アルト「クリスマス俺と…」シェリル「ランカちゃんと過ごすわ」(176)

アルト「えっ?」

シェリル「この前、ランカちゃんからクリスマスにお誘いがあったのよ」

シェリル「心を動かされたと言うか…。今年のクリスマスはランカちゃんと過ごしてもいいかな、って思ったのよ」

アルト「……」

シェリル「そういうわけだから、ごめん!諦めて」

アルト「お、おう…」

シェリル「おっと、もうこんな時間!じゃあね、アルト」タッタッタ

アルト「じゃ……」


アルト「……」

アルト「(マジかよ…。クリスマス楽しみにしてたのに……)」

アルト「はぁ………ん?」

アルト「(待てよ?本当は単純にクリスマスも仕事なんじゃないか?)」

アルト「(確かに仕事が名目だと断り辛いし、ランカと仕事するってんなら強ち嘘でもない)」

アルト「なぁ~んだ、クリスマスも仕事か。なら仕方ないな」

アルト「ま、俺も年末忙しいし、クリスマスのことは忘れるか」

~12月23日 SMS~

アルト「……」カチャカチャ

オズマ「おう、アルト。ちょっといいか?」

アルト「……ん?」

オズマ「お前……クリスマスにランカと過ごしたりしないよな?」

アルト「えっ!?な、なんでランカと……」

オズマ「……」ジーッ

アルト「……?」

オズマ「フッ、そうだよな!お前は今はシェリルと付き合ってるんだもんな!」

アルト「そ、そうですよ…(なんだよ、急に……)」

オズマ「いやな、ランカの奴が『クリスマスは大事な人と過ごすの!』とか言い出して…」

アルト「えっ!?」


アルト「そ、そうなんですか~。まぁ、きっと友達ですよ!男じゃなくて女の!」

オズマ「そ、そうだよな!男なんか許さん!……で、お前はシェリルと過ごすのか?」

アルト「うっ!!……いやぁ、ちょっと仕事が終わりそうにないんで……ハハハ」

オズマ「そっか……。そうだよな…」

アルト「いや、年末は忙しいのが当然だし……ハハハ」カチャカチャ

オズマ「……」

オズマ「……スカル小隊、集合!!」


ミシェル・ルカ「……?」タッタッタ

オズマ「お前たち、仕事の方は捗ってるか?」

アルト「(なんだぁ?急に……)」

ルカ「え、え~っと……」

ミシェル「…申し上げにくいのですが、まだ半分も……」

オズマ「そんな調子じゃ、クリスマスも仕事だな」

ミシェル「うっ……」

ルカ「……」

アルト「(別に俺はいいけどな)」

オズマ「……仕方がない。お前たち、残った仕事は俺に任せてもうあがれ」

アルト・ミシェル・ルカ「えっ!?」

オズマ「チンタラ仕事しているのを見ると腹が立つんでな……。あとは俺がやる」スッ

ルカ「た、隊長……」ウルウル

ミシェル「俺たちの為に……」ジーン

アルト「(ちょっ、何カッコつけてんだよ!)」


ミシェル・ルカ「隊長……」ジーン

オズマ「何をしている!仕事の邪魔だ!!さっさと帰れ!!!」

ルカ「じゃあ、お言葉に甘えて…」スッ アルト「ちょっ、ちょっと待ってください!!」バッ

オズマ「あぁ?」

アルト「俺も残って隊長の手伝いを……」

ミシェル「アルト……」ガシッ

アルト「な、何すんだよ!ミシェル!!」

ミシェル「(隊長の御好意に甘えようぜ。お前もシェリルが待ってるんだろ?)」ヒソヒソ

アルト「ちょ、おま…… ミシェル「隊長!我々3人は足手纏いゆえ帰ります!」

オズマ「おう!しっかりやれよ!!」

~更衣室~

ミシェル「いや~、まさか隊長が仕事を引き受けてくれるなんてなぁ」

ルカ「本当ですね。おかげでナナセさんと……うひひ」

ミシェル「俺もクランに『スカル小隊はクリスマスないのか?』なんて馬鹿にされずに済みそうだ」


アルト「……」ヌギヌギ

ミシェル「おいっ、アルトぉ……。何カッコつけてんだよぉ…?」ニヤニヤ

アルト「うぇっ?なんの話だよ…?」

ミシェル「とぼけるなよ。お前だってシェリルがいるくせに『俺も残って…!』なんて言っちゃってよ」

ルカ「そうですよ!せっかく隊長が気を使ってくれたのに……」

アルト「そ、それは……」

ミシェル「まさか、クリスマスは独りなのか……?」ニヤニヤ

アルト「ば、馬鹿っ!!独りなわけ……」

ルカ「ですよね~。シェリルさんは自分でスケジュール調整出来るらしいし」

ミシェル「そんなレベルのアイドルとデートだなんて羨ましいね~」

アルト「(ど、どうする……クリスマス……)」

~12月24日 朝~

アルト「……」トコトコ

アルト「(そうだよ。クリスマスにやることはあるじゃないか)」


~シェリルの部屋の前~

アルト「……」コソーリ


   ガチャ


シェリル「じゃあ行ってくるわね!」

グレイス「いってらっしゃ~い」

シェリル「~♪」トコトコ


アルト「(出てきた!)」

アルト「(今日一日ちゃんとシェリルが仕事出来るように、隠れて護衛しないとな!)」

アルト「(ストーキングに間違われないようにしないと……)」


シェリル「~♪」トコトコ   アルト「………」ススス

シェリル「~♪」トコトコ

アルト「(駅前の方に向かってるのか…?やっぱ仕事か)」ススス

シェリル「え~っと……」キョロキョロ

アルト「(ん?何やってんだよ、駅はこっち……)」

シェリル「あっ!いたいたぁっ!」タッタッタ

アルト「!?」


ランカ「………」ソワソワ

シェリル「………」コソーリ ススス…

ランカ「……」ドキドキ

シェリル「だ~れだっ?」バッ

ランカ「うわぁっ!?えっっと…シェリルさん!」

シェリル「ぴんぽ~ん!正解っ」ニコッ

ランカ「も、もぉ~!ビックリしたじゃないですかぁ!///」

シェリル「ふふふっ」

アルト「(あ、あれ…?)」

シェリル「今日は一日、大丈夫なんでしょ?」

ランカ「はいっ!私も仕事入れずに済みました」

シェリル「よしよし」


アルト「(ど、どういうことだ…?やっぱ仕事じゃないのか…?)」

アルト「(いや、えーっと……あー、なんだこれ……わけが……)」


シェリル「私を誘ったからには、今日のデートプラン、しっかり組んできたんでしょうね?」

ランカ「い、一応……。も、もしかしたらつまんないかもしれないけど…」モジモジ

シェリル「……ほらっ」スッ

ランカ「……えっ?手……?」

シェリル「私の腕、取ってくれないの?エスコートして欲しいんだけど」

ランカ「あっ!はい、喜んで!」スッ

シェリル「ふふっ、楽しい一日になるといいわね」トコトコ

ランカ「はい……///」トコトコ


アルト「(……あっ、やばい。付いて行かないと……。はぁ……)」ススス

ランカ「え~っと、始めはですねぇ……」キョロキョロ

シェリル「んん~?何処行くの?」

ランカ「えと……あっ!ここです!」

アルト「(!?!?)」


~映画館~

ランカ「夜は混むから、朝映画観た方がいいかと思って……」

シェリル「なるほど。デートと言ったら映画ね」

ランカ「あっ、すみません…。単純で……。」

シェリル「何言ってるの、単純と王道は違うわ。…で、何観るの?」

ランカ「えと、これです!凄い面白そうで……」スッ

シェリル「どれどれ……?」


[[ 超時空恋物語 ]] バァーン


シェリル「超時空恋物語ねぇ……。面白そうじゃない♪」

アルト「(うーわ、つまんなさそう)」

シェリル「じゃあ早速チケットを……って」


 ざわ ざわ ざわわ


シェリル「既に結構人が並んでるじゃない。座れるの?コレ」

ランカ「安心してください!ちゃんと良い席予約してありますから!」

シェリル「あら、クリスマスの時期の席を取っておくなんてやるじゃない」ナデナデ

ランカ「ふふん!それくらい私だって出来ますよ!///」デレデレ

アルト「(や、やべぇ……。俺の席は何処になるんだろうか……)」


~受付~

ランカ「予約してた者なんですけど…」

係員「番号は?」

ランカ「えっと、この番号です…」スッ [メモ]

係員「少々お待ちください……」カタカタ

シェリル「へぇ~。予約した席ってそうやって番号でわかるのね」

アルト「(やば…。周り皆カップルだ…。俺だけ浮いてる……)」

係員「え~っと、この席ですね」

ランカ「はいっ!お願いします!」

係員「はい、じゃあ大人2枚で2000円になります」 ※面倒だから\

ランカ「えっ?大人1800円だから、3600円じゃないんですか?」

係員「今日はクリスマスキャンペーンなので、カップルの方は一律2000円になります」

ランカ「おぉっ!デカルチャ~!!」ピョン

シェリル「ふふっ、ラッキーじゃない」

ランカ「はいっ!ちょっとだけどお得になりましたね!」

シェリル「(私たち、カップルなのね)」ヒソッ

ランカ「えっ?……あっ///」

シェリル「(いや~、今日服カッコ良く決め過ぎちゃったかしら、私)」


係員「次の方、どうぞ~」

アルト「大人1枚」

係員「大人1枚……えっ?」

アルト「1枚でいいです……」ズーン

シェリル「じゃあ行きましょ!」グイッ

ランカ「あっ、ちょ、ちょっとぉ……」

シェリル「ん?どうかした?」

ランカ「い、いえっ!なんでもありません……」

ランカ「(今日誘ったの私なのに、全然リード出来てないなぁ…)」シュン

シェリル「あ、ポップコーン食べる?売店あるけど」

ランカ「あっ!食べます食べます!」

シェリル「わかったわ。今買ってくるから待ってて」スッ

ランカ「はぁ~い……」

ランカ「(ま、いっかぁ…。この方が……)」


アルト「(ちっくしょぉ!!何がカップルだ!)」

アルト「(何がクスマスキャンペーンだ!!)」

周りにいるカップル「いちゃいちゃ」

カップル「キャッキャウフフ」

アルト「(た、耐えろ……。2人を探すんだ…!!)」

シェリル「買ってきたわよ~♪」 [ポ ッ プ コ ー ン]

ランカ「おかえりなさ……って、でかっ!」

シェリル「ふふん、これもクリスマス限定なんだって」

シェリル「2人で食べましょ?」

ランカ「な、なるほど…。2人でひとつのを…」

ランカ「(クリスマス最高!!)」


~売店~

アルト「ポップコーンとお茶!」バン!!

係員「!? か、かしこまりました……。サイズの方は?」

アルト「さいずぅ?」

アルト「あー、じゃあこのクリスマスサイズで」

係員「……お客様、このサイズは2人用ですが宜しいでしょうか?」

アルト「あぁん?俺1人で喰えないように見えるか!?」

アルト「畜生!ミシェルもルカも死ねや!!」

係員「(誰…?)」

アナウンス「まもなく上映いたします~」 ピンポンパンポーン


シェリル「あっ、大変!始まるわ」

ランカ「じゃあそろそろ行きましょ~。……きゃっ!」 ドン!

シェリル「危ない!」ガシッ グッ

ランカ「あっ……///」 ギュッ

カップル「……」ジーッ ランカ「す、すみません。前見てなくて…」


シェリル「まったく、ちゃんと前見て歩かないとダメでしょ?」

ランカ「すみません……。あと、ありがとうございます」ペコリ

シェリル「ん?何が?」

ランカ「そのぉ…///転びそうになった時、抱きかかえてくれて…」モジモジ

シェリル「何言ってんの。大したことじゃないわよ」シレッ

ランカ「でも、嬉しかったです…///」

シェリル「そ、そう…?そんな、そこまで言う程じゃ…///」テレッ


アルト「………」コソーリ ジーッ ポリポリ

シェリル「ほらっ、ランカちゃん」ギュッ

ランカ「あっ…///シェリルさん…///」

シェリル「ま、また人にぶつかるといけないから…。し、しっかりくっついてなさい!」ツン

ランカ「………///」ぴとっ

シェリル「わ、わかったの!?」

ランカ「はい……///」

シェリル「もぉ……///」




アルト「……」 ジーッ ポリポリ

アルト「……」 グイッ ゴクゴク

アルト「ぷはっ」

アルト「不味い……」

~上映場~

シェリル「え~っと、私たちの席は……」キョロキョロ

ランカ「あっ、ここですよ!シェリルさん!」

シェリル「あらぁ~。真ん中で見やすくて、良い席じゃない」

ランカ「えへへ~。頑張りました♪」

シェリル「よしよし、頑張ったわね~」ナデナデ

ランカ「(えへっ、もっと褒めて~///)」デレデレ



アルト「(えっと……俺の席はっと……。あそこか)」キョロキョロ


カップル「キャッキャ」  [アルトの席]  カップル「ウフフ」

アルト「(カップルに挟まれてる……)」

アルト「あっ、すみませ~ん。ちょっと通ります…すみませ~ん」

アルト「……」チャクセキッ

アルト「(うーわ……。きまずい……)」

アルト「(しかも最前列だから、シェリルの様子が見れない…)」ズーン

~超時空恋物語 上映中~

女「男…!あなたへの私の想いはフォールド波を帯びてしまったわ!」

男「駄目だ……。俺とお前の間には分厚いフォールド断層が……」

女「そんな……」ウルウル


シェリル「……」

シェリル「(もし、私もこんな目に合ったら……)」

ランカ「……」ウルウル

ランカ「(可哀想……。この2人……)」ウルウル

アルト「……」

アルト「(面白れぇ!!!)」


男「けど……。必ず帰ってくるから」

女「えっ?」

男「女……ずっと、愛してる……!!」ひしっ


アルト「(はぁ?)」

~終盤~

女「男……」

女「約束したよね?必ず帰ってくるって……。死んだなんて嘘だよね……?」


シェリル・ランカ「……」ドキドキ

アルト「(いや、男は死んだろ。あの大爆発の中生きていられるはずがない)」


女「……」

トントン(ドアをノックした音)

女「あら?受信料の件かしら? はぁ~い!」タッタッタ

  ガチャ

男「よぅ……女……」ヨロヨロ

女「お、男!!」


シェリル「(か、帰ってきたわ!!)」

ランカ「(愛の力だ……///)」ポロポロ

アルト「(はぁ?)」

女「お、男……?本当に男なの…?」ポロポロ

女「男ぉっ!!」ひしっ

男「……心配かけたな」

女「でも、どうやって…?」

男「あの大爆発で死んだかと思った時、お前の声が聞こえた気がしたんだ。『男に会いたい』って」

女「私の声が…?」

男「だから俺も思ったんだ。『女に会いたい』ってな」

男「そうしたら奇跡が起きた」

女「男ぉ……」ポロポロ

男「これからは、ずっと一緒だ…」ぎゅっ


ランカ「(良かった……。本当に……)」ポロポロ

   ぎゅっ

ランカ「あっ……///シェリルさん……」ぴとっ

シェリル「凄いわね……。愛の奇跡って……」

アルト「(ちょっと意味がわかりませんね)」

~映画終わり~

 わいわい がやがや


ランカ「いや~、面白かったですね~!」

シェリル「ふふっ。ランカちゃんたら、横でボロボロ泣いちゃって~」クスッ

ランカ「だ、だって!だってぇ…」

シェリル「え~ん、奇跡が起きて感動したよぅ~。って感じかしら?」ニヤニヤ

ランカ「もう!からかわないでくださいよ!!」プンプン

シェリル「あははっ!」

ランカ「も、もう…。………。」

シェリル「ん?どうかした?」

ランカ「あの……。もしシェリルさんが映画みたいな目にあったら、私のところに帰ってきてくれますか?」

シェリル「えっ?」

ランカ「………」ジーッ

シェリル「……フッ。あったりまえでしょ?私を誰だと思ってんの?」

ランカ「!!」ピョン

アルト「(あー。首痛いし、腰痛いし、映画は意味わからんし)」

アルト「(最悪なクリスマスだな……)」

アルト「(いや!気合を入れろ、俺!シェリルを護るんだろうが!)」

アルト「(そうそう、見護るためにここにいるんだからな)」コソーリ


シェリル「さてと……。次は何処に行くの?」

ランカ「え~っと、次はお昼なんですけどぉ……」

シェリル「えっ?もうそんな時間?」

ランカ「ポップコーン食べたから、あんまりお腹減ってませんね…。すみません……」

シェリル「う~ん……。いいわ、お昼行きましょ?」

ランカ「いいんですか?」

シェリル「えぇ。のんびりお話でもしながら食べればいいのよ。ね?」

ランカ「そ、そうですね!じゃあ行きましょう!」


アルト「(ん……?そろそろ昼飯か……?)」ススス

ランカ「えへへ……///」ぴとっ

シェリル「ん?どうかしたの?」

ランカ「なんでもないですよ~♪」

シェリル「……?」

ランカ「(シェリルさん、2人でいる時はいつも優しいんですね……///)」トコトコ

シェリル「(ったく、子供みたいに懐いちゃって……。悪い気はしないけど)」トコトコ


アルト「……」ススス

アルト「(ちっくしょう……あいつら……)」ギリッ


ランカ「あっ、ここです!」


~レストラン~

シェリル「あら、随分小さいお店ね」

ランカ「小さくても、凄く美味しいんですよ!早く入りましょう!」

アルト「(うーわ、あの店ちっさ……)」コソーリ

アルト「(流石にあの店に俺が付いて行ったらバレるだろ……。どうするかな……)」

シェリル・ランカ「……」スッ

アルト「(くっそ~。昼は外で待機してるしかないか……?)」

アルト「……ん?」


ブレラ「……」ススス

アルト「おい!そこの怪しい男!」

ブレラ「何っ!?バレた……って、なんだお前か」

アルト「お前、何やってんだよ?」

ブレラ「………」

アルト「どう見てもストーキン……ハッ!?まさか!?」

ブレラ「………?」

アルト「お前、ランカをクリスマスに誘ってフラれたんだろ?」ニヤリ

ブレラ「………」

アルト「まったく、悲しい奴だな。ま、気にすんなよ」

ブレラ「……勘違いしているところ悪いが、俺は『仕事』でランカの護衛をしている最中だ」

アルト「え……?仕事……?護衛の……?」

ブレラ「そうだ。だから邪魔するな」スッ

アルト「ちょ、ちょっと待て!」

ブレラ「……?」

アルト「お、俺もその仕事に加えてくれ!」

ブレラ「馬鹿を言うな。ほいそれとやらせる仕事じゃない」

ブレラ「邪魔だ、帰れ」

アルト「た、頼む……!シェリルの事が気になるんだ……!」

アルト「なんで……なんで俺じゃなくてランカを選んだんだ……」

ブレラ「……フラれたのか?」

アルト「あぁ!そうだよ……。クリスマスなのに、こんな目に……畜生…」

ブレラ「………」

ブレラ「ほら……」スッ

アルト「……?これは……?」

ブレラ「盗聴器だ。お前の姿は目立つからな。外でそれを付けてろ」

アルト「ブ、ブレラ……!」ジーン

ブレラ「……」スッ

店員「いらっしゃいませー」

アルト「………」


~店内~

店員「お一人様ですか?」

ブレラ「あぁ」

店員「ではこちらの席にどうぞ。ご注文お決まりになったらお呼びください」

ブレラ「わかった」

ブレラ「……」チラッ


シェリル「雰囲気が良いお店ね~。こんな所にこんなお店があったなんて」

ランカ「私もたまたま見つけたんですよ~。本にも載ってなくてビックリ!」

ランカ「人もうるさくないし、和む感じが…」


ブレラ「(あそこか……)」ピン

盗聴器「…」ヒューン カチッ

~外~

アルト「……」

   「…いいですよね~」

アルト「(おっ?聴こえてきた!)」


シェリル「本当。こうやって2人きりで話すには最高ね」ニコッ

ランカ「……///」ジーッ

シェリル「ん……?どうかした?」

ランカ「あっ!すみません!な、何話そうかなぁ…って///」キョドッ

シェリル「ふふっ。こうやって、対面するの恥ずかしい?」

ランカ「ま、まぁ…。こんな風に面と話したことないし……」

シェリル「写真撮影とかで良く顔が近くなるじゃない」

ランカ「あ、あれは仕事で……」

シェリル「……」スッ

ランカ「あっ!」

アルト「(…………)」

………………

アルト「うん?どうしたんだ…?いったい……?」

アルト「声が急にしなくなったけど……」


シェリル「………」ジッ

ランカ「(あ、あわわ……/////)」カァ

シェリル「ふふ、大体これくらいの近さよね?」

ランカ「ちょ、ちょっと近すぎじゃないですか……?////」キョドキョド

シェリル「えぇ~?この前2人でした写真撮影の時はこんな感じじゃなかった?」ニヤニヤ

シェリル「あっ!もっと近かったかな~?」

ランカ「だ、ダメぇっ!////」バッ

シェリル「あらっ」

ランカ「も、もうっ!キスされるかと思ったじゃないですかぁっ!」プンスカプンスカ

シェリル「冗談に決まってるじゃな~い。顔真っ赤にしちゃって」ニヤニヤ


アルト「………」

ランカ「もぉっ!シェリルさんなんか知らない!」プイッ

シェリル「うふふ。かわいい~」

ランカ「むぅ~」プクー


店員「お待たせしました~」

シェリル「あら、来たわね」

ランカ「ほぇ?うわぁっ!美味しそう!!」

店員「お熱いのでお気を付けください」 コトッ コトッ


ランカ「うわ~い!いっただきま~す!ぱくっ」

シェリル「ぱくっ。もぐもぐ……うん!美味しい!」

ランカ「もぐもぐ……でしょう?このお店はオススメです!」


アルト「………」

アルト「(腹減ったな……)」

アルト「(コンビニでパンでも買ってくるか……)」

アルト「(ハハハ……クリスマスの昼飯がコンビニのパンとか……ハハハ)」

~コンビニ~

店員「いらっしゃいませー」

アルト「……」トコトコ


シェリル「トマトの良い味が出てて!ぱくっ」

ランカ「私のカルボナーラも美味しいですよ!」


アルト「(スパゲッティか……。美味そうだな……)」

アルト「(俺は焼きそばパンにでもするか……)」スッ


シェリル「へぇ、確かに美味しそうね。 ねぇ、分けっこしない?」

ランカ「えっ?分けっこ!?」ズキューン

シェリル「待っててね……」クルクル

シェリル「はい、ランカちゃん。あ~ん…」スッ


アルト「『あ~ん』してんじゃねぇ!!」

コンビニの客「!?」ビクッ

ランカ「ぱくっ……もぐもぐ」

シェリル「どう?」

ランカ「お、美味しいです!」

ランカ「じゃあ、今度は私が…」クルクル


アルト「(く、くそ…。本当ならそこにいるのは俺のはずなのに……)」

コンビニ店員「お客様?」

アルト「あっ!?はい……」

店員「店内で大きな声はちょっと……」

アルト「すみません……」ショボーン


ランカ「はいっ、シェリルさん!あ~ん」

シェリル「あ~ん…ぱくっ! う~ん」

シェリル「これも美味しいわね~!凄い濃厚だけど」

ランカ「ですよね~。ぱくっ (シェリルさんの口付いたフォークペロペロ)」


アルト「(俺は、甘く見ていた……)」

コンビニ店員「焼きそばパンと、あんパンと、お茶で360円になります」

アルト「……」チャリン

店員「400円お預かりします」

アルト「(人生を、甘く見ていた……)」

店員「40円のお返しです。ありがとうございましたー」

アルト「……」トコトコ


ランカ「わ、私、もう一口トマトのスパゲッティ食べたいな…」チラッ

シェリル「うん? いいわよ、ちょっと待ってて…」クルクル

シェリル「はい、あ~ん」スッ

ランカ「あ~ん///」


アルト「(俺は幼少の時から結構モテてた)」

アルト「(ロリシェリルに花束貰えたりもした)」

アルト「(だから気づかなかった……!!)」

アルト「(人生…いや、敗北に……!!)」

~しばらくして~

レストラン店員「ありがとうございました~」


シェリル「ふぅ~。満足したわ」

ランカ「(私も……///)」

シェリル「この後は何処に行くの?」

ランカ「え~っと、お買いものしたり、ゲームセンターで遊んだりとか…」

シェリル「(買い物か……。お腹膨らました後にすることじゃないわね)」

シェリル「…よしっ!ゲームセンターに行きましょう!」ビシッ

ランカ「ほぇっ!?凄いやる気ですね…。何か得意なゲームがあるんですか?」

シェリル「う~ん、パンチングマシーンとか?」



レストラン店員「ありがとうございました~」

ブレラ「……」

アルト「よぉ。昼飯、美味かったか?」

ブレラ「アルト、お前焼きそばこぼしすぎだ」

アルト「そんなことより、今の俺がどう見える?」

ブレラ「(急に何言い出すんだコイツ……)」

ブレラ「まぁ…元気には見えないな」

アルト「人生負けてることに気付いたからな……」

ブレラ「………」

アルト「ブレラ、お前は勝ち組だよな。妹の護衛ができてよ…」

ブレラ「………」

アルト「俺には、もう護るべきものもない……」

ブレラ「………」

アルト「だが、ここで立ち止まってたら何もできない。飛べない!」

ブレラ「………」

アルト「まだ、シェリルがランカに取られたわけじゃないもんな。諦めるものか!」

ブレラ「………」

アルト「行くぞ、ブレラ!2人はゲーセンに向かった!!」ダッ

ブレラ「お、おう……」タッ

~ゲームセンター~

がやがや わいわい ぴゅーんぴゅーん

シェリル「やっぱゲーセンはクリスマスでも人がいるわね~」

ランカ「だって、クレーンゲームとか凄い盛り上がりますもん!」

シェリル「ふぅ~ん」

ランカ「わぁ、取れる取れる!あぁ~……みたいな!」

シェリル「なるほどねぇ……。ランカちゃんはクレーンゲームできるの?」

ランカ「えっ?ま、まぁ……」

シェリル「じゃあ、取って見せてよ」

ランカ「えぇっ!?」

シェリル「なぁ~に?私のために取って見せてくれないのぉ?」

ランカ「うぅ……よ、よぉ~し!!」グッ


ブレラ「……ゲーセンは結構人がいるな」

アルト「ファック、カップル!!ファック!!」

ブレラ「(アルト……。俺がレストランにいる間、外で何があった……?)」

ランカ「え~っと……」キョロキョロ

シェリル「ん?何してんの?」

ランカ「いや、取りたい物がなかなか無くて…アハハ」

ランカ「(本当は、取りやすい景品を探してるんだけど……ないなぁ……)」キョロキョロ

ランカ「(ど、どうしよ……)」キョロキョロ

シェリル「ん~……あっ!これはどうかしら?」

ランカ「えっ?」

シェリル「これよ、これ!ランカちゃんのぬいぐるみ!」  [ランカぬいぐるみ]

ランカ「(うーわ……取りづらそう……)」

ランカ「しぇ、シェリルさん?そんなもん取ってもいらないですよぉ……」

シェリル「そっかぁ……。せっかくベッドに置いて一緒に寝ようと思ったのに…」

ランカ「!?」ピクッ

シェリル「仕方ないわねぇ……」

ランカ「シェリルさん!取ってあげますよ!!」キリッ


ブレラ「(ランカ……。無茶はするな……)」コソーリ ジーッ

シェリル「本当?」

ランカ「任せてください、シェリルさん!」チャリン ピコン

シェリル「こんなこと言うのは恥ずかしいんだけど、あんまりゲーセンで遊んだこと無いのよねぇ」

シェリル「だから取ってるところ、見せてね?」ジッ

ランカ「……!!//// ま、まっかせなさい!!」


ブレラ「………」コソーリ ジーッ

ブレラ「(大丈夫か、ランカ……?)」

アルト「取れるな、取れるなよ……?」

ブレラ「おい」

アルト「ん?どうかしたか?」

ブレラ「お前…どうしたんだ、一体……」

アルト「俺は今、ランカの気持ちを理解したんだよ」

ブレラ「ランカの気持ちを……?」

アルト「あぁ。選ばれなかった者の気持ちだ!『取れるな!!』」

ブレラ「」

ランカ「……」ピロリロリーン ピロリロリーン グイーン

シェリル「……」ドキドキ

  スカッ [ランカのぬいぐるみ]

シェリル「あぁっ!」

ランカ「………」ガーン

シェリル「もぉっ!何よ、これ!全然掴んでないじゃない!」


アルト「よしっ!」コソーリ

ブレラ「……それがランカの気持ちなのか?」コソーリ

アルト「あぁ。恋のライバルがヘマをしたら全力で嬉しいんだ」

ブレラ「(クズ過ぎる……)」

アルト「よぉーし、次もスカれぇ~」

ブレラ「………」

ブレラ「…アルト」

アルト「……ん?」

ブレラ「ビデオゲームでもやりに行くか……?」

~ビデオゲームコーナー~

アルト「なんだよ、急に……」

ブレラ「………」

ブレラ「(今の嫉妬心の塊のお前を見ていられないからな…)」


カップル「キャッキャウフフ」

アルト「くそっ、こんな所にまでいやがる……」

ブレラ「………」

アルト「おいっ!乱入するぞ!」

ブレラ「お、おいっ!」

アルト「2vs2のゲームだからな。ブレラは僚機として頼むぞ」チャリン

ブレラ「ちょっ…」

アルト「カップルのコンビネーションが如何ほどの物か見てやるぜ」ピッピッ

ブレラ「(殺る気満々だな……)」

ブレラ「(いや、ここで不満を発散させた方がいいだろう。殺らせるだけ殺らせるか)」

ブレラ「………」チャリーン

~しばらくして~

アルト「……」カチカチ

ブレラ「……」カチカチ


  YOU WIN !!


アルト「よしっ!10連勝!」

ブレラ「………」


カップル「……」スッ

アルト「おっ?あいつら、もう連コしないみたいだぞ?」

ブレラ「そのようだな。まぁ、あれだけやられれば…」

アルト「おぉ……!!」ゾクゾクッ

ブレラ「どうした?」

アルト「いや、『勝つ』って気持ちがいいな!」

ブレラ「……。ランカとシェリルを見に行くか?」

アルト「そうだな!いや~、スッキリした」

ブレラ「(ランカ……どうしてるだろうか……)」トコトコ

アルト「……あれ?まだランカ人形取ってるのか……?」トコトコ


ランカ「………」ピロリロリーン

シェリル「………」ドキドキ

  ググッ [ランカぬいぐるみ]

  ポトッ ドサッ

ランカ「あっ!!」

シェリル「取れた!凄いじゃない!!」

ランカ「やっと取れたぁ……」ウルウル [ランカぬいぐるみ]

ランカ「はいっ!どうぞ、シェリルさん!」スッ

シェリル「いいの?こんなに頑張って取ったのに……」

ランカ「えへっ///だって、これはシェリルさんのために取ったんだもん」

ランカ「大事にしてくださいね♪」

シェリル「ありがと……///本当に大切にするわ!」ぎゅっ[ランカぬいぐるみ]

ブレラ「(良かった……。取れたんだな……)」

シェリル「うふっ、可愛い~♪」 ナデナデ [ランカぬいぐるみ]

ランカ「………」ジーッ

シェリル「ん?なぁに?」

ランカ「あの……『本物』も撫でていいんですよ?///」

シェリル「うふっ、そうだったわね。よしよし」ナデナデ

ランカ「えへへ……///」デレデレ

シェリル「本当、楽しい時間だったわ。ありがとね」ナデナデ

ランカ「も、もぉ~っ。褒めすぎですよぉ……///」デレデレ

シェリル「だって、ほら。もうこんな時間よ」[時計]

ランカ「うわっ!2時間くらいやってたんですね…」

シェリル「買い物、行く?」

ランカ「はいっ!行きましょ…」 シェリル「………」スッ

ランカ「……ん?なんですか?シェリルさん?」

シェリル「エスコート、勿論してくれるわよね?」

ランカ「あっ…!もちろんです……////」スッ

ランカ「じゃ、じゃ、じゃあ……何買おうかなぁ…」キョドキョド

シェリル「なんだったら、散歩するだけでもいいわよ」

ランカ「さ、散歩ですか……。ど、どうしよ…」

シェリル「ほら、しっかりして…」スッ

シェリル「何処へでも付いていくから。ね?」ジッ

ランカ「!!!」ドッキーン

ランカ「じゃ、じゃあ公園でのんびりしますか!」

シェリル「オッケー!」

キャッキャ ウフフ


ブレラ「(良かった……)」

ブレラ「ほら、アルト。2人に付いていくぞ」

アルト「………」ゴゴゴ

ブレラ「アル……うっ!」

アルト「くそ……デレやがってぇ……!!」

ブレラ「お、落ち着け!」

アルト「おい!今の見たか!?」

ブレラ「お、おう…」

アルト「シェリルの奴、普段は『付いてこい派』なのに、デレると『付いていく派』になるんだよ!」

ブレラ「そ、そうか…」

アルト「何が『何処へでも付いていくから』だァァァ!!」

アルト「ホテルにでもかァァァァァ!!!」

ブレラ「ま、待て!!」

アルト「あぁ!?」

ブレラ「話を聞いてなかったのか?2人は公園に行ったんだ」

アルト「それが!?」

ブレラ「ホテルになんか行ってない!2人はそう…」

ブレラ「『友達』なんだ……!」

アルト「『友達』……?」

ブレラ「そうだ。クリスマスに恋人じゃなくて、友達と過ごしたい時もある!」

ブレラ「それだけだ…」

アルト「とも……だち……?」

ブレラ「そうだ。仲の良い女というものは、あれくらいイチャイチャしてるんだ」

アルト「………」

ブレラ「大したことじゃない、大したことじゃないんだ……」

アルト「そうか……」

ブレラ「わかったか?」

アルト「あぁ…。そうだよな…。女同士だもんな……」

ブレラ「………」

アルト「悪い、どうかしてたな。俺…」

ブレラ「いや、わかればいいんだ…」

ブレラ「2人の後を追うぞ」スッ

アルト「あっ!待ってくれ、公園に行くんだろ?」

ブレラ「……?それが?」

アルト「急に鳩に餌をやりたくなってな…。コンビニで食パンを買おう」

ブレラ「(もう好きにしてくれ……)」

~公園~

カップル「イチャイチャ」  カップル「ちゅっちゅ」


ランカ「うわぁ……。結構人いますね……」

シェリル「そうね。何にも無いけど、デートにはそれが良い所なのよね」

シェリル「自然に囲まれて、なんか落ち着くし…」フッ

ランカ「シェリルさん……///」

シェリル「あっ!ほら、あそこ」

ランカ「ベンチが空いてますね…。木の影だからちょっと暗いけど……」

シェリル「暗いくらいがちょうど良いわよ。さぁ、行きましょ!」



ブレラ「………」コソーリ ジーッ

ブレラ「(上手くいってるみたいだな……)」

アルト「それぇ~」バラバラ  鳩「ぽっぽー」

ブレラ「アルト……」

アルト「ん?」バラバラ  鳩「ぽっぽー」

ブレラ「楽しいか?」

アルト「あぁ。なんか……癒されるな」

ブレラ「そうか。俺は2人を護衛しに行くから」

アルト「ん?移動したのか?」

ブレラ「木陰のベンチにな。ここからじゃ不意打ちに対応しきれない」

アルト「そっか。じゃあ俺はここで餌やってるわ」

ブレラ「わかった……」


ブレラ「(これでアルトも落ち着いたし、問題ないだろう)」

ブレラ「………」ススス

~木陰のベンチ~

ランカ「おぉ~」

シェリル「遠目から見たら暗いだけだけど、実際は神秘的な雰囲気があるわね」

ランカ「そうですね…。なんか、凄くいい気分……」

シェリル「ランカちゃん……」スッ

ランカ「えっ?」


ブレラ「………」ススス

ブレラ「(さて、どうなって……!?)」


    チュッ


シェリル「んん……」

ランカ「ん……ぷはっ!……あ、あの……////」アタフタ

シェリル「ずっと……こうしたかったんじゃないの……?」

ランカ「あ……あぁ……///」

ブレラ「(なん……だと……?)」

ブレラ「(キス……だと……?)」

ブレラ「(落ち着くんだ……!女友達でキスはある!あるはずだ!!)」

   「おーい!」

ブレラ「!? この声は……!!」

アルト「餌なくなっちまったよ。ちぎらずそのままやったら一瞬でさ~。ハハハ」

ブレラ「ちょっ、来るな……!」

アルト「シェリルとランカはどうなtt………」


シェリル「んっ……ちゅっ……」

ランカ「はぁっ……ちゅっ……えあ……///」

シェリル「ふぁ……ねぇ、今日から、ランカちゃんは私の物よ……?いいでしょ?」

ランカ「は、はい………/// んん……」


アルト「え?」

ブレラ「アルト、女友達でもな、キスは……」

アルト「え?」

シェリル「んっ……」ススッ

ランカ「んん……んっ!!あっ、駄目っですよ……///こんなところで……///」

シェリル「…いいじゃない。どうせ遠目じゃわからないし……」

ランカ「あ、あの……。実は……///」モジモジ

シェリル「ん?」

ランカ「そういうこと……したことないんで……///」

シェリル「な~るほどぉ……」ニヤリ

シェリル「じゃあ、行くわよ」スクッ

ランカ「………///」コクリ



アルト「ちょ、シェリル待てtt……もごもご……」

ブレラ「待つのはお前だ!ここで出ていったら……!」ガシッ

アルト「でもッ!!でもよぉ……」ギリッ

ブレラ「わかる……!!辛いのは……わかる……」ウルウル

アルト「え…?ブレラ……?」

ブレラ「……!?俺が……涙だと……?」

アルト「ブレラ……?まさかお前……」

ブレラ「……」ゴシゴシ

アルト「お前、本当は今日仕事じゃないんじゃ……」

ブレラ「………」

アルト「本当は、今日ランカを誘って、断られたんじゃ……!?」

ブレラ「今日は……護衛の仕事だ……」

アルト「もういい!!もういいんだ……!!」

ブレラ「くっ……くそぉ………!俺は……」ポロポロ

アルト「うぅ……」ポロポロ

アルト「誰か教えてくれ!クリスマスって一体なんなんだ!?」



アルト「俺たちは……」ポロポロ

ブレラ「まだだ……。まだやることがある……」ゴシゴシ

アルト「……!?」ポロポロ

アルト「やることって……?」ポロポロ

ブレラ「今日一日……。ランカを見守ると決めた……」

アルト「よせよ!?そんなことして、誰が得するんだ!?」

ブレラ「………」

アルト「お前が傷つくだけだろうが!!」

ブレラ「それでも……」

ブレラ「それでも俺は行く……!!」

アルト「ブレラ……」ポロポロ


ブレラ「……」ザッ

アルト「……待てよ」ゴシゴシ

ブレラ「お前はここにいろ。お前が傷つく姿はもう見たくない」

アルト「何勝手なこと言ってるんだ……それは俺も同じだ」

アルト「最後まで『護衛』してやるよ。シェリルを……!!」

ブレラ「……。……すまない」グッ

アルト「……」グッ

~ラブホテル~

ランカ「………////」

シェリル「どうしたの?ランカちゃん」

ランカ「だ、だって……。こんなところ入るの初めてで……」

シェリル「安心して。私が付いてるわ」

シェリル「今日が素敵な思い出になるようにしてあげる……」チュッ

ランカ「あぅ……///」ぴとっ



ブレラ「………」ビシュッ

盗聴器「」ヒューン ピトッ


アルト「やったか?」

ブレラ「あぁ。今度はシェリルのイヤリングに付けた」

ブレラ「寝るまで着けたままだろう……」

アルト「あぁ、『寝るまで』な……」

ブレラ「覚悟はいいな?俺は出来てる」

~しばらくして~

アルト「………」

ブレラ「………」


シェリル「あぁ~、シャワー気持ち良かった~」ホカホカ

ランカ「しぇ、シェリルさん……///」ドキドキ ハァハァ

シェリル「なぁ~に?そんなに心待ちにしてたの?私がシャワー浴びてる間……」ポフッ [ベッド]

ランカ「あ……あ……!シェリルさぁん!!」ガバァ

シェリル「あっ!ちょ……っ!もうっ!」

ランカ「ハァ……ハァ……」ヌガシヌガシ


アルト「始まったみたいだな……」

ブレラ「あぁ……」

アルト「修行を始める僧侶ってこんな気分なんだろうな……」

ブレラ「……骨は拾ってやる」

アルト「……頼むぜ」

ランカ「ハァハァ……あっ……!」ヌガシッ

シェリル「………////」

ランカ「お…おっぱい……!」

シェリル「も、もう…!あんまり見ないで……?///」

ランカ「(シェリルさんのおっぱい、こんな形と色してるんだぁ……////)」

ランカ「ハァ……ちゅ……ちゅぱっ」モミモミ

シェリル「んっ……///」



アルト「ぐっ……!!ヤバいっ!!」

ブレラ「アルト!?」

アルト「シェリルのおっぱいは知ってるから……脳内に画像がッ!!」

ブレラ「……ッ!」

アルト「あ……うわああああああ!!!」

ブレラ「アルトぉぉぉ!!」

ランカ「れろ……ちゅううう……」モミモミ

シェリル「あっ……んはぁ……」ピクッ クネクネ

ランカ「(シェリルさん……。おっぱい遊ばれて、こんな声出すんだぁ…///)」モミモミ

シェリル「……やっ……ぅん……///」

ランカ「(可愛い一面見ちゃったなぁ……)」ジーッ

シェリル「………!」キッ

ランカ「……!? えっ?……あっ!」

   ガバッ ドサッ

ランカ「あ……///あの……///」ドキドキ

シェリル「ランカちゃんに押し倒されるのって、なんか癪なのよね……」ヌガシヌガシ

ランカ「あっ、ちょっと……///」モジッ

シェリル「今更恥ずかしがることじゃないでしょ?あら…、スポーツブラなんか付けちゃって///」

ランカ「(し、しまったぁ~っ////)」カァァ


ブレラ「ぐ……ぁっ!」

アルト「(くっ!!いつまで続くんだ!? この拷問は!?)」

ランカ「み、見ないでぇ~……///」ウルウル

シェリル「そうねぇ……。このスポーツブラ、外すの勿体ないわ」

シェリル「ずらすだけにしちゃお」ペロン

ランカ「やぁっ!取ってくださいよぉ……恥ずかしい……///」ウルウル

シェリル「なぁに?私のやり方が不満なの?そういうこと言う子には……」クリッ

ランカ「ひゃあっ!?」ビクッ

シェリル「お仕置きしなきゃねぇ……♪」クリクリ

ランカ「んぁっ……。乳首……そんないじらないでぇ……////」ピクッ

シェリル「えぇ~?こんな可愛い乳首苛めないわけないでしょ…っ!」キュッ

ランカ「ひぅっ!!」ビクッ


ブレラ「うっ……」ドサッ

アルト「ブレラぁぁっぁ!!!」ガシッ

ブレラ「すまない……。俺は……ランカの風呂を覗き見したことがあって……」

アルト「間違ってない!お前がしたことは間違ってない!!」

ブレラ「どうやら俺は……、ここで『リタイア』だ……」ガクッ

アルト「馬鹿野郎!!お前1人、リタイアさせるかよ!」

アルト「うおおおおおおおおお!!!」

ブレラ「(アル……ト……)」

アルト「ああああああああああっっ!!!!」

アルト「(いくぞ!! シェリルうううう!!!)」




アルト「………というわけだが」

ブレラ「あぁ」

アルト「終わったな。クリスマスも……」

ブレラ「あぁ」

アルト「寂しいクリスマスだったけど、なんかどうでもいいな」

ブレラ「あぁ」

アルト「あっ、そういや明日(25日)もクリスマスか……。どうするかな……」

ブレラ「……行くぞ」スクッ

アルト「えっ?何処に?」

ブレラ「ゲームショップだ」

アルト「ゲーム?今時何を買うって言うんだよ」

ブレラ「モンハンP12G」


モンスターハンターポータブル12G  2059年12月発売!!


アルト「あぁ、そういやモンハンとかあったなぁ……。でも俺P12触ったことないぞ?」

ブレラ「今日の夜から始めるぞ。アルト」

アルト「えっ?」

ブレラ「クリスマスが終わるまでにG級行くぞ。わかったな?」

アルト「……ったく、わかったよ。独りで過ごすよりはマシだからな」スクッ

ブレラ「フッ………」

アルト「(シェリル……。良いクリスマスを過ごせよ……!)」


    俺たちのクリスマスはこれからだ!!



     ~終わり~

ここまで見てくれた人ありがとう

今日クリスマスらしいぜ……

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