初春「定温保存じゃなくて、性感保存……?」(399)

ある日、初春飾利は自宅である学生寮でくぐもった声を上げ身をよじらせていた。

初春「はあ、はあ……」

初春「んっ!!あんっ!!」

初春(わたし、まだ中1なのに毎晩こんな事ばかりして)

初春(みんなが知ったら軽蔑されますよね……)

初春(でも……)

初春「きもちよくて指が止まりませんっ」

初春「あっ、今日もそろそろイッちゃ――」

少女が絶頂に達しようとした瞬間。

プルルルルルルル。と携帯電話の着信音が響く。


今日仕事中に思いついたのでちょっとSS書きます。
書き溜めする時間も無かったので、遅いですが順々投下してまいります。
設定、流れもあんまり深く考えていませんので矛盾があっても悪しからず。
よろしければお付き合いください。

        i'⌒!         _i⌒)-、
        f゙'ー'l       ( _,O 、.ノ
        |   |       /廴人__)ヽ      _/\/\/\/|_
       ノ   "' ゝ   /  ,ォ ≠ミ   ',     \          /
      /       "ゝノ    {_ヒri}゙   }    <  サテンサン!! >
      /               ̄´    ',     /          \
     i              {ニニニィ    i     ̄|/\/\/\/ ̄
    /               ∨    }    i
    i'    /、          ゙こ三/   ,i


           ,.. .-‐ ''' ‐-.
         /            \    (うざっ…無視しよ)
        ´               ヽ   O
      /     _ノ  、__       ゝ o          i'⌒!         _i⌒)-、  ( あ…あれ? )
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      ,'    ,ォ ≠ミ    ィ≠ミ丶⌒o⌒ l           |   |       /廴人__)ヽ  。   _/\/\/\/|_
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         `Y   人_ノゝ、‐'`‐ァ´ 人  ヽ_ノ弋___ノィr    人
          }  7,、r‐´`ァ'´レ':ゝし':::::::::ー'::::::::::::::::::レハゝ‐く`イノ
 言 そ   { f'⌒Yノし':::::::::::::::/::::,:::::::::::::ヾ:::::::::::::::::::レ'⌒ヽj

 わ .ん    }(   う:::::::::/:i!::::/|::::::::::::::::ハ::::トi:::ト:::::::::::|::::(  ¦
 な な    | (  ぅ:::::::::〃::i!ィ:|‐_、:i|::i!::::| !:::ィ:ニ=ト:、!::::|::::::::ゝイ
 い. 悲    { 'Y|:::|::::::::||::ィL::j L:_jLiL:/ L::j Lj L:::ヽ:|:::::::i!::::|
 で し.    | .i:| |:::|::::::::|レ ,ォ ≠ミ      ィ ≠ミ、`|::::::,:::::.′
  : い    {_i.:| |:::|::::::::| 〃 yr=ミ:、     !/行ミt  ハ :::/:::/
  : 事    ト. V从::::从iイ {_ヒri}゙     ゙ ヒrリ.》 从:/:::∧
        { イ::人:::::iゝ   ̄´           j:人::::ヽ:ゝ
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初春「……電話……佐天さんからだ。でなきゃ……」

少女は手を伸ばし携帯電話を取ろうとする。

初春「あっ、右手は汚れちゃってるから、左手でっと……」

ピッと機械音を立てて電話に応対する。
内容が有って無いような会話を10数分した後少女は電話を置く。

初春「もう、佐天さんったらこんな時間に~」

初春「まあ、佐天さんらしいって言えばそうかな」

ちょっと不満を口にし、ポツリと

初春「でも、せっかくいきそうだったのにな……」

先ほどの行為を思い出し言った。

初春「女の子ってこういうとき不便ですよね」

初春「女子の性的快感は連続させないと最後までなかなかいかないですもん」

初春「って私なに一人で恥ずかしい事言ってるんでしょう」

初春「…………とりあえず、続きしよっかな」

そうして少女は再び自慰行為に励もうとその右手を秘部に近づける。
そしてそれが触れた瞬間。

少女の身体にまるで電流が走ったような刺激が訪れた。
その刺激は波となり全身を駆け巡る。

初春「ん!!!あああっ!!」

少女は思わず声をあげその波に身を任せる。
小さな身体は、快感という電流を受け何度も何度も仰け反った。
そして、数秒後。
波は収まったのか少女は身体をぐったりとさせため息をつく。
ため息、といっても先ほどの余韻がまだ体に残っている所為か、荒い呼吸も混じる。

初春「はあ……はあっ――」

初春「い、一体……何が??」

そう言いながら、自分の右手を視界に捕らえ眺めた。

初春「軽く触っただけ……でしたよね?」

と少女は少し考えてから、またおそるおそるその手を秘部に近づける。
またその指が触れる。

だが今度は何も身体に変化は起こらなかった。
むしろ、先ほど絶頂に達してしまったばかりなので、すこしくすぐったい。
だからその手をすぐに離す。

初春「いったい何がどうなっているんでしょう?」

考えながらふと視線を部屋内に巡らせる。
可愛らしい時計が目に映り時間を少女に知らせた。

初春「あ、いけません!もうこんな時間!!」

初春「早く寝ないと――」

そうして少女は自慰行為の余韻もそこそこに、身体を休めた。

翌朝。
少女は普段どおりに目を覚まし朝食を食べ、学校へ行った。
いつもどおり授業をこなし、友人と雑談。気付けば放課後へと、あっという間に時間が流れていた。
その後も、昨晩の出来事など全く考えないまま風紀委員の当番を済ませ帰宅した。

初春「晩御飯のお片づけも終わりましたし、明日の用意もしました」

初春「あとは、……お、おな……にーして寝るだけです」

別に宣言する必要もないのに、顔を真っ赤にしながら独り言を呟く。
そして毎晩の日課をこなすべく、その手を秘部へ。

初春「昨日は、触っただけでいっちゃったけど……今日はどうでしょう……」

その手が秘部に達する。
しかし少女の身体に訪れたのは昨晩のような快感でなく、普段どおりのそれであった。

初春「あれ、今日はなんとも無いですね……」

初春「あ、でも……んっ!!普通にきもちいっ、いいです……」

少女は右手で秘部をやさしくなぞりながら左手で、その成長途中の控えめな乳房を刺激する。
始めは服の上から、そしてその刺激に慣れたら、下着の上。
さらには直にと少女はだんだんと性感を高めていく。

初春「ん!!あっ、あん…………んああっ」

初春「ふああ、い……や…………ん」

初春(あ、今日もそろそろいき……ま――)

とそのとき、昨晩と同じく少女の絶頂は妨げられた。

不良A「れgbぁいすdvh;あうえgh!!!」

不良B「vせういrgfはlうぃえうgls!!!!」

どうやら外でスキルアウトか何かが揉めているらしい。

初春「……もう……放って置くわけにもいきませんね……」

乳房をいじっていた手を携帯電話に伸ばし、少女は慣れた手つきで警備員に通報する。
数分後、警備委員が到着したのか、あたりは再び静かな住宅街に戻った。

初春「さて。これでようやく続きができます~」

先ほどまでと同じように、少女は横になりその身体を快感へ導くべく行為を再開する。

オナニーせんでも西葛西の彼氏とヤったらええや無いか

>>19

      \、,,)r゙''"''ー弋辷_,,..ィ  〉`ヽ. O 〉 人,人  O  `ヽ}`ヽ  Yヽ
   =、..,,,ニ;ヲ_     ヾ彡r''" _f⌒ o  ⌒Y   .イ__ノ て    ヽf⌒ o⌒ヽ
    ``ミミ,   i'⌒!  ミミ=-人_ノゝ、‐'`‐ァ´ 人  ヽ_ノ弋___ノィr    人
   = -三t   f゙'ー'l   ,三 7,、r‐´`ァ'´レ':ゝし':::::::::ー'::::::::::::::::::レハゝ‐く`イノ
     ,シ彡、 lト  l!  ,:ミ... f'⌒Yノし':::::::::::::::/::::,:::::::::::::ヾ:::::::::::::::::::レ'⌒ヽj
     / ^'''7  ├''ヾ!  (   う:::::::::/:i!::::/|::::::::::::::::ハ::::トi:::ト:::::::::::|::::(  ?
    /    l   ト、 \. (  ぅ:::::::::〃::i!ィ:|‐_、:i|::i!::::| !:::ィ:ニ=ト:、!::::|::::::::ゝイ
     〃ミ ,r''f!  l! ヽ.  'Y|:::|::::::::||::ィL::j L:_jLiL:/ L::j Lj L:::ヽ:|:::::::i!::::|
   ノ ,   ,イ,: l! , ,j! , ト、 i:| |:::|::::::::|レ ,ォ ≠ミ      ィ ≠ミ、`|::::::,:::::.′
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また指が秘部に到達する。やはりその時であった。

初春「ああああああああっ!!!!」

昨日と同じ快感の波が再び少女の身体を駆け巡る。

初春「えっ!?なんで今日も?――んん~~っ!!あああ」

自分の身体に何が起こっているのか考えようとするも考えるよりも先に
脳が快感の電流に支配される。
その身体を何度も震わせながら少女はそれに没頭する。

初春「ああっ!!きもちいい……ですっ!!んっ」

――――――――

絶頂に達して数分が経過しただろうか。
少女は自分の体のことを考え始める。ようやくそこまで頭が落ち着いた。

初春「昨日と一緒で気持ちよかったです~~」

初春「じゃ、なくて!!なんで昨日と同じことになっちゃったんでしょう……?」

初春「そういえば、昨日も佐天さんからの電話でいきそうな時に中断させられて……今日も……」

初春「いや、でもまさかそんなことあるわけ……」

少女は必死に他の可能性を模索する。しかし導き出された結果は変わらなかった。

初春「定温保存じゃなくて、性感保存……?」

数日経って。とある街角。

少女は自分の能力を確認するために、あれから何度か自分の身体で実験を行っていた。
自慰行為をし、絶頂に達する前にその手を放し、時間を置いてから同じ手で触れる。
時間や触れる手などをいろいろと変えてみた結果。いくつかはっきりと分かる事が出てきた。

初春「あれから分かった事。それはこの2つ」

実験結果のメモを見ながら呟く。

①接触部は同じ部分で無ければ効果がない。

初春「それまで中指でクリちゃんを触っていたのなら、中断後も中指でクリじゃないといけないんですよね~~なんか難しい」

②時間制限は30分

初春「30分立つと、快感が0に戻ってしまうところまで分かりましたけど」

初春「………………」

初春「正直。この能力の使い道ってなにかあるんでしょうか?」

初春「定温保存も役に立つのか立たないのか分からない能力でしたけど、これも……はあ」

とため息をつきながらがくりと肩を落とす。その後ろから声がかけられた。
声が耳に入るのと同時に
少女は下半身、主にスカートのあたりに風を感じた。

「うーいーはーーーーるーーーー!!!」

少女のスカートが後ろから勢い良く捲られる。
布が風になびく音を周囲に響かせながら、同時に周囲の視線もそこに集まっていく。

「お。いいもん見たぜ!!今日は珍しく幸運だぜ」
などと通行人が次々に口にしている中。
ようやく少女に声をかけた人物が言葉を続ける。

「いやー、今日は青と白のストライプかー」

初春「さ、佐天さん!!!こんなところで……」

初春「もう。やめてくださいよ~~!!」

顔を真っ赤にし頬っぺたを膨らませ初春は佐天に話しかける。今にも飛び掛りそうな勢いだ。
そんな初春を軽くあしらいながら

佐天「いちいち細かい事気にしたら、すぐ老けちゃうよー」佐天は笑って言った。

初春「それ原因つくった佐天さんが言えた台詞じゃありません!!」

佐天「ゴメンゴメンっ!!ジュースでもおごるからさ」

その言葉に初春はピクリと反応し佐天のほうを見る。

初春「ついでにクレープもです!!いちごがいっぱい入った甘~~いのがいいです!!」

そうして二人はいつものクレープ屋に向かっていった。

佐天「とほほー、結構高かったなー」

初春「ふ~んだ。ちょっとはこれで懲りてください」

初春が手に持っているのはイチゴ生クリームスペシャル。
その名に恥じず、大量のイチゴをはじめ女の子のすきなトッピングが所狭しと施されている。
一方の佐天が持っているのは、プレーンカスタード。
言わずもがな、初春のものを買った所為で財布事情が悪くなったようだ。

クレープを食べながら雑談していた2人だったが、ふと佐天が話題を転換する。

佐天「ところで初春?」

初春「はい、なんですか佐天さん?」

佐天「さっき、『カイカン』がどうのこうのってなにか独り事言ってたみたいだけど、あれなに?」

初春「!!!!!!!」

佐天「えっ?どうしたのそんな慌てた顔して!!??」

初春(ま、まさか聞かれていたなんて……どうごまかしましょう)

初春「か……開館まだかなーって…………映画館の……」

佐天「………………」

初春(う~~。怪しまれてますよこれ~)

佐天「………………」

佐天「もうお昼過ぎなのに何言ってるの?」

初春「………………」

佐天「黙ってちゃわかんないよー初春?」

初春(どうしましょうどうしましょうどうしましょう)
初春(何か他の話題を振らないと…………あ、そうだ!!)

初春「ところで佐天さん、うちの学年の例の新しい能力開発主任の先生どう思います??」

佐天「え?急になによ??別にどうも思わないけど」

初春「え?あ、あ……そうですか?前に『かっこいいなー』って言ってませんでしたっけ?」

佐天「そんなこと言ってないって。どうしたのよ?」

初春「あははは、あれアケミさんだったかな~?あははははは」

佐天「ねえ、さっきから変だよ?なにかあったの初春???」

初春「べべべ別に何も無いですって~、嫌だな~佐天さんってば」

佐天「うーん…………」

初春「そんな変な目で人を見ないで下さいよ~、他に何か話題無いんですか??」

佐天「何も無いならいいんだけどさ……話題かー、うーん……あ、そうだ」

佐天「初春とあたし、仲良くなって長い事経つけどさ、そろそろ初春の能力教えてよ?」

もう地の文書くのめんどくさいので
書きたい所以外、次から効果音でごまかして適当に書きます。

初春「!!!!!!」ビクっ

初春(能力なんて。なんてタイムリーな……)

初春(って私が話のきっかけ作ってましたね……どうしましょう)

佐天「ねえ初春ってばー、そろそろ教えてくれてもいいでしょー?」

初春「は、はい……でもレベル低いから恥ずかしいんで……」

初春(引き下がってくれるかな、佐天さん)

佐天「なんでそういうこというの!!!!」

初春(えっ?)

佐天「あたしなんてレベル0なんだよ!?初春はっ……グスン……能力あるんだから…………いいじゃん……」ホロホロ

初春(あ!!!私とした事が、なんてことを……)

初春「ごめんなさい佐天さん!!私、佐天さんの気持ちも考えずに最低な事を……」

佐天「……えっぐ……じゃあ、能力……教えてくれるの??」

初春(とりあえず『定温保存』のほうを伝えればいいですよね……っていうか本当のは教えられませんし)

初春「はい、分かりました。教えちゃいます」

佐天「やったー、わーーい!!」バンザイ、手から何かポロリ

初春「佐天さん何か落ちましたよ――って、目薬?」

初春「は!!まさか佐天さん、さっきの涙は……」

佐天「……ばれちゃったかー、てへっ!!」

初春「てへっ!じゃないですよ!!もう!!」

佐天「でも教えてくれるよね、能力?初春は一度言ったことはきちんと守るもんねー」ニヤニヤ

初春「う~~、ずるいですよ、佐天さん」

初春「でも、仕方ないですね。えっと、私の能力は――」



~初春の説明タイム(定温保存の方)~



佐天「なるほどーそんな能力だったのねー」

初春「あんまり使い道ないんですけどね……」

佐天「そうかなー、そんなことないと――あ、あれは!!」

石焼き芋屋「いしやーーーーーきいもーーーーー。おいも、おいも、おいもだよーーーーー」

佐天「初春!!今こそその能力を使うときだよ!!」

初春「っていいますと?」

佐天「ふふーん!!あ、おじさーーーん!!すみませーーーん!!!」すたこら

初春「あ、佐天さん待って~」

石焼屋「おじょうちゃんたち、いくつ欲しいの??」

佐天「一つずつでいいよね、初春!?おじさん、2つくださいっ!!」

初春「ちょっと、佐天さん私要りませんよ。クレープ食べたばかりですし」

佐天「何言ってるの?あたしだってお腹いっぱいだよ」

初春「じゃあなんで??」

佐天「初春の能力見たいから」

初春「!!!!!!!」

佐天「うちに持って帰って一緒に食べようよ」

初春(どどどどどどど、どうしましょう~どうにかしないと)
初春「そういえば佐天さんお金ないんじゃ?」

佐天「ふふふー。石焼き芋2つくらいならまだ買えるのだよ」

石焼屋「はい、お待ちー。ありがとうね、おじょうちゃんたち」

初春「…………」

帰り道。

佐天「ふふーん。楽しみだなー」

初春「…………そ、そうですね」

佐天「この寒いのに、家に帰ったらあったかーい石焼芋が食べられるなんて」キラキラ

佐天「初春さまさまだよー」

初春「…………」

初春(どうしましょう、本当にこれはまずいです)
初春(一か八かで焼き芋持ってみましたが『性感保存』に目覚めてから『定温保存』は消えちゃったみたいです……)
初春(こうしてる間にもこの寒さでどんどん冷えていってます)
初春(どうにか起死回生の一手を考えないと……)

佐天「ねー、どうしたの初春?また黙っちゃって?」

初春「別になんでもないですよ、ははは~」

佐天「ほんと?」ジロジロ

初春「ほんとうですってー」

佐天「ならいいけど……っと、とうちゃーく!!」

初春(はっ!!結局何も思いつかないまま佐天さん家に着いちゃった)

佐天は家の鍵を空けてリビングへと颯爽と入っていく。部屋着に着替えながら初春を見て、言った。

佐天「いやー、本当にたのしみだよーアツアツの焼き芋が家で食べられるし」

佐天「何より、親友の能力がこの目で見れるんだもん!!!」

初春(あう~~~。本当に本当に、どうしましょう)

佐天「じゃあ、早速食べよっか??っとー、その前に」

佐天「寒い中歩いたら、トイレ行きたくなっちゃった……ちょっとあたしトイレ」

佐天「先に食べたら絶交だよーー!!!」すたこら

初春「わかってますよ~」

初春「………………」

初春「ちゃ、チャンスです!!今の内に電子レンジで……あ、あそこですね」

初春「コンセント入れて、『温め』っと」ピッ

初春「30秒で完了ですか……間に合って~」

10、9、8、7、6、5、

初春「佐天さんまだ出てこないです……良かった。間に合いそうですね」

初春「って、まずい、0までカウントしたら完了音鳴っちゃう!!」サッ、ガチャ

初春「ふ~、何とか間に合いました」

初春「音も鳴らなかったし、ばれてないですよね」キョロキョロ

初春「佐天さんは、まだですね」

初春「この隙に確認タ~イム」

初春「これでアツアツの焼き芋に~っと……あれ??」

初春「なんで冷たいままなんですか?」

初春「ちゃんと『温め』押しましたよね、私!!??」

初春「………………」

きちんとボタンを押したはずなのに温められていなかった焼き芋に初春は混乱してしまった。
レンジのコンセントやボタンなどをガチャガチャといじってみるも、なぜ温まらなかったのか見当も付かない。

初春「なんで!?なんで!?なんで~~!?」

佐天「初春、なにしてるの?」

そして、そのことに夢中になって、佐天がトイレから出てきた事に気付かなかった。

初春「!!!!!!!」

佐天「なんでレンジ触ってるの?」

初春「あ、ああああ、あの、これはですね……」

初春「焼き芋には暖かいミルクでも合うかな~って思って。ははは……」

佐天「そうなんだー、初春わざわざありがとー。でもそのレンジ動かないんだよねー」

初春「えっ!!」

佐天「えっじゃなくて。動かないから弄ってたんでしょ?壊れてるからコンセント抜いといたの」

初春「………………」

佐天「ま、それはいいから早く食べよっ」

佐天「先に座ってるから、そのお芋早く持ってきてね」すたこら、着席

初春(もう終わりですね……観念しよう)てくてく、着席

初春「……どうぞ、佐天さん」

佐天「わーーーーーい!!いっただっきまーーーす!!」

佐天「…………あれ?……冷たい……よ?」

初春「………………」

佐天「ねー、初春ってば?!」

初春「……あ、ホントデスネ~」

初春(佐天さん怪しがってる……いまはまだ芋しか見てないけど……)

佐天「うーーーん……」考え中

佐天「……ねえ、初春……?」じろじろ

初春(やっぱりこっち見ますよね……)

佐天「なんでコレ冷たいの??」

初春「…………」

佐天「ねえ!!!黙ってちゃわかんないって!!!」

初春「…………」

佐天「ねえ!!!!!!!!!初春っ!!!!」

初春「…………ごめんなさい佐天さん!!!私ウソつきました!!私の能力、『定温保存』じゃないんです」

佐天「………………知ってるよ」ニヤリ

ちょっとお風呂いっていいですか?寒くてタイピングに支障が・・・

戻りました!!
一応先のことを言っておきますが、まだまだ続かせる予定です。
御坂あたりも出てくるかも・・・
明日はお休みなのでとりあえず今夜は力尽きるまで書きます。

てすと

初春「えっ?」

佐天「『性感保存』でしょ。そんなのはとっくに知ってるって」

初春「えっ?ええええ?!」

初春「えええええええええええ!!!!!!」

初春(そんな……まだ誰にも言ってないのに、なんで?)

初春(まさか、佐天さん『精神感応』の能力に目覚めたとか?!)

佐天「ふふーん、どうして知ってるか気になる?」

初春「…………」コクリ

佐天「当ててごらんー??」

初春「……『精神感応』にめz――」

佐天「そんなんじゃないよー」ニヤニヤ

初春「意地悪しないで教えてくれたっていいじゃないですか~」

佐天「初春だって、能力教えてくれなかったじゃん。おあいこだよー」

佐天「まあ、どうしてもって言うなら……」

佐天「その能力見せてくれるなら教えてあげてもいいかなー」ニヤリ

初春「……いやです」

佐天「そうかー、いやなのかー、じゃあ……」

初春「じゃあ、なんですか??」

佐天「なんだろうねー?」

初春「…………おしえてくださいよ」

佐天「自分の事ばっかりだねー、今日の初春はー」

佐天「人に何か頼むのなら、自分も何かしないといけないよねー」

初春「…………」

佐天「ね、わかった??」

佐天「別に難しいこと言ってるんじゃないでしょ、あたしはただ、能力見せてっていってるだけだよ」

初春「……わ、わかりました……」

初春「電気消しても……良いですか?」

佐天「お、なに?なにするの?」

初春「佐天さん!!!わざとそういうこと言わないで下さいよ!!!」カオマッカ

佐天が部屋の照明を落とし、薄暗くなった部屋で初春の声が響く。

初春「それじゃあ、始めますね……」

そう言いながら初春はいつもの様に右手で秘部を左手で乳房を愛撫し始める。
親友のそんな姿を、佐天はただまじまじと眺めている。

初春「あっ、んん!!!」

初春(佐天さんが見てると思うと、なんか変な感じがします)

初春(!!!あ、私いつもより濡れてる……)

初春(恥ずかしいです~~)

佐天「…………」ジロジロ

佐天(うー、暗くてよく見えないな……。あ、そうだ)

何か思いついたのか佐天は暗闇の中何かを探し始めた。

佐天「あったあった。よし」

初春「きゃ、佐天さん何ですか!?ら、ライト……」

佐天「そうだよー、良く見えなかったから携帯のライトつけちゃった!!えへへ」

初春「電気消す約束ですよ!!」

佐天「これは『携帯電話』、電話だよ?だからいーのだー!!」ニヤリ

初春「うううう~~~」

初春(仕方ないですね……はやく能力見せて終わらせちゃいましょう……)

初春(あ、さっきより濡れてます……友達に見られて濡らしちゃうなんて、私って……)

初春(だめだめ、余計な事考えずに!!はやくイクこと考えないと!!)

そんな思考をめぐらせている間もその両手の動きは持続したまま初春の性感を高めていく。
その姿は携帯電話のライトが妖艶に映し出し、見ている佐天は息をするのも忘れるくらい見入っていた。

佐天(初春、あんなに濡れてる……顔もきれいに紅潮してるし……)

佐天「ね、ねえ初春?」

初春「んっ!!あ……佐天さ……ん…………なんで……すか?」

佐天「気持ち良いの?」

初春「そんなこと……はずかしくて……いえま……あっ!!……せん」

佐天「その声が何よりの証拠だね、初春」

初春「んっんっ!!あ、ああああ」

佐天「…………あたしも手伝ってあげるね!!!」

そういうと佐天は片手で初春の乳房を優しく触り始める。これで両方の乳房が自分自身、それと親友の手によって愛撫される事になった。
そしてもう片方の手では内腿をやさしくなぞる。

初春「だめ!!!佐天さん!!!あっ」

佐天「なにがだめなのかなーー??」

初春「かんじ……すぎちゃいますっ!!!」

佐天「いいじゃん。もっと感じちゃえー」さわさわ

初春(やばいです……)
初春(まだ始めて全然時間経ってないのに、もう……)
初春(もう……いきそう)

初春「さ……てんさ……ん」

佐天「ん?どうしたの」

初春「わたし……そろそろ……」

佐天「……そろそろ?」にやり

初春「んっ!!あ、あああん」

佐天「そろそろ、なんなの?」

初春「い、いきま――――」

絶頂に達するすんでのところで、内腿をさわっていた佐天の手が初春の手を掴み制止する。
初春「!!!!!佐天さん!!どうして……?」

佐天「あたしが見せて欲しいのは、初春の『オナニー』じゃなくて初春の『能力』だよ」にやにや

初春「!!!!!」

初春「……そうでしたね」

佐天「それじゃあ、20分ほど待とうか」

初春「えっ!?」

初春(なんで佐天さん時間のこと知ってるの!?)

佐天「えっ?って何よ?」

初春「……いえ、なんでもないです」

初春(時間の事だけじゃない……私が性感を保存できるってことも知っているみたいだし)

初春(なんで??)

そんな初春を尻目に佐天はベッドに横になりくつろぎ始めた。携帯電話を操作していて、その顔の周辺だけが部屋にふわっと映る。

佐天「20分どうしてよーかなー?」

初春がその方向を見て気付いた。携帯に照らされる佐天の顔が自分と同じく紅潮していることに。そして言った。

初春「佐天さんも……」

佐天「ん?」

初春「…………佐天さんも、お、おお、おな……おなにーしたらいいじゃないですか!!!」

佐天「そうねー、じゃああたしもしよっかな」

初春「軽っ!!!」

佐天「なによ、その反応……さっきまで『いきそう~』とか言ってたくせに、このエロ春ー」

初春「えろ春ってなんですか~っ!!それとこれとは関係ないです!!!佐天さんのノリに驚いたんですよ」

佐天「ごめんごめん。でも、……だってさ……」

初春「だって?」

佐天「さっきの初春見てたら、なんかあたしも興奮しちゃったから……」

その言葉を発し終わらない間に、佐天は先ほどの初春と同じように、自分の両手で身体をさわり始める。

佐天「あん……んっ!!…………」

そんな姿を見ながら初春は

初春(佐天さん……あんなに強く胸もんでる……だから大きいのかな……?)
初春(って、佐天さんも十分えろいじゃないですか!!この、えろ天さん!!)
考えながらそっと佐天に近づいていき、言った。

初春「私もお手伝いしますね!!!」

佐天「えっ?初春!?あたしはいっ――やんっ!!」

初春の手が佐天の身体を嘗め回すように上下に左右に走る。先ほど佐天が初春にしたのとはまるで違い様々な部分を手当たりしだいさわっている。
その手は服の上、下着の上、そして中へと侵入する。そしてとうとう佐天の秘部へその指が到達する。その瞬間だった。

佐天「!!!!!」

佐天「えっ!!??なにこれ??きもちい……あ!!!」

佐天「い、いっちゃう!!!」

佐天「ああああああああああ!!!!!」

佐天の身体に快感の波が訪れた。唐突に現れたそれは彼女の身体を簡単に支配し自由を奪う。
身体の自由を奪われても尚、快感の波は弱まることを知らず、全身隅々までいきわたっていく。

佐天「あっ!!ダメ!!!もうこれ以上は……っ!!」
それ以上は限界だったのか、その言葉と共に身体を一層激しくよじらせると、佐天はぐったりと横たわった。

初春「……。佐天……さん?大丈夫ですか?!」

佐天「………………」
呼びかけに返事は無く、初春は何度か問い直す。3回ほど聞いたところでようやく反応が返る。

佐天「……はあ……はあっ…………もうっ、なんなのよ、一体!?」

初春「すごいいきっぷりでしたね、見ていて恥ずかしいですよ……もぅ」

佐天「ううううー、なんであんなイキ方したんだろ?クリさわられただけなのに……ってかあたしクリ派じゃないのに……」

初春「えっ!?それなのにあんなにいっちゃったんですか?むむむ……」

そう言いながら、初春はその右手を顔の前に持ってきて考える。
初春(もしかして……いや、でも…………まさか、ね?)

今日はここで寝ます。

昼前には起きるつもりなのでそれまで有ったら書きます。
無かったら…まあ、適当に考えます。

おはようございます。
爆睡してしまいました・・・

とりあえず夕方まで続き書きます。

初春(まさか……ですよね)
初春(そんなことあるわけないですもん……)
初春が考えをめぐらせている横で、ようやく佐天は呼吸が落ち着き身体も元の調子に戻りつつあった。

佐天「初春?ぼーっとしちゃって、どうしたの?」

初春「わわ!!佐天さんもう大丈夫なんですか?」

佐天「うん、まだちょーっと変な感じするけど大丈夫」

初春「そうですか……ならよかったです~」

佐天「心配してくれてありがと。でもなんであんなイキ方したんだろー、あたし」

初春「………………ひょっとしたら」

佐天「……ひょっとしたら?」

初春「私の能力のせいかもしれません……」

佐天「えっ、で、でも自分の身体にしか効果ないんじゃなかったの?」

初春「そんなことまで知っているんですね……」(一体どこ迄、どうやって知ったんでしょう……)
初春(今はそんなことより、確認してみよう。もうあれから25分経ってますから頃合としては丁度良いですね)
自分の右手を自らの秘部に伸ばす。絶頂を中断してからまだ30分経過していないのでまだその能力の効果があるはず。
そう思いながら、少し息をのんで一気に触れた。

佐天「おっ、なになに?あ、そうか!!もう時間だもんねー。やったー!!とうとう初春の能力がこの目で見れるぞー」

しかし、その指が秘部に触れても初春の身体には何も起こらなかった……。

佐天「わくわくわくわく」じろじろ

初春「…………や、やっぱり……」

佐天「?????」

佐天は期待のまなざしで初春を眺めていたが、何も起こった様子はない。
それどころか目の前の少女はそのことに納得しているようだ。
そのことに疑問がどんどんわきあがってくる。

佐天「え?なになに?どういうこと?初春イカなかったの?」

初春「はい、いきませんでした。でもこれで謎が解けましたよ」

佐天「え?ええ??謎って……どういうことなのよ?」

初春「へへ~ん!!実はですね~~!!っとその前に……どうして私の能力知っているか教えてください」

佐天「えっ?でもあたし初春の能力見せてもらってないし……」

初春「なに言ってるんですか?佐天さん。もう見たじゃないですか」

佐天「ううん、オナニーしかみてないよ」

初春「お、おなにー……も見せましたけど、能力も見せたじゃないですか」

初春「いえ。体験させてあげたといった方が正しいですね!!」キリッ

佐天「な、なんだってーーー!!!???」

初春「つまりはこういうことです」

初春「私の能力は中断してしまった性感を、手と、く……くりちゃんとかの部分の組み合わせで保存できるというもので」

初春「それは30分以内で、しかも部位が一致すれば、いつでも中断する前に戻せるんですよ」

佐天「うん、知ってる」

初春「……この説明終わったら、何で知ったか教えましょうね、佐天さん」

佐天「わかってるわかってる、だからはやく続きー」

初春「……」コクリ

初春「ここまでは自分の身体でしか確かめられなかった事なんですけど」

初春「さっき、偶然佐天さんの身体に……く、詳しくは私の中指と、佐天さんの……く、くりちゃんに触れてわかったんです」

佐天「初春の中指といえば……さっきオナニーしてた指……はっ!!もしかして??」

初春「佐天さんも気付きましたね」

初春「多分思っているとおりだと思います」

佐天「つ、つまり」

初春「そう……つまり……」

初春「私の能力は、部位の組み合わせさえ一致すれば、他人にも効果があるんです!!」

佐天「おおおっ!!!さすがエロ春!!すごい能力だね」

初春「だから!!えろ春じゃないです!!!」

佐天「まー、いいじゃんいいじゃん、エロい能力には変わりないんだし」

初春「うーーー、返す言葉も無いです」

初春「……はっ!!!ところで教えてくださいよ、なんで知ってるのか」

佐天「やっぱ、そうくるのね……」

初春「まさか、ここまできて教えてくれない。なんてことは無いですよね」

佐天「わかってるって……もうちょっと引っ張ろうと思ったんだけど、しかたないかー」

初春「さあ、早く教えてください!!!」

初春の言葉に急かされるように、佐天はスカートのポケットを探り、何かを取り出した。
佐天「コレ見たからなんだよねー」

初春「あっ!!!それは!!!」
佐天が取り出した物。それは初春が自分の能力をまとめていたメモだった。

初春「どうして佐天さんがそれを!!??」

佐天「……やっぱ気付いてなかったのね……」

佐天「あたしがスカート捲った時、初春驚いてコレ落としたの。んであたしはそれを拾ったって訳」

初春「わわわ~、返してくださいよ~」

佐天「はーい」手渡し

初春「よかった~、私の秘密~」

佐天「いやいや、もうあたしにばれたから秘密でもなんでもないでしょ」

初春「……そうでした……はあ」

佐天「まあ、そんなに落ち込みなさんなってー」

初春「だって恥ずかしいじゃないですか」

佐天「マイナスに考えずにさ、プラスに考えてみなよ」

初春「???」

佐天「メモ拾ったのがあたしでよかったじゃん。ってこと」

佐天「もしそこらへんのエロ親父とかスキルアウトとかが拾ったら大変な事になってたよー、それはもう口ではいえないくらい」にやにや

初春「だ、大丈夫ですよ!!ただのメモですもん」

佐天「名前や学校書いているのに??」

初春「はっ!!!」

初春は部屋にあった適当なメモ帳に自分の能力をまとめていた。そのつもりだった。
しかしそのメモ帳は風紀委員の支給品で、所属や名前など個人情報が書かれていたのだ。

~以下、佐天の妄想~

エロ親父「君が初春ちゃんだね!!」

エロ親父「このメモによると、君の能力は……」

初春「わわわ、返してください~」

エロ親父「返して欲しくば、おじさんにその能力をみせてごらん?」

初春「…………」うるうる

エロ親父「……さあ?はやくしないとこのメモが風に乗ってどこかに飛んでいってしまうかもしれないよ」

初春「わ、わかりました……」

――――中略――――

初春「はあっ……はあ……」ビクン

初春「これで……いいですか?早くメモを」

エロ親父「約束どおりメモは返そう……」さっ

初春「良かっ――」

エロ親父「だが、君のその姿を見て興奮がどうにも収まらない!!君の身体で慰めてくれ!!」ヌギヌギ、オシタオシ

初春「えっ!!!や……いやあああああああ!!!!」
~佐天の妄想おわり~

佐天「きっとこんな同人展開になってたって!!!」

初春「……似たようなこと、佐天さんもしたくせに……」ぼそぼそ

佐天「んっ?何か言ったかなー?」

初春「……拾ったのが佐天さんでよかったです……」

佐天「そうかそうかー、そんなこといわれると、お姉さん照れちゃうなー」

初春「……」

佐天「でも、あたしが拾ったお陰で、能力の新事実がわかったでしょ!!」

佐天「不本意ながらあたしの身体で実践されたけど……」

初春「そういわれると、そうですね」

佐天「やっぱり初春はあたしに感謝すべきだね」

初春「……何か癪ですけど、いちおうお礼は言っておきます。ありがとうございます、佐天さん」

佐天「ふふーん、いいことした後は気持ちがいいなー」

佐天「あ、そうそう、ところで気になってたんだけどさ」

初春「はい?なんですか?」

佐天「その能力ってどんな役に立つの??」

初春「……」
佐天「……」

初春「……それは」
佐天「それは?」

初春「考えてるんですけど、なかなか思い浮かばないんですよね……はあ」

佐天「……やっぱ、そうだよね……」

お互いがこの『性感保存』については同じことを考えていた。
それを改めて口に出す事で、その思いはさらに強くなってしまう。

佐天「……でも、さ」

初春「???」

佐天「せっかくの能力だし、いろいろ研究してみようよ」

佐天「どうせ毎晩オナニーしてるでしょ?」

初春「わわ、佐天さんなに言って――」

佐天「してるよね!!??」

初春「……はい」

佐天「だからそのときにいろいろやってみよ??そのうちレベルも上がるかもよ。あたしも手伝うし」

初春「えっ!?佐天さん!!一人で良いですって!!!」

佐天「なーに言ってんの初春!!」

佐天「その能力、他人にも使えるって分かったでしょ」

初春「は、はい」

佐天「だったらそれをあたしでいろいろ試せば良いじゃないってこと」

初春「そんな、悪いですよ~」

佐天「だーかーら!!いまさらなに言ってんの!!!」

佐天「こんなこと他の人に頼めるの?」

佐天「頼めるって言うなら、あたしは身をひくけどー」にやにや

初春「……お、お願いします」

佐天「わかればよろしいー」

佐天(なーんて調子いい事言っちゃったけど、ホントはあれが気持ちよすぎて忘れらんないのよねー)

――――

その後、毎日のように二人は能力の実験・訓練を行った。
ある時は佐天の家に、またあるときは初春の家で、何度も何度も試行を重ねた。

もともと演算能力が高い初春であったためか、二人での実験が功を奏したのか、それは効果が目覚しく、
わずか数日で能力に変化が訪れるのだった。

ちょっとご飯を食べてまいります。

佐天「すごいよすごいよ初春ー」

初春「えへへ~」

佐天「まさかこんな短期間で能力の幅が広がるなんて!!!」

初春「えへへ~」

佐天「さすがはエロ春っ!!!」

初春「えろくないです!!!」

佐天「いい加減に認めなよーって。夜な夜な喘ぎまくってたくせにー」

初春「それは佐天さんも同じじゃないですか!!」

佐天「へへーん。細かいことは気にしないー」

初春「むむう…………でもですね」

初春「佐天さんのおかげだと思ってるんですよ」

佐天「わわ、何よ急に!?」

初春「だって、ほんとのことです。佐天さんが手伝ってくれたから分かったこともあるし、能力も成長したんです」

佐天「ちょっとー、照れるからやめなって!!!と、ところでさ」

佐天「どんな変化があったんだっけ?」

初春「えっと、まずはこれですね」

言いながらメモを取り出す。今度は学習したのか普通のメモ帳に結果を記している。

①効果時間が30分から1時間に延長

佐天「単純に考えても2倍に伸びたもんねー、すごいぞ初春ー」

初春「でも、未だにどう活用していいかわかんないですけどね」

佐天「……」

初春「……」

佐天「……他には何か変わったっけ?」

初春「ええと、他には……」

②部位と部位との指定組み合わせの枠が消滅

初春「これが大きく変わったところですね」

佐天「というか変わりすぎ……」

初春「ですよね~」

佐天「読者さんのために具体的に説明してあげなよ」

初春「じゃあ、これが発覚した時の佐天さんで解説しましょう」

~数日前~

初春「はあ……はあ……」ぷるぷる

佐天「きちんと寸止めできてるみたいねー、えらいぞー」

初春「か、簡単に言ってくれますね……」

初春「これ結構しんどいんですよ」
初春(いきたいのにいっちゃだ――)

佐天「イキたいのにイっちゃいけないもんねー」にやにや

初春「!!!!もう!佐天さん!!!」

そう言いながら、勢いに任せて初春は佐天に詰め寄る。その手が佐天の肌に触れる。そのとき。

佐天「!!!!」

佐天「えっ?ええ??なにこれ??!!なによこれええええ!!!」

佐天「さわられただけでっ!!??い、イクっ!!!いっちゃうーーー!!!」

そして佐天はいつものように身体を何度も跳ね絶頂に達した。
初春にさわられた時、佐天は立っていたのだが、快感の波が巡っても尚我慢して立とうとしていたのがまずかったらしい。
何度も何度もその波は身体を往復し、彼女の思考は完璧にそれに支配された。

佐天「ああああっ!!!もうダメっ!!!んんんっ!!!」

数秒後、佐天は力なく床に崩れ落ちた。

床に倒れた後も、佐天は身体を何度もよじらせ、その快感を味わっている。

初春「さ、佐天さん?」

佐天「……」

初春「佐天さんってば!!!」

佐天「……あ、ういは……る??あたし……なにがどうなって……」

初春「急に『いっちゃうー』って言いながら倒れちゃったんですよ……」

初春「さすがは、えろ天さんですよ……やれやれです」

佐天「……その原因は!!あんたでしょうがーー!!!」

初春「えっ?」

初春「ええええええ??!!」

佐天「初春の手があたしに触れた瞬間だよ??疑いの余地無いって!!!」

初春「…………ほんとにそうだとしても、1回じゃ分かりませんよね」

佐天(うっ、なにか嫌な予感がする)

初春「だから何度か試させてくださいっ」

初春「佐天さん、言いましたよね。協力してくれるって??」

佐天「た、たしかに言ったけど……」

初春「じゃあもう一度試しますよ。そうと決まればまた疲れるけど寸止めしなきゃ」

初春「……あっ!んんっ!!」

佐天(どうしよう、止めるなら今よね)
佐天(さっきの……)
佐天(あんなの気持ちよすぎて、またされたら……あたしの身体おかしくなっちゃう!!)
佐天(うん!!何とかして止めよう)

佐天「あのさ、初春?今日はもう遅いし、寝ようよ」

初春「佐てんさ……あ!!!なに……んっ!!いってるんです……?」

佐天「だから、もう寝ない?」

初春「いま……いいとこ…………なんで……っ!!す……あああ、もういきま――」

初春「――っと。準備完了です~」にやり

佐天(しまった!遅かった!!)

初春「じゃあ、佐天さんこっち来て下さい」

佐天「い、いや……」

初春「……佐天さんが来ないならこちらから行くまでです」とことこ

佐天「い、い、いやあああああああああああああ」

初春が寸止めしてその性感を佐天へ……
もう5回は繰り返しただろうか。
気付くと部屋の中は、むんむんとした熱気と甘酸っぱいような不思議な香りで包まれていた。
部屋の片隅で佐天が息も絶え絶えに悶えている。

初春「これでちょっとはデータ取れましたね~」

初春「佐天さん。お疲れ様でした!!ありがとうございます」

佐天「……はあっ……んっ!!……」

2度目までは少し抵抗できたが、その抵抗も初春に触れられただけで終わる。
だから、3度目以降は特に抵抗することも出来ず佐天は快感に流されていた。
いや、正確に言うと違う。
快感の波が収まらない内に次の快感を流され、そしてそれも収まらない内に……
という風に連続でされたため、もはや抵抗などできる状態になかった。

初春「ねえ、佐天さんってば~」

佐天「ZZZZZZZZ」

絶え間ない絶頂の波に疲れ果てたのか、佐天はいつの間にか眠っていた。

初春「もう、佐天さんったら仕方ないなあ……」

初春「でも、おかげで新しい能力が分かっちゃいました~」

初春「『性感を保存した状態で他人に触れれば、どこに触れてもその性感を移すことができる』か~」

~回想終わり~

佐天「あの時は本当にどうにかなっちゃうかと思ったよ……」

初春「私もちょっとやりすぎちゃいました……すみません」

佐天「ほんとだよー!!!」

佐天「……でも」ぼそっ

佐天「きもちよかったなー」ぼそぼそ

初春「え?佐天さん何か言いました??」

佐天「ううん!!なんでもないよー」

っとその時、佐天の目にいつものクレープ屋が映る。

佐天「じゃあ、その件の埋め合わせは、クレープで勘弁してあげるよ」すたこら

初春「あ、ちょっと佐天さ~ん、置いて行かないで下さいよ~」とことこ

――――

クレープ屋の前で

「ちょっとあんた、また納豆に生クリームって……どういう神経してんのよ」

「これが実は絶品ですのよ。お姉さまも食べてみてはいかがですの?」

見慣れた顔ぶれがそこに居るようだ。

佐天「あ、あれ御坂さんたちじゃない?」

初春「ほんとですね」

佐天・初春「御坂さーん、しらいさ~ん!!」とことこ

御坂「ん?この声は」きょろきょろ

白井「お姉さま、初春と佐天さんですわ」

佐天「二人とも、こんにちはー」

御坂「こんにちは」

初春「御坂さん、こんにちは~。あ、白井さんも――あいたたた」

白井「も、とはなんですの、も、とは」

初春「ふ、ふみまへん、ひらいひゃん」

御坂「もう、いい加減にしなさい、黒子!!」

佐天「あははは、いつもどおりですねーみんな」

いつもの四人が揃ったところで少女達は世間話に花を咲かせる。
年頃の少女達は、というか女子というものは集まればそれだけで話が絶えない。
この日もそうだった。

気付けば夕方近くなっていた。

とその前を男子高校生が横切る。

御坂「あ、あんた!!何でこんなとこにいんのよ!?」

上条「……毎度毎度だけどよ、お前は俺のどこが気に食わないんだよ」

上条「自分家のちかく歩いてちゃいけねえのかよ!!」

白井(お姉さま……いったいいつまでこの類人猿を……はあ)
白井(っていうか、正論ですわね)
白井(お姉さまは一体どう返すのやら……)

御坂「うっ……い、いけないわよ!!」

御坂「私の前を!!そ知らぬ顔で歩いてんじゃないわよ!!」

上条「……」

白井「……」

そんな三人の様子を初春と佐天は横から眺めている。

初春「お知り合いなんでしょうか?なんだか仲良いような悪いような……ねえ、佐天さん?」
問いかけるが返事はない。

初春「……佐天さん?」

佐天「ふふーん。これは面白いことになってますねー」きらーん
なにか閃いたらしい。

初春「佐天さん?どうかしたんですか?」

佐天「もー、初春は鈍いなー」

初春「えっ?どういうことですか?」

佐天「あの三人の関係はきっとこうだよ」ごにょごにょ

初春「!!!なるほど~」

佐天が的確に状況を判断し初春に告げる。その内容はまさに三人の状況にぴったり一致するものだった。

初春「で、なにが面白いんですか?」

佐天「ふふーん」

佐天「ここで初春の出番なのだよー」

初春「えっ?!」

初春「なんでそうなるんですか??」

佐天「へっへーん!!」

佐天「名づけて!!『静観よりも性感っ大作戦』だよっ!!」

初春「……ネーミングセンスが……それよりなんでしょう……嫌な予感しかしません……」

佐天「まーいいから、あたしに任せときなさい!!作戦はこうよ」ごにょごにょ

初春「御坂さんを後押ししてあげるために、私の能力を……」

佐天「そうそう!!」

初春「えへへ~~って!!役に立つわけないじゃないですか!!!」

佐天「……そうかな?」

初春「絶対そうですって!!」

佐天「そんなことない!!やってみないと分かんないって!!!」

佐天「騙されたと思ってやってみようよ」

初春(それ、佐天さんの言う台詞じゃないと思うんですが……)
初春(でも……このまま御坂さんが片思いし続けるってのは可愛そうですよね)

初春「分かりました。やりましょう」

佐天「わーい、これでおもしろくなるぞー」

初春「……いま、おもしろくなるとかいいました??」

佐天「!!い、いい言ってないよー、やだなーあははは」

初春「で、作戦の詳細はどんなかんじなんですか?」

佐天「それはねー……」

佐天「よし、作戦を分かりやすいように箇条書きにしてメモにしたよ!!」

初春「わ~、気合入ってますね~」

佐天メモ
作戦:
その①初春、トイレへ行ってそれなりに性感を高めてくる。
その②そうしている間に、あたしが白井さんを引き離し、上条さんと御坂さんを二人っきりにする。
その③初春が御坂さんをさわり、興奮状態にさせる。
その④興奮した御坂さんが我慢できなくなって……もよし。興奮した御坂さんをみた上条さんが……でも可。

佐天「まーこんなもんね。あとは流れでなんとかなるでしょ」

初春「……すっごく不安ですけど、やると決めた以上するしかないですね……」

佐天「確かにちょっと不安なとこも有るけど、そうなったら上条さんのほうも初春がさわってあげればいいだけの話じゃん」

初春「ですね!!じゃあちょっとお手洗いに行ってきます」てくてく

佐天「いってらっしゃーい」

佐天「…………」

佐天「作戦開始っ!!!」

佐天「まずは白井さんを引き離さないと……」

佐天「どうしよっかなー??」きょろきょろ

佐天「お、あんなところに丁度よくスキルアウトの方々が」

佐天「運いいなー」こそこそ

佐天はこそこそとあたりを見渡し、人ごみの中に入り込む、そして地面から適当な石ころをさがし……
拾い上げたそれをそのままスキルアウトの一人に向けて投擲した。

投げられたそれはきれいな放物線を描き、そのまま一人の顔面に到達。
見事、彼らを怒り狂わせることに成功した。

スキルアウトA「vhv添えぅytgはlうえhfぅjfrdst!!!!!!」
スキルアウトB「hfじぇうfmfkうじぇhふぃkづy!!!!!」 

佐天「よしっ!!これできっと白井さんが『風紀委員ですのっ!!』とか言って止めに来るはず」

――――

上条「だから何の恨みがあるんだよお前は!!」

御坂「うらみって言われても……(うう、ただ話したいだけなのに、なんでこうなるのよ)」

白井「お姉さま……あら?なにか向こうの方が騒がしいですわね?ちょっと行ってまいりますの」シュン

御坂「あっちょっと黒子!!(やだっ、二人っきりじゃない)」

佐天「イエスっ!!!さすがあたし!!!」

佐天「あとは初春が早く帰ってくれば上手くいくぞー」

その頃初春は、というと……

――――

初春「……トイレに入ったのはいいんですけど……」

初春「こんなとこでお、おな……おなにーするのは恥ずかしいです」

初春「でも、御坂さんの為。ですよね」さわさわ、くちゅくちゅ

初春「んっ……あっ!!やん!!!」

初春(なんで??いつもより……きもちい……)

初春(こんなんじゃ……すぐっ!!すぐ……)

初春「いっちゃいま――」

初春「!!!!!!!」

初春「って、いっちゃだめですね……」

初春「さて、御坂さんのもとへっと」きょろきょろ

初春「お、いました。佐天さん上手く引き離したみたいですね」とことこ

初春「でもどうやって、御坂さんに触りましょうか……」

初春「っていうかその前に。二人っきりになっているところにどうやって入っていこう?」

佐天「そこらへんは任せておきなさい!!ところで調子はどう??」

初春「あ、佐天さん!!ばっちりですよ~」

佐天「上出来だよっ初春!!白井さんの居ない今の内に早く決行しよ!!」すたこら

初春「あっ、待ってください~」てくてく

――――

上条「……」
御坂「……」

上条「特に話すことも無いし、行くぞ。じゃあな」てくてく

御坂「あっ、待……(待ってもらっても話すことないと迷惑よね……)」

佐天「あ、待ってくださーい!!上条さん!!」

上条「ん?誰だっけ??」

佐天「あたしは御坂さんの友達です!!せっかくですし、自己紹介でもー」シュタッ

佐天「っと思ったらーーー、バランスが崩れたーー。初春背中借りるよー」ドン

初春(強引な作戦過ぎますよ~~佐天さん!!!!)ふらふらりー

バランスを崩した(振りをした)佐天が初春の背中を押し、そこから初春が御坂目掛けて倒れこむ。
それを御坂が見事にキャッチし、そこで初春が御坂の肌に触れる。そして御坂は……

という作戦は完璧なはずだった。
だが
上条「おっと、危ねえ」キャッチ、ゴロリ

初春「えっ!?」

御坂「えっ!?」

佐天「えっ!?」

だが。上条が身を挺して初春を受け止めたため作戦は失敗した。
いや、この時点ではまだ初春は誰にも派だが触れていないため、完全に失敗してはいないけれど……

上条「大丈夫?怪我ないか?よっと」スクッ

初春「あっ、はい!!おかげさまで大丈夫です」

その言葉を聞いた上条は腕を伸ばし、初春を立ち上がらせようとする。
初春がその手を掴もうと手を伸ばす。そこに

佐天「初春!!手!!!」

と佐天が声をかけたものの、異性とこんな状況に陥ったことの無い初春は混乱しその言葉の意味も分からず、差し伸べられた手を掴んでしまった。
その差し伸べられた手が少年の右手だったら展開は変わっていたかも知れないが、それは左手だった。

その手に初春が触れた時。

上条「うっ!!!!!!!」

上条(なんだよこれ??この子に触ったらいきなり!?)

上条(いきなり、ミニ上条さんが疼いて……)

上条(いや、これは疼いているってレベルじゃない!!!)

上条(この感覚は……)

上条(この感覚は、精通のものとそっくりだ……ってことは。まずい!!)

上条(理由はわかんねえけど、このままじゃあ射精しちまう!!!)

上条(こらえろ!!ミニ上条!!)

上条(ここでいっちまったら、俺が今まで築き上げてきた物がいろいろ崩壊しちまう……っ!!)

上条(だから、その先にどんな快感が待っていようとも、それを開放するのは許されることじゃねえ!!)

上条(それでも、お前(ミニ上条)がどうしてもその、溜まりに溜った欲望を吐き出そうってんなら!!)

上条(まずは、その幻想をっ!!!)

上条(ぶち壊っ!!!!!!!)




上条「せなかったあああああああああああああああ」ドッピュンドッピュン

ごめんなさい外出しなければならなくなったので、ここまでです。

帰れるのは多分10時過ぎると思いますので、その時までもしあればまた続きを書きます。

ごめんなさい!!ほんとうにごめんなさい!!!

御坂(なに叫んでるのよ、こいつ)じろじろ

初春(さ、触ってしまいました……ということはさっきの絶叫は……)じろじろ

佐天(初春のドジーー!!)じろじろ

上条「……」

上条(しまったああああああーーーーーーー!!!!)
上条(なんてことをしてしまったんだ……)
上条(は!!でも待てよ、ズボンは履いてるし、今日はパンツもちゃんと履いてる)
上条(なら、今すぐトイレにでも行けば、ばれずに処理でき――)

そのとき、上条の太ももの辺りに、何か液体状のものが伝う感触が走る。
そう、この日の上条はトランクスに短パンだったのだ。
先ほど放出したそれが、重力に逆らえずどんどん膝へ、足首へ進んでいこうとしている。

上条「しまったーーーーーー!!!」

御坂「!!!えっ?!なによ」

初春・佐天「そりゃ、こんな公衆の面前でイっちゃったら、こんな風に絶叫あげたくなりますよね」ひそひそ

上条「ああああああああ、お、おおおお俺!!用事があるから帰る!!!!」

上条「じゃあな!!!」

というと少年は颯爽と帰っていった。その場に、なんともいえない空気と香りを残して……。

その場に残された三人はただ呆然としていたが、本当に訳が分からないのは御坂である。
他の二人は、逆に何がどうなってこうなってしまったのかを分かっているだけに、どうもばつが悪い。
先に口を開いたのは御坂で

御坂「わ、わたし。黒子の様子見てくるわ」

初春「あ、はい。じゃあ私も――」

御坂「いいのいいの、もう門限近いから、そろそろ黒子連れて帰ろうと思っただけだから」

初春「……そうですか……それではまたです」

御坂「それじゃあね、二人とも!!」すたこら
彼女も先の少年と同じく颯爽とかけていった。

初春「御坂さん、行っちゃいましたね」
佐天「……」

初春「御坂さん、行っちゃいましたね」
佐天「……」

初春「……あの、佐天さ――――はっ!!!」

初春の目に映ったのは、普段とは違う佐天だった。別に外見が何か違うわけでもないし、表情もいつもどおりだ。
だが、その身に纏わせている空気が、初春の心を一瞬にして凍らせた。

佐天「初春ー」にこり

佐天「作戦の、反省会しなきゃ。ね!!??」

30分後、佐天の部屋にて。
佐天「それじゃあ、今日の反省会をはじめまーす」

初春「……はい」

佐天「あたしたちの計画は見事に失敗してしまったけど、これについて何か意見のあるひとはいますかー?」

初春「……いえ」

佐天「それじゃあ、一番大事なところでーす。どうして失敗したんでしょうかー??」

初春「……それは」

佐天「それは?」

初春「私が、上条さんをさわってしまったからです!!!すみませんでした」ぺこり

佐天「うんうん。たしかにそれもあるね。でも大事なこと忘れてないかなー?」

初春「???」

佐天「作戦メモの、その①覚えてる?」

初春「はい。私が、その……トイレでお、おお、おなにー……ですよね?」

佐天「そこが違うの!!!」

佐天「どうしてイク直前までやってんのよ!!??『それなりに』って言ったでしょ!!」

初春「!!!!!!!」

初春「すみませんでした……わたし、つい……」

佐天「つい?」

初春「つい夢中になっちゃって……」

佐天「公衆トイレで自慰行為にふける風紀委員」

初春「!!!!!」

佐天「初春はホントに、とんだ変態さんだね」

初春「…………」

佐天「そんな、いけない子にはお仕置きが必要だよね???」

そう言いながら、佐天はベッドの下の物入れを漁り、何かを探している。
その様子を初春はただ眺めるしかなかった。

佐天「どこにやったかなー……っと、あったあった!!!」

佐天「じゃん!!!これ何か分かる?初春」

初春「!!!!!!」

初春(あれは、まさか……ろーたーっていう大人のおもちゃ……?)

佐天「毎晩オナニーしてるくらいだから、知ってると思うから説明は省くけど……」

佐天「これでお仕置きしてあげるね」にこり

佐天「最近、能力の実験ばかりでまともにイってなかったよね」

佐天「だから今日はあたしがこれを使って、初春を気持ちよくしてあげる」

佐天「これの威力、すごいんだから覚悟しなさいよー」

初春「あ、あの佐天さん!!」ふるふる

初春「お、おなにーなら自分でしますから……それは……」

佐天「だめだよ」

佐天「自分でやったら自分のタイミングで気持ちよくなるだけじゃん」

佐天「そんなのお仕置きにならない。それに」

初春「……それに?」

佐天「上条さんをいかせたのは初春。あんたでしょ?」

初春「……」こくり

佐天「ってことは。あんたは御坂さんから上条さんを寝取ったのと同じなの!!!」

佐天「それも含めて十分反省なさい!!!」

初春「い、いい、いやあああああああああ~~~~~~~」

こうして佐天の反省会は、夜が明けるまで続いた。

書いた方がいい?

~佐天さんの反省会~

佐天「まずは、抵抗できないようにロープでっと」

初春「さ、佐天さんそんなものどこから!?」

佐天「そんなの気にする暇あるのかなー?ってもう遅いけど」

初春「あ、ちょっと佐天さん!きゃ!!」

佐天は初春をロープで後ろ手に縛るとそのまま乱暴にベッドに押し倒す。次に佐天が手を伸ばしたのは、初春の足首だった。
その華奢な足首をそれぞれベッドの柱に固定し、一段落着いたのだろうか、ため息をついた。

佐天「ふー。これで準備完了ー」

初春「佐天さん!!動けないです~、離してくださいよ!!」

佐天「何言ってるのよ?まだ何も始まってないんだから離すわけないでしょ」

初春「ううううううう」

佐天「さて、それじゃあ始めますか」

初春「い、いやああああ」

佐天「可愛い声あげてくれるねー初春は。やりがいあるなー」

そう言って、佐天はローターのスイッチを入れ、初春の顔に近づける。
「これが今から初春の身体を弄ぶのよ。よく見ておきなさい」そう言わんばかりの表情を浮かべて……

佐天「まずは首筋かなー」ぴとっ

初春「んっ!!!!」

佐天「なになにー?もう感じちゃってるの?やっぱりエロ春だねー」

初春「そんなことなっ!!!ああん!!!」

身体は動けないものの、口ではまだ抵抗を見せる初春。
そんな彼女を不敵に眺めながら、佐天はローターを首筋から胸元へと移動させた。

初春「胸はっ!!あ、いや!!!あああ」

初春(なんなんですかこれ?刺激が強すぎて、もう……)
初春(こんなの、あ、あそこに当てられたら……わたし……)

佐天「どうしたのかなー初春ー?」

佐天「嫌って言っている割には、可愛い声だしてくれるじゃん」

初春「それとこれとはっ!!んん~~っ!!!ちがいまっ!!!」

佐天「なになにー?何言ってるかわからないよー」

すると佐天は一旦手を止め初春の口元に耳を持って言う。
佐天「もう一度言ってごらんよ?聞こえなかったからさー」

初春「それとこれとは違うんです!!!って言いました!!!」

佐天「ほうほうー。『それ』を『ここ』じゃなくて『違うとこ』に当てて欲しいのかー」にやにや

初春「そんな事言ってな――あっ!!!」

佐天「ほらほらー希望通り、胸はやめて初春の一番敏感なとこに当ててあげたよー?」

初春「ああ、あんっ!!!やっ!!!刺激……つよすぎっ……あああああ」

佐天「喜んでくれてるのね、嬉しいな」

初春「っ!!喜んでなんかっ!!いませ!!あああああ!!!ん」

佐天「あら、そうなの?」

佐天「でも、ココはこんなに湿っちゃってるけど、これはなあに?」

佐天は初春の秘茂を掻き分け、秘泉の粘液を指に取る。
それは佐天の指にいやらしい感触と共に絡みつき、同時に目の前で悶えている少女の興奮を熱という形で伝える。

初春「それは……佐天さんがこんなことするから……」

佐天「ええ?あたしはただクリを触っているだけだよ?」

佐天「気持ちいいんならそう良いなよ」

佐天「本当の事聞かせてくれたら。そこで終わり……にしてあげるから」

初春「……ほんとうですか?」

佐天は無言で頷いた。

佐天「ほーら。本当のこと言っちゃいなよー」

初春「…………ちいい……です」

佐天「ん?なになに聞き取れないなー」

初春「……き……い…………ですっ!!!」

佐天「んー。まだ聞き取れないー」

初春「きも……ち……いい……ですっ!!!」

佐天「言葉が途切れてて分かりにくいなー」

初春「!!!!!」

初春(こうなったら、もう覚悟を決めるしかないです……)

初春「っきもちいいですっ!!!!」

佐天「どこがきもちいいの?」

初春「……あそこが……きもちいいです……」

佐天「あそこって、どこー?」

初春「く、くり……くりとりすですっ!!!」

佐天「へー。クリが気持ちいいんだー。で、どうしてほしいの?」

初春「……」

佐天「これが最後の質問よ。答えてくれたら、ホントに、終わりにしてあげる」

初春「……てくださ……いっ!!!」

佐天「んー?なにいったのかなー?」

初春「い……いかせてください!!!!気持ちよくしてください!!!!」

佐天「………………」にやり

初春「………………」

沈黙が続く。数十秒立ったところで初春がたまらず口を開く。

初春「佐天さん!!どうしたんですか、急に黙って……?」

佐天「いやー、余韻に浸ってたの。だって目の前の親友があたしに向かって『イカせて下さい』だよー?ぞくぞくしちゃった」

初春「それは……佐天さんが言えって……」

佐天「あたしは、どうしてほしいか言ってっていっただけなのになー」

初春「!!!!」

佐天「でも、ちゃんと自分の気持ちに素直になったから。約束どおり終わりにするね」

そう言いながら手に持っているローターの電源を切り、しまう準備をする佐天。
それを初春は少しの間見つめ、そして言った。

初春「佐天さん、なんでしまっちゃうんですか?わたし……まだ……」

佐天「だって約束だもん。本当のこと言ってくれたら、終わりにするって」

初春「!!!!!」

嵌められた!!!とこのとき初春は気付いた。だが時既に遅し、気付くのが遅すぎた。
佐天は初春を言葉巧みに翻弄し、本音を聞き出し、その本音と理性の間でゆれ恥ずかしがる初春を見て楽しんでいた。
そして、本音を吐き出してしまった初春の心にある感情。今もっとも強い感情。それは「きもちよくなりたい」「いきたい」というもの。
だが、ロープで縛られた身にそれを自分で達成することはかなわない。
達成させる為にはもう一度、もう一度佐天に懇願するしかない。
今ここでそのことを佐天に伝えれば、きっと応えてくれるだろう。だがそれはもはや「わたしはエロ春です」と肯定するようなもの。
初春の精神は、そんな葛藤に支配されていた。
「ああ、こうやって悩んでしまうのもきっと佐天さんは計算して、あんなふうに責めてきたんだ」
ローターを止められ、徐々に冷静さが戻ってきている頭は考えるが、それがかえって自らを苦しめる。

数秒悩んで、初春はようやく言った。

初春「わたし……わたしもう我慢できませんっ!!!さっきのっ!!!続きっ!!してください!!!」

佐天「……もちろん!よろこんで!!」

言ってか言わずかのうちに佐天は初春の下着の中に手を入れ、優しく且つ大胆にその秘部を刺激する。
すると初春の身体には、すぐさま先ほどまでの性感が戻ってきた。
最近、初春はほぼ毎日佐天に自慰行為を見せていた。だからどうすれば気持ちよくなるのか熟知している。当然の結果だった。
初春「わたし……もう、いっちゃいます……」

佐天「上条さんと同じように、パンツ履いたままいっちゃいなさいっ!!!」

初春「っ!!!!ああああああああああっ!!!!!!」

佐天の言うように、最近初春は能力の実験ばかりでまともに絶頂に達していなかった。
そこに、今日の佐天の言葉攻めと焦らしが加わる……。
初春の身体は、これまで経験したことのないくらい、大きな大きな快感の波に飲まれていった。
初春はそのまま気を失い。次に目を覚ましたのは翌日の昼過ぎのことであった。

~佐天さんの反省会。おわり~

一方、上条家では。

上条「ったく、今日は何であんなことに……」

上条「インデックスが来てからというもの、まともに処理してなかったとはいえ」

上条「女の子に手を握られただけでイクか?普通?」

上条「でも……」

上条「すごくやわらかい手だったな……」

上条「……可愛い子だったな……」

家主がパンツとズボンを洗いながらそんなことを考えていた。

所かわって、日も変わって。数日後。

佐天「この前は失敗しちゃったけど、今度は成功させるのよ」

初春「……まだ諦めてなかったんですね」

佐天「われらが御坂さんのためじゃない!!!頑張らなきゃね、初春!!!」

初春「っとか言って、ホントは自分が楽しんでるんですよね……はあ」

佐天「何か言った?」

初春「いえ、なんでも」

初春「しかし佐天さんも策士ですね……」
初春「上条さんが今日、スーパーの安売りでこの道を通るのを予測し、御坂さんだけを上手く呼び出すなんて……」

佐天「ふふーん!!!すごいでしょー」

初春「…………はあ、――っと、あれは?」

佐天「お、御坂さん来たみたい、こっち探してる――って、むこうから上条さんも来たーーっ!!!」
佐天「あたしってば、なんてセッティング上手なんだろー」
佐天「ほら、初春!!!ボケーっとしてないで準備準備ー」

初春「……この前と同じ作戦でいいんですよね……はあ」

初春(あんまりしたくないけど、仕方ないのかな……)

初春は俯きながらトイレへ向かった。

その頃。御坂は。

御坂「佐天さんに呼び出されたのは、この辺よね……」きょろきょろ
御坂「人が多くてわかんない」
御坂「もうちょっと探してみよう」
御坂「でも、佐天さん。いったいどうしたんだろう……今朝のメールも訳わかんないし」

~その日の朝、常盤台女子寮~

無機質な電子音が、御坂の携帯電話にメールが届いたことをしらせる。

御坂「あ、佐天さんからだわ。なになに……」

『御坂さん、おはようございます!!
突然ですけど、今日って暇ですか?もし暇なら10時に○○で待ってますので待ち合わせしましょう!!』

御坂「『いいけど、突然どうしたの?』っと」

『御坂さん、今。この前の上条さんって男の人に恋してますよね?そのことで相談にでも乗れたらって思いましてー
とにかく待ってます。
P.S.
もし御坂さんの心、っていうか精神?に急に何か変化が起こったとしても、それは御坂さんの本心だと思います!!!だからためらわずにそれに従ってください』

~回想終わり~

御坂「私はあいつに恋なんて……でも佐天さん。一体なんなのかしら……」
御坂「って!!!なんでアンタがここにいるのよ!!!」

上条「スーパーの安売りの帰りだよ!!!何か文句あんのかよ!!」

佐天「おっ。早速やってますねー」こそこそ

佐天「後は初春が出てきて御坂さんに触れれば、今回はうまく行くはず……」

佐天「初春には、そこそこで止めて置くようにきつーーく言っといたし、大丈夫よね」

初春「……い、言われたとおり、やってきました……はあ」

佐天「お、おかえりー。今日は寸止めじゃないよね?」

初春「はい。ちゃんと守りましたよ……あんなお仕置き、もうたくさんですから……」

佐天「えらいぞー初春ーーー!!!おっと、撫でたらあたしの性感高まっちゃうね」

初春「…………それで、今回はどうやって御坂さんに触るんですか?」

佐天「今回はねー、この人ごみを使うよ」

初春「っていいますと?」

佐天「この人ごみにまぎれて、こっそり近づいてー」

初春「それで御坂さんに触ればいいんですね。この前のとは比べ物にならないくらいまともな作戦ですね」

佐天「…………あんたねー……まあいいや、さあ!!いくわよ」

佐天「触った後は適当に離れて様子窺おう!!」

初春「りょうかいです……はあ」

二人は計画通り人ごみに紛れ、着々と御坂に近づく。
当の御坂は、上条と話すのに夢中で近づいてくる彼女達に気付くそぶりも無い。

佐天「あと少しで御坂さんのとこに着けるね。初春準備はいい?」

初春「……はい。御坂さん今日も制服だから手のとこ、チョンとさわってきます……」

佐天「よく分かってるねーえらいえらい――お?今よ初春!!御坂さんがあっち向いてる間に!!」

初春「はいっ!!!」すたこら

初春はその小さい身体を精一杯に動かし、御坂のもとへと到達する。
そして、先ほどの言葉通り、その腕に自らの指をそっと気付かれないように伸ばし、触れた。
刹那。

御坂「!!!!!!」

御坂(なによ、これ??)
御坂(なんだか胸が苦しいわ……)
御坂(ううん、ちがう。これは……苦しいんじゃなくて、切ない??)
御坂(でも、なんで急にこんなことに……)
御坂(別に変わったことはしてな――はっ!!コイツに会ったから?)

上条「おい、御坂どうした?急に黙って……体調でも悪いのか?!」

その言葉は思考中の御坂には届いていないようで、彼女は考えを巡らせ続ける。

御坂(こいつに会っただけでこんなことになるはずないわ)
御坂(……でも)
ここで朝、佐天が送ったメールの効果が発揮される。
『急に何か変化が起こったとしても、それは御坂さんの本心』
その言葉が御坂の胸によぎる。
急激に起こった御坂の精神の変化。それは初春の能力によるものだが、それを御坂は知る由も無い。
だから、佐天の言葉を信じることで自分の心に結論付けた。

御坂(たまには……素直になってみようかな……)
そしてようやく上条の言葉が耳に届いた。

上条「おい、御坂!!返事しろって!!!」

御坂「あ、ゴメンちょっと考え事してた……」

上条「心配したぞ。なに行っても反応ないから」

御坂「ごめんなさい。お詫びにジュースでもおごるわ。あっちのベンチに行きましょ」

上条「……妙に優しいけど、どうかしたのか!?」おどおど

御坂「…………私と一緒にジュース飲むの……いや?」うわめづかい

上条「!!!!そ、そんなことねえぞ。じゃあ、お言葉に甘えて」

佐天「やった!!いい感じだよ、初春!!!…………初春??」こそこそ

初春「…………はあ……」こそこそ

ベンチに移動した御坂、上条の二人は荷物を置いて席を取ると自販機に向かっていく。
変な飲み物ばかりなので、あーだこーだといろいろもめた後、商品を購入した彼らはようやくベンチへと戻った。

上条「ぷはー、うまいなー!!」

御坂「そうね。おいしいわ」
御坂(あんたと一緒だから余計に美味しい……なんて言えたらいいのにな)

上条「御坂!!」

御坂「え?!なによ」

上条「……その、なんだ……改まって言うと恥ずかしいけど、ジュースありがとな」

御坂「ななな、なによ…………ど、どういたしまして……」カオマッカ

上条「……」

御坂「……」

沈黙が続いた。
御坂は初春の能力の所為でなんとも上手に話すことが出来ない。
そんな御坂と二人っきりなものだから上条もペースを乱されていたのだ。

そんな中、先に口を開いたのは、御坂だった。

御坂「これから真面目な話するから……茶化さないで聞いてくれる?」
いつになく真剣な御坂の様子に、上条は無言で頷いた。

御坂「あんたって……その……す、すす……好きな人とかいるの!!??」

上条「はあ?なんだよ急に?!」
上条「やっぱ熱でもあるんじゃないのか?」

御坂「茶化さないでって言ったでしょ!!」
御坂「真面目な……話なのっ!!」
御坂「もう茶化されたくないから、一方的に話すわね」
御坂「わたしは……あ、……」
御坂「あんたのことが…………」
御坂「す、好……す…………なの」

上条「悪い、よく聞こえない……もっとはっきり頼む」

御坂(何よ、人の気も知らないで……)
御坂「私は……」

上条「うむ、御坂は……?」

御坂「あんたの事が好きって言ってるの!!!」

上条「ふむふむ、御坂は俺のことが好きなのか…………」

上条「……!!!ええええええええ???」


佐天「御坂さんナイスっ!!!」

初春「!!!!!!!」

上条「……」

御坂「これが私の正直な気持ちよ……」

御坂「あんたは、その……さっきの質問だけど、好きな人はいるの?」

上条「……お、おれは――」

御坂「やっぱ聞かないわ、まずは私が全部言う!!」

上条「お、おう……」

御坂「初め、あんたにあったときは、別になんとも思ってなかったわ」

御坂「でもあんたが余計なおせっかい焼いたり……一緒に話したり……」

御坂「そういうことしたり、されたりしてるうちに、あんたのことが心の中でどんどん大きくなっていくの!!!」

御坂「いまじゃ、もうあんたがいないと……耐えられないの……」

御坂「だから……」

御坂「だから……私と付き合って……くれる?」

御坂「私の彼氏に。そ……それと……は、はじ……めて……の人になってくれる?」

上条「…………喜ん――」

初春「ちょっと待ってください!!!」

風呂入って寝ます。
朝まだ有ったら続き書きます。
寝るまでのところで書き溜め出来たらしておきます。

それはそうと
書いてる途中にキーボードの「U」が調子悪くなって困ってるんだけど、
これは出番少ない黒子の呪いか・・・

初春「ちょっと待ってください!!」

御坂「え!?初春さん、どうしてここに?」

上条「!!君は、あの時のっ!!」

初春「話……全部聞いてました……」

初春「……ほんとは、自分の気持ち、押し殺すつもりでしたけど」

初春「…………無理でした」にこ

佐天(なによなによ、どうしたのよ一体!?)

――――――
それは、例の反省会の終わった次の日のこと。

初春は一人で毎晩の日課、自慰行為に耽っていた。この日は最近では珍しく佐天がおらず自由で、自分の好きなように身体を愛撫していた。
とあることを考えながら……

初春(……あの人……いい人でした…………)
初春(別に、かっこいいわけじゃないですけど。初対面の私を、身を挺して守ってくれるなんて……)
初春(御坂さんが好きになるの……分かった気がします)
ふと気付くと、いつも一人で行為をする以上の気持ちよさが初春の身体に訪れていた。
初春(え?……あの人のこと考えながら……やんっ!!きもちっ!!!い、いい……)
初春(やっ!!もう、!!もういっちゃいま!!!!ああああん!!!)
少女は小さな身体を何度も跳ねさせ絶頂に達した……
初春(……好きな人のこと考えながら……いっちゃいました……)
初春(って、わたし……あの人の事。好きになっちゃったんだ……)
――――――

時は戻って。
御坂「無理でしたって、どういうこと初春さん??」

初春「御坂さん、混乱させてしまってすみません――」

初春「……こういうことです」

初春は大きく息を吸い、身体を小さく揺らしながら言葉を吐き出す。自分の本心を。

初春「わ、わたしもっ!!かっ、上条さんのこと、好きなんです!!!」

御坂「え?」

上条「!!」

佐天(なによこの展開……)
三人、それをみている佐天を含めると四人。その間に、まるで時が止まったかのような沈黙が流れ、空気が重くなる。
それぞれがそれぞれに考えているのだろう。皆表情は硬い。
佐天(……しかたないわね、あたしが出て行くしかないか)
そんな中、佐天は何かを決意したように立ち上がり、三人の前に姿を現す。

佐天「それで、上条さん!!あなたはどっちを選ぶんですか?御坂さんと、初春の?」

上条「君は……はっ!君もあの時の……どうしてこんなところに」

御坂「佐天さんも見てたの!?」

佐天「二人ともー、今はあたしがいる理由なんてどうでもいいですよね……もう一度聞きます」

佐天「上条さん!!!あなたはどうするんですか??」

上条「……お、俺は……」

佐天「どうするんです??」

御坂「…………」

初春「…………」

上条「俺は!!!初春さんを選ぶ!!!」

御坂「!!!!」

初春「!!!!あ、ありがとうござい――――」

御坂「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!!!」

御坂「先に告白したのは私、この私なのよ!!!なんで初春さんなのよ!!!???」

御坂「それに、あんたさっき私に『喜んで』って言おうとしてたわよね?」

上条「御坂…………あのさ、……お、俺も……」

上条「俺も、御坂。お前と同じで自分に正直になってみようと思ったんだ。だからこの結論になった」

上条「それと、お前のいうそれは誤解だ。俺は『喜んで――といいたいところだけど、俺には好きな人がいるんだ』というつもりだった」

御坂「なによ!??なんなのよ!!??ってか好きな人って誰なのよ!!!」

上条「俺が好きなのは、初春さん!!!君だ!!!」

初春「!!!!!」
初春(うれしい!!こんなことって……)
自分の思いを伝えることが出来た初春。それが叶っただけでも涙が出そうになっていて、何とかこらえていたが
その思いが通じ合っているということも分かってしまった。こらえていた涙が一筋、また一筋と流れ落ちる。

上条「だから、初春さん!!」

初春「は、はいっ!!!」

上条「その……お、俺とつ……つつ、付き合ってください!!」

初春「…………」

上条の言葉を受け初春の心は怒涛の如く湧き上がる感情に支配される。
どう言葉を返して良いのか。どう反応して良いのか。それがわからない。
だから無言でコクリと頷いた。

上条「よかった、それじゃあ――――」
その次の言葉を上条が紡ごうとした瞬間、青白い電撃が二人の方へ勢いよく放たれた。
それを上条は慣れた手つきで『幻想殺し』で受け止めて、言った。

初春「きゃっ」
上条「何してんだよ御坂!!!」

御坂「……それはっ!!それはこっちの台詞よ!!!」
御坂「あんたたち、何勝手なことしてんのよ!!!先に告白したのは私よ!!!」

上条「でも、俺達……」

御坂「うるさい!!!惨めになるから言うな!!!いいから私と勝負しなさい!!勝負よ!!!」

上条「勝負つったって、お前いつも俺に負けてるじゃねえか……」
上条「いくらなんでも往生際が――」

御坂「違うわ!!!」

上条「いや、違わないだろ!!お前は俺に勝てないんだか――」

御坂「だから、違うって言ってるでしょ!!!私が勝負って言ってるのは……」
御坂「初春さん!!!あなたよ!!!」

初春「!!!!!」

上条「おい、御坂!!何考えてるんだよ」
上条「レベル5のお前と、初春さんじゃどう考えても……」

御坂「うるさい!!!あんたは黙ってなさい!!!この気持ちはこうでもしないと、どうしようもないの!!!!」

上条「…………」

御坂「ねえ、初春さん?どうする?」
御坂(わたし、なんて最低なことを……レベル1の初春さんが私に勝てるわけ無い)
御坂「勝負して勝ったほうが、こいつと付き合う。それでどう?」
御坂(それなのに、わざとこんなこと言って……)
御坂(私……わたし……)

自らの言葉と思いに葛藤している御坂に、意外にもすぐ返事が返ってきた。

初春「御坂さんが、そう望むのなら……」

初春「いいですよ、この勝負!!!受けて立ちます!!!」

佐天「何言ってるの、初春!!!」

佐天「勝てるわけないんだから!!やめなよ!!」

上条「そのとおりだぜ、初春さん。御坂に乗せられなくても――」

初春「いえ、もう決めましたから!!!」

上条・佐天「…………」

初春「佐天さん、いつか私に言いましたよね?」

佐天「え?」

初春「『あんたは御坂さんから上条さんを寝取ったのと同じ』って」
初春「いま私がやってるのって、まさにそういうこと……ですよね」
初春「わたし……勇気がなかったから自分の気持ちに素直になれず、こんな、後出しじゃんけんみたいな真似して……」
初春「自分でも、卑怯だって思うんです!!」
初春「だから、私。御坂さんの勝負、受けて立ちます!!!」
初春「この勝負を受けることで、御坂さんと同じ土俵で勝負したいんです!!!」

佐天「初春……あんた……」
佐天「…………ふう。仕方ないわね、好きにしなさい」
親友として、みすみす負けると分かっている勝負に初春を送り出すことは出来ない。そう思っていた佐天だった。
しかし、初春の真摯な眼差しに、親友として返すべき言葉で初春にエールを送った。

御坂「正気なの??初春さん?」じろり

初春「はい、負けませんよ」にこり

上条「いやいやいや、ちょっと待てよ二人とも!!!」

上条「なんだか盛り上がってるみたいだけど、肝心な俺の気持ちはどうなるんだよ!!??」

初春・御坂「つべこべいわずに、上条さん(あんた)は事の成り行きを見守っててください(見守りなさい)!!」

上条「…………」

上条「…………ふ、不幸だー!!!!」

佐天(二人の女の子に告白されて……しかも取りあいまでされて不幸はないでしょ……)

佐天(まあ、ちょっと不憫ではあるかな)

――――――







そんなこんなで
上条を巡った初春と御坂の勝負は三日後、某廃工場でと取り決められ、その場は解散となった。

時間は一気に過ぎ、三日後。
初春は勝負場所である廃工場に向かっている。

初春「とうとうこの日が来てしまいました……」

初春「御坂さんはレベル5……私に勝てるかな……」

初春「…………」

初春「ううん。自信を持たないと!!」

初春「私だってこの『性感保存』の能力で勝てる可能性を、作戦を考えたんですから!!」

初春「本当はいつものように佐天さんと考えたかったんですけど」

初春「昨日の放課後、連絡つかなかったし……って、嘆いても仕方ないですね」

初春「あとは、やるだけです!!!」

目的地に辿り着く。どうやらまだ御坂は着ていないようだ。

初春「勝負開始まで、あと……30分ですね……よし、いまのうちに」

初春はきょろきょろとあたりを見渡し。狭い小部屋へ入っていった。
自らの能力を活用するため。性感を高めるために。

初春「うう、予想はしていましたけど。汚い場所ですね……」

初春「でも文句は言ってられないです。ここでするしか」

初春「…………」ごそごそ

初春「……ん…………あん」

初春「…………」

初春(なんだろう……気持ちよくない……)

初春(勝負の事が気になりすぎて、集中できない……)

初春(でもやらないと……)

初春「……っ!!!あ、ああっ!!!んんん~~!!!」

不安な気持ちを押し殺し自慰行為に励んでいた初春。
時間が気になり時計に目をやる、すると時間が5分前に迫っている。

初春「やっちゃった!!もう御坂さん着てるはず!!はやく行かなきゃ」

衣服を整え初春は颯爽と走っていった。

初春がその場所に駆けつけると、やはりすでに御坂は到着していた。

御坂「遅かったじゃない。遅刻したら不戦敗……ちょっと狙ってたのになー」

初春「なんですか御坂さん~私だって狙ってましたよ」

御坂「そうよね、それくらいしか初春さんに勝ち目はないものね」

初春「……どれはどうでしょうか?」

御坂「…………まあ、いいわ。ルールの確認しましょ」

3日前、解散する前に二人はいくつかルールを取り決めていた。
先の、『遅刻したら不戦敗』もそのうちで、
他にもいくつかある。

『勝敗は、一方どちらかが気を失うか「降参」宣言によって決める。』
『勝負場所の廃工場を出た時点で負け。』
等々。いろいろ取り決めていた。

御坂「それじゃあ、そろそろ始めましょうか」

初春「はい」

そうして二人は工場の一番広い部屋、決闘場へ移動しそれぞれの位置に付く。
電気製品や金属製のものがあると、もともと有利な御坂がさらに有利になってしまうので、そういうものはあらかじめ外へと撤去してある。
だからもともと広い部屋が、さらに広く感じられた。

時間まであと、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1……0!!!
勝負が始まる!!

初春(私が勝つ方法!!)

初春(それは!!)

初春(性感を高めた手で御坂さんに触れること、それしかない!!!)

初春(本当はいっちゃう寸前まで高めたかったですけど、ちょっとむりでした……)

初春(でも、今の状態でも、触れれば御坂さんは自分の身体の変化に戸惑うはず!!!)

初春(そこを狙いましょう!!!)

初春は開始と共に全力で走る。

初春(電撃がきたら、なるべくひきつけてから避けて!!!それから)

初春(それから懐に飛び込んで御坂さんの手を握る!!!)

低過ぎるといっても過言でない身体能力を補う為
自慢の情報処理能力でシュミレーションを重ねたのか、初春の動きは軽やかで無駄もほとんど無い。

初春(御坂さんは、きっと私に掴みかかられても対処できると考えてるはず)

初春(それに、御坂さんの性格から考えても『記念に一発入れさせてあげたわ』的なことをさせてくれる可能性は高い!!)

そう考えた初春はまっすぐ御坂のもとへ走っていく。

思っていたとおり電撃が初春を襲う。

初春「こんなのっ!!!予想通りです!!!」

そういいながら、ぎりぎりのところで身体を翻す。電撃は空に消えていった。

御坂「くっ、さすがにこんなのじゃかわされちゃうわね!!でも次はどうかしら!!!」

次の電撃がすかさず放たれる。

初春「きゃ!!」

初春(さ、さっきのよりも速い!!)

初春(かろうじでかわせましたけど、こんなんじゃ近寄れない……)

御坂「なに?初春さん、もう終わりなの?」

初春「…………っ!」

初春(どうにかしないと……なにかないかな……)
初春(…………っと、これは)

ふと足元に何かの破片だろうか、コンクリート片があるのに気づく。
よく目を凝らすとそこらじゅうに散らばっている。

それらをすばやく拾い上げると、初春は御坂に向けて投擲を始めた。

初春「ええい!!!てい!!!」

御坂「なによ……こんなもの!!!」

御坂が力むと彼女の体からおびただしい数の電気の帯が発生、周囲数メートルを取り囲んだ。
その帯は、初春の投げたそれをことごとく粉砕する。

初春「そ、そんな……」

初春「でもっ!!まだ諦めるわけにはいきません!!!」

また全力疾走を始める。
走りながらコンクリート片を拾い、拾っては投げ、投げてはまた拾う。
そんなことを繰り返し、徐々に初春は御坂と距離を詰める。

初春「はあっ!!はあっ!!…………」

御坂「なかなかやるじゃない、初春さん。でも息切れしちゃって、大丈夫なの?」

初春「余計なお世話です!!」

初春(御坂さんの言うとおり、もう私には残された体力も無い……それに『保存』の時間もあと少し……)
初春(賭けるしか……ないですねっ!!!)

初春は足元にあった一際大きなコンクリート片を持ち上げた。
そのままそれを御坂の方へ投げつけようと構える。

初春「これで、最後です!!全力でいきます!!」

御坂「そんなので最後なんだ……じゃあ、私も全力で相手するわね!!」

初春が投げるのを見てから、御坂は指でコインを弾き、それを撃ち出した。

コンクリート片と超電磁砲がぶつかる。
すさまじい轟音や光と共に衝撃が発生し初春は吹き飛ばされそうになる。
それを必死で耐えながら考える。

初春(やった、やりました!!計画通りです!!!)
初春(すごい衝撃ですけど今なら接近できます!!)

もともと長く使われていない工場だ。だからこの衝撃で積み重なっていた土や埃、その他様々なものが舞い上がり初春の姿を隠す。
これに乗じて、最後の力を振り絞り初春は御坂の元へ走る。

初春(見えた!!!御坂さんだ!!)
初春(こっちには気付いていないみたい、これならいけます!!!)
初春(この勝負!!)
初春(もらいました!!御坂さん!!!)

その手を伸ばし、御坂の腕へ指が触れるっ!!!
――――――
とその瞬間。御坂は軽いステップで身体を後ろへ飛ばした。まるで初春の行動を予測していたかのように。

一方、交わされてしまった初春はなすすべなくバランスを崩し、その場に倒れてしまう。
そこへ青い閃光が容赦なく襲い掛かる。

初春「あああああああああ!!!!!」

酷いダメージを受けたものの意識を失いはせず、初春は倒れたままうずくまる。
体から白い煙を上げ苦しむ初春を見ながら、怪しい笑みを浮かべ御坂は言った。

御坂「触れられなくて残念だったわね」

御坂「ううん。『性感』をわたしに『保存』できなくて残念ね。って言ったほうがいいのかしら?」

初春「!!!!」

初春「な、なんで私の能力を!?」

御坂「どうしてだろうねー?考えてみて」

初春「…………はっ、もしかして!!」

御坂「あら、もうわかったの?流石ね、初春さんは」

御坂「そうよ、あれは昨日のこと」

~御坂の説明&回想~

3日前のあの日から、私は初春さんの態度にずっと頭が引っかかってた。
どうしてあんなに潔く勝負を受けたのか。それが気になったの。
初春さんの言うことにもウソはない。そう思ったけど。……それでも……私と勝負よ?
普通に考えても勝てるわけないのに、何故それを受けたのか……??
そのことをずっと考えたわ。
2日ほど考えたけど答えは出なかった。
もしかしたら初春さんの能力って、レベルが低くても汎用性がある?とか思って『書庫』をハッキングしたわ。
でも何も得られる物はなかった。
それでね。昨日放課後、偶然佐天さんに会ったの。

最初はちょっと気まずそうにしてたけど、すぐいつもの調子で話してくれるようになったわ。
そうそう、家にも入れてくれたわね。
そこで私、思い切って聞いてみたのよ。

御坂「ねえ、佐天さん。初春さんの、能力って知ってる??」

佐天「え、み御坂さん!?いきなりなんですか?」

御坂「初春さんの能力よー、佐天さん仲良いから知ってるよね??」

佐天「ななな、なんですか急に?あ、あたしはしらないですってー」

御坂(ウソっぽいわね……)
御坂「なーんだー知らないのかー」
御坂「初春さんの能力が分かったら、常盤台に代々伝わる都市伝説が解明できると思ったんだけどなー」

佐天「!!!!!!!」
佐天「と、とととと、常盤台に代々伝わる都市伝説!!??」

御坂「そうよー、それはもうすごいんだから」

佐天「!!!!!」キラキラ
佐天「……あの、御坂さん……あたし……その…………」

御坂「なに?」

佐天「初春の能力……しってます……」
佐天「御坂さんが先に教えてくれたら……ココだけの話!!ってことで教えてあげても良いです!!」

御坂「ありがとー!!でも佐天さん、私のは教えられないわ」

佐天「え!?どうして??」
御坂「だって、ウソだもん。そんな都市伝説あるわけないでしょ」
その言葉と同時に電撃が発生し、佐天の意識は奪われた。

佐天「…………はっ!!」
佐天「何よこれ、動けない!!??」

気付くと佐天はさっきとかわらず自室にいた。
しかし手足が動かない。ここでハッとする。
いつだったか、初春に『お仕置き』をしたが、そのときの初春と同じ状況になっていることを佐天はすぐ理解した。

御坂「目が覚めたかしら、佐天さん」

佐天「御坂さん!いきなり何するんですか!?」

御坂「佐天さんがウソつくからいけないのよ」

佐天「たしかにウソつきましたけど……」
佐天「御坂さんだって同じじゃないですか!!」

御坂「まあまあ、そこはおいといてー」
御坂「初春さんの能力教えてよ?そうしたら離してあげる」

佐天「大事な親友の能力ですよ!!話しません!!!」

御坂「さっきは話そうとしたくせにー」

佐天「……もう、絶対話さないです!!!」

御坂「意外と強情なのね……まあいいわ」

御坂「これならどうかしら??」

その手に握られていたのは、佐天が『反省会』で使ったものと同じローターだった。

佐天「やっ!!それは……御坂さん!!!」

御坂「なあに?佐天さん?」

佐天「いや!!やめてください!!!」

その言葉を無視し、御坂はローターを起動し、佐天の下腹部へと持ってくる。

佐天「ああああああ!!!いやあああ、いきなりっ!!!」
佐天「刺激……つよすっ!!!ぎ…………ああん!!!」

御坂「あら、うれしい。よろこんでくれてるのね」

佐天「いや!!そんなことな!!んん――」

その時、ローターの電源が唐突に落ちる。
例の『反省会』の時に使いすぎたのか、電池が切れてしまったようだ。

佐天(よかった……これでもう大丈夫)

一息ついた佐天を尻目に、御坂は笑っている。

御坂「あら、電池切れちゃったわね……でも」
御坂「私は『電撃使い』よ?」

佐天「…………いや…………」
佐天「いやああああああ!!!!」

さっきよりも強い振動が佐天に襲い掛かり容赦なく、性感を高める。
そして、まさしく絶頂に達しようとした時。御坂はその手を止めた。

佐天「いやあ、!!!あっ!!!!ダメ!!!もう、い……イっちゃ―――!!!!」

御坂「どうしたの?佐天さん?」

佐天「…………」ぷるぷる

御坂「あ、ごめん手が止まってたわね、続きするわ」カチッ

佐天「!!!えっ!!!んあああああっ」
佐天「ダメっ!だめだめだめーーー!!!!」
佐天「こんなのっ!!!」
佐天「今度こそ……イっち――――」

また御坂は手を止め、佐天の反応を見る。

御坂「…………」じろじろ

佐天「……み、さか……さん」

御坂「ん?なあに?」

佐天「お、おねがいですから……イカせてください!!!」

御坂「初春さんのこと教えてくれたら、良いわよ?」

佐天「っ!!そんな事絶対!!」

御坂「あらそう、じゃあまた続きしてあげる」

御坂の手のローターが近づく。それが触れる寸前で

佐天「わかりました!!!!はなします!!!」
佐天「はなしますから!!!!!」

御坂「ありがとう」にこり
御坂「じゃあ、教えてくれる?」

佐天「……えっと、初春の……って、ええ!!!???」

佐天が話し始めたところで御坂はローターを再び起動させ佐天に当てる。

佐天「そんっ!!!あん!!!やくそくと、ちがっ!!!!」

御坂「ほらほら、早く言わないと、また寸止めよ」

佐天「あああん、いいます!!いいますーーー!!」
佐天「能力は!!!ああっ……初春ののうりょくはーーーー」


~御坂の説明&回想。終わり~

御坂「ってな感じで教えてもらったの」
御坂「だから、初春さんの攻撃は全てお見通しだったって訳」
御坂「ちょっとは華を持たせてあげようと思ったから、わざと隙作って、手加減してあげてたのよー」

初春「くっ!!!佐天さんになんてことを」
初春(しかし。こんなときにアレですけど、私達似たもの同士なんですね……)
初春(えっちなことばかりしちゃってます……)
初春(って!!そんな場合じゃないです!!!)

御坂「降参したら?」

初春「……まだ、……まだ終わってい――」

御坂「くどい!!!!」ビリビリ

初春「ああああああああああ」

初春(ああ……わたし……)
初春(もう、意識が……)
初春(上条さん……佐天さん……)
初春(ごめん……な、さ……)

御坂の容赦ない電撃によって、初春の意識は奪われようとしていた。
しかし、ここで初春の身体がその刺激に反応を見せる。

初春「んっ!!!!」ピクン
初春「えっ!!??」
初春(え、何これ?)
初春(なんだろう、この感じ…………)
初春(はっ!!!そうです……この感覚はっ!!!!)

『性感保存』の能力を得てからというもの、来る日も来る日もその実験を行ってきた。
能力を得る前であっても、毎晩の自慰行為は初春にとって、日課であった。
そのことが功を奏してか、今ここで身体に深く刻み込まれた『性感』がよみがえってきたのだ。

人間の身体は様々な電気刺激によって動かされる。
御坂の『電撃』がその刺激となって、初春は『性感』を一瞬にして頂点へと高めあげることに成功した。
絶頂の波が駆け抜ける。

初春「あああああああっ!!!やあああああああん!!!」

御坂「!!??え?なによ??」
御坂の驚きをよそに、初春は絶頂の波から復活し、ゆっくりと立ち上がる。

御坂「そんな、たちあがれるわけ……」

驚く御坂を見て初春は笑いながら言う。
初春「どうしたんですか?御坂さん」
初春「それにしても、すごくいい気分です~」
初春「いまなら、なんでもできちゃいそうです」

少女はその右手をかざす。その方向には御坂の姿があり、ちょうど広げた手のひらが御坂の全身を包む、そんな形になっている。
初春「これくらいで、いいでしょうか~」
と、何か考えてから少女はその手のひらを勢い良く握った。

御坂「一体何を?――――あああああああああ!!!!」
御坂「何よコレ!?いやあああっ!!!あんっ!!!!だめえええ!!!い、いっちゃうーーっ!!!」

初春「……これが『性感保存』の力です。御坂さん」

御坂は絶頂に達したまま意識を失い。勝負は初春の勝利で幕を閉じた。

数日後、学園都市某所。

白井「それにしても、私の知らない間にそんなことがあったんですのね」

佐天「そうなんですよー、御坂さんは告白するし、初春は能力に目覚めちゃうし……それに二人が決闘ですよ!?」
佐天「もう、なにがなんだか」

初春「でも、いまではもう元通りなので心配御無用です~」

御坂「『勝負が終わったら後腐れなく、もとの関係に戻ろう』の取り決めが有ったからね」
御坂「ちょーーっとだけ、わだかまりが有る気もするけど、当のあいつが居なくなったし、もう揉める事はないわよ」

初春「そ、そ~ですね~。あははは」

佐天「それにしても、あの上条さん。『俺が二人の女の子に告白されるなんて有り得ない!!これは夢だ!!』なーんていって旅に出ちゃうとは……」

四人「…………やれやれですね(ですの)」

白井「それはそうと初春、お姉さまを退けるほどのその能力。検査はちゃんとしましたの?」

初春「……いえ、まだです……なんだかはずかしくて」

御坂「そーよね、能力が能力……」

佐天「だもんねー」

初春「って、能力の話はもうやめにしましょうよ~」

――――――――

こうして一連の騒動は幕を閉じた。
いつしか初春もその能力を封印するようになり、次第に他の3人も、その存在を忘れていった。
ただ、能力を味わった各々はその快感を忘れられず、時折思い出しては自慰行為に励んでいるようだ……


そして、学園都市に危機が迫ったとき、封印された初春の能力が再び目を覚ますことになるのだが、
それはまた、別のお話。



   『とある魔術の禁書目録』
外伝『とある科学の超電磁砲』
SS『初春「定温保存じゃなくて、性感保存……?」』


終わり。

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