杏子「弟が欲しい」QB「は?」(221)


杏子「『は?』ってなんだよ」

QB「いやいやそう言いたくもなるよ」

杏子「なんでだよ、お前男だろ?」

QB「ちょっと待ってわけがわからないよ、わけがわからないよ」

杏子「呼び方はそうだな、やっぱりシンプルにお姉ちゃんとかがいいよな」ニヘラ


QB「杏子、ちょっと待っていや待って下さい」

杏子「なんだよ、姉さんとかそっちのほうがいいのか?」

QB「いや、違うんだ、そういうことじゃないんだ」

杏子「ねーねとかでもアタシは構わないけど」

QB「そこじゃない、そこじゃないよ。 どうして僕が君の弟になるんだい?」

杏子「オマエしか男の知り合いがいないからに決まってんでしょ」

QB「そもそも人間ですらないよね?」

杏子「じゃあ人間になれよ」


QB「えっ」

杏子「ん?」

QB「いや、それはちょっと……」

杏子「年齢はアタシよりちょっと下くらいがいいかな」

杏子「背の高さはアタシの胸くらい、ちょうど頭が撫でられる位置で頼むよ」

QB「注文が多いね、もう一個魂を要求したいくらいだよ」

杏子「オマエと契約した時もこの願いにするかどうか迷ったんだよな」


QB「君とは長い付き合いだけれど、それは初耳だよ」

杏子「聞かれなかったからな」

QB「いや、まあ、うん、そうだね」

杏子「つーわけで頼んだぞ」

QB「そういえばまどかにも弟がいたよね」

杏子「ああ、いたな。 だけどあれは年が離れすぎてる」

QB「早速逃げ道潰されちゃったよ」

QB(そもそも妹がいたような……)


杏子「いいじゃねえか、ちょっと人間になってアタシの弟役をやるくらい」

QB「全然ちょっとじゃないからね。 その願いを聞くには僕にメリットがなさすぎる」

杏子「たくさん可愛がってやるぞ!」

QB「いらないよそんなの」

杏子「なんでだよ!」

QB「こっちの台詞だよ」

杏子「ぐぬぬ……」


QB「とにかく、そんなお願いは聞けないからね」

杏子「頼む! この通り!」

QB「駄目だって」

杏子「お願いします! キュゥべえ様!」

QB「土下座しても駄目」

杏子「くっ……」

QB「やれやれ……もういいかい?」


杏子「やーだー! おとうとほーしーいー!!」バタバタ

QB「だだをこねても駄目なものは駄目だよ」

杏子「うう……ひっく……」

QB「ええー……」

杏子「ぐすっ……弟欲しいよぉ……」

QB「……嘘泣きは通じないよ?」

杏子「なんでわかった」

QB「……」


QB「大体、偽物の弟なんかいて何が楽しいというんだい? わけがわからないよ」

杏子「……うるせえ」

QB「やれやれ……」

杏子「今までロッキーとかやってきたじゃん、そのお返しってことで」

QB「あれは勝手に君が食べさせたんじゃないか」

杏子「アタシはちゃんと『くうかい?』って聞いてるぞ」

QB「いらないっていったらものすごい不機嫌になるくせによくいうよ」


杏子「今までお前が食ったアタシのロッキー、合計で……」

QB「君のじゃないのも混じってたよね、まあいいけど。 あと合計って君がそんなこと数えてるわけないよね、うん」

杏子「ひゃくおくまんえんだ」

QB「単位、単位がおかしいよ、わけがわからないよ」

杏子「払えないなら早く弟になれよ!」

QB「僕が言うのもちょっとあれかなーと思うけどものすごい不釣り合いな交換条件だよね」


杏子「こんだけ頼んでるんだからさー、いいじゃんかよー、なーなー」ユサユサ

QB「いや、そんなこと言われても……」

杏子「ソウルジェム割っちゃうぞー」

QB「まじかよ」

杏子「頼むよー、一日でいいからさー」

QB「ううーん……」

杏子「見せかけの奇跡を与えるなんてオマエらしいだろ?」

QB「……まあ、否定はしないけどね」

杏子「な?」


QB「はあ…………」

QB(希望から絶望への落差が大きいほど、エネルギーは多く回収できる……その観点から言えば今ここで彼女に希望を与えるのも悪くはない)

杏子「なーなー」ユサユサ

QB「……一応の交換条件も提示されたことだし、交渉としての体裁は保っている」

杏子「ふーん、よくわからん」モグモグ

QB「人の話を聞く時は物を食べない」

杏子「ごめんなさい」

QB「やれやれ……わかったよ、交渉成立だ」

杏子「わーい!」


QB「はあ……どうしてこんなことに……」トボトボ

杏子「おい、どこ行くんだよ」

QB「人間型の素体を注文しに行くんだよ」

杏子「どこに?」

QB「通販」

杏子「へー」

QB「早くとも明日以降になると思うから、それまでおとなしく待っていることだね」

杏子「おう!」

QB「……やれやれ」



―――
――


杏子「むにゃ……」スースー

「……」ヒョコッ

杏子「…………ん……誰だ……?」ムクリ

「おはよう、杏子」

杏子(なんだこの白いやつ)

杏子「いや、誰だよ」

キュゥべえ(12)「はあ……君は少し前の頼みごとも忘れるほど頭が空っぽなのかい?」

杏子「誰がバカだ!!」ウガー


キュゥべえ「君以外にいないと思うけどね」

杏子「テメェ……いきなり現れてケンカ売ってんのか?」イラッ

キュゥべえ「それはこっちの台詞だよ、せっかく君のために大枚はたいて人型素体を手に入れたというのに……」ハァ

杏子「アタシの知り合いにオマエみたいな日本人離れした奴はいないぞ」

キュゥべえ「アルビノカラーは僕のアイデンティティーだからね」

杏子「白くて赤い目なんて…………あ」

キュゥべえ「……やれやれ」


杏子「おい、まさかオマエ……」

キュゥべえ「もういいよこの流れは…… それで、どうするんだい?」

杏子「…………」

キュゥべえ「約束は約束だし、一応はそれなりに僕も力をいれて君の弟を演じさせてもらう」

杏子「……や」

キュゥべえ「だけど僕も万能じゃないからね、君の望む結果になるとは限らない、そのへんの」

杏子「やったー!」ギュッ

キュゥべえ「きゅっ!?」


杏子「へへっ、オマエならやってくれると思ってたぜ」スリスリ

キュゥべえ「……暑苦しいよ、杏子」

杏子「杏子……?」ピクッ

キュゥべえ「杏子?」

杏子「……」ギリギリ

キュゥべえ「ちょっ……しまってる……いや極まってるって、杏子!」

杏子「お姉ちゃんはこんな可愛い弟を持てて幸せだぞー」メキメキ


キュゥべえ「そ、それは、良かった、ね……は、離してくれないかな……?」ギリギリ

杏子「……」メキメキ

キュゥべえ「く、苦しいよ……きょ……お姉ちゃん……」

杏子「おう」パッ

キュゥべえ「せ、背骨が……」ゼェゼェ

杏子「いやー、悪りぃ悪りぃ。 つい興奮しちまって」ハハハ

キュゥべえ「笑い事じゃないよ……この体35万エントロピーもしたんだから、大切に扱って欲しいね」

杏子「それってどんくらいなんだ?」

キュゥべえ「さやか70人分かな」

杏子「高いのか安いのかよくわかんねえな」


杏子「ま、なんでもいいや。 早速出かけようぜ」ワクワク

キュゥべえ「その格好でかい?」

杏子「え?……あっ」

キュゥべえ「下着姿で寝るのはいいけど、上もつけた方がいいんじゃないかな」

杏子「ば、バカッ、そういうことは先に言えよ!///」サッ

キュゥべえ「一応胸があるにはあるんだから、それなりのケアを」

パァン


キュゥべえ「……解せぬ」ヒリヒリ

杏子「余計なお世話だっての……」ムスッ

キュゥべえ「たまに気が利いたことを言うとすぐこれだ、理不尽だよ」ブツブツ

杏子「着替えるから、あっち向いてろバカ」

キュゥべえ「君の着替えなんて見慣れてるよ、今更何を恥ずかしがることがあるというんだい?」

杏子「三秒以内にあっち向かないとロッソるぞ」

キュゥべえ「封印したくせに」

杏子「うるせえ!!」

キュゥべえ「……はいはい」クルッ


杏子「ったく……家族以外に見せたこと無いってのに……」ブツブツ

キュゥべえ「君にも羞恥心というものが存在していたとはね」

杏子「オイ、どういう意味だよ」

キュゥべえ「一時、川で水浴びしていたじゃないか」

杏子「あれは誰も見てないからいいんだよ!!」

キュゥべえ「そういう問題なのかな……」

杏子「……ちょっと待て、なんでオマエがそれを知ってるんだ?」

キュゥべえ「まあ、色々とね」

杏子「まさかオマエ……覗いてたとか……」

キュゥべえ「そうだとしても、あの時の僕じゃ君の裸体に発情することは無いよ」

杏子「そういう問題じゃないよな」


キュゥべえ「まあ、マミので見慣れてるしね」

杏子「オマエ……まあ、比較対象があれじゃあな……」ハァ

杏子「……ん? あの時?」

キュゥべえ「……」

杏子「オイ、なら今はどうなんだよ」

キュゥべえ「……」

杏子「オイ」


杏子「まあいいや、今日はちゃんと弟役やってもらうからな」

キュゥべえ「もとよりそのつもりだよ……その前に、一つ」

杏子「ん?」

キュゥべえ「どうして今更こんな馬鹿なことを思いついたんだい?」

杏子「馬鹿ってオマエなあ……」

キュゥべえ「事実だと思うけどね」

杏子「……そんなの、アタシの勝手だろ」

キュゥべえ「まあ、答えたくないなら無理にとは言わないよ」

杏子「それでいいんだよ。 ほら行くぞ」

キュゥべえ「行くって、どこへ?」


―――
――


―ゲームセンター―

キュゥべえ「まあ……予想通りだよ」

杏子「……仕方ねーじゃん、こういうときどうすりゃいいかわかんねーもん」

杏子「モモもさっさと逝っちまったし……」

キュゥべえ「……」

杏子「……」シュン


キュゥべえ「……はあ」

キュゥべえ「君らしいなと思っただけさ、他意はないよ」

杏子「なんだよそりゃ……」

キュゥべえ「さあね。 それよりも、いまからどうするんだい?」

杏子「ああ……そうだな」

キュゥべえ「しっかりしなよ。 『可愛がってやる』とか言い出したのはそっちだろう?」

杏子「え? あ、お、おう」

キュゥべえ「まったく……想定外の事が起こる前に早く元に戻りたいのに」

杏子「……」ムー


キュゥべえ「杏子?」

杏子「……」ムニー

キュゥべえ「きゅっ!? い、いはいよきょーこ!」

杏子「生意気なことを言うのはこの口かー!?」ギュウゥ

キュゥべえ「あうあうあう」バタバタ

杏子「ったく……」パッ

キュゥべえ「……少し乱暴じゃないかい?」ヒリヒリ


杏子「オマエが悪い」プイッ

キュゥべえ「わけがわからないよ……」


杏子「年上の言うことはちゃんと聞くもんだ」

キュゥべえ「僕のほうが圧倒的に年上なんだけれどね……」

仁美「ショタジジイ」

杏子「今日はアタシがアンタのお姉ちゃんなんだからいいんだよ!」

キュゥべえ「誰だ今の」


キュゥべえ「わかったよ、きょ……お姉ちゃん……」

杏子「ふふん、それでいいんだよ」

キュゥべえ「はあ……」

杏子「よーし、まずは」グー

キュゥべえ「……」

杏子「……腹ごしらえだな」

キュゥべえ「はいはい」ハァ

杏子「な、なんだよその反応は!」

キュゥべえ「さあね」スタスタ

杏子「ぐぬぬ……」


キュゥべえ「相変わらず食い意地が張ってるというかなんと言うか」グー

杏子「ぶふっ」

キュゥべえ「……」

杏子「何だよ、オマエも腹減ってんじゃねえか」ニヤニヤ

キュゥべえ「……否定はしないよ」

杏子「でもなー、そんな態度じゃ飯を食わせる気にはならないなー」フフン

キュゥべえ「……わかったよ」スッ

杏子「あん?」


キュゥべえ「……」ギュッ

杏子「な、何だよ、抱きついたって何も出ないぞ」

キュゥべえ「お姉ちゃん……僕、お腹が空いたよ」ウワメヅカイ

杏子「!?」ズキュウゥゥン

キュゥべえ「お姉ちゃんと一緒にご飯がたべたいな」ニコッ

杏子「…………」

杏子「……………………はっ」


杏子「だ、騙されねーぞ!」

キュゥべえ「どうして……? お姉ちゃん、僕のこと嫌いなの?」ウルウル

杏子「え、あ、そうじゃなくてだな……その……」アタフタ

キュゥべえ「本当? それじゃあ……」

杏子「し、仕方ねーな! 今回だけだかんな!」

キュゥべえ「わーい!」

杏子「ふふん」

キュゥべえ(ちょろい)フッ


―――
――


―バーガーショップ―

キュゥべえ(まあ、予想通りだね)

杏子「お姉ちゃんの奢りだからな、何でも好きなもの頼んでいいぞ!」

キュゥべえ「ありがとう、お姉ちゃん」

杏子「へへへ///」テレテレ

キュゥべえ(ノリノリだなあ)


キュゥべえ「と言っても、僕は勝手がわからないからね。 お姉ちゃんに任せるよ」

杏子「そういやそうだな。 んじゃ、ちょっと待ってな」

キュゥべえ「あ、ドリンクはアイスティーで」

杏子「おう」スタスタ

杏子(……なんでアイスティーなんだ?)

杏子「ああ……あの人の影響か……」


―――
――


マミ「まみゅんっ!」

マミ「風邪かしら……いえ、誰かが私の噂をしているようね……」

マミ("表側"であまり目立った行動をした覚えはない……)

マミ(となると……"こちら側"の人間が私に目を付けた可能性が高いわね……)ムムム

マミ「って……あれは……」

マミ(佐倉さんがハンバーガーショップにいるわね、せっかくだから声くらい……)

マミ「んん?」


マミ「一人じゃない……だと……?」

マミ「しかも……男の子と一緒…………だと…………?」

マミ「そんな……嘘よ……あの佐倉さんが……」ヨロッ

マミ(男の子と二人っきりで……ハンバーガーデートなんて……)ハッ

マミ(なるほどなるほど……身代金ほしさの誘拐ってことね……)

マミ(だとしたら説明がつくわ……佐倉さん、とうとうそこまで堕ちてしまったのね……)ホロリ

マミ「……わかったわ、佐倉さん」

マミ「アナタの悪行を、先輩として私が止めてみせます!」ティローン


ほむら「で」

マミ「はい」

ほむら「どうして私が呼び出されたのかしら」

マミ「佐倉さんは手ごわいわ、二人がかりでも抑えきれるかどうか……」

ほむら「青い肉壁がいたでしょう? それを使いなさいよ」

マミ「あの子には荷が重過ぎるわ……」

ほむら「はあ……」

マミ「きっと斜め上の思い込みをして状況をさらに複雑にさせると思うの」

ほむら「それには同意だけど、今のあなたより数倍……いえ、ちょびっとだけマシだと思うわ……」


ほむら「まあいいわ。 それで、佐倉杏子はどこにいるのかしら」

マミ「ほら、あそこに」

ほむら「確かに……何か白っぽいのとハンバーガーを食べてるわね」

マミ「事は慎重を要するわ、まず作戦の概要はこうよ」

マミ「私とあなたが偶然を装ってあの子たちと相席する」

マミ「そしてさりげなく誘拐の話題を話に織り交ぜるの」

ほむら「頭大丈夫ですか? ちゃんとついてます?」

マミ「その時の佐倉さんの反応を見れば自ずと答えが見えてくるはずよ」

ほむら(動揺したら斜め下に転がり落ちて行くのは変わらないわね……)


―――
――


杏子「買って来たぞー」

キュゥべえ「ありがとう、お姉ちゃん」

杏子「なんだか改めて考えると、ちょっと恥ずかしいな……」

キュゥべえ「やめるかい?」

杏子「まさか」


杏子「それにしても、本当にオマエがこんなことに付き合ってくれるなんてな。 どういう風の吹きまわしだ?」モグモグ

キュゥべえ「無理矢理付き合わせたのはそっちなのによく言うよ、ソウルジェムまで持ち出して……」ハァ

杏子「あんなもん、本当に割るわけないだろ?」

キュゥべえ「今の君ならやりかねないからね……はむっ」モグモグ

杏子「……そうかよ」モグモグ

杏子「ま、アンタは昔から何考えてんのかわかんないヤツだったし、今更何とも思わないけどね」ゴクン


杏子「……さて」

キュゥべえ「……」モグモグ

杏子「……」

キュゥべえ「……なんだい?」モグモグ

杏子「食うの遅いな」

キュゥべえ「君が早いんだよ」モグモグ

杏子「仕方ねーだろ」


杏子「……」モグモグ

キュゥべえ「……」モグモグ

キュゥべえ(……何個食べてるんだろう)

杏子「……昔さ」

キュゥべえ「?」モグモグ

杏子「ハンバーガーにおもちゃが付いてくるってテレビでやっててさ、それがすっごい欲しかったんだよ」

キュゥべえ「……」モグモグ

杏子「でも、親父があの性格だからこういうところにはあんまり行かなかったんだ」

キュゥべえ(確かに)


杏子「……もしさ」

キュゥべえ「……」

杏子「契約の時アタシが、家族に幸せになって欲しいって願ったら、みんなとここに来れたのかな?」

キュゥべえ「……」

杏子「なあ、オマエはどう思う?」

キュゥべえ「……それを聞いて、どうするんだい?」

杏子「別にどうもしないよ」

キュゥべえ「……」

杏子「……」


キュゥべえ「……不確定要素の大きい願いは、それだけ綻びが出やすくなる」

キュゥべえ「"幸せ"なんてあやふやなものを求めるなら、それを知っておくべきかな」

杏子「じゃあさ、アタシの願いも綻びが出ること前提だったのか?」

キュゥべえ「否定はしないよ」

杏子「何だよそれ……」

キュゥべえ「求めたのも、願ったのも君だ。 そして裏切られたと思うのも……」

杏子「アタシってか。 全部人のせいかよ」ムッ

キュゥべえ「事実を述べたまでさ」

杏子「チッ……好き勝手言いやがって」


キュゥべえ「後悔してるかい?」

杏子「……してないって言ったら、嘘になる」

キュゥべえ「ふぅん。 まあ……君が魔法少女にならなくとも、結果は変わらなかったと思うけどね」

杏子「そうかもな……本当に、あの時の親父は見てられなかった」

キュゥべえ「だからこそ、僕と契約したんだろう?」

杏子「まあな……願いが叶って、みんなが親父の話を聞いてくれて……」

杏子「短かったけど、本当に楽しかったよ」

キュゥべえ「なら良かったじゃないか」


杏子「……ただ」

キュゥべえ「ん?」

杏子「……もう少し、モモのお姉ちゃんでいたかったな」

キュゥべえ「……」

杏子「……」ハァ

キュゥべえ「……あむ」モグモグ

杏子「まだ食ってたのかよ」

キュゥべえ「まあね」モッキュモッキュ

ごめん、用事

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