エレン「ハンネスさんがしぶとい」(43)


※最新話までのネタバレあり



ハンネス「らぁ!!」

ハンネス「ハハッ!! こんなことがあるか!?」

ハンネス「なぁ!? お前ら!!!」

ハンネス「見てろよ!お前らの母ちゃんの仇を!! 俺が!! ぶっ殺す所を!」

エレン「ハンネスさん! ダメだミカサ! 俺の腕をほどいてくれ!!」

ミカサ「腕!?」

エレン「早く! オレがやんなくちゃなんねぇんだ!! オレがケリをつけねぇと!!」

ハンネス「ぐああああああ!! やられたああああ!!」メキメキメキメキ

エレン「案の定!」

ハンネス 「あああああああ!!」メキメキ

エレン「ハハハ!! ハハハハハ! ハハハハハハ!! 」

エレン「何にも変わってねぇな!!」

エレン「なんッッにも!!できないじゃねぇかよ!!」

ハンネス「ぐおおおおおおお!!」メキメキ

エレン 「母さん… オレは何も!! なんっにもできないままだったよ!! うああああああああ!!」

ハンネス「うあああああああああ!!」メキメキ

ミカサ「……長くない?」

エレン「えっ」

ハンネス「ぐおおおおおおお!!」メキメキ

ミカサ「ハンネスさんまだ食べられてる」

エレン「本当だ……助けなきゃ!」

ミカサ「エレン行ってはダメ! ……もう助からない」

エレン「なんでだよ!! まだ……」

ハンネス「いたああああああああい!!」ブチブチィッ

ミカサ「ね?」

エレン「あ~……ありゃダメだ。胴体が千切れてら」

ハンネス「ちくしょおおおおおおお!!」メキメキ

ミカサ「話の腰を折ってごめんなさい。続けて」

エレン「えっと……なんだっけ?」

ミカサ「“なんにもできないままだ”から」

エレン「そうそうそれだ……俺はなんっにもできないままだ!!」

ミカサ「そんなことないよ。エレン聞いて、伝えたいことがある」

ハンネス「やあああああだあああああああ!!」メキメキ

ミカサ「エレン……」

ミカサ「私と……一緒にいてくれてありがとう」

ハンネス「いたあああいよおおおおおおおお!!」メキメキ

ミカサ「私に……生き方を教えてくれてありがとう」

ハンネス「ゆうううるうううしいいいてええええ!!」メキメキ

ミカサ「私に……」

ハンネス「無ううううう理いいいいいいい!!」メキメキ

ミカサ「ハンネスさんうるさい!」

ハンネス「あっ、ごめん声落とすわ」メキメキ

ミカサ「そうしてくれると助かる」

エレン「ハンネスさん、なんかごめんな」

ハンネス 「いいって気にすんな、続けろよ」メキメキ

ミカサ「ありがとう」

ミカサ「私に……マフラーを巻いてくれて……」

ハンネス「あ~イタタタタ……これはすごい」メキメキ

ミカサ「マフラーを……」

ハンネス「ッッッッつ~……こんなの初めてだよ……去年やった尿結石より痛ェ……」メキメキ

ミカサ「巻いてくれて……フフッ」

エレン「はははオイ笑うなって」

ミカサ「ふふふふエレンだって笑ってる」

エレン「ふへへだってハンネスさん声小せぇんだもん」

ハンネス「おまえらがうるさいって言うから!!」メキメキ

ハンネス「なんだ? もういいのか!? 叫んでもいいか!?」メキメキ

ミカサ「もうちょっと」

エレン「ごめんなハンネスさん」

ハンネス「いいけど……なるべく早くしてくれよな。すっごい痛いんだから」メキメキ

ミカサ「わかった」

ハンネス「~~ッ!!~~~ッ!!」メキメキ

ミカサ「私にマフラーを巻いてくれて……ありがとう」

ハンネス「~~ッ!!~~~ッ!!」メキメキ

エレン「そんなもん何度でも巻いてやる。これからもずっと、オレが何度でも!」

ハンネス「~~ッ!!~~~ッ!!」メキメキ

ハンネスさん「~~ッ……終わった?」メキメキ

ミカサ「終わった」

エレン「ありがとな!」

ハンネス「いいってことよ……それじゃ」

ハンネス「ぎぃぃぃぃやあああああああ!!」メキメキ

エレン「ハンネスさん!!」

ハンネス「やああああめえええええろおおおおおよおおおおおお!!」メキメキ

エレン「畜生!! 今助けるぞハンネスさん!!」

ミカサ「ダメ! 立体起動装置もなしで……」

エレン「じゃあこのまま見てろって言うのかよ!! 早く行かないと」

ハンネス「ごめんってばあああああああ!!」メキメキ

ミカサ「体が千切られてからもう相当時間が経ってるけどまだ生きてる。焦らなくていい」

エレン「そうだな……何分あの状態キープしてるんだよ」

ハンネス「なあああんなんだよおおおおおお!!」メキメキ

エレン「どうしよう」

ミカサ「私が行く」

エレン「ダメだってその怪我じゃ!」

ミカサ「それならエレン、私の立体起動装置を使って」

エレン「それじゃおまえが危ないだろ」

ミカサ「確かに」

ハンネス「もおおおおお!! いたいんだよおおおおお!!」メキメキ

ミカサ「その辺に転がってる死体から立体起動装置を借りてくるのはどう?」

エレン「そいつはいいや! そうと決まれば早速……」

ハンネス「エレェェン! ミカサァ!! 見てろよおおおお!! 仇をとってやるからなあああああ!!」メキメキ

ミカサ「待って、まだ諦めてないみたい」

エレン「えぇ……めんどくせえな」

ハンネス「うおおおおおおおおお!!」メキメキ

エレン「それにしてもなんであの状態で生きてるんだろうな」

ミカサ「不思議。体が真っ二つになったフランツはあっさり死んだって聞いた」

エレン「アルミンが言ってたやつか」

ミカサ「あれは笑った」

エレン「しばらくハンナとフランツごっこが大流行したよな」

ミカサ「上官にすごく怒られた」

ハンネス「しにたくなあああああああいいい!!」メキメキ

ハンネス「降ろしてええええええ!!」メキメキ

エレン「はははファービーみたいになってる」

ミカサ「本当だ、懐かしい」

エレン「こうしてる間にも死んじゃわないかなって思う」

ミカサ「エレン、滅多なことを言うものじゃない」

エレン「なんかさ……ハンネスさんが死んだら俺の潜在能力が覚醒してこの状況をどうにかできそうな気がするんだよな」

ミカサ「そんな都合のいいことが起こるのは物語の中だけ」

エレン「それもそうだな」

ハンネス「こうさーん! 降参するからやめてえええいたいいたい!!」メキメキ

エレン「しっかしすげえ量のよだれと涙だな」

ミカサ「ああいう大人にはなりたくない」

エレン「たしかに。でも流石に気の毒だわ」

ミカサ「エレン……もう私たちにできるのは祈ることだけ」

エレン「そうだな。がんばってくれハンネスさん……!」

ミカサ「ハンネスさん……!」

ハンネス「おねがああい! なんにもしないからあああ! 一瞬だけでいいからあああッ!?」スポ―ン

エレン「!?」

ミカサ「!?」

ハンネス「!?!?」

エレン「巨人の手からすっぽ抜けたぞ!」

ミカサ「よだれと涙と血で滑ったみたい」

ハンネス「今だッ!!」ズバァン!!

ミカサ「本当に……倒してしまった」

エレン「すげえやハンネスさん! 随分コンパクトになったけど」

ハンネス「危なかったぜ……」

ミカサ「無事でよかった」

エレン「無事ではないだろ……でも本当によかった!」

ハンネス「ミカサ、すまんが俺の下半身拾ってきてくれないか? 早くしないとくっつかなくなるから」

ミカサ「わかった」

エレン「早くすればくっつくのかよ」

ミカサ「はい、ハンネスさん下半身」

ハンネス「ありがとよ」

エレン「もうダメかと思ったよ……」

ミカサ「とても心配した」

ハンネス「ああ、感動の再会といきたい所だが、お前らちょっと座れ」

エレン「え?」

ミカサ「え?」

ミカサ「でもハンネスさん、ここは戦場。のんびりしてる暇はない」

エレン「そうだよ。あっちでアルミンとジャンが落馬してピンチっぽいし」

ハンネス「大丈夫だって俺も生きてたし」

エレン「そんな状態になったら普通は死ぬんだよ……」

ハンネス「いいから座れって。それともなにか? 恐怖で失禁した大人の言う事は聞きたくないか?」

ミカサ「どうりでくさいと思った」

エレン「はあ……わかったよハンネスさん」

ハンネス「正直言って俺はな、お前らが助けてくれるもんだと思ってた」

エレン「うわ」

ミカサ「あんなに大見得切っておいて……」

ハンネス「あの時点でもう漏らしてた」

エレン「それで地面濡れてたのか」

ハンネス「まあ助けてくれなかったことはいいよ」

ハンネス「おまえら俺が掴まれたあとどうしてた?」

エレン「どうって」

ミカサ「心配した」

ハンネス「絶対してなかっただろ!!」

ミカサ「してた」

エレン「してたよ」

ハンネス「いいやしてなかったね!」

エレン「俺たちを疑うのかよ」

ミカサ「ひどい」

ハンネス「なら俺の目を見て言えよ! こっち向け! そうそうこっち……その顔やめろ腹立つ」

ハンネス「おまえらな……言いたかないが俺は上官だぞ?」

ミカサ「ハンネスさんが気にしなくてもいいと言った」

ハンネス「言ったけどな! まさか死にかけてる前で談笑できるぐらい気にされないとは思わなかった」

エレン「暇だったから……」

ミカサ「リアクションも単調ですぐに飽きがきた」

ハンネスさん「楽しませたくて悲鳴あげてたんじゃねえよ!」

ハンネス「すげえなおまえら……」

エレン「ハンネスさんほどじゃねえよ」

ミカサ「私もハンネスさんに言いたいことがある」

ハンネス「なんだよ」

ミカサ「ハンネスさんがうるさいせいでエレンといい感じになれなかった」

ハンネス「畜生だなおまえは」

ミカサ「あそこは感動的なシーン。絶望に打ちのめされるエレンに私が希望を与える場面だった」

ハンネス「だから空気読んで静かにしただろ!」

ミカサ「全然読めてなかった。それどころか尿結石とか言って笑わせにきた」

エレン「確かにあざとかったよな」

ハンネス「おまえらはあの痛さを知らねえからそんなこと言うんだよ」

ミカサ「気が散って120%の笑顔をできなかった」

エレン「なにを言ってるんだミカサ」

ミカサ「作画が変わったのかと思わせる程の渾身の笑顔」

エレン「なにを言ってるのかわからないぞミカサ」

ミカサ「毎晩鏡の前で練習した」

ハンネス「わかったよ! 俺が悪かったよ!」

ハンネス「仇を討って帰還した俺になんて仕打ちだ……」

エレン「まあまあハンネス」

ハンネス「呼び捨てすんな!」

ミカサ「……ッ! 危ない!!」

ハンネス「え? ッぎゃあああああ!!」メキメキ

ミカサ「また巨人が」

エレン「だから言ったのに」

ハンネス「たすけてえええええええ!!」メキメキ



おしまい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年11月09日 (土) 10:00:28   ID: sNS0HsPl

ハンネスwwwwwwww

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