銀二「帝愛グループを……獲る!」(176)

森田「………遅い」

森田「一体いつまで待てばいいんだ……!」

森田「場所……はここで合っている、よな……」

森田「某駅前パチンコ店横……喫茶店セザンヌ……」

森田「…………………」

森田(俺は今寂れた喫茶店の端の席である人物を待っている)

森田(今回、俺たちが帝愛グループを潰すための相棒となる人物だ)

森田(銀さんの言うには、信頼に値する人物らしいが……)

下げちゃった

ほぅ

~~~~~~~~

森田「帝愛グループってあの……」

銀二「お前も知っているだろう、消費者金融を主体とした日本有数の一大コンツェルンだ」

銀二「が、これは表の姿……黒い噂も絶えない」

銀二「その事に関して伊沢の直々の依頼だ……」

銀二「ま、それだけでなく色々と帝愛は邪魔でね……帝愛が消える事にいろいろとメリットがあるのさ」

森田「はぁ………」

銀二「帝愛程の大企業……こいつは生半跏な事じゃぴくりとも動かない」

森田「それを獲るって……一体どうやって……?」

銀二「これは結構知られている話なんだが……帝愛グループは表沙汰には出来ない裏カジノをいくつも経営している」

銀二「なにより総帥である兵藤和尊が無類のギャンブル狂……!」

銀二「もちろんただのギャンブルではない、常識では考えられないようなルールでなければ……」

銀二「まさに狂気の沙汰……ククク」

銀二「だが安心しろ森田……お前を犬死にさせたりはしない……!」

これ書き溜めあるの?

前にも見たな
あのスレ落ちちゃったの?

森田「つまり……ギャンブルで帝愛グループを潰すって事……」

銀二「簡単に言えばそうだ……」

銀二「賭けるものはもちろん金だ」

森田「金……!そんな大企業を潰す程の大勝負で、金を賭け合う……!」

森田「そうなったら、当然莫大な資金が要るはず……!」

銀二「その点は大丈夫だ……見せ金は用意してある」

森田「見せ金って……!どういうことだよ、銀さん……!」

銀二「本当に賭けるものは別にある……!」

森田「本当に賭けるもの……?」

銀二「それは勝負の時にわかるさ……大丈夫……!お前なら躊躇なく賭けることが出来るよ……!」

森田(どういうことだ……?その程度のものということなのか……?しかし……大企業を潰す程のギャンブルで賭けるものがそんなに軽いもののはずがない……!)

森田(それに、銀さんの口ぶりだと賭けるものは俺個人のものらしい……)

森田(一体銀さんは俺に何を賭けさせるつもりなんだ……?)

銀二「納得いかないって顔してるな……!」

銀二「だがな、それは今回のギャンブルにあたっての条件の一つでもあるんだ……!」

紫煙

頑張れ

森田「条件……?」

銀二「そうだ」

銀二「兵藤会長自ら出向いていただくため……そういう条件を出されたということだ」

銀二「お前ならきっと受け入れた上で勝利すると信じていたから、その条件を飲んだのさ」

森田「………!」

森田「銀さん……一体なんのギャンブルなんだ……?」

銀二「……ククク」

銀二「それは……じゃんけんだ」

ざわ・・  ざわ・・

森田「じゃんけん……!?」

森田「本気で言っているのか、銀さん……!」

森田「いや、銀さんがそのギャンブルで約束を取り付けたという事は……何か作戦があるっていうのか……?」

森田「どうするつもりなんだ、銀さん……!」

銀二「ククク………まぁ落ち着け、森田」

銀二「じゃんけんと言っても、もちろんただのじゃんけんではない……」

銀二「それは当日説明されるだろう……!」

しえ

森田「ずいぶんと胡散臭い話だな……!」

森田「だが……銀さんと俺なら、勝てない話じゃないってこと……」

森田「一緒に兵藤を討ちましょう……!」

銀二「いや、それは出来ない」

ざわ・・ 

森田「え………?」

銀二「今回、俺の代わりにお前と一緒に動いてもらう相棒を用意した」

森田「銀さんの代わりになる相棒……?」

森田「何者なんですか、そいつは」

銀二「ククク……!そいつは実際に会ってのお楽しみだ……!」

森田「なっ……!信用できるんですか、そいつは……!」

銀二「心配いらねえ……!そいつは誰よりも帝愛グループに恨みを持っている……」

銀二「森田、お前を裏切るならまだしも、帝愛グループに寝返る事なんて考えられないような経歴……!」

銀二「それにな森田、そいつが加わるという事も兵藤と勝負するための条件の一つなのさ……」

森田「会長自らが要求するほどの人物って一体………」

銀二「とにかく、俺が実際に会って、信用できる人間だと認めた……!」

銀二「場合によっては俺よりも頼りになるかもなぁ……!」

森田「銀さんがそこまで言う奴なら……」

銀二「まぁ、もしそいつが裏切ったとしたら……それはお前の運が悪かったって事だ……」

銀二「ククク……まぁお前に限ってそんなことは無いだろうがな……!」

森田「銀さんは……?」

銀二「俺は途中から応援に駆けつけるさ……」

森田「本当に勝てるんですか………?」

銀二「それはお前次第だぜ……!気合入れろよ、森田」

銀二「見せ金だと言ってもかなりの金額……!」

銀二「伊沢が今回の為に用意した金だ……!これを逆に奪われた場合、どうなるか……分かるな?」

森田「…………!」

銀二「俺はお前に賭けたんだ……勝てよ、森田…………!」

これは面白そう

~~~~~~~~~

森田「…………………」

森田「………………」カチッ シュボッ

森田「…………………………」

森田「ハァー………」

???「あー…あのー……森田鉄雄さん?」

森田「あんたは……」

またこのスレキター!
今度は最後までお願いよ


カイジ「カイジ……伊藤カイジだ」

森田「あぁ、アンタが今回の相棒って奴か……森田だ、よろしく」

カイジ「初めまして……」

森田「早速だが、勝負の時までもう時間が無い」

森田「単刀直入に聞こう……何者なんだ?」

カイジ「何者って……!俺は別に……ただの素寒貧ですよ……!」

森田「そんな訳ない、兵藤会長直々の指名なんだ……!どこの御曹司だ?どんな太いパイプを持っている……!」


森田「とにかくもうあまり時間もないんだ……!ここで信じる信じない言い合っていても仕方ない」

森田「お前は帝愛を潰さなければならない事情がある、俺にはアンタと協力しなければならない事情がある……!」

カイジ「あぁ……分かったよ」

カイジ「とりあえず俺はアンタを信じる……!それでいいんだろ」

森田「あぁ……それでいい……!」

…ん …えん! 支援!

そういや銀と金って完結してるのか?供託金がどうたららへんまでしか読んでないんだけど

~~~~~

黒服「こちらへどうぞ……」

森田「あぁ………」

カイジ「どこだここは……?」

兵藤「ようこそ、森田鉄雄君……!と、そして久しぶりだ……伊藤カイジ君」

カイジ「兵藤っ……!てめえ……!」

兵藤「相変わらず威勢だけは良い……!」

森田「金は持って来ました……!」

森田「100億あります………!」

黒服によって彼らの前に機械的に積まれていくみかん箱……!
まるで兵藤を威嚇するかのようなダンボール箱の壁……!

カイジ「………えっ!?」

兵藤「そうかそうか……!さすがは敏腕フィクサー、平井銀二だ……!どこの金かは知らんが、充分充分……!」

兵藤「それに今回はカイジ君までいる……カカカ…!久しぶりに楽しめそうじゃ……!」

森田(いや……金だけじゃ足りないはずだ……一体何を要求されるんだ?)

カイジ「お、おい」

森田「あ?」

カイジ「100億って……いくらなんでもハッタリが過ぎるだろっ……!」

森田「はぁ?」

カイジ「そんな嘘、今どき小学生でもつかねえぞ………!」

森田「おい、何を言ってやがる……!」

兵藤「……………ククク」

兵藤「早速だが始めようとするかの……!」

どうせまたくだらないホモ展開なんだろ?
もういいよ・・・機体させるだけさせといて・・・

兵藤「おい……!」

黒服「はっ!」

黒服「それでは、このギャンブルのルールを説明させていただきます」

森田「ん……?これは………」

森田とカイジの前に置かれた石の台………その上に乗っている二つの黒いの箱……
そして森田の手に渡されたのは、見覚えのあるマークが描かれた三枚のカード……!

カイジ「おい、これはまさか……!」

黒服「今回は、そちらのグー、チョキ、パーのカードで『じゃんけん』を行なっていただきます」

これは支援…!

森田(これは銀さんから聞いた通りだ……)

カイジ「じゃんけんだと………!」

黒服「そちらのカードから一枚選び、こちらの黒い箱に入れます」

黒服「双方のカード選択が終わったら、箱を立ててこの相手面をスライドさせオープンし、勝負」

黒服「勝ち負けは通常のじゃんけんと同様、グーはチョキに強く、チョキはパーに強く、パーはグーに強い」

黒服「勝負が終わったら箱からカードを抜き取り、最初の手順に戻ります」

黒服「ただし、特殊なルールがいくつかございます」

黒服「まず1つ目、勝負に負けた場合」

黒服「カードごとに決まっている供託金を支払っていただきます」

カイジ「供託金だと……!?」

森田「…………!」

森田(ゲスが……!金持ちの考える事はどいつも一緒だな……!)

タイマンで限定ジャンケンって
できるのか?

黒服「パーで負けた場合100万、チョキは500万、グーは1000万です」

黒服「ただし、あいこの場合は双方に支払っていただきます」

黒服「そして、この供託金は一度支払われると、次に支払う額が倍になっていきます」

黒服「つまり、1回目パーで負けて100万払った場合、次にまたパーで負けると200万払わなければならないということです」

黒服「もう一度パーで負ければ400万、その次は800万、1600万、3200万…と倍々に増えていくのです」

森田「グーで10回負けるだけで102億か……!」

カイジ「………………」

カイジ(こいつら、何を言っているんだ……?102億だと……!?)

カイジ、開いた口が塞がらない……!
今までのギャンブルは所詮遊び、遊戯、子供のままごとっ……!
そう一笑できる程の大金、カイジが見たことも聞いたこともない程の大金がかかったギャンブル……
カイジの想像の範疇をとっくに超えていた………!

黒服「次に、プレイヤーの交代についてです」

黒服「伊藤カイジ様と森田鉄雄様には交代でプレイしていただきます」

黒服「交代のタイミングは一人が勝った場合、次負けた時に……または負けた場合、次に勝った時に」

黒服「なお、あいこの場合は交代しません」

黒服「勝負中の、プレイされない方の発言及びプレイヤーに近付くことは一切認めません」

森田「なんだ、随分とややこしいな………」

兵藤「カッカッカッ……!流れを掴めれば勢いで勝ち上がる事も可能……しかし!」

兵藤「勝てぬ勝てぬと負け続け、泥沼に陥っても己の力で打ち勝たねば救いなど無いのだということっ……!」

兵藤「仲間がなんとかしてくれるなどと考えぬことだ………!」

>>27
ナリタブライオン(笑)に雑魚馬クリソツの外国馬で勝って
銀次「
敗れは近い次かその次で終わり」

銀と金完結編はよ
銀さん負けるの見たくないが

黒服「資金が底を尽き、供託金が支払えなくなった方が敗北」

黒服「以上で説明は終わりです」

カイジ(限定ジャンケンの時とはまるで逆……!)

カイジ(ただ単純なジャンケンのはずなのに、よくわからないルールがだらだらとっ………!)

カイジ(特に交代のルール、好きな時に交代、または勝負自体二人で相談してやらせてくれりゃあいいじゃねえかっ……!)

兵藤「さて……!ルールも理解してもらったところで、はじめようかね……?」

森田「………はい」

銀さんがアルツハイマーで自決を選ぶラストのほうが良かったな
アカギ-天より銀二-森田の方がしっくりくる

しぇん

初戦は森田………
カイジ、森田の背後で固唾を呑む……
森田対兵藤……緊張の一戦…………!

黒服「それではブラックボックスにカードをセットしてください」

森田(この勝負、単純なゲームにこれだけ長いルール、ただの運否天賦じゃんけんな訳ない……!)

森田(しかしまだカラクリが見えない……)

森田(初戦は様子を見る……!)

兵藤「ヒヒヒヒ………」

運命のカードオープン………!

森田 パー
兵藤 グー

森田「…………!!」

兵藤「ほぉ……!運の良い男だ……!」

カイジ「フゥー……!」

森田、見事初戦を白星で飾る……!
自らの手で現金を積み上げる兵藤…そしてそれを食い入るように見つめるカイジ……!

これは期待

10連勝して100億ちょいじゃあとてもじゃないけど帝愛取れないな・・・

続く二回戦……兵藤はパー、森田はチョキを出し、森田・カイジ側二連勝………!
積み上がっていく供託金………!森田達の用意した100億は未だ手付かず……!
勢いに乗る三回戦……

森田 パー
兵藤 グー

森田「よしっ………!」

森田、怒涛の三連勝………!
二倍になったグーの供託金、2000万が既にある1100万の上に積み上がる……!
カイジ傍観、森田にかける言葉もない……
命を賭け死にもの狂いで掴み取った以上の金がカイジの目の前に…ものの数十秒で………!

兵藤「ククククク…………」

しかし4回戦、ついに森田敗れる……!
兵藤チョキ、森田パーで森田、初めて200万の支払い……!
そして5回戦からはカイジにその勝負が託される……!

兵藤「カイジ君とこうして対峙するのも二度目じゃな……!」

カイジ「兵藤………!」

兵藤「今、流れはカイジ君達にある……いくら不運なカイジ君と言えどもそう簡単に負けることは無い……」

カイジ「無駄口叩いてないで、さっさと始めようぜ……!」

カイジ、初めての勝負……!
選んだのはもう一度、最も安いパー……!

カイジ パー
兵藤  グー

カイジ「やった………!」

カイジの眼前に、更に積み上がる4000万……!
見たこともない金額……!しかしまだカイジ達のものになったわけではないのだ……!
兵藤が潰れるまで……!兵藤の見えない底にたどり着くまで勝ち続けなければ地獄……
勝利しなければカイジ達に待っているのは地獄のみ………!

兵藤「カカカ……すばらしい!おめでとう、おめでとうっ……!ワシはまた4000万払ってしまったぞ……!」

カイジ「うるせえっ……!ぐちゃぐちゃ言ってねーでさっさと続けるぞっ……!」

カイジ(クソッ……もう7000万越えたってのに、この余裕……!)

カイジ(この勝負、運否天賦じゃない……!何かある………!勝利の緒が……!)

また最初からやってんのかよ

連続で出した場合だけ賭金が上がるの?

しかしカイジ、6戦目で無念の敗北……!チョキの支払い、500万………!
まだ500万だが、これも負けが積もっていく内に1000、2000と膨れがっていく……!
100億しか無いカイジ達にとって、たった500万の敗北が痛恨の痛手……!

カイジ「すまん……!」

森田「いいさ、仕方ない……まだ700万だ、充分勝ちを狙える」

席につく森田……!

兵藤「ほう……来たときよりもいい顔をしておる……!手練の勝負師の顔じゃ……!」

兵藤「さては、君もカイジ君と似たような経験をしているのではないかね………」

森田「さぁな……いいからさっさとカードを選びな……!」

>>52
負けて、支払ったときそのカードの設定額が倍になる

カイジ(随分と自信があるような言い方だな………!)

カイジ(もしかして、何か策を思いついたのか……?)

森田と兵藤、カードオープン………!

森田 チョキ

兵藤 パー

カイジ「いいぞ………!」

森田、その強運で見事勝利を勝ち取る……!
しかしカイジ、最初程の喜びは見せない………!
働いて手に入れることなど到底出来ない、山のような大金が目の前に積まれようと、それはカイジ達のものではない………!
まやかし……!最終的に相手が潰れるまで続く勝負の勝者のみが手に入れる……!
その現実感の無さが、カイジの金銭感覚を麻痺させていた………!
最早金は単なる目盛り……!破滅までの距離、それを示す目盛りでしかなくなっていた………!

森田、8戦目もその強運は衰えず勝利………!
さらに供託金は8200万へと膨れ上がる………!

森田(次で9戦目……今まで運良く勝ってこられたが……)

森田(これは俺の想像……まだ確証もない希望的観測だが………!)

森田(どうせ運否天賦なら、駄目でもともと……!)

森田、兵藤…カードオープンッ………!

寝れない期待

森田 パー

兵藤 グー

森田「よしっ………!」

カイジ(今、森田のカード選択に迷いが無かった……)

カイジ(何か掴めたのか……?)

兵藤(ほう……案外早くに気付きおったな……!)

兵藤(森田鉄雄……!なかなか面白そうな若者じゃ……)

今度は完走しろよ

森田、勢いに乗じ10、11戦も連勝し、12戦……!   
兵藤、森田共に迷うことなくカードを提出……!
さすがのカイジもこれには違和感……!

森田 パー

兵藤 グー

示し合わせたかの様な勝利……!両者共に何の感慨も示さず……!

カイジ(もしかして……そういうことなのか!?)

カイジ(あの兵藤が……一体なぜそんな事を………)

カイジ(ヤツは理由もなくそんな事をしたりしないっ……!ダメだ森田……!乗せられるなっ……!)


しかしカイジの思惑とは裏腹に、森田はグー、チョキと軽快に勝利を重ねていく……!
当然15戦も勝利……!
供託金は今や13億3400万にも登る……!

兵藤「カカカ……キキキ……さすが……いやいやさすがだ森田君……!平井銀二から強運の持ち主だと聞いてこのギャンブルを受けたが、本当に良かった……!」

兵藤「実に素晴らしい……!ワシにここまで言わせるとは大した男じゃ………!」

森田「さえずるんじゃないぜ、兵藤さん……!さっさと次をやろう」

森田「流れがあるうちに勝っておきたいんでね………!」

しかし森田、16戦ついに敗れる……!
負け金額なんと……12億8000万………!
ここで約13億の敗北……!
そしてその傷も言えぬまま、勝負はカイジの手に委ねられた………!

カイジ「……………」

兵藤「コココ……残念じゃったのう、カイジ君……!13億……カイジ君達の金の10分の1じゃ……!」

カイジ「いいからさっさと始めんぞ……!」

カイジ、辛くもチョキで17戦を勝利……!
そして18戦目…………!

カイジ(ここは負けるよりは……クソッ)

カイジ、パーを提出………!

寝たいが……保守してくれる………?

>>63
寝ないでかけよスレ建てた責任とれ
保守してもらおうなんて甘えんな

努力はするが確約はできん

保守はする
するとは言ったが今回はうんたらかんたら

じゃあとりあえず書き溜めてる分だけ投下する

保守・・・・・・!
保守するが・・・・・・今回
まだその時と場所の指定まではしていない
そのことをどうか>>1も思い出していただきたい
つまり・・・・我々がその気になればスレの書き込みは
10年20年後ということも可能だろう・・・・・・
・・・・ということ・・・・!

森田(そうだ、それでいい…やはりカイジも気付いたようだな)

森田(兵藤は、3の倍数の時、絶対にグーを出す≪クセ≫がある……!)

森田(3回、6回、9回、12回、15回とずっとグーを出してきた………!)

森田(出すものが何か分かっていれば、絶対に勝てる……!これがこの勝負の勝利への緒なんだっ………!)

カード、オープン………!

カイジ パー

兵藤  チョキ

カイジ・森田「なんだとっ…………!?」

ぐにゃあ~~

兵藤「クックックッ……おやどうしたのかね?カイジ君………」

兵藤「たったの6400万……さっきの13億の負けに比べればほんのはした金じゃろ……?」

カイジ(なぜ……3の倍数はグーじゃなかったのか……?)

カイジ(クソッ……確証もない考えに……兵藤の策にまんまとはまっちまった……!!)

森田(なぜだ……もしかして偶然?しかしそれにしても当てはまりすぎ……何か意図があったはずだ……!)

この時点でパーは1億2400万、チョキは4000万、そしてグーは25億6000万………!
積まれた供託金は兵藤側13億5700万、森田・カイジ側が13億5100万……
森田、カイジの寿命とも言える所持金は、残り86億4900万…………!!

19戦、プレイヤーは森田………!
流れを森田側に取り戻すための、重要な一戦………!
だが…………!

兵藤「む………?」

突然部屋が薄暗くなる……!それは森田がカードをセットした直後、突然の出来事…………!
部屋に二つあった巨大なシャンデリアの一つ、兵藤の背後の電灯が切れかかっているためである……!
痛々しく点滅を繰り返す電灯………!

黒服「も、申し訳ございません会長……!今すぐにお換え致します………!」

兵藤「クズめ……動くな!」

カイジ「!!」

兵藤「大事な勝負に水を差しおって……!もうカードはセットしたのじゃ、余計な真似はするな」

黒服「よ、よろしいのですか?」

兵藤「全て終わったら換えればよい……少々暗くはなったがカードが見えないほどではないのじゃ」

兵藤「よいな、森田君」

森田「は、はい」

カイジ「…………」

兵藤「ではワシもカードをセット……」

カード、オープン………!!

兵藤「ほう………?」

森田 チョキ

兵藤 チョキ

ここに来て初めてのあいこ………!
痛み分け……!森田と兵藤、双方供託金を積み上げる……!
差はつかない………!

森田(クソ………ここで4000万か……!)

森田(そしてこの余裕……この爺、一体それだけ底なしなんだ……!)

森田(いくら巨大グループとはいえそう何百億も賭けられるはずがない………!)

森田、勝っても負けても次の勝負で交代………!
できることなら勝って気持ちよく襷を渡したい……!
…………が……駄目っ……!

森田 チョキ
兵藤 グー

兵藤「ククク……残念じゃなあ、森田君………!」

兵藤「森田君自慢の強運にも陰りが見えてきたようじゃ……!カカカ…キキキ……」

森田「クソッ………!」

カイジ(森田が負けるんじゃまともにやりあって俺が勝てる訳がしない………!)

カイジ(何か……法則とか癖とかそんなものじゃない…この勝負、絶対に何か裏があるはず………!)

プレイヤー、カイジ交代………!
カイジ、何の策も浮かばぬまま21戦…………!
もう一度仮説通りグーを出すことを願い、挑む…………
が…………!

カイジ パー

兵藤  チョキ

カイジ「ぐっ…………!」

森田「クソ、駄目か………!」

やはり駄目っ………!カイジ、1億2400万を失い……総額15億9500万の負け………!
兵藤に1億9800万のリードを許す………!

落ちたらまた初めから投下し直すんでしょ?
うざいなぁ

カイジ グー

兵藤  パー

カイジ「クソッ………!!」

兵藤「ヒヒヒヒ………!グーはいくらだったかのお……?」

黒服「はい、ただいま25億6000万でございます」

兵藤「すまんのカイジ君……!これで半分じゃな………!」

カイジ、25戦も負け、5連敗……!まさに泥沼……!兵藤の圧倒的な力に屈せざるを得ない……!
しかし比較的安いカードを選んでいるためか、ここまでの負けは50億5900万………!

リードっていうか、兵頭何億かけるのかわからんだろ

カイジ(突然勝ち始めるなんて、絶対におかしい……!)

カイジ(勝ち始めたのは……そう、ちょうど電球が切れたころからだった……!)

カイジ(しかし、一体なぜそんなタイミングで……何かの合図なのか……?)

カイジ(クソッ………わかんねえ……!)

森田「……………」

森田「兵藤さん、申し訳ないんだけど……トイレに行かせて貰えませんか?」

兵藤「ふむ……まぁいいじゃろう」

兵藤「黒服に案内させよう」

森田「じゃあすまないけど、すぐ戻ってくるから……!」

カイジ「あぁ……」

森田、兵藤の背後の扉から出ていく……
部屋に残されたのはカイジと兵藤、そして数人の黒服達……!

カイジ(クソ……森田のやつ、こんな時に呑気な野郎だ……!)

カイジ(兵藤とギャンブルなんて言うからどんな大物かと思えば、ただのラッキー野郎じゃねえかっ………!)

カイジ(頼れるのはやっぱり己だけ、か……!)

兵藤「ククク………」

兵藤「カイジ君の考えている事、ワシには筒抜けじゃよ………!」

カイジ「………!」

兵藤「呑気な男だ、そんな風に森田君のことを考えていたじゃろう……!」

兵藤「ワシはそこらへんのクズを相手にこんな大きな勝負をしたりせん……!」

兵藤「君もなかなかの博徒ではあるが……森田君、彼にはまた違う才能を感じる……!」

兵藤「まぁあの平井銀二が肩入れするほどの男だからな………カカカ……!」

カイジ「…………」

森田「随分と俺を買ってくださっているようで………!」

支援

>>42
確かに天と赤木の関係は薄いよな
だがあの名言ラッシュのキャラとして成り立つのはやはり赤木しげるしかいない

その時、森田が兵藤の背後から姿を表す……!
その表情は何かを掴んだ顔っ……!希望……!
希望の光を見出した表情……!

兵藤「おや、おかえりかね森田君………!」

森田「カイジ、ちょっといいか………!」

森田……カイジを呼び寄せると肩を寄せ、声を潜めて話し出す……!
この泥沼から抜け出す足掛かりを……!

カイジ「なんだ………?」

森田「兵藤の必勝トリックが分かった………!」

カイジ「やっぱり秘密があったんだな……!くそっ……」

森田「灯台もと暗し……全てはカードをセットするあの箱に隠されていたんだ……!」

カイジ「なんだと………!」

森田「まさかと思って確認したら……透けるようになっている………」

森田「兵藤側から……!お前の箱の中身……!」

カイジ「はっ……」

カイジ「はああああ!?」

打ち合わせっていいんだっけ?

トイレ休憩だからいいんじゃない?

兵藤「おや、何か問題でもあったかね?」

カイジ(この野郎…いけしゃあしゃあとっ……!)

カイジ「ほ、本当なのか?それ」

森田「あぁ……兵藤の位置からなら、箱を倒している時、側面から中身がうっすら透けて見える……!」

森田「だがこちらからはそれが見えない……黒い不透明な板にしか見えないんだっ……!」

カイジ「……電灯か!」

森田「そうだ……光の反射で兵藤の位置からしか覗き見る事はできないんだっ……!」

ここでハゲ登場

カイジ「そ…そんな馬鹿なっ………!」

森田「しかし……ここでそのことについて糾弾したところで、何の意味もないっ………!」

森田「気付かなかったとか何とか、知らばっくれられて終わりだろう………!」

カイジ「クソッ………!」

森田「俺に………考えがある」

森田「これは一度だけ……一度だけ使える方法だ………!」

兵藤「さて……26戦目始めるとするかのう………?」

カイジ「…………」

兵藤「ククク……………!」

カイジ、何も言わない………!何も言わずにカードをセット……!
兵藤もカードを選択………!

兵藤(さてカイジ君のカードは………?)

兵藤(クククク………チョキか………!)

兵藤(懸命な判断じゃな……!ここで負けても最も安いチョキならば大した痛手ではない………!)

兵藤(しかし少しずつ少しずつ追い詰めていく…………)

兵藤(真綿で首を締めるようにっ…………!)

双方カードをセット…………!

そしてオープン……………!

兵藤「なんじゃと………………!」

カイジパー

兵藤グー

カイジ、勝利っ…………!
この土壇場で兵藤を出し抜く事に成功っ…………!

カイジ「ククク…………どうした、兵藤…………!ずいぶんと驚いてるみてぇだなっ………!」

兵藤、51億2000万の支払いっ………!
この負けでカイジの負け分50億5900万を上回るっ…………!
しかし兵藤、この負けのトリックを一瞬で見抜く…………!

兵藤「カッカッカッ………なるほどのう、すり替えとは単純じゃが故に効果的っ…………!カイジ君の十八番じゃったな………!」

カイジ「ケッ…………ボケたか?兵藤………」

カイジ「それは俺のじゃねえ、こいつの…………森田のだ」

ざわ…

銀と金再開しないのかな

~~~~~~~~

カイジ「すり替え?」

森田「そうだ……………」
森田「カードが相手に丸見えだと言うなら………目隠ししてしまえばいい」

森田「…………カードでな」

カイジ「………!そういうことか!」

森田(同じトリックは二度使いたくはなかった……が仕方ない……!)

森田「よし……これでチョキとパーのカードはくっついたか確認してくれ」

カイジ「うわっ………お前、こんな水どこから………」

カイジ「…………あぁ、トイレで手を濡らしてきたんだな!」

森田「いや……俺は手に出る質でな………」

カイジ(手汗ってことかこれ………)

カイジ「よしっ……これなら1枚のカードに見える………!」

森田「カードのオープンはそれぞれ自分でする……その時、上手く一枚抜けるかはお前のあんたの腕次第だっ………!」


~~~~~~~

森田(見事な抜き取り、そして相手の目の前で堂々とやるそのクソ度胸………)

森田(銀さんより頼りになるってのは言い過ぎ………だが、頼りになるのは確かみてえだな)

兵藤「ククク……さすがはカイジ君……!」

兵藤「これくらいのトリック、すぐに敗れなきゃこんな勝負を受けた意味がないっ………!」

兵藤「森田君とカイジ君のタッグ、思った以上に楽しめそうじゃっ……!カカカッ……キキキッ……!」

カイジ「クズがっ……ほざきやがれっ……!きたねえ手使いやがって………」

カイジ「今すぐに電球を換えやがれっ………!見破られたからには素直に換えるのが礼儀だろうがっ……!」

兵藤「クククッ……分かった、すぐそうさせよう」

兵藤「まぁそれとは別にじゃ……カイジ君に褒美………一つ良い事を教えてあげよう…………!」

カイジ「………?」

兵藤「ワシはこれからの勝負………」

兵藤「チョキしか出さん………!」

ざわ…

森田「は……………」

カイジ「あ………………?」

カイジ「な、何言ってんだっ………そんなの信用するわけねぇだろっ………!」

兵藤「キキキ………信じるか信じないかはこれからやる森田君の自由じゃ…………!」

森田「…………………」

カイジ「おい森田、そんなの信じるんじゃねえぞっ………!」

森田「……………………」

カイジ「森田っ………!」

森田「カイジ………俺には兵藤が小手先の嘘をつくような男だとは思えない……!」

カイジ「……………!」

森田「確かにイカサマや仕込みはあったが……なんというか、勝ちをねじ曲げたり………勝負の根底を揺るがすような事………!」

森田「そういう事はしない………!どこかフェア………!そんな気がする………」

カイジ「………………!」

カイジ(コイツ………俺と同じ考えをしてやがるっ………!)


森田「だから………チョキしか出さないというのも絶対勝つ自信があって…………何を言ったとしてもそれが揺るがない…………そんな考えを感じる………………!」

カイジ「わかった………」

森田「えっ………」

カイジ「グーで負ければそれで終わりな俺たちを………揺さぶりたいだけっていう可能性もある」

カイジ「だが俺が何をぐちゃぐちゃ横で言おうと……勝負するのはお前だっ………!」

カイジ「負けるなよ、森田っ………!」

兵藤「もう話はいいのかね………?」

森田「ああ……始めようぜ………!」

緊張の一戦………!
兵藤は迷いなくカードをセット………!
森田、長考………!兵藤の言葉を信じ、グーを出し万が一負けた場合一貫の終わり………!万事休す………!
しかし本当にチョキしかださなかった場合は………!


森田(いや、それはあり得ない…………チョキしか出さないと宣言し、実際にチョキしか出さない理由………考えられるのはただ一つっ………!)

森田(紛れさせるっ……!チョキ以外のものをっ………!)

森田(チョキしか出さないと信じ込ませたところでバサリッ………!)

森田(チョキ以外で狩られるっ………!パー……!致命的なパーで…………!)

考え抜いた挙げ句、森田が選択したカードは………!

森田チョキ

兵藤チョキ

森田、ここに来て安全策を選択………!結果はあいこ…………!

カイジ(本当にチョキを出しやがった………!)

兵藤「コッコッコッ…………!疑り深いのは生き残るために必要な事じゃ…………!」

森田(この期に及んで生き延びることを考えていた…………!これで勝てたはずの勝負を自ら棄てちまったんだっ………!)

森田(死ねっ………森田鉄雄…………!死んで希望を掴めっ…………!)


27戦目…………

森田グー

兵藤チョキ

カイジ「あぶねぇっ………!」

森田、グーの負け億万のリスクを背負っての勝利っ………!
カイジ、その背後で安堵の息をつく………!

兵藤「カカカカッ………!おめでとう、おめでとう森田君っ………!」

兵藤「君の勇気は実に素晴らしいっ………!まさに賞賛に値する………!」

森田「……………………」

兵藤「非常に名残惜しくはあるが……次はカイジ君の番じゃ………!」

負ければ終わり…………!そんな重圧の下、二人の運命がカイジに託される………

カイジ(これは森田の金だが………同時に俺が兵藤を倒すための武器でもある…………!)

カイジ(これは予感だが…………兵藤を直接潰せる機会はもう…これを逃して次は無い………!)

カイジ(そんな気がする………)

兵藤「さてカイジ君は一体何を選ぶのかな…………?」

カイジと兵藤、カードオープン………!

カイジ チョキ

兵藤  チョキ

カイジ(クッ……兵藤が俺にも森田と同じ手を出してくる保証は無いっ………)

カイジ(無いから……そう簡単には出せないんだっ……)

カイジ(諸刃の剣……グーを!)

兵藤「カカカカ………カイジ君も随分と慎重じゃのう」

森田(兵藤の奴……俺たちをじわじわと消耗させて嬲り殺しにするつもりかっ………!)

カイジ(クソッ……兵藤はいつ引っ掛けてくるんだ………!)

カイジ(それとも……このまま俺たちが潰れるまでチョキで攻め続けるつもりなのか……?)

カイジ(わかんねえ……兵藤の考え……底が……まるで見えねえっ………!)

その後カイジと兵藤は膠着状態を続け………
30戦もあいこっ………!カイジと兵藤は12億8000万ずつ支払う………!

ただいまの設定額
グー  102億4000万

チョキ 25億6000万

パー  9億9200万

兵藤の負け  87億5700万
カイジの負け 72億9900万

ふむ

次チョキを出せば後が無くなるという状況………!カイジと森田……絶体絶命っ………!

カイジ(次あいこにして、無駄に消耗するわけにはいかないが……!)

カイジ(ここで勝負に出るしかないっ………!)

カイジ(幸いまだチョキあいこ一回分は残っている………!)

カイジ(兵藤の考えなら、ここまで逃げ腰で勝負してきた……次はきっとまだ安めのパーで凌いでくるはずだろうと……)

カイジ(まさかここでこんな暴挙に出るとは考えもないはず…………!)

カイジ(ここで兵藤も100億超えの支払いとなれば……冷静でいられないはずっ………!)

カイジ(ここは、グーで勝つしかないっ……!)

ざわ…

ざわ...

悲鳴………!そうであって欲しいという悲鳴………!
それは推測ではなく……希望的観測………!
カイジは失念していた………兵藤という男の……!非常識さをっ…………!

カードオープンッ…………!!

カイジ グー

兵藤  パー

カイジ「そんな……嘘だろ………!?」

ぐにゃあ~~~~

兵藤「ククク………カイジ君、君の考えは筒抜けなんじゃよ………!」

カイジ「……………!!!」

兵藤「カイジ君程の男が最後の最後まであいこで凌ぐなんてつまらない事するわけがないっ…………!」

兵藤「今現在が……選択肢がある状態での極限っ………!カイジ君がここで勝負に出るなんてちょっと考えればすぐにわかることっ………!」

兵藤「考えが甘すぎたようじゃなっ………カイジ君…………!!」

森田(クソッ……!ここで……こんなところで負けるのか……?)

森田(やはりコイツには……俺一人で勝つなんて、無理だ銀さんっ……)

その時森田、背広のポケットの中に何か入っているのを感じる………!

クシャリとした紙の感触っ………!最初はレシートかと思い無視していた森田も………!
藁をもすがる思いっ…………!

森田「え………?」

森田「銀………さん……」

それは銀二からの手紙……………!いや、手紙と言うにはあまりに短く、雑っ………!
たった一言のメッセージが記してあるだけっ………!

≪あと10分だけ引き延ばせ≫

森田(銀さん………)

森田(残念だけど、金はもう無いっ………!今更引き伸ばすなんてこと………!)

森田(いや、待てよ………)

森田(『金が尽きた』………)

・・・・・・・・・
銀二「本当に賭けるものは別にある……!」

森田「本当に賭けるもの……?」

銀二「それは勝負の時にわかるさ……大丈夫……!お前なら躊躇なく賭けることが出来るよ……!」
・・・・・・・・

森田「まさか…………」

森田(いや………そんな馬鹿な)

森田(…………クソッ)

森田「死ねっ………!森田鉄雄っ…………!」

カイジ「えっ……………?」

森田「兵藤さん………ここでこの勝負を終わらせるなんて勿体ないと思わないか………!」

兵藤「む……………?」

森田「俺は……金以外の物を賭けるっ………!」

兵藤「ほう…………?」

森田「内臓………指…………手足…………」

森田「何なら飼って貰っても構わないっ………!俺の身全てを賭けようっ………!」

カイジ「森田………!?」

兵藤(クククッ………やっとか)

兵藤(つまらない金の掛け合いなど、前戯に過ぎん…………!)

兵藤(本当に待っていたのは、こんな勝負っ……!)

兵藤「非常に魅力的な条件じゃ…………」

兵藤「だが、受ける事は出来ん」

森田「なぜっ……!」

兵藤「今回この勝負を受ける条件を聞いていたかの……?」

兵藤「この勝負を受けるとしたらカイジ君…………君次第じゃ」

カイジ「俺だと…………?」

兵藤「君も………森田君と同じ条件で賭けなさい」

兵藤「二人束でその身を賭けるというのなら受けて立とう………!」

これまでの戦い、カイジはどこか疎外感を感じていた…………!他人の金で、他人と一緒にする勝負………!
チームだと言ってもとどのつまりは他人事…………!どこか現実感を帯びていない……モニター越しに観ているような感覚っ………!
しかし今度は違う………!己の血、肉、身体を賭け、カイジ自身の勝負となる…………!

カイジ「………わかった……受けようっ………!俺も自分の身体を賭けるっ………!」

森田「か、カイジっ………!いいのか………?」

カイジ「あぁ……これはな、森田お前だけの戦いじゃねえ………」

カイジ「俺とお前、二人で戦って……勝つんだよっ………!」

森田「カイジ………!わかった……ありがとう」

兵藤「話は纏まったようじゃの………!」

兵藤「それではルールの改正をしなければのう………!」

兵藤「おい」

黒服「はっ……!新ルールをご説明致します」

黒服「これからの勝負、兵藤会長には今までと同じように現金を、森田様カイジ様には指を賭けていただきます」

黒服「あいこ時の支払いは無し、一度の敗北毎に1本、小指、薬指、中指、人差し指、親指の順番で切らせていただきます」

黒服「ゲームの進行に必要な、右手の人差し指と親指を残し8本まで賭けていただくことが可能です」

兵藤「指を失ったら後は……カカカッ………お楽しみじゃあ………!」

森田(変態め………!)

兵藤「異議がなければ……続きを始めるとしようかの………!」

トップバッターは森田………!絶対負けられない勝負だが………
勝つ策は何もない………!一番避けたかった運否天賦の勝負………!
何か策は無いかと逡巡するが………

森田(くそ……!こんな大事な勝負で何も策の無い……運否天賦で挑むなんてっ………!)

森田、何も浮かばない………!カイジも同様………!
森田の背後で、頭をフル回転させ考えるが、何も浮かばないっ………!

森田(とにかく時間を稼げ………!稼げば道は開かれるっ………!)

銀二を信じて…………!

森田(負けてもいいっ………負けても………)

森田(指を引き換えにしてでも……最終的に勝てばいいんだっ…………!)

31戦目………!

森田「兵藤さん………一言言っておく事がある」

兵藤「む?命乞いか……?残念じゃがそんなもの………」

森田「俺はこのの勝負……チョキは出さない」

兵藤「…………………」

兵藤「ククククッ………カカカッ………!!なるほど、なるほど………!」

支援

兵藤「さっきの仕返しという訳か…………!」

兵藤「面白い……ワシと心理戦をしようという挑戦………!その勇気は認めるが……」

兵藤「若造がッ……あまり舐めるでないわっ…………」

森田「っ…………!」

カード、オープン…………!

森田 グー

兵藤 グー

森田「…………!」

兵藤「ククク………心底ホッとしたような表情じゃのう……!」

森田(あ、危なかった…………)

森田(兵藤の余裕の表情………全く焦りを感じていないのか?)

森田(今ので負けていたら200億以上の出費なんだぞ………!いくら兵藤と言っても、懐が痛まないはずない……!)

森田(兵藤の個人資産は600億程度っ………!会社の金をつぎ足すとしても………賭けられるのは1000億弱か………)

森田(途方も無いような額だが……今の設定額を考えると、無理な額ではない………!)

森田(だと言うのに、この兵藤の余裕っぷりはなんだ………?)

森田(まるで高みの見物のような………!)

32戦目………!

カイジ(兵藤の奴……この表情は………) 

カイジ(そう、あのティッシュくじの………くじを引く時と同じ表情だ……!)

カイジ(所詮……まだ二十三十歳そこそこの森田が勝てるような相手じゃないっ………!)

カイジ(くそっ…………!)

カード、オープンっ………!

森田 チョキ

兵藤 グー

兵藤「カカカッ………残念っ………!非常に残念じゃなあ……森田君…………!」


森田「ぐおっ………そんな馬鹿な………!!」

兵藤「アレを………!」

黒服「はっ……!」

カイジ「!!!」

カイジ、その表情は固まり、青ざめる……!
黒服が持ってきたもの……それはカイジの指を切断した小型断頭台っ………!
森田の眼前に置かれた………!

兵藤「ククク……そう、これはカイジ君の指を切断したアレと全く同じもの………!」

兵藤「わざわざ持ってきたんじゃよ……!カイジ君と森田君の為に……!」

森田の小指が静かにセットされる……!

カイジ「森田っ………!」

森田「何も言うなカイジ………!」

森田「これでいいんだ………これで少しは稼げる………!」

兵藤「おや、小指に別れを告げんでよいのかね……?」

意地悪く笑う兵藤っ……!が、その瞬間、森田の小指に刃が落とされる………!

森田「あぁぁぁっ!!!」

カイジ「っ…………!」

カイジ(な……涙が勝手に………!)

思わず漏れる森田の悲鳴っ………!耳を覆いたくなるような切断音……!水音っ………!
そして思いもよらず涙が溢れるカイジ……!

森田「カイジ……頼んだ………!」

カイジ「分かった……!分かった、森田………!休めっ……!」

森田の敵討ちを誓い……カイジ、兵藤と対峙する………!

兵藤「ククク………カイジ君は何か言う事はないのかね?」

カイジ「…………ねえよっ!何もねえっ………!」

兵藤「そうか……残念じゃのう………!」

カイジ(これで俺が出すカードについての情報は一切無くなったっ……!)

カイジ(いや、無いと断言できる訳じゃないが……考えられる中ではないはずだ………)

カイジ(しかしその条件はこちらも同じ………!)

カイジ(出来れば兵藤にはグーで負かしたい………!)

カイジ(だが、その思考は兵藤に筒抜けなんだっ………!)

カイジ(それをストレートに受け取れば、兵藤はチョキを出してくるはず……)

カイジ(だが、本当にそれでいいのか……?そんなに分かりやすい手で来るのか?あの兵藤がっ……!)

まさに泥沼っ……!思考はループし、収拾つかず……!
裏の読み合いっ……!終わらない深読みの連鎖………!

兵藤「まだか……いつまで待たせる気なんじゃ、カイジ君………?」

カイジ(何か手は………!)

その時、カイジの手にぬるりと触れたもの………!
それはテーブルの側面に残っていた、森田の血………!乾燥しかけたそれを見たカイジ、ある策を思いつく……!

カイジ(一回しか使えないと言っていたが……森田、こんなところでそのアイデアがもう一度役に立つとは思わなかったぜ……!)

カイジ「これで……勝負だ、兵藤」

兵藤「やっと決めたか………!」

カード、オープン………!

しえん

兵藤のカード、それは……………
……グー!リスクの高いグーを、あえて選択っ………!

兵藤(グー、グーと出して、次は流石にグーはないだろうという予想………!)

兵藤(そして、グーで負けさせたいがそんな思考は筒抜けであるだろうという深読みっ………!)

兵藤(例え稚拙であろうと二つも理論があれば追い詰められた者はそれに縋りたくなるっ…………!)

兵藤(故に……パーは無い!カイジ君にパーを出すことは出来ないっ………!)

兵藤「カイジ君………早く箱を開けるんじゃ」

兵藤「今更カイジ君にとって指切断などと………!ぬるいリスクじゃろう………!」

カイジ「…………クククク……」

兵藤「何がおかしい…………?」

カイジ「兵藤……あんたの思考、手に取るようにわかるぜ………!」

兵藤「なに…………?」

カイジ、箱を開け………カードをつかみ取り、テーブルに叩きつけるっ………!

兵藤「………!」

カイジ「これがっ………俺の選択だっ……………!」

カイジのカード………パー!!
カイジ、土壇場で勝利、圧倒的勝利っ………!兵藤に200億払わせる事に成功………!!

森田「カイジ…………!」

歯を食いしばり、勝負の行方を見守っていた森田……たまらずカイジに駆け寄る………!

カイジ「森田、あんまり動かない方がいいぜ………!」

森田「一体どうやったんだ………!」

カイジ「これのおかげさ………」

掌を広げ、森田に見せるカイジ………!
そこには……

森田「お、おい……これって……!」

カイジ「そうだ、お前の血だ………!」

カイジの掌には乾きかけの血っ………!
カードを1枚箱に入れたフリをし、ひっそり手の中にしまい込む………
そして血を手に塗り、箱の反対側に隠しておいたカード3枚の中から、相手が出したカードに勝つカードを手に貼り付け………

カイジ「箱から出したフリをして血のついてない面を机に叩きつけるっ………!」

森田(コイツ…………!)

森田(銀さんの言っていた意味が分かったよ………)

森田(確かにこいつは、ここ一番って時の度胸といい……閃きといい……かなり頼りになる奴だ)

森田(銀さんはそれを見抜いた上で、こいつをこのギャンブルに巻き込んだのか……!)

カイジ「そうだ、お前の血だ………!」

カイジの掌には乾きかけの血っ………!
カードを1枚箱に入れたフリをし、ひっそり手の中にしまい込む………
そして血を手に塗り、箱の反対側に隠しておいたカード3枚の中から、相手が出したカードに勝つカードを手に貼り付け………

カイジ「箱から出したフリをして血のついてない面を机に叩きつけるっ………!」

森田(コイツ…………!)

森田(銀さんの言っていた意味が分かったよ………)

森田(確かにこいつは、ここ一番って時の度胸といい……閃きといい……かなり頼りになる奴だ)

森田(銀さんはそれを見抜いた上で、こいつをこのギャンブルに巻き込んだのか……!)

流石カイジ

兵藤「ククククッ………いやはや、流石……!流石はカイジ君だ………!」

兵藤「ワシは少々カイジ君を見くびっていたようじゃ…………!」

兵藤「それじゃ、次の勝負といこうかの………!!」

森田(次は兵藤も何か仕掛けてくるだろう……!)

森田(気をつけろよカイジ…………!)

兵藤「さて、カイジ君は一体何を選ぶんじゃ………?」

カイジ(チッ…………)

カイジ(ん…………………?)

カイジ(あれ……こんな傷あったか?)

カイジ(チョキとパーにだけついている……こんな傷つくような事したか……?)

カイジ(まさか、兵藤が…………?一体いつの間に………)

カイジ(いや、どうせ箱に入れてる訳だし……そんな事する意味なんて………)

カイジ(もしかして………何かまた盗み見るようなトリックがあるのか……?)

カイジ(クソ………そんな仕掛けがありそうな怪しいところなんてどこにも……)

兵藤「カイジ君……また長考か?早くカードを提出してくれんかね………」

カイジ(クソッ………!)

カイジ、結局グーを提出………!マークの無い安全牌………!

兵藤「ククク……やっと決めたのかね…………」

カード、オープンッ…………!

カイジ グー

兵藤  パー

兵藤「ククク…………!」

森田「カイジ…………!!」

カイジ「そんな………嘘だ………!」

ぐにゃあ~~

カイジ、敗北…………!1度切ったその小指を、もう一度手放すことが決定っ………!
一度は巻き返したかのように見えたが………!結局またグーで敗北っ…………!

指さようならだな

カイジ「……………」

兵藤「残念じゃなあ、200万もかけてせっかくくっつけた指だと言うのに……」

カイジ「ぐっ………!早くやれよ………!」

兵藤「流石はカイジ君…………!潔い……!素晴らしい覚悟だ………」

兵藤「さぁ、そんなカイジ君に免じてスパっと切ってやれ………!」

黒服「はっ…………」

黒服が……刃の柄を握る手に力を込めるっ……………!!

銀二「それには及びません、兵藤会長」

兵藤「……!」

森田「ぎ、銀さん……!」

カイジ「アンタは……あの時の……!」

兵藤「貴様、平井銀二……!今更現れおって…もう遅いわ」

兵藤「貴様の大事な部下……森田君は、今夜ここで指を失ったっ……!」

兵藤「そしてカイジ君も今、ここで小指を詰めることになるっ………!」

銀二「ククク……残念ながら……そういう事にはならないんですよ……!」

銀二「なんじゃと………?」

支援

銀二「ここに300億あります……!」

カイジ「さ……300……!?」

兵藤「なに……!?」

銀二「これでもう一勝負……という訳にはいきませんか……!」

兵藤「な、何を馬鹿な……!もう勝負はついたのだ……!」

カイジ「いーや……まだだぜ、兵藤っ………!」

カイジ「お前はは『どちらかの資金が尽きるまで続ける』……そう言ったんだぜ」

森田「残念ですが、俺たちには指どころか………300億も、まだ資金があるんです……!」

森田「続ける他ないんですよっ…………!」

ざわ・・  ざわ・・


書き溜め終了した


明日の朝から続き書いてくんで良かったら保守してやってください・・・

この鳴き3000億円で売りましょう

何時まで保守すればいいんだ

ククク・・・保守一回につき100万だ・・・!

指の価値が高くなりすぎてるのと
金の桁がひとつ多くても兵藤は揺るがなさそう

>>154
11時くらいまでっ・・・・・・!
そこからは保守がてら投下していきます・・・・・・!

最初のパーティーで100億持ってるって言ってたけどドルだよな?

三度目の正直!!

是非完結を!!!



>>158
ジンバブエドルだな

ケツ拭く紙にもならねえwww

>>2

兵藤の資産少な過ぎ
指が一本200億とか高すぎ
トリックがカイジ銀と金から流用しすぎ


しかし森田とカイジの共闘は期待
保守

ほしゅ

ふおおお

ほわあああああ!!

銀王出てきていいとこで…支援…!支援せざるを得ないっ…!

カイジ二期より銀金アニメ化しろよ
と思ったのは俺だけじゃないはず

差別・・・されたんだ・・・

スリの銀次かと
会長40億スられる

意外と兵頭が金持ってなくてびっくりした

兵頭はドルとかユーロとかリスクを分散してるから円が無くなっても大丈夫さ

ざわ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom