櫻子「銭湯!? 向日葵銭湯だって銭湯!」(101)


――大室家――

櫻子「一番風呂、もっらいー!」

花子「あ! 櫻子ずるいし!」

撫子「そうだぞー、ずっこいずっこいー。 ……ふぁぁ」

櫻子「へへー、、早い者勝ちだー!」

撫子「そうだぞー、速さが足りないー。 ……ねむねむ」

花子「むむー……早く出てほしいし!」

撫子「そうだぞー、つまってるんだからなー。 ……ふに」

櫻子「……ねーちゃんどっちの味方なんだよ」


撫子「別に……とりあえず入るんだったらさっさと入って」

櫻子「ぐぬぬ……」

花子「へへーんだし!」

撫子「花子も明日の支度とか先にしときなよ」

花子「もう終わってるし!」

櫻子「なに!?」

撫子「……櫻子は」

櫻子「さ、さきはいってきま~す!」ピューン

撫子「……はぁ」


櫻子「まったく二人とも、一番風呂取られたからってねたみやがって……!」

櫻子「まぁ心がかんよーな櫻子様はゆるしてあげよう!」

櫻子「なんせ、今日は一番乗りだもんね~……」ヌギヌギ

櫻子「いつもは花子やねーちゃんばっかだけど」ヨイショ

櫻子「今日は私が入浴剤をきめてやるんだから!」ババーン


ガラッ
櫻子「ふんふふ~ん」

櫻子「ほいじゃ入浴剤を湯船に落として……っと」ポチャ

ブクブク...
櫻子「おぉ……ブクブクいっちょる……」

櫻子「サンフラワーの香りっていうのにしたんだけど、綺麗な黄色だなぁ……」

櫻子「っとと、こうしちゃおれん、さっさと洗ってお風呂をたのしまんと……」

キュッ シャワー...
櫻子「この瞬間が、し、ふ……?」

櫻子「……」


   「ち、ちべたーーーーい!!」

花子「わ! な、なんだし……?」

撫子「櫻子? なに騒いでるんだか……」

   「あ、あれ!? お湯じゃなくて、水だよ!?」
   「ま、まさかお風呂も……!」
   「ぎにゃーーーーーー!!」

撫子「……?」

花子「やな、予感……」

ダダダダダダ......ガチャ!!

櫻子「ね、ねーちゃーーーん!!」

花子「!?」ボッ

撫子「タオルくらい巻いてこいよ……で、どうしたの?」

櫻子「実は……!」


…………。

……。


撫子「これは……なんだろ、故障かな」

花子「こんな冷たくっちゃ、風邪引いちゃうし……」

櫻子「わーん、せっかくのお風呂タイムがー!!」

撫子「とりあえず電話してみるけど……」ピポパ

櫻子「うっうぅ……」

花子「櫻子……はい、タオル」

櫻子「うぅ、あんがと……」

撫子「妹に慰められてる……あ、すみません、ちょっとお伺いしたいことが……」




撫子「はい、はい……あ、そうですか……、はい」

撫子「それじゃ、この辺り……あ、そうですね、はい」

撫子「いえ、とんでもないです。はい、失礼いたします……」

花子「どうだった?」

撫子「ちょっと立て込んでて、すぐの復旧は無理そうだって」

櫻子「うー! せっかくお風呂楽しむ気まんまんだったのにー!」

櫻子「こうなったら、向日葵んちにいくしか……! およ?」

   ピンポーン ガチャ...
   「お、おじゃましますなのー……」

櫻子「おんや? あれは……」

花子「楓!?」ダダダダダッ

撫子「ちょ、花子!? ……いっちゃった」

櫻子「なんだろねー、私らもいこかー」


花子「楓楓楓楓楓楓楓楓楓楓楓楓」

楓「は、花子お姉ちゃん、ちょっと苦しいの……」

櫻子「お、おおぅ……花子が楓を抱きしめてほっぺたすりすりしてる……」

向日葵「すりすりというか、グリグリというか……」

櫻子「あ、向日葵じゃん、どしたのー」

撫子「ひま子……そのお風呂道具、もしかして」

向日葵「実は……って、もしや、そちらも……?」

撫子「……」コク


花子「楓楓楓楓楓楓楓…………はっ!? べ、べつになんでもないしっ!」パッ

楓「ふぅ、花子お姉ちゃんはいつもお元気なの!」

花子「い、いいいい、いつもとかぜんぜんそんなんじゃないし!!」

櫻子「花子……」ジー...

花子「う、うるさいし!」

櫻子「しゃべってねーけど……で、向日葵、なんかあったの? あと私お風呂借りたいんだけど」

向日葵「はぁ……実は、うちも給湯器が壊れて……」

櫻子「へー、そりゃー災難だね。うちもさっき壊れたみたいでさー、お風呂入れなくて困っ」

撫子「……」

櫻子「……へ? そ、それじゃ、向日葵んちでもお風呂はいれないの……?」ワナワナ

向日葵「察しが悪いですわね……」


櫻子「うわーーーん!! 私のこのやり場のない気持ちはどうすればいいんだー!」

楓「楓も残念なの……」シュン

向日葵「仕方ないですわね……」

撫子「この辺一帯調子悪いみたいだからね……」

向日葵「やっぱり……」

櫻子「私のお風呂欲をどうにかしろー!!」

花子「うるさいし!」

櫻子「うるさくねーし!」

撫子「うるさいよ……仕方ない、銭湯でもいくか」


向日葵「あら、それはいいですわね」

楓「銭湯!?」キラキラ

櫻子「銭湯!!」キラキラ

花子「せ、銭湯なんて……」ウズウズ

向日葵「……子どもが多いですわ」

撫子「じゃあそうと決まったら早速行こうか……、夜道は危ないし、みんなでいくよ」

櫻子「やったー!」

花子「ほら、準備するし!」

向日葵「よかったですわね、楓。お風呂の準備が無駄にならなくて」

楓「うん!!」


――なもり湯――

向日葵「へぇ、こんな所に銭湯があったんですのね……」

櫻子「おおー! なんかそれっぽい雰囲気!」

撫子「私も前に来たのはだいぶ前だからね……潰れてなくてよかった」

楓「銭湯はじめてなの!」

花子「花子もだし!」

撫子「さぁいくよ……ごめんくださーい」
ガラガラ

櫻子「わくわく!」


なもり「やぁ……いらっしゃい」

撫子「えっと、高中小幼……中学生は2人で計5人」

なもり「ひぃ、ふぅ、みぃ……」

櫻子「すっげー! 中、こんなんなってんだー……!」

向日葵「ちょっと櫻子! 少しは落ち着きなさいな!」

花子「は、花子も中みてみたいし」

楓「楓もみるの!」

向日葵「ふたりまで……」ウズウズ

撫子「そういうひま子も……すいません、番頭さん」

なもり「いいってこと……じゃ、800円ね」


撫子「はい……え? ちょっと、それ、安く……」

なもり「お姉ちゃん大変だねぇ、がんばって」

撫子「え? あ、あぁ、えっと……?」

なもり「私からのプレゼント、それでお風呂上りに皆に牛乳でも買ってあげて」

撫子「! ……はい!」

向日葵「撫子さーん? みんな、中はいっちゃいましたけど……」

撫子「あぁ、私もすぐいく!」

なもり「じゃあなもりの湯、楽しんでおいで……ふふ」

くらげが番頭とか胸熱


櫻子「ねーちゃんおそーい!」

撫子「いやあんたたち、会計する前にさっさと中はいりやがって」

花子「だ、だいじょうぶだったの……?」

撫子「あぁ、番頭さんがいい人でね」

向日葵「すみません、撫子さん……」

撫子「いいっていいって……特にひま子は諌めてくれてたし」

楓「よかったの!」

櫻子「すっげぇ……貸切だぁ……」

撫子「ん? ほんとだね……じゃあ」


撫子「ほら、あんたたちさっさと行くよ」スパーン!

向日葵「全裸!?」

花子「一気脱ぎ!?」

楓「楓も……! んしょ、んしょ……」

櫻子「ねーちゃん……大人だな」

撫子「ん? なにが? ……ははん、さては櫻子」

櫻子「なな、なんでもねーし!」

撫子「おやおやー? なんでさっきは全然気にしてなかったのにタオルなんか巻いちゃ」

櫻子「うるさーい!!」

向日葵「だからうるさいのはあなたですの……」


櫻子「!?」

向日葵「? どうしましたの、櫻子」

花子「うわ、ひま子お姉ちゃんのバスタオル姿、凶悪だし……」

櫻子「おおおお、おっぱい禁止いいいい!!!」バヨーン

向日葵「きゃあっ!? ……って、あっ!」ハラリ

楓「タオルが、とれちゃ……」

櫻子「へへーん! いい気、味……」

向日葵「ちょっと櫻子あなた! ……あなた?」

櫻子「ひま、わり……ちょびっと、はえ……うがーーーーーーーーーーー!!!」

向日葵「なんですのーーー!?  ……ふっ」ドゲシ

櫻子「ぐほぁっ!?」


楓「ナイスミドルなの!」

櫻子「タ、タオル1枚のボディに蹴りは痛いって……って」ハラリ

向日葵「あら」

櫻子「へ? …………ぎにゃー!! 向日葵のへんたーーい!!」

向日葵「先にやってきたのはあなたでしょうに……」

櫻子「うるへー!!」

花子「櫻子……ちんちくりんだし」

櫻子「んん!?」

楓「花子お姉ちゃんも一緒なの!」

花子「んん!?」


櫻子「ぷぷ、楓にまで言われてやんの」

花子「は、花子は違うし!」

櫻子「何言ってんだか! どうみたっておっぱいないじゃん!」

花子「は……花子はまだ成長途中なんだし!!」

櫻子「ヘタな夢をみるなー! そりゃ私もまだ成長途中だけど」

向日葵「……あなたクラスでも底辺でしょう」

櫻子「向日葵はうるせー! それに花子、ねーちゃんをみろ!」

櫻子「ねーちゃんはあの年なのにあんなにぺったんこなんだぞ!」

櫻子「希望もなにもねーじゃねーか!!」

花子「ぐぐっ……! で、でも花子がどうなるかまだわからないし!」

櫻子「どうなるか決まってしまった姉を見てまだ言うか……!」

撫子「」


撫子「……どうせ私なんて私なんて」ズーン

向日葵「さ、さっきまで意気揚々だった撫子さんが隅っこで体育座りを!?」

撫子「……ふーんだふーんだ」イジイジ

楓「先ほどの威勢はどこへやらなの!」

向日葵「だ、大丈夫ですわ撫子さん! ……えっと、大丈夫ですわ!」

撫子「……」

櫻子「あれー、ねーちゃんなにへこんでんだよ」

撫子「流石にへこんではいない!!」

櫻子「? な、なにが……?」

向日葵「はぁ……元凶はあなたですのよ」

櫻子「はぁ……? とにかく早くはいろーよ!」




   「髪を洗っているときは無防備……ふふふ、おっぱい禁止ぃぃぃぃ!!」

   「な!? こちらは見えないのに、ひ、卑怯ですわ……! とりゃっ!」ドゲシッ

   「ぐふっ!?」

   「あー! ね、ねーちゃん!!」

   「え!? な、撫子さん!?」

   「ふ、ふふふ……ひま子、ナイスミドル……」



なもり「ふふ……元気が一番」





櫻子「はふぅ、いい湯だった……」

花子「ほこほこだし……」

撫子「ほら、あんたたち」

櫻子「ん? ……こ、これは!」

花子「コーヒー牛乳? 瓶の?」

楓「楓はフルーツ牛乳なの!」

向日葵「まさか……これが、ゴクリ、銭湯の後の、至福の一杯……!?」

花子「?」

楓「?」

櫻子「すげー! すげーよねーちゃん!!」


撫子「ふふ、くるしゅうない」

向日葵「でも、いいんですの? 私と楓まで」

撫子「いいってこと。 ……ちょっと花子と楓には、この娯楽は早かったかな?」

櫻子「噂に聞いた幻の味……うめー!」

向日葵「ありがとうございます撫子さん……これは、なるほど……」

花子「んきゅっ、んきゅっ……ぷは」

楓「花子お姉ちゃんおひげができてるの~」

花子「楓もできてるよ……ぺろっ」

楓「やぁん、くすぐったいの~!」

撫子「……何が早くて、何が早くないのかわからなくなってきた」


ガラッ
櫻子「お、おぉ……ちょっと冷える」

向日葵「お風呂上りですからね……湯冷めしないようにしませんと」


撫子「うるさくしてすみませんでした」

なもり「いいよいいよ。 ……またおいで」

楓「ばいば~い!」

花子「また……来たいし」

なもり「いつでも待ってるよ」


向日葵「ふぅ……たまには、いいものですわね」

櫻子「そだねー、またきたいねー」

撫子「お前ら次は騒ぐなよ……」

楓「たのしかったの!」

花子「まぁこういうのも……いいんじゃない?」

撫子「そうだね……ん?」

                               ヽ`
                              ´
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                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´





櫻子「」

向日葵「」

撫子「」

花子「」

楓「でっかいはなびなの!」



?!



櫻子「え、あれ……家の方!?」

向日葵「行ってみますわよ!」


…………。

……。



撫子「ガス爆発、か……」

櫻子「う、うぉぉ……家がふっとんでる」

向日葵「全壊ではありませんけれど……どうしましょう」

花子「」

撫子「とりあえず、まずは夜を明かせる場所を……この子らだけでも」

楓「おうち、壊れちゃったの……?」

向日葵「大丈夫ですわよ、ただ、この辺りはまだちょっと危ないですからね」

櫻子「誰か……そうだ、一人暮らしの先輩が!」

向日葵「もしかして、船見先輩? ……いきなり電話して、迷惑じゃないかしら……」

櫻子「そんときはそんとき!」ピポパ


結衣『え、さっきの爆発、大室さんとこが!? えっと、うん、事情はわかったから―――』

櫻子「はい、大丈夫です、場所はわかります―――」


櫻子「……っと」ピ

向日葵「櫻子、どうでしたの?」

櫻子「ん、いいって」

撫子「いきなり電話して大丈夫とか……すごい心が広いね」

向日葵「……船見先輩にも、櫻子みたいな幼馴染がいるそうで」

撫子「……あぁ、そうなんだ」

櫻子「じゃあいくよー!」


…………。

……。



――結衣宅――

結衣「……まさか、5人も居たとは」

櫻子「てへ」

向日葵「櫻子に電話を任せるんじゃありませんでしたわ……」

撫子「確かに説明不足だったかもね、ごめんね」

結衣「いや、大丈夫です……けど、さすがに全員は寝るところが足りないぞ……」
結衣「一人暮らしだし融通はきくけど、うーん……」

撫子「そしたら、妹たちだけでも置いてもらえる?」

向日葵「そうですわ、楓に花子ちゃん、二人は早く休める、落ち着けるところが……」

結衣「……うん、それなら。でも、二人だけだと、ちょっと……」

撫子「じゃあ私も残るよ。年長者として、なにかあったら責任はとるし、花子と楓も二人だけじゃ不安でしょ」

向日葵「そうですわね……私と櫻子h
櫻子「そうですよ船見先輩! 私と向日葵は大丈夫なんで、花子たちをよろしくお願いします!」

結衣「ごめんね、大室さんたち……でも、この子達は責任持って預かるから」

櫻子「よろしくおねがいしまんます!」

向日葵「私のセリフをさえぎってまで……でも、櫻子も、たまには頼もしいですわね」

>>51
俺は原作持っているが、そういう記憶はないのだが。


結衣「ほんと、ごめんね、大室さんに古谷さん」

櫻子「大丈夫ですって!」

結衣「あかりや京子達も、きっと協力してくれると思うから……」

向日葵「心配ご無用ですわ。 ……行き先が決まりましたら、連絡しますので」

結衣「うん、そうしてくれると私も……お姉さん達も、安心だよ」

櫻子「では!」

>>54
6巻


向日葵「さて、どうしましょうか」

櫻子「うーん、あかりちゃんとちなつちゃんに、一人ずつとか……あれ」

向日葵「あら」

西垣「おぉ、古谷に大室じゃないか」

櫻子「あー! せんせ、こんばんはー!」

向日葵「……西垣先生、まさか!」

西垣「……私が爆発の原因とか、考えてないよな? 古谷」

向日葵「ま、まさかですわ……あはは」


西垣「まぁ爆発を聞きつけてこうして訪れたのは事実だがな」

西垣「だがあれはわたしではないよ」

西垣「時に……二人」

櫻子「はい?」

向日葵「なんでしょう」

西垣「あそこらへん、お前らの家もあるんじゃないのか?」

>>56
6巻がどうしたって?

>>59
6巻だと「~し」って口調を確認できるって話だし


櫻子「そうなんですよー! それで寝るところがなくって……」

向日葵「妹達は船見先輩のところに置かせてもらいましたけど……」

西垣「そうか、両方とも姉妹がいるものな……ふむ」

櫻子「まぁあかりちゃんとかに頼もうかな~と」

西垣「もしよかったら」

向日葵「?」

西垣「うちを使うといい」

櫻子「へっ」

花子の出番が少ないからっていじめないで!


向日葵「えっ、でも……」

西垣「なぁに、私はこれから夜のツーリングでな。な、松本」

りせ「……」コク

櫻子「あ、会長も。こんばんはー」

りせ「……」

西垣「ふたりとも、今回は大変ね、だそうだ」

向日葵「いえ、安全を確かめて、少し補修すれば戻れますので……」

西垣「ふむ……。じゃあうちはすぐそこだからな、行こうか」

櫻子「やったー!」

>>60
そりゃ使用例があるって話だろう?
もっと、文献学的・客観的な考証を頼むぜ、ユー。


――西垣宅――

西垣「じゃあ、自分の家だと思ってくつろぐといい」

向日葵「すみません、なにからなにまで……」

櫻子「向日葵ー、わたしおなかすいちゃったー、なんかつくってー」

向日葵「……このバカは見張っておきますので」

西垣「はは、気にするな……では私たちは風になってくる」


向日葵「……自転車ですけれど」

櫻子「二人乗りは危ないですよ!」

西垣「大丈夫だ、ヘルメットはするし、それにいざとなったら……」スッ

櫻子「スイッチと、瓶?」

向日葵「なんですの? こっちは、中に液体が……」

西垣「こいつらがあるからな!」ドヤァ

櫻子「……両方とも、ドクロマークがあるんだけど」

りせ「……!」フルフル、フルフル

櫻子「会長も、すっごい青い顔で首ふってるけど」

向日葵「……知らぬが仏ですわ」


西垣「じゃあ行くぞ、松本。 ……しっかり、つかまってろよ?」

りせ「……」コク

櫻子「いってらっしゃーい!」

向日葵「夜でもわかるくらい顔が赤いですわ……さて」

櫻子「ん、部屋もどろーか」

向日葵「えぇ」

櫻子「おやつっ、おやつっ」

向日葵「作りませんわよ。……先ほど撫子さんから連絡がありましたわ」


櫻子「ねーちゃん、なんだってー」

向日葵「ガス管まわりの点検は急ピッチで終わらせたと」

櫻子「ふんふん」

向日葵「後は、壊れた家の方ですけれど……」

向日葵「そちらもくらげの特級建築絵描き師が、1日もかからず直してくれるとのことで」

向日葵「ただ、設定資料集が不在票で届かなかったのでその分だけ少し遅れるとのこと」

櫻子「へ? なにそれ」

向日葵「さぁ……」


櫻子「それに……くらげ? 建築士なの? 絵描き屋さんなの?」

向日葵「……七森中七不思議のひとつですわ」

櫻子「そういえばさっきの銭湯も……」

向日葵「七不思議の、ひとつですわ」

櫻子「中学関係ないじゃん……」

>>64,68
セリフが少ないから、「~し」を口調だと判断したんじゃないのか?
まあ、ここで話してもキリが無いから黙って支援するか


向日葵「まぁいいですわ。 ……ともかく一安心ですし、早いところ寝ましょう」

櫻子「えー!? まだ夜はこれからなのにー」ブー

向日葵「気付かないうちに心労がたまってるかもしれませんわよ」

櫻子「むー……仕方ない。じゃあ一緒に寝るかー」

向日葵「」

向日葵「え、あ、あぁ、そうですわよね、別に、変な意味じゃ……」

櫻子「ほら、布団しいてやったぞー」

向日葵「一枚だけ!? ま、枕ふたつセット!?」

櫻子「どうしたー? ほら、入れよー」ポンポン

向日葵「」


向日葵「い、言われるがままに入ってしまいましたわ……」

櫻子「なにぶつくさ言ってんのー? あー、あったけー……」

向日葵「……銭湯のあとに、いろいろありましたものね」

櫻子「まったく、お風呂自体はよかったのになー」

向日葵「……あのまま家にいたら、巻き込まれてたかもしれませんのよ」

櫻子「そ、それはやだけど……」

キマシ


櫻子「でも……こうして向日葵とふたりって、なんか久しぶりじゃん?」

向日葵「」ドキ

櫻子「まぁ今日だけかもしんないけど……」

向日葵「たまには……」

櫻子「ん?」

向日葵「たまには、いいものですわね」

櫻子「だっろー?」

向日葵「えぇ、……櫻子、あなたとこうしてふたりで……櫻子?」

櫻子「……」

向日葵「櫻子……寝ちゃいましたのね」

櫻子「すー、すー……」

向日葵「今日は、大変でしたものね……でも、頼もしい櫻子も、見れて」

向日葵「お疲れ様、ですわ……」


チュッ


――翌朝――

櫻子「いい天気だ!」

向日葵「ふぁぁ……もう朝ですのね」

西垣「おはよう、二人とも」

櫻子「あ、西垣ちゃん! あれ、会長はー?」

西垣「松本なら家に送ったよ。 ……さすがに一晩中連れまわしたりはしないさ」

向日葵「そうですの……」

西垣「あと大室姉から連絡があって、こっちに向かっているそうだ」

櫻子「ねーちゃんが? 連絡先知ってるの?」

西垣「……一応あいつも元生徒だからな」


撫子「妹達がお世話になりました」

西垣「気にするな。お前達も大変だったんだろう」

楓「お姉ちゃんおはよー!」

花子「櫻子ちゃんと起きてる?」

櫻子「おー花子~! お姉ちゃんがいなくてさみしくなかったか~!?」

花子「……うざいし」

向日葵「楓、花子ちゃん、おはよう。昨日はよく眠れた?」

楓「ぐっすりなの! 花子ちゃんもすぐ寝ちゃったの!」

向日葵「じゃあ今度船見先輩にもお礼言わないと……」


撫子「そうだ、家だけど、すごい頑張ってくれてるみたいで、今晩にも戻れるらしい」

撫子「……なんでも作業員が増殖してるだとか」

櫻子「増殖? ……でもそっかー、戻れるのかー」

向日葵「櫻子?」

櫻子「うん……いや、こんな夜も、悪くないかなー……って」

向日葵「櫻子……」

櫻子「あ、あはは! なに言ってんだろね! 皆にも迷惑かけちゃうのに……」

向日葵「櫻子さえよければ」

櫻子「……向日葵?」


向日葵「櫻子さえよければ、また、一緒に……」

櫻子「……」

向日葵「いつでも、泊まりにきて、いいんですのよ……」

櫻子「……うん、ありがと」



向日葵(不思議な銭湯と不思議な夜)

向日葵(とても珍しいものを体験した一日)

向日葵(そして、櫻子と少し近づけた……素敵な日)

向日葵「ほんと、たまにはこういうのも……いいですわね」




           , '            ..::              ヽ
.          /                       _      ヘ
         /.    ,'                  l ヽ     ハ

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        ,fヽハ :l.ヘ:::.ハ',::. ::::::ハ :;'(`ヽ       /  .イ:::::::::::イ リ
       イ   .ヽ :l ゝ、{ヘ:::.::::l ゞ ハ ヘ   ...ィ::;イ  /::::::::イ::/从'
     ィ ⌒ 、   ゞ 、    ヽ:::l   /::l   マ¨´::::::/   j::::::ノ レ' .'
  /      `ヽ、   ヽ   ゞ /ヽハ  ∨::/    ヽ´






櫻子・向日葵「爆発はごめんです」


――完――

乙!

ゆるゆりのアニメ設定資料集が不在で届かなかったからむしゃくしゃしてやった
どこがとは言わないけど超展開になった。今は反省している


……これでやっと、届いた資料集を開封できる……

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