響「自分の居場所、奪われちゃったんだな…」 (120)

~会議室~

 ワイワイ  ガヤガヤ

春香「大事な話ってなんなんだろうね?伊織は聞いてる?」

伊織「いいえ。でも、わざわざ全員を呼び付けてる位だから結構重い話なのかもしれないわね」

伊織「業績悪化で倒産するとか」

真「こっ怖い事言わないでよ伊織っ!」

伊織「冗談よ冗談。けど他に考えられる事とすると…」

      ガチャッ!

皆「!」

P「…………」ザッザッザッ! スチャッ!

真美「ど、どうしたんだろう兄ちゃん…?」ヒソヒソ

美希「すっごく険しい顔してるの…」

あずさ「何か気分を害する事があったのかしら…?」

雪歩「こ、恐いですぅ…」

P「…皆、今日は忙しい中集まってくれてありがとう」ギリギリ

春香「ど、どうしたんですか?プロデューサーさん」

P「……………」

伊織「何よ、人を呼び付けといて態度悪いわねぇ」

P「…悪いな、凄く腹の立つ事があって。ちょっと感情が抑えられないんだ」

真「腹の立つ…?まさか961プロがまた何かっ!」

P「違う。…惜しいっちゃ惜しいけどな」

やよい「あ、あの。プロデューサーちょっと質問があるんですけど…」

P「どうした?やよい」

やよい「これって全員参加なんですよね?」

やよい「響さんが見当たらないけど、どうしたのかなーって…」

P「そいつだあああああああああああっ!!!!!!」

やよい「ひぅっ!?」ビクッ!?

伊織「やよい泣かせてんじゃないわよこの類人猿っ!!」スパーン!!

P「げふぅっ!?…すまんすまん」

雪歩「」ホウシンジョウタイ

真「雪歩っしっかりして雪歩っ!」ユサユサッ!

千早「全く、何をやってるんですかプロデューサー」ジト

P「ホントごめん。感情が暴走しちゃった」

貴音「それで、一体どうゆうことなのですか?」

貴音「ここに響が居ない理由と、プロデューサーがそこまで怒りを覚えている理由は」

P「順を追って説明していこう。この雑誌、読んだやつ居るか?」バサッ

美希「あ、今日発売のm@sm@sなの」

律子「有名なティーン向けファッション誌じゃないですか。これに何か問題が?」

春香「あっこれって響ちゃんが前取材受けたって話してたやつじゃない?」

千早「そういえば言ってたわね。久し振りに自分の真の魅力が出せたとかなんとか…」

P「そう。これはコイツ、我那覇響の特集が組まれたファッション誌だ」トンッ

律子「等身大の響のPOP…どっから出したんですかそれ」

P「中身は写真とインタビューがメインになっていて」

P「写真のページはこんな感じになっている」パラパラ

やよい「うわーっ響さんすっごくカッコ良いです!」

伊織「なんか懐かしい感じね。961プロに居た時みたいな…」

雪歩「そうえば響ちゃんって、昔はこういう路線だったよね」

春香「あぁなるほど、それで久々に真の魅力が~って言ってたんだね」

亜美「ひびきんはホントはこういう仕事がしたかったのかもしれないですなぁ」

伊織「…それで、これがどうしたの?」

伊織「折角765に移籍して、本性を露わにしてやったのに」

伊織「まだクールでカッコイイ路線にしがみ付こうっていう根性が気に入らないとかそういう話?」

真美「いおりんww」

P「いや、違う。この写真が腹立つのは腹立つけど、まぁこっちが向いてないって事も無いし」

P「そもそも仕事を取って来たのは俺だからな。多少調子に乗った顔してる位は大目に見るさ」

春香「それじゃあどうして?」

P「…インタビュー記事、読み上げるぞ」

――今日は我那覇さんのカッコイイ姿が見れて嬉しかったです

響『フフッありがとう。自分も久し振りに自分の『本音』を見せる事が出来て楽しかったぞ』

――765プロに移籍してからは、バラエティ等での露出が増えましたね

響『自分はただそこで求められてる役割を全うしてるだけ。何でも出来ちゃうんだよ。自分カンペキだから(笑)』

――どちらが本当の響さんなんですか?

響『どちらかって言うなら、今の方が素に近いのかな。
  尤も、皆を笑顔にする事が大好きなのも本当だけどね』

――折角ですので、おもしろショットも一枚撮っておきます?

響『…悪いね、今日はそういうヘンな先入観みたいなのは捨てて、仕事に臨もうと思って来てるから
  ありのままの我那覇響を見て欲しいんだ。最近のファンになった子は驚くかもしれないけど、これが自分だから』


P「がああああああああっ!!!」ダンダンッ!!

律子「つっ机叩いちゃ駄目ですって!ふふっww」

亜美「こ、これはww」

春香「なるほどwwぷふふっww」

P「ヘンな事って何だオラァッ!!!」

P「俺が必死で考えて!どうしたらアイツの魅力が一番出せるのか悩み抜いてやって来たプロデュースは!」

P「765プロの皆で作っている番組で出来たアイツのアイドルとしてのイメージは!」

P「全部ヘンな先入観だって言うのか!?あぁんっ!?」

真美「兄ちゃん荒ぶってるねえww」

伊織「ふふっ気持ちは分からなくはないけどね」

春香「…っ…ふふふふっwwww…っ!!」

雪歩「春香ちゃん笑い過ぎじゃ…大丈夫?」

P「765プロでの活動は恥ずべき事だっていうのか!?ふざけんじゃねえっつうんだよ!!」ダンダンッ!!

あずさ「で、でもプロデューサーさん、私はこれ位は許してあげても良いと思いますよ?」

あずさ「久しぶりにカッコイイ仕事が出来て、嬉しくなっちゃってたんでしょうし…」

貴音「響はさーびす精神が旺盛ですからね。相手の方や読者の事を思って」

貴音「つい大きな事を言ってしまったのだと思います」

貴音「響にはよく言って聞かせますので、ここはこの私に免じてご容赦を…」

   ピラッ

貴音「プロデューサー、それは?」

P「雑誌には載ってないインタビュー文だ。取材相手から無理言って貰ってきた」

――響さんの765プロ移籍の真相。こっそり教えて頂けませんか?

響『え~出来る限りなんでも答えてあげたかったけど、流石にそれは…』

――雑誌には載せませんから、ここだけの話でお願いします!

響『うーん…しょうがないなぁホントに内緒にしてよ?』

響『961を辞める時、自分はもうアイドルの次のステージしか見えてなかったから』

響『ちょっと故郷の沖縄で充電した後、外(海外)へでるつもりだったんだけど』

響『765のプロデューサーが、毎日涙ながらに土下座して』

響『「どうしても君が欲しいんだ。君が居れば夢を見られるんだよ!」なんて言って懇願するもんだから』

響『最後にはもう根負けしちゃってね(笑)』

響『最初はちょっと面倒見てやるか位の気持ちだったんだけど、今じゃ他の(アイドルの)子達にも情が移ってるし』

響『まだまだ当分はあそこを離れる訳にはいかないさー』

響うぜえwwwww

P「おるあああああっ!!!」ベキィッ!!!

亜美「ひびきんの等身大POPがwww」

伊織「安くないでしょそれ…ww」

貴音「………………」タラリ

律子「貴音もさすがに絶句ね…」アハハ…

真「実際はどんな感じだったっけ?」

美希「んーよく覚えてないけど、なんやかんやでミキ達3人は961をクビになって」

美希「これからどうしよっかなーって思ってたら」

美希「プロデューサーが行くとこ無いなら来るか?って声掛けてくれたの。その時たしか響泣いてたの」

春香「そりゃプロデューサーさん怒るよww」

P「はぁはぁ………」ゼェゼェ

P「えー…取り乱して悪かったな」

春香「いえいえ、しょうがないですよ」

やよい「そうですね。ちょっと響さんよくないと思います」

亜美「これは恐ろしい拷問が予想されますなぁw」

P「さぁ皆、ここで重大な発表がある。心して聞いてくれ」じっ

雪歩「は、はいっ!」

貴音「…畏まりました」

P「765プロは、我那覇響を………」


          「―――クビにします!!」

   
皆「!?」

そういや美希って961だったな

俺「!?」

 
 ざわざわざわざわ  がやがやががや…

春香「wwwえっ?クビ?響ちゃんクビですか!?」

真「これは予想を越えて来たね…」

真美「まさかの二度目解雇www」

やよい「えっじょっ冗談ですよね!?プロデューサー!」

P「俺は本気だ。俺はアイドルをバカにする奴が大嫌いで、765プロをバカにするやつはもっと大嫌いだからな」

P「あんな初心も恩も忘れて調子乗ったアホはウチには必要無い」

律子「そんな辛辣な…」プフッ

春香「wwwえっ?クビ?響ちゃんクビですか!?」
真美「まさかの二度目解雇www」
律子「そんな辛辣な…」プフッ

クズ3名

千早「流石にそれは可哀想では…」

亜美「そうだよ兄ちゃんwwひびきんにチャンスをあげてあげよーよ!」

あずさ「響ちゃんが居なくなったら私達寂しいですよ~」


ソーダヨソーダヨ! ユルシテアゲテッ イヤモウシカタナインジャナイ? ハルカww 


P「………皆の気持ちはよく分かった」

P「俺も鬼じゃない。元よりちゃんと機会はあげるつもりだったさ」

やよい「ありがとうございます!」

P「礼を言う必要は無いぞ、やよい」

P「俺が響に与えるのはチャンスじゃなくて……試練だからな」ニヤリ

貴音「試練…?」

P「これから俺は、響の765プロ愛を試すために様々な試練を与える」

P「その中で響が、「もう765プロなんか嫌だ!」とか「辞めたい!」とか一言でも言ったら」

P「即刻クビにする。もう即刻!ほら書類も出来てるし」ピラッ

律子「これガチのやつじゃないですか…ww」フフッ

P「勿論それは俺一人の力で出来る事じゃない」

P「765プロの皆の力を合わせて……」

春香「響ちゃんの765愛を証明するんですね!」

P「響をクビにするぞっ!!!」

春香「そっちwww」

P「765プロ~~~~ファイッ!!」


     「オーーーーーー!!!!」

  
こうして一人のアイドルの進退が掛かる戦いが幕を開けた…!

~翌日~

春香「…とは言ってたものの、結局何をするんだろうね」てくてく

千早「どうかしらね。ちゃんと達成出来ると良いのだけれど…」

響「春香ー!千早ー!おはようさー!」

千早「!が、我那覇さん」

春香「響ちゃんおはようっ」ニコッ

響「?春香、なんか笑顔ヘンじゃないか?」

春香「そ、ソンナコトナイヨー?」

響「まぁいいや。今日って皆が事務所に揃って何かするんでしょ?そんなの久し振りだな!」

春香(私達は昨日ぶりだけどね)

      ガチャッ!

P「遅いっ!!コラァッ!!」

響「うわっ!?なんだなんだ!?」

P「みんなもうとっくに揃ってるんだ。遅刻してんじゃねえぞ!」

響「えー自分時間通り来たハズだけどなぁ…」ポリポリ

響「ていうか春香と千早だって来たの一緒だぞ」

P「2人はそれで良いんだよ。響だけ早く来いって言ってるんだ」

響「なんだそれ!?理不尽過ぎるぞっ!」

P「お前昨日オフなんだからそれくらい当然だろうがいっ!!」

響「オフなのは皆昨日オフだっただろ!」ウガー!

春香(…結局帰った時間はてっぺん回ってたなぁ)

P「全く…まぁいいや、そこ座れ」

響「なんだよもう…」

P「昨今のアイドル業界は非常に厳しい情勢になっている」

P「上に居る大御所達はなかなか席を開けてくれないし」

P「そのくせ新興勢力は次々と溢れんばかりに台頭してきて、一つでも上のポジションを奪おうと虎視眈眈だ」

P「俺達765プロも、今は一定の人気と地位を手に入れてはいるが」

P「それに胡坐をかいていては一瞬で押し潰され、喰い尽されて終わりだ。その事をお前達はちゃんと分かってるのか?」

響(え…今日ってこんな真面目な事を話す日だったのか?)アセ

P「調子乗って油断してアホな事口走ったりしてる奴は居ないか?」

響「そんなの居る訳ないぞ。もっと自分達を信じて欲しいさー」

 「ぷふっwwゴホンゴホンッ!」

響「?」

P「そんな大変な状況の中、765プロは必死に生き抜いていかないといけないんだ」

P「という訳で、新メンバーを入れまーす」

響「へ?」

P「おーい、入って来てくれ~」

??「はーい!!!」

伊織「うるさっ……」キーン

    ガチャッ

P「じゃ、自己紹介をお願いするよ。と言っても皆知ってると思うが」

愛「皆さんこんにちは!!わたし、876プロから来ました日高愛です!!よろしくお願いしますっ!!!」

響(えー……?)

~前日会議~

春香「愛ちゃんをですか?」

P「あぁ、日高愛を765プロに招き入れて」

P「現在の響の仕事や立ち位置を根こそぎ食らい尽くしてもらう」

P「そうなっても765プロの事を好きで居られるか。これはそういう試練なんだ」

伊織「なるほど。地味にキツいわね」フム

雪歩「うーん、でも愛ちゃんと響ちゃんってそんなに性格とか似てないですよ?」

律子「共通点も少なくは無いけど、非なるものなのは違いないわよね」

P「ま、それを言ったらキリが無いからな」

P「響はスペックだけは無駄に高いから、上位互換連れて来るのも難しかったし」

春香「それはたしかにそうですよね」

P「大丈夫。この1週間、不自然にならない程度に事あるごとに日高愛の名前をだして」

P「サブリミナル的に不安感を煽る様徹していたから、今の響は愛を見るだけで」

P「謎の胸のざわつきに苛まれるハズだ。その種さえあれば後はちょろい」

真美「流石兄ちゃん用意しゅーとーだね」ニシシ

~今~

響(なんだ…?この胸のモヤモヤは)ムゥ

響「いやそんな急に新メンバーとか言わ「えーホントッ!?」

春香「ホントに愛ちゃん765プロに来てくれるの?わー嬉しいなーっ!」

亜美「大歓迎だよ~ん!これはこれから毎日が楽しくなりそうですな!」

やよい「愛ちゃんこれからよろしくね!同世代の子が来てくれて嬉しいかもーっ」

真「これは良いトレーニング相手が来てくれたね!一緒に頑張ろう、愛!」


 アイチャンー! ヤッタヤッター! ウレシイナー! アハハハッ ウフフフフッ


響「……………」

響(なんだコレ、自分の時はこんなに…)

愛「あははははっ皆さんありがとうございます!こんなに歓迎してくれるなんて…私すっごく嬉しいです!!」

亜美「ねぇねぇ愛ぴょん。じゃあこれからずっと765プロに居てくれるんだよね?」

愛「えぇと…」チラッ

P「そういう訳じゃないんだ。あくまで一ヶ月間のレンタル移籍って事でな」

P「この一ヶ月間ウチで色々経験を積んで、終わったら元の876に戻る事になっている」

響(そうなんだ…)ほっ

響(!!じ、自分なんで今ほっとしたりしたんだ!?そ、そんなサイテーな事…)

響(!!じ、自分なんで今ほっとしたりしたんだ!?そ、そんなサイテーな事…)

やはり天使

亜美「えーやだやだっ!ずっと居てよ愛ぴょん~っ」ダキッ!

春香「一ヶ月終わったら再延長とか出来ないんですか?」

P「無茶言ってやるなって。愛は今や876の看板アイドルなんだから」

P「何だったらお前達より格上な位なんだぞ?」

愛「そっそんな事無いですよ!私なんてまだまだ勉強中の下っ端です!!下っ端!!」

P「あはは、愛は謙虚で可愛いなぁ」キーン ナデナデ

響「……………」

真美「む~それじゃさ兄ちゃん!愛ぴょんの代わりにウチがひびきんをレンタルに出すっていうのはDo-dai?」

響「えっ!」

  「「「…………………」」」シーン

真美「いやいやひびきん。何を固まってんの?」

真美「そこはいつもみたく『何で自分なんだっ!』とか言ってツッコミ入れるとこじゃん!」

響「あ、あぁ、そうだな!ごめんごめん油断してたぞ…」アハハ…

亜美「まさか本当に自分が愛ぴょんと交換で追い出されるんじゃと思ったんじゃないの→?」ウリウリ

響「っ!そっそそそんな訳にゃいだろ!ない言ってんだ!バカ!」

伊織「動揺し過ぎでしょアンタ」

愛「あははっやっぱり響さんって面白い人ですね!」ニコッ!

響「はっ…ははは。そうだろー?」ハハハ…

~会議室~

真「真美達飛ばし過ぎでしょ」

真美「いやホントゴメン!ひびきんの顔見てたらS心がウズいちゃって…w」

春香「それは分かる。あれちょっと本気で焦ってたよね?」

あずさ「プロデューサーさん響ちゃんに何を言ったんですか?」メッ

P「まぁ導入部としてはこれ以上無い位に上手くいったな」

P「これで響に、愛に対する危機感や恐怖を味あわせる事が出来たはずだ」

P「このままじゃヤバイぞと。さぁこれからどんどん追い込んでいくぞ~」ニヤリ

春香「Pさんホント楽しそうですねw」

P「と言っても、この第二パートではちょっと回復させるんだけどな」

あずさ「今別室に、響ちゃん、貴音ちゃん、伊織ちゃん、雪歩ちゃん、千早ちゃん、美希ちゃんの6人が居ますね」

やよい「これはどういう意味があるんですか?」

P「この6人が『日高愛反対派』だ。厳密には美希は中立なので5人だがな」

春香「反対派?」

P「今響は、愛が新メンバーとして765に入って来た事を嫌がっている」

P「同時に、そんな事を考えてしまう自分に罪悪感を感じていたはずだ」

あずさ「そうでしょうね。響ちゃん良い子だから…」

律子「なるほど。そこに、響と同じく愛ちゃん加入を納得していない仲間が居る事を伝える」

律子「それによって『嫌だと思うのは自分だけじゃないんだ…』となって」

律子「罪悪感を軽減させる助けにする訳ですね」

P「まぁ本当に病まれても困るしな。一応フォローは入れておかないと」

春香「流石プロデューサーさん。それが分かってるから私達も全力で煽りに行けるってものですよね」

真「いや春香フツーに全力で楽しんでたでしょ」

P「―――ただし」

皆「?」

P「当然日が経つにつれて、その仲間はどんどん減って行く」ニヤリ

春香「!ま、まさか……」タラリ

P「そう。仲間として一緒に過ごして行く過程で、愛の良さを知った仲間達は」

P「一人、また一人とほだされて裏切って行く」

P「そして最後に一人残されるのは……」ニタリ

春香「ゲスいっww本当にゲスいですねプロデューサーさんww」

真「あーもうその瞬間が早く見たい様な見たくない様な!」

亜美「それなら亜美もあっち側が良かったよー!あーすっごく楽しそうっww!」


現在の状況
日高愛 賛成派『P・春香・真・あずさ・やよい・亜美・真美・律子』
    反対派『響・雪歩・伊織・千早・貴音』
    中立派『美希』

~別室~

伊織「いや別に私もさ、愛が嫌だって事じゃないのよ?」

雪歩「それは私だってそうだよ。誰だからって事じゃなくて」

雪歩「ライブだって番組だって、今迄みんなで頑張って来たのに」

雪歩「状況が厳しいからって、安易に新しい人入れるのは違うかなって…」

貴音「そうですね…。私達には私達のばらんすというものがあります」

貴音「それを軽々に触れるというのは、些か無神経だと言わざるを得ませんね」

伊織「春香達もどうかと思うわよ。そりゃアホだから仲間増えて嬉しいって思うのは分かるけどさ」

響「…………」ウルウル

~会議室~

亜美「ひびきんの顔www」

春香「もう泣いてるじゃんww駄目でしょアレww」

あずさ「これ愛ちゃん見たらどう思うのかしら…」

真「あの泣き顔も種類どっちかによって変わるよね」

律子「仲間が居た事の安堵によるものか、愛ちゃんが入る事のショックによるものか…」

律子「まぁ両方だろうけど。ワリと後者が強めの」

真美「だとするとひびきんどんだけ愛ぴょん入るの嫌なのww?」

真美「これ愛ぴょんの方が泣くって!見たら!」

P「あーもうヤバい。こんなもんずっと笑ってられるわww」

 
     ぱんっ!

やよい「みなさん酷いですよっ!響さんが悲しんでるのに笑ったりして!」

やよい「今更ですけど…こういうの私よくないと思います!もうばらしちゃって終わりにしましょう!」

P「―――やよい。やよいはそんなに仲間の事が信じられないのか?」

やよい「えっ…?」

P「何故俺達がこんなゲスい笑顔で楽しむ事が出来ているのか」

P「それは、信じてるからなんだよ。こんな事くらいで俺達の絆は壊れたりしないって」

P「最後は皆笑って大団円。そんな事はわざわざ言うまでも無い程当然の事だから」

P「こうして過程を楽しんでいられるんだ。今これを楽しめていないという事はな、やよい」


     「信じてないって事なんだよ――765プロの絆を」

  

やよい「っ!そ、そんな…!私はそんなこと…」

P「そういう良い子ちゃんぶった奴がPTAになって、表現の幅を狭めていくんだ」

P「仲間を信じる事も出来ない屑のくせにな。全く滑稽だぜ」ハハハ

P「やよい、お前はそんな洒落の分からない大人になってしまうのか?」

春香「やよい…」

真「やよい」

亜美「やよいっち…」

真美「素直になりなよ…。ひびきんの顔笑えるっしょ?」

やよい「うっ…ううっ…私、わたしは…!」

あずさ「悪ノリはそこまでです」ペシッ

P「あたっ」

あずさ「言っている事に理が無い訳では無いですから、私も止めてはいませんけど」

あずさ「これを見て面白いと思うかどうかは個人の自由」

あずさ「そしてきっと嫌悪感を抱く人の方が正しい。それは分かってますよね?」

P「勿論です。こんなの見て楽しんでる奴は屑です」シレッ

あずさ「と、言う訳だからやよいちゃん。そんな事で悩む必要は無いの」

あずさ「やよいちゃんはそのままで、自分の気持ちに正直でいてね?」ナデナデ

やよい「……はい!やっぱりこういうのは駄目だと思います!どんな仲良しでも、駄目なものは駄目です!」

やよい「けど…プロデューサーたちも悪気があってやってる訳じゃないのは分かりましたから」

やよい「止めたりもしないことにしました」

P「偉いぞやよい。他人の嗜好にケチをつける事程クズな事は無いからな」

P「嫌悪感を持ちつつ、認める度量を持つ。そのスタンスこそが正解だ。成長したな、やよい」ナデナデ

やよい「えへへ…ありがとうございます」

P「この事だけでもこの場を設けた甲斐があったってものだよ」フフッ

律子「よくもまぁそんなベラベラと適当な言葉出て来ますね…」

P「よーしじゃあウォッチング再開するぞ!」

P「そもそも響が悪いんだから懲らしめられて凹んでんのは当たり前なんだよバーカ!!もっと泣け!!」

春香「プロデューサーさんwww」

真「じゃあ話を戻して、見てて思ったんですけど雪歩の台詞多くないですか?」

亜美「台詞?これ台本とかあるの?」

P「いや、大まかな流れくらいは言ってあるが、基本はアドリブだ」

真美「じゃあたしかに雪ぴょんがこんなに自分から喋ってるの違和感あるね」

P「喋ってるっていうか、演じてる気分なんだろうな。最近雪歩は芝居の方面が伸びて来てるし」

P「そういう事もあって、今回の雪歩の役割はかなり重要なものを置いてみた」

春香「実際私達の中では一番経験ありますし、雪歩なら上手くやってくれそうですね」

~別室~

雪歩「…陰口言う訳じゃないけど、真美ちゃん良くないよね。響ちゃんに向かって…」

響「!」

伊織「あぁ、交換がどうこうってやつ?」

雪歩「うん。あの時ちょっと様子おかしかったから、響ちゃん大丈夫かなって」

響「じっ自分は全然何ともないぞ!あの時はただちょっとボーっとしてただけで…」

雪歩「でも…」

伊織「雪歩」じっ

雪歩「あ……。うん、ごめん。なんでもない」

響(雪歩………)じーん

~会議室~

春香「あー今の雪歩上手かったね。自然だった」

真「うん。響の好感度がグーンと上がったね」

あずさ「伊織ちゃんも流石ね。空気を察してちゃんとフォローして…」

亜美「事情知ってここから見てると色々と意図が見え見えで面白いよねw」

春香「真美、地味に本気で凹んでない?」

真美「そっそういうのは言わない約束っしょー!」アタフタ

P「実際あれ本音でもあると思うしなぁ」

真美「追い打ちまでかけるの!?」

~別室~

伊織「美希、アンタはどう思うのよ。さっきから黙ってゴロゴロしてるけど」

美希「んーミキは別にどっちでもいいの」

美希「どっちにしたって良い事もあるし、悪い事もあるって思うな」

響「…………」

伊織「アンタらしい日和った意見ねぇ」

響「まぁ、それはそれで良いんじゃないか?美希はそれで…」


~会議室~

律子「これが美希を中立として置いた理由ですか」

P「味方になってくれないけど、絶対敵にならない存在っていうのは」

P「ある意味味方よりも安心できますからね」

春香「でも美希も最後には裏切るんですよね?」

P「うん」

雪歩「千早ちゃんも美希ちゃんと同じ?」

千早「………同じというか、意志をはっきりさせる必要は無いと思うのだけど」

伊織「自分の思う所はあるでしょ?」

伊織「千早はさっき愛を歓迎してる様には見えな…まぁ千早は誰でもそうかもしれないけど」

千早「意見と言うなら……痛いのよ」

響「痛い?なにが?」

千早「耳が…ほら日高さん、声が大きいから。だから私はちょっと苦手で…」

伊織「………っ…」プルプル

雪歩「っ…!……」ギュギュッ

千早「?苦手で……」

  「「「ふふふふふっwwそういうww話してんじゃないでしょww」」」
  

~会議室~

春香「あははははははっwww」ケタケタ

真「これ駄目じゃないですかww!?千早回収するべきじゃないです!?」

やよい「響さんも笑っちゃってますね…」フフッ

P「いやまぁwwこんなんもアクセントで挟んでみようかなとね?」

亜美「いやでもコレ強いかもよ。愛ぴょんがうるさい限り千早お姉ちゃん味方だもん!」

真美「案外最後まで残ってるかもねww」

~別室~

伊織「…それで、結局響はどうなのよ?多分一番キャラとか被ってるのはアンタよ?」

響「う…」

響(やっぱりそうなのか…)

千早「そうかしら?髪型なら春香とかの方が…」

伊織「…っ……っはぁ!響、どうなの!?」

響「…正直、素直な気持ちで歓迎は出来ないぞ。やっぱり何か違うんじゃないかなって思うし」

響「自分だって後から入った組なのに、ズルいこと言ってるかもしれないけど……」

貴音「日高愛の事は、どう感じているのですか?」

響「そりゃ良い子なんだと思うぞ?まっすぐで素直で明るくて……自分とは…」

響「………あ~!」グシャグシャッ

響「もうよく分かんないぞ!自分は自分で頑張る!それだけ!」

伊織「フン…まぁ結局はそれしかないんでしょうね」

貴音「そうですね。迷っている時は、無心に己の修練に励むのが吉です」


春香「一旦ここで終わりですか?」

P「いや、最後に顔合わせをさせて終えておく」

春香「顔合わせ?」


       ガチャッ!

響「!」

愛「あっ皆さんここに居たんですか!お疲れ様です!!」

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