俺 「ねえ、はかせ」 はかせ 「なーに?」 (35)

俺 「死、ってなに?」

はかせ 「・・・どうしたの、いきなり」

俺 「いや、今ね、目の前の木に止まってたセミが死んだからさ・・・」

はかせ 「あ、ほんとだ」

セミ 「」

はかせ 「セミが死ぬのを見て、死ってなんだ?と疑問に思ったんだー」

俺 「そう。はかせは物知りだから、知ってるかな?と思って」

俺 「俺もはかせも、いずれ目の前のセミみたいに死ぬんだろうなって・・・」

俺 「それがいつになるかわからない。10分後かもしれないし、10年後かもしれない」

はかせ 「・・・」

俺 「何のために生まれて、何をするのか」

俺 「わけもわからず勉強して、学校行って、就職して、働いて・・・」

はかせ 「・・・」

俺 「たまの休みにはどこか行くけど、またすぐ月曜日がやってくる」

俺 「そしてまた働いて、休んで、働いて、休んで・・・」

俺 「死ぬまで、ずっとこの繰り返しかと思うと・・・」

はかせ 「・・・」

俺 「はかせはnS(ナノシステム)を開発して史上最年少でノーベル賞を受賞したけど」

俺 「俺にはそんな華やかな人生は歩めないんだろうなー」

俺 「いっそのこ(ry はかせ 「ストップ」

俺 「・・・」

はかせ 「・・・」

俺「命ってなに」

\\\\             __          //// 、_ハ_,、,、___ノl

\\\\        ,,..-‐::''".::.::.::.::,::.:;、::.‐-.._     //// ノ        `'ーt,,
   \\     ,.ィ'.::.::.::.::.::.::.::.:;i.::./l::.:l ∨::.::.::\   ///<   ノ‐r‐ r‐i    ア
          /.::.::.::.::.::.::.;/:/l::/,、|:/ ,∨lヽ::.::.:ヽ.      .ノ    .大 |__!   .〈
         ハ三i::.::.::.::./ア―/''" ./. ´^x_i__V|::.::ハ      〉     ー-;     >
     ,,..-ニニヽノヅ.::.::/ ´___ 、   , l  Vi::.::.::i      }     └-、     !
   /.::.::.::.::.::.l!:./二!l (__ノ´  ̄ ̄`'   '==.___ l、!::.::l、   /      ー''゙     |
  //.::.::.::.::.::.:;'l ;'/ r,|:|              て_)l::.li.l.:ム  `ヽ    ー|/~l    〈
  !:!.::.::.::.::,;':;.:/::!  |:|               l il/ソ.::.:ム  〈     /| <ハ     ヽ
  ヾィ::,::.::.::.;:/ Vヽ .l:!     /コュ-...,,,_ '´   .lノ.::.::.::.::.:リ  ノ.       |      /
    `ー-‐'/  V:`''l:|    /-::_:::`゙'ー―エァ   l::.ヽ、_リソ  )        |      !
          ∨::、iヽ  l   ヾヽ::::::::/    .〉ゞ´   <        |ー‐    >
///       lハン!. ヽ、ー-...__ ヽ.∨   ,.イ       )     <ナヽ、   (
///    ,,..z'''〈  `':、 >..._二ニ"-‐''"。ノ'         )       ー-、    7
/// _,.z''"::::::':::::ィヽ、  `'ー.、 ノ Yt、             /        ‐'     l
/ ,ィ'ヽ.:::::::::::::;:ィ'゙  ::.\  /::Vヽ l`ヽ:::.....、        `ヽ     l7l7l7    _>

 /.::::::::ヽ:::/     ヽ `ー゙モォタ´  \::::`ヽ、      .〈     O O O    {
/.:::ヽ.:::::::::::li           `´      \::il::\     ん、_     ,.--、,.-、f゙ヾ

はかせ 「・・・わかったよ」

俺 「・・・え?」

はかせ 「答え、知りたいんでしょ?」

俺 「・・・わかるの?・・・知ってるの?」

はかせ 「いちおう、ね。というか・・・」

俺 「?」

はかせ 「これを言語化するのは、すっごく難しいの」

はかせ 「言葉にしたら最後。本質とは違ってくる」

はかせ 「もしかすると、今後一生悩むことになるかも」

はかせ 「だったら、聞かない方がいい」

はかせ 「それでも・・・聞きたい?」

俺 「・・・」

はかせ 「・・・」

俺 「・・・・・・」

はかせ 「・・・・・・」

俺 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

はかせ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

俺 (ここまで言っておいて、聞かない なんて選択肢はないよ・・・)

俺 (何のために生まれてきたのか・・・すごく気になる)

俺 (だけど、はかせは今後一生悩むことになるかもしれないって・・・)

俺 (なんだこの気持ち・・・怖いぞ・・・)

俺 (・・・いや、はかせは答えを知っているんだ!)

俺 (ここで聞いとかないと、一生後悔するかもしれない・・・!)

俺 (悩みか後悔か、どっちかだったらもちろん・・・)

俺 「・・・はかせ!聞かせてくれ!!ここで聞かなかったら、一生後悔することになる!!」

俺 「そんなのはいやだ!はかせ!答えを教えてくれ!!」

はかせ 「zzz..................」

俺 「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!」

はかせ 「うわあッ!びっくりした!!!どったの!?」

俺 「寝てんじゃねえええええええええええええええええええッ」

はかせ 「あっごめんwwwあんまり長いからwwww」

はかせ 「それで、なんだっけwwww」

俺 「・・・はぁ」

俺 「・・・死ってなんだろうなって」

俺 「それから、俺の人生ってなんだろうなって」

はかせ 「ああwwそうだったwwwその答えを知りたいんだったねwww」

俺 「そう」

はかせ 「うーーーーーーん。さっきも言ったように、答えを言語化するのは難しいんだ」

俺 「・・・」

はかせ 「今から言うことは、語弊があること前提で聞いてね」

俺 「うん。わかった」

.        /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,イ: : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
      / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : /:/ }: : : : : : : : : : : : : : : : : :!:i
      l/| : : .: : : : : : : : : : : :\: : : : : : : : : : : : //  l: : : :ハ: : : : .: .: : : : : : l l

     / | : : !:. : : : : : : : : : : : : :\: : : : :,イ: : : : /    !: : : ! i : : /.: : .:|: : : :| |
`'ー-‐''"   ヽ、:| : : : : : : : : : : : : : : : ;\: :/ !: : : /     ! : : !  !/:ハ: : : : !: : : : :!
         /: : :__:」: : : : : : ; : : : /!: : メ、 l: : :/    │: .:レ' l: : :! i : : l:|: : : | :|
 い ネ    | : / │: : l /ノ: ://:/  j\/       !:‐:'i  ! :│ !: : :リ: : : : :i
 じ ギ >>1 |. : ! r┤ : :|i レ´∠; '   /: /`        l: : !  i: / i: : /: : : : : !
 わ と は  ヽ.: | | r!: : :l:! __三=-__  ソ         レ´  ∨  l: /: : : .:/!/ 
 る か は   >ヽ ! !|: : : | (__) ̄=三=-_      _=-‐=ニ三_ 〉レ: : : : / ´  
 し ク .か  / : :`、 l: : : ! \\\\\ ̄      ムニ=‐ ̄(_) |: : : /  
 て ソ せ  | : : : ::::ゝ : : |       \\ \\\\ \\ \ ! ノ:/V  
 る ス が  |: : .:::/ !: : :l、     , -‐--、                   !'.:/
 し レ 嫌   |: .:/   l: : :l 〉、   /     `ー‐- 、___         }/
 ! ! と .い   .'/    !: : |'  `〈            ヽ)      イ:|  
   か だ    ヽ、. │: :i    ヽ、__ _ _______/__  -<!: :i !
   で か   ./.  \;l     ヽ∧´:::::::::::;∨   l     i: / !
     .ら   /.     |       \>:::::::く /     !      レヽ:l

はかせ 「そもそも、死 なんて存在しないんだ」

はかせ 「それから、さっき俺君が言ってた、10分後も10年後も存在しない」

俺 「・・・え?」

はかせ 「過去も存在しない。1分前も 10年前も」

はかせ 「今 しかないんだよ」

はかせ 「今、この瞬間。この瞬間しかないの」

はかせ 「全ての出来事は、風が吹いている と同じレベルの出来事なんだ」 



はかせ 「目の前のセミが死ぬのも、俺君の大切な人が死ぬのも」

はかせ 「すべて 風が吹いている と同じ出来事」

はかせ 「全ての出来事に対して 人間の意識 が 見えないラベル を貼ってるだけ」

はかせ 「その 見えないラベル を見て、出来事の大小や善悪を判断してるだけなんだ」

俺 「ちょ・・・ちょっと」

また難しいことを

はかせ 「なに?どうしたの?」

俺 「・・・」

はかせ 「あ、もしかして・・・ついてこれてない?」

俺 「・・・ついていけません」

はかせ 「あははwwwやっぱりwww」

俺 「・・・?」

はかせ 「いやー昔ねww nにも同じ質問されたことがあってww」

はかせ 「n、オーバーヒートしちゃってさwww」

はかせ 「頭の中の甘食溶けちゃってwww」

はかせ 「分解洗浄大変だったんだからwww朝までかかったよwww」

はかせ 「wwwwwwwwwwwwww」

俺 「・・・」

俺 「あのさ」

はかせ 「生きてたセミが死んだ」

俺 「・・・」

はかせ 「コップの中に水が無い 空のコップ」

俺 「?」

はかせ 「幸せと不幸 信頼と不信」

俺 「??」

はかせ 「自分と他人」

はかせ 「嘘を嘘と見抜ける人でないと、掲示板を使うのは難しい」

はかせ 「虚偽を虚偽と見、虚偽の中に真実を見、真実の中に真実を見よ」

俺 「ちょ・・・ちょっとまって」

はかせ 「どうしたの?」

俺 「何言ってんの?」

はかせ 「何って・・・俺君が聞きたがってた、世界の真実 だよ」

はかせ 「必要なことを言ってるの。黙ってて」

俺 「・・・はい」

はかせ 「wwwなーに?」

俺 「そのー・・・今 についてなんだけどさ」

はかせ 「うん」

俺 「今、はかせと喋ってる、この瞬間」

はかせ 「うん」

俺 「この瞬間しか、存在しない」

はかせ 「そう」

俺 「このセミが生きてた 過去 も 今は存在しない」

はかせ 「そ! おおざっぱにいうと、このセミも、大陸で見つかる恐竜の化石も」

はかせ 「今では、同じレベルのモノってこと」

はかせ 「1分前も、10億年前も 今 では一緒」

はかせ 「人間の意識が、はるか昔の恐竜の化石に価値がある!とラベルを貼っているだけ」

はかせ 「同じモノなのさ」

俺 「・・・」


>>23

はかせ 「・・・死は生の不在を表すためのただの言葉であって実体がない」

はかせ 「ないという状態の表現をしているだけ。コップの水がないというのも同じ」

はかせ 「水はないんだから本当はそれを表せない」

はかせ 「表せないが伝えたいので ない という特殊な表現が作られた」

はかせ 「0の概念だ。それは表すための言葉だけしかない」

はかせ 「幸 不幸もそう」

はかせ 「不幸を感じること自体、幸せの裏付けであり」

はかせ 「幸せを感じる は何物にも裏付けられません。本来無条件です」

はかせ 「幸せ無くして不幸はないが、不幸は幸せを支えない」

はかせ 「幸せは幸せとして、ただそこにあります。無条件です」

はかせ 「不幸を感じたら、それが幸せの消息を伝えるものと思い、そのまま幸せを感じてください」

はかせ 「だいたいわかった?」

俺 「・・・ぜんぜんわかんない」

はかせ 「そうだよね。はかせも言ってるうちにわかんなくなっちゃった」

俺 「うん・・・ただひとつ言えることがある」

はかせ 「なにー?」

俺 「・・・アガサ死ね」

はかせ 「・・・」

興味深い
はかせ頑張って

はかせ 「あっそうそう 神との対話、書いておきます」


間違った道というものはない。
この旅は、
目的地に「行き着かない」旅ではありえないから
違うのは、
いつそこに着くかというだけである

                    ,. -―― ‐ - 、
                   ∠--_、__,. , ---\
                  /:∠二、   ´_二二_'ヽ

                __/ / ,. ― ミヽ  /,. ―-、ヾ,マ、_
              __/,、匸:| {  ● }}={{ ●   } |::] ,、ヽ__
           r―/: :|├/ヘヽゝ--彡'―ヾミ ---'ノノヾ┤|: :├: 、

           /: : : : :ハ Y  `三三{_    _}三三´_  Yノ : ノ: : :}
           V: : : : : :`| ({{ : : : : : : ≧≦: : : : : : : }}) |: : : : : ノ、
           ` ヾ: :_ -ヽ   ̄マ ̄ ̄  ̄ ̄タ ̄  /   :: : : :}
   ■□■          \   ` ー---‐ ´    /ヽ   
  □■□■           ` ー .____, - '"  
   ■□■             /    ̄ ̄丶
     \ \          / 。    ハ  l
      \ \       /     /__l  l
        \ \    /     /  _ ノ
         \ \ /     / ̄ ̄

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                \ \   丶 
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                   \ \  丶        d⌒) ./| _ノ  __ノ
                     \ \  ヽ
                     ノ  ノ   ) 
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