ほむら「まどかが夜間なのに寒中水泳してる!!!?」(142)

まどか「最近運動不足だからたまにはお散歩でもしようっと」

電柱ほむら(こんな深夜に出歩いたら危ないわ、まどか)

電柱ほむら(変態に付け狙われたらどうするの)

電柱ほむら(仕方がないから私が守ってあげるわ)

まどか「今日は星があんまり出てないなあ」

ゴミ箱ほむら(星?)

ゴミ箱ほむら(まどかは星が見たいのね)

ゴミ箱ほむら(それなら私に任せておいて!)

ゴミ箱ほむら(時間停止してから、爆弾をたくさん積んだ戦闘機で空に飛んで、と)

ゴミ箱ほむら(これで雲を払えるはずよ)

ほむら「寒い寒い!!」

ほむら「冬の夜の空は寒いわまどか!!」

ほむら「でもここで爆弾を爆発させれば、まどかの願いを叶えてあげられる!」

ほむら「スイッチオン!!」

どっかあああああああん!!


まどか「きゃあーっ!?」

まどか「なっ、何!? 今の音!?」

ボロボロほむら(うっ、うう……)

ボロボロほむら(爆発の寸前になるまで自分の身の危険に気が付かないなんて)

ボロボロほむら(不覚だったわ)

ボロボロほむら(とっさに生身で空から飛び降りてしまったから、傷だらけよ……)

ほむら(でもまどかが喜んでくれたら私はそれでいいわ)

ほむら(綺麗な星は見れたかしら?)

まどか「ううーっ」

まどか「煙で星が見えないよ!」

ほむら(ガーン!)

パリン!!

ほむら(ショックのあまり、うっかり盾の中のグリーフシードを1つ落として割ってしまったわ)

ほむら(一瞬自分のソウルジェムが割れたのかと思って身構えてしまった)

ほむら(ややこしいんだから、もう)

ほむら(さあ、追尾を続けましょう)

まどか「寒いぃー」

まどか「自販機でおしるこでも買おうかな」

まどか「120円、と」

ポリバケツほむら(!!)

ポリバケツほむら(ダメよまどか!)

ポリバケツほむら(世の中物騒だもの)

ポリバケツほむら(やさぐれたおしるこ職人の手によって、毒が混入されているおそれがあるわ)

ポリバケツほむら(したがって私が毒見してあげる)

ポリバケツほむら(結果的に貴女に間接キスさせてしまうことになるけれど)

ポリバケツほむら(そっちは主目的じゃないから勘違いしないでちょうだい!)

まどか「あれ? なんか勝手に蓋が開いてる?」

まどか「まあいいや」

まどか「いっただきまーす!」

缶専用トラッシュボックスほむら(私が口をつけたおしるこをまどかが飲んでいる)

缶専用トラッシュボックスほむら(私の細胞が、まどかの一部に)

缶専用トラッシュボックスほむら(これはもう私たちは一心同体と言っても過言ではないわね)

缶専用トラッシュボックスほむら(どきどきどき)

まどか「ああ美味しかった!」

まどか「ゴミ箱にぽいっと」

缶専用トラッシュボックスほむら「いたっ!」

まどか「ひっ!? ゴミ箱から声が!?」

缶専用トラッシュボックスほむら「いいえ、声なんてしていないわ。気のせいよ」

まどか「なーんだ、気のせいだったんだ!」

缶専用トラッシュボックスほむら「夜風か何かを聞き間違えたんじゃないかしら」

まどか「そっかぁ!」

たんこぶほむら(ふうっ。危なかったわ)

たんこぶほむら(まさか自分が潜んでいるゴミ箱にスチール缶を入れられるだなんて)

たんこぶほむら(頭に缶が当たったものだから、つい声を上げてしまったわ)

たんこぶほむら(もうこれからは空き缶入れに隠れるのは止めましょう)

まどか「まどかの山ーは食ーべざーかりー」

石塀ほむら(食ーべざーかりー!)

まどか「ほむほむの里ーも食ーべざーかりー」

石塀ほむら(食ーべざーかりー!)

まどか「あっ! うずくまってる人がいる!」

杏子「うう……」

まどか「よく見ればおしるこちゃん!」

杏子「おしるこじゃなくてじゃなくてあんこだ……」

まどか「あ、ごめんね!」

まどか「それでどうしたの、ぼたもちちゃん?」

杏子「だからあんこだって……」

石塀ほむら(すっかり自分の名前をあんこだと思い込んでいるわ)

石塀ほむら(毎ループあんこちゃんと呼びつづけたことによる洗脳効果が、表れているようね)

石塀ほむら(因果律の積み重ねって怖いわ)

石塀ほむら(それにしても杏子はいったいどうしたのかしら)

杏子「実は今、まともに歩けないんだ」

まどか「大変! 足でも怪我したの? 救急車呼ぼうか?」

杏子「いや違う、あたし自身は無事なんだ」

杏子「ただ、靴紐がほどけちまったんだよ……」

まどか「靴紐が?」

杏子「ああ。それであたし、自分で靴紐を結べないから、ほとほと困り果てていて」

生垣ほむら(それは困ったわね)

生垣ほむら(私も固結びしかできないから力になれそうにないわ)

生垣ほむら(まどかはどうだったかしら)

まどか「ごめんね名古屋ちゃん……」

杏子「あんこだ」

まどか「わたしは荷造り人結びしかできないから、力になれなさそう」

杏子「そうか……」

まどか「あっ、でもそうだ! いいことを思いついた!」

杏子「いいこと?」

まどか「わたしの靴を貸してあげる! これで杏子ちゃん歩けるでしょ」

杏子「いいのか、そんな? あと、あたしはあんこだって!」

生垣ほむら(まどかの靴が借りられるなんて羨ましいわ)

まどか「いいことすると気持ちいいな!」

まどか「……」

まどか「……」

まどか「あれ?」

まどか「あれれ!?」

まどか「ああーっ! わたしの靴がない!」

まどか「いつの間に失くしちゃったの!?」

まどか「どうしよう……」

マンホールほむら(なんてこと!)

マンホールほむら(靴が盗まれたことにこの私ですら気が付かなかったわ!)

マンホールほむら(どうせインキュベーターあたりの仕業ね)

マンホールほむら(許せないわ、インキュベーター!!)

まどか「うーん、うーん」

まどか「ま、いっか! このまま行こっと!」

マンホールほむら(!?)

まどか「きゃっ、つめたーい!」

まどか「靴下だけで歩くのもそれはそれで楽しいね!」

まどか「このままどこまで行こうかなー、っと」

マンホールほむら(たくましくなったわね、まどか)

マンホールほむら(私は貴女のことを誇りに思うわ)

マンホールほむら(……ぐすっ、ひくっ、ぐすっ)

マンホールほむら(変ね。目から汗が出てきたわ……)

まどか「川に到着ー!」

マミ「川。流れ行く水の集合体。それはまるで人の生が如く」

まどか「ぱしゃぱしゃしようっと!」

マミ「外的刺激を受け、一時波紋を浮かべるも、時を置けば再び定められた姿へと帰していく」

まどか「わーい! ぱしゃぱしゃぱしゃ!」

マミ「ああ。ああ。なれば人の生に如何様な意があるというのか」

まどか「わっ! カニさんだ!」

マミ「等しく誕生という名の源流より湧き出て、死という大海原へと流れ着く、数多の命」

まどか「逃げられたー」

マミ「変えること能わぬ定めを自覚した上での生など、もはや虚しいだけ」

土手の向こうほむほむ(平和ね……)

草むらほむほむ(ここまで近づくと隠れるものが少ないわね)

まどか「あっ。魚の死骸だ」

マミ「今、悟った」

まどか「お墓作ってあげようっと」

マミ「生とはつまり虚無」

まどか「お墓がないと可哀想だもんね」クルッ

まどか「……ん? あれ?」

まどか(くさむらから黒い髪の毛がボワってはみ出てる!)

まどか(ももももしかしてあれ、お化け!!?)

草むらほむほむ(ほむ?)

マミ「もはや私の心には波風一つたたない」

マミ「私は川を凌駕し、更なる高みへ―――」

まどか「きゃあああああー! お化けー!」

マミ「えっ!? お化け!?」

マミ「やっ、やだやだやだ!」

草むらほむほむ(お化け!? どこ!? どこ!?)キョロキョロ

まどか「ばっさばっさ暴れてる!!?」

マミ「うっ、ひっぐ、うあぁぁぁぁん……!」

マミ「お化け怖いよキュウべぇ……」

まどか(隠れなきゃ!)

まどか(でっ、でも、隠れる場所なんてどこにも!)

まどか(……ハッ!)

まどか(水中!!)

まどか(水中に飛び込めば、さしものお化けの目も誤魔化せる筈!)

草むらほむほむ(お化けはどこにいるの??)キョロキョロ

マミ「もう帰る……」トボトボ

まどか「えいっ!」

どぼーん!

まどか(つ、つめたっ!?)

まどか(心臓が痛い!)

まどか(足がつって……、まっ、まともに動けない……)

ばしゃばしゃばしゃ!

草むらほむほむ(水音?)

草むらほむほむ「!!」

ほむら「まどかが夜間なのに寒中水泳してる!!!?」

まどか「がぼがぼがぼ」

まどか(誰か助けて……)

ほむら(まどか。健康に気を遣っていていいことだわ)

ほむら(えらいえらい)

ほむら「まどかぁー!!」

まどか「がぼぼっ、がぼ!?」

まどか(ほむら、ちゃん……?)

まどか(助けに、きて、くれたの?)

ほむら「私も一緒に寒中水泳するわ!」

まどか「がぼぼっ!」

まどか(違うよほむらちゃん! これは寒中水泳じゃなくて!)

ほむら「ほむ?」

まどか(もう……、だ、め……)

まどか「がぼっ……、がぼぼっ……」

ほむら「まど……、か?」

ほむら「まどかっ! しっかりしてまどか!」

まどか「……」

ほむら「水から上げたのに呼吸がない!?」

まどか「……」

ほむら「心臓が止まっている!」

ほむら「それに、体温がとても低い……」

裸ほむら「まどか……! 待っていてまどか、必ず蘇生させるから!」

裸まどか「……」

――――


裸まどか「けほっ! ごほごほ!」

裸ほむら「気がついたのねまどか!?」

裸まどか「ほむら……、ちゃん?」

裸ほむら「よかった!」ギュッ

裸ほむら(心臓マッサージについて詳しく知っていたのがよかったのかしら)

裸ほむら(今だけは自分の病気に感謝をするわ)

裸まどか「ぐすっ、うう、うううぅ」

裸ほむら「まどか……?」

裸まどか「怖かったよぉ……」

裸ほむら「……」

裸まどか「うえぇぇ……」

裸ほむら「よしよし」

裸まどか「いきなり泣いちゃってごめんね。ようやく落ち着いてきた」

裸ほむら「無理も無いわ」

裸まどか「それでその……」

裸ほむら「何かしら?」

裸まどか「ほむらちゃんがわたしを助けて、くれたの……?」

裸ほむら「……ほむむ」

裸まどか「わあっ! ありがとう!!」

裸ほむら「いっ、いい、いえ! お礼を言うには及ばないわ!」

裸まどか「ころでわたし達…・、どうして裸なの……?」

裸ほむら「!!!」

裸ほむら(言えないわ!)

裸ほむら(心臓マッサージをするために上着をはだけさせていたら、つい勢いで全裸に!)

裸ほむら(なんてとても言えないわ!)

裸まどか「……」ジトーッ

裸ほむら「これはその……、ほら!」

裸ほむら「私達お風呂に入りにいくところだったのよ!」

裸まどか「お風呂に? そうだったっけ?」

裸ほむら「そうだったのよ!」

裸まどか「言われてみればそんな気も……」

裸ほむら「もうっ。まどかったら忘れっぽいんだから」

裸まどか「えへへ」

裸ほむら「それじゃあお風呂へ行きましょう!」

裸まどか「あっ。でも銭湯はもう遅いからしまってるよ?」

裸ほむら「ほむむ。それは困ったわね」

魔法少女ほむら「仕方がないから私のおうちのお風呂に入りましょう」

裸まどか「わーい! それ楽しそう!」

魔法少女ほむら「そう言ってもらえると嬉しいわ」

裸まどか「ところでなんで突然変身したの?」

魔法少女ほむら「寒かったからよ」

裸まどか「そっかー!」

半裸まどか「って、ほむらちゃん一人だけずるいー!」

半裸ほむら「服を半分奪われてしまったわ……」

さやか「どこにもレアなCDが売っていない」

さやか「それ以前に、営業してるCD屋さんが見つからない」

さやか「なぜだ!?」

さやか「これもまさか不景気とやらの影響なのか!?」

魔法少女服まどか「あーっ、さやかちゃん!」

裸ほむら「あっ……」

さやか「おっ!あんたら深夜4時なんてとんでもない時間に何を外うろついてんの?」

魔法少女服まどか「実はわたし達お風呂に入りにいくところだったの!」

さやか「なるほど、そういうわけか。納得いったわ」

魔法少女服まどか「でしょ!」

さやか「ところで話は変わるけど、そいつのその格好は……」

裸ほむら「やだっ! みっ、見ないで!」

さやか「ほうほう。これはなかなかに綺麗な肌ですな」

裸ほむら「まどかしか駄目ぇ……!」

魔法少女服まどか「さやかちゃん! あんまりほむらちゃんをいじめないで!」

さやか「あはは、悪い悪い!」

さやか「ついからかいたくなっちゃってさ!」

魔法少女服まどか「もうっ」

魔法少女服まどか「ほむらちゃんも、不用意に外で裸になったりしたら駄目だよ?」

裸ほむら「ほむぅ……」

まどか「ほむらちゃん綺麗なんだから、悪い人に狙われちゃうよ」

裸ほむら「綺麗って……、私の体なんて、ただ不健康なだけで……」

まどか「ううん。ほむらちゃんは綺麗だよ」

裸ほむら「……えへっ」

さやか「あーあー、何を王道ラブコメ空間繰り広げてるんだか!」

さやか「さやかちゃん焼けちゃうなー、もう」

さやか「ここだけ月9にでてきちゃいそうだよ!」

裸ほむら(げつく? げつくってなにかしら?)

http://www.youtube.com/watch?v=VUKsJPmCJcg

ミス。誤爆

さやか「それじゃ、また学校でー!」

まどか「ばいばーい!」

裸ほむら「さようなら」

まどか「さ、ほむらちゃんのおうちに行こっか」

まどか「このままだと風邪ひいちゃうもんね」

裸ほむら(優しいわまどか……)

裸ほむら「ところでまどか」

まどか「んー?」

裸ほむら「お腹は空かない?」

まどか「あ、空いた空いた!」

裸ほむら「私もよ」

裸ほむら「それなら先にちょっとコンビニに寄って食料でも買って行きましょう」

詢子「いらっしゃいませ!」

まどか「えっ?」

詢子「まどか!?」

まどか「ママ!? 今日は会社に泊まり込みでお仕事するから遅くなるんじゃ!?」

詢子「あっちゃー……」

裸ほむら(カロリーメイトの新味だわ!!)

裸ほむら(もぐもぐ)

裸ほむら(美味しいー!)

詢子「実はだな……」

詢子「会社の乗っ取りに失敗して給料が……」

まどか「あ、そっか!」

まどか「ママの会社、コンビニも経営してたんだね!」

詢子「えっ? あ、ああ、そうそう!!」

まどか「すごーい!」

裸ほむら(おにぎり美味しいわ……)

裸ほむら(もぐもぐ)

詢子「このこと、くれぐれも他の家族には内緒で頼むな」

まどか「えーっ? どうして?」

詢子「それは……」

詢子(やばい! どう誤魔化す!?)

裸ほむら(あっ。そういえばお金持ってなかったわ)

裸ほむら(どうしましょう)

裸ほむら(素直に謝れば許してもらえるかしら??)

まどか「ママ?」

詢子「あのな、まどか。どうして秘密にしておいて欲しいかというと……」

裸ほむら「すみませんでした!!」

詢子「へっ?」

詢子「って、ええっ!? よく見りゃアンタ裸!?」

裸ほむら「ごめんなさいごめんなさい!」

まどか「ほむらちゃん……」

詢子「え? 何? この子まどかの知り合い?」

まどか「ママ、ほむらちゃんを責めないであげて!」

まどか「ほむらちゃんも好きで裸になったわけじゃないの!」

詢子「はあ」

裸ほむら(かばってくれるなんてやっぱりまどかは優しいわ)

詢子「まあ……、早く家に帰って服着なよ?」

裸ほむら「はい!」

詢子「いい返事だ」

裸ほむら(なんだか私が何を謝っているのかを勘違いされたような気がするけれど)

裸ほむら(気のせいよね?)

ごめんちょっとさっきからテンションがおかしい
深夜のテンション突っ切った。寝落ち

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