一夏「クリスマスプレゼント」シャル「ありがとう!」(152)

一夏「おーいシャルー」

シャル「なーに一夏?」

一夏「はい、クリスマスプレゼント」

シャル「・・・ぼ、僕にくれるの?」

一夏「あ、あんまり気の利いた物じゃないけど、よかったらもらってくれないか。嫌だったらいいんだ」

シャル「もらう!もらうよ!」

一夏「じゃあ、はい」スッ

シャル「ありがとう・・・ありがとう一夏!」

一夏「ほんと期待しないでくれよ?」

シャル「ううん、一夏から貰えるものならなんだって嬉しいもん!」

一夏「そりゃ大袈裟だろ」

シャル「開けてもいい?」

一夏「どうぞどうぞ」

シャル「・・・」ゴソゴソ

シャル「これ・・・時限爆弾っ!?」

一夏「えっ!?」

一夏「なんでだ・・・いつすり替えられて」

シャル「ど、どうしようコレ・・・」

一夏「そ~っとな、今、千冬姉とラウラを呼んでくるっ!?」

シャル「あっ、・・・いちっ、ヘクチュッ」


どかーーーーーーん !!!

おわり

シャル「・・・ケーキ?」

一夏「前に美味しいって言ってたお店のなんだ。ほ、他にいいのが浮かばなくてさ、こんなんでごめんな」

シャル「覚えててくれたんだ・・・ありがとう。すっごく嬉しい。大切に食べるね」

一夏「喜んでもらえたならよかった」

シャル「そうだ、僕も一夏にプレゼント用意してたの」

一夏「そんな気をつかってくれなくても」

シャル「部屋にあるから取ってくるね!待っててっ」



シャル(い、一夏が僕にプレゼントくれた・・・前に美味しいって言ったのを覚えててくれた・・・)

シャル「・・・えへへへ」ニコニコ

シャル(生きててよかった・・・!)

シャル・ラウラの部屋

ガチャッ

シャル「ふんふーん♪」

ラウラ「むう・・・」

シャル「プレゼントプレゼント~♪」

シャル(この日の為に頑張って編んだマフラー・・・きっと喜んでくれるよね!)

ラウラ「うぬう・・・」

シャル「どうしたの?ラウラ。鏡とにらめっこなんかして」

ラウラ「うむ・・・これなんだが」スッ

シャル「可愛いイヤリングだね。こんなの持ってた?」

ラウラ「嫁がクリスマスプレゼントだとくれたんだが、わたしにこのようなキラキラしたものが似合うだろうか・・・むう」

シャル「・・・えっ?」

ラウラ「や、やっぱり似合っていないのか!?」

シャル「・・・可愛いと思うよ」

ラウラ「そうか・・・よかった」

シャル「い、一夏にもらったの?」

ラウラ「そうだ。わたしからは緊急時の為のサバイバルキッドをプレゼントした」

シャル「イヤリング・・・ケーキ・・・」

ラウラ「ケーキ?」

シャル「なんでもない!ぼ、僕ちょっと用事があるから」

ガチャッ

シャル「・・・」

シャル(他の人と比べるのはよくないよシャルロット。一夏は僕が好きだってケーキをプレゼントしてくれたんだ)

シャル(十分幸せだよね・・・うん!)

シャル「よしっ!一夏にプレゼントを渡さなくっちゃね!」

箒「一夏にプレゼント?」

シャル「えっ?あ、箒」

箒「クリスマスプレゼントか?」

シャル「うん。箒はなにかあげたの?」

箒「それはまあ・・・その」

シャル「教えてよー」

箒「な、なんだっていいだろう!」

シャル「照れなくたっていいのに」

箒「照れてなんか・・・」キラッ

シャル「あれ?珍しいね、箒がネックレスなんて」

箒「うぁっ!?」サッ

シャル「隠さなくたって。どこで買ったの?」

箒「か、買ったというか・・・なんというか・・・」

シャル「?」

箒「い・・・一夏にもらったんだ」

シャル「・・・クリスマスプレゼント?」

箒「わたしはこういったものは好まないんだがせっかくもらった物を着けないわけにもいかないだろう!?」

箒「だから仕方なく、でも嫌々というわけでもないんだ!わたしだってプレゼントを貰ったら嬉しいとは思うしゴニョゴニョ」

シャル「・・・・・・」



シャル「・・・ネックレス・・・」トボトボ

シャル「・・・イヤリング・・・」トボトボ

シャル「・・・・・・ケーキ・・・・・・」ズーン

シャル「流石に・・・ちょっと凹んじゃうな・・・」ズーン

セシリア「シャルロットさん?」

シャル「・・・セシリア」

セシリア「どうしたんですの?そんな暗い顔をされて」

シャル「暗い顔なんて・・・」ズーン

セシリア「・・・なにがあったんですの?」

シャル「・・・」

セシリア「わたくしでも相談相手にくらいなれると思いますわ」

シャル「・・・」

シャル「・・・セシリアは一夏にプレゼントもらった?」

セシリア「クリスマスプレゼントですの?」

シャル「うん・・・」

セシリア「えぇ、頂きました」

シャル「・・・なに貰ったの?」

セシリア「あ、あまりそういうことは人に聞くものでは」

シャル「・・・」

シャル「・・・」

セシリア「・・・綺麗な髪をしているから、とブローチを頂きました」キラッ

シャル「・・・ぐすっ・・・うぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」ポロポロ

セシリア「えっ」



セシリア「ほら、もう泣かないで下さい」ナデナデ

シャル「えぐっ・・・」

セシリア「もらったものがなんであれ、それで一夏さんがシャルロットさんのことを蔑ろにしているとは思いませんわ」ナデナデ

シャル「でも・・・」

セシリア「それに、そのケーキは食べてみたんですの?」

シャル「まだだけど・・・」

セシリア「食べてみたら、一夏さんの思いがなにかわかるかもしれませんわ」

シャル「・・・」パクッ

シャル「・・・」モグモグ

シャル「・・・?」モグモグ

セシリア「いかがですか?」

シャル「味が違う・・・この間食べたのとちょっと味が違うよ」

セシリア「この一週間、一夏さんが暇を見つけてはなにをしていたか知っていますか?」

シャル「・・・知らない」

セシリア「ケーキを作っていたんですわ。一生懸命」

シャル「・・・・・・」

セシリア「偶然見てしまったので誰にも言っていませんでしたが、ひたすらにケーキを作っていました。幸せそうに」

シャル「まさか・・・じゃあ・・・これ・・・」

セシリア「わたくしは、既製品のアクセサリーをもらうより」

セシリア「一夏さんがあれだけ思いを込めて作った手作りのケーキを貰えるほうが、うらやましいですわ」

シャル「・・・一夏・・・」

シャル「僕・・・そんなこと考えもせずに・・・みんなのプレゼントに嫉妬したりして・・・」ポロポロ

シャル「ごめん・・・ごめんね一夏・・・」

セシリア「それは本人に言うべきなのでは?」

シャル「ぐすっ・・・うん、そうだよね・・・」

シャル「ありがとうセシリア・・・セシリアのおかげで」

セシリア「お気になさらず。早く一夏さんのところへ、そのプレゼントを渡すのでしょう?」

シャル「・・・うんっ!」


セシリア「はぁ・・・なぜわたくしは敵に塩を送るようなことを・・・次は負けませんわ!」

シャル「はぁっ・・・はぁっ・・・」タッタッタッ

シャル(謝ろう・・・謝って、もし一夏が許してくれたら・・・)

シャル(プレゼントを渡して、今度こそ好きだって・・・)

シャル「一夏・・・一夏・・・っ!」タッタッタッ

食堂

シャル(いたっ!)

シャル「いちk」

千冬「今年のケーキはなかなかだな」モグモグ

一夏「千冬ねえの為に何回も作り直したからね」

一夏「失敗した捨てるわけにもいかないし、みんなに配ったりして大変だったんだから」

シャル「・・・」

一夏「お?シャルどうしたんだそんなとこ突っ立って」

シャル「クリスマスなんて滅びろ!!!」




その頃鈴は

鈴「・・・」ギシッ

鈴「うぎゃっ!?2キロも増えてる!?」

鈴「ここんところ毎日一夏がケーキなんてもってくるから・・・へへっ」ニヤニヤ

鈴「これが幸せ太りってやつ?」ニヤニヤ


幸せそうだった


終わり

シャルは迫害されてこそ可愛いと思うんだぜ。じゃあの。

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