女幽霊「大好きだから、呪ってもいいよね?」(420)

女幽霊(以下、女)「うふふ、これからずーっと一緒だからね」

男「超迷惑なんですけど」

女「なんと! こんな可愛い娘に憑かれちゃうんですよ?」

男「自分で言うとは……確かに可愛いけどさぁ」

女「うふふ、嬉しいでしょ?」

男「触れないんだもん、霊体でしょ?」

女「大丈夫、憑かれた人には触れられるの!」

男「じゃあおっぱい触らせてください!」

女「いやん、大胆♪」

男(え、マジで触れるのかよ!?)

女「ま、まあ……男くんが触りたいって言うなら、いいよ?」

男「ひゃあああ、私こういうの慣れていないんですぅ、めちゃくちゃチキンなんですぅ!」

女「大丈夫だよ、これは二人の秘密だから……」

男「本当に本当にいいの?」

女「うん、男くんにしか触らせないもん」

男(というか俺しか触れないんだろ)

女「……どうぞ」

男(ぶ、ぶ、ぶ、ブラジャー!!!)

女「あれれ、もう顔真っ赤だよ?」

バンバンバン() はよ

男(くそ、童貞にはこれは辛いぞ!)

女「私、ちょっとおっぱい自信ないから……触るなら早く触ってね?」

男「は、はい!」

男(童貞で頭悪くて運動音痴で顔は……まあそこそこの俺になんで憑いたんだ……)

女「まだかな?」

男(触りたい、でも触ったら成仏とかそういうもんでもないだろうし……これからずっと一緒だと考えれば)

女「もう、焦らさないでよ」

男(触ったあと平然と生活できねえよ! どうすりゃいいんだ!?)

女「えいっ」

ムニッ

男「ぬ……?」

女「えへへ、先制攻撃ー」

男「うわああああああ!!!」(顔にぱ、ぱいおつが!?)

女「先制っていうか、おっぱい攻撃?」

男「すげええ……これが女の子のおっぱい……」

女「うふふ、このままエッチしちゃう?」

男(なんだろう……めちゃくちゃ寒気がするんだけど)ブルブル

女「あれ、なんで震えてんの?」

男「よ、よくわかんないんだけど、すっげー寒気が……」

女「大丈夫?」

男「と、とりあえず離れて! 寒気するのに体が火照ってよくわかんないから!」

女「う、うん」

男(おっぱいが顔にあたってるのに、めちゃくちゃゾクっとした……)

男(ま、まさか!)

男(彼女が幽霊だから……?)

女「あ、大丈夫?」

男「う、うん……なんとか」

女「それじゃあ、続きしちゃう?」

男「いや! えっと……どうせいつでもできるんでしょ? だったら今日早速やらなくてもさ、いいじゃない?」

女「え~……絶対今度エッチしてくれる?」

男「するする! もちろんしますよ!」

女「やった♪ それじゃあ私も一生懸命取り憑くね!」

男(それは勘弁だけどなぁ……)

男「ご飯とかは食べなくても大丈夫なの?」

女「うん、男くんからちょっとだけもらうから」

男「ど、どういうこと?」

女「あなたと体の一部が共有されてるから、男くんがお腹空いたら私もお腹空くし」

女「膨れたら私もお腹いっぱいってわけ」

男「へー」

女「もちろん、性器もね♪」

男「嘘!?」

女「大丈夫、こうやってあなたに姿を見せてる時は離れてるから!」

男(チ○コがついてるのかと思った……)

女「だから、私の姿が見えてない時に、変なところ弄らないでね?」

男「わ、わかった」

女「うふふ、これからよろしく♪」

男「うん」

女「そろそろ寝る時間だね。添い寝してあげよっか?」

男「い、いいよ。俺が眠かったら眠くなるわけ?」

女「うーん、今は離れてるから眠くないけど、あなたの体に入ったらあなたと同じコンディションになるわ」

男「そっかー」

男(絶対一緒に寝たら寒気で寝れないよ)

女「それじゃあ、男くんの中に入らせてもらおっかな」

男「ど、どうぞどうぞ」

女「えいっ」

ヒュウン

男「うわ……ほんとに入った……」(姿が見えない)

女『ビックリした?』

男「う、うん……」(声出せるんだ)

続けろ下さい

女『この状態の時はなるべく声出さないようにするね、気持ち悪いだろうから』

男「あ、ありがとう」

女『えへへ、感謝されちゃった』

男「あはは……」

男(……本当に色々と共有してるのかな)

男「……な、なに考えてんだか」

男(でも、気になるよな)

男(乳首つねってみたり……?)ツネリ

男(こすってみたり……?)

男(って、自分の乳首でなにしてんだか……)

女『はぁはぁ……ダメェ』

男「!?」

女『もう、エッチ! 早速なにしてるのよ!』

男「ご、ごめん! ちょっとした出来心で!」

女『でも、嫌いじゃないよ?』

男「!」

女『うふふ……でも、あんまりしないでね? 感じちゃうから』

男(耳元で囁かれてるようで、ドキドキするなぁ)

男(良かった……今息子が立ったけどそこらは共有してないんだね)

男(いや、したら困るだろ)

・ ・ ・

男「うわああ、遅刻だあ!」

女「急げ急げー」

男「いいなあ、俺も霊体だったらスイスイ行けるのに!」

女「うふふ、いいでしょ?」

男「くそー! 間に合えー!」

女「がんばれがんばれ男くん!」

男(でも、こんな可愛い子がいつも側にいるなんて、凄く幸せかも……)

ほし

・ ・ ・

男「あー、なんとか間に合った」

女「良かったね~」

男「元はといえば、女ちゃんが悪いんだよ!」

女「え、私?」

男「起きたらいきなり隣に裸でいるから……」

女「襲っちゃいそうなくらい可愛い?」

男「俺が獣だったらすぐに襲ってました」

女「ドキドキしたでしょ?」

男(したけど……ちょっと俺には強烈すぎるよ)

「あの、誰と話してるんですか?」

男「うわあ!?」

女「?」

男「や、やあ、巫女ちゃん……」

巫女「……ひとりごとにしては、大きいですね」

男「そ、そうかな……?」(そっか、俺にしか見えてないんだ)

巫女「それに、なんだか今日はいつもと違って雰囲気が違います……」

女「この子だぁれ?」

男「同じクラスの巫女ちゃん。神社の娘でさ……」ボソボソッ

はよ……はよ…

巫女「……まさか!」

男「な、なに!?」

巫女「あなた、取り憑かれてるのでは!?」

女「わわ、あっさりバレちゃった!」

男「ど、どうしてそんなこと……?」

巫女「さっきのひとりごとといい、身に纏う雰囲気の違い……!」

巫女「あなたは、取り憑かれている!」

男(うわー、この子いっつも誰にでもこれ言ってるんだよなぁ)

巫女「間違いありません! 私の神社でお祓いしましょう!」

男「巫女ちゃん、君が俺にそれを言うのは何回目?」

巫女「……言ったことありましたっけ?」

男「これで六回目だよ! 俺はそのせいでぼっちなんだよ!」

男「君のせいで『取り憑かれ男子』とか変なアダ名ついてるんだから!」

巫女「変なアダ名が……憑いてる!?」

男「そこじゃねえよ!」

男「なんですぐに憑いた憑いてないの話にするんだか!」

女「でも実際取り憑かれてるよねー」

男「しー!」

巫女「でも……雰囲気が違うんですもん……」

男「ほほう、俺はいつもそんな暗くて辛気臭い感じってことか!?」

巫女「そ、そうじゃありませんけど……ううっ」グスッ

男「あれ? なんで泣いてんの? 普通ここで泣くのは俺じゃない? 辛くて泣いちゃうよ俺?」

女「あー、女の子泣かせたー」

男「ってうわあああ、周りも俺を責める気満々の視線だ……」

・ ・ ・

男「はぁ……」

女「明日お祓いかー、もしかしたら今日でバイバイかもね」

男「大丈夫だよ、彼女は別に本当の神主みたいなことはできないから」

男「ただ人より霊感があるーって言ってるだけでさ」

女「彼女なの……?」

男「え?」

女「そっか……巫女さんって、男くんの彼女だったんだ……道理で仲が良かったんだね……」

男「ああ、勘違い勘違い。彼女は『she』の方だから!」

女「しいちゃん? そんな子今日会ってないけど……」

男「いや、『she』! 英語で『彼女』って意味!」

女「やっぱり……彼女」

男「あああ、そうじゃなくて、ほら女性の代名詞とかの意味。彼・彼女みたいな」

女「ああ、そういうことね! もう、びっくりさせないでよー」

男「あはは……」(勘違いしたのは女ちゃんなんだけどな……)

女「もしさ、明日、お祓いしていなくなっちゃたらどう思う?」

男「え……?」

女「悲しかったりするかなーって」

男「……」

女「あはは、仕方ないよね、まだ会って間もないし」

男「あ、あはは……」

女「うふふ、エッチなことまだしてないから、家帰ったらしよっか?」

男「!」

女「顔真っ赤ー可愛い~」

・ ・ ・

女「一緒にお風呂入ろうよ~」

男「い、一緒に!?」

女「うん♪ 背中流してあげるから」

男「……ごくり」

女「あわよくば下の方も洗っちゃおうかな……」

男「!!」

女「あはは、顔がマジだよ、男くん」

神社でバイトの巫女やってる奴の大半は非処女

男「あ、ちょっと待って、電話電話……」

女「はいはーい」

男「もしもし?」

巫女『どうも、巫女です』

男「あ、み、巫女ちゃん」

巫女『お体に、何か問題はありませんか?』

男「まあ、今のとこ」

巫女『そうですか。急な寒気とかは大丈夫ですか?』

男「ああ、うん、そういうのは」

女「~♪」ギュッ

男「!」ゾクッ

男「な、なななないよ!?」

巫女『ど、どうしたですか? いきなり声が裏返りましたけど!?』

男「な、なななんでもない! ちょーっと冷たい風が吹き込んできて!」

巫女『こんなに寒い時期に窓を開けてるんですか? 即刻閉めたほうがいいですよ!』

女「男くんあったかーい~」

男(女ちゃんめちゃくちゃひんやりしてるよ……)

男「ありがとう、すぐに閉めるよ」

巫女『なんだかとっても心配です、明日はお祓いじゃなくて一緒に買物に行きましょう』

男「え、なんで?」

巫女『え、えっと……お、お祓いする前にあなたのことよく知らないといけないので……』

男「そうなんだ、じゃあ行こう行こう」

女「どこに?」

巫女『そ、それじゃあ、南の公園で待ち合わせしましょう』

男「はいはーい」

巫女『そ、それじゃあ!』

ガチャ

女「ねえ、どこに行くのー?」

男「うん、巫女ちゃんと買い物に」

男(これでお祓いが長引いた、ラッキー)

女「……お、お買い物」ズーン

男「あ、あれ、女ちゃん?」

女「あはは……二人きりでデートかぁ……良かったねぇ」

男「で、デート?」

女「うわーん、私というものがいながらー!」ギュウッ

男「ひゃああ、冷たい! ちょ、ちょっと離れて!」

女「ああ……ハグまで拒まれた……大好きな男くんに!」

男「明日はお祓い中止だから、女ちゃん喜ぶと思ったんだけど……」

女「え、私のために?」

男「もちろん。お祓いしちゃったら、女ちゃんいなくなるでしょ?」

女「お、男くん……抱いて!」

男「あはは、また今度」

女「でも拒否られた……」

男(寒気がなけりゃ抱きしめてるんだけどなぁ……)

男「うーん」

女「なに悩んでるの?」

男「いや、女の子と出かけるの、初めてだからさ。どんな服がいいのかなーって」

女「男くんはなんでも似合うよ」

男「それは言いすぎだよ、俺は顔は……普通よりちょっと上くらいだから」

女「わりとナルシストだね」

男「ほ、ほっといてくれ」

女「うふふ、でも、かっこいいよ、男くんは」ニコッ

男(……やっぱり可愛いなぁ)

女(でも、巫女ちゃんに男くん取られたら嫌だなー)

女(ここはとにかく変な服を着させてイメージダウンさせよう!)

女「これなんてどうかな?」

男「それ? ええ……仮装大会みたいになっちゃうよ」

女「というかなんでこんな服が置いてあるの?」

男「いや、なんか押し売りで買っちゃった……」

女「神主セット……あはは、巫女ちゃんは喜ぶんじゃない?」

男「ああ、確かにそうかも……じゃあこれにしよう」

女(うふふ、さすがにデートに神主姿で来られたら巫女ちゃんも引くだろうな!)ニヤニヤ

男「ん?」

女「いや、なんでもないよー!」

女(本当に男くんって、女の子とのお出かけ経験ないんだ)

そして……

男「いやあ、おまたせ」

巫女「!」

女(驚いてる驚いてる……さすがに引いちゃったよねー?)

巫女「す、素敵です……その服!」

男「ほ、本当?」

女(あ、あれれー!?)

男(うわー、女ちゃん凄いな、これ大正解だったみたい!)

巫女「本物神主さんみたい……」

男「いつも見てるから、やっぱり偽物ってわかっちゃうよね?」

巫女「でも、全然わからないですよ、かっこいいです」

女「よ、良かったね、男くん」ズーン

男「うん、ありがと女ちゃん」ボソッ

巫女「あ、あの! 男さん」

男「ん?」

巫女「わ、私の服、どうですか?」

マダー?(・∀・)

男「……」(そういえば巫女ちゃんの私服初めて見るなぁ)

ジロジロ

女(うわああ、なんでそんなにまじまじ見るの! エッチ!)

巫女「……」

男「うん、なんか思ったより洋式で驚いたかな」

男「でも可愛いよ、巫女ちゃんちっちゃくてお人形さんみたい」

女(ほ、褒めた……うう)

巫女「あ、ありがとうございます……」

女(いいなあ、私も可愛いって言われたい!)

巫女「……でも」

男「?」

巫女「洋式じゃなくて、洋風ですよね?」

男「あ!」

巫女「私はトイレじゃないですよ」プンプン

男「ご、ごめん!」

女(男くん可愛いミスしたー、可愛い~)

男「洋風、そうだよね……洋式じゃトイレだよね……」

女(遠回しに便器扱いしようとしてたんでしょ、エッチ!)

男「それじゃあ、行こうか?」

巫女「はい」

男「何を買いに行くの?」

巫女「そ、それは男さんにおまかせします」

男「俺に?」

巫女「だって、あくまでも今日は男さんのことを知るための買い物」

巫女「私が主体ではないのです」

男「な、なるほど……それじゃあどこ行こうかな……」

女「便所、便所!」

男「便所!?」

巫女「便所!?」

男「あ、いや、違う違う!」

男「ちょ、ちょっと変なこと言わないでよ!」

女「ふーん、男くんは女の子を便器扱いする変態なんでしょ!」

男「思ってないよそんなこと!」

女「ほんとに?」

男「ほんとに!」

巫女「……」

男「ご、ごめん、なんでもないんだ……」

巫女「やはり、霊に取り憑かれてるんですね!」

男「ち、違うよ!」

巫女「でも、いきなり変な言葉を言ったり……ボソボソと何かと話してますし……」

男「……」(否定できない)

巫女「やはり、お祓いしないと……」

男「で、でも、俺のこともっと知らないとお祓いできないでしょ?」

巫女「できます」

男「できるの!?」

巫女「はい、できます!」

女(で、できちゃうの!?)

女(うわあ、私邪魔ばっかりしてるから、男くんに絶対嫌われてるよ……)

女(このままお祓いして、バイバイかも……)グスッ

男「いや、それは困るよ!」

女(え……?)

男「最近俺調子いいし、もしかしたら良い霊かもだし!」

巫女「取り憑かれてる感覚はあるんですか!?」

男「え? いや、ないけどさ」

巫女「なるほど……無自覚に取り憑かれていて、バレないように生力を奪われています!」

男「え!」

女「私が奪うのは精力だよ」

男「!」

巫女「か、顔が赤いですよ!?」

男「き、気にしないで! そ、それでそれで?」

巫女「そ、そして……知らぬ間にあなたはあの世行き……」

男「そ、それは怖いなー」

女「私そんなことしないもん! 一緒にいれれば嬉しいんだからね?」ギュッ

男(触れられるとゾワーッとするからできればやめて欲しい……)

巫女「それで死んでしまった人を、私はたくさん見てきました……」

男(話長くなりそう。というかその話聞くの六回目だよ)

巫女「あれは……3月のこと」

男「ごめん、巫女ちゃん、俺急用思い出したから帰っていいかな?」

巫女「え、まだ話は……」

男「ごめん、本当に急用!」

巫女「……わ、わかりました、仕方ないですね」

・ ・ ・

男「あー、なんとか逃げ切った」

女「よかったの、ドタキャンなんかしちゃって」

男「あの話何度も聞いてるからさ」

女「でも、おでかけも行かずに帰っちゃうの?」

男「なんか、結局お祓いとかになりそうだし、危ないかなと思ってね」

男「それに、これはドタキャンじゃないよ、急用で抜けたんだよ」

女「抜けた……抜くの?」

男「ち、違う意味でとらないでね!」

女「男くんの抜いてるとこみたいなー」

男「そんな上目遣いしても無理だからね?」

女「じゃあ、男くんのあそこ咥えたいなー」

男「え……」

女「期待しちゃった?」

男「そ、そりゃあ……ね」

女「いつでもできるんだったら、今しない?」

男「……そ、外で?」

女「うん」

男「……」

女「いや?」

男(寒気が凄いことになってるんだけど)

女「あのね」

男「なに?」

女「私、男くんと繋がりたい」

男「!」

女「手を繋ぎたい、唇を繋ぎたい、そして……」

男「……ごくり」

女「さて、なんでしょー?」

男「そこは言わないの!?」

女「今考えたんだけどね」

男「うん」

女「エッチもいいんだけど」

女「まだ、私達愛を築いてないというか……」

男「ああ、なるほど」

女「私もね、エッチは凄くしたいんだけど……」

女「わかってくれた?」

男「うん、わかった!」

男「つまり、お出かけしたり、お話ししたり……とかかな?」

女「うん、そういうこと!」

女「うわー、嬉しいな! 男くんとたくさん過ごせるって!」

女「私はずっと男くんといれるから、なんでもできるし!」

男「……」(俺も嬉しいなぁ、こんなに可愛い子とお話とかできて……)

女「それじゃあ、家に帰ろ! それでそれで、たくさんお話しよ!」

男「うん」(すっごく喜んでるな、女ちゃん)

・ ・ ・

男「そういえば、なんで俺に憑いてるの?」

女「え? 好きってだけじゃダメかな?」

男「いや、嬉しいけど……なんか具体的な理由とか、ないのかな?」

女「具体的な理由……うーん」

男(逆に無いなら悲しいな……)

女「あ、あったあった!」

男「おお、何?」

女「優しいから」

男(優しい……また具体的じゃないな……)

女「些細なことなんだけど、花にお水あげたり、お年寄りに席を譲ったりとか」

男「そんなこと、誰でもできるよ」

女「でも、やれない人はずっとやらないじゃない?」

女「男くんは文句も言わずにちゃんとやるし、ゴミもちゃんと捨てるしさ」

男「……な、なんか照れくさいな」

女「うふふ、それが男くんを好きになった理由」

男「そういえば、それをなんで、女ちゃんは知ってるの?」

女「ふふふ、私は生前あなたのストーカーだったのです!」

男「嘘っ!?」

女「ビックリした?」

男「じょ、冗談……だよね?」

女「もちろん♪」

男「冗談でも怖いよ……」

女「それに、男くんわりと霊感強いみたいだったからねー」

男「ああ、それも良かったってわけ?」

女「そうだよ、ラッキーだったね!」

男「うん、ツいてたね」

女「うん、憑いてるね」

男「……お風呂、一緒に入ろっか?」

女「え、ホント?」

男「う、うん……いいかな?」

女「……も、もちろんっ」

女「まさか男くんが誘ってくれるなんてねー」

男「あはは」

女「そういえば、私が触るとビクってするのって、やっぱり寒気とか感じてる?」

男「!」

女「やっぱり、そうなの?」

男「……う、うん。ちょっとゾクッとしちゃってさ」

女「やっぱりそうかー……こんなんでも私、幽霊だからなぁ」

男「見た目は幽霊に見えないんだけどね」

女「足もあるんだけどね」

男「そういえば、霊の中では何に分類されるの?」

女「わかんない。私死んだのはわかってるけど霊になるつもりはなかったし」

女「……えいっ」

ツンッ

男「うわっ」ビクッ

女「ゾクッとした?」

男「うん」

女「うふふ、可愛い~」

男「いきなりするからビックリしたよ」

女「幽霊は突然出てくるもんだからね」

女「でも、困ったな」

男「なんで?」

女「このままじゃ、エッチもゾクゾクしてできないでしょ?」

男(違う意味でゾクゾクだから、確かに)

女「どうにかならないかなー」

男「俺が我慢すればいいんだよ」

女「それ、ナイスアイディア」

女「じゃ、ない!」

男「え!?」

女「そんなの全然気持ちよくないよ! 私は気持ちいいかもだけどさ!」

男「俺したことないから、わかんないけどね……」

女「わ、私もしたことないよ?」

男「!」(つ、つまり……)

女「おっぱい見せるのは、実は恥ずかしかったし」

女「おっぱい攻撃とか……実は死にたいほど恥ずかしかったし」

女「裸で隣にいたのも……あああ、言うだけで恥ずかしいよぉ!」

男(か、可愛い……!)

男(し、したい! エッチしたい!)

男(俺が言うことじゃないけど初々しすぎるよ、女ちゃん!)

男「服は着替えたりしないの?」

女「めんどくさいからしないだけだよ。服はなんにでも着替えられるよ」

男「へーそうなんだ」

女「やっぱりこの服は幽霊っぽいかな?」

男「うん、そうだね」

女「じゃあ着替えようかな~、可愛いのがいい?」

男「もちろん!」

女「じゃ、じゃあ、あっち向いててね! は、恥ずかしいから……」

男「う、うん」

女「うふふ、後ろで着替えてると思うと、ドキドキしない?」

男「そ、そうだね……」

女「昨日も服決めるとき私がいるのにいきなえい着替えたのはビックリしたよ……」

男「ご、ごめん……」

女「ううん、男くんの体、ちょっと筋肉あって良かったよ」

男(ほ、褒められると照れるな……)

女「……よし、見ていいよ」

男「見ていいの?」

女「うん、どうせ男くんにしか見えないしね」

男「……それじゃあ、見るよ?」

女「どうぞどうぞー」

男「……え!?」

女「うふふ、どうかな?」

男(スクール水着……だと!?)

女「こういうのは嫌いかな?」

男「いや……マニアックだけど……いいね」

女「うふふ、喜んでくれてよかった♪」

男「で、でもなんでそれ?」

女「一緒にお風呂入るなら、これでいいかなと思って。裸はちょっと恥ずかしいから……」

男「……」(逆にドキドキしちゃうよ!!)

女「えへへ、男くんとお風呂ー」

男「!」

女「あ、ごめんごめん……触ったらダメだよね」

男「あ……えっと……」

女「あはは、なんか、近くにいるのに触れないのって残念ー」

男「そうだね……」

男(なんか、女ちゃんの顔が寂しそうに見えるのは気のせいかな?)

男「お、俺も水着とかのほうがいいかな?」

女「ん? 男くんの見たいけどなー」

男「は、恥ずかしいよ……」

女「私はおっぱい触られてるんだけどなぁ……」

男「で、でもでも……」

女「ふふ、いいよ。男くんがいいと思うまでは私も見ない!」

男「優しいね」

女「男くんには負けるよ!」

男「それじゃあ、タオル巻こうかな」

女「それ……えっちぃよ」

男「え、なんで?」

女「だっていきなり落ちたら……」

男(オトコのポロリとか……誰得っ!)

女「私は得するけどね♪」

オトコ(あれ、心読まれた!?)

男「とりあえず、入ろっか」

女「うんっ♪」

男(結局タオルだけど、ちゃんと締めとこう)

女「お風呂狭いね、これじゃあどうしたって当たっちゃうね」

男「そうだね」

女「温まろうとしてるのに、寒気したらダメだよね」

男「そ、そんなに気にしなくてもいいと思うよ」

女「ううん、やっぱり気にしちゃうよ」

女「はー……生きてればこんなこともないのにね」

男「生きてたら出会ってないよ」

女「え?」

男「え?」

女「あ、いや……なんでもない」

男「……?」

女「あはは、そ、そうだねー。生きてたら出会ってない……よね」

男「? うん、だってそうでしょ?」

女「……うん、そうだよ、そうだね」

男「……?」

女「もう! いつまで風呂場前で立ってるの、ほらほら、入ろ入ろ!」

男「う、うわわ!」ゾクッ

女「ご、ごめん……いつまでたっても入る気配がなかったから」

男「き、気にしないで……はは」

男(なんか、失礼だよな)

女「うーん、どうすれば触っても寒気しないかな?」

男(女ちゃんの好意を無下にしてるみたいで、辛い)

女「手袋とかつければいいかな?」

男(俺だって、触られることはしょ、正直嬉しいし……)

そろそろ限界です……ごめんなさい。


早く起きれたら続き書きます。

追いついたら>>1寝てた・・・
誰か最新の非公式保守表貼ってくれ

>>146  

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

女「なにか考え事してる?」

男「え、あ、何?」

女「むー、考え事してたでしょ」

男「なんのこと?」

女「何考えてたの? エッチなこと?」クスクス

男「か、考えてないよ!」

女「顔真っ赤にして……怪しいなあ」

男「からかわないでよ」

女「からかってないよ? でも何か考えてたでしょ?」

男「うん、考えてた」

女「どんなこと?」

男「……まあ、色々」

女「悶々と?」

男「も……ち、違うよ!」

女「そうだよねー、童貞さんだもん、たくさんしたいことあるよね~?」

男「お、女ちゃんだって……その……」

女「うん、処女だよ」

男「!」

女「男の人の体、触ったこともなかったし」

女「ぜーんぶ男くんが初体験です!」

男「それにしては大胆だよね」

女「そ、それは……好きだからだよ」モジモジ

男「可愛いー」

女「うわ、ついに男くんが積極的に!?」

男「なってないなってない」

女「そうだよね……男くんはヘタレだもんね」

男「わ、悪かったね」

女「私もちゃんとした実体だったらなぁ」

男「そっか、俺にしか触れないんだよね」

女「うん、お風呂に入っても温かいともなんとも思わないだろうし」

女「シャワーしたくてもまずお湯出すことすら不可能だし……熱っ!」

男「あれ?」

女「あ、触れた」

男「え……嘘?」

女「わー! すごいすごい、私、物触れてるー!!」

男(俺以外には見えてないだろうけど、ほぼ実体じゃん!)

女「うふふ、これで大人のおもちゃ使ってのプレイもできるね」

男「えっ……!?」

女「うふふ、まずは触っても平気にならなきゃねー」

男「あ、あはは……」

女「でも、まさか触れるとは思ってなかったよ」

男「うん、俺も」

女「お湯の熱さも感じられるし……」

男「凄いね、幽霊じゃないみたい」

女「それでも、れっきとした幽霊なんだぞ、ぷんぷん」

男「ここ、怒るとこ?」

女「私のおっぱいで体洗ってあげようかなと思ってたけど、寒気がするし、小さいからできないね」

男(女ちゃんくらいでも小さい方なのか……)

女「寒気は気から来るもの……熱いと思えば寒気なんてないはず!」

男「なるほど……よし」

女「準備はいい?」

男「うん、来い!」

女「えいっ」ピトッ

男「うひょおおおおゾクゾク!」

女「やっぱりダメかー」

男(女ちゃんに触られてるってだけで集中が散漫に……)

女「触れられた対象は、やっぱり寒気とかを感じちゃうってことは、やっぱり霊体なのかな」

男「どうなんだろうね」

女「男くんは、ゾクっとするんでしょ?」

男「うん」

男(というか女ちゃんは変なとこばっかり触るしなぁ)ジーッ

女「? なに?」

男「いや、なんでも」

女「何か対策はないのかなぁ」

男「対策って言っても、そういうの専門にしてる人じゃないと無理じゃないかな?」

女「それって巫女ちゃん?」

男「巫女ちゃんのお父さんとか」

女「ああ、神主さんなんだっけ?」

男「でも無理かな、さすがに霊を祓うのが仕事だろうし」

女「神社って仏さまだっけ?」

男「それはお寺だよ、神社は神様」

女「そっかそっか、神社だけにね」

男(かかってるんじゃなくてそのままだよ……)

女「でも、ちょっとでも手がかりあるかもだよ?」

男「神主さんだろうし、巫女ちゃんより憑いてることとかに気づきやすいかも」

女「そ、そうだね……」

男「お札とかもらったら女ちゃんピンチだよ」

女「お札……いやだなぁ」

男「……」

女「あ、ちょっといやらしいこと考えたでしょ」

男「そ、そんなことナイヨ!」

女「わかるんだよー男くんはわかりやすいから」

男「嘘!?」

女「ほら、考えてた」

男「だ、騙された」

女「ううん、本当にわかりやすいよ」

男「……本当に?」

女「だって、私を見る目がちょっとエッチになるから……」

男「む、無意識そんなことしてたのか……俺」

女「うん、舐め回すような視線が私に絡み付いて……」

男「うわああああ、生々しい!」

女「私もそれでビクビクッって反応しちゃって」

男「……って、また見ちゃったじゃんっ」

女「単純だよね、男くん」

男「酷いや……」

・ ・ ・

女「それじゃあ、私まだ水着の下洗ってないから洗うね」

男「了解、先に出てるよ」

女「待っててもいいんだよ?」

男「の、のぼせるからいいよ」

女「どっちの意味で?」

男「……ど、どっちも!」

女「はーい、わかりましたー♪」

男(はあ、大胆だなぁ)

男「さきに部屋に行ってるからね」

女「ええ、寂しいなー」

男「そ、そんなこと言わないでよ」

女「『俺だって寂しいよ』って? きゃああ、嬉しい~」

男「……先に行くからね」

・ ・ ・

男「ふう……」

男(取り憑くとか言いつつ、お風呂場に置いてっちゃった。)

男(まあ、大丈夫だよな)

ガチャッ

女「はぁはぁ……」

男「! 女ちゃんっ!?」

女「お、男くん……」

男「ちょ、うわわ、タオルだけ!? や、やめてよ恥ずかしいよ!」

女「ち、違うの……こっち来てぇ...」

男「え?」

女「はぁはぁ……」

男(女ちゃん、苦しそう!?)

女「ん……あぁ……」

男(す、凄くエロいんだけど……!?)

男「ちょっと、女ちゃん!!」

女「あ、あはは……危なかったよ」

男「ど、どうしたの、女ちゃん!」

女「私、もう男くん無しじゃ生きることができないみたい……」

男「え!?」

女「エッチな意味じゃないからね」

男「わ、わかってるよ!」(違った……)

男(まだ何もしてないのに、俺は馬鹿か)

女「どうやら、私はあなたを拠り所にしているから、実体に触れられるし、元気があるみたい」

女「だから、あなたと離れると力が無くなって、最後には死んじゃうかも……」

女「まあ、死んでるんだけどさ」

男「そ、そうなのか……」

女「だから、私と離れないでね?」

男「も、もちろん!」

女「……あれ?」

男「ん?」

女「今、私触ってるのに寒気が来てないみたいだよ?」

男「あ、本当だ」

女「やったね!」

男「うん! って……行ったそばからゾクッと来ましたぁ!」

女「あれれ?」

男「あー……鳥肌立ったよ」

女「むぅ……体力が戻ったら霊体になるのかな?」

男(霊的な力も戻ってくるってことか)

女「どうだった、男くん」

男「え?」

女「乙女の柔肌は?」

男「! そ、そういえば」

女「うふふ……」

男(なんか、こう、ゴツゴツしてなくて、柔らかくて……男の俺とはまったく違う感じだった)

女「違う意味でも、ゾクゾクしちゃうでしょ?」

男「ごめん、正直さっきはちょっと焦ってたからあんまり覚えてない……」

女「えー、酷いなぁ」

男「ごめんね」

女「うーん、キスしてくれたら許そうかな?」

男「キキキキ、キス!?」

女「うん。イヤかな?」

男「イヤじゃないです! むしろしたいです!」

女「じゃあ、しようか」

男「はい!」

女「緊張してるの? もう、本当にヘタレだなぁ」

男「ふぁ、ファーストキスなんで優しくお願いします」

女「へえ、初めてなの?」

男「そ、そうです!」

女「じゃあ、目を閉じて」

男「はい!」

女「……ふふ」

女「私も初めてだよ」

チュッ

男(こ、これがキス……ってうわあああああ!?)

男「んーっ!?」

男(舌がINしてる!)

女「~♪」

男(ゾクゾクするのに……ゾクゾクしてるのに)

女「みゅっ……んんっ」

男(違う意味でゾクゾクもしているぅぅ!)

女「んっっ」(男くんも舌入れてきて……)

チュプッ……

男「はぁはぁ……」

女「寒気、平気?」

男「う、うん……」

女「うふふ、エッチだなぁ、私も男くんも」

男「……」

女「二人とも初めてがディープキスって……なんかエッチだよね」

男「な、なんか……めちゃくちゃエロかった」

女「うん、私もそう思う」

男「……」

女「続き、しちゃう?」

男「えっ」

女「……このままさ、気持ちいいこと、しちゃおっか?」

男「……」

女「なんてね、冗談冗談」

冗談とか!冗談じゃない!

男「あ、あはは……」

男(なんだ、冗談か)

男(俺はこのまましちゃっても……良かったけど)

男(やっぱり、女ちゃんは凄いなぁ)

男(俺がここで即座にOKしてたら、やってたかもしれない)

女「もうこんな時間。それじゃあ、おやすみなさい」

男「うん、おやすみ」

女(はー、危なかった)

女(私にも、準備がいるから……ね)

女(舌入れてくるなんてビックリしちゃった)

女(男くんも、満更じゃないのかな?)

女(う、嬉しい……キスまでしちゃったっ)

女(これからもどんどん仲良くなって……)

女(男くんと愛情を深め合う……!)

女(うわー、今から興奮してきちゃったし!)

女(あ、それより!)

女(男くん、体大丈夫だったのかな?)

男「……」(なんか、興奮しちゃって眠れないよ)

女「ねえ、男くん」

男「!」ビクッ

女「寒気平気だった? もしやばかったら私謝……ってきゃあっ」

男「……」

女(男くん、勃ってる……ズボンがすっごくもっこりして……)

男「……す、すぅ……すぅ」

女(あ、寝てるふりしてる……)

女(いたずらしちゃおうかな……えへへ)

女「あー、寝ちゃったのかー」

女「仕方ないなー、このおっきくなったのおさまらないと寝づらいだろうし」

女「寝てるし大丈夫だよねー?」

男「だ、ダメ!」

女「あっ」

男「あっ」

女「男くんの嘘つき」ニヤリ

男「……お、おやすみ!」

晩御飯に行ってきます。

食べ終えたらすぐに戻ってきます。

・ ・ ・

男「ん……」

女「おはよーさん!」

男「お、おはよう」

女「あはは、寝起きはぼんやりしてるタイプ?」

男「……って、女ちゃんなんで下着なの!?」

女「気づくの遅いよー、今お着替え中なの」

男「き、着替えって……その服俺の学校の制服じゃん!」

女「そうなの、可愛い?」

男「見慣れてるからなんとも」

女「着てるのが私でもダメかー」

男「いや、可愛いんだけどね」

女「可愛い?」

男「うん、可愛い」

女「それじゃあさ」

男「?」

女「これくらいミニスカにしたら、えっちぃ?」

男(ぱ、パンツ見えそう……!)

女「いやだ、男くんのえっちー」

男「って、女ちゃんがしたんじゃないか!」

女「でも、見てたよね?」

男「……」

女「下着の時より興奮するの?」

男「……」ゴクリ

女「やっぱり、この見えそうで見えないのがいいんだ」

男(脚綺麗だなぁ……)

女「男の子ってわかんないもんだなー」

男(触りたい……触りたい!)

男(でも触ったら……)

女「触りたい?」

男「えっ」

女「すっごい見てるから、触りたいのかなーって」

男「……う、うん」

女「いいけど……でもさ」

男「わ、わかってるよ」(さわったら、また寒気が……)

女「うふふ、じゃあ本当に我慢できなくなったら言ってね」

男「う、うん」(すでに……)

女「って、言っても今日は学校じゃないんだよねー」

男「うん、休日だからね」

女「はーせっかく着たのになぁ」

ボフッ

男「!」

女「?」

男(ベッドに横たわったから、ふ、太ももの見え方が……また、なんとも言えないすばらしさ!)

女「なになに、なにみてるの?」

男「いや、なんでもないよ」

女「そういえば、男くんトイレ行かなくてもいいの?」

男「ど、どういうこと?」

女「私が取り憑いてからまったく行ってないけど、大丈夫なのかなーって」

男「そ、それは……」

女「ふふ、いいよ。トイレには入らないから、いろんなことしても」

男「い、いろんなこと……」

女「まあ、私はわかんないけどねー」

男(それって、もしかして……)

女「というか、2日もトイレに行かないとか、本当に心配だよ」

男「ああ、ごめんごめん、なんか、ちょっと出なくてさ」

女「私に遠慮とかしないでね?」

男「わ、わかった」

女「いつでも飲む準備はしてるから」

男「それはしないで」

女「そういうの、嫌い?」

男「……無理」

女「私も、さすがに無理かな」

男「というか、女ちゃんはとりあえずなんでも許容しようとするね」

女「心が広いからね!」

男「優しいね」

女「もう、男くんもでしょ、それは」

女「……ねえ、男くん」

男「ん?」

女「早く着替えて、どこか行こうよ」

男「どこかって?」

女「お散歩でもなんでもいいから」

男「う、うん」

女「……デートっ」

男「で、デート!!」

女「幽霊とデートなんて、男くんくらいしかできないよ?」

男「前代未聞だろうね」

女「そうとは限らないだろうけど」

男「でも、女ちゃんとデートは俺が初めてでしょ?」

女「そ、そうだね……デートも初めてだよ」

男「はは、そうなんだ」

女「デート処女もらってくれる?」

男「へ、変な言い回ししないで!」

女「あはは、まだまだ青いな少年!」

男「言い方がおばさんっぽいなぁ」

女「うう……冗談でも悲しい」

男「急に泣きそうにならないで!」

女「じゃあ、撫でて~」

男「急に子供みたいに……」

女「だって子供だもーん」

男「はいはい」

ナデナデ

女「うひゃ~っ」

男(ううぅ……)ブルブル

女「撫でられるのって……恥ずかしいね!」

男「そうだろうねー、特に俺に撫でられたら」

女「悲観的だね」

男「まあ、取り柄ないから」

女「でも顔は?」

男「ま、まあそこそこ」

女「それがあれば充分だよ♪ あとは優しさがあるから!」

男「あ、あはは……」(なんか、嬉しくない)

男「それじゃあ、デート行こうか」

女「うん! わーい、デートだデートだー!」

男(子供みたいな喜び方だな)

女「生きててよかったー」

女「って、死んでるんだっけ」

男「あはは、その冗談、面白いね」

女「……」

男「……あれ?」

女「あ、あはは、そう? もう死んでるのに、私ったら馬鹿だな~」

男(今の間はなんだ?)

女「じゃあ、行こうか」

男「うん」

・ ・ ・

女「うーん……やっぱり外って気持ちいいねー」

男「そうだね、今日は晴れてるし、最高だよ」

女「私、幽霊なのに太陽大好きなの」

男「まあ、吸血鬼じゃないし、それでもいいんじゃない?」

女「吸血鬼……男くんの血を吸っちゃうぞー! かぷりっ!」

男「うわわわわ」ゾワッ

女「あーーー! ごめん!」

・ ・ ・

男「本当に、それだけでいいの?」

女「うん、歩いてるだけでいいの♪」

女「他の人には私見えてないんだよ?」

男「そうだけど」

女「それで、女物の服漁ったりしたら、ヤバい人だよ?」

男「そ、そうなるね」

女「ふふ、だから、一緒に散歩できるだけでいいの」

男「女ちゃん……」

女「安くあがっていいでしょ?」

男「嫌な言い方だね……」

女「だって、お金がなくてもいいんだよ? 嬉しくない?」

男「いや、それはそれで……なんか」

女「私はプレゼントも欲しがらないし!」

女「まあ、男くんは欲しいけどね」

男「!」

女「あはは、顔赤いぞー!」

男「て、照れるから変なこというのやめてよー!」

全部読んでたのに意味も無く今北産業ってレスしたことに激しく反省した

男「それじゃあ、どこ行こうか?」

女「時間経過してもいないのに話を進めようとしてる?」

男「急にメタ発言されると怖いよ」

女「あはは、うーん、それじゃああそこ!」

男「山?」

女「階段あったからあそこから行こうよ!」

男「でも疲れそうだなー

女「じゃあ私も一緒に歩く! その気持ちを共有しよっ」

男(優しいなあ)

女「あるこーあるこー私はー」

男「協会に怒られるからそれ以上歌っちゃダメだよ」

女「ケチ~」

男「俺は悪くないよ……」

女「暑いねー!」

男「うん、そうだね。太陽がサンサンとしてるし」

女「男くん、ちょっとペース遅くなってない?」

男「ぎくっ、そんなことないよ」

女「あはは、自分でぎくっとか、変なのー」

男「いや、ちょっと疲れちゃったかな」

女「疲れちゃった?」

男「うん、君にね」

女「……憑いてるね♪」

男「俺も、ツイてる」

女「え、私に?」

男「ラッキーってこと」

女「……嬉しいことかな?」

男「うん、女ちゃんだったから、ラッキーだよ」

女「……嬉しいこと言ってくれるなぁ」

女「私は男くん大好きだったから、憑けたんだもん」

男「理由がいるの?」

女「うん。なんらかの想いがないと、絶対に取り憑けないの」

男「なるほど」

女「だから、普通の人には取り憑けない。でも、男くんは私が大好きだから憑くことができたの」

男「へー」

女「もう、ちょっとくらい嬉しがってくれない? 本当に男くんしかいないんだから……」モジモジ

男「光栄に思うよ、本当に」

女「もー、なんで棒読みなのかなー」

男「ふふ」

女「な、なにその笑い方ー!」

男「いや、なんか楽しいなーと思って」

女「?」

男「女ちゃんと、付き合ってるみたいでさ」

女「!!」

男(なんか、照れくさいこと言っちゃったなぁ……)

女「男くんは生きてるから憑き合ってるのはおかしいんじゃない?」

男「あー感じが違うーーー!!」

女「え?」

男「付き合うって……ほら、カップルみたいって意味」

女「え……私と、男くんが?」

男「そ、そう」

女「……」ボッ

男「お、女ちゃん?」

女「反則でしょ……それ……」

女(嬉しすぎる……)

女「わ、わ、私と男くんが、か、カップル!?」

男「うん」

女「私なんかでいいの?」

男「むしろこっちが聞きたいよ」

女「私は大好きな男くんと一緒に入れるなら……全然」

男「お、俺も女ちゃんみたいな可愛い子とだったら」

女「……可愛いだけ?」

男「え?」

女「私は男くんのこと、大好きだけど」

女「男くんは、私のこと、好き?」

男「……」

女「……ほらー」

男「えっと、それは……」

女「好き、ではないでしょ?」

男「……」

女「可愛いとか言ってくれるの、すっごく嬉しいんだけどね」

女「好きって言われたいんだ、私」

女「すっごくわがままだと思うんだけど」

女「可愛いだったら、誰にでも言えるけど」

女「好きって、簡単には言えないでしょ?」

少し席外します。

すぐに戻ってきます。

男「……うん」

女「はー、残念」

男「……」

女「でも、良かった」

男「え?」

女「嘘でも『好き』って言ってくれなくて」

男「ど、どうして?」

女「だって、私は私の力で振り向かせたいし!」

男「!」

女「やっぱり、エッチなこととかだけじゃダメなんだよね、それはわかってるんだけど」

女「どうすればいいのかわかんなくてさー、やだやだ」

男「はは……」

女「好き好き言ったって、相手は好きにならないしさ」

女「どんなに好きだってアピールしたって、それは私の自分勝手な行動で」

女「相手はそんな気ないのにね」

女「振り向いて欲しくても、どうすればいいかわかんなくて」

女「それで変な方行っちゃって」

女「迷走しちゃってさ……なんかもう悲しくてさ」

男「!」

女「……あ、涙出てきちゃった」

女「最悪、本当に私これじゃめんどくさい子じゃん……」

男「め、めんどくさくてもさ」

男「……女ちゃんは、嫌なことしないし」

男「迷惑だとも思わないよ」

女「……」

男「だから、そんな暗い顔しないでよ」

女「でも……」

男「俺も正直、最初はちょっとエッチで可愛い子とか、最低なこと思ってたけど」

男「今は、俺のこと本当に想ってくれてるってわかったから」

男「凄くイメージ変わったよ」

>>372なに、気にする事はない(顔文字略

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