冬馬「何ニヤついてんだ? マネージャー」 三条馬「え?」 (19)

冬馬「……」

三条馬「~♪」ニコニコ

冬馬「……なぁ」

三条馬「ん?」

冬馬「何ニヤついてんだ? マネージャー」

三条馬「え? ニヤついてる?」

翔太(ニヤついてたよ)

北斗(ニヤついてたね)

※このSSでは、Jupiterとプロジェクトフェアリーが両方とも961プロに所属しています。それでも良い方のみ、どうぞ

冬馬(あのマネージャーが、ケータイの画面を見てニヤニヤしてる……)

冬馬(怪しい)

三条馬「ニヤついてるって言われると、なんかアレね。不抜けてるみたいで」

北斗「何か良いことでも?」

三条馬「まあ、そんなところね」

北斗「まさかデートの誘いとか……」

翔太(そんな、北斗くんじゃあるまいし……)

三条馬「まあ、あながち間違いじゃないかも」

三人「!?」

三条馬「まあ、でも普通に営業関連の話よ?」

冬馬(デートで間違ってなくて、でも営業? 訳分かんねぇ……)

北斗「お相手は誰なんですか?」

翔太(グイグイいくね北斗くん!)

三条馬「え? 765のプロデューサーさんよ」

三人「「「765のプロデューサー!?」」」

三条馬「うん。似たような職場だから、面白い話が聞けて楽しかったわぁー」

翔太「楽しかった、って……前にも話したことあるの?」

三条馬「もちろん。この間のオフの日なんかは、大きめのショッピングモールで一緒に買い物しちゃった」

冬馬(な、なんだってー!?)

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冬馬「ということがあったんだが」ポリポリ

美希「へぇ、あのサンジョーマって人も中々やるの」モグモグ

貴音「しかし、765のプロデューサーと、ですか」パリパリ

響「……社長に知れたら危なくないのか? あ、そっちのハッピーターン取って」

冬馬「ほらよ。で、ちょっと探り入れようかと思ってな」

美希「ミキは心配ないと思うけどな。社長、ミキが時々765の事務所に遊びに行っても怒らないし」

冬馬「遊びに行ってるのか」

貴音「あそこは快適な場所です、特に、こたつが」

冬馬「アンタも行ってるのか」

冬馬「……でだ、探りを入れようかと思ってるんだが、実は765のプロデューサーって会ったことないんだよ」

響「へぇー、意外だな。Jupiterくらい活動してたら、どっかで会ってると思ってたぞ」

冬馬「竜宮小町とはよく会うんだけどな、あそこのプロデューサーはうちのマネージャーと仲良いわけじゃないし」

美希「律子のことだから、「961プロとは馴れ合いません!」とか言いそうなの」

冬馬「とりあえず、もう一人プロデューサーが居るのは知ってるんだが、そいつのことは全然知らないからな」

冬馬「だから、ちょっと特徴でも聞こうかと思ってきたんだ。星井とかなら良く知ってるだろ?」

美希「んー、でもミキが移籍する直前に来た人だから、ミキが知ってるのも外見とかだよ?」

冬馬「とにかく、なんでも良いから教えてくれよ」

冬馬(ここで情報を集めて、そいつを社長からなるべく遠ざけておこう……)

貴音(とでも思っているのでしょうか)

響「そうだ、あのプロデューサー大きいぞ。貴音より少し背が高いな」

冬馬「俺と同じくらいか?」

響「多分そのくらい」

冬馬「……って、言うほどデカいか? あ、そうか、我那覇が小さいからか」

響「なっ!? うがー! 言ったなこいつ! そんな奴に飲ませるメロンソーダはないぞ!」

冬馬「それ俺が買ってきたやつだからな!?」

美希「でも小さいよね、プロデューサー」

冬馬「?」

美希「多分千早さんと同じくらいだと思うな」

冬馬「え? 誰の話してるんだ?」

美希「765のプロデューサーの話だよ?」

冬馬「え?」

冬馬(如月……って、せいぜい160ちょいだろ? それが俺と同じくらい?)

冬馬(……我那覇が小さいから大きさの感覚おかしいのか)

響「……なんか失礼なこと考えられてる気がするぞ! 冬馬お前やっぱり変態だったんだなー!」

冬馬「なっ!? だ、だだだ誰が変態だ!」

響「その反応が変態っぽいぞ! うわーん、貴音ぇー!」

貴音「天ヶ瀬冬馬、貴方も健全なる青少年男子、私たちが口出す道理はないですが……」

冬馬「やめろ! むしろそれの方がダメージがでかい! 第一、俺は変態じゃない!」

ギャーギャー

ガチャッ

黒井「ウィ? 騒がしいと思ったら、なんだ、冬馬も居たのか」

黒井「まあ良い。三人とも、そろそろ準備したまえ。車で送っていこう」

美希「はーいなの」

貴音「ふむ、それでは天ヶ瀬冬馬、またどこかで」

冬馬「十中八九、事務所で会うだろうけどな」

響「じゃあな! またお菓子よろしく!」

冬馬「俺をなんだと思ってるんだ!」

黒井「冬馬ももうすぐインタビューだろう。準備しておけ」

冬馬「わかってるよ」

黒井「では、アデュー」

ガチャッ バタンッ

冬馬「……」

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―――

翔太「で、結局」

北斗「ついてきた、と」

冬馬「だってしょうがないだろ! 星井の言った「如月と同じくらい」っていうのが気になってしょうがないんだよ!」

北斗「ふむ、でも俺達三人とも、そのプロデューサーには会ったことがないからね」

翔太「僕たちも、ここまで来ると気になってしょうがないんだよね」

北斗(何より、あの静さんが「デート」と称して会うような人が誰なのか……)

翔太「ところで冬馬くん、本当にここであってるの?」

冬馬「ああ、昨日本人の口から聞いたから間違いないぜ」

北斗「……都内最大級のショッピングモール。見失ったら終わりそうだね」

冬馬「とりあえず、マネージャーがこのショッピングモール前の駅を使うのは確実だからな」

北斗「なんだか俺達、ストーカーみたいだね……」

翔太「まあ、北斗くんの後をつけたことはあるけどね……! 来た!」

三条馬「~♪」スタスタ

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