勇者「あんたが俺のご先祖様か」(75)

女勇者「ふぇ?」

勇者「おー確かに家にあった肖像画にそっくりだな」

女勇者「あの、あなたは……」

勇者「でも絵よりやっぱり本物の方が美人さんだな」

女勇者「えっ、そんな……ぽっ」

勇者「照れてるご先祖様もかーわいーい」

女勇者「こ、こほん、それよりあなた一体誰なんですか」

勇者「俺?俺はあなたの子孫ですよ」

女勇者「ええっ?あなたは頭が少々おかしい人なんですか?」

勇者「ストレートですねご先祖様、しかしそんなところもまた……」

女勇者「や、やっぱり頭が……」

勇者「ちょっと待ってください、本当に俺はあなたの子孫なんですって」

女勇者「そんなこと言われても信じられませんわ」

勇者「本当ですって」

女勇者「ならあなたは未来から来たということですか?」

勇者「そうそう!さすがご先祖様頭がいい」

女勇者「ならば、未来から来たとわかるような品物を見せなさい!」

勇者「え?えーっと……」

勇者「……」

女勇者「ないのですね?」

勇者「……はい」

女勇者「ならば私はあなたを子孫と認めるわけにはいきません」

勇者「くそ、頭が固いんだからご先祖様は」

女勇者「そもそも私はまだ16です!子供なんているわけないでしょう!失礼ですね!」

勇者「16か……ぴちぴちですね」

女勇者「う、うるさい!」

コンコン

母「起きなさい私の可愛い女勇者って起きてるのね、珍しい」

女勇者「あ……お母さん」

母「今日は王様に旅立ちの許可をもらいに……ってあなたは誰なんですか」

勇者「初めまして、俺はあなたの子孫で勇者といいます」

女勇者「お母さん、今追い払うから」

母「あらあらまあまあ!私の子孫ということは女勇者ちゃんの子孫でもあるということね!」

勇者「はいおっしゃる通りで」

女勇者「お、お母さん!」

母「いいじゃないの!子孫ってことはあなたにも子供ができるってことでしょ!嬉しいわぁ」

勇者「そうなりますね、いやはやお母様は物わかりが良い……」

母「うふふ褒めたって朝食ぐらいしか出ませんよ」

勇者「おや、ご馳走になってもよろしいのですか」

母「いいのよあなたも食べていって!」

女勇者「解せませんわ」

ムーシャムーシャ

勇者「うまっ、何これうまっ」

母「うふふたくさん食べてね」

女勇者「ごちそうさま!私もう行くね!」ガタッ

母「あらもう行くの?」

女勇者「うん!行ってきます!」バタン

勇者「……王様のところへ行くとか言ってましたね」

母「ええ、あの子は父親である勇者オルテガの遺志を継いで、魔王バラモスを倒しに旅に出るの」

勇者「よく許可しましたね」

母「本当は私だって嫌よ?だけど……成長していくあの子を見たら、『ああ、やっぱりあの子はあの人の娘なのね』って思って」

母「いつかは、こうやって旅立つ日が来ると思ってたわ、だから、その日が来たら喜んで娘を送ってあげよう、いつの日か、元気に帰ってくるのを待とうって」

勇者「……あなたは、俺が見てきたどの人より強い方だ」

母「うふふ褒めないで、泣きそうになっちゃうわ」

勇者(しかし、確か伝承だと……この人は、報われないことになるんだっけか……)

勇者(悲しいな……こんなにも良い人が報われないなんて)

勇者(けれど、俺が何とかして過去を変えちまったら、俺の世界が変わってしまうかもしれない……)

勇者(難しく考えてもしょうがないな、適当に頑張るか)

母「そうだ、あなたさえ良ければ、あの子の力になってくれないかしら」

勇者「ええ、そのつもりですよ、ご先祖様が勇者なら、俺も勇者ですから」

母「うふふよろしく頼むわね」

勇者「はい」

―アリアハンの城

王様「ではまず、ルイーダの酒場へ行き仲間を探すがよい」

女勇者「はい!」

王様「これは餞別じゃ、持って行けい!」

女勇者「ありがとうございます!」

王様「では行くのじゃ勇者よ!亡きオルテガの遺志を継いで!」

女勇者「行って参ります!」ダッ

―ルイーダの酒場

女勇者「ルイーダさーん」ガチャ

ルイーダ「あら女勇者ちゃん、ついに旅立ちの許可を貰ったのね」

女勇者「はい!だから、仲間を探して欲しくて!」

ルイーダ「いいわよぉ、ここには腕自慢の冒険者がたくさんいるからね」

女勇者「うーんと、誰がいいかなぁ」

ルイーダ「僧侶は絶対に必要よ、回復役はパーティに欠かせないもの」

女勇者「それじゃあ、僧侶さんを!」

ルイーダ「わかったわ、あなたと同性の僧侶さんにするわね、僧侶さーん!勇者様がお呼びよ!」

僧侶「はい、あなたが勇者様ね、よろしくお願いします」ペコリ

勇者「はい!こちらこそよろしくお願いします!」

僧侶「元気な勇者様ね、頼もしいですわ」

勇者「えへへ……」

ルイーダ「次は……魔法使いなんてどうかしら」

勇者「いいですね、じゃあ……」

ルイーダ「魔女さーん!いらっしゃるかしらー?」

魔女「あいよー、おろ、こいつが例の勇者様かい?」

ルイーダ「そ、あなたがその勇者様のパーティに選ばれたわけ」

魔女「マジか!光栄だよ勇者様!いっちょよろしく頼みますよ!」

勇者「はい!こちらこそ」

ルイーダ「後は戦士がいれば十分ね」

女勇者「それでは……」

勇者「おーっと!戦士ならここにいるぜ!」バンッ

僧侶「あら?」

魔女「おいおい、こいつは誰だよ」

女勇者「あ、あなたは……」

勇者「そう苦い顔をしないでくれよご先祖様!戦士が欲しいんでしょ!俺を連れていけば、安心だぜ!」

僧侶「ご、ご先祖様……?」

勇者「そ!俺はこの勇者様の子孫です!」

魔女「し、信じられるか!」

勇者「んもう!」

女勇者「あの、あなたは……ちょっと……」

勇者「ええー!まさかの戦力外通告ですか!?そんなぁ!」

ルイーダ「いいじゃない、彼を連れていけば?」

女勇者「え?けど……」

ルイーダ「彼、ああ見えてレベル30はいってるわよ」

僧侶「え!?」

魔女「マジか!?」

勇者「最高レベルだぜ!」

女勇者「で、でも……」

魔女「勇者様、レベル30なら連れていった方がいいよ」

僧侶「そうですねぇ、レベルが高いに越したことはありませんわ」

女勇者「う……わかったよ、でも変なことしたらすぐ追い出すからね!」

勇者「やった!さーっすがご先祖様!!話がわかるぅ!!」

女勇者「ご先祖様言うな!!私はまだ16です!」

勇者「ぴっちぴちぃ!!」

女勇者「うるさい!!」



魔女「それで?これからどうするんだよ」

女勇者「うーん、まずは外の大陸に行かなくちゃいけないから、『いざないの洞窟』を目指そう!」

僧侶「いざないの洞窟ですか?しかしあそこは……」

女勇者「何?どうしたの僧侶さん」

僧侶「いえ、何でもありませんわ」

勇者「よーしそれじゃ出発しようか!」

女勇者「あ、あなたが仕切らないでください!リーダーは私です!!」

―数刻後

ザッザッザッ

女勇者「……ふぅ、ふぅ……」

僧侶「どうかなされましたか勇者様?」

女勇者「え?あ……えへへ、旅に出るの、初めてだから……ちょっと疲れちゃっただけだよ、まだ大丈夫!」

勇者「疲れたなら休んだ方がいいですよご先祖様」

魔女「そうだな、そろそろ日も暮れそうだし……今夜はここで野宿にしよう」

女勇者「ご、ごめんなさい……」

勇者「大丈夫ですよ、初めてだから緊張してるだけですって、その内慣れますよご先祖様」

女勇者「う、うん……ありがとう」

魔女「野宿の用意はできたぞ」
僧侶「今夜の食材が欲しいですわね……」

勇者「俺が取ってきますよ、みんなは火の番を頼みます」

僧侶「……じゃあ、お願いしましょうか」

勇者「任せてくださいよ!いっちょ行ってきます!」

魔女「……あいつ、何者なんだろうな」

僧侶「ええ、旅慣れてる感じがしましたわ」

魔女「それに、見た目は戦士だが、剣のこなしが戦士とは違う……あんな型は見たことがない」

僧侶「もしかしたら、本当に勇者様の子孫なのかもしれませんわね」

魔女「ははは、あんた冗談もいける口かよ」

僧侶「冗談じゃないかもしれませんわね」

魔女「あっはははは、やめろよ、そんなことあるわけねーじゃん」



勇者「これは毒がありそうだな、こいつはいけるか……」ブチッ

ガサガサ

勇者「……?」

いっかくウサギ「……」

勇者「お……?あれ、食えるかな」シャキン

いっかくウサギ「……!」ダッ

勇者「逃がすかッ!」バッ

ズバッ

いっかくウサギ「」ドサッ

勇者「会心の一撃……よし、こいつを持って、帰るか!」



女勇者「お腹空いたなぁ」

僧侶「遅いですわねぇ」

魔女「あの野郎まさか逃げたんじゃ」

勇者「おーい!」バサバサ

女勇者「あ、帰ってきた!」

僧侶「お帰りなさ……きゃあ!」

魔女「どうした?ってうお!そいつはいっかくウサギじゃないか!!」

勇者「うん、これ食えるよな?」

魔女「お前、これ一人で倒したのかよ!?」

勇者「そうだけど」

女勇者「……!」

僧侶「あなた、本当にレベル30なのですね」

勇者「だから言ったじゃん、俺はレベル30だーって」

魔女「へ、へ……まだ信用したわけじゃないが、これからの旅は少し楽になりそうだな」

僧侶「そうですわねぇ」

女勇者「…………」



勇者「ここがいざないの洞窟?」

僧侶「……のようですわね」

魔女「でも、通れねーぞ」

女勇者「うーん、どうしようか」

魔女「へへへ、あたしに任せてくれよ」

女勇者「?どうするの?」

魔女「さっき覚えたての魔法を試してみる!行くぜ……ギラっ!!」グアッ

バゴォォンッ

ガラガラ……

僧侶「お見事ですわ!道が開きました!」

勇者(あれがギラ?俺が知ってるギラと違うんだが……)

女勇者「魔女さん……すごい……」

魔女「へへっ、さぁ行こうぜ!」

僧侶「はい、参りましょう」

勇者「ご先祖様早く!」

女勇者「わ、わかってるよ……」



魔物「ウケケケケ」

女勇者「きゃあっ!」ドサッ

僧侶「大丈夫ですか勇者様!ホイミ!」

女勇者「あ、ありがとう僧侶さん」

魔女「くそっ、こいつ!ギラ!」

魔物「ウギャー」

勇者「たぁぁぁぁっ!!」ザシュッ

魔物「ヒギィッ」

女勇者(……みんな、私より強いし、頑張ってる……)

勇者「大丈夫だったかご先祖様?」

僧侶「大丈夫ですか勇者様?」

魔女「大丈夫か勇者様?」


女勇者(みんな、優しい……けど、私は何もできない……何の役にも立ててない……)

女勇者(私、みんなのお荷物なのかな……)

女勇者「みんな、優しいから、言ってくれないけど、本当は足手まといとか思ってるのかな……」

―ロマリアの城

ロマリア王「大盗賊カンダタに金の冠を奪われてしまったのだ、褒美はやるから、カンダタから冠を取り返して欲しい!」

勇者「やりましょうご先祖様!」

魔女「ああ!勇者様がいればできないことなんてないぜ!」

僧侶「はりきって参りましょう、勇者様!」

女勇者「う、うん、行こう……金の冠を取り返しに……」

ロマリア王「カンダタはシャンパーニの塔へ逃げたと聞いた、カンダタはそこにおる!さぁ行け勇者たちよ!!」

―シャンパーニの塔

女勇者「ここに、カンダタがいるのね……」

魔女「行こう、勇者様!」

女勇者「うん……」




カンダタ「何?勇者が来ただと?」

子分「へえ、どうしやしょう」

カンダタ「……ふふ、いい作戦を考えた、ここに来るまで邪魔をするな、子分は皆ここに集合させろ」

子分「アイアイサー!」

―最上階

女勇者「カンダタ!!」バッ

カンダタ「おう来たか勇者様よぉ」

女勇者「盗んだ金の冠を返せ!!」

カンダタ「返してやってもいいが、ひとつ条件がある」

女勇者「何……!?」

カンダタ「返してやる代わりに、この冠に相当する金をよこせ」

女勇者「そ……そんなの、できるわけないじゃないか!!」

カンダタ「ならしょうがねーな!!野郎共!一斉にかかれ!!」

子分「おおーーーーーーーっ!!」バッ

女勇者「え!?」

僧侶「仲間がいたのね……!」
魔女「ひ、卑怯な!」

カンダタ「うへへへへ!盗賊が正々堂々なんてことするわけないだろうが!!」

勇者「全員集中しろ!こいつら今までの魔物とはダンチだぞ!!」

子分「全員で一斉にかかれっ!!数で押すんだ!!」

魔女「くそっ!ギラ!」ゴアッ

僧侶「この……」バシッ バシッ

女勇者「うう…………!」

子分「へへへ!なんだこいつ勇者が一番弱いじゃねえか!!」

女勇者「!!」

子分「勇者が聞いて呆れるぜ!お前みんなの足手まといなんじゃねえのかぁ!?」

女勇者「う……うるさい……!」

勇者「やめろご先祖様!挑発に乗っては!!」

女勇者「私だって……私だって!!」バッ

勇者「ご先祖様!!」

カンダタ「かかったな!!今だ、勇者に全員で一斉にかかれ!!」

子分「っしゃあ!!」バッ

女勇者「あっ……!」

魔女「勇者様!!」

僧侶「しまった……間に合わない!!」

勇者「ご先祖様!!」

子分「らぁ!!」バキッ

女勇者「がはっ…!?」

カンダタ「よーしよくやった子分共!!とどめはこのカンダタ様が直接刺してやるぜ!!」

女勇者「が……はぁ、はぁっ…」

カンダタ「ざまあねえな勇者よ!!死ねっ!!」ブンッ

女勇者「っ!!」

勇者「させるかっ!!」バシッ

カンダタ「なに!?」

勇者「卑怯なことしやがって!俺…怒ったからな!!」

カンダタ「や、野郎……一斉にかかれ!そいつを殺せ!!」

子分「アイアイサー!」

勇者「多対一は得意じゃないが!!」ブンッ

子分「うげぇ!!」

勇者「貴様らに遅れをとるほど鈍ってはおらん!!」ドスッ

子分「げえっ!!」

僧侶「つ……」

魔女「強っ……あいつ……」

カンダタ「や、野郎……!!」

勇者「こい!カンダタ!!」

カンダタ「ふん!俺の斧を受け止めたことは褒めてやる!!だが調子に乗ると痛い目に会うってことを教えてやるぜ!!」

勇者「一対一なら俺は負けたことはない!!来い!!勇者ロトの剣を見せてやる!!」

女勇者「…………」

勇者「うおおおおッ!!」ガキィンッ

カンダタ「ふんぬぅぅぅ!!」ガギッ

女勇者(すごい……)

勇者「やるな貴様!!」

カンダタ「お前こそ!!」

勇者「だがまだまだ甘いな!!」

カンダタ「何!?」

勇者「隙が多いぞカンダタ!一対一に置いて、一瞬の隙は命取りだ!!」

勇者「行くぞ!!」バッ

カンダタ「なっ!懐へ…………」

勇者「会心の一撃ぃッ!!」ズバァッ

カンダタ「が……はぁぁぁッ!!」ズズ……ン

僧侶「け……結局」

魔女「あいつ一人で倒しちまいやがった……」

女勇者「……」



勇者「無事金の冠を返せて良かったですね、ご先祖様」

女勇者「うん……」

勇者「……?元気ないですねご先祖様」

女勇者「……私、勇者になれないのかな」

勇者「どうして?」

女勇者「だって、私、みんなの足手まといだから……」

勇者「ええ!?足手まといって……そんなことないですよご先祖様!」

女勇者「ううん、思い返してみれば私、何の役にも立ててない……」

勇者「そんなことないですって……」

女勇者「何でそう言い切れるの?」

勇者「あー……俺、実はずっと一人で旅をしていて……仲間ってのがよくわからないんだけど」

勇者「みんなが、ご先祖様を頼りにしてるのがわかりますよ」

女勇者「なんで、みんな私を頼りにしてるの?私、何の役にも立ててないのに」

勇者「ご先祖様は、勇者だからですよ」

女勇者「答えになってないよ……」

勇者「なんていうか、勇者っているだけで頼れる存在らしいんですよ」

女勇者「いるだけで……?」

勇者「そうそう」

女勇者「でも、私、弱いよ」

勇者「ご先祖様は強いですって、いや、強くなります」

女勇者「何でそう言えるの……」

勇者「俺のご先祖様ですから」

女勇者「何それ……」

勇者「きっと、ご先祖様は立派な勇者になります、俺はそう聞かされましたし、きっとそうなると思う」

勇者「今はまだ、弱いかもしれないけど、みんな最初は弱くて当たり前なんだ」

勇者「焦らずに、自分のペースで強くなればいいんですよ」

勇者「自分らしいのが、一番強い」

女勇者「自分らしいのが……?」

勇者「そうそう、だからご先祖様も、頑張ればいつか必ず……ってあれ?」スゥゥ……

女勇者「あれ……あなた、消えかけてない?」

勇者「ちょちょ、何これ怖い!!」スゥゥゥ

勇者「ご、ご先祖様!とにかく!自分らしく頑張れば!きっと」スゥゥ……

女勇者「……消えちゃった」

女勇者「……何だったんだろ、まさか本当に私の……」

女勇者「まぁいいか!うん、何か吹っ切れた、そうだね、自分らしく頑張ろう!!」

魔女「勇者様!探したぜ!」

僧侶「あれ?あの方は?」

勇者「消えちゃった」

魔女「はぁ?」

僧侶「困りましたわね、パーティが減っては冒険が……」

カンダタ「お、おーい!待ってくれ!」

魔女「あ!お前は!!」

カンダタ「ま、待ってくれ!戦うつもりはない!俺を仲間にして欲しいんだ!」

勇者「え!?」

カンダタ「今回の戦いで、なんか俺に足りないものがわかった気がする、あんたらと一緒に行けば、それが見つかる気がするんだ!だから、頼む!」

僧侶「ど、どうしましょうか勇者様」

勇者「いいんじゃない?ちょうど一人抜けちゃったし」

カンダタ「本当か!!ありがとうよ!俺、頑張るぜ!!」

魔女「いいのかよ……」

女勇者「いいんだよ」

僧侶「……何か、勇者様、悩み事が晴れたようにスッキリなさってますわね」

女勇者「うん、自分らしく頑張ることにしたんだ」

魔女「何だそれ?」

女勇者「えへへ、みんなこれからもよろしくね!」

カンダタ「任せろ!」

僧侶「勇者様、頼りにしてますわよ」

魔女「なんだかよくわからないが、これからも頑張ろうぜ、勇者様」

―――

かくして勇者は、戦う理由を見つけた

これから勇者一行の行く先に、更なる困難が待ち受けようとも

仲間と共に立ち向かい、進んでいくことであろう

結末は――伝承の通りである

To be continued to DQ1


THE END

微妙

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