春香「皆でサバゲーですよ、サバゲー!」(199)

赤チーム
春香、やよい、真、あずさ、美希、亜美


春香「765プロ~……ファイト~……」

やよい「うっうー! 目指すは一人撃破ですー!」

真「目標は、全員撃破だよっ」

あずさ「あらあら……ここはどこかしら~……?」

美希「絶対負けないの!」

亜美「真美と一対一してみたいなぁ……」

青チーム
千早、雪歩、貴音、伊織、響、真美


千早「……さて、どうしようかしら」

雪歩「勇気を出さなきゃ……!」

貴音「積極的に、動くとしましょう」

伊織「さぁ、勝ちに行くわよ」

響「ハム蔵、頑張るぞっ」

真美「……活躍して、兄ちゃんに良いトコ見せよう……」

―――

P「さあ、ルールの説明をするぞ」

P「今回のサバイバルゲームは、チーム対抗のポイント制だ」

P「各自支給された水鉄砲を武器に、決められたポイントに達するまで相手を倒し続ける」

P「水に濡れた選手は、10分間自陣にて待機。攻撃に参加してはいけない」

P「ちなみに、復帰直後を狙う待ち伏せ行為は禁止だ。アウトかセーフかのボーダーラインはこっちで決めるからな」

P「給水ポイントはフィールドに設置してあるから使ってくれ。ただし隙だらけになるのは覚悟すること」

P「さて、肝心の勝利条件は……9ポイントだ。一人撃破するごとに1ポイント加算されるぞ」

P「そして味方への誤射は、相手チームに1ポイント加算されることになる」

P「最後に制限時間。ゲーム開始から2時間だ」

P「時間切れとなった場合は、その時点でポイントの高いチームの勝利となる」

P「大まかなゲーム内容はこんなところだ」

P「全員のスタート位置は完全にランダムに配置されている」

P「場合によっては、敵に囲まれていたり、自陣から遠い位置にいたりするぞ」

P「次に各自に配られた携帯端末を見てくれ」

P「今回のフィールドの地図だ。点滅しているのが自分の位置だぞ」

P「そして赤チームは大きな赤丸、青チームは大きな青丸が表示されているはず」

P「それが自チームの陣地を指している。まずはそこに向かうといい」

P「何か質問がある場合は、競技中でも構わないから言ってくれ」

P「なるべく早く審議を行って返答するつもりだけど、御都合主義って物があるからそこは目を瞑ってくれよ」

P「ルールの説明は以上だ」

P「それでは、ゲームスタート!」

春香「よし……」

春香(まずはやっぱり自陣へ戻ることからだよね)

春香(誰かと合流して、そこから始めよう!)


千早(……まずは敵陣地へ向かおうかしら)

千早(地図には表示されてないけど、多分青陣地と真反対の方向にある)

千早(となると、ここからそう遠くない所にきっと敵の拠点が……)


やよい(よーっし……皆、お姉ちゃん頑張るからねっ)

やよい(とは言っても、一人じゃ厳しいから誰かと一緒に……)

雪歩(うぅ……怖いよぅ……)

雪歩「あ」

やよい「ふぇ?」

雪歩「……」

やよい「……」

雪歩「…………いやあああああああっ!!!」バシュバシュバシュ!

やよい「ひゃあぁっ!!!」バッ

やよい(雪歩さんは……えーとえーとえーと……敵だったはずです!)

ああああっ……!


真(今の……雪歩!?)

真(多分、こっちの方角だ!)ダッ


真(……見つけた! 雪歩だ!)

真「雪歩、悪いけど倒させて貰うよ!」

雪歩「ま、真ちゃん……!?」

やよい「真さぁん!」

真「やよい、無事で良かったよ。さぁ、行こう!」

やよい「は、はい!」

雪歩「ど、どど、どうしよう……!」

雪歩(1対2じゃ勝ち目ないし……真ちゃんが相手じゃ……)

雪歩「……っ」ギュッ

雪歩「えええええいっ!」バシュバシュ!

真「お……っと!」サッ

やよい「ひぃっ!」バッ

真「やよい! 無理しないで遠くから狙って!」

やよい「はいっ!」バシュン!

真「……ボクが突破するよ!」ダッ

雪歩(真ちゃんが向かってきた……!)

雪歩「えいっ、えいっ!」バシュ

真「よしっ……」

雪歩「真ちゃんにだって……負けたくないっ!」ジャキッ

真「今だ……やよい!」

やよい「頂きですー!」バシュンッ!

雪歩「いつの間に、後ろに……」ガクッ


真「お疲れ様」

やよい「真さん……」

真「やよいのお陰で雪歩を倒せたよ、ありがとう」

やよい「……はい」

やよい(……真さんが居なかったら、絶対勝てなかったです……)

P『雪歩、やよいの攻撃により脱落。自陣へ』


伊織「こっちが雪歩だったのもあるだろうけど、やってくれるじゃない、やよい」

伊織(でも決着が早い。不意打ちか、あるいは誰か味方が……?)


春香「うわぁ……すごいなやよい」

春香「よっし、私も頑張らないと!」


千早(居た……春香ね)

千早(外せばばれる。私の射撃もそこまで正確じゃないから、逃げられたら終りと思っていい)ジャカッ

千早(……恨まないで、春香)パシュンッ


P『春香、千早の攻撃により脱落。自陣へ』

P『赤チーム1ポイント。青チーム1ポイント』

あずさ「あら、皆頑張ってるのね~」

あずさ「説明を聞く限り、本陣に戻った方が良さそうなんだけど……」

あずさ「どこかしら~……?」

P『あの、あずささん……ゲームが始まる前に渡した携帯端末を見てください……?』

P『自陣の情報が載ってますから』

あずさ「プロデューサーさん? あぁ……こっちの方向なんですね」

あずさ「ありがとうございます、それでは」ペコ


小鳥「……これ以上はプレイヤーへの干渉になりますよね……」

律子「……逆方向です、あずささん……」

P「は……はは……」

―――


真美「っと……ここが本陣かな?」

真美「へぇ→……これなんだっけ? ……そうそう、バリケードってやつだ!」

真美「さて、ここで待てば誰か来るかな……まぁゆきぴょんは間違いなく来るとして」

真美「それまでは待機かな。盾もあるし、戦えるよ」チャッ


美希「あれは……亜美!」

亜美「お→ミキミキ!」

美希「一緒に行こ!」

亜美「どうする? 本陣に戻る?」

美希「皆一回集まりたいから、戻るの。敵と会ったら戦うつもりで!」ガチャ

亜美「了解っ!」ジャキッ

貴音「……」

貴音「……ふぅ」ガシャンッ

貴音(あまり、敵と会いません)

貴音(わたくしの武器は、性質上接近戦には不向き……これで良いのですが……)

貴音(やはり、どなたかと戦わないと楽しめそうにありませんね……)

千早(あれは……)


亜美「この辺りかな→?」

美希「もうちょっと先なの」

ビシャッ

亜美「な、何っ!?」

美希「敵なの!」ガチャ

亜美「……!」ジャキッ

美希「…………誰も、来ない……?」

亜美「多分すぐ退いたんだと思う。誰か分からないけどバレたみたいだし、急いだ方がいいかも……」

千早(……やっぱり、この距離じゃ簡単には当たらないわね)ダッ

千早(さすがに1対2じゃ勝ち目が無い)

千早(そろそろ引き際……足音!?)ジャカッ

響「ち、千早、自分だぞっ」

千早「あら、我那覇さん。ごめんなさい、用心の為だったから」スッ

響「大丈夫。別に撃たれたわけじゃないから」

響「それにしても春香を倒したんだな、すごいぞっ」

千早「別に大したことはしてないわ。倒せたのも偶然だったから」

響「……そうか。これからどう動くんだ?」

千早「私はスタート位置が敵陣のすぐ近くだったから、そこに隠れて迎え撃とうとしていたわ」

千早「ても、一人倒せて充分だし、そろそろ敵が集まってくるから戻るわね」

響「なら自分もついていくぞ」

千早「ええ、行きましょう」

千早「二人なら安全だし、このまま真っ直ぐに本陣へ」

響「了解っ」

伊織「真美!」

真美「いおりん!」

伊織「……ふうん……土嚢がたくさんあるけど、本陣と言うにはお粗末ね」

伊織「誰かに会った?」

真美「ううん、誰も。ここにも来てないし」

伊織「雪歩、さっさと戻ってきなさいよね……」

真美「ところでさ、いおりん……それ、何?」

伊織「武器でしょ?」

真美「何これ……?」

伊織「バケツとおたまよ」

真美「……殴るの?」

伊織「違うわよ! これで水を掛けろってことでしょ!?」

真美「ぷっ……!」

伊織「笑うなー!!! スタッフ、あとで覚えてなさいよー!!!!!」



放送席

小鳥「だそうですけど?」

P「ま、まぁ当然の反応ですね……」

律子「伊織次第ですよ。あの武器を活かせるかどうかは」

小鳥「それにしても……中々会わないものですね」

P「しばらくは待ちましょう。互いに本陣に立て籠もるような事があれば、その時はその時ですが」

小鳥「制限時間もありますし、何よりあの子達がこの企画を盛り上げる為に動いてくれますよ」

春香「本陣に着いた……」

春香「ここで10分かぁ……長いなぁ」

春香「誰も来ないし、退屈だよ……」

春香(さっき私を撃ったの、千早ちゃんだったんだ)

春香(……何か、悔しいな。次こそ絶対勝つぞ!)



やよい「……っ」

真「やよい、大丈夫?」

やよい「は、はいっ」

真(この、いつ誰と会うか分からない緊張感……)

真(ライブの方がまだ気が楽だよ)

やよい「……真さん?」

真「ごめんごめん、ぼーっとしてた」

真「さ、行こう」

やよい(頑張らなきゃ……)

やよい(さっきの戦い、私は真さんの足を引っ張ってたから……)

やよい(今度こそ……チームの役に立ってみせます!)

やよい「行きましょう!」

真「オッケー!」

真(やよい、気合い入ってるなぁ。さっきも雪歩を倒せたし、勢いがあるよ)


キラッ


真(……!?)

真「やよい、危ないっ!!!」

やよい「えっ……きゃあぁっ!?」

―――


真「やよい……無事……?」

やよい「は、はい……」

真「…………よかっ、た」ドサッ

やよい「真さん!?」

真「あっちの方向……貴音が狙ってる」スッ

真「上手く隠れて、逃げて……!」

やよい「ごめん、なさい……! 私を庇って……!」

やよい「私、やっぱり……皆の、足手まといです……!」

真「……足を引っ張られてるかは、ボク達が決める……やよいは、足手まといなんかじゃ、ないっ……」

やよい「っ……!」

やよい「……ごめんなさい」

真「……」

やよい「私が絶対っ……!」ダッ

真「……」

真「…………頑張れ……やよい……」



貴音「やよい、草木に上手く隠れましたか。ここまでですね」ガサッ

貴音「とはいえ……真を討てたのは大きい。こちらの士気にも大きく影響するでしょう」ジャコッ


P『真、貴音の攻撃により脱落。自陣へ』

P『赤チーム1ポイント。青チーム2ポイント』

P『真、貴音の攻撃により脱落。自陣へ』


千早「……すごいわね、四条さん」

響「真……やられたのか」

千早「どうして、残念そうなの?」

響「いや、ただ真とは戦いたかっただけだぞ」

響「10分で復帰するし、そこまで気にしてないさー」

千早「そう……」

青チーム本陣


伊織「よっし!」

真美「すごいねお姫ちん」

伊織「たったの10分だけど、これは大きいわよ!」

真美「私達は動かないし、意味はあんまり無いけどね→」

伊織「うっさい! いちいち言わなくていい!」


雪歩「……」

真美「お、ゆきぴょんおかえり→」

伊織「おそい! さっさと本陣に戻ってきなさ……え?」

雪歩「悔、しい……」ポロポロ

伊織「……」

真美「え、えっと、元気出しなよゆきぴょん! まだチャンスはあるから!」

雪歩「う……ぐすっ……!」ポロポロ

伊織「……悔しいなら、我慢して溜めなさい。そして、やよいに全部ぶちまけるのよ!」

雪歩「……っ」

伊織「顔を上げろって言ってんのよ!」

伊織「悔しいでしょ? 年下に説教喰らってんのよ? 見返したいって思わないの?」

雪歩「……っ」グシッ

雪歩「やるから……もう言わないで……!」

伊織「……えぇ、やってみせなさいよ。私は見てるから」

響「おーい! 皆ー!」

伊織「やっと来たわね」

千早「四条さんは……戻ってないみたいね」

伊織「真も倒してるし、この際貴音の判断に任せるわ」

伊織「さ、これからの動きだけど、基本的には複数で行動するわよ」

伊織「同じスピードで動けるなら、単純に目の数が増えるから」

伊織「相方がやられた場合、無理は極力避けること」

伊織「あとは何かある?」

千早「萩原さんはどうしましょうか」

伊織「……私が、10分経つまでここに居るから」

真美「任せたよっ」

響「じゃあ、自分達は三人で動くか」

伊織「ガンガン進んでガンガン倒しなさいよね」

響「了解っ!」

千早「ポイントはこっちの方がリードしてるから、無茶はなるべく避けましょう」

真美「バトりたいのが本音だけどね→」

伊織「……そうね」

赤チーム本陣



春香「あとはやよいと、あずささんだね」

亜美「あずさお姉ちゃんは……まぁ仕方ないとして」

美希「やよいも迷っちゃってるのかな?」

春香「でもこの地図、向いてる方向まで表示されるから、迷うのはあずささんぐらいじゃないかな?」

亜美「はるるん、さり気無くすごい事言ってるよね→」

春香「ち、ちがっ! そんなこと思ってないよ!?」アタフタ

美希「ひょっとしたらスタート地点がすっごく遠い所だった、とか?」

真(もしかしてやよい、スイッチ入っちゃったかな……どうしよう……)


春香「何か、案はある?」

亜美「別にないけど、亜美が皆ぶっ飛ばしてくる!」

美希「この際亜美はほっといて」

亜美「うぅ……冗談だよ……」

美希「ミキは、このまま春香と真君が復帰するまで、ここで皆待つべきだと思うの」

春香「うん。私はともかく、真の力は必要だよ」

亜美「自分をそんな風に言っちゃダメだよ。はるるんだって頑張ってるじゃ→ん」

春香「亜美……うん、ありがとう」

美希「さ、皆で守るの!」

真「もしかしたらその内、あずささんとやよいも戻ってくるかも知れないしね」


―――


響「ん……?」

千早「誰か居た?」

響「あずささんだぞ」

真美「随分開けた場所にいるんだね。しかも一人で」

千早「……行きましょう。こっちは三人だから、勝てるはず」

響「よし……!」

真美「行くぞ→!」ダッ

あずさ「……?」


千早「……っ!」ザザザッ

真美「あずさお姉ちゃん、その首我らが……!」ダッ

響「頂きだぞー!」バシュン


あずさ「あらあら……三人も……」

あずさ「初戦闘……頑張らなくっちゃ♪」ガシャコン

響「へ……?」

あずさ「そぉーれっ♪」ガルルルルル!!!

響「わあああああっ!!!」

真美「せ、セコい! セコいよおおおっ!!!」


あずさ「う~ん……当たったかしら……?」ガシュゥンッ

あずさ「どうかしらー?」


P『響、真美、あずささんの攻撃により脱落。自陣へ』

P『赤チーム3ポイント。青チーム2ポイント』


あずさ「あら……ということは、まだ千早ちゃんが居るのね?」ガシャン

千早「くっ……」

千早(勝てそうにない……ここは退かないと!)ダッ

あずさ「あらあら……逃げられちゃったみたい」スッ

あずさ「ふぅ……この武器、重たくて大きいのがいけないわ……」ドスン

あずさ「……えっと」

あずさ「なるほど、赤チームの本陣はあっちね~」ズリズリズリズリ


真美「……」

響「……」

真美「青チームの本陣に向かってるよ……さすがあずさお姉ちゃん……」

響「うぅ……酷い火力差だぞ……」

春香「あずささんすごい……」

亜美「良い武器を貰ったみたいだね→」

美希「いいなー……ミキも活躍したい……」

真「くっそー……復帰はまだなの?」


伊織「何やってんのよアンタ達は!」

響「わ、悪いと思ってるぞ」

真美「あれは勝ち目無いよ。回転ドラムの……ガトリングっていうの?」

伊織「…………それ、水鉄砲、よね?」

真美「うん」


P『こちら放送席。これより全員行動を一時中断。一言も言葉を発してはいけない』

P「計5ポイントの加算により、追加ルールだ」

P「ちなみに、このルール説明中はゲーム時間は進行しないぞ」


P「赤チーム、真。青チーム、伊織」

P「二人は今から相手チームの内一人に、ハンディを付けることが出来る」

P「指定されたプレイヤーに課せられるハンディは以下の3つ」

P「1、所持している武器をこちらで用意したピストルタイプに変更。弱体化と見ていい」

P「2、相手チーム全員の携帯端末に、常に位置情報が筒抜けとなる」

P「3、相手に撃たれた際には、相手チームに2ポイント加算される」

P「そして真、伊織両名は、誰にも相談せずに相手を指名してくれ」

P「1分後、二人の答えを聞くぞ」

真(誰にも相談せず、か……怖いなぁ……)

伊織(今ある情報から、選択肢は1つしかないわね)


P『さぁ、誰にする?』


伊織「あずさよ」


真「貴音でお願いします!」


P「ハンディを負うプレイヤーは……赤チーム、あずささん。青チーム、貴音だ」

P「それでは、ゲーム再開!」

響「あずささん、かぁ……あの武器を考えると、仕方ないさー」

真美「まこちん止めるのはどうかな→って思ったけど?」

伊織「ハンディ負わせて、真に勝てる? それでも勝てるとは思わないけど」

真美「……確かに」

伊織「地図をずっと見ながら戦い続ける訳じゃないのよ」

伊織「動きが速いと、多分ちょっと目を離しただけで、位置情報が大きく変わるわ」

伊織「武器も同じ。どんなピストルかは見てみないと分からないけど、真ならきっと、どんな武器でも変わらない」

千早「つまり一番注目すべきなのは、ポイントが倍になるところ、ね」

伊織「ええ。これであずさを集中攻撃すればいいのよ」

伊織「さぁ、行くわよ!」

真「ど、どう、かな?」

春香「大丈夫だと思うよ?」

亜美「まこちん、お姫ちんに撃たれたからね→」

真「貴音の武器は厄介だから……でもごめん。実はあんまり深く考えてないんだ」

春香「だ、大丈夫だよ! 私が選べって言われたらもっと酷い事になってたかもしれないし!」

美希「ミキも同じ、だよっ」


P『雪歩、春香、復帰。戦線へ』


春香「あ、来たっ!」

真「でも、どうする? このままだとあずささんが狙われるんじゃ……?」

春香「うーん……でも場所が分からないし……」

亜美「い→こと思いついた」

亜美「あずさお姉ちゃんは、撃たれてもいいと思うよ?」

春香「撃たれてもいい、って……?」

亜美「一回撃たれたら、本陣に戻るまで無敵状態じゃん」

亜美「そしてあずさお姉ちゃんの場合、ずっと本陣に帰ってこれないという訳だよ春香君!」

真「えぇ~……」

P『亜美、その場合はスタッフが本陣まで誘導するぞ』

亜美「に、兄ちゃん! 盗み聞きなんてセクハラだぞ!」

やよい「こっち、かな……?」ガサガサ

やよい(見つけた……貴音さん!)

やよい(よ、よーし……!)ダッ


貴音(……殺気!?)

やよい「貴音さん、勝負です!」

貴音「やよい……貴女……!」

やよい「真さんの仇を討ちますー!」バシュバシュ

貴音「くっ……!」パシュン

貴音「なかなか、意地の悪い武器ですね……」パシュン

やよい「えぇーい!」バシュ

貴音(勝ち目は、ありませんか。かといって、これほどまで闘争心に満ちた兵を野放しにするわけにも……!)

貴音「……っ!」ダッ

やよい「ふぇっ? ま、待ってくださいー!」ダッ

貴音(ひとまず本陣に向かいましょう。誰か居るはず)

貴音(さぁ、それまで勝負ですよ、やよい)パシュン

P『真、復帰。戦線へ』


伊織「真が戻ってきた……さっさと行くわよ!」

響「その武器で先頭に立たれても……」

真美「面白いだけだよね→」

伊織「うっさい!」

千早「……居たわ、あずささん」

伊織「囲むわよ。この人数差で誰か撃たれでもしたら……」

真美「しょ→ちしない、だよね」

伊織「分かってるじゃない?」

あずさ「……?」

あずさ「あら、いつの間に……」

伊織「さぁ、覚悟しなさい」スッ

あずさ「伊織ちゃん、そのおたま可愛いわね~?」

伊織「アンタまでそれを言うのね……!」スッ

あずさ「でも、私だってそう簡単には負けないわよ?」チャッ

真美「違うよ、あずさお姉ちゃん」

千早「さすがにこの状況では不可能ですよ」

伊織「1対5よ。潔くここで撃たれなさい」

あずさ「でも伊織ちゃんの武器じゃ『撃つ』ことは出来ないんじゃ……?」

伊織「良い度胸ねあずさ……」

伊織「攻撃開始! 一気に終わらせ……て……!?」

真美「いおりん?」

伊織「な……なんで……?」ドサッ

響「伊織!?」

あずさ「ふふっ、真ちゃんなら間に合うって信じてたわ」


真「あずささん! 今そっちに行きますからぁ!」


P『伊織、真の攻撃により脱落。自陣へ』

響「あ、有り得ないぞ! こんなに早く来るなんて!」

真美「さっき復帰したばっかりじゃなかったの→!?」

千早「二人共! 真が来る前に、早くあずささんを倒してここから退きましょう!」ダッ

響「分かった!」

あずさ「それっ」パシュン

真美「っとと、上手いねあずさお姉ちゃん」バシュン

響「背中ががら空き……うわぁ!?」

響「な、なんかやりにくいぞ!」

あずさ「今度のドラマの撮影でガンアクションシーンがあって……」

あずさ「やっぱり色んな役柄に挑戦した方が、人生得するのねー?」パシュンパシュン

千早「くっ……」

千早(真は……!?)

真「遅いよっ」バシュン

千早「そんな……」ガクッ


響「ひ、退くぞ!」

真美「ラジャー!」


真「……ふぅっ」

あずさ「ありがとう真ちゃん。お陰で助かったわ」

真「いえ、あずささんが耐えてくれたからですよ」


P『千早、真の攻撃により脱落。自陣へ』

P『赤チーム、5ポイント。青チーム、2ポイント』

青チーム陣地


伊織「もう! 何よ何よ!」

響「あぅ~……」

真美「これじゃ負けちゃうよ……」

千早「あずささんと真が……思っていた以上だったわね」

千早「こちらの作戦は、間違ってないと思ったけど……」

真美「どーするいおりん?」

伊織「…………悔しいけど、何も作戦が出てこないわ」

千早「反則を取られる可能性がある以上、敵も簡単に本陣に攻めてくることはないと思うけど……」

あずさ「これからどうしようかしら?」

真「貴音を討ちに行きます。ここから近いですよ」

あずさ「あら、じゃあ私も付いていくわ」

真「ボク、結構急ぎますから、置いていきますよ?」ダッ



貴音「……くっ」パシュン

貴音(もう弾切れですか……)

やよい「ま、待ってくださぁーいっ!」ゼーハー

貴音(思っていた以上に粘ります……さすがです、やよい)

やよい「それーっ!」バシュン

貴音(もうすぐ本陣……ですが味方が居なければ負け)

やよい(反撃してこなくなった……もしかして弾切れかも!)ダッ

―――


貴音「……これは……絶体絶命、ということですね」


真「やよいー! 今援護に行くからー!」


貴音(わたくしが撃たれれば、敗北までたったの2得点……)

貴音(真から逃げられるとは思えません…………あれは、雪歩?)

雪歩「……っ!」ジャカッ

貴音「雪歩……援護には感謝します。ですがわたくしはもう残弾も残ってはいませんよ」

雪歩「こ、このまま本陣まで退いてください」バシュバシュ

雪歩「皆、勝てない勝てないって動いてませんから……呼んできて……!」バシュバシュ

貴音「……分かりました。すぐに」ダッ

真「雪歩……3対1だよ。無駄な抵抗はやめて」

あずさ「私達だって、雪歩ちゃんを討ちたくはないのよ」

雪歩「……ここで退いちゃったら、もう私達の負けだよ……」

雪歩「やよいちゃんに撃たれて、本当に悔しかった」

雪歩「ま、また、何も出来ないまま終わるのは嫌……!」ジャカッ

あずさ「雪歩ちゃん……」

真「……分かった。でもこれは戦争なんだ。覚悟して」チャッ

やよい「……」スッ

雪歩「……えいっ!」バシュバシュ

真「勝負だよ、雪歩!」ダッ

伊織「雪歩が?」

貴音「ええ。たった一人で、戦っています。諦めないで懸命に……」

貴音「響、双海真美、貴女達は戦えますか?」

響「……で、でもさっきも真にやられたぞ」

真美「真美達が行ってもやっと3対3だし……」

貴音「……そうですか」ジャー

伊織「アンタまさか、まだ戦うつもり……?」

貴音「えぇ、わたくしが行きましょう」チャッ

貴音「次にこのような企画がいつあるか分かりません。はんでぃがいくらあろうと、楽しまなければ損、ですよ」

伊織「や、やめなさい! その武器で真と戦うなんてどう考えても無理じゃない!」

千早「この状況で2ポイント失えば、いよいよ負けが確定……」

貴音「……諦めた貴女達が、わたくしを止める意味などありませんから」ダッ


伊織「何よ……言ってくれんじゃないあの馬鹿ぁー!」

伊織「10分、早く経ちなさいよぉー!!!」

響「そう、だぞ。自分、まだ真と戦ってない」

真美「うん。真美達、何もしてない」

響「……よしっ!」ダッ

真美「行ってくるからー!」ダッ

伊織「ちゃんと10分持たせないと、承知しないわよー!!!」


響「単純だなぁ……自分達」

真美「だよね。でも、気付けなかった」

響「二人を助けて、勝つぞ!」


真「二人とも、雪歩を囲んで!」

雪歩「えいっ、えいっ!」バシュバシュ

やよい「ひええっ!」

あずさ「で、でも上手く動けない……」

真(雪歩……狙いが良い。二人の動きを上手く抑えてる)

真(でも、このままじゃすぐ弾切れだよ!)ダッ

雪歩「……っ!」バシュン

真「おっと!」バッ

雪歩(誰か……早く……!)


貴音「……雪歩!」


貴音「遅くなりました」チャッ

雪歩「四条さん……!」

あずさ「あら……まさか本当に来るなんて……」

真「飛んで火に入る夏の虫! 3ポイント貰うよ!」

貴音「そうそう簡単に、首は渡しません」

響「3ポイント貰うのは、自分達の方だぞっ」

真美「そうだよ」

雪歩「皆ぁ……!」


春香「あれ……?」

伊織「あら、春香? 私達は両方待機中よ」

亜美「ってことは」

美希「貴音の所に急ぐの!」ダッ


真「春香達ももうすぐ来る……人数では負けてるけど、牽制交えて時間稼ぎすれば……」

あずさ「私達の勝ち……ということね?」

やよい「うっうー! 頑張りますー!」


貴音「3人とも、よく聞いてください」

貴音「春香や美希、双海亜美がすぐ近くにいるはずです」

貴音「……このままでは囲まれるでしょう」

貴音「わたくし達は後がありません……ですが」

真美「撃たれないように、積極的に攻めろ、ってことだねお姫ちん」

貴音「ええ、難しい注文になりましたが……」

響「任せろっ」ジャキッ

雪歩「が、頑張りますっ」ジャカッ

真「行くよっ!」ダッ

響「真の相手は、自分だ!」ダッ

真「1対1……受けて立つ!」


雪歩「やよいちゃん……」

やよい「……雪歩、さん」

雪歩「勝負、だよ」

やよい「……はい!」


あずさ「あらあら……」

貴音「同じはんでぃを背負う者同士……」

あずさ「えぇ、頑張りましょう、お互いに」チャッ

貴音「はい。お互いに」チャッ

真(全員1対1か……これなら、時間は稼げる)

真(……! 真美は!?)

響「よそ見してる暇なんてないぞ!」バシュン

真「くっ!」

響「真、折角の1対1なんだ。余計な事は考えないで戦ってほしい」

真「そうしたいのは山々なんだけど……真美が見えないからそうもいかないんだよっ」ダッ

響「あっさりバレてる……」

真「隙あり!」バシュッ

響「どこに撃って……! 貴音!!!」


貴音「……くっ!」バッ

あずさ「うふふ、ごめんなさいね、貴音ちゃん♪」チャキッ

貴音「……ここまで、ですか」

―――


あずさ「……私達の、負けね」ガクッ

貴音「……えぇ」ドサッ

真美「はぁ……はぁ……ま、間に合ったかな……?」


響「真美! 春香達が来たぞ!」

雪歩「は、早くこっちに!」

真美「りょ、りょ→かい!」ダッ

真「待て!」バシュン

真(いや……無理に追わなくても、7対4……)

やよい「と、とりあえず春香さん達と合流しましょう……」

響「だ、大丈夫か二人とも……」ゼーハー

雪歩「だ、だい、じょげほっ……」

真美「よ、よしよしゆきぴょん……」サスサス

響「……あずささんは倒せたけど……7対4か……」

真美「ひびきん、そのことなんだけど―――」


P『あずささん、真美の攻撃によって脱落。自陣へ』

P『貴音、真美の誤射によって脱落。自陣へ』

P『赤チーム、6ポイント。青チーム、4ポイント』


響「……は?」

真「……やられたっ……真美だ……!」

―――


律子「い、いいんですかこれ……」

P「あぁ、カメラ判定の結果、真美の攻撃が先だった」

小鳥「そっちじゃなくて……その、屁理屈というか……」

P「俺の説明をよく聞いてくれた真美の勝ちですよ」

P「わざわざ『相手に撃たれた際』って言ってますし」


響「す、すごいぞ真美!」

真美「いひひ……そんなに褒められても……///」

雪歩「取られたのは1ポイントだけ……充分すごいよ」

―――


亜美「真美……よく気付いたね」

春香「気にする事ないよ、向こうは残り3人。伊織と千早ちゃんが戻ってくるまでまだ時間あるし……」

真「全員倒せば勝てるね」

美希「人数差で押し切るの!」


響「どうする?」

雪歩「……う~ん……」

真美「しばらくは逃げだね。お姫ちん脱落しちゃったから、地図にも映らないし」

真美「私達が負けちゃったら、いおりんカンカンだよ?」

響「確かに……」

雪歩「そ、それは怖いよね……」

貴音「さぁ……決着の時が近付いています」

あずさ「私達の出番は……もうなさそうかしらー……?」

貴音「そう、ですね」


伊織「何誤射かましてんのよ真美っ!」

千早「さっき春香達が来たから、四条さん、敵に囲まれていたんじゃないかしら?」

千早「だから、敵に撃たれるくらいなら、自分が……」

千早「確か、プロデューサーも『敵に撃たれたら2ポイント』って言ってたわ」

伊織「……ま、まぁそれなら認めてやらないこともないけどね!」

千早「ところであと何分か分かる?」

伊織「……あと3分ってところかしら」

―――


真「……見つけたっ!」

響「真……さすがに速いぞ……」

真「……すぅ」


真「皆ああああああーっ!!!!!」


真「よし、これで皆ここに来るよ」

響「……二人は逃げるんだ」

真美「ひびきん……」

響「大丈夫だぞっ、真を倒してすぐ追いつくから!」バシュッ

真「……へへっ、勝負だよ!」ダッ


真美「行こ、ゆきぴょん」

雪歩「う、うん」

響(すぐに敵が来る……急がないと……!)

真「……」バシュバシュ 

響「……そこだっ!」バシュン

真「……」ヒュン

響(だ、駄目だー……全然当たる気がしないさー……)


真ーっ……!


響「げっ、一気に来た……!」

春香「ふふん、もらったよ、響ちゃん!」ジャキッ

やよい「行きますっ!」

真「待って、皆」

真「このままだと真美と雪歩に逃げられて、伊織と千早が戻ってくる」

真「響はボクが倒すから、皆は先に行って」

美希「真君……」

亜美「大丈夫だよっ、まこちんならっ」


真「そういうことっ」

響「……真」

真「……よし、1対1だね」ジャカッ

響「真、弾は?」

真「ほぼ満タンだよ」

響「そうか……ありがとなっ」ダッ

真「行くよっ!」ダッ


春香「大丈夫かな……?」

美希「あれは覚悟をした女の顔なのっ」

亜美「邪魔するのはいけませんぞはるるんっ」

春香「う、うん……」

―――


響(遠いと全然当たらないぞ……)バシュン

響(見た感じ、同じような銃だからこっちだけがすぐ弾切れになることはないと思うけど……)

響「やっぱり……真との戦いは楽しいぞ!」


真(さすが響だよ……最小限の動きで攻撃を躱してる)

真(……弾、無制限だったら良いのに……!)

真「ボクも、響との戦いは楽しいよ!」


真「はぁっ……はぁっ……!」

響「ふぅー……」

真「ははっ……熱くなってきたっ」

響「自分もだぞ」

真「……もうちょっと、距離詰めようよ」ザッ

響「……同感!」ザッ

真「……」

響「……」

真「……くらえっ!」バシュンッ

響「このっ!」バシュ

真(怖いな……引き金を引く気配を感じ取らないと……!)

響(お互い、ギリギリだぞ……!)

真「へへっ……!」

響「あははっ……!」


(楽しい……楽し過ぎるっ!)


P『伊織、千早、復帰。戦線へ』


伊織「やっとね……」

千早「急ぎましょう。春香達が向かったのはあっちの方角よ」

伊織「ええ!」ダッ


P『響、真の攻撃により脱落。自陣へ』

P『赤チーム、7ポイント。青チーム、4ポイント』


真「今回も、ボクの勝ちだね……響」

響「番組を盛り上げる為に相討ち……とかは?」

真「えへへっ、冗談でしょ?」

雪歩「あと2ポイント……」ダダダッ

真美「マズい、ホントマズいよこれ……!」ダダダッ


亜美「待て待て→!」

美希「御命頂戴なのー!」


真美「わ→んどうしよどうしよ→!?」

雪歩「に、逃げ回って本陣に向かうしか……!」

真美「で、でもここフィールドの端っこ……!」

雪歩「ふえぇっ!?」


春香「よし、追い詰めたよ……」

亜美「最後は亜美が決めるからねっ!」

美希「み、ミキが決めるの!」


伊織「居た……春香達よ」

千早「……」チャキッ

伊織「いいわね、作戦通りよ」

千早「正直、不確定過ぎてあまりやりたくはないけど……!」ダッ


真美「……!? 千早お姉ちゃん!」

千早「……!」バシュバシュ

美希「春香! ミキ達は雪歩達と戦うの!」ダッ

亜美「千早お姉ちゃんをお願い!」ダッ

春香「そ、そんな急に……やよい、行くよっ!」

やよい「はいっ!」

―――


千早(……もう少し……こっちの方!)ダッ

春香「……何か、変だね」

やよい「はい、千早さんの動きですよね?」

春香「不規則っていうか……どうしたんだろう?」

やよい「……春香さんっ!」

春香「へ、きゃあっ!?」バッ

春香「あ、危ない危ない……えっ?」コケッ

やよい「は、春香さぁん!?」

春香「ひゃあああっ!」ビシャンッ


春香「な、なんでこんなところにバケツが置いてあるの……え、水?」

P『春香、伊織の攻撃により脱落。自陣へ』

P『赤チーム、7ポイント。青チーム、5ポイント』


伊織「ちゃんとポイント入れてくれたのね。まぁバケツから発射された水には間違いないわけだし」


やよい「うぅ……千早さんと1対1なんて……」

千早「……」ダッ

やよい「ま、待ってくださいー!」


亜美「な、なにやってるのはるるん!」バシュバシュ

美希「真君が来るまで頑張るの!」バシュ

亜美「う、後ろから千早お姉ちゃん来てるんだけど!?」

美希「い、いつの間にか囲まれてるのー!」


千早「さぁ……覚悟して!」バシュ

真美「くらえ→!」バシュン


やよい「わ、わた、わたしも戦いますー!」ゼェハァ

雪歩「……」

真美「……ゆきぴょん! ミキミキ達は真美に任せて早く行って!」

真美「千早お姉ちゃん、行くよ!」

千早「ええ!」

雪歩「……ありがとう、真美ちゃん、千早ちゃん……!」ダッ


やよい「はっ……はぁっ……」

雪歩「……」チャキッ

やよい「雪歩さん……」

雪歩「私……悔しかった……」

雪歩「やよいちゃんには……負けられないっ……!」ダッ

やよい「しょ、勝負ですー!」ダッ


伊織「雪歩……頑張りなさい……」

真「伊織、武器は?」

伊織「無いわよ。給水ポイントがあればおたまでなんとかするけど」

伊織「……え?」

真「やっ」

伊織「な、なに!? やる気!?」

真「だから水持ってないって言ったじゃないか」

真「……ちょっと、雪歩のことが気になってね。決着が見たいんだ」

伊織「そう」

真「その前に真美と千早が撃たれたら最悪だけどね」

伊織「……ホントよね」


真美「ゆきぴょん……頑張れ……!」

亜美「隙あり→!」バシュン

真美「おっとっと!」

真美(真美達がやられたら終わっちゃう……なんとか耐えないと)


やよい「えいっ、えいっ!」バシュンバシュン

雪歩「……っ!」ザッ

雪歩「それっ!」バシュッ

やよい「ひえっ……!」

雪歩(私だって……私だって出来るってことを見せたい……!)

雪歩(ここで、負けちゃいけない……!)

―――


やよい(攻めなきゃ……終わらないよ……)

雪歩(皆、頑張ってるのに、こんな戦い方じゃいけないよね……!)

やよい(よ、よーし……)

雪歩(……!)

やよい「と、突撃ですー!」ダッ

雪歩「わああああっ!」ダッ


雪歩「えうっ……ひぐっ……!」

やよい「雪歩、さん……」

雪歩「……ぐすっ……!」

やよい「あ、あの、ごめ「負けないから……!」

やよい「え?」

雪歩「次は……負けない……絶、対……!」

やよい「……はい、待ってます……」


P『雪歩、やよい、相討ちにより脱落。自陣へ』

P『赤チーム、8ポイント。青チーム、6ポイント』


伊織「……雪歩……」

真「大丈夫だよ……雪歩なら、次も頑張ってくれるから」バシュ

伊織「……は?」

真「まぁ、雪歩の決着が見れたから良し♪」

伊織「あ、アンタねぇっ!?」

真「武器を捨ててる伊織が悪いんでしょっ」


P『伊織、真の攻撃により脱落』

P『9-6で、赤チームの勝利。ゲーム終了!』

―――


美希「でこちゃん酷いの! もうちょっと戦いたかったのに!」

伊織「な、なんでそこで私を責めるのよ! 真を責めなさいってば!」

亜美「ま→ま→ミキミキ。また次の機会に頑張ればいいよ」

雪歩「あ、あの、伊織ちゃん……」

伊織「……お疲れ様、雪歩」

雪歩「ありがとう……私、次こそ絶対に……」

伊織「次も、期待してるからね」

雪歩「……うんっ」


P「真美、よく気付いたな」

真美「ううん、結果的に、あんまり意味無かったし……」

P「そんなことはないさ。あの誤射が無かったら、士気に大きく関わってたぞ」

P「俺もそういう意味合いであのルール説明をしたわけだしな。汲み取ってくれて嬉しかったぞ」

真美「に、兄ちゃん……///」


小鳥「はい、これでよしっ」

春香「ありがとうございます」

千早「春香、大丈夫? 本当にごめんなさい」

春香「ううん。傷は深くないし、すぐ消えるよ。気にしないで」


貴音「次の機会は無いのですか?」

P「さぁなぁ……貴音は、あのルールどう思った?」

貴音「最初は、はんでぃを受けた者は楽しめないと思いましたが……」

貴音「ですが、あれは常に交戦の機会があると分かりました。楽しむには、良いものだと思いましたよ」

あずさ「私は、いい見せ場が作れてよかったです。武器が重かったのもありますし……」

P「そうですか……」

P「ふぅ……」

律子「お疲れ様です」

小鳥「プロデューサーさん、たくさん喋りましたよね」

P「えぇ。良い試合でしたし、思わず放送に熱が入りそうになりましたよ」

小鳥「あら、だったら次の機会があればプロデューサーも参戦しますか?」

P「またまた……」

律子「その時は私達と、社長も参戦という形にします?」

P「はは……もう子供じゃないんだから……」

社長「いや、それも面白そうじゃないか! その時は是非声を掛けてくれよ?」

P「え?」

律子「え?」

小鳥「え?」

社長「ん? 何かおかしいことを言ったかね?」



おわり

保守感謝
雪歩の存在が消えてたシーンがあってすまん
12人いたら、他のキャラも多分そんな感じになってる

おわり

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