてくれるなよ」

大河「…ふーん」

竜児「お前はお前で北村とうまくやれって、俺は俺でちゃんとやるから」

大河「…ちゃんとって…何か考えてるの?」

竜児「え?あ、ああ…考えてるぞ!今は秘密だけどな!」

大河「…はあ…しょうがないわね、ここはエンジェル大河様が人肌脱いであげるわよ」

竜児「え!?よ、よせ!お前はもう少し自分のドジっぷりを認めろってお前が絡むとよけい壊れるだろ!?」

大河「だから何?今のままの関係なんて壊しちゃえばいいじゃない」

竜児「お、おう?」

大河「今のみのりんと竜児の関係ってどこかズレてる。歯車が噛み合ってないみたい。求める答えは同じなのに」

竜児「お、おう?何の事だ?」

櫛枝「ウェッヘッヘッヘー」
竜児「お、おう」

大河「アンタは本当にずっとこのままでいいの?ねえ、みのりんが好きなんでしょ?」

竜児「お、おう…」

大河「だったらもう壊しちゃってそれでもう一回やり直せばいいじゃない。大丈夫、私はアンタの見方だから、みのりんも」

竜児「…壊せってどうするんだよ…まさかずっと櫛枝を無視しろとか言うんじゃねえだろうな…」

大河「簡単な事よ、もう告白しなさいって言ってるの。もうじきクリスマスだし…そうだイブの日にすればいい!その日なら少しくらいはアンタの顔もイケメンに見えるかも!」

竜児「…お、お前なあ…人の顔をなんだと思ってるんだ…」

櫛枝「日本プロ野球の最多本塁打を誇るのは?」

高須「お、王?」

櫛枝「おー、正解!」

大河「うるさいブサイク。いいからあとはエンジェル大河にまかせなさい!」

竜児「お、おい!?…マジで壊れたらどうしてくれるんだよ」

大河「大丈夫、アンタなら直せる。竜児とみのりんなら」

竜児「…直せる…か?」

大河「そうよ」

竜児「…なあ、その根拠のない自信はどっからくるんだよ」

大河「私はみのりんと竜児を信じてるからよ、そう思わせるほどアンタ達には助けてもらったから」

竜児「……」

竜児「……わかった、俺もお前の言う事…信じるよ」

大河「ふふ♪決まりね」ニコッ

グラウンド

櫛枝「………」

後輩「櫛枝センパイ!次、櫛枝センパイの打順すよ!」

櫛枝「え?ご、ごめん。ボーッとしてた…」

後輩「珍しいっすね、センパイが練習中に…彼氏さんとケンカでもしたんすか?」

櫛枝「うえい!?い、いねえってそんなの」

後輩「えー?マジっすか?てっきりウチらは…」

櫛枝「え?」

後輩「いや、なんでも無いッス!」

櫛枝「む?なんだよー気になるじゃねえかー言っちまいなよー」グリグリ

後輩「いたた…い、いやあウチらはあの福男レースの人がセンパイの彼氏さんかと思ってて」

櫛枝「……」

櫛枝「…違うよ」

後輩「そうみたいっすね、すんません。誤解して」

櫛枝「ううん、別にいいべ。…さっ、わたくしめの出番ですな!かっとばすぜー!」

後輩「へい、ピッチャービビってるーへいへいへい♪」

櫛枝(私も誤解しちゃダメだね…今は…ソフトに集中しないと)

ピッチャー「びゅん!」

櫛枝(…浮ついた気持ちも…かっとばす!)グッ

カキーン ボテボテ

後輩「…あらードンマイドンマイ♪」

櫛枝「……」

櫛枝「…うへへ…全然ダメだ…」

教室

竜児「いいのか?大河、俺もクリスマスパーティーの準備委員に入らなくて」

大河「いいの、みのりんもやらないって言ってるし。あとはばかちーと北村君もいるから、アンタはみのりんを絶対にパーティーに誘うこと。いい?」

竜児「おう、わかった」

北村「なあ、逢坂そこのテープ取ってくれないか?」

大河「はい北村君…おわっ!?」ツルッ

竜児「お、おう!?あぶ…」

北村「逢坂!」ダキッ

大河「あ、ありがとう…北村君・」

北村「何を言ってるんだ?愛する人を守る事は当然じゃないか。ハッハッハ」

大河「きたむりゃきゅん・」キュンキュン

竜児「お、おう…」

亜美「あーうっぜ…うっぜ」イラ

大河「お?ばかちー、いたんだ。全然気づかなかった」

亜美「はあ?このちびトラが!この私に気づかなかったって一体どんな神経してんのよ!アンタに言われたら亜美ちゃんすっげえ傷付くんですけど」

大河「いいからほら、ばかちーも休んでないでちゃっちゃっとやんなよ。そんなんじゃいつまでたっても終わらないじゃん」

亜美「私が組み立てた所をあんたが次々破壊してんじゃねえか!あんたこそ何もするなっての!」

大河「なに?今日はえらく絡んでくるじゃない、クリスマスは良い子でいようと思ったけどやめた!かかってこいや!おらー!」

亜美「上等じゃねえか!おらー!」

大河「うりうりー」ググッ

亜美「このー」ググッ

竜児「……川嶋の奴も…すっかりクラスに馴染んでんな…」クスッ

竜児「そうだな…皆、楽しんでるんだ…俺も…楽しまねえとな」

北村「そうだぞ、高須。お前が楽しまなくて櫛枝も楽しんでくれると思っているのか?」

竜児「お?北村…」

北村「後はお前達だけなんだ、ほれ行ってこい。櫛枝ならさっきそこの体育館の裏に行ったぞ」

竜児「ああ、行ってくる」

北村「おう、頑張れ高須!」

春田「たかっちゃーん頑張れよー」

能登「お前達見てていい加減ハラハラするんだって」

木原「私はどうでもいいけどね」

香椎「ちょっと麻耶ってば、空気読みなって」

竜児「皆!ありがとう!」タタタ

竜児「俺はもう迷わねえ!」タタタ

竜児「そうだ!こんなに頑張ってきたんだ!きっと上手くいく!報われる!」タタタ

竜児「待ってろ櫛枝!お前がこっちに来ないなら!こっちから行ってやる!」タタタ

竜児「俺は櫛枝が好きなんだ!この気持ちはもう止まらない!」タタタ

竜児「うおおおぉぉぉぉ!」タタタ

ガラッ

櫛枝「え?た、高須君?」

竜児「櫛枝!俺はお前の事が!…」

end

もうダメ寝ます。支援ありがとうございました。

櫛枝「え?…た、高須君…?」グスッ 

竜児「って…お前…泣いてんのか…?」

櫛枝「あっ…へへ…嫌な所見られちゃった…ごめん、ちょっと待ってて…」フキフキ

竜児「あ…おう、わかった…」

竜児(げ…やべぇ…勢いよく来ちまったけど…急に素にもどっちまった…)

櫛枝「…うん、もういいよ。ごめん」

竜児「お、おう…」

櫛枝「それで私に何か用かな?」

竜児「え?あ、いや、その…」

櫛枝「ん?」

ふむ

竜児「な、なんで泣いてたんだ?何かあったのか?」

櫛枝「…うん、実は最近ソフトの方が上手くいってなくてさ…」

櫛枝「さっきも信じられないくらいものすっげえエラーぶっこいちまって…コーチにもう帰れって言われたゃったんだよね…」

竜児「そ、そうか…」

櫛枝「うん…」グスッ

竜児「く、櫛枝!?」

櫛枝「ご、ごめん…」フキフキ

竜児(…ダメだ…告白どころじゃねえなこりゃ…)

櫛枝「はあ…こんなんじゃ後輩に示しもつかないしさ、さすがの私も落ち込むってもんですよ…」

竜児「そ、そうか…原因はわかんねえのか?その…どっか体の調子が悪いとかよ」

櫛枝「…うん、心当たりは…あるよ」

櫛枝「…あのさー高須君」

櫛枝「高須君にどうしても聞きたい事があるんだ…」

竜児「なんだ?なんでも言えって」

櫛枝「答えてくれるかな?」

竜児「ああ」

櫛枝「実はさ…心当たりって君の事だよ」

竜児「……」

櫛枝「高須君が好きな人が気になって…もう本当に誤解したくないんだ…」

櫛枝「高須君に好きな人がいるのは知ってる…でもさ…その…」

竜児「……」

櫛枝「…私も高須君を…好きになってもいいかな…?」グスッ

竜児「…櫛枝」

櫛枝「ごめん…ものすごいずるい事言ってるよね私…高須君…優しいからさ…傲慢なんだって事もわかってるけど…」

竜児「……」

櫛枝「…ずっとこのままじゃ嫌なんだよ…」グスッ

竜児「…櫛枝」ギュッ

櫛枝「た、高須君!?」

竜児「はぁ…お仕置きだ」

櫛枝「え?お仕置き?な、なんで?」

竜児「また誤解してるから」ギュッ

櫛枝「え…そ、それって…どういう…」

竜児「いいから…」クイ

櫛枝「あ…」

竜児「……」チュッ

櫛枝「……」

竜児「…ど、どうだ…これで…わかったか?」

櫛枝「…ウソ…私…高須君とキスしちゃったよ…え?あ、なんだ夢か…」

竜児「夢じゃねえよ、俺の好きなヤツはお前だよ。櫛枝」

櫛枝「…高須君」ギュッ

竜児「おう」

櫛枝「高須君、高須君」ギュッ

竜児「いるよ、夢じゃねえだろ」

櫛枝「うん…高須君」ギュッ

竜児「おう」ギュッ

大河「うぷぷ…みのりんも竜児も良かったね」

北村「ああ、本当に良かった」

亜美「…ったく、中学生でもすぐにもっとうまくやるっての。アホくさ」

大河「ばかちーったらすねてんじゃないわよ。自分だけ彼氏がいないからってキャッキャッ♪」

亜美「はあ?亜美ちゃんはすっげえ可愛いからーもっとカッコいい男見つけるし、このスレ見てるイケメンとか」

大河「うぷぷ…負け惜しみもそこまでいけば大したもんね、褒めてやろう膝まずくがいい!」

亜美「きいいいいい!ムカつくムカつく!」ガバッ

大河「わっ!?お、押さないでよばかちー…あう」バタッ

櫛枝「え?た、大河…皆も…」

竜児「お、お前達の、覗いてたのか!?」

北村「うむ、いい告白だったぞ高須!」

春田「いいなーたかっちゃん。俺っちもなんかチューしたくなってきたよ、能登っち一緒にやろうぜえ」チュッ

能登「な!?やめろって春田!気色悪い…」オエ

木原「私はホントにどうでもよかったんだけどね、まあ良かったじゃん高須君、櫛枝」

香椎「うん、良かったね♪」

櫛枝「あ、あう、あう…」

竜児「へ、へへへ…ありがとな」ポッ

櫛枝「た、高須君!逃げよう!」ガシッ

竜児「お、おう?な、なんで…」

櫛枝「は、恥ずかしいからだよ!いいから行くよ!」グイッ

竜児「お、おおう!?わ、わかった」タタタ

大河「じゃあねみのりん、今日のパーティーで待っているよー」

櫛枝「う、うん!行くよ」タタタ

竜児「え?ほ、ホントか?」タタタ

櫛枝「うん…あ、それとも二人っきりの方が高須君は良かったかい?」ポッ

竜児「お、おう!?それはちょっと…」ポッ

櫛枝「だ、だよね!エヘヘ…」タタタ

竜児「だ、だよな!はは」

ーーー

竜児「じゃ、じゃあな。迎えに行くから」

櫛枝「う、うん。待ってるよ高須君」

竜児「おう」

櫛枝「……」グイッ

竜児「おう?」

チュッ

竜児「ん!?」

櫛枝「エヘヘ…ま、またね。高須君」タタタ

竜児「…へへ…」

end

しんのすけ「お、おう?」

ダラダラつづけてすんませんでした。支援ありがとうございました。

大河
櫛枝 「日本の未来は」
亜美

高須「おうおうおうおう!」

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